JPH07103356B2 - 接着方法 - Google Patents

接着方法

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JPH07103356B2
JPH07103356B2 JP62086359A JP8635987A JPH07103356B2 JP H07103356 B2 JPH07103356 B2 JP H07103356B2 JP 62086359 A JP62086359 A JP 62086359A JP 8635987 A JP8635987 A JP 8635987A JP H07103356 B2 JPH07103356 B2 JP H07103356B2
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meth
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銑吾 後藤
勉 久保田
益男 宮地
励一 小谷
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、接着方法に関し、詳しくは、光重合性化合物
及び単量体と共にイソシアネート化合物を含む接着剤組
成物を被着体に塗布し、これに光照射した後、被着体を
貼り合わせることによつて、初期接着力にすぐれた接着
を達成する接着方法に関する。
(従来の技術) 一般に、接着剤は、溶剤型、無溶剤型及び水性型に大別
されるが、溶剤型接着剤は、接着に際して大量の溶剤を
揮散させる必要があるために、安全性の点で問題がある
うえに、環境汚染を引き起こすおそれもある。水性接着
剤は、溶剤を用いないので、上記した問題は免れるが、
大量の水を蒸発させる必要があるので、熱費用的に好ま
しくないと共に、生産性に劣る問題がある。これらに対
して、無溶剤型接着剤は、上記した問題がないために、
近年、広い分野にて用いられるに至つている。しかし、
例えば、二液型の無溶剤型接着剤は、混合後のポツトラ
イフが短く、作業性に難点があり、更に、初期接着力が
十分でないので、被着体を貼り合わせた直後の接着力が
非常に弱い。他方、無溶剤型であるホツトメルト接着剤
は、初期接着力もすぐれ、更に、安全衛生上の観点から
も望ましい接着剤ではあるが、耐熱性のない被着体には
適用できないこと、及び接着部分が耐熱性に劣るという
本質的な欠点を有する。
従来の接着剤における上記した問題を解決するために、
例えば、特開昭60−168776号公報に記載されているよう
に、非光重合性成分とこの非光重合性成分の硬化剤と光
重合性成分とを含有してなる無溶剤又は高固形分の二段
反応型の接着剤が提案されている。かかる接着剤は、こ
れを被着体に塗布した後、光照射することによつて、光
重合性成分が重合して、すぐれた初期接着力を発現し、
例えば、樹脂シートを浮きや剥がれなしに被着体に貼り
合わせることができ、しかも、この後の硬化剤による非
光重合性成分の硬化によつて、樹脂シートと被着体との
間に強い接着力を得ることができる。
しかし、用途によつては、尚、一層大きい初期接着力を
有し、安全衛生上、取り扱いの容易な接着剤組成物が要
望されている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、上記した要望に応えるべく鋭意研究した
結果、所定の数平均分子量を有する光重合性化合物、特
定の分子量を有する光重合性単量体及びイソシアネート
化合物を含有してなる接着剤組成物を被着体に塗布し、
これに光照射した後、被着体を貼り合わせることによつ
て、被着体間に大きい初期接着力を発現し、しかも、こ
の後の化学硬化によつて強力な接着力を生じること、し
かも、このような方法が安全衛生上、有利であることを
見出して、本発明に至つたものである。
従つて、本発明は、光照射によつて大きい初期接着力を
有すると共に、その後の化学硬化によつて被着体を強力
に接着し得る接着剤組成物を用いる接着方法を提供する
ことを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明による接着方法は、 (a) 数平均分子量が3000以上であつて、且つ、分子
内に少なくとも一つの光重合性二重結合を有する化合
物、 (b) 分子量が200〜800である光重合性単量体、及び (c) イソシアネート化合物 を含有してなる接着剤組成物を被着体に塗布し、これに
光照射し、上記光重合性化合物及び光重合性単量体を重
合させた後、被着体を相互に貼り合わせることを特徴と
する。
本発明において、光重合性化合物は、接着剤組成物に含
まれる後述する光重合性単量体が光照射によつて重合体
を形成するとき、この重合体と共同して、すぐれた初期
接着力を発現し得るように、その数平均分子量が3000以
上であることが必要である。
本発明においては、光重合性化合物は、この条件を満た
す限りは、特に限定されるものではないが、特に好まし
