JP4167420B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録媒体に関するものである。より詳しくは、色材顔料、高沸点溶剤および樹脂組成物を含有する非水系顔料インクを用いたインクジェット記録に用いる、表面に光沢をもつインクジェット記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録媒体に付着させ、画像・文字などの記録を行なうものである。インクジェット記録には、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、文字や図形、カラー画像などの記録装置として、種々の用途において急速に普及している。
【0003】
従来、インクジェット記録では、水性インク、すなわち水あるいは水と親水性溶剤の混合溶媒に、染料・顔料などの着色剤を分散あるいは溶解したインクが用いられてきた。しかし、水性インクを用いたインクジェット記録には、記録媒体の印字部が、インク中の溶剤を吸収して伸長することによって発生する種々の問題がある。かかる記録媒体の伸長は、支持体の機械的強度を維持している繊維間の水素結合が、水性インクの溶媒、特に水によって切断されることにより生じ、記録媒体のプリンター内での搬送に悪影響を及ぼすばかりでなく、プリンター内の印字ヘッドと記録媒体の相対的な位置関係の精度を悪化させて、得られる図面の寸法精度が低下したり、画像にムラが生じるなどの好ましくない現象を引き起こしている。
【0004】
このような問題に対して、特開昭57−10660号公報、同57−10661号公報、特開平5−202324号公報、同5−331397号公報等では、イソパラフィン系炭化水素などの非水系溶剤中に着色剤を溶解または分散させた非水系インクを用いることが提案されている。これらの提案によれば、記録媒体の伸長をまったく伴わず、寸法精度が高く、また画像にムラが生じないインクジェット記録を行うことが可能である。さらに、非水系溶剤の特徴である低粘度・低表面張力によって、水性インクを用いたインクジェット記録と比較して、印字ヘッドの駆動周波数を高くすることが可能になり、非常に高速なインクジェット記録を行うことができる。
【0005】
このような非水系インクとしては、着色剤として油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解した非水系染料インクがある。しかしながら、このタイプのインクは、高沸点溶剤がいつまでも記録媒体中にとどまる為、経時で染料が記録媒体中を移動しやすく、画像のにじみが大きな問題となった。また、一般に油溶性染料は水溶性染料と同様に耐光性が弱く、耐候性を要求される産業用の分野では、更なる諸特性の改善の要求がある。
【0006】
これに対し、画像のにじみや耐候性の改良を目的として、着色剤として染料のかわりに顔料を用いる非水系顔料インクが提案されている。
【0007】
かかる非水系インクを用いたインクジェット記録に用いる記録媒体として、特開昭64−24785号公報等では吸油性無機顔料、有機顔料および水系接着剤からなる記録媒体が提案されており、また特開平1−255580号公報等では、シリカおよび接着剤からなる記録媒体が提案されている。これらの記録媒体は、記録面がつや消し状の外観を有する、いわゆるマットコートタイプの記録媒体であった。
【0008】
一方、近年のインクジェットプリンターの進歩に伴い、銀塩写真に匹敵する高精細の画像を得ることが可能になってきている。これに伴い、銀塩写真のプリントに類似した質感、すなわち表面に光沢をもつインクジェット記録媒体が望まれるようになってきている。当然のことながら、このような記録媒体には、光沢を有すると同時に、記録画像の濃度が高いこと、記録画像の精細性が高い、すなわち各ドットの周囲が滑らかでありかつ輪郭が鮮明で、かつインクのはじきや流れがないこと、また画像の保存性に優れる、すなわち着色剤の定着性が高いことなどが要求される。
【0009】
このような要求に対し、水性インクを使用したインクジェット記録においては、特開昭63−265680号公報、特開平5−59694号公報等で、キャストコート法によって塗工層を設けたインクジェット記録媒体が提案されており、同平6−155892号公報等では同様の記録媒体上にポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーからなる皮膜を形成した記録媒体が提案されている。これらの提案によれば、高い光沢を有し、水性インクに対して高い吸収性を有するインクジェット記録媒体が得られるものの、これらの記録媒体に対し非水系インクで記録を行おうとしても、記録媒体を形成している素材とインクに含まれる溶剤あるいは着色剤との間に親和性がないため、記録媒体表面からインク成分が記録媒体中に浸透できず、記録媒体の表面でインクがはじかれて低い画像濃度しか得られない、ムラが生じるなどの問題点があった。また、非水系顔料インクでは、インクジェット記録媒体上に付与された顔料がわずかな摩擦で容易に脱落してしまうなど、十分な定着性を持たせることが困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、非水系顔料インクを用いたインクジェット記録に用いる、表面に光沢をもつインクジェット記録媒体において、記録画像の濃度、精細性、着色剤の定着性などの点で、極めて優れたインクジェット記録方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、かかる課題を解決するために様々な構成の非水系顔料インクおよびインクジェット記録媒体について検討し、以下の構成を用いることにより、本発明の課題である、記録画像の濃度、精細性が高く、また着色剤の定着性が高いインクジェット記録媒体を提供することを可能にした。
【0012】
すなわち、色材顔料、高沸点溶剤および該高沸点溶剤に可溶な樹脂組成物を含有する非水系顔料インクを用いたインクジェット記録方法において、該高沸点溶剤の沸点が120〜400℃であり、かつ、脂肪族炭化水素系、高級アルコール系から選ばれる高沸点溶剤とともに、該樹脂組成物が室温下、前記高沸点溶剤と任意の割合で混合して均一相を形成するものあり、かつ、少なくともアクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルから選ばれるモノマーと、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニルから選ばれるモノマーを重合して得られる共重合体であり、インクジェット記録媒体の支持体上に少なくとも1層以上の塗工層を塗工し、該塗工層が平均粒径が100nm以下の無機超微粒子を含有し、かつ、空孔半径分布のピークを2〜60nmに有することを特徴とするインクジェット記録方法を提供するものである。
