JP2001323131A - 可逆性感熱記録表示媒体、有機低分子/高分子複合型記録表示層及びその製法、並びにそれに用いられるエポキシ含有樹脂 - Google Patents

可逆性感熱記録表示媒体、有機低分子/高分子複合型記録表示層及びその製法、並びにそれに用いられるエポキシ含有樹脂

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JP2001323131A
JP2001323131A JP2000144383A JP2000144383A JP2001323131A JP 2001323131 A JP2001323131 A JP 2001323131A JP 2000144383 A JP2000144383 A JP 2000144383A JP 2000144383 A JP2000144383 A JP 2000144383A JP 2001323131 A JP2001323131 A JP 2001323131A
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Japan
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resin
organic low
molecular weight
low molecular
polymer composite
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JP2000144383A
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English (en)
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Kazuya Kataoka
一也 片岡
Kenichi Kawai
賢一 川合
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録膜の強度や耐熱性及び基板や保護層に対
する密着性に優れ、記録又は表示した画像を多数回書込
と消去を繰り返しても特性劣化の少なく、かつ解像度や
コントラストといった画質に優れた可逆性感熱記録表示
媒体を生産性よく提供する。 【構成】 樹脂及び有機低分子を主成分とし、樹脂がエ
ポキシ化合物と重合性不飽和単量体の重合体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度による可逆的
な透明度の変化を利用して、情報の表示や記録及び消去
を繰り返し行うことができる低分子/高分子複合型記録
表示層の構成に有用な樹脂、該樹脂を用いた低分子/高
分子複合型記録表示層及びその製造方法、並びに該記録
表示層を用いた記録表示媒体に関するものである。かか
る記録表示媒体は書き換え可能なカード、ディスプレ
イ、その他の記録表示媒体等に幅広く使用することがで
きる。
【0002】
【従来の技術】近年、任意に画像を形成し、任意にその
画像を消去することが可能な可逆性感熱記録媒体が注目
されている。その代表的な例として、特開昭54−11
9377号公報、特開昭55−154198号公報等に
記載されているポリエステル、ポリ塩化ビニル、又は塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のマトリックス材に有
機低分子物質を分散した、温度に依存して透明度が可逆
的に変化する記録材料が知られている。しかし、この記
録材料からなる可逆性感熱記録媒体は、サーマルヘッド
等の発熱体による画像の記録と消去の繰り返しにより、
加熱した画像部分の濃度が初期の濃度より低下し、画像
全体のコントラストが低下するという欠点を有してい
る。
【0003】上記欠点を解決するため、特開平5−85
045号公報においては、可逆性感熱記録層の樹脂母材
として、ヒドロキシ変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体にイソシアネートを添加し、熱硬化させた熱硬化性樹
脂を用いることにより、樹脂母材の耐熱性を向上させ、
耐久性を向上させた可逆性感熱記録媒体が提案されてい
る。しかし、この可逆性感熱記録媒体においては、塗液
の保存安定性やハンドリング性が悪くなるなどの問題点
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術における問題点を改善し、記録又は表示した画
像を多数回書込と消去を繰り返しても特性劣化の少な
く、かつ解像度やコントラストといった画質に優れた可
逆性感熱記録表示媒体を生産性よく提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するため鋭意検討した結果、有機低分子/高
分子複合型表示記録層のマトリックス樹脂として、特定
の樹脂を使用することによって、かかる問題点を解決し
うることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明の第1は、可逆記録表示媒
体用の有機低分子/高分子複合型表示記録層に用いられ
る樹脂であって、該樹脂が、エポキシ化合物(A)と、
重合性不飽和単量体の重合体(B)とで構成される樹脂
であることを特徴とする有機低分子/高分子複合型記録
表示層用樹脂を提供する。本発明の第2は、エポキシ化
合物(A)が、重合体(B)中に、粒子状に分散されて
いることを特徴とする本発明の第1記載の有機低分子/
高分子複合型記録表示層用樹脂を提供する。本発明の第
3は、樹脂が、エポキシ化合物(A)と重合体(B)と
で構成されたコア・シェル構造またはミクロドメイン構
造を有するポリマー粒子を含む水系エマルション状態に
なることを特徴とする本発明の第1または2記載の有機
低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂を提供する。本
発明の第4は、エポキシ化合物(A)がエポキシ樹脂で
あることを特徴とする本発明の第1〜3の何れかに記載
の有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂を提供す
る。本発明の第5は、少なくとも1種類のカルボキシル
基を有する重合性不飽和単量体(b)及びその他重合性
単量体(c)からなる別の重合体が、更に添加されるこ
とを特徴とする本発明の第2〜4の何れかに記載の有機
低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂を提供する。本
発明の第6は、樹脂が、有機低分子と実質的に非相溶性
で相分離構造を形成することを特徴とする本発明の第1
〜5の何れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表
示層用樹脂を提供する。本発明の第7は、本発明の第1
〜6の何れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表
示層用樹脂中に、有機低分子を分散させてなる有機低分
子/高分子複合型記録表示層を提供する。本発明の第8
は、有機低分子が、融点70〜135℃、炭素数10〜
60の炭化水素;該炭化水素のアルコール誘導体、カル
ボン酸誘導体およびその塩、アミン誘導体およびその
塩、ハロゲン誘導体、チオアルコール誘導体、チオカル
ボン酸誘導体およびその塩;及び、これら誘導体のエス
テルおよびアミド、からなる群から選ばれる1種以上で
あることを特徴とする本発明の第7に記載の有機低分子
/高分子複合型記録表示層を提供する。本発明の第9
は、有機低分子/樹脂の配合比が、5/95〜75/2
5wt%であることを特徴とする本発明の第7〜8の何
れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表示層を提
供する。本発明の第10は、本発明の第7〜9の何れか
に記載の有機低分子/高分子複合型表示記録層を基板の
上に設けてなる可逆記録表示媒体を提供する。本発明の
第11は、本発明の第1〜6の何れかに記載の有機低分
子/高分子複合型記録表示層用樹脂の水エマルション
と、本発明の第8に記載の有機低分子を分散させて得ら
れた塗液を基板上に塗布した後、乾燥することによる有
機低分子/高分子複合型記録表示層の製造方法を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳しく説明する。図1は、本発明の可逆
性感熱記録媒体の構成図である。1は樹脂マトリック
ス、2は有機低分子の粒子、4は反射層、5は基材、6
は基板であって基材5とその上に設けられた反射層4か
らなる。
【0008】本発明の有機低分子/高分子複合型記録表
示層(記録表示層と略すこともある。)のマトリックス
に使用される樹脂は、エポキシ化合物(A)と、重合性
不飽和単量体の重合体(B)とで構成される樹脂である
ことを特徴としている。
【0009】樹脂がエポキシ化合物(A)を有している
ことにより、表示記録層を塗布し、乾燥して形成した時
に、架橋によって、機械的強度、耐熱性、耐湿性の高い
層ができるので、通常の使用条件ではミクロ・ブラウン
運動が非常に小さいために、安定した記録表示特性が得
られ、かつ記録・消去の繰り返しによる記録表示特性の
劣化が抑制される。また、水分散樹脂とすることで、取
り扱いが容易であるばかりでなく、有機低分子と実質的
に非相容で相分離構造を形成し、樹脂マトリックス中に
微分散可能であるので、記録された画像の解像度が高く
なる特徴を持つ。更に、一液でも保存安定性がよくハン
ドリング性もよい架橋性の樹脂とすることができる。上
記樹脂は、有機低分子と実質的に相溶性がなく、透明性
及び皮膜形成能に優れた樹脂である。又、該樹脂は、耐
湿性及び耐熱性に優れているため、経時安定性にも優れ
ている。
【0010】エポキシ化合物 エポキシ化合物(A)としては、分子中に少なくとも1
つのエポキシ基を有していればよいが、通常、少なくと
も2つのエポキシ基を有する化合物が使用される。エポ
キシ化合物(A)は、エポキシ樹脂又は低分子エポキシ
化合物である。エポキシ化合物(A)としては、例え
ば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエ
ステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、直鎖脂肪族型エポキシ
樹脂、複素環型エポキシ樹脂などが挙げられる。上記エ
ポキシ化合物(A)は、単独で又は二種以上組み合わせ
て使用できる。
【0011】グリシジルエーテル型エポキシ樹脂として
は、ヒドロキシル基を有する化合物とエピクロルヒドリ
ンとの反応により得られる種々のエポキシ樹脂が挙げら
れる。具体的には、アルキレングリコールジグリシジル
エーテル(例えば、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、トリメチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,
3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、テトラメチ
レングリコールジグリシジルエーテルなど);ポリオキ
シアルキレングリコールジグリシジルエーテル(例え
ば、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテルなど);脂肪族多価アルコールのポ
リグリシジルエーテル(例えば、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジル
エーテルなど);ビスフェノール型エポキシ樹脂(例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂
など);ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂など)などが例示できる。
【0012】グリシジルエステル型エポキシ樹脂として
は、カルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応により得
られる種々のエポキシ樹脂が挙げられる。具体的には、
脂肪族ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル(例え
ば、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグ
リシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルな
どの脂肪族ジカルボン酸ジグリシジルエステルなど);
芳香族ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル(例え
ば、フタル酸ジグリシジルエステル、ジメチルフタル酸
ジグリシジルエステルなどの芳香族ジカルボン酸ジグリ
シジルエステルなど);水添芳香族ポリカルボン酸ポリ
グリシジルエステル(例えば、テトラヒドロフタル酸ジ
グリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステル、ジメチルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステルなど)などが例示される。
【0013】グリシジルアミン型エポキシ樹脂として
は、第1級アミン又は第2級アミンとエピクロルヒドリ
ンとの反応により得られる種々のエポキシ樹脂が挙げら
れる。具体的には、N,N−ジグリシジルアニリン、ジ
グリシジルトルイジン、トリグリシジル−p−アミノフ
ェノール、トリグリシジル−m−アミノフェノール、テ
トラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシ
ジルメタキシリレンジアミン、テトラグリシジル−1,
3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラグリ
シジル−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
などが例示できる。
【0014】環状脂肪族型エポキシ樹脂としては、例え
ば、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サン、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサ
イクリックジエポキシアジペートなどが挙げられる。直
鎖脂肪族型としては、例えば、エポキシ化ポリブタジエ
ン等が挙げられる。複素環型エポキシ樹脂としては、例
えば、トリグリシジルイソシアネート、ヒダントイン型
エポキシ樹脂(例えば、ジグリシジルヒダントイン、ジ
グリシジルジメチルヒダントインなど)などが挙げられ
る。好ましいエポキシ化合物(A)は、グリシジルエー
テル型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂など)、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂等である。
【0015】重合性不飽和単量体の重合体 なお、本発明においては「アクリル系」単量体と「メタ
クリル系」単量体を「(メタ)アクリル系」単量体と総
称する。重合性不飽和単量体の重合体(B)を形成する