い具体例として、例えば、分子中に2以上の水酸基を有
するポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカプロカクトン、(メタ)アクリル酸誘導体の
重合体、ポリエステルウレタン、ポリエーテルウレタン
等のポリオールの(メタ)アクリル酸エステルを挙げる
ことができる。
例えば、ポリエステルポリオールとしては、(無水)マ
レイン酸、(無水)コハク酸、アジピン酸、フマル酸、
(無水)フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、(無
水)メチルテトラヒドロフタル酸、(無水)テトラヒド
ロフタル酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アゼライン
酸、グルタル酸、(無水)トリメリト酸、(無水)ヘキ
サヒドロフタル酸、前記ダイマー酸等の多塩基酸と、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ヘキシレングリコール、デカンジオ
ール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の脂
肪族ポリエーテルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、
1,4−シクロヘキサンジオール、水添ビスフエノールA
等の多価アルコールとの通常の方法を用いてエステル化
して得られるポリエステルポリオール等を挙げることが
できる。
また、光重合性化合物として、上記以外にも、前述した
ポリオール、例えば、上述したポリエステルポリオール
ジイソシアネートを介して、(メタ)アクリル酸エステ
ルやヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸誘導体を付加させたものを挙げることが
できる。このような光重合性化合物は、分子鎖末端に
(メタ)アクリロイル基又は水酸基と(メタ)アクリロ
イル基とを有する。このような光重合性化合物は、接着
剤組成物において、通常、5〜70重量%の範囲で配合さ
れる。
本発明においては、上記光重合性化合物と共に、非光重
合性化合物を用いることができる。この非光重合性化合
物は、分子内に光重合性二重結合をもたない任意の化合
物であつてよいが、前記光重合性化合物の場合と同様
に、接着剤組成物に含まれる後述する光重合性単量体が
光照射によつて重合体を形成するとき、この重合体と共
同して、すぐれた初期接着力を発現し得るように、その
数平均分子量は、5000以上であることが必要である。非
光重合性化合物も、この条件を満たす限り、特に制限さ
れるものではなく、例えば、種々のビニル重合体、ポリ
エステル、ポリエーテル、ポリエステルウレタン、ポリ
エーテルウレタン、ポリカプロラクトン等を用いること
ができる。このように、前記光重合性化合物と共に非光
重合性化合物を併用する場合も、これら光重合性化合物
と非光重合性化合物とは、接着剤組成物において、その
合計量が、通常、5〜70重量%の範囲であるように配合
される。
次に、分子量が200〜800の光重合性単量体は、分子内に
1つの光重合性(メタ)アクリロイル基を有する(メ
タ)アクリレートが好ましく、具体例としては、例え
ば、一般式 (式中、R1は水素又はアルキル基、R2、R3は水素又はメ
チル基、nは正整数を示す。但し、R1、R2及びR3がすべ
て水素であるときに、nは2以上の整数である。) で表わされるフエノール又はアルキルフエノールのアル
キレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、ポリ
アルキレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、
一般式 (式中、Rは水素又はメチル基、nは2以上の正整数を
示す。) で表わされるポリカプロラクトン(メタ)アクリレー
ト、一般式 (式中、Rは水素又はメチル基、nは1以上の正整数を
示す。) で表わされるε−カプロラクトン変性した2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、 式 で表わされるアクリレートP550A(共栄社油脂工業
(株)製)、テトラヒドロフルフリルアルコール−カプ
ロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、例えば、2
−ヒドロキシ−3−フエノキシプロピルアクリレートの
ようなモノエポキシ化合物の(メタ)アクリル酸付加物
等を挙げることができる。
これら光重合性単量体は、本発明による方法において用
いる接着剤組成物において、5〜80重量%の範囲で含有
され、前記高分子量の光重合性化合物(及び非光重合性
化合物)との共存下においてのみ、すぐれた性能を示
し、分子量200未満の低分子希釈剤を用いなくても、そ
