JP2001322192A - ハニカムサンドイッチ構造パネルの製造方法 - Google Patents

ハニカムサンドイッチ構造パネルの製造方法

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JP2001322192A
JP2001322192A JP2000143556A JP2000143556A JP2001322192A JP 2001322192 A JP2001322192 A JP 2001322192A JP 2000143556 A JP2000143556 A JP 2000143556A JP 2000143556 A JP2000143556 A JP 2000143556A JP 2001322192 A JP2001322192 A JP 2001322192A
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acrylate
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honeycomb core
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JP2000143556A
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Hisao Ikeda
尚夫 池田
Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光硬化型接着剤を用いることにより、初期接
着力に優れ、貼り合わせ直後でも耐熱性に優れたハニカ
ムサンドイッチ構造パネルの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のハニカムサンドイッチ構造パネ
ルの製造方法は、ハニカムコアの両面に表面板を接着す
るハニカムサンドイッチ構造パネルの製造方法であっ
て、ウレタンプレポリマー、1分子中に2個以上のエチ
レン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び光重合開
始剤を含有する光硬化型接着剤をハニカムコアと表面板
の少なくとも一方に塗布し、ハニカムコアと表面板を重
ね合わせる前もしくは重ね合わせた後、活性化エネルギ
ーを有する光線を光硬化型接着剤に照射することにより
接着性を発現させてハニカムコアと表面板とを接着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯材であるハニカ
ムコアとその両面に接着された表面板との初期接着力及
び接着後の耐熱性に優れたハニカムサンドイッチ構造パ
ネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハニカムサンドイッチ構造パネルは、ハ
ニカムコアの両面に表面板が接着されたもので、軽量で
あり、強度、断熱性、防音性に優れているので、室内外
の間仕切り、ドア等の建材、家具、黒板、事務用機器の
ハウジング等に広く使用されている。このようなサンド
イッチ構造パネルは、ハニカムコア又は表面板のいずれ
か一方もしくは両面に接着剤を塗布し貼り合わせて製造
される。接着剤の塗布方法は通常、スプレー、ロールコ
ーターを用いる方法が採用されている。この接着剤とし
ては従来よりクロロプレン系などの溶剤型接着剤が代表
的であるが、溶剤による衛生上の問題や火災発生の危険
性があった。
【0003】又、エチレン−酢酸ビニル共重合体やスチ
レン−ブタジエン−スチレン共重合体を主成分とするホ
ットメルト接着剤は溶剤を使用しないが、塗布作業時に
高温を必要したり、高温時に接着力が低下するという欠
点があった。
【0004】上記の欠点を改良するために、常温では非
粘着性の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤を用
いて加熱プレスにより接着するハニカムサンドイッチ構
造パネルの製造方法が開示されている(特公平6−22
956号公報)。しかし、この方法は接着剤の塗布時や
プレス時には比較的低温であるが加熱を必要とする。
【0005】一方、空気中あるいは被塗装体中の水分と
反応して硬化し、硬化に伴う収縮が少なく、且つ、強靱
な硬化物が得られるために接着剤として広く使用されて
いるウレタンプレポリマーを利用したものがある。例え
ば、特開昭61−31418号公報には、ウレタンプレ
ポリマー及び脂環式ジアミンとカルボキシル化合物の脱
水縮合生成物とからなるウレタン系接着剤が開示されて
いる。しかしながら、1液性のウレタン接着剤は、貼り
合わせ直後では湿気による硬化反応が充分に進行してい
ないため、初期接着力、耐熱性が不充分であり、充分に
硬化するまで何らかの方法で固定する必要があった。
【0006】又、特開昭64−24821号公報には、
活性なイソシアネート基を有するポリウレタンオリゴマ
ー、水酸基を含有する紫外線硬化性有機物及び光重合開
始剤からなり、初期接着強度が高められた光硬化性ポリ
ウレタン組成物が開示されている。このものは、光照射
直後は未だ架橋構造の形成が不充分であるため、初期接
着強度、貼り合わせ直後の耐熱性が充分とは言えなかっ
た。更に、ポリウレタンのオリゴマーのイソシアネート
基と紫外線硬化性有機化合物の水酸基とが貯蔵中に徐々
に反応して組成物の粘度が上昇し、貯蔵安定性に欠ける