ための重合性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)
アクリル系単量体、芳香族ビニル類、不飽和カルボン酸
類、不飽和スルホン酸類、ビニルエステル類、ハロゲン
含有ビニル類、ビニルエーテル類(例えば、ビニルエチ
ルエーテルなど)、ビニルケトン類(例えば、メチルビ
ニルケトンなど)、ビニル複素環化合物(例えば、N−
ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾールなどのN−
ビニル化合物、ビニルピリジンなど)、オレフィン系単
量体(例えば、エチレン、プロピレンなど)、アリル化
合物(例えば、酢酸アリルなどのアリルエステルな
ど)、加水分解性シリル基を有する単量体などが挙げら
れる。これらの重合性不飽和単量体は、単独で又は二種
以上組み合わせて使用できる。これらは、加水分解性シ
リル基を有する単量体(a)、少なくとも1種類のカル
ボキシル基を有する重合性不飽和単量体(b)及びその
他重合性単量体(c)に分類される。
【0016】上記(メタ)アクリル系単量体としては、
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド類、
(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。(メタ)
アクリレートとしては、アルキル(メタ)アクリレート
[例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イ
ソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
トなどのアルキル(=C1- 18)(メタ)アクリレートな
ど]、シクロアルキル(メタ)アクリレート[例えば、
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなど]、アリール
(メタ)アクリレート[例えば、フェニル(メタ)アク
リレートなど]、アラルキル(メタ)アクリレート[例
えば、ベンジル(メタ)アクリレートなど]、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート[例えば、2−ヒドロ
キシエチル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ートなどのヒドロキシ−アルキル(=C2-4)(メタ)
アクリレートなど]、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、ジアルキルアミノ−アルキル(メタ)アクリレート
[例えば、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アク
リレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アク
リレートなどのジアルキル(=C1-4)アミノ−アルキ
ル(=C2-4)(メタ)アクリレートなど]が例示され
る。
【0017】上記(メタ)アクリル系単量体の中の(メ
タ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミ
ド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド[例え
ば、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのN−
ヒドロキシ−アルキル(=C 1-4)(メタ)アクリルア
ミドなど]、アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミ
ド[例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ドなどのN−アルコキシ(=C1-4)−アルキル(=C
1-4)(メタ)アクリルアミドなど]、ジアセトン(メ
タ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0018】好ましい(メタ)アクリル系単量体は、
(メタ)アクリレート[例えば、アルキル(=C1-18
(メタ)アクリレート、ヒドロキシ−アルキル(=C
2-4)(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、ジアルキル(=C1-4)アミノ−アルキル
(=C2-4)(メタ)アクリレートなど]、(メタ)ア
クリルアミド類などであり、さらに好ましくはアルキル
(=C2-10)アクリレート、アルキル(=C1-6)メタ
クリレート、ヒドロキシ−アルキル(=C2-3)(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
ジアルキル(=C1-3)アミノ−アルキル(=C2-3
(メタ)アクリレート等である。
【0019】加水分解性シリル基を有する単量体として
は、(メタ)アクリル系単量体、ビニル基などのアルケ
ニル基を有する単量体などが挙げられる。加水分解性シ
リル基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、具
体的には、2−(メタ)アクリロキシエチルトリクロロ
シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロ
シラン、2−(メタ)アクリロキシエチルメチルジクロ
ロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルジメチルク
ロロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリメト
キシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリエト
キシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルト
リス(2−メトキシエトキシ)シランなどが例示され
る。
【0020】加水分解性シリル基とビニル基などのアル
ケニル基を有する単量体としては、具体的には、ビニル
トリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、イソ
プロペニルトリクロロシラン、イソプロペニルジメチル
クロロシランなど;ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、
ビニルジエトキシメチルシラン、イソプロペニルトリメ
トキシシラン、イソプロペニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランなど;アリ
ルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシランな
ど;アリルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメ
トキシシラン、イソプロペニルフェニルトリメトキシシ
ランなど;3−[2−(アリルオキシカルボニル)フェ
ニルカルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシラン、
3−[2−(イソプロペニルメチルオキシカルボニル)
フェニルカルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシラ
ンなど;3−(ビニルフェニルアミノ)プロピルトリメ
トキシシラン、3−(ビニルフェニルアミノ)プロピル
トリエトキシシランなど;3−[2−(N−ビニルフェ
ニルメチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトシ
