JP2001310562A - 可逆感熱記録表示媒体、有機低分子/高分子複合型記録表示層及びその製法、並びにそれに用いられる樹脂 - Google Patents

可逆感熱記録表示媒体、有機低分子/高分子複合型記録表示層及びその製法、並びにそれに用いられる樹脂

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JP2001310562A
JP2001310562A JP2000129341A JP2000129341A JP2001310562A JP 2001310562 A JP2001310562 A JP 2001310562A JP 2000129341 A JP2000129341 A JP 2000129341A JP 2000129341 A JP2000129341 A JP 2000129341A JP 2001310562 A JP2001310562 A JP 2001310562A
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Kazuya Kataoka
一也 片岡
Kenichi Kawai
賢一 川合
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録表示層の強度や耐熱性及び基材や保護層
に対する密着性に優れ、更に記録画像の解像度やコント
ラストが高い可逆感熱記録材料を生産性よく提供する。 【解決手段】 加水分解性シリル基を有する重合性不飽
和単量体と、カルボキシル基を有する重合性不飽和単量
体とその他重合性単量体とを重合して得られた樹脂エマ
ルションに有機低分子を分散させた塗液を基材に塗布、
乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度による可逆的
な透明度の変化を利用して、情報の表示や記録及び消去
を繰り返し行うことができる低分子/高分子複合型記録
表示層の構成に有用な樹脂、該樹脂を用いた低分子/高
分子複合型記録表示層及びその製造方法、並びに該記録
表示層を用いた記録表示媒体に関するものである。かか
る記録表示媒体は書き換え可能なカード、ディスプレ
イ、その他の記録表示媒体等に幅広く使用することがで
きる。
【0002】
【従来の技術】近年、任意に画像を形成し、任意にその
画像を消去することが可能な可逆性感熱記録媒体が注目
されている。その代表的な例として、特開昭54−11
9377号公報、特開昭55−154198号公報等に
記載されているポリエステル、ポリ塩化ビニル、又は塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のマトリックス材に有
機低分子物質を分散した、温度に依存して透明度が可逆
的に変化する記録材料が知られている。しかし、この記
録材料からなる可逆性感熱記録媒体は、サーマルヘッド
等の発熱体による画像の記録と消去の繰り返しにより、
加熱した画像部分の濃度が初期の濃度より低下し、画像
全体のコントラストが低下するという欠点を有してい
る。
【0003】上記欠点を解決するため、特開平5−85
045号公報においては、可逆性感熱記録層の樹脂母材
として、ヒドロキシ変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体にイソシアネートを添加し、熱硬化させた熱硬化性樹
脂を用いることにより、樹脂母材の耐熱性を向上させ、
耐久性を向上させた可逆性感熱記録媒体が提案されてい
る。しかし、この可逆感熱記録媒体においては、塗液の
保存安定性やハンドリング性が悪くなるなどの問題点が
あった。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、前記従来技
術における問題点を改善し、記録又は表示した画像を多
数回書込と消去を繰り返しても特性劣化の少なく、かつ
解像度やコントラストといった画質に優れた可逆性感熱
記録表示媒体を生産性よく提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するため鋭意検討した結果、有機低分子/高
分子複合型表示記録層のマトリックス樹脂として、特定
の樹脂を使用することによって、かかる問題点を解決し
うることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明の第1は、可逆感熱記録表
示媒体用の有機低分子/高分子複合型表示記録層に用い
られる樹脂であって、該樹脂が、加水分解性シリル基を
有する重合性不飽和単量体(A)、少なくとも1種類の
カルボキシル基を有する重合性不飽和単量体(B)及び
その他重合性単量体(C)とを重合して得られることを
特徴とする有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂
を提供する。本発明の第2は、樹脂が、アクリル共重合
体であることを特徴とする本発明の第1に記載の有機低
分子/高分子複合型記録表示層用樹脂を提供する。本発
明の第3は、樹脂のガラス転移点(Tg)が、−40〜