の塗布性を確保すると共に、接着剤組成物の光照射によ
る重合によつて、前記光重合性化合物(及び非光重合性
化合物)と共に初期接着力にすぐれる接着剤を形成す
る。単量体の分子量が200よりも小さいときは、希釈性
はすぐれるが、毒性及び悪臭が強いために実用的でな
く、他方、800よりも大きいときは、希釈剤としての効
果が薄れる。特に好ましい分子量は220〜500の範囲であ
る。
次に、イソシアネート化合物としては、従来より知られ
ている2官能性以上のポリイソシアネートを任意に用い
ることができる。好ましい具体例としては、例えば、ト
リレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイソシア
ネート(所謂クルードといわれるものでもよく、精製し
たものでもよい。)、3,3′−ジメチルジフエニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイ
ソシアネート、フエニレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、水添されたトリレンジイソシ
アネート、水添されたジフエニルメタンジイソシアネー
ト、水添されたキシリレンジイソシアネート等の芳香
族、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族ジイソシアネートや、
上記したこれらのジイソシアネートの2量体、3量体、
ビウレツト化合物や、更には例えばトリメチロールプロ
パンのような多価アルコールとの付加物、ポリエステル
ポリオールとの付加物等を挙げることができる。しか
し、上記に限定されるものではなく、また、ポリイソシ
アネートの有するイソシアネート基の一部を水酸基とア
クリロイル基を有する化合物、例えば、2−ヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレート等と反応させて得られる
化合物も、イソシアネート化合物として用いることがで
きる。
本発明による方法において用いる接着剤組成物におい
て、イソシアネート化合物は、5〜70重量%の範囲で含
有される。
一般に、イソシアネート化合物は安定性がよくないた
め、本発明による方法において用いる接着剤組成物にお
いては、必要に応じて二液型とし、使用時にイソシアネ
ート化合物を他の成分と混合してもよい。
更に、本発明による方法において用いる接着剤組成物
は、必要に応じて、分子中に1つ又は2つ以上の光重合
性(メタ)アクリロイル基を有する種々のウレタン(メ
タ)アクリレート、エステル(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート、多官能性(メタ)アクリ
レート等のような光重合性化合物を含有していてもよ
い。これら化合物は既に種々のものが知られており、例
えば、前記特開昭60−168776号公報に具体例が多数記載
されている。また、光重合性化合物として、N−ビニル
−2−ピロリドン等を含有していてもよい。更に、これ
ら以外にも、自体公知光増感剤、光重合促進剤、充填
剤、老化防止剤、安定剤、粘着付与樹脂、可塑剤、レベ
リング剤、ポリイソシアネートの架橋剤、有機溶剤等を
含有していてもよい。
ポリイソシアネートの架橋剤としては、例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ヒマシ油、ビスフエノール
A−エチレンオキサイド付加物、ビスフエノールA−プ
ロピレンオキサイド付加物のようなポリオールや、前述
したポリエステルポリオールを挙げることができる。
また、これら以外にも、側鎖に水酸基又はアミノ基を有
するアクリル重合体もイソシアネート化合物の硬化剤と
して用いることができる。かかるアクリル重合体として
は、例えばN−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ
(メタ)アクリレート、アリルアルコール、ポリエチレ
ングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、エチ
レングリコール又はポリエチレングリコールのモノビニ
ルエーテル、プロピレングリコール又はポリプロピレン
グリコールのモノビニルエーテル、化学式 CH2=CHCOOCH2CH2OCO(CH25OH で表わされるダイセル化学工業(株)製プラクセルFA−
1のような水酸基含有ビニル単量体、例えばアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、アリルアミン、ジアリルミン等の第1級乃
至第2級アミノ基を含有するビニル単量体を自体公知の
ビニル重合法によつて重合させてなる重合体を挙げるこ
とができる。
更に、上記した水酸基含有ビニル単量体やアミノ基含有
ビニル単量体と例えばメチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、イソブチル(メタ)アクリレート、1−エチル