キシラン、3−[2−(N−イソプロペニルフェニルメ
チルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリエトキシシラ
ンなど;2−(ビニルオキシ)エチルトリメトキシシラ
ン、3−(ビニルオキシ)プロピルトリメトキシシラ
ン、4−(ビニルオキシ)ブチルトリエトキシシラン、
2−(イソプロペニルオキシ)エチルトリメトキシシラ
ンなど;3−(アリルオキシ)プロピルトリメトキシシ
ラン、10−(アリルオキシカルボニル)デシルトリメ
トキシシラン、3−(イソプロペニルメトキシ)プロピ
ルトリメトキシシランなど;3−[(メタ)アクリロキ
シエトキシ]プロピルトリメトキシシラン、3−[(メ
タ)アクリロキシエトキシ]プロピルジメトキシメチル
シランなど]など;ジビニルジメトキシシラン、ジビニ
ルジエトキシシラン、ジビニルジ(β−メトキシエトキ
シ)シランなどが例示できる。
【0021】不飽和カルボン酸類には、例えば、不飽和
モノカルボン酸[例えば、(メタ)アクリル酸、クロト
ン酸などのエチレン系不飽和モノカルボン酸など]、不
飽和多価カルボン酸[例えば、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸などのエチレン系不飽和多価カルボン酸又は
その酸無水物(無水マレイン酸など)若しくはエステル
類(例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブ
チルなどの2価カルボン酸のモノアルキルエステルな
ど)など]などが含まれる。好ましい不飽和カルボン酸
は、例えば、(メタ)アクリル酸などのモノカルボン
酸、マレイン酸などの多価カルボン酸又はその酸無水物
若しくはエステル類などである。不飽和スルホン酸類と
しては、スチレンスルホン酸などのビニルスルホン酸な
どが例示できる。
【0022】芳香族ビニル類としては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが挙げら
れ、スチレンを用いる場合が多い。ビニルエステル類に
は、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサ
チック酸ビニル(VeoVaなど)などが挙げられる。ハロ
ゲン含有ビニル類としては、例えば、塩化ビニル、塩化
ビニリデンなどが挙げられる。
【0023】カチオン性単量体 通常、重合性単量体(a)、(b)及び(c)を重合し
て得られる樹脂のイオン性は、カルボキシル基を有する
ためにアニオン性であるが、カチオン性にする場合に
は、その他重合性単量体(c)として、カチオン性の重
合性単量体を併用することもできる。例えば、第3級ア
ミノ基又はその塩基を有する種々の単量体のほか、第4
級アンモニウム塩基を有する又は第4級アンモニウム塩
基を形成可能な種々の単量体が使用できる。
【0024】カチオン性単量体としては、例えば、ジア
ルキル(=C1-4)アミノ−アルキル(=C2-3)(メ
タ)アクリルアミド又はその塩[例えば、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド又はこれらの塩など]、ジアルキル
(=C1-4)アミノ−アルキル(=C2-3)(メタ)アク
リレート又はその塩[例えば、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
又はこれらの塩など]、ジアルキル(=C1-4)アミノ
−アルキル(=C2-3)基置換芳香族ビニル又はその塩
[例えば、4-(2-ジメチルアミノエチル)スチレン、4-
(2-ジメチルアミノプロピル)スチレンなどやこれらの
塩など]、窒素含有複素環式単量体又はその塩[例え
ば、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルピロ
リドン又はこれらの塩など]などが含まれる。
【0025】上記カチオン性単量体の塩としては、ハロ
ゲン化水素酸塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩な
ど)、硫酸塩、アルキル硫酸塩(例えば、メチル硫酸
塩、エチル硫酸塩など)、アルキルスルホン酸塩、アリ
ールスルホン酸塩、カルボン酸塩(例えば、酢酸塩な
ど)などが例示できる。なお、第3級アミノ基にアルキ
ル化剤(例えば、エピクロルヒドリンや塩化メチル、ベ
ンジルクロライドなど)を反応させることにより第4級
アンモニウム塩基を生成させてもよい。
【0026】上記重合体(B)の重量平均分子量は、例
えば、0.2×104〜100×104、好ましくは1×
104〜50×104程度の範囲である。重量平均分子量
が、0.2×104未満では樹脂強度が低くバインダー
として好ましくなく、100×104を超えると粘度が
高くなりすぎて生産性が悪くなる。
【0027】重合体(B)のガラス転移点は、成膜性な
どを損なわない範囲で選択でき、例えば、−40〜11
0℃、好ましくは−15〜105℃、さらに好ましくは
0〜100℃程度である。ガラス転移点が、−40℃未
満ではべたつきが大きくなりすぎ、110℃を超えると
造膜性が悪くなる。このようなガラス転移点の重合体
(B)は、上記各種の単量体を適当に組み合わせること
により調製できる。前記単量体は、通常、ハードモノマ
ー[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、スチレンなど
のガラス転移点が80〜120℃(特に90〜105
℃)程度の単独重合体を形成する単量体]、ソフトモノ
マー[例えば、アクリル酸アルキル(=C2-10)エステ
ルなどのガラス転移点が−85〜−10℃(特に−85
〜−20℃)程度の単独重合体を形成する単量体]とを
組み合わせて共重合体を構成するのが好ましい。加水分
解性シリル基を有する単量体の含有量が0.2wt%未
満の場合には、形成塗膜の耐水性・耐熱性・強度が低下
し、40wt%を超えると水分散樹脂組成物の重合安定
性、保存安定性が低下してしまう場合がある。カルボキ
シル基を有する単量体の含有量が3wt%未満であると
エマルション化する時に凝集が生じ、30wt%を超え
ると形成塗膜の耐水性が悪くなる場合がある。
【0028】記録表示層用樹脂の調製 本発明の記録表示層に用いられる樹脂は、エポキシ化合
物(A)と重合体(B)との混合物であってもよいが、
エポキシ化合物(A)および重合体(B)のいずれか一
方の成分が他方の成分中に分散した形態、特にマトリッ
クスとしての重合体(B)中にエポキシ化合物(A)が
粒子状に分散している形態を有するのが好ましい。
【0029】記録層用樹脂中のエポキシ化合物(A)と
重合体(B)との割合(A/B)は、剥離性、発色濃
度、鮮明性などを損なわない範囲で、A/B=0.5/
99.5〜70/30(重量%)、好ましくは、A/B
=0.5/99.5〜40/60(重量%)、さらに好
ましくは1/99〜20/80(重量%)、特に好まし
くは2/98〜10/90重量%である。エポキシ化合
物(A)が、0.5/99.5未満では、架橋効果が少
なすぎて安定した記録表示特性が得られず、70/30
を超えると、剥離性、発色濃度、鮮明性などを損なわれ
て好ましくない。
【0030】樹脂は、エポキシ化合物(A)と重合体
(B)との混合物であってもよいが、エポキシ化合物
(A)および重合体(B)のいずれか一方の成分が他方
の成分中に分散した形態、特にマトリックスとしての重
合体(B)中にエポキシ化合物(A)が粒子状に分散し
ている形態を有するのが好ましい。
【0031】粒子状エポキシ化合物(A)の平均粒子径
は、0.001〜5μm、好ましくは0.01〜2μ
m、さらに好ましくは0.01〜1μm程度の範囲から