110℃であることを特徴とする本発明の第1又は2の
何れかの有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹脂を
提供する。本発明の第4は、樹脂が、少なくとも1種類
のカルボキシル基を有する重合性不飽和単量体(B)及
びその他重合性単量体(C)からなる別の樹脂を、更に
含むことを特徴とする本発明の第1〜3の何れかの液晶
/高分子複合型記録表示層用樹脂を提供する。本発明の
第5は、樹脂が、アニオン性又はカチオン性であって水
系エマルション状態になることを特徴とする本発明の第
1〜4のいずれかの有機低分子/高分子複合型記録表示
層用樹脂を提供する。本発明の第6は、樹脂が、有機低
分子と実質的に非相溶性で相分離構造を形成することを
特徴とする本発明の第1〜5の何れかの有機低分子/高
分子複合型記録表示層用樹脂を提供する。本発明の第7
は、本発明の第1〜6の何れかの有機低分子/高分子複
合型記録表示層用樹脂中に、有機低分子を分散させてな
る有機低分子/高分子複合型記録表示層を提供する。本
発明の第8は、有機低分子が、融点70〜135℃、炭
素数10〜60の、炭化水素;該炭化水素のアルコール
誘導体、カルボン酸誘導体およびその塩、アミン誘導体
およびその塩、ハロゲン誘導体、チオアルコール誘導
体、チオカルボン酸誘導体およびその塩;及び、これら
誘導体のエステルおよびアミド、からなる群から選ばれ
る1種以上であることを特徴とする本発明の第7の有機
低分子/高分子複合型記録表示層を提供する。本発明の
第9は、有機低分子/樹脂の配合比が、5/95〜75
/25wt%であることを特徴とする本発明の第7〜8
の何れかの有機低分子/高分子複合型記録表示層を提供
する。本発明の第10は、本発明の第7〜9の何れかの
有機低分子/高分子複合型表示記録層を基板の上に設け
てなる可逆記録表示媒体を提供する。本発明の第11
は、本発明の第1〜6の何れかの有機低分子/高分子複
合型記録表示層用樹脂を溶液重合して得られた樹脂溶液
に水を添加して水エマルション樹脂となし、該水エマル
ション樹脂に本発明の第8の有機低分子を分散させて得
られた塗液を基板上に塗布した後、乾燥することによる
有機低分子/高分子複合型記録表示層の製造方法を提供
する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。図1は、本発明の可逆記
録表示媒体の構成図である。1は樹脂マトリックス、2
は有機低分子の粒子、4は反射層、5は基材、6は基板
であって基材5とそのの上に設けられた反射層4からな
る。
【0008】本発明の有機低分子/高分子複合型記録表
示層(記録表示層と略すこともある。)のマトリックス
に使用される樹脂は、加水分解性シリル基を有する重合
性不飽和単量体(A)と、少なくとも1種類のカルボキ
シル基を有する重合性不飽和単量体(B)と、その他重
合性単量体(C)とを重合して得られることを特徴とし
ている。
【0009】樹脂が加水分解性シリル基を有していれ
ば、塗布・乾燥して記録表示層を形成した時に、架橋に
よって、機械的強度、耐熱性、耐湿性の高い層ができる
ので、通常の使用条件ではミクロ・ブラウン運動が非常
に小さいために、安定した記録表示特性が得られ、かつ
記録・消去の繰り返しによる記録表示特性の劣化が抑制
される。また、水分散樹脂とすることで、取り扱いが容
易であるばかりでなく、有機低分子と実質的に非相容で
相分離構造を形成し、樹脂マトリックス中に微分散可能
であるので、記録された画像の解像度が高くなる特徴を
持つ。更に、一液でも保存安定性がよくハンドリング性
もよい架橋性の樹脂とすることができる。上記樹脂は、
有機低分子と実質的に相溶性がなく、透明性及び皮膜形
成性に優れた樹脂である。又、該樹脂は、耐湿性及び耐
熱性に優れているため、経時安定性にも優れている。
【0010】加水分解性シリル基を有する重合性不飽和
単量体 なお、本発明においては「アクリル系」単量体と「メタ
クリル系」単量体を「(メタ)アクリル系」単量体と総
称する。加水分解性シリル基を有する重合性不飽和単量
体(A)としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニ
ルメトキシジメチルシラン、ビニルエトキシジメチルシ
ラン、ビニルイソブトキシジメチルシラン、ビニルジメ
トキシメチルシラン、ビニルジエトキシメチルシラン、
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
ジフェニルエトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラ
ン、γ−(ビニルフェニルアミノプロピル)トリメトキ
シシラン、γ−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリ
メトキシシラン、γ−(ビニルフェニルアミノプロピ
ル)トリエトキシシラン、γ−(ビニルベンジルアミノ
プロピル)トリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシ
ラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ(β−メ
トキシエトキシ)シラン、ビニルジアセトキシメチルシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルビス(ジメ
チルアミノ)メチルシラン、ビニルメチルジクロロシラ
ン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシ
ラン、ビニルメチルフェニルクロロシラン、アリルトリ
エトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキ
シシラン、アリルジアセトキシメチルシラン、アリルト
リアセトキシシラン、アリルビス(ジメチルアミノ)メ
チルシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメ
チルクロロシラン、アリルトリクロロシラン、メタリル
フェニルジクロロシラン、β−(メタ)アクリロキシエ
チルトリメトキシシラン、β−(メタ)アクリロキシエ
チルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリス(β−メトキシエトキシ)
シランなどが例示できる。好ましい加水分解性シリル基
を有する重合性不飽和単量体(A)としては、アルコキ
シシリル基(例えば、メトキシシリル基,エトキシシリ
ル基などのアルコキシ(=C1-4)シリル基など)を有
するものである。このような加水分解性シリル基を有す
る重合性不飽和単量体(A)は単独または2種以上組合
せて用いることができる。
【0011】カルボキシル基を有する単量体 カルボキシル基を有する単量体(B)としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などの遊離のカル
ボキシル基又は酸無水物基を有する単量体、およびこれ
らの塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩、アミン塩など);不飽和多価カル
ボン酸又はその酸無水物と炭素数1〜20程度の直鎖又
は分岐鎖アルコールとのハーフエステル(例えば、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸
モノブチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ
2−エチルヘキシルなど);水酸基含有単量体[例え
ば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4
−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シアルキル(=C2-6)エステルなど]が挙げられる。
好ましいものとしては、アクリル酸、メタクリル酸等が
挙げられる。このようなカルボキシル基を有する単量体
は、単独または2種以上組合せて用いることができる。
【0012】その他重合性単量体 その他重合性単量体(C)としては、例えば、(メタ)
アクリル酸の、アルキルエステル[例えば、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルな
どの(メタ)アクリル酸アルキル(=C1-18)エステル
など]、シクロアルキルエステル[例えば、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシルなど]、アリールエステル[例
えば、(メタ)アクリル酸フェニルなど]、アラルキル
エステル[例えば、(メタ)アクリル酸ベンジルな
ど];芳香族ビニル類[例えば、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレンなど];ビニルエステル類
[例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチ
ック酸ビニルなど];アリルエステル類[例えば、酢酸
アリルなど];ハロゲン含有単量体[例えば、塩化ビニ
リデン、塩化ビニルなど];シアン化ビニル[例えば、
(メタ)アクリロニトリルなど];オレフィン類[例え
ば、エチレン、プロピレンなど]などが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。好ましいものとして
は、(メタ)アクリル酸アルキル(=C1-18)エステル
[特にアクリル酸アルキル(=C2-10)エステルやメタ
クリル酸アルキル(=C1- 6)エステル]、芳香族ビニ
ル類[特にスチレン]、ビニルエステル類[特に酢酸ビ
ニル]が挙げられる。その他重合性単量体(C)も単独
で又は二種以上を組み合わせて使用できる。
【0013】カチオン性単量体 通常、重合性単量体(A)、(B)及び(C)を重合し
て得られる樹脂のイオン性は、カルボキシル基を有する
ためにアニオン性であるが、カチオン性にする場合に
は、その他重合性単量体(C)として、カチオン性の重