という問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点に鑑みてなされたものであり、光硬化型接着剤
を用いることにより、初期接着力に優れ、貼り合わせ直
後でも耐熱性に優れたハニカムサンドイッチ構造パネル
の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のハニカ
ムサンドイッチ構造パネルの製造方法は、ハニカムコア
の両面に表面板を接着するハニカムサンドイッチ構造パ
ネルの製造方法であって、ウレタンプレポリマー、1分
子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合
性化合物及び光重合開始剤を含有する光硬化型接着剤を
ハニカムコアと表面板の少なくとも一方に塗布し、ハニ
カムコアと表面板を重ね合わせる前もしくは重ね合わせ
た後、活性化エネルギーを有する光線を光硬化型接着剤
に照射することにより接着性を発現させてハニカムコア
と表面板とを接着することを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
光重合性化合物のエチレン性不飽和結合を(メタ)アク
ロイル基としたものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の光重合性化合物を、1分子中に2個以上の(メ
タ)アクロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレー
トとしたものである。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3に
記載の光重合性化合物が、1分子中に1個の(メタ)ア
クロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートがさ
らに添加されたものである。
【0012】ハニカムコアは紙、合成樹脂シート、金属
箔等により形成された多角形の空間が蜂の巣状に並んだ
面を有する板状体である。又、表面板の種類は用途によ
って多岐にわたり、例えば、金属板、合成樹脂板、木質
板等が用いられる。
【0013】ハニカムサンドイッチ構造パネルは上記ハ
ニカムコアの両面に表面板を接着剤により接着して製造
される。本発明で用いる接着剤は、ウレタンプレポリマ
ーと1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有す
る光重合性化合物及び光重合開始剤を含有する光硬化型
接着剤である。
【0014】ウレタンプレポリマーとは末端にイソシア
ネート基を有するプレポリマーであり、ポリヒドロキシ
化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得ら
れる反応生成物である。
【0015】ポリヒドロキシ化合物は特に限定されるも
のではないが、ウレタン系化合物の製造で一般的に使用
されるポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリマーポリオール等が挙げられる。ポリエーテル
ポリオールとしては、例えば、活性水素を2個以上有す
る低分子量活性水素化合物の存在下でアルキレンオキサ
イドを開環重合させて得られる重合体が好適に用いられ
る。
【0016】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、琥珀酸等の多塩基酸と、ビスフェ
ノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコ
ール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリ
コール等の多価アルコールとを脱水縮合して得られる重
合体;ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラ
クトン等のラクトン重合体;ひまし油、ひまし油とエチ
レングリコールとの反応生成物等のようなヒドロキシカ
ルボン酸等と上記多価アルコール等の縮合物が挙げられ
る。
【0017】ポリマーポリオールとしては、例えば、上
記ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールに
アクリロニトリル、スチレン、メチル、(メタ)アクリ
レート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させ
て得られるグラフト重合体;1,2−ポリブタジエンポ
リオール、1,4−ポリブタジエンポリオール、又はこ
れらの水素添加物等が挙げられる。ポリマーポリオール
の重量平均分子量は特に限定されないが、好ましくは1
00〜50000程度であり、より好ましくは500〜
5000程度である。
【0018】上記活性水素を2個以上有する低分子量活
性水素化合物の具体例としては、例えば、ビスフェノー
ルA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオ
ール類;グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリ
オール類;エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のア
ミン類等が挙げられる。
【0019】前記アルキレンオキサイドの具体例として