【0018】
また、該樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)が、30〜80℃であることが好ましい。
【0019】
更に、該無機超微粒子が、気相法シリカ微粒子、アルミナ化合物から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【0020】
更に、該インクジェット記録媒体が、該空孔半径分布のピーク値を5〜30nmに有することが好ましい。
【0021】
更に、該インクジェット記録媒体表面の JIS Z8741 に規定される75度光沢度が、50%以上であることが好ましい。
【0022】
更に、該インクジェット記録媒体の、該高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が、20ml/m2・sec1/2以上であることが好ましい。
【0023】
加えて、該色材顔料の平均粒径が、30〜300nmであることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明におけるインクジェット記録媒体の支持体としては様々なものを用いることができる。一例を挙げると、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンテレナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムなどの各種透明及び不透明プラスチックフィルム、アルミニウム箔、すず箔などの各種金属箔、紙、布、不織布などの繊維質材料などを、本発明のインクジェット記録媒体の支持体として用いることができる。
【0025】
また、ポリエチレン被覆紙、ポリエチレンテレフタレート上にアルミニウムを蒸着したフィルムなどの金属蒸着プラスチックフィルムなどの、異種材料を積層したシートも本発明の非水溶性インク用インクジェット記録媒体の支持体として用いることができる。
【0026】
本発明のインクジェット記録媒体は、支持体上に少なくとも1層以上の塗工層を有しており、記録媒体表面に光沢を有している。
【0027】
塗工層は、少なくとも平均粒径が100nm以下の無機超微粒子および、必要に応じて接着剤を含有する。無機超微粒子の平均粒径が100nmより大きい場合は、十分な表面光沢が得られず、また、本発明の効果も得にくい。
【0028】
本発明で用いる無機超微粒子が、平均粒径100nm以下の微粒子が凝集し二次凝集粒子を形成している場合は、平均二次粒子径が400nm以下のものを使用することが好ましい。無機超微粒子の平均二次粒子径が400nmより大きい場合は、十分な表面光沢が得られず、また、本発明の効果も得にくい。
【0029】
無機超微粒子の平均粒径や平均二次粒子径は、電子顕微鏡や粒度分布測定装置を用いて観察する事により容易に調べることができる。
【0030】
このような無機超微粒子としては、例えば、特開平1−97678号公報、同2−275510号公報、同3−281383号公報、同3−285814号公報、同3−285815号公報、同4−92183号公報、同4−267180号公報、同4−275917号公報などに開示されているアルミナ水和物である擬ベーマイトゾル、特開昭60−219083号公報、同61−19389号公報、同61−188183号公報、同63−178074号公報、特開平5−51470号公報などに記載されているコロイダルシリカ、特公平4−19037号公報、特開昭62−286787号公報に記載されているシリカ/アルミナハイブリッドゾル、特開平10−119423号公報、特開平10−217601号公報に記載されている、気相法シリカを高速ホモジナイザーで分散したシリカゾル、その他にもヘクタイト、モンモリロナイトなどのスメクタイト粘土(特開平7−81210号公報)、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリアゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化アンチモンゾルなどを代表的なものとして挙げることができる。
【0031】
これらの無機超微粒子の中でも特に、気相法シリカ微粒子、アルミナ化合物(アルミナ水和物或いは酸化アルミニウム微粒子)が好ましい。
【0032】
シリカ微粒子は、乾量基準でSiO293%以上、Al23約5%以下、Na2O約5%以下から構成される微粒子であり、いわゆるホワイトカーボン、シリカゲルや微粉末シリカなどの非晶質シリカがある。非晶質シリカ微粒子の製造方法としては、液相法、粉砕固相法、晶析固相法および気相法がある。液相法とは、いわゆる液中に存在する珪酸化合物等を、化学変化または物理変化によって固体状態に析出させる微粒子製造方法である。粉砕固相法とはシリカ固体を機械的に粉砕する方法であり、晶析固相法とは溶融や固体の相転移などを利用した微粒子製造方法である。気相法とは、揮発性金属化合物の蒸気の熱分解や、原材料の加熱、蒸発、生成した気相種の冷却、凝縮による微粒子製造方法である。
【0033】
本発明に好ましいシリカ微粒子は、上記の内、気相法により合成された非晶質シリカ微粒子である。この気相法により合成された非晶質シリカ微粒子として市販されている製品としては、アエロジル(テグサ製)が使用できる。
【0034】
アルミナ水和物は、一般式Al23・nH2Oにより表すことができる。アルミナ水和物は組成や結晶形態の違いにより、ジプサイト、バイアライト、ノルストランダイト、ベーマイト、ベーマイトゲル(擬ベーマイト)、ジアスポア、無定形非晶質等に分類される。中でも、上記の式中、nの値が1である場合はベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが1を越え3未満である場合は擬ベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが3以上では非晶質構造のアルミナ水和物を表す。特に、本発明に好ましいアルミナ水和物は、nが1を越え3未満の擬ベーマイト構造のアルミナ水和物である。
【0035】
