JP2001316829A - 真空処理装置および真空処理方法 - Google Patents

真空処理装置および真空処理方法

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JP2001316829A
JP2001316829A JP2000137277A JP2000137277A JP2001316829A JP 2001316829 A JP2001316829 A JP 2001316829A JP 2000137277 A JP2000137277 A JP 2000137277A JP 2000137277 A JP2000137277 A JP 2000137277A JP 2001316829 A JP2001316829 A JP 2001316829A
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frequency power
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JP2000137277A
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English (en)
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Hitoshi Murayama
仁 村山
Daisuke Tazawa
大介 田澤
Kazuyoshi Akiyama
和敬 秋山
Toshiyasu Shirasago
寿康 白砂
Takashi Otsuka
崇志 大塚
Kazuto Hosoi
一人 細井
Tatsuyuki Aoike
達行 青池
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数箇所に供給された高周波電力を処理容器
内に導入して被処理物を処理する真空処理装置および真
空処理方法において、高周波電源から出力された電力を
均一に、低電力反射率で複数の電力伝送線路に分割可能
とし、低コストで、均一性・安定性の高い真空処理可能
な真空処理装置および真空処理方法を提供する。 【解決手段】 所定電位に維持された壁面からなる独立
した電力分割用容器102内に高周波電力を導入し、電
力分割用容器102内の電力分割点103で複数の導体
線路104により分割し、電力分割用容器102外ヘ出
力した後、高周波電極106の複数箇所、かつ/または
複数の高周波電極106に高周波電力を伝送し、その導
体線路104のそれぞれの線路長l(m)は、その高周
波電力の波長をλ(m)に対し、l≧(λ/50)とな
るように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス、
電子写真用感光体、画像入力用ラインセンサー、撮影デ
バイス、光起電力デバイス等における堆積膜形成や、エ
ッチング等に用いられる高周波電力を用いた真空処理装
置と真空処理方法に関する。なお、本発明において真空
処理とは、減圧状態の反応容器内において、被処理対象
物に対し何らかの処理を施すことをいう。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイス、電子写真用感光
体、画像入力用ラインセンサー、撮影デバイス、光起電
力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素
子等の形成に用いられる真空処理方法として、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーテイング法、熱C
VD法、光CVD法、プラズマCVD法、プラズマエッ
チング法等が多数知られており、そのための装置も実用
化されている。
【0003】例えばプラズマCVD法、すなわち、原料
ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電
により分解し、基板上に薄膜状の堆積膜を形成する方法
は好適な堆積膜形成手段として実用化されており、例え
ば電子写真用水素化アモルファスシリコン(以下、「a
−Si:H」と表記する)堆積膜の形成等に利用され、
そのための装置も各種提案されている。
【0004】このような従来例の堆積膜の形成装置およ
び形成方法について概略を説明する。図11は第1の従
来例である高周波電力を用いた真空処理装置の模式的構
成図であり、電源としてRF帯の周波数を用いたRFプ
ラズマCVD法(以後「RF−PCVD」と略記する)
による堆積膜形成装置、具体的には電子写真用光受容部
材の形成装置の一例を示す模式的な構成図である。図1
1に示す形成装置の構成は以下の通りである。
【0005】この装置は大別すると、堆積装置110
0、原料ガスの供給装置1130、反応容器1101内
を減圧にするための排気装置(図示せず)から構成され
ている。堆積装置1100中の反応容器1101内には
真空処理の対象物である円筒状基体1112、基体加熱