選択できる。粒子状エポキシ化合物(A)の平均粒子径
が、0.001未満では、粘度が上がりすぎて好ましく
なく、5μmを超えると、粒子の安定性が悪くなる。
【0032】記録層用樹脂は、特に、塗布可能な有機溶
媒溶液又は分散液として使用できる。有機溶媒として
は、コーティング剤として一般に使用される溶媒、例え
ば、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサンなど)、脂環
族炭化水素類(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族
炭化水素類(例えば、トルエン、キシレンなど)、ハロ
ゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロエタンなど)、ア
ルコール類(例えば、エタノール、イソプロパノールな
ど)、エステル類(例えば、酢酸エチルなど)、ケトン
類(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、エ
ーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ランなど)、セロソルブ類(例えば、エチルセロソルブ
など)、又はこれらの混合溶媒が例示できる。
【0033】一方の成分が分散した形態の樹脂(特に、
エポキシ化合物(A)が粒子状に分散した樹脂)は、エ
ポキシ化合物(A)を粒子状の形態を保持しつつ、重合
体(B)と混合して調製してもよい。好ましい調製方法
としては、例えば、エポキシ化合物(A)のエマルショ
ンと、重合体(B)のエマルションとを混合する方法、
エポキシ化合物(A)で構成されたポリマー粒子を含む
エマルションの存在下、重合性不飽和単量体(B)を乳
化重合する方法などが例示できる。この乳化重合は、前
記エポキシ化合物(A)を含むポリマー粒子をシード
(種)とするシード重合であってもよい。また、エポキ
シ化合物(A)を含むポリマー粒子は、エポキシ化合物
(A)単独のみならず、エポキシ化合物(A)と重合体
(B)とで構成してもよい。
【0034】乳化重合は、慣用の乳化重合法に準じて行
うことができる。乳化重合は、例えば、(i)エポキシ
化合物(A)及び重合性不飽和単量体の混合溶液を乳化
重合する方法、(ii)エポキシ化合物(A)で構成され
たポリマー粒子の存在下で、重合性不飽和単量体単独、
または重合性不飽和単量体とエポキシ化合物(A)との
混合溶液を乳化重合する方法などにより行うことができ
る。エポキシ化合物(A)及び重合性不飽和単量体の混
合溶液や重合性不飽和単量体は、予め乳化したプレエマ
ルションとして用いてもよい。前記混合溶液や重合性不
飽和単量体は、一括して仕込んで重合してもよく、又は
一部を仕込み、残部を添加して重合してもよい。上記混
合溶液や重合性不飽和単量体は、乳化重合系に、滴下な
どにより、連続的に添加してもよく、間欠的に添加して
もよい。また、乳化重合では、これらの方法を組み合わ
せた方法を採用してもよい。
【0035】また、乳化重合においては、多段重合法な
どの慣用の方法も採用できる。多段重合は、例えば、少
なくともエポキシ化合物(A)を含むポリマー粒子、ま
たはエポキシ化合物(A)と重合性不飽和単量体との混
合溶液を乳化重合して生成したポリマー粒子の存在下、
連続的に又は間欠的に、重合性不飽和単量体、またはエ
ポキシ化合物(A)と重合性不飽和単量体との混合溶液
を添加して乳化重合する方法により行うことができる。
この方法では、添加する重合性不飽和単量体又は混合溶
液の組成は、乳化重合工程の初期と後期とで異なってい
てもよい。例えば、添加する混合溶液は、初期よりも後
期の段階で、添加する混合溶液中の重合性不飽和単量体
の割合を多くし、後期には重合性不飽和単量体を用いて
もよい。
【0036】なお、エポキシ化合物(A)と、重合性不
飽和単量体のうち不飽和カルボン酸またはアミノ基を有
する化合物とは、乳化重合系で共存させてもよいが、反
応を抑制するため、両者を共存させないほうが有利であ
る。そのため、重合性不飽和単量体として、不飽和カル
ボン酸やアミノ基を有する化合物を用いて、多段重合を
する場合、乳化重合の初期でエポキシ化合物(A)を含
む粒子を生成させ、不飽和カルボン酸やアミノ基を有す
る化合物を含む重合性不飽和単量体は、乳化重合の後期
に重合させる場合が多い。
【0037】乳化重合は、重合開始剤として、過硫酸カ
リウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの
過硫酸塩、過酸化水素などの水溶性重合開始剤を用いて
行うことができ、水溶性のレドックス型重合開始剤系を
構成してもよい。また、重合体(B)の分子量を調整す
るために、連鎖移動剤、例えば、カテコールなどのフェ
ノール類、アルコール類、チオール類、メルカプタン類
などを用いてもよい。重合温度は、重合開始剤の種類に
応じて、例えば、40〜100℃、好ましくは50〜9
0℃、さらに好ましくは60〜80℃程度である。重合
温度が、40℃未満では、生産性が悪くなり、100℃
を超えると残留モノマーが多くなりすぎる。
【0038】エマルション(例えば、エポキシ化合物
(A)のエマルションなど)の調製や乳化重合に際して
は、乳化剤を用いることができる。乳化剤としては、例
えば、アニオン系界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジア
ルキルスルホコハク酸ナトリウムなど)、ノニオン系界
面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチ
レン・オキシプロピレンブロックコポリマーなど)など
の界面活性剤、ポリビニルアルコールや水溶性ポリマー
などの保護コロイドが挙げられる。乳化剤の使用量は、
例えば、エポキシ化合物(A)および重合性不飽和単量
体の総量に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.
5〜10重量%。さらに好ましくは1〜8重量%程度で
ある。
【0039】なお、重合体(B)にアミノ基やイミド基
やカチオン形成性基などのカチオン性基が含まれている
場合、酸を用いて塩を形成したり、アルキル化剤を用い
て第4級アンモニウム塩を形成してもよい。このような
酸としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、
硫酸、硝酸など)、有機酸[例えば、蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、
アジピン酸などの飽和脂肪族ポリカルボン酸;(メタ)
アクリル酸などの不飽和脂肪族モノカルボン酸;マレイ
ン酸、イタコン酸などの不飽和脂肪族ポリカルボン酸;
乳酸、クエン酸などの脂肪族オキシカルボン酸など]な
どが例示できる。アルキル化剤としては、例えば、メチ
ルクロライド,エチルクロライド,メチルブロマイド,
エチルブロマイドなどのハロゲン化アルキルやアルキル
ハライド、ベンジルクロライドなどのアラルキルハライ
ド、モノクロロ酢酸メチル,モノクロロ酢酸エチルなど
のハロ酢酸エステル、エピクロルヒドリン、ジメチル硫
酸、ジエチル硫酸、エチレンオキサイドなどが例示でき
る。
【0040】また、重合体がカルボキシル基などの酸性
基を有する場合、有機塩基(トリエチルアミンなどのア
ルキルアミン、モルホリンなどの環状アミン、トリエタ
ノールアミンなどのアルカノールアミン、ピリジンな
ど)又は無機塩基(アンモニア,アルカリ金属水酸化物
など)を用いて塩を形成してもよい。
【0041】酸やアルキル化剤の使用量は、例えば、カ
チオン性基の合計モルに対して酸/カチオン性基=0.