本発明に用いられるアルミナ水和物の形状は、平板状、繊維状、針状、球状、棒状等のいずれでもよく、インク吸収性の観点から好ましい形状は平板状である。平板状のアルミナ水和物は、平均アスペクト比3〜8であり、好ましくは平均アスペクト比が3〜6である。アスペクト比は、粒子の「厚さ」に対する「直径」の比で表される。ここで粒子の直径とは、アルミナ水和物を電子顕微鏡で観察したときの粒子の投影面積に等しい円の直径を表す。アスペクト比が3より小さい場合は、インク受容層の細孔径分布が狭くなり、インク吸収性が低下する。一方アスペクト比が8を超える場合は、粒子径を揃えてアルミナ水和物を製造することが困難となる。
【0036】
本発明に用いられるアルミナ水和物は、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等公知の方法によって製造することができる。また、アルミナ水和物の粒子径、細孔径、細孔容積、比表面積等の物性は、析出温度、熟成温度、熟成時間、液のpH、液の濃度、共存化合物等の条件によって制御することができる。
【0037】
アルコキシドからアルミナ水和物を得る方法としては、特開昭57−88074号公報、同62−56321号公報、特開平4−275917号公報、同6−64918号公報、同7−10535号公報、同7−267633号公報、米国特許第2,656,321号明細書等にアルミニウムアルコキシドを加水分解する方法として開示されている。これらのアルミニウムアルコキシドとしてはイソプロポキシド、2−ブトキシド等が挙げられる。
【0038】
また、特開昭54−116398号公報、同55−23034号公報、同55−27824号公報、同56−120508号公報には、アルミニウムの無機塩またはその水和物を原料として使用する方法が開示されている。原料としては、例えば塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アンモニウムミョウバン、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、水酸化アルミニウム等の無機塩およびその水和物を挙げることができる。
【0039】
更に別の方法として、特開昭56−120508号公報に記載されている、pHを酸性側乃至塩基性側に交互に変動させ、アルミナ水和物の結晶を成長させる方法、特公平4−33728号公報に記載されている、アルミニウムの無機塩から得られるアルミナ水和物と、バイヤー法で得られるアルミナとを混合し、アルミナを再水和する方法もある。
【0040】
本発明のインクジェツト被記録媒体には、市販のアルミナ水和物も好適に用いることができる。例えば、アルミナ水和物としては、カタロイドAS−1、カタロイドAS−2、カタロイドAS−3(以上、触媒化学工業製)、アルミナゾル100、アルミナゾル200、アルミナゾル520(以上、日産化学工業製)、M−200(以上、水澤化学工業製)、アルミゾル10、アルミゾル20、アルミゾル132、アルミゾル132S、アルミゾルSH5、アルミゾルCSA55、アルミゾルSV102、アルミゾルSB52(以上、川研ファインケミカル製)などを挙げることができる。
【0041】
本発明において用いられる酸化アルミニウム(以下アルミナ)微粒子は、γ型結晶であるγ型アルミナ微粒子が好ましく用いられる。γ型結晶は結晶学的に分類すると、さらにγグループとδグループに分けることができる。δグループの結晶形態を有する微粒子の方が好ましい。
【0042】
γ型アルミナ微粒子は、市販品として、δグループに属する酸化アルミニウムC(日本アエロジル(株)製)、γグループに属するAKP−G015(住友化学(株)製)などとして入手できる。
【0043】
本発明における塗工層には、接着剤として水溶性あるいは非水溶性の高分子化合物を添加しても良い。本発明に用いられる高分子化合物は、例えば、水溶性高分子化合物としてはメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系接着剤、澱粉及びその変性物、ゼラチン及びその変性物、カゼイン、プルラン、アラビアゴム、及びアルブミン等の天然高分子樹脂またはこれらの誘導体、ポリビニルアルコール及びその変性物、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラテックスやエマルジョン類、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマー、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及び無水マレイン酸またはその共重合体等を挙げられる。好ましくは、ポリビニルアルコールである。
【0044】
また、非水溶性高分子化合物としては、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類やこれらのアルコール類と水との混合溶媒に溶解する非水溶性接着剤が、アルミナの分散が安定化されるので特に好ましい。この様な非水溶性接着剤としては、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のアセタール樹脂を挙げることができ、特にアセタール化度が5モル%以上20モル%以下の範囲のアセタール樹脂は、水を多少含有させることができ、無機超微粒子の分散を容易にすることができる為、特に好ましい。
【0045】
これらの高分子化合物は、単独乃至複数を併用してもよく、無機超微粒子に対し、2質量%以上50質量%以下を添加する。好ましくは、5質量%以上30質量%以下を添加する。上記の添加量が2質量%に満たないと塗膜強度が弱くなり、50質量%を超えて添加するとインク溶剤吸収性が低下する。
【0046】
本発明の塗工層を形成する方法としては、様々な方法を用いることができる。例えば、無機超微粒子分散液を、単独または適切なバインダーと混合した塗工組成物を支持体上に塗工した後、単に乾燥する方法や、塗工層の塗工組成物を塗工した後、該塗工組成物が湿潤状態にある間に、もしくは一旦乾燥後再湿潤してから鏡面ロールに圧接し、鏡面ロール表面の形状を塗工層に転写する、いわゆるキャスト法によって、本発明のインクジェット記録媒体の塗工層を形成することが可能である。
【0047】
本発明の塗工層の塗工量は、固形分換算で5g/m2以上が必要であり、好ましくは10g/m2以上35g/m2以下であり、厚さで10μm以上50μm以下が好ましい。
【0048】