は、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド、アミレンオキサイド、ヘキシ
レンオキサイド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0020】上記ポリヒドロキシ化合物は単独で用いら
れてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0021】ウレタンプレポリマーの製造に用いられる
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−
トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、キシレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、MDIとトリフェ
ニルメタントリイソシアネート等の混合物(クレードM
DI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、イソフ
ロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、エチレンジイソシアネート、メチレンジイ
ソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメ
チレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、又はこれらの水素添加物等が挙げられる
が、中でも安全性や反応性等に優れるMDIやクレード
MDIが好適に用いられる。上記ポリイソシアネート化
合物は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されて
もよい。
【0022】上記ウレタンプレポリマーの製造方法は特
別なものではなく、例えば、ポリヒドロキシ化合物とポ
リイソシアネート化合物とをポリヒドロキシ化合物が有
するイソシアネート基(NCO)の比率(NCO/O
H)が等量比で1.2〜15、好ましくは3〜12とな
るような割合で混合し、窒素気流中で80〜100℃程
度の温度で3〜5時間程度反応させることにより、所望
のウレタンプレポリマーを得ることができる。
【0023】NCO/OHが等量比で1.2未満である
と、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなりす
ぎて接着剤組成物とすることが困難となることがあり、
逆に15を超えると、得られる接着剤組成物が硬化時に
発泡を起こし易くなって硬化物の凝集力が低下し、充分
な接着強度が得られないことがある。
【0024】光重合性化合物としては、1分子中に2個
以上のエチレン性不飽和結合を持っていることが必要で
ある。1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を持
っていることにより、光照射により容易に架橋構造が形
成され、初期接着力の発現や、貼り合わせ直後の耐熱性
の発現が可能となるとともに硬化速度の向上を図ること
ができる。
【0025】又、光重合性化合物は、活性酸素を有する
水酸基、カルボキシル基等を実質的に含有しないことが
好ましい。これは、光重合性化合物とウレタンプレポリ
マーのイソシアネート基の反応によりゲル化が起き、接
着剤の貯蔵安定性を低下させる可能性があるからであ
る。
【0026】しかしながら、ウレタンプレポリマーのイ
ソシアネート基との反応により実質的にゲル化を起こさ
ない範囲であれば、水酸基、カルボキシル基が含有され
てもよい。一方、ウレタンプレポリマーのイソシアネー
ト基と光重合性化合物中の水酸基とを予め反応させても
よい。この場合、ウレタンプレポリマーと光重合性化合
物との反応により、更に耐熱性を向上させることが期待
できる。上記エチレン性不飽和結合としては限定されな
いが、反応性、材料設計の容易さ等からアクリロイル基
又はメタクリロイル基が好適に用いられる。
【0027】1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結
合を有する化合物としては、イソシアネート基を2個以
上有する化合物と活性水素を有する(メタ)アクリレー
トモノマーとの反応により得られるウレタン(メタ)ア
クリレート、エポキシ基を2個以上有する化合物とアク
リル酸もしくは水酸基を有する(メタ)アクリル系モノ
マーとの反応により得られる化合物、多塩基酸と多価ア
ルコールとアクリル酸の脱水縮合反応により得られるポ
リエステル(メタ)アクリレート、多価アルコールとメ
タクリル酸との反応により得られる化合物等が挙げられ
る。
【0028】上記ウレタン(メタ)アクリレートを反応
により生成するイソシアネート化合物としては、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
又、イソシアネート化合物と反応させる活性水素を有す
る(メタ)アクリルモノマーとしては、フェニルグリシ
ジルエーテルアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、グリセリンジメタクリレートなどが挙げ
られる。
【0029】上記エポキシ基を2個以上有する化合物と
アクリル酸もしくは水酸基を有する(メタ)アクリル系
モノマーとの反応により得られる化合物としては、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂と(メタ)アクリレートモ