合性単量体を併用することもできる。例えば、第3級ア
ミノ基又はその塩基を有する種々の単量体のほか、第4
級アンモニウム塩基を有する又は第4級アンモニウム塩
基を形成可能な種々の単量体が使用できる。
【0014】カチオン性単量体としては、例えば、ジア
ルキル(=C1-4)アミノ−アルキル(=C2-3)(メ
タ)アクリルアミド又はその塩[例えば、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド又はこれらの塩など]、ジアルキル
(=C1-4)アミノ−アルキル(=C2-3)(メタ)アク
リレート又はその塩[例えば、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
又はこれらの塩など]、ジアルキル(=C1-4)アミノ
−アルキル(=C2-3)基置換芳香族ビニル又はその塩
[例えば、4−(2−ジメチルアミノエチル)スチレ
ン、4−(2−ジメチルアミノプロピル)スチレンなど
やこれらの塩など]、窒素含有複素環式単量体又はその
塩[例えば、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルピロリドン又はこれらの塩など]などが含まれる。
【0015】上記カチオン性単量体の塩としては、ハロ
ゲン化水素酸塩(例えば、塩酸塩,臭化水素酸塩な
ど)、硫酸塩、アルキル硫酸塩(例えば、メチル硫酸
塩,エチル硫酸塩など)、アルキルスルホン酸塩,アリ
ールスルホン酸塩、カルボン酸塩(例えば、酢酸塩な
ど)などが例示できる。なお、第3級アミノ基にアルキ
ル化剤(例えば、エピクロルヒドリンや塩化メチル、ベ
ンジルクロライドなど)を反応させることにより第4級
アンモニウム塩基を生成させてもよい。
【0016】本発明では、前記記録表示層用樹脂には、
必要に応じて、上記重合性不飽和単量体(B)、その他
重合性単量体(C)及び任意成分としてのカチオン性単
量体からなる別の樹脂を、更に配合することもできる。
別の樹脂の重量平均分子量は、後述する記録表示層用樹
脂の分子量の範囲である。前記樹脂に対する別の樹脂の
重量配合比率は、前記樹脂100に対して40以下、好
ましくは30以下である。
【0017】記録表示層用樹脂の調製 本発明の有機低分子/高分子複合型記録表示層に用いら
れる樹脂は、前記の重合性単量体類で構成された共重合
体であり、その重合様式については特に制限されない。
例えば、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロッ
ク共重合体などであってもよい。共重合体の重量平均分
子量は、例えば、0.2×104〜100×104、好ま
しくは1×104〜50×104程度の範囲である。重量
平均分子量が、0.2×104未満では樹脂強度が低く
バインダーとして好ましくなく、100×104を超え
ると粘度が高くなりすぎて生産性が悪くなる。
【0018】共重合体のガラス転移点は、成膜性などを
損なわない範囲で選択でき、例えば、−40〜110
℃、好ましくは−15〜105℃、さらに好ましくは0
〜100℃程度である。ガラス転移点が、−40℃未満
ではべたつきが大きくなりすぎ、110℃を超えると造
膜性が悪くなる。このようなガラス転移点の重合体は、
加水分解性シリル基含有重合性単量体(A)、カルボキ
シル基含有重合性単量体(B)およびその他の単量体
(C)を適当に組み合わせることにより調製できる。
【0019】前記単量体は、通常、ハードモノマー[例
えば、(メタ)アクリル酸メチル,スチレンなどのガラ
ス転移点が80〜120℃(特に90〜105℃)程度
の単独重合体を形成する単量体]とソフトモノマー[例
えば、アクリル酸アルキル(=C2-10)エステルなどの
ガラス転移点が−85〜−10℃(特に−85〜−20
℃)程度の単独重合体を形成する単量体]を組み合わせ
て共重合体のガラス転移点が上記範囲になるように構成
することが好ましい。
【0020】共重合体(100wt%として)に対す
る、加水分解性シリル基を有する単量体(A)の含有量
は、0.2〜40wt%、好ましくは0.4〜20wt
%、さらに好ましくは0.6〜10wt%である。カル
ボキシル基を有する単量体(B)の含有量は、2〜30
wt%、好ましくは3〜15wt%、さらに好ましくは
4〜10wt%である。その他単量体(C)は残部を占
める。
【0021】加水分解性シリル基を有する単量体(A)
の含有量が0.2wt%未満の場合には、形成塗膜の耐
水性、耐熱性、強度が低下し、40wt%を超えると水
分散樹脂の重合安定性、保存安定性が低下してしまう場
合がある。カルボキシル基を有する単量体(B)の含有
量が3wt%未満であるとエマルション化する時に凝集
が生じ、30wt%を超えると形成塗膜の耐水性が悪く
なる場合がある。得られた共重合体の形態は、有機溶媒
溶液、水溶液などの溶液であってもよいが、通常、エマ
ルション(特に水性エマルション)の形態である。水性
エマルションは、慣用の方法により容易に得ることがで
きる。
【0022】有機低分子 本発明で使用する有機低分子は、記録温度の観点から一