本発明のインクジェット記録媒体には、必要に応じて、塗工層以外の層、例えば、塗工層と支持体の接着性を向上させるためのアンカーコート層などを設けてもよい。また、塗工層の保護、プリンター内における搬送性の向上、印字後に発生するカールの抑制などの目的で、オーバーコート層やバックコート層を設けることも可能である。
【0049】
本発明のインクジェット記録媒体は、記録媒体表面の JIS Z8741 に規定される75度光沢度が50%以上であると好ましく、60%以上であると更に好ましい。
【0050】
本発明において用いられる非水系顔料インクは、色材顔料、高沸点溶剤、樹脂組成物を含有し、必要に応じて、分散剤、浸透剤、低沸点溶剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有することができる。
【0051】
本発明の非水系顔料インクにおける色材顔料としては、具体例としては、ファーネストブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、C.I.ピグメントブラック、オルトアニリンブラック、トルイジンオレンジ、パーマネントカーミンFB、ファーストイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、フタロシアニンブルー、キナクリドンレッド、C.I.ピグメントブルー、C.I.ピグメントレッド、C.I.ピグメントイエロー、ジオキサンバイオレット、ピクトリアピュアブルー、アルカリブルートナー、アルカリブルーRトナー、ファーストイエロー10G、オルトニトロアニリンオレンジ、トルイジンレッド、バリウムレッド2B、カルシウムレッド2B、ピグメントスカーレッド3Bレーキ、アンソシン3Bレーキ、ローダミン6Bレーキ、メチルバイオレットレーキ、ベーシックブルー6Bレーキ、ファーストスカイブルー、レフレックスブルーG、ブリリアントグリーンレーキ、フタロシアニングリーンG、紺青、群青、酸化鉄粉、亜鉛華、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナホワイト、アルミニウム粉、昼光蛍光顔料、パール顔料等が挙げられる。
【0052】
色材顔料は、顔料を微細化し、レーザー光散乱法による積算粒度50%値(平均粒径)が30〜300nmかつ、99%値(最大粒径)が500nm以下であることが好ましい。微細化した顔料の平均分散粒子径が30nm未満の場合は、粒径が小さく成る事による耐光性の低下が生じ、50%値が300nmを超えたり99%値が500nmを超える場合は、印字部の発色性が悪化したり、透明基材に対する印字においての印字部の透明性の維持が困難になり、また、インク中での顔料の沈殿が生じやすくなる。
【0053】
色材顔料は、記録物の十分な濃度(及び十分な耐光性)を得るため、非水系顔料インク中に3〜15質量%含まれることが好ましい。
【0054】
本発明の非水系顔料インクにおける高沸点溶剤は、沸点が120〜400℃、好ましくは120〜350℃の溶剤で、微細化した顔料の安定した分散媒体となり、印字ヘッドのノズル先端でのインクの固着を防止する働きをするものである。したがって、室温でのインクの乾燥を抑える一方、記録媒体に対する浸み込みスピードが速く、また、高速吐出性の印字ヘッドに追随する流動特性を有するものが好ましい。高沸点溶剤は、非水系顔料インク中に55〜94質量%含まれる事が好ましい。
【0055】
高沸点溶剤としては、脂肪族炭化水素系溶剤、カルビトール系溶剤、セロソルブ系溶剤、高級脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。なかでも、流動パラフィン、脂肪族炭化水素系溶剤は、臭気が少ないため好適に用いられる。
【0056】
脂肪族炭化水素系溶剤としては、日本石油製IPソルベント、シェル化学製シェルゾールD40、シェルゾールD70、シェルゾール70、シェルゾール71、エクソン化学製アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD30、エクソールD40、エクソールD80、エクソールD110、エクソールD130、エクソールD140、エクソールDSP100/140等が挙げられる。
【0057】
また、カルビトール系溶剤としてはブチルカルビトールが挙げられ、セロソルブ系溶剤としてはエチルセロソルブが挙げられる。また、高級脂肪酸エステル系溶剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルコハク酸イソブチルエステル、アジピン酸イソブチルエステル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル等が挙げられ、高級アルコール系溶剤としては、メチルヘキサノール、オレイルアルコール、トリメチルヘキサノール、トリメチルブタノール、テトラメチルノナノール、2−ペンチルノナノール、2−ノニールノナノール、2−ヘキシルデカノール等が挙げられる。また、高級脂肪酸系溶剤としてはオレイン酸が挙げられ、芳香族炭化水素系溶剤としてはジイソプロピルナフタレンが挙げられる。
【0058】
これらの溶剤は、単独で用いる事ができるが、粘度の調整等、記録媒体へのしみ込みの調整、印字ヘッド及びプリンターのインク接液部分との濡れ性等を調整するため、脂肪族炭化水素系溶剤と極性溶剤を併用する方法を用いてもよい。
【0059】
極性有機溶剤としては、例えばアルコール、特に長鎖アルコール、グリコール、ポリグリコール、グリコール及びポリグリコールのエステル、エーテル、特にグリコール及びポリグリコールのモノ−及びジ−アルキルエーテル、ケトン等が挙げられる。また、ジカルボン酸のエステル、例えばセバシン酸ジオクチルエステル等が挙げられる。
【0060】
本発明における高沸点溶剤に可溶な樹脂組成物とは、室温下、前記高沸点溶剤と任意の割合で混合して均一相を形成するものをいい、この条件を満たす様々な重合体を用いることができる。一例を挙げると、ポリブタジエン・ポリイソプレンなどのポリ(1,3−ジエン)、ポリアルキル(C4以上)ビニルエーテル、ポリアルキル(C4以上)カルボン酸ビニル、ポリアルキル(C4以上)(メタ)アクリレート、ポリアルキル(C6以上)(メタ)アクリルアミド、ポリオキシアルキレン(C4以上)、ポリジメチルシロキサン、石油樹脂(C5系、C9系)、ノボラック樹脂、グッタペルカなどの重合体、およびこれらの重合体を構成するモノマーから構成される共重合体を、本発明における高沸点溶剤に可溶な樹脂組成物として使用することができる。
【0061】