ノマーとの反応生成物等が挙げられる。
【0030】上記ポリエステル(メタ)アクリレート
は、1分子中に複数個のエステル結合を有する単官能及
び多官能アクリル酸エステルで、一般的には多塩基酸、
多価アルコール及びアクリル酸との脱水重縮合反応によ
って合成される。
【0031】多価アルコールとしては、アルキレンジグ
リコール、グリセリン、トリメチロールアルカン、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、トリメチロールプロパンなどが挙げられ
る。
【0032】1分子中に2個以上のエチレン性不飽和接
合を有する光重合性化合物は、光重合性化合物の全重量
のうち5重量%以上を占めていることが好ましく、10
重量%以上を占めることがより好ましい。5重量%未満
では充分な初期接着力が得られないことがある。
【0033】尚、1分子中に2個以上のエチレン性不飽
和接合を有する光重合性化合物には、接着剤の粘度を低
下させることによる作業性の向上、硬化後の接着剤に柔
軟性を付与するために、更に1分子中に1個のエチレン
性不飽和結合を有する光重合性化合物が添加されてもよ
い。
【0034】1分子中に1個のエチレン性不飽和接合を
有する光重合性化合物としては、例えば、(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)
アクリル酸n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸s
ec−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸t−ブチル
エステル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オク
チルエステル、(メタ)アクリル酸イソオクチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、
(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソノ
ニルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエ
ステル、(メタ)アクリル酸イソミリスチルエステル、
(メタ)アクリル酸イソステアリルエステル、(メタ)
アクリル酸ステアリルエステル、(メタ)アクリル酸ラ
ウリルエステル、グリシジル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェ
ノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフ
リル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル
酸トリプロモフェニル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ
クロロプロピル、ε(ポリ)カプロラクトンアクリレー
ト、テトラヒドロフラニルアクリレート等に代表される
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;アルキレング
リコールとアクリル酸との反応によって得られるアルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート類;ジアルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート類;ポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレート類;グリセリン
モノ(メタ)アクリレート類;アクリルアミド類;シリ
コンアクリレート;ポリブタジエンアクリレートが挙げ
られる。
【0035】上記の他に、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、クロロスチレン、t−ブチルスチレン、スチ
レン等に代表されるスチレン系単量体;メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル等に代表されるビニルエーテル系単量体;フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、フマル酸のモ
ノアルキルエステル、フマル酸のジアルキルエステル;
マレイン酸のモノアルキルエステル、マレイン酸のジア
ルキルエステル;イタコン酸のモノアルキルエステル、
イタコン酸のジアルキルエステル;フタル酸のモノアル
キルエステル、フタル酸のジアルキルエステル;アクリ
ル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,t
−ブチルアミノエチル等のアクリル酸アミノアルキルエ
ステル;(メタ)アクリロニトリル;塩化ビニル;塩化
ビニリデン;酢酸ビニル;ビニルケトン;N−ビニルピ
ロリドン;ビニルピリジン;(メタ)アクリルアミド;
ビニルカルバゾール等が挙げられる。
【0036】光重合性化合物の配合量は、ウレタンプレ
ポリマー100重量部に対して1〜500重量部が好ま
しく、より好ましくは5〜300重量部であり、更に好
ましくは5〜100重量部である。添加量が1重量部未
満では光照射後に充分な耐熱性が発現せず、500重量