般に融点30〜200℃、好ましくは50〜150℃程
度のものが使用される。このような有機低分子として
は、アルカノール、アルカンジオール;ハロゲン化アル
カノール、ハロゲン化アルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン、アルケン、アルキン;ハロゲン化アルカ
ン、ハロゲン化アルケン、ハロゲン化アルキン;シクロ
アルカン、シクロアルケン、シクロアルキン;飽和又は
不飽和モノ又はジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド又は塩;飽和又は不飽和ハロゲン化脂肪酸又はこれ
らのエステル、アミド又は塩;アリルカルボン酸又はこ
れらのエステル、アミド又は塩;ハロゲン化アリルカル
ボン酸又はこれらのエステル、アミド又は塩;チオアル
コール;チオカルボン酸又はこれらのエステル、アミド
又は塩;チオアルコールのカルボン酸エステルなどが挙
げられる。
【0023】これらの化合物の炭素数は10〜60、好
ましくは10〜38、特に10〜30が好ましい。上記
エステル中のアルコール基部分は飽和していてもよく、
飽和していなくてもよく、またハロゲン置換されていて
もよい。いずれにしても有機低分子は分子中に少なくと
も1個の酸素、窒素、硫黄又はハロゲンを含有する基、
例えば−OH、−COOH、−COOR、−CONH
−、−NH−、−NH2、−S−、−S−S−又は−O
−、ハロゲンなどを有する化合物であることが好まし
い。
【0024】さらに具体的には、これらの化合物として
はラウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデ
カン酸、アラキン酸、エイコサン酸、トリコサン酸、リ
グノセリン酸(テトラコサン酸)、ペンタコサン酸、セ
ロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸及
びオレイン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、
ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシ
ル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシ
ル及びベヘン酸ドデシルなどの高級脂肪酸のエステルが
挙げられる。
【0025】有機低分子/高分子複合型記録表示層 前記の有機低分子を樹脂マトリクス中に分散させ、これ
を例えば溶液状態で基板上に塗布、乾燥して、膜状に有
機低分子/高分子複合型記録表示層を形成することによ
って、本発明の可逆感熱記録表示媒体が得られる。
【0026】本発明の可逆感熱記録表示媒体用の記録表
示層は、前記有機低分子/前記樹脂の重量比が5/95
〜75/25程度が好ましく、30/70〜50/50
が更に好ましい。有機低分子/樹脂の比率が75/25
を超えると、有機低分子を樹脂マトリックス中に保持し
た膜を形成することが困難となり、記録表示層の材料と
しての強度が低下する。また、有機低分子/樹脂の比率
が5/95未満では、有機低分子の量が少ないために白
濁度が不足しコントラストが低下する。
【0027】添加剤 記録表示層には以上の成分の他に、透明画像の形成を容
易にするために高沸点溶剤及び界面活性剤やその他の添
加剤等の添加剤を添加することができる。高沸点溶剤と
して、リン酸トリブチル、リン酸トリ2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイ
ン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル
酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−
2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、ジエチレンジベンゾエート、トリエチレング
リコールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシノー
ル酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタ
リルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル
などが挙げられる。
【0028】界面活性剤及びその他の添加剤として、多
価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級
アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa、Ba、Ca又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪族スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ又はジエ
ステルのBa、Ca又はMg塩;低度硫酸化油等が挙げ