プロピル(メタ)アクリレート、1−メチルペンチル
(メタ)アクリレート、2−メチルペンチル(メタ)ア
クリレート、3−メチルペンチル(メタ)アクリレー
ト、1−エチルブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、3,5,5−トリメチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、マレイン酸モノエステル、イタコ
ン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルア
リルエーテル、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、ビニルエール等のビニル単量
体とを自体公知のビニル重合法によつて重合させて得ら
れる重合体も、イソシアネート化合物の硬化剤として用
いることができる。
本発明による接着方法において用いる接着剤組成物は、
光照射によつて速やかに重合する。ここにおいて、光と
は、主として紫外線をいい、その波長範囲は約180〜460
nmである。かかる紫外線の発生源としては、例えば、低
圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キ
セノン水銀灯、紫外線蛍光灯、炭素アーク灯等を挙げる
ことができる。本発明においては、更に、α線、β線、
γ線、X線、電子線等の放射線も用いることができる。
光として紫外線を用いるときは、接着剤組成物は、通
常、光増感剤を含有する。好適に用い得る光増感剤とし
ては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチル
エーテル、ベンゾインオクチルエーテル等のベンゾイン
化合物、ベンジル、ジアセチル、ジエトキシアセトフエ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフエノン、
4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオフエノン、メチルアントラキノン、アセトフエノ
ン、ベンゾフエノン、ベンゾイルギ酸メチル、ベンジル
メチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフエニ
ルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオ)フエニ
ル)−2モルホリノ)−プロパン−1等のカルボニル化
合物等を挙げることができる。
これら光増感剤の使用量は、光重合性化合物100重量部
に対して、通常、約0.01〜20重量部、好ましくは約0.1
〜100重量部程度である。
光として電子線やγ線のような電離性放射線を用いる場
合は、接着剤組成物は、増感剤を含有しなくとも、その
照射によつて速やかに重合が進行するので、特に、増感
剤を用いなくてもよい。
本発明による接着方法によれば、上述したような接着剤
組成物を任意の手段にて一方又は両方の被着体上に塗布
し、これに光照射して、光重合性化合物及び光重合性単
量体を重合させることによつて、被着体上にて接着剤を
形成させた後に、被着体を相互に貼り合わせる。この貼
り合わせは、室温にて、又は必要に応じて加熱下に行な
う。被着体を加熱下に貼り合わせる場合は、被着体全体
を加熱してもよいが、接着面のみを加熱してもよい。特
に高い初期接着力を必要とするときは、光照射によつて
形成された接着剤が高い軟化点を有するように、接着剤
組成物における各成分を選択すると共に、上記したよう
に加熱下に被着体を貼り合わせればよい。
(発明の効果) 本発明による接着方法によれば、以上のように、所定の
数平均分子量を有する光重合性化合物を含有すると共
に、所定の低分子量光重合性単量体とイソシアネート化
合物とを有する接着剤組成物を用いる。この接着剤組成
物は、これを被着体に塗布し、光照射することによつ
て、被着体上で初期接着力にすぐれる接着剤を形成する
ので、このように接着剤組成物に光照射の後、直ちに被
着体を浮きや剥がれなしに貼り合わせることができるの
で、接着作業の生産性が著しく高められる。更に、本発
明の方法によれば、用いる接着剤組成物の使用に際し
て、有機溶剤の揮散が実質的にないか、又は少量である
ので、安全衛生上も何ら問題がなく、しかも、不快なア
クリル臭もない。
更に、本発明の方法によれば、用いる接着剤組成物は、
被着体を相互に貼り合わせ後に硬化反応を起こすので、
ホツトメルト接着剤のように、特に、接着後に加熱を必
要としたときに剥離することはなく、耐熱性のすぐれた
接着をすることができる。
また、本発明の方法において用いる接着剤組成物は、光
硬化可能な成分と化学硬化が可能な成分とを含有するの
で、後者の化学硬化によつて、前者の成分と後者の成分
とが相互に侵入して網目構造を形成する結果、無圧締下