用ヒーターを内蔵した基体支持体1113、原料ガス導
入管1114が設置され、さらに高周波マッチングボッ
クス1115が反応容器1101の一部を構成するカソ
ード電極1111に接続されている。カソード電極11
11は碍子1120によりアース電位と絶縁され、基体
支持体1113を通してアース電位に維持されるアノー
ド電極を兼ねた円筒状基体1112との間に高周波電圧
が印加可能となっている。
【0006】原料ガス供給装置1130は、SiH4
GeH4 、H2 、CH4 、B2 6、PH3 等の原料ガ
スのボンベ1131〜1136と原料ガスボンベバルブ
1141〜1146、ガス流入バルブ1151〜115
6、ガス流出バルブ1161〜1166およびマスフロ
ーコントローラー1171〜1176とから構成され、
各原料ガスのボンベは補助バルブ1191を介して反応
容器1111内のガス導入管1114に接続されてい
る。
【0007】この装置を用いた堆積膜の形成は、例えば
以下のように行なうことができる。まず、反応容器11
01内に円筒状基体1112を設置し、不図示の排気装
置(例えば真空ポンプ)により反応容器1101内を排
気する。続いて、基体支持体1113に内蔵された基体
加熱用ヒーターにより円筒状基体1112の温度を20
0℃乃至350℃の所定の温度に加熱制御する。
【0008】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器110
1に流入させるには、ガスボンベの原料ガスボンベバル
ブ1141〜1147、反応容器のリークバルブ111
7が閉じられていることを確認し、また、ガス流入バル
ブ1151〜1156、ガス流出バルブ1161〜11
66、補助バルブ1191が開かれていることを確認し
て、まずメイン排気バルブ1118を開いて反応容器1
101およびガス配管内1116を排気する。
【0009】次に真空計1119の読みが約7×10-4
Paになった時点で補助バルブ1191、ガス流入バル
ブ1151〜1156、ガス流出バルブ1161〜11
66を閉じる。
【0010】その後、原料ガスボンベバルブ1141〜
1146を開いてガスボンベ1131〜1136より各
ガスを導入し、圧力調整器1181〜1186により各
ガス圧を2Kg/cm2 に調整する。次に、ガス流入バ
ルブ1151〜1156を徐々に開けて、各ガスをマス
フローコントローラー1171〜1176内に導入す
る。
【0011】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下の手順で各層の形成を行う。まず、円筒状基体
1112が所定の温度になったところでガス流出バルブ
1161〜1166のうちの必要なものおよび補助バル
ブ1191を徐々に開き、ガスボンベ1131〜113
6から所定のガスを原料ガス導入管1114を介して反
応容器1101内に導入する。次にマスフローコントロ
ーラー1171〜1176によって各原料ガスが所定の
流量になるように調整する。その際、反応容器1101
内の圧力が所定の値になるように真空計1119を見な
がらメイン排気バルブ1118の開口を調整する。内圧
が安定したところで、周波数13.56MHzのRF電
源(不図示)を所望の電力に設定して、高周波マッチン
グボックス1115、カソード電極1111を通じて反
応容器1101内にRF電力を導入し、円筒状基体11
12をアノードとして作用させてグロー放電を生起させ
る。この放電エネルギーによって反応容器内に導入され
た原料ガスが分解され、円筒状基体1112上にシリコ
ンを主成分とする所定の堆積膜が形成されるところとな
る。所望の膜厚の形成が行われた後、RF電力の供給を
止め、ガス流出バルブ1161〜1166を閉じて反応
容器ヘのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0012】同様の操作を複数回繰り返すことによっ
て、所望の多層構造の光受容層が形成される。
【0013】それぞれの層を形成する際には必要なガス
以外のガス流出バルブはすべて閉じられていることは言
うまでもなく、また、それぞれのガスが反応容器110
1内、ガス流出バルブ1161〜1166から反応容器
1101に至る配管内に残留することを避けるために、
ガス流出バルブ1161〜1166を閉じ、補助バルブ
1191を開き、さらにメイン排気バルブ1118を全
開にして系内を一旦高真空に排気する操作を必要に応じ
て行う。
【0014】膜形成の均一化を図るために、層形成を行
なっている間は、円筒状基体1112を駆動装置(不図
示)によって所定の速度で回転させることも有効であ
る。
【0015】さらに、上述のガス種およびバルブ操作は
各々の層の作成条件にしたがって変更が加えられること
は言うまでもない。
【0016】このような、上述の従来のRF帯の周波数
を用いたRFプラズマCVD法による堆積膜形成装置お
よび形成方法に加え、さらには近年、VHF帯の高周波
電力を用いたVHFプラズマCVD(以後「VHF−P