られる。界面活性剤及びその他の添加剤としては、その
他、ポリ長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オリゴ
マー;ポリ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキル
メタクリレート−アミン含有モノマー共重合体;スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体及びオレフィン−無水マレ
イン酸共重合体などが挙げられる。
【0029】前記水性エマルション樹脂と、上記有機低
分子とから水性エマルション塗液を作製する方法として
は、樹脂エマルション液に有機低分子を混合してエマル
ション塗液にしてもよいが、樹脂エマルション液に有機
低分子のエマルション液を混合する方法が好ましい。有
機低分子をエマルション化するには、有機低分子の粒
子、水、乳化剤あるいは親水性の有機溶媒などの混合液
をアトライタ、ボールミルなどの粉砕工程にかけ、有機
低分子粒子を微粒子化する方法が例示できる。有機低分
子の粒子径は20μm以下が好ましく、10μm以下が
更に好ましく、5μm以下が特に好ましい。乳化剤とし
ては、例えば、アニオン性界面活性剤(例えばドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等)、ノニオ
ン系界面活性剤(例えばポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキ
シエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー等)
の界面活性剤、ポリビニルアルコールや水溶性ポリマー
等の保護コロイドを用いることができる。親水性の有機
溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール等が使用できる。これらの比率は有機低
分子粒子100重量部に対し、0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜8重量部、更に好ましくは1〜8重量
部である。得られた有機低分子のエマルション液と樹脂
エマルション液を混合する方法としては、ホモミキサ
ー、高速強剪断分散機、ボールミル、サンドグライダ
ー、アトライター、コロイドミル、超音波分散機、圧力
式ホモジナイザー等を用い、通常の分散で用いる方法が
好適に用いられる。上記水性エマルション樹脂と有機低
分子とからから得られた水性エマルション塗液の固形分
(樹脂、有機低分子及びその他の添加剤)濃度は約15
〜40重量%の範囲とすることが好ましい。固形分濃度
が、15重量%未満では、生産性が悪く、40重量%を
超えると液の安定性が悪くなる。
【0030】基板 本発明において、可逆感熱記録表示媒体は、基板に上記
エマルション塗液を塗布し、乾燥して得られる。本発明
で使用する基板としては、基材上に必要に応じて反射層
を設けたものでもよい。反射層としては、アルミニウム
等の金属薄膜や誘電体多層膜等が挙げられる。基材とし
ては、プラスチックフィルム、ガラス板及び金属板など
が用いられる。
【0031】記録表示層の形成 基板上に有機低分子/高分子複合型記録表示層を形成す
るために、上記のエマルション塗液を塗布する方法とし
ては、例えば、スクリーン印刷、メタルマスクを用いた
ステンシル印刷、刷毛塗り、スプレーコーティング、ブ
レードコーティング、ドクターコーティング、グラビヤ
コート法、ロールコート法、エアーナイフ法等が挙げら
れ、塗工手段は限定しない。
【0032】上記のように、基板上に塗液を塗布した
後、室温又は有機低分子の粒子に影響を与えない程度の
温度で乾燥させることによって、感熱型記録表示層が形
成される。感熱型記録表示層の厚みは1〜30μmが好
ましく、2〜20μmが更に好ましい。記録表示層が厚
すぎると熱感度が低下して均一に透明化することが困難
となり、記録表示層が薄すぎると白濁度が低下してコン
トラストが低くなる。
【0033】また、本発明において可逆感熱記録表示媒
体の表面に保護層を設けることもでき、保護層中には滑
材や紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加することもでき
る。保護層に用いられる樹脂としては、熱硬化性樹脂、
紫外線硬化性樹脂或は電子線硬化樹脂が挙げられ、具体
的には、ポリエン−チオール類、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート等の
分子中に(メタ)アクリロイル基を有する重合性アクリ
レートポリマー類、メチルメタクリレート等の単官能又
は多官能のモノマー類等からなる公知の硬化性樹脂が挙
げられる。
【0034】記録及び消去 次に、カード等の記録表示媒体への情報の記録及び消去
について説明する。情報の消去は、記録表示層をマトリ
ックス樹脂の軟化温度以上でかつ有機低分子の融点未満
に加熱して冷却することにより、有機低分子が均一に焼
きなまされた構造になり、透明化させることによって行