3/1〜l.5/1(モル比)程度の範囲から選択でき
る。塩基の使用量は、例えば、酸性基の合計モルに対し
て塩基/酸性基=0.3/1〜l.5/1(モル比)程
度の範囲から選択できる。なお、エマルションはpH調
整してもよく、pHは、例えば、5以上(例えば、5〜
10)、好ましくは6〜9程度の中性〜弱アルカリ性領
域であってもよい。
【0042】乳化重合により得られた樹脂(樹脂水系エ
マルション)における樹脂粒子は、均質構造であっても
よく、異相構造(例えば、コア・シェル構造、ミクロド
メイン構造など)であってもよい。コア・シェル構造と
しては、コア層がエポキシ化合物(A)、シェル層が重
合体(B)である場合が多い。
【0043】樹脂粒子の平均粒子径は、分散安定性、密
着性などを損なわない範囲、例えば、0.01〜5μ
m、好ましくは0.01〜2μm、さらに好ましくは
0.01〜1μm程度の範囲から選択できる。樹脂粒子
の平均粒子径が、0.01μm未満では、粘度が上がり
すぎて好ましくなく、5μmを超えると、粒子の安定性
が悪くなる。
【0044】有機低分子/高分子複合型記録表示層に用
いられる樹脂には、表示記録やその他特性を向上させる
ため、例えば、フッ素樹脂、シリコン樹脂、有機スルホ
ン酸塩化合物、有機リン酸塩化合物、有機カルボン酸塩
化合物などの滑性物質、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱
安定剤などの安定剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、帯電防
止剤、可塑剤、増粘剤、消泡剤などの添加剤を添加して
もよい。
【0045】なお、本発明では、前記記録表示層用樹脂
には、必要に応じて、上記重合性不飽和単量体(b)、
及び任意成分としてのその他重合性単量体(c)や上記
カチオン性単量体からなる別の樹脂を、更に配合するこ
ともできる。別の樹脂の重量平均分子量は、記録表示層
用樹脂の分子量の範囲である。前記樹脂に対する別の樹
脂の重量配合比率は、前記樹脂100に対して40以
下、好ましくは30以下である。
【0046】有機低分子 本発明で使用する有機低分子は、記録温度の観点から一
般に融点30〜200℃、好ましくは50〜150℃程
度のものが使用される。このような有機低分子として
は、アルカノール、アルカンジオール;ハロゲン化アル
カノール、ハロゲン化アルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン、アルケン、アルキン;ハロゲン化アルカ
ン、ハロゲン化アルケン、ハロゲン化アルキン;シクロ
アルカン、シクロアルケン、シクロアルキン;飽和又は
不飽和モノ又はジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド又は塩;飽和又は不飽和ハロゲン化脂肪酸又はこれ
らのエステル、アミド又は塩;アリルカルボン酸又はこ
れらのエステル、アミド又は塩;ハロゲン化アリルカル
ボン酸又はこれらのエステル、アミド又は塩;チオアル
コール;チオカルボン酸又はこれらのエステル、アミド
又は塩;チオアルコールのカルボン酸エステルなどが挙
げられる。
【0047】これらの化合物の炭素数は10〜60、好
ましくは10〜38、特に10〜30が好ましい。上記
エステル中のアルコール基部分は飽和していてもよく、
飽和していなくてもよく、またハロゲン置換されていて
もよい。いずれにしても有機低分子は分子中に少なくと
も1個の酸素、窒素、硫黄又はハロゲンを含有する基、
例えば−OH、−COOH、−COOR、−CONH
−、−NH−、−NH2、−S−、−S−S−又は−O
−、ハロゲンなどを有する化合物であることが好まし
い。
【0048】さらに具体的には、これらの化合物として
はラウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデ
カン酸、アラキン酸、エイコサン酸、トリコサン酸、リ
グノセリン酸(テトラコサン酸)、ペンタコサン酸、セ
ロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸及
びオレイン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、
ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシ
ル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシ
ル及びベヘン酸ドデシルなどの高級脂肪酸のエステルが
挙げられる。
【0049】有機低分子/高分子複合型記録表示層 前記の有機低分子を樹脂マトリクス中に分散させ、これ
を例えば溶液状態で基板上に塗布、乾燥して、膜状に有
機低分子/高分子複合型記録表示層を形成することによ
って、本発明の可逆感熱記録表示媒体が得られる。
【0050】本発明の可逆感熱記録表示媒体用の記録表
示層は、前記有機低分子/前記樹脂の重量比が5/95
〜75/25程度が好ましく、30/70〜50/50
が更に好ましい。有機低分子/樹脂の比率が75/25
を超えると、有機低分子を樹脂マトリックス中に保持し
た膜を形成することが困難となり、記録表示層の材料と
しての強度が低下する。また、有機低分子/樹脂の比率
が5/95未満では、有機低分子の量が少ないために白
濁度が不足しコントラストが低下する。
【0051】添加剤 記録表示層には以上の成分の他に、透明画像の形成を容
易にするために高沸点溶剤及び界面活性剤やその他の添
加剤等の添加剤を添加することができる。高沸点溶剤と
して、リン酸トリブチル、リン酸トリ2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイ
ン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル
酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−
2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、ジエチレンジベンゾエート、トリエチレング
リコールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシノー
ル酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタ
リルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル
などが挙げられる。
【0052】界面活性剤及びその他の添加剤として、多
価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級
アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa、Ba、Ca又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪族スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ又はジエ
ステルのBa、Ca又はMg塩;低度硫酸化油等が挙げ
られる。界面活性剤及びその他の添加剤としては、その
他、ポリ長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オリゴ
マー;ポリ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキル
メタクリレート−アミン含有モノマー共重合体;スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体及びオレフィン−無水マレ