部を超えるとウレタンプレポリマーの硬化後に充分な接
着強度が得られない。
【0037】上記接着剤組成物には、エポキシ基、エポ
キシ基を有する化合物を添加してもよく、この場合には
光カチオン重合触媒や熱カチオン重合触媒、エポキシの
潜在性硬化剤を添加することが望ましい。
【0038】又、上記接着剤組成物には必須成分以外
に、必要に応じて接着性付与剤としてのシランカップリ
ング剤、充填剤、チクソ性付与剤、着色剤、可塑剤、安
定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、有機溶剤等の1種も
しくは2種以上が含有されてもよい。
【0039】シランカップリング剤としては、例えば、
γ−アミノメチルトリエトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の
アミノアルコキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン等のメルカプトアルコキシシラン;γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等のエ
ポキシアルコキシシラン;ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニ
ルシラン;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシ
ラン等のようなイソシアネート基とアルコキシシリル基
を各1個有するシラン化合物等が挙げられ、これらの1
種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0040】充填剤としては、例えば、雲母粉末、炭酸
カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、カーボンブラッ
ク、タルク、酸化チタン、ゴム粉末、有機バルーン、無
機バルーン、ウォラスナイト等が挙げられ、その形状も
特に限定はなく、粉末状、鱗片状、球状、塊状、針状等
のいずれでもよい。これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
【0041】チクソ性付与剤としては、例えば、コロイ
ド状シリカ、水素添加ひまし油、有機ベントナイト等が
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用い
られる。
【0042】可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタ
レート(DOP)、ジブチルフタレート、ジラウリルフ
タレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペ
ート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェ
ート、アジピン酸プロピルグリコールポリエステル、ア
ジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシ化
大豆油、塩素化パラフィン、流動パラフィン等が挙げら
れる。これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
【0043】安定剤としては、例えば、チバガイギー社
製の商品名「チヌビン327」、「イルガノックス10
10」、吉富製薬社製の商品名「トミソープ800」等
が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用
いられる。
【0044】有機溶剤としては、例えば、引火点が40
℃以上の合成パラフィン系溶剤等が挙げられる。
【0045】光重合開始剤は光照射によりラジカルを発
生させ得るものであればよく、例えば、直接開裂型とし
て、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、アシル
ホスフィンオキシド、アリールアルキルケトン、チオ安
息香酸S−フェニル、チタノセン;水素引抜き型とし
て、芳香族ケトン、チオキサントン、ベンジルキノン誘
導体、3−ケトクマリン、複合型ラジカル重合開始剤、
有機過酸化物/電子供与型色素、ビスイミダドール、オ
ニウム塩/電子供与型色素、N−フェニルグリシン/電
子吸引型色素、N−フェニルグリシン/ジフェニルヨー
ドニウム塩/増感剤等が挙げられる。
【0046】充分な可使時間を得るためには、室内の光
により光反応時間が進行しないように400nm以下の
波長によって活性化される重合開始剤を用いればよく、
例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2
−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ
−α,α′−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセト
フェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノンなどのアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾイン
プロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;
ベンジルメチルケタールなどのケタール誘導体;ハロゲ