う。情報の記録は、記録表示層を有機低分子の融点以上
まで加熱して冷却すると、有機低分子が結晶化するとき
に乱れた構造となり光を散乱して白濁化させることによ
って行う。記録のための熱を加える方法としては、サー
マルヘッドやレーザー光等を用いる方法が好ましい。
【0035】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、部は重量部を示す。
【0036】(有機低分子/高分子複合型記録表示層用
樹脂エマルションの調製) [合成例1]撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入
管及び温度計を備えた2,000mlの反応容器に、イ
ソプロピルアルコール(IPA)219部と、アゾイソ
ブチロニトリル(AIBN)0.62部を入れて撹拌し
て溶解し、80℃に加温した。共重合成分として、メチ
ルメタアクリレート(MMA)148部、n−ブチルア
クリレート(BA)86.3部、アクリル酸(AA)
7.39部及びトリメトキシシランプロピルメタアクリ
レート(日本ユニカー(株)製,A−174)4.93
部を混合し、フラスコ中へ約4時間かけて滴下した。滴
下終了後、追加触媒としてAIBN0.25部とIPA
25部との溶液を滴下し、さらに2時間反応を継続して
重合を完結させた。重合終了後、撹拌を続けながら、2
5%アンモニア水6.95部をフラスコ内に加え、引き
続き水705部を約2時間かけて滴下してエマルション
化した。エマルション化した後、ロータリーエバポレー
タでIPAを蒸発させ、アニオン性アクリル系共重合体
エマルションを得た(固形分濃度40%)。樹脂の重量
平均分子量は約50,000、ガラス転移点は29℃で
あった。
【0037】[合成例2]合成例1と同様の反応容器に、
イソプロピルアルコール(IPA)219部と、アゾイ
ソブチロニトリル(AIBN)1.23部を入れて撹拌
して溶解し、80℃に加温した。共重合成分として、メ
チルメタアクリレート(MMA)93.7部、n−ブチ
ルアクリレート(BA)98.7部、ジエチルアミノエ
チルメタアクリレート(DEAEMA)49.3部及び
トリメトキシシランプロピルメタアクリレート(日本ユ
ニカー(株)製,A−174)4.93部を混合し、フ
ラスコ中へ約4時間かけて滴下した。滴下終了後、追加
触媒としてAIBN0.25部とIPA25部との溶液
を滴下し、さらに2時間反応を継続して重合を完結させ
た。重合終了後、撹拌を続けながら、酢酸16部をフラ
スコ内に加え、引き続き水705部を約2時間かけて滴
下してエマルション化した。エマルション化した後、ロ
ータリーエバポレータでIPAを蒸発させ、カチオン性
アクリル系共重合体エマルションを得た(固形分濃度3
5%)。樹脂の重量平均分子量は約30,000、ガラ
ス転移点は30℃であった。
【0038】[合成例3]合成例1と同様の反応容器に、
イソプロピルアルコール(IPA)219部と、アゾイ
ソブチロニトリル(AIBN)0.62部を入れて撹拌
して溶解し、80℃に加温した。共重合成分として、メ
チルメタアクリレート(MMA)151部、n−ブチル
アクリレート(BA)88.3部、アクリル酸(AA)
7.39部を混合し、フラスコ中へ約4時間かけて滴下
した。滴下終了後、追加触媒としてAIBN0.25部
とIPA25部との溶液を滴下し、さらに2時間反応を
継続して重合を完結させた。重合終了後、撹拌を続けな
がら、25%アンモニア水6.95部をフラスコ内に加
え、引き続き水705部を約2時間かけて滴下してエマ
ルション化した。エマルション化した後、ロータリーエ
バポレータでIPAを蒸発させ、アニオン性アクリル系
共重合体エマルションを得た(固形分濃度40%)。樹
脂の重量平均分子量は約50,000、ガラス転移点は
26℃であった。
【0039】(有機低分子エマルションの調製)下記の
成分を機械分散法にて撹拌混合して、有機低分子エマル
ション(固形分濃度20重量%)を得た。 リグノセリン酸(融点83.5℃):17部 n−プロパノール:17部 純水:51部
【0040】(可逆感熱記録表示媒体の作製) [実施例1]前記合成例1の樹脂エマルション(固形分:
40重量%)50部に、前記有機低分子エマルション
(固形分:20重量%)50部を添加し、混合分散させ
た。得られた塗液を透明ポリエチレンテレフタレートシ
ート上にワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して可逆感熱
記録表示媒体を作製した。
【0041】[実施例2]前記合成例2の樹脂エマルショ
ン(固形分:35%)57部に、前記有機低分子エマル
ション(固形分:20%)50部を添加し、混合分散さ
せた。この塗液を使って実施例1と同様にして可逆感熱
記録表示媒体を作製した。
【0042】[比較例1]前記合成例3の樹脂エマルショ
ン(固形分:40%)50部に、前記有機低分子エマル
ション(固形分:20%)50部を添加し、混合分散さ
せた。この塗液を使って実施例1と同様にして可逆感熱
記録表示媒体を作製した。