これらのなかで、下記一般式(1)で示されるモノマーと、下記一般式(2)で示されるモノマーを重合して得られる共重合体である。下記一般式 ( ) 中、X 1 は水素原子またはアルキル基を表し、連結基Tは−COO−、−OCO−、−CONH−または−O−を表し、R 1 は炭素原子数8〜30の直鎖アルキル基あるいは分枝アルキル基を表す。下記一般式 ( ) 中、X 2 は水素原子またはアルキル基を表し、R 2 は炭素原子数が6〜20で、環状部分を有するアルキル基を表す。
【化1】
Figure 0004167420
【化2】
Figure 0004167420
【0062】
一般式(1)で示されるモノマーとしては、例えば、炭素原子数8〜30のアルキル基を置換したアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸のエステル類(アルキル基部分として、例えば、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基など)、炭素原子数8〜30のアルキル基を置換した上記不飽和カルボン酸のアミド類(アルキル基部分は不飽和カルボン酸のエステル類で示した物と同様)、アルキル基部分の炭素原子数が8〜30の脂肪酸のビニルエステル類(脂肪酸として、例えば、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸など)又は、炭素原子数8〜30のアルキル基を置換したビニルエーテル類(アルキル基部分は不飽和カルボン酸のエステル類で示した物と同様)などを挙げることが出来る。
【0063】
一般式(1)で示されるモノマーでは、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル等が好ましい。
【0064】
一般式(2)で示されるモノマーとしては、例えば、炭素原子数が6〜20で、環状部分を有するアルキル基を置換したアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸のエステル類(アルキル基部分として、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、イソボルニル基など)などを挙げることが出来、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニル等が好ましい。
【0065】
また、色材顔料の分散性向上やインクジェット記録媒体との定着性向上などの目的のために、必要に応じて他のビニル系モノマーを加えて共重合体とすることも可能である。
【0066】
樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)は30〜80℃であることが好ましい。Tgが30℃未満の場合は、印字部分に手で触れた場合などに、体温による樹脂組成物の可塑化が起こることによる粘着感(タック)が発生するなどの問題が起こりやすくなり、Tgが80℃を越える場合は樹脂組成物が脆く、割れやすくなり、印刷部分の定着性の悪化などの問題が起こりやすくなる。
【0067】
本発明の樹脂組成物である共重合体のガラス転移温度は、単独モノマー重合体のガラス転移温度(POLYMER HANDBOOK THIRD EDITION (JHON WILEY & SONS 1989)VI章P209〜278より引用)を用いて、FOXの式(高分子化学序論 第2版P172 1981)により算出することができる。
【0068】
樹脂組成物は、平均分子量が3,000〜100,000であることが好ましい。平均分子量が3,000未満の場合は、印刷部分の十分な定着性が得られず、平均分子量が100,000を越える場合は、インクの粘度が高くなりすぎ印字ヘッドからの吐出が困難になりやすくなる。
【0069】
樹脂組成物は、記録物の十分な定着性を得るため、非水系顔料インク中に固形分として3〜30質量%含まれることが好ましい。
【0070】
本発明の非水系顔料インクにおける分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテル−エステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等を用いる事が出来る。
【0071】
また、本発明の非水系顔料インクには、その保存安定性の向上や記録媒体でのインクのドットの広がりの調整などの目的で、例えば、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂などの極性樹脂を添加したり、金属封鎖剤、表面張力調整剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、防腐剤、耐水化剤、レオロジーモディファイヤーおよび酸化防止剤などの添加剤を適宜組み合わせ含有することもできる。
【0072】
本発明のインクジェット記録媒体における塗工層は、空孔半径分布のピークを2〜60nmに有しており、5〜30nmに有することがさらに好ましい。この性状を持つインクジェット記録媒体に前記非水系顔料インクを用いてインクジェット記録を行った場合、インク中の溶媒は塗工層内に吸収され、塗工層表面は記録直後から見かけ上乾いた状態になる。一方、色材顔料や樹脂分散物は塗工層表面に付着した状態となり、樹脂分散物が乾燥する段階で色材顔料と共に固着するため、色材顔料の定着性が高くなると共に、記録画像の濃度、精細性が高い記録画像が得られる。
【0073】
塗工層の空孔半径分布のピーク値が2nmより小さいと、インク溶剤の吸収性が悪化しやすく、60nmより大きいと色材顔料が塗工層表面に留まらず塗工層内に浸透しやすくなるため、本発明の目的とする効果が得にくくなる。
【0074】
本発明で言う空孔半径分布の測定は、MERCURY PRESSUER POROSIMETER MOD 220(Carlo.Erba製)を用い、いわゆる水銀圧入法により求めた空隙量分布曲線(「表面」13(10),P588(1975)、紙パ技協紙28,99(1974))から、空孔半径分布(微分曲線)を計算して求めることができる。
【0075】
また、本発明のインクジェット記録媒体における塗工層は、インク溶媒である高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が、20ml/m2・sec1/2以上であることが好ましい。この性状を持つインクジェット記録媒体に前記非水系顔料インクを用いてインクジェット記録を行った場合、インク中の溶媒は速やかに塗工層内に吸収されるため、さらに本発明の目的とする効果が得やすい。
【0076】