においても、被着体間にすぐれた接着性を得ることがで
きる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例により何ら限定されるものではない。尚、以
下において部を重量部を示す。
実施例1 イソフタル酸331部、セバシン酸402部、ネオペンチルグ
リコール376部及びエチレングリコール73部を反応させ
てポリエステルポリオール(OH当量1250)を得た。
このポリエステルポリオール5000部、キシリレンジイソ
シアネート376部及びヒドロキシエチルアクリレート116
部を酢酸エチル1373部中で反応させて、光重合性化合物
(数平均分子量約5500)を得た。
次に、この光重合性化合物15部、2−ヒドロキシ−3−
フエノキシプロピルアクリレート85部、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフエノン2.5部及びキシレジイソ
シアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの
付加物(武田薬品工業(株)製タケネートD−110N)10
部を混合して接着剤組成物を得た。
この接着剤組成物をコロナ放電処理した厚さ20μmの延
伸ポリプロピレンフイルム上に5μm厚さに塗布し、出
力80W/cmの水銀ランプ2灯の下を12m/分の速度にて通過
させ、紫外線を照射した後、印刷紙上に貼り合わせ、熱
ロールにて圧着した。
この圧着の直後に上記フイルムを引き剥がしたところ、
接着面では剥離が起こらず、印刷紙のインキ部において
剥離した。
実施例2 実施例1において得たポリエステルポリオール7500部、
ω,ω′−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン388
部及びヒドロキシエチルアクリレート116部をフエニル
ジエチレングリコールアクリレート3430部中で反応させ
て、光重合性化合物(数平均分子量約8000)を得た。
次に、この光重合性化合物95部、フエニルジエチレング
リコールアクリレート5部及びトリメチロールプロパン
1モルとトリレンジイソシアネート3モルとの付加物を
ジフエニルメタンジイソシアネート(クルード)に等重
量比にて溶解させてなる溶液30部及び2−ヒドロキシ−
2−メチルプロピオフエノン3部を混合して接着剤組成
物を得た。
この接着組成物を厚さ200μmの中硬質塩化ビニル樹脂
シート上に50μm厚さに塗布し、出力80W/cmの水銀ラン
プ4灯の下を12m/分の速度にて通過させ、紫外線を照射
した後、50℃に加温したパーテイクル・ボード上に、温
風で加温しながら、塩化ビニル樹脂シートを貼り合わ
せ、更に100℃の熱ロールでこれを圧着した。
冷却後、塩化ビニル樹脂シートをパーテイクル・ボード
から引き剥がしたところ、接着面では剥離が起こらず、
パーテイクル・ボードの表層部が破壊した。
実施例3 実施例1において得た光重合性化合物15部と2−ヒドロ
キシ−3−フエノキシプロピルアクリレート85部を混合
した後、減圧下に80℃で酢酸エチルを留去した。冷却
後、これに2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフエノ
ン2.5部、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体
(固形分100%)10部を加えて、接着剤組成物とした。
この接着剤組成物をコロナ放電処理した厚さ20μmの延
伸ポリプロピレンフイルム上にグラビアリバースキスコ
ーターにて連続的に20m/分の速度で45μm厚さに塗布
し、引き続いて出力80W/cmの水銀ランプ2灯の下を通過
させ、紫外線を照射した。この後、印刷紙上に貼り合わ
せて、温度65℃のニツプロールにて圧着したところ、光
沢を有する美麗なプリント・ラミネートを得ることがで
きた。
上記圧着直後にポリプロピレンフイルムを引き剥がした
ところ、接着面では剥離が起こらず、印刷紙のインキ部
で剥離した。
実施例4 実施例1において得たポリエステルポリオール2500部と
ジフエニルメタンジイソシアネート200部とをノニルフ
エノキシエチルアクリレート1157部を溶剤として用いて
反応させて、非光重合性化合物(数平均分子量約1000
0)を得た。
次に、この非光重合性化合物80部、ノニルフエノキシエ
チルアクリレート10部、ε−カプロラクトン変性した2
−ヒドロキシエチルアクリレート10部、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフエノン2.5部及びジフエニルメ
タンジイソシアネート(クルード)30部を混合して、接
着剤組成物を得た。
この接着剤組成物をスレー板上に100g/m2の割合で塗布
し、出力80W/cmの水銀ランプにて紫外線を2秒間照射し
た後、その上にタイルを圧着した。一昼夜放置した後、