【0043】前記実施例1及び2と比較例1で作製した
可逆感熱記録表示媒体について、サーマルヘッドを用い
て0.3mJ/dotの印字エネルギーで記録を行い、
その後約80℃に加熱して消去し、この記録と消去を5
0回繰り返した。画像の繰り返し耐久性は、最初と50
回繰り返し後の画像濃度(白濁濃度)と、消去濃度(透
明濃度)とを測定し、その変化量により評価した。画像
の濃度は反射濃度計(マクベス社製濃度計RD−91
8)を用いて、各可逆感熱記録表示媒体の透明状態およ
び白濁状態を、基準となる黒色ボード上での比色濃度と
して測定した。それぞれの結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】この結果から明らかなように、本発明の記
録表示媒体は比較例の記録表示媒体に比べて記録・消去
の繰り返し耐久性が向上していることが分かる。また、
本発明によれば記録表示媒体の生産性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の可逆記録表示媒体の構成図である。
【符号の説明】
1 樹脂マトリックス 2 有機低分子粒子 4 反射層 5 基材 6 基板

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆感熱記録表示媒体用の有機低分子/
    高分子複合型表示記録層に用いられる樹脂であって、該
    樹脂が、加水分解性シリル基を有する重合性不飽和単量
    体(A)、少なくとも1種類のカルボキシル基を有する
    重合性不飽和単量体(B)及びその他重合性単量体
    (C)とを重合して得られることを特徴とする有機低分
    子/高分子複合型記録表示層用樹脂。
  2. 【請求項2】 樹脂が、アクリル共重合体であることを
    特徴とする請求項1に記載の有機低分子/高分子複合型
    記録表示層用樹脂。
  3. 【請求項3】 樹脂のガラス転移点(Tg)が、−40
    〜110℃であることを特徴とする請求項1又は2の何
    れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表示層用樹
    脂。
  4. 【請求項4】 樹脂が、少なくとも1種類のカルボキシ
    ル基を有する重合性不飽和単量体(B)及びその他重合
    性単量体(C)からなる別の樹脂を、更に含むことを特
    徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液晶/高分子複
    合型記録表示層用樹脂。
  5. 【請求項5】 樹脂が、アニオン性又はカチオン性であ
    って水系エマルション状態になることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の有機低分子/高分子複合型
    記録表示層用樹脂。
  6. 【請求項6】 樹脂が、有機低分子と実質的に非相溶性
    で相分離構造を形成することを特徴とする請求項1〜5
    の何れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表示層
    用樹脂。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の有機低分
    子/高分子複合型記録表示層用樹脂中に、有機低分子を
    分散させてなる有機低分子/高分子複合型記録表示層。
  8. 【請求項8】 有機低分子が、融点70〜135℃、炭
    素数10〜60の、炭化水素;該炭化水素のアルコール
    誘導体、カルボン酸誘導体およびその塩、アミン誘導体
    およびその塩、ハロゲン誘導体、チオアルコール誘導
    体、チオカルボン酸誘導体およびその塩;及び、これら
    誘導体のエステルおよびアミド、からなる群から選ばれ
    る1種以上であることを特徴とする請求項7に記載の有
    機低分子/高分子複合型記録表示層。
  9. 【請求項9】 有機低分子/樹脂の配合比が、5/95
    〜75/25wt%であることを特徴とする請求項7〜
    8の何れかに記載の有機低分子/高分子複合型記録表示
    層。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9の何れかに記載の有機低
    分子/高分子複合型表示記録層を基板の上に設けてなる
    可逆記録表示媒体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜6の何れかに記載の有機低
    分子/高分子複合型記録表示層用樹脂を溶液重合して得
    られた樹脂溶液に水を添加して水エマルション樹脂とな
    し、該水エマルション樹脂に請求項8に記載の有機低分
    子を分散させて得られた塗液を基板上に塗布した後、乾
    燥することによる有機低分子/高分子複合型記録表示層
    の製造方法。
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