本発明でいう、ブリストー吸収係数とは、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.51、紙及び板紙の液体吸収性試験方法(ブリストー法)に規定される吸収係数Kaを言う。詳しくは「短時間での液体浸透量測定法−Bristow法について−」(紙パ技協紙41,8,P33)に記載されている。本発明では試験液体として、非水系溶剤着色液を使用した。該試験液体は、高沸点溶剤80部、オレイルアルコール20部、染料(Fat Red 7B)0.1部から調製された非水系顔料インクに使用される溶剤に類似の非水系着色液である。染料は試験結果を目認するために添加している。この測定法によるブリストー吸収係数を調べることにより、インクジェット記録媒体における非水系顔料インクに使用される溶剤に対する吸収挙動を類推することができる。
【0077】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本実施例中、特に断らない限り、部、%はそれぞれ質量部、質量%を表すものとする。
【0078】
<インクジェット記録媒体の作製>
記録媒体例1
LBKP80部、NBKP20部、軽質炭酸カルシウム8部、重質炭酸カルシウム8部、タルク8部、アルキルケテンダイマー0.1部、カチオン性ポリアクリルアミド0.03部、カチオン化デンプン0.8部、硫酸バンド0.4部と、適量の水を配合してスラリーとし、長網抄紙機を使用して坪量90g/m2の支持体を作製した。
【0079】
水580部を攪拌しながら、シリカゾル(固形分20%;日産化学工業製スノーテックス−O)150部、合成非晶質シリカ(水沢化学工業製ミズカシルP78F)100部、蛍光増白剤(固形分50%;日本曹達製ケイコールBBL)2部、ポリビニルアルコール(重合度約1700,鹸化度98〜99%;クラレ製クラレポバールPVA−117)の10%水溶液250部、ジメチルアミン−エピクロロヒドリン縮合物(固形分50%;四日市合成製カチオマスターPD−10)50部を順次配合し、塗液を調製した。上で作製した支持体に、この塗液をワイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布し、120℃の熱風式乾燥器で乾燥し、インク吸収層を作製した。
【0080】
水285.5部を攪拌しながら、平均粒径40nmのシリカゾル(固形分濃度40%;日産化学工業製スノーテックスXL)250部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(固形分濃度48%;日本合成ゴム製JSR−0691)62.5部、オレイン酸カリウム2部を順次配合し、塗液を調製した。上記のインク吸収層上に、この塗液を、ワイヤーバーを用いて乾燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布し、表面温度110℃の鏡面ロールに圧接して乾燥し、記録媒体例1のインクジェット記録媒体を作製した。
【0081】
記録媒体例2
スノーテックスXL250部の代わりに、平均粒径300nmのシリカゾル(固形分濃度40%;日産化学工業製MP−3040)250部を用いた他は、記録媒体例1と同様にインクジェット記録媒体の作製を行い、記録媒体例2のインクジェット記録媒体を作製した。
【0082】
記録媒体例3
LBKP100部、カチオン化デンプン10部、ポリアクリルアミド0.2部、アルキルケテンダイマー0.5部、ポリアミドエピクロルヒドリン0.5部と、適量の水を配合してスラリーとし、長網抄紙機を使用して坪量80g/m2の基紙を作製した。
【0083】
次に、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA110)2部、蛍光染料(日本曹達製ケイコールBUL)0.2部、導電剤(三洋化成工業製ケミスタット6120)1部を、適量の水に溶解し、上記基紙にサイズプレス装置を使用して乾燥後の含浸量が2.0g/m2になるよう含浸させた。
【0084】
次に、上記含浸紙の裏面にコロナ放電処理を行った後、低密度ポリエチレン30部、高密度ポリエチレン70部の混合物を、溶融押し出し塗工法により塗工し、厚さ20μmの裏面ポリエチレン被覆層を設けた。
【0085】
続いて、表面にコロナ放電処理を行った後、低密度ポリエチレン30部、高密度ポリエチレン60部、含水酸化アルミニウムで表面処理したアナターゼ型二酸化チタン9.5部、ステアリアン酸亜鉛0.5部の混合物を、溶融押し出し塗工法により塗工し、厚さ20μmの表面ポリエチレン被覆層を設けインクジェット記録媒体の支持体とした。
【0086】
平均粒径20nmの気相法によるシリカ微粒子(日本アエロジル製アエロジル200)100部を900部のイオン交換水中に攪拌機にて分散し、10質量%のポリビニルアルコール(クラレ製PVA235)水溶液230部、カチオン性ポリマー(昭和高分子製ポリフィックスP601)10部、ほう酸5部を混合して塗工液とした。作製した塗工液を、上記支持体表面にワイヤバーを用いて乾燥後の塗工量が20g/m2となるよう塗工、乾燥し、記録媒体例3のインクジェット記録媒体を作製した。
【0087】
記録媒体例4
イオン交換水1200部、イソプロピルアルコール900部を3Lの反応器に仕込み、75℃に加熱した。アルミニウムイソプロポキシド408部を加え、75℃で24時間、続き95℃で10時間加水分解を行った。加水分解後、酢酸24部加えて95℃で48時間攪拌した。次に、固形分濃度が15%になるように濃縮し、白色の微粒子状アルミナ水和物の分散液を得た。このゾルを室温で乾燥させ、X線回折を測定したところ、擬ベーマイト構造を示した。また、透過型電子顕微鏡で平均粒径を測定したところ、30nmであり、アスペクト比6.0の平板状の微粒子状アルミナ水和物であった。
【0088】
上記の15%の超微粒子状アルミナ水和物の分散液を用いて、アルミナ水和物分散液100部に対し、10%のポリビニルアルコール(PVA105:クラレ製)水溶液を15部混合した。混合後、ホモミキサーに1万rpmで10分間かけ、均一分散化して塗工液とした。作製した塗工液を、記録媒体例3と同じ支持体にワイヤバーを用いて乾燥後の塗工量が20g/m2となるよう塗工、乾燥し、記録媒体例4のインクジェット記録媒体を作製した。
【0089】
記録媒体例5