CVD」と略記する)法が注目を浴びており、これを用
いた各種堆積膜形成の開発も積極的に進められている。
これはVHF−PCVD法では膜堆積速度が速く、また
高品質な堆積膜が得られるため、製品の低コスト化、高
品質化を同時に達成し得るものと期待されるためであ
る。例えば特開平6−287760号公報にはa−Si
系電子写真用光受容部材の形成に用いる装置および方法
が開示されている。また、複数の電子写真用光受容部材
を同時に形成でき、生産性の極めて高い図12に示すよ
うな堆積膜形成装置の開発も進められている。
【0017】図12は第2の従来例の高周波電力を用い
た真空処理装置の模式的断面図であり、(a)は側面断
面図、(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面断面
図である。反応容器1201の側面には排気管1211
が一体的に形成され、排気管1211の他端は不図示の
排気装置に接続されている。反応容器1201の中心部
を取り囲む円周上に、堆積膜の形成される6本の円筒状
基体1205が互いに平行になるように配置されてい
る。各円筒状基体1205は回転軸1208によって保
持され、発熱体1207によって加熱されるようになっ
ている。モータ1209を駆動すると、減速ギア121
0を介して回転軸1208が回転し、円筒状基体120
5がその母線方向中心軸のまわりを自転するようになっ
ている。
【0018】6本の円筒状基体1205により囲まれた
成膜空間1206には原料ガスが原料ガス供給手段12
12より供給さる。VHF電力はVHF電源1203よ
りマッチングボックス1204を経てカソード電極12
02より成膜空間1206に供給される。この際、回転
軸1208を通してアース電位に維持された円筒状基体
1205がアノード電極として作用する。
【0019】このような装置を用いた堆積膜形成は概略
以下のような手順により行なうことができる。まず、反
応容器1201内に円筒状基体1205を設置し、不図
示の排気装置により排気管1211を通して反応容器1
201内を排気する。続いて、発熱体1207により円
筒状基体1205を200℃〜300℃程度の所定の温
度に加熱制御する。
【0020】円筒状基体1205が所定の温度となった
ところで、原料ガス供給手段1212を介して、原料ガ
スを反応容器1201内に導入する。原料ガスの流量が
設定流量となり、また、反応容器1201内の圧力が安
定したのを確認した後、VHF電源1203よりマッチ
ングボックス1204を介してカソード電極1202ヘ
所定のVHF電力を供給する。これにより、カソード電
極1202とアノード電極を兼ねた円筒状基体1205
との間にVHF電力が導入され、円筒状基体1205で
囲まれた成膜空間1206にグロー放電が生起し、原料
ガスは励起解離されて円筒状基体1205上に堆積膜が
形成される。
【0021】所望の膜厚の形成が行なわれた後、VHF
電力の供給を止め、続いて原料ガスの供給を停止して堆
積膜の形成を終える。同様の操作を複数回繰り返すこと
によって、所望の多層構造の光受容層が形成される。
【0022】堆積膜形成中、回転軸1208を介して円
筒状基体1205をモータ1209により所定の速度で
回転させることにより、円筒状基体表面全周に渉って堆
積膜が形成される。
【0023】また、特開平8−253865号において
は、複数の電極を用いて複数の基体上に同時に堆積膜を
形成する技術が開示されており、生産性の向上、堆積膜
特性の均一性向上の効果を得ることができることが示さ
れている。このような装置形態は、例えば図13のよう
な装置で実現可能である。
【0024】図13は第3の従来例の高周波電力を用い
た真空処理装置の模式的断面図であり、(a)は側面断
面図、(b)は平面断面図である。反応容器1301の
上面には排気口1311が一体的に形成され、排気口1
311の他端は不図示の排気装置に接続されている。反
応容器1301中には、堆積膜の形成される複数の円筒
状基体1305が互いに平行になるように配置されてい
る。各円筒状基体1305は軸1308によって保持さ
れ、発熱体1307によって加熱されるようになってい
る。必要に応じて、不図示のモータ等の駆動手段によ
り、軸1308を介して円筒状基体1305を自転させ
るようになっている。
【0025】VHF電力はVHF電源1303よりマッ
チングボックス1304を経てカソード電極1302よ
り反応容器1301内に供給される。この際、軸130
8を通してアース電位に維持された円筒状基体1305
がアノード電極として作用する。
【0026】原料ガスは、反応容器1301内に設置さ
れた不図示の原料ガス供給手段により、反応容器130
1内に供給される。
【0027】このような装置を用いた堆積膜の形成は図
12に示した堆積膜形成装置の場合と同様の手順により
行なうことができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の方
法および装置によって、良好な堆積膜形成、即ち真空処