タイルを剥離したところ、接着面では剥離が起こらず、
スレート又はタイルが破壊した。
実施例5 イソフタル酸331部、セバシン酸402部、ネオペンチルグ
リコール376部及びエチレングリコール73部を反応させ
て、ポリエステルポリオール(OH当量1250)を得た。次
に、このポリエステルポリオール100部とジフエニルメ
タンジイソシアネート(クルード)500部とを反応させ
て、イソシアネート化合物(アミン当量170、25℃にお
ける粘度3000cps)を得、これを主剤とした。
別に、上記主剤の調製において用いたポリエステルポリ
オール270部、1,4−シクロヘキサンジメタノール15.6
部、ヒドロキシエチルアクリレート8.35部、及び光重合
性単量体としての前記アクリレートP−550A(共栄社油
脂工業(株)製)110部を四つ口フラスコに仕込み、70
℃に昇温して、均一に溶解させた後、これに2,4−トリ
レンジイソシアネート37.6部を加え、80℃で3時間反応
させ、アミン当量を150000以上とし、これを溶液Aとし
た。
上記の反応においては、ポリオール成分としてのポリエ
ステルポリオールと1,4−シクロヘキサンジメタノール
が2,4−トリレンジイソシアネートと反応してなるポリ
ウレタン構造の末端がヒドロキシエチルアクリレートと
ウレタン結合を形成している末端アクリロイル基の光重
合性ポリウレタンアクリレートが形成されている。その
数平均分子量は、約4600である。
次に、この溶液Aの100部にN−ビニル−2−ピロリド
ン10部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノ
ン5部及びジクロロメタン20部を混合して、硬化剤とし
た。
次いで、前記主剤40部と上記硬化剤100部とを混合し
て、接着剤組成物を調製した。
この接着剤組成物を厚さ200μmの中硬質塩化ビニル樹
脂シート上に50μm厚さに塗布し、出力80W/cmの水銀ラ
ンプ2灯の下を15m/分の速度にて通過させ、紫外線を照
射した後、パーテイクル・ボードを50℃に加温しなが
ら、これに貼り合わせた。
この接着品を25℃の温度にて4日間放置した後、温度23
℃、湿度50%の雰囲気下において、引張速度200mm/分に
て180゜剥離接着力を測定したころ、2.5kg/25mmであつ
て、接着部は良好に接着されていた。
実施例6 実施例5において主剤の調製に用いたポリエステルポリ
オール270部、1,4−シクロヘキサンジメタノール15.6
部、ヒドロキシエチルアクリレート8.35部、及び前記ア
クリレートP−550A82.9部を四つ口フラスコに仕込み、
70℃に昇温して、均一に溶解させた後、これに2,4−ト
リレンジイソシアネート37.6部を加え、80℃で3時間反
応させて、アミン当量を150000以上とし、これを溶液B
とした。
この溶液も、実施例5におけると同じ数平均分子量約46
00の光重合性ポリウレタンアクリレートを含む。
次に、この溶液Bの100部に2,2−ジメトキシ−2−フエ
ニルアセトフエノン5部及びジクロロメタン32部を混合
して、硬化剤とした。
次いで、実施例5において調製した主剤40部と上記硬化
剤100部とを混合して、接着剤組成物を調製した。
この接着剤組成物を厚さ200μmの中硬質塩化ビニル樹
脂シート上に50μm厚さに塗布し、出力80W/cmの水銀ラ
ンプ1灯の下を9m/分の速度にて通過させ、紫外線を照
射した後、パーテイクル・ボードを50℃に加温しなが
ら、これに貼り合わせた。
この接着品を25℃の温度にて4日間放置した後、温度23
℃、湿度50%の雰囲気下において引張速度200mm/分にて
180゜剥離接着力を測定したところ、3.5kg/25mmであつ
て、接着部は良好に接着されていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−168776(JP,A) 特開 昭57−83574(JP,A) 特開 昭60−47086(JP,A) 特開 昭60−55072(JP,A) 特開 昭58−136672(JP,A) 特公 昭48−41708(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 数平均分子量が3000以上であつ
    て、且つ、分子内に少なくとも一つの光重合性二重結合
    を有する化合物、 (b) 分子量が200〜800である光重合性単量体、及び (c) イソシアネート化合物 を含有してなる接着剤組成物を被着体に塗布し、これに
    光照射し、上記光重合性化合物及び光重合性単量体を重
    合させた後、被着体を相互に貼り合わせることを特徴と
    する接着方法。
  2. 【請求項2】接着剤組成物が数平均分子量が5000以上で
    ある非光重合性の化合物を含有する特許請求の範囲第1
    項記載の接着方法。
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