ン化ケトン;アシルフォスフィンオキシド;アシルフォ
スフォナート;ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルペンチルペンチルフォス
フィンオキシドなどを挙げることができる。光照射時の
反応速度を上げるために増感剤を添加してもよい。
【0047】又、貯蔵時の安定性を向上させるために、
光重合性化合物の光照射時の反応を著しく阻害しない範
囲内で、熱ラジカル重合禁止剤を添加することができ
る。このようなものとして、例えば、ハイドロキノン、
カテコール、ベンゾキノン、ピクリン酸、及びこれらの
誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0048】光ラジカル重合のための光照射に用いるラ
ンプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧
水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライ
トランプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、メタルハライ
ドランプなどを用いることができる。光照射時の熱は反
応を促進するために利用してもよく、フィルターにより
カットして反応を制御してもよい。短波長の紫外線フィ
ルター等により光をカットすることで接着剤表面の皮張
りを制御することができる。
【0049】光照射条件としては特に限定はないが、光
照射直後に充分な接着強度、耐熱性を発現させるために
は、光照射後のゲル分率が5〜60重量%、好ましくは
10〜50重量%となるように調節することが好まし
い。ゲル分率が5重量%未満の場合は充分な耐熱性が得
られず、60重量%を超えると充分な接着強度が得られ
ない。
【0050】光照射はハニカムコアと表面板を貼り合わ
せる前でも、貼り合わせた後に行ってもよい。ハニカム
コアと表面板のいずれかが接着剤の硬化に必要な量の光
を透過させ得るものである場合は貼り合わせた後に照射
することができる。又、いずれも不透明なものであれば
貼り合わせ前に照射すればよい。
【0051】(作用)本発明は光硬化型接着剤を用いる
ので、光照射により光重合性化合物が反応して接着性、
耐熱性が発現する。それにより接合材料同士の仮止め等
の作業が不要となり、貼り合わせ直後に充分な初期接着
強度、保持力、耐熱性が得られる。その後、ウレタンプ
レポリマーの湿気による硬化が進行して高い接着強度が
得られる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を掲げて詳
しく説明する。ウレタンプレポリマーの合成 ポリエーテルトリオール(旭電化社製,商品名「アデカ
ポリエーテルT−4000」,分子量4000)100
重量部と、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシ
ラン(日本ユニカー社製,商品名「A−1310」)6
重量部とを窒素雰囲気下で100℃で2時間反応させた
後、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(日
本ポリウレタン社製,商品名「ミリオネートMT」)3
0重量部を添加し、80℃で5時間反応させてイソシア
ネート基含有量5重量%のウレタンプレポリマーを得
た。
【0053】(実施例1)ウレタンプレポリマー80重
量部に、含水分量を300ppm以下としたウレタンア
クリレート(共栄化学社製,商品名「AH−600」)
20重量部、含水分量を300ppm以下とした光重合
開始剤(チバガイギー社製,商品名「イルガキュアー6
15」)0.5重量部を添加し、窒素雰囲気下で均一に
なるまで攪拌して光硬化型接着剤を得た。
【0054】(実施例2)ウレタンプレポリマー80重
量部に、含水分量を300ppm以下とした1分子中に
アクリロイル基を2個有するアクリレートモノマー(東
亞合成社製,商品名「M270」)20重量部、含水分
量を300ppm以下とした光重合開始剤(チバガイギ
ー社製,商品名「イルガキュアー615」)0.5重量
部を添加し、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌して光
硬化型接着剤を得た。
【0055】(実施例3)ウレタンプレポリマー80重
量部に、含水分量を300ppm以下としたウレタンア
クリレート(共栄化学社製,商品名「AH−600
0」)15重量部、ラウリルアクリレート(共栄化学社
製,商品名「ライトアクリレートLA」)5重量部、含
水分量を300ppm以下とした光重合開始剤(チバガ
イギー社製,商品名「イルガキュアー615」)0.5
重量部を添加し、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌し
て光硬化型接着剤を得た。
【0056】(比較例1)ウレタンプレポリマー100
重量部だけのものとした。
【0057】(比較例2)ウレタンプレポリマー80重
量部に、含水分量を300ppm以下としたラウリルア
クリレート(共栄化学社製,商品名「ライトアクリレー
トLA」)20重量部、含水分量を300ppm以下と
した光重合開始剤(チバガイギー社製,商品名「イルガ
キュアー615」)0.5重量部を添加し、窒素雰囲気
下で均一になるまで攪拌して光硬化型接着剤を得た。