理がなされている。しかしながら、より良好な真空処理
の実現を目指す上では更なる工夫の余地が存在する。
【0029】その1つとして、真空処理の均一性向上が
挙げられる。これは、生産性向上のためには大面積一括
処理が必要であり、そのためには処理精度向上が要求さ
れるためである。そして、その要求レベルは年々高まる
ため、単に処理条件の適正化で対処していくには限界が
あり、処理装置および処理方法そのものに関する何らか
の根本的対策や改善が強く求められている。
【0030】このような状況下において、真空処理に用
いられる高周波電力の均一供給に関する対策や改善は極
めて重要な意味を持ち、これまでにもさまざまな検討が
なされてきた。例えば、高周波電極上の複数点ヘ電力供
給する方法や高周波電極を複数化する方法等が挙げられ
る。
【0031】具体的には、特開平8−325759号公
報には高周波電極上の複数の電力供給個所ヘ高周波電力
を印加する技術が開示されており、さらにはプラズマ均
一化に適した電極形状についても技術開示がなされてい
る。また、特開平9−310181号公報には複数の電
極を用いたプラズマ均一化法が示されている。
【0032】これらの技術により、真空処理に用いるプ
ラズマの均一化、さらには真空処理そのものの均一化は
大きく前進した。しかしながら、このような高周波電極
上の複数点ヘ電力供給する方法、高周波電極を複数化す
る方法においては、複数の各電力供給個所ヘ均等に電力
を供給することが必要となる。この電力の均等供給が達
せられなければ、上記のような複数箇所ヘの電力供給、
電極の複数化等を行っても、その効果を十分に発揮する
ことが困難となってしまう。
【0033】電力の均等供給を行う最も簡易な手段は、
各電力供給個所ごと、あるいは各高周波電極ごとに、独
立した高周波電源を設置し、各々独立に電力制御するこ
とであるが、この手段においては、1つの真空処理装置
に必要とされる高周波電源の数が複数となり、真空処理
装置のコストが増大してしまう。特に、高精度での均一
化を達成しようと、電力供給個所、高周波電極数を多く
した際には、それと同数の高周波電源を必要とすること
になり、コスト増大はより大きなものとなってしまう。
【0034】そこで、従来一般的には、1つの高周波電
源から出力された電力を、マッチングボックスを経た
後、複数の電力伝送線路により分割し、複数の電力供給
個所や複数の電極ヘ供給する方法がとられてきた。しか
しながら、この方法においては、電力の均等分割そのも
のの精度に改善の余地が残されているのが現状であり、
場合によっては上述したように、電力の均等分割の精度
が不十分なために、真空処理の均一性も不十分になって
しまうということがあった。
【0035】また、このような電力分割手段において
は、場合によって、電力分割点での電力反射率が高く、
マッチングボックスと電力分割点の間に高い高周波エネ
ルギーが蓄えられてしまい、比較的大電力を用いる真空
処理装置においては、この高周波エネルギーによる誘電
加熱によりマッチングボックスと電力分割点の間の電力
伝送線路が損傷してしまうこともあった。電力分割点で
の電力反射の問題は、理論上は電力分割前後での伝送線
路インピーダンスを等しくする、あるいは、分割前後で
インピーダンスが異なる場合でもその間のインピーダン
ス変化を徐々に行うといった手段で解決することが可能
である。しかしながら、このような手段においては、電
力分割点およびその前後での伝送線路形状、使用材質等
を極めて正確に設計・製作する必要がある。特に、比較
的大きな電力を用いる真空処理装置においては、そこに
使用可能な材料は制限される場合が多く、正確な製作と
いう点や、材料コスト、製作コスト等に課題が生じる場
合が多かった。
【0036】このようなことから、処理容器内に高周波
電力を導入して被処理物を処理する真空処理装置および
真空処理方法において、高周波電源から出力された電力
を均一に、かつ低電力反射率で複数の電力伝送線路に分
割する手段を低コストで実現することが強く求められて
いた。
【0037】本発明は上記課題の解決を目的とするもの
である。即ち、本発明の目的は、複数箇所に供給された
高周波電力を処理容器内に導入して被処理物を処理する
真空処理装置および真空処理方法において、高周波電源
から出力された電力を均一に、低電力反射率で複数の電
力伝送線路に分割可能とし、低コストで、均一性・安定
性の高い真空処理が可能な真空処理装置および真空処理
方法を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、電力分割部の構成、
および分割後の電力伝送線路と使用する高周波電力波長
との関係を特定のものとすることにより、電力を均一
に、低電力反射率で複数の電力伝送線路に容易に分割可
能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0039】本発明の真空処理装置は、高周波電極の複
数箇所および複数の高周波電極の少なくとも何れかに供
給された高周波電力を用いて被処理物を処理する真空処