平均粒径13nmのδグループのγ型アルミナ結晶粉末(日本アエロジル製アエロジル酸化アルミニウムC)300gを1700gのイオン交換水中に攪拌機にて分散し、15質量%のスラリー状の粘性液を調製した。この15質量%のγ型アルミナ分散液を用いて、アルミナ分散液100部に対し、10質量%のポリビニルアルコール(クラレ製PVA235)水溶液を20部混合した。混合後、ホモミキサーに1万rpmで10分間かけ、均一分散化して塗工液とした。作製した塗工液を、記録媒体例3と同じ支持体にワイヤバーを用いて乾燥後の塗工量が20g/m2となるよう塗工、乾燥し、記録媒体例5のインクジェット記録媒体を作製した。
【0090】
各インクジェット記録媒体の空孔半径分布のピーク値は、MERCURY PRESSUER POROSIMETER MOD 220(Carlo.Erba製)を用い、水銀圧入法により求めた空隙量分布曲線から空孔径分布(微分曲線)を計算し、塗工層に起因するピーク(支持体等に起因するピークを除いたもの。)の値を求めた。結果を表1に示す。
【0091】
各インクジェット記録媒体の表面の75度光沢度は、JIS Z8741 に準じて、入反射角度75度として、日本電色工業製変角光沢度計(VGS−1001DP)にて測定した。結果を表1に示す。
【0092】
各インクジェット記録媒体のブリストー吸収係数は、試験液体として高沸点溶剤(エクソールD110)80部、オレイルアルコール20部、染料(Fat Red 7B)0.1部から調製された非水系インク類似の非水系着色液を用い、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.51(ブリストー法)により得られる吸収係数Kaとして求めた。結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
Figure 0004167420
【0094】
<樹脂組成物の合成>
樹脂組成物例1
攪拌機、温度計、窒素導入管および還流冷却管を備えた4つ口フラスコ中に、一般式(1)のモノマーとして2−エチルヘキシルメタクリレート45部、一般式(2)のモノマーとしてシクロヘキシルメタクリレート55部、アゾビスイソブチロニトリル1.0部及びIPソルベント150部を加え、加熱して90℃で3時間反応させ、Tg約35℃、分子量約25,000でIPソルベントに可溶な重合物からなる不揮発分40%の溶液を得た。
【0095】
樹脂組成物例2〜11
下記表2に示すモノマー(種類及び量)を用いた他は樹脂組成物例1と同様に重合を行い、表2に示すTg及び分子量を有しIPソルベントに可溶な重合体からなる不揮発分40%の溶液を得た。
【0096】
【表2】
Figure 0004167420
【0097】
<モノマーの略号>
2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
2−EHMA:メタクリル酸2−エチルヘキシル
LA:アクリル酸ラウリル
LMA:メタクリル酸ラウリル
SMA:メタクリル酸ステアリル
以上のモノマーは一般式(1)に該当する。
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
IBXA:アクリル酸イソボルニル
IBXMA:メタクリル酸イソボルニル
以上のモノマーは一般式(2)に該当する。
t−BMA:メタクリル酸t−ブチル
【0098】
「ガラス転移温度(Tg)」はFOXの式によって計算したものである。
【0099】
「分子量」は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー装置にカラム(東ソー製GMH)を装着し、乾燥させた樹脂組成物をテトラヒドロフランに0.2%の濃度で溶解した試料を用い、温度20℃、流速1ml/minの条件で測定し、ポリスチレン標準試料測定値との比較により決定した。
【0100】
<非水系顔料インクの調整>
インク例1
サンドミルに、高沸点溶剤(エクソールD110)50部、カーボンブラック30部、ポリエステルアミン系分散剤20部を入れて分散を3時間行った。
【0101】
容器に、上記分散液30部、エクソールD110を33部、オレイルアルコール12部を投入し、攪拌機で30分間混合した。この分散混合液中の色材顔料粒子の平均粒径は75nm、最大粒径は380nmであった。さらに、樹脂組成物例1を25部投入し30分間混合して、インク例1の非水系顔料インクを得た。
【0102】
色材顔料の粒径はレーザー光散乱法の粒度分布計(日機装製Microtrac UPA)で測定した。
平均粒径:D50(積算粒度50%値)
最大粒径:D99(積算粒度99%値)
【0103】
インク例2〜11
樹脂組成物例1の代わりに表3に示す樹脂組成物を用いた他は、インク1と同様に調整を行い、インク例2〜11の非水系顔料インクを得た。
【0104】
【表3】
Figure 0004167420
【0105】
インク例12
樹脂組成物例1の代わりにIPソルベント25部を用いた他は、インク1と同様に調整を行い、インク例12の非水系顔料インクを得た。
【0106】
実施例1〜34、参考例1〜8、比較例1〜12
表4〜7に示すインクと記録媒体の組み合わせで、以下に示す評価方法で評価を行った。結果を表8〜11に示す。
【0107】
【表4】
Figure 0004167420
【0108】
【表5】
Figure 0004167420
【0109】
【表6】
Figure 0004167420
【0110】
【表7】
Figure 0004167420
【0111】
評価方法
<濃度>
記録媒体例のインクジェット記録媒体にインク例のインクを滴下し、No.4のワイヤーバーを用いてインク滴を直ちに展開し、室温中で1時間放置して乾燥させた。その後、インク展開部の中心付近の光学濃度を光学濃度計(マクベス製RD−919)で測定した。この数値が大きいほど濃度が高く、濃度が1.5以上であれば良好であり、1.8以上であれば極めて良好である。
【0112】
<精細性>
記録媒体例のインクジェット記録媒体を水平に保ち、内径0.15mmの針を備えた内容量1μLのマイクロシリンジ(ハミルトン製7101)を用いてインク例のインク1滴を滴下して、室温中で1時間放置して乾燥させた。インク滴下部の表面を、顕微鏡(100倍)で観察した画像を、LUZEX5000型画像解析装置(ニレコ製)で解析処理し、下記数式1で計算される形状係数を求めた。この形状係数が小さい(1に近い)値であるほど真円性が高いことを意味しており、プリンターで印字した際にボケや抜けのない高精細の画像が得られる。
【0113】
<インク吸収速度>