イン酸共重合体などが挙げられる。
【0053】前記水性エマルション樹脂と、上記有機低
分子とから水性エマルション塗液を作製する方法として
は、樹脂エマルション液に有機低分子を混合してエマル
ション塗液にしてもよいが、樹脂エマルション液に有機
低分子のエマルション液を混合する方法が好ましい。有
機低分子をエマルション化するには、有機低分子の粒
子、水、乳化剤あるいは親水性の有機溶媒などの混合液
をアトライタ、ボールミルなどの粉砕工程にかけ、有機
低分子粒子を微粒子化する方法が例示できる。有機低分
子の粒子径は20μm以下が好ましく、10μm以下が
更に好ましく、5μm以下が特に好ましい。乳化剤とし
ては、例えば、アニオン性界面活性剤(例えばドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等)、ノニオ
ン系界面活性剤(例えばポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキ
シエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー等)
の界面活性剤、ポリビニルアルコールや水溶性ポリマー
等の保護コロイドを用いることができる。親水性の有機
溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール等が使用できる。これらの比率は有機低
分子粒子100重量部に対し、0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜8重量部、更に好ましくは1〜8重量
部である。得られた有機低分子のエマルション液と樹脂
エマルション液を混合する方法としては、ホモミキサ
ー、高速強剪断分散機、ボールミル、サンドグライダ
ー、アトライター、コロイドミル、超音波分散機、圧力
式ホモジナイザー等を用い、通常の分散で用いる方法が
好適に用いられる。上記水性エマルション樹脂と有機低
分子とからから得られた水性エマルション塗液の固形分
(樹脂、有機低分子及びその他の添加剤)濃度は約15
〜40重量%の範囲とすることが好ましい。固形分濃度
が、15重量%未満では、生産性が悪く、40重量%を
超えると液の安定性が悪くなる。
【0054】基板 本発明において、可逆感熱記録表示媒体は、基板に上記
エマルション塗液を塗布し、乾燥して得られる。本発明
で使用する基板としては、基材上に必要に応じて反射層
を設けたものでもよい。反射層としては、アルミニウム
等の金属薄膜や誘電体多層膜等が挙げられる。基材とし
ては、プラスチックフィルム、ガラス板及び金属板など
が用いられる。
【0055】記録表示層の形成 基板上に有機低分子/高分子複合型記録表示層を形成す
るために、上記のエマルション塗液を塗布する方法とし
ては、例えば、スクリーン印刷、メタルマスクを用いた
ステンシル印刷、刷毛塗り、スプレーコーティング、ブ
レードコーティング、ドクターコーティング、グラビヤ
コート法、ロールコート法、エアーナイフ法等が挙げら
れ、塗工手段は限定しない。
【0056】上記のように、基材上に塗液を塗布した
後、室温又は有機低分子の粒子に影響を与えない程度の
温度で乾燥させることによって、感熱型記録表示層が形
成される。感熱型記録表示層の厚みは1〜30μmが好
ましく、2〜20μmが更に好ましい。記録表示層が厚
すぎると熱感度が低下して均一に透明化することが困難
となり、記録表示層が薄すぎると白濁度が低下してコン
トラストが低くなる。
【0057】また、本発明において可逆性感熱記録表示
媒体の表面に保護層を設けることもでき、保護層中には
滑材や紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加することもで
きる。保護層に用いられる樹脂としては、熱硬化性樹
脂、紫外線硬化性樹脂或は電子線硬化樹脂が挙げられ、
具体的には、ポリエン−チオール類、ウレタンアクリレ
ート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート等
の分子中に(メタ)アクリロイル基を有する重合性アク
リレートポリマー類、メチルメタクリレート等の単官能
又は多官能のモノマー類等からなる公知の硬化性樹脂が
挙げられる。
【0058】記録及び消去 次に、カード等の記録表示媒体への情報の記録及び消去
について説明する。情報の消去は、記録表示層をマトリ
ックス樹脂の軟化温度以上でかつ有機低分子の融点未満
に加熱して冷却することにより、有機低分子が均一に焼
きなまされた構造になり、透明化させることによって行
う。情報の記録は、記録表示層を有機低分子の融点以上
まで加熱して冷却すると、有機低分子が結晶化するとき
に乱れた構造となり光を散乱して白濁化させることによ
って行う。記録のための熱を加える方法としては、サー
マルヘッドやレーザー光等を用いる方法が好ましい。
【0059】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、部は重量部を示す。
【0060】(有機低分子/高分子複合型記録表示層用
樹脂エマルションの調製) [合成例1]攪拌機、コンデンサー(還流冷却器)、滴下
ロート、温度計を備えた1リットル反応容器に、脱イオ
ン水360g、界面活性剤(花王(株)製、エマルゲン
935)17g、ブチルアクリレート(BA)223
g、メチルメタクリレート(MMA)214gおよびエ
ポキシ化合物(油化シェルエポキシ(株)製、エピコー
ト828、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ
当量184)45gの混合物のうち、20重量%を仕込
み、撹拌しながら70℃に加温した。前記混合物の残り
80重量%および過硫酸カリウム2.8gを、2時間か
けて反応系に滴下した。さらに2時間反応を保持した
後、室温に冷却して反応を終了させ、エマルションを得
た。攪拌機、コンデンサー、滴下ロート、温度計を備え
た1リットル反応器に、前記エマルション140g、イ
オン交換水266gおよび界面活性剤(花王(株)製、
エマルゲン931)5gを仕込み、撹拌しながら70℃
に加温した。BA26g、スチレン38g、ジエチルア
ミノエチルメタクリレート1.5gおよびアクリル酸1
gの混合物および過硫酸カリウム0.5gを、2時間か
けて反応系に滴下した。さらに2時間反応を保持した
後、室温に冷却し、高分子エマルション(以下、アクリ
ルエポキシ系エマルションと称する場合がある)を得
た。アクリルエポキシ系エマルションの性状は、固形分
濃度30重量%、pH4.7、粘度5.8cps(30
℃)であった。この樹脂エマルションにアンモニアを加
え、PH8.0とした。アクリル樹脂は、第1段目の重
合で得できたアクリル樹脂と第2段目の重合で得できた
アクリル樹脂の全体で、ガラス転移点25℃、重量平均
分子量30,000である。樹脂エマルションは、エポ
キシ樹脂がコアをアクリル樹脂がシェル(第1段目のア
クリル樹脂と第2段目のアクリル樹脂が混ざっている
が、主として第2段目の重合で得できたアクリル樹脂が
シェル層をなすと思われる。)を構成するコア・シェル
型エマルションであり、その粒径は50nmであった。
【0061】[合成例2]撹拌機、還流冷却器、滴下ロー
ト、窒素導入管及び温度計を備えた2,000mlの反
応容器に、イソプロピルアルコール(IPA)219部
と、アゾイソブチロニトリル(AIBN)0.62部を
入れて撹拌して溶解し、80℃に加温した。共重合成分
として、メチルメタクリレート(MMA)151部、n
−ブチルアクリレート(BA)88.3部、アクリル酸
(AA)7.39部を混合し、フラスコ中へ約4時間か