【0058】評価 実施例及び比較例で得た光硬化型接着剤について、以下
の方法で評価した。2枚の塗装鋼板(日本テストパネル
大阪社製,商品名「ペンタイト」,サイズ70mm×7
0mm,厚さ0.8mm)のそれぞれの片面に、100
μmの厚さとなるように光硬化型接着剤を塗布し、この
接着剤塗布面に高圧水銀灯(オーク製作所製,商品名
「ジェットライト−2300」)を用いて光線を40m
Wで30秒間照射し、続いてこの塗装鋼板の接着剤面を
紙製のハニカムコアの両面に重ね合わせ、80℃に調整
されたオーブンに入れて2分間加熱して取り出した。
【0059】1.剥離強度の測定 試料が室温程度に冷えるまで室内に放置した後、両面の
鋼板の端を挟み、オートグラフにより引張り速度200
mm/分で引張強度を測定した。 2.接着強度の測定 研磨したSUS板(サイズ30mm×100mm,厚さ
2mm,45g)に光硬化型接着剤を23℃の雰囲気下
で100μmの厚さに塗布した。これを高圧水銀灯(オ
ーク製作所社製,商品名「ジェットライト−230
0」)を用いて40mWで30秒間照射した後、コロナ
放電処理されたポリエチレンテレフタレートシート(P
ET,厚さ38μm)にラミネートして試験片を得た。 (1)初期接着強度 試験片作製直後に上記PETシートを180度剥離し、
そのときの剥離強度を測定した(剥離速度50mm/
分)。 (2)硬化後の接着強度 試験片作製後、23℃で7日間養生した後、PETシー
トを180度剥離し、そのときの剥離強度を測定した
(剥離速度50mm/分)。 3.ゲル分率の測定 得られた光硬化型接着剤を、離型処理したPETシート
に23℃の雰囲気下で厚さ100μmに塗布し、これに
高圧水銀灯(オーク製作所社製,商品名「ジェットライ
ト−2300」)を用いて40mWで30秒間照射した
後、接着剤をテトラヒドロフランに溶解させ、そのうち
の不溶分をゲル分として算出した。 4.耐熱性の測定 上記2の試験片作製直後に、得られた試験片のPETシ
ート側を固定し、150℃のオーブン内に鉛直に吊るし
てSUS板(厚さ2mm)のずれ長さを測定した。以上
の結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1から、本発明の実施例1〜3では光重
合性化合物が光照射により硬化することにより、初期接
着力、耐熱性が発現し、その後、ウレタンプレポリマー
の硬化により接着力が大きくなり、経時による粘度上昇
が殆どなくて貯蔵安定性にも優れている。しかし、比較
例1、2の組成による接着剤では実施例の効果が得られ
ないことが判る。
【0062】
【発明の効果】本発明は、特定の光硬化型接着剤を用い
ることにより、ハニカムサンドイッチ構造パネルを製造
する際に、接着剤が塗布された面にべとつきがないので
取扱い性に優れ、接着剤の優れた初期接着力によりハニ
カムコアと表面板の取扱い時の位置ずれを防止すること
ができる。また、貼り合わせ直後でも耐熱性に優れたハ
ニカムサンドイッチ構造パネルを得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカムコアの両面に表面板を接着する
    ハニカムサンドイッチ構造パネルの製造方法であって、
    ウレタンプレポリマー、1分子中に2個以上のエチレン
    性不飽和結合を有する光重合性化合物及び光重合開始剤
    を含有する光硬化型接着剤をハニカムコアと表面板の少
    なくとも一方に塗布し、ハニカムコアと表面板を重ね合
    わせる前もしくは重ね合わせた後、活性化エネルギーを
    有する光線を光硬化型接着剤に照射することにより接着
    性を発現させてハニカムコアと表面板とを接着すること
    を特徴とするハニカムサンドイッチ構造パネルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 光重合性化合物のエチレン性不飽和結合
    が(メタ)アクロイル基である請求項1に記載のハニカ
    ムサンドイッチ構造パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 光重合性化合物が1分子中に2個以上の
    (メタ)アクロイル基を有するウレタン(メタ)アクリ
    レートである請求項1又は2に記載のハニカムサンドイ
    ッチ構造パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 光重合性化合物が、1分子中に1個の
    (メタ)アクロイル基を有するウレタン(メタ)アクリ
    レートがさらに添加されたものである請求項1〜3に記
    載のハニカムサンドイッチ構造パネルの製造方法。
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WO2018056243A1 (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 住友ベークライト株式会社 複合成形体および複合成形体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018056243A1 (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 住友ベークライト株式会社 複合成形体および複合成形体の製造方法
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