記録媒体例のインクジェット記録媒体を60゜に傾け、上記と同じマイクロシリンジを用いてインク例のインク1滴を滴下した。インク滴下部の傾斜方向の最大径および水平方向の最大径を測定し、下記数式2で示される最大径比を求めた。この値が小さい(1に近い)ほど、インクが記録媒体表面に接触してから吸収されるまでの間に記録媒体表面を流下しなかったこと、すなわちインクの吸収が速かったことを意味しており、プリンターで印字した際にムラのない画像が得られる。
【0114】
<定着性>
濃度測定に用いたインク展開部の表面を人差し指で片方向に強く5回こすり、インク展開部の様子を評価した。
◎ :インク展開部に全く変化が無かった。
○ :インク展開部に僅かな変化が見られたが、着色剤が元々の展開部の周囲に拡がらなかった。
△ :着色剤が展開部の周辺に拡がったが、元々の展開部の濃度に明らかな変化がなかった。
× :元々の展開部の濃度が低下した。
××:展開部の着色剤が全て剥がれてしまった。
良好な定着性を示すのは◎乃至○であり、△でも実用上問題は無い。
【0115】
<タック>
濃度測定に用いたインク展開部の表面に人差し指を10秒間強く圧着させ、離したときの粘着感の程度を評価した。
◎ :全く粘着感無し。
○ :僅かに粘着感有り。
△ :やや粘着感有り。
× :非常に粘着感有り。
良好なタックを示すのは◎乃至○であり、△でも実用上問題は無い。
【0116】
【数1】
形状係数=(インク滴下部の輪郭長)2/(4π×インク滴下部の面積)・・・(数式1)
【0117】
【数2】
最大径比=傾斜方向の最大径/水平方向の最大径 ・・・(数式2)
【0118】
【表8】
Figure 0004167420
【0119】
【表9】
Figure 0004167420
【0120】
【表10】
Figure 0004167420
【0121】
【表11】
Figure 0004167420
【0122】
実施例1〜34と比較例1〜12を比較すれば明らかであるように、色材顔料、高沸点溶剤および該高沸点溶剤に可溶な樹脂組成物を含有する非水系顔料インクを用いてインクジェット記録するインクジェット記録媒体において、支持体上に少なくとも1層以上の塗工層を塗工し、該塗工層が平均粒径が100nm以下の無機超微粒子を含有し、空孔半径分布のピークを2〜60nmに有することによって、記録画像の濃度、精細性、着色剤の定着性のいずれも良好であることがわかる。
【0123】
また、実施例1〜7と参考例1〜2、実施例8〜14参考例3〜4、実施例17〜25参考例5〜6、実施例26〜34参考例7〜8を比較すれば明らかであるように、本発明における非水系顔料インクに含まれる樹脂組成物が、少なくとも前記一般式(1)で示されるモノマーと、前記一般式(2)で示されるモノマーを重合して得られる共重合体であることによって、記録画像の濃度、精細性、着色剤の定着性が更に良好であることがわかる。
【0124】
さらに、実施例8〜14と実施例15〜16、実施例17〜23と実施例24〜25、実施例26〜32と実施例33〜34を比較すれば明らかであるように、本発明における非水系顔料インクに含まれる樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)が30〜80℃であることによって、更に着色剤の定着性が高く、印字部分に粘着感が無いことがわかる。
【0125】
加えて、実施例1〜7と実施例8〜1217〜2326〜32を比較すれば明らかであるように、本発明のインクジェット記録媒体の塗工層が、平均粒径が100nm以下の無機超微粒子として気相法シリカ微粒子、アルミナ化合物から選ばれた少なくとも1種を含有し、空孔半径分布のピークを5〜30nmに有し、75度光沢度が50%以上、かつ、高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が、20ml/m2・sec1/2以上であることによって、記録画像の濃度、精細性、着色剤の定着性、印字部分の粘着感のいずれもが、更に良好であることがわかる。
【0126】
【発明の効果】
本発明によれば、記録画像の濃度、精細性、着色剤の定着性などの点で、極めて優れたインクジェット記録媒体を提供することができる。

Claims (7)

  1. 色材顔料、高沸点溶剤および該高沸点溶剤に可溶な樹脂組成物を含有する非水系顔料インクを用いたインクジェット記録方法において、該高沸点溶剤の沸点が、120〜400℃であり、かつ、脂肪族炭化水素系、高級アルコール系から選ばれる高沸点溶剤とともに、該樹脂組成物が室温下、前記高沸点溶剤と任意の割合で混合して均一相を形成するものあり、かつ、少なくともアクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルから選ばれるモノマーと、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニルから選ばれるモノマーを重合して得られる共重合体であり、インクジェット記録媒体の支持体上に少なくとも1層以上の塗工層を塗工し、該塗工層が平均粒径が100nm以下の無機超微粒子を含有し、かつ、空孔半径分布のピークを2〜60nmに有することを特徴とするインクジェット記録方法
  2. 該樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)が、30〜80℃であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 該無機超微粒子が、気相法シリカ微粒子、アルミナ化合物から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 該空孔半径分布のピーク値を5〜30nmに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  5. 該インクジェット記録媒体表面の JIS Z8741 に規定される75度光沢度が、50%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 該インクジェット記録媒体の、該高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が、20ml/m2・sec1/2以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  7. 該色材顔料の平均粒径が、30〜300nmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
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