けて滴下した。滴下終了後、追加触媒としてAIBN
0.25部とIPA25部との溶液を滴下し、さらに2
時間反応を継続して重合を完結させた。重合終了後、撹
拌を続けながら、25%アンモニア水6.95部をフラ
スコ内に加え、引き続き水705部を約2時間かけて滴
下してエマルション化した。エマルション化した後、ロ
ータリーエバポレータでIPAを蒸発させ、アニオン性
アクリル系共重合体エマルションを得た(固形分濃度4
0%)。樹脂の重量平均分子量は約50,000、ガラ
ス転移点は26℃であった。
【0062】(有機低分子エマルションの調製)下記の
成分を機械分散法にて撹拌混合して、有機低分子エマル
ション(固形分濃度20%)を得た。 リグノセリン酸(融点83.5℃):17部 n−プロパノール:17部 純水:51部
【0063】(可逆性感熱記録表示媒体の作製) [実施例1]前記合成例1の樹脂エマルション(固形分:
30重量%)67部に、前記有機低分子エマルション
(固形分:20重量%)50部を添加し混合分散させ
た。この塗液を透明ポリエチレンテレフタレートシート
上にワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥し可逆性感熱記録
表示媒体を作製した。
【0064】[比較例1]前記合成例2の樹脂エマルショ
ン(固形分:40重量%)50部に、前記有機低分子エ
マルション(固形分:20重量%)50部を添加し混合
分散させた。この塗液を使って実施例1と同様にして可
逆性感熱記録表示媒体を作製した。
【0065】前記実施例1及び比較例1で作製した可逆
性感熱記録表示媒体について、サーマルヘッドを用いて
0.3mJ/dotの印字エネルギーで記録を行い、そ
の後約80℃に加熱して消去し、この記録と消去を50
回繰り返した。画像の繰り返し耐久性は、最初と50回
繰り返し後の画像濃度(白濁濃度)と、消去濃度(透明
濃度)とを測定し、その変化量により評価した。画像の
濃度は反射濃度計(マクベス社製濃度計RD−918)
を用いて、各可逆性感熱記録表示媒体の透明状態および
白濁状態を、基準となる黒色ボード上での比色濃度とし
て測定した。それぞれの結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】この結果から明らかなように、本発明の記
録表示媒体は比較例の記録表示媒体に比べて記録・消去
の繰り返し耐久性が向上していることが分かる。また、
本発明によれば記録表示媒体の生産性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の可逆記録表示媒体の構成図である。
【符号の説明】
1 樹脂マトリックス 2 有機低分子粒子 4 反射層 5 基材 6 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/05 C08K 5/09 5/09 5/17 5/17 5/37 5/37 5/38 5/38 C08L 63/00 A C08L 63/00 G09F 9/30 378 G09F 9/30 378 B41M 5/26 102 Fターム(参考) 2H111 HA07 HA23 HA34 4J002 BC07W BF02W BG03W BG07W BG10W BG13W CD01X CD04X CD05X CD06X CD08X CD13X EA016 EA026 EB016 EC026 EC046 EF036 EF056 EG016 EH076 EH086 EH106 EN016 EP016 EV026 GS00 HA07 4J011 KA02 KA29 KB14 KB19 KB29 PA86 PC02 PC06 5C094 AA43 BA51 FB01 HA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆記録表示媒体用の有機低分子/高分
    子複合型表示記録層に用いられる樹脂であって、該樹脂
    が、エポキシ化合物(A)と、重合性不飽和単量体の重
    合体(B)とで構成される樹脂であることを特徴とする
    有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂。
  2. 【請求項2】 エポキシ化合物(A)が、重合体(B)
    中に、粒子状に分散されていることを特徴とする請求項
    1記載の有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂。
  3. 【請求項3】 樹脂が、エポキシ化合物(A)と重合体
    (B)とで構成されたコア・シェル構造またはミクロド
    メイン構造を有するポリマー粒子を含む水系エマルショ
    ン状態になることを特徴とする請求項1または2記載の
    有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂。
  4. 【請求項4】 エポキシ化合物(A)がエポキシ樹脂で
    あることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の有
    機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種類のカルボキシル基を有
    する重合性不飽和単量体(b)及びその他重合性単量体
    (c)からなる別の重合体が、更に添加されることを特
    徴とする請求項2〜4の何れかに記載の有機低分子/高
    分子複合型記録表示層用樹脂。
  6. 【請求項6】 樹脂が、有機低分子と実質的に非相溶性
    で相分離構造を形成することを特徴とする請求項1〜5
    の何れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表示層
    用樹脂。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の有機低分
    子/高分子複合型記録表示層用樹脂中に、有機低分子を
    分散させてなる有機低分子/高分子複合型記録表示層。
  8. 【請求項8】 有機低分子が、融点70〜135℃、炭
    素数10〜60の炭化水素;該炭化水素のアルコール誘
    導体、カルボン酸誘導体およびその塩、アミン誘導体お
    よびその塩、ハロゲン誘導体、チオアルコール誘導体、
    チオカルボン酸誘導体およびその塩;及び、これら誘導
    体のエステルおよびアミド、からなる群から選ばれる1
    種以上であることを特徴とする請求項7に記載の有機低
    分子/高分子複合型記録表示層。
  9. 【請求項9】 有機低分子/樹脂の配合比が、5/95
    〜75/25wt%であることを特徴とする請求項7〜
    8の何れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表示
    層。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9の何れかに記載の有機低
    分子/高分子複合型表示記録層を基板の上に設けてなる
    可逆記録表示媒体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜6の何れかに記載の有機低
    分子/高分子複合型記録表示層用樹脂の水エマルション
    と、請求項8に記載の有機低分子を分散させて得られた
    塗液を基板上に塗布した後、乾燥することによる有機低
    分子/高分子複合型記録表示層の製造方法。
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