理装置において、真空処理装置は、独立した電力分割容
器を備え、電力分割容器の壁面は所定の電位に維持さ
れ、電力分割容器内の電力分割点に高周波電源から供給
された高周波電力は、その電力分割点でその電力分割容
器内に設けられた複数の導体線路により分割され、処理
容器内に供給するためにその電力分割用容器外ヘ出力さ
れ、複数の導体線路の各々の線路長がいずれも高周波電
力の波長に対し、その高周波電力を均一に低電力反射率
で分割するための所定の条件で設定されている。
【0040】複数の導体線路の各々の線路長l(m)が
いずれも、高周波電力の波長λ(m)に対し、l≧(λ
/50)を満たす条件で設定されることが好ましく、l
≧(λ/30)を満たす条件で設定されることが更に好
ましい。
【0041】電力分割用容器内における電力分割点ヘの
高周波電力供給が導体線路によりなされていたり、複数
に分割された導体線路が、いずれも同一の形状で同一の
長さであったり、複数に分割された導体線路は、電力分
割点を通るいずれかの直線を軸として、回転対称に設置
されていることにより、より好適な効果が得られる。
【0042】さらに、電力分割用容器の内部の体積V
(m3 )が、電力分割用容器内に導入される高周波電力
の出力P(W)と、(P/V)≦1×107 (W/
3 )を満たす条件で設定されていたり、電力分割用容
器が処理容器の高周波電極が設置される空間に隣接して
配設されていたり、高周波電力の周波数が50〜450
MHzであることが好ましい。
【0043】本発明の真空処理方法は、高周波電極の複
数箇所および複数の高周波電極の少なくとも何れかに供
給された高周波電力を用いて被処理物を処理する真空処
理方法において、高周波電力出力源から出力された高周
波電力を、所定の電位に維持された壁面を有する電力分
割用容器内に導入し、導入された高周波電力を、その電
力分割用容器内の電力分割点で、その電力分割用容器内
に設けられ、各々の線路長がいずれもその高周波電力の
波長に対し、その高周波電力を均一に低電力反射率で分
割するための所定の条件で設定されている複数の導体線
路によって分割し、複数の導体線路によって分割された
高周波電力を、電力分割用容器外ヘ出力して高周波電極
の複数箇所および複数の高周波電極の少なくとも何れか
に供給する。
【0044】高周波電力の分割が、各々の線路長l
(m)がいずれも、高周波電力の波長λ(m)に対し、
l≧(λ/50)であることが好ましく、l≧(λ/3
0)を満たす条件で設定されている複数の導体線路によ
って行われることが更に好ましい。
【0045】このような本発明によれば、複数箇所に供
給された高周波電力を処理容器内に導入して、被処理物
を処理する真空処理方法において、高周波電源から出力
された電力を均一に、低電力反射率で複数の電力伝送線
路に分割可能となり、均一性・安定性の高い真空処理が
低コストで可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明においては、所定電位に維
持された壁面で構成された電力分割用容器を設け、高周
波電源から出力された高周波電力をこの電力分割用容器
内に供給する。電力分割用容器内において高周波電力
は、任意の電力伝送線路により、電力分割点まで導かれ
る。電力分割点において、電力伝送線路は複数の導体線
路に分割されており、高周波電力は各々の導体線路に分
割されるところとなる。分割された高周波電力は、電力
分割用容器外に出力され、電力伝送線路により、または
直接に高周波電極上の電力供給点に供給される。本発明
において、電力分割点で高周波電力を分割する導体線路
の電力分割用容器内での各々の長さl(m)はいずれ
も、高周波電力の波長をλ(m)として、所定の条件で
設定されることが特徴であるが、 l≧(λ/50) とすることが好ましい。このような構成、導体線路長と
することで、高周波電力は均一に、低電力反射率で複数
の電力伝送線路に分割可能となる。
【0047】なお、本発明において、導体線路とは少な
くともその表面の一部を高周波が伝送可能なものをい
う。即ち、導体が表面の少なくとも一部で高周波伝送方
向に連続的に形成されているものであればよく、従っ
て、全体が導体で形成されていてもよいし、絶縁性材料
表面の一部に導体領域を設けたものでもよい。また、そ
の形状に関しては特に制限はなく、線状、柱状、板状等
いずれの形状でもよい。
【0048】電力分割用容器内の導体線路長lは、導体
領域の最短経路長をさす。この電力分割用容器内の導体
線路長lを l≧(λ/50) とすることで、電力が均一に分割され、また、電力反射
率が低く抑えられる理由については、現在のところ明ら
かではないが、推察するに電力分割後の導体線路が電力
分割用容器内でアンテナのごとく作用することに起因し
ているのではないかと考えられる。電力分割後の導体線
路はその少なくとも表面の一部を高周波が伝送するた
め、そこから電力分割用容器内に高周波の放出が生じ、
電力分割用容器内には高周波電力が蓄えられる。また、
逆に、電力分割用容器内に蓄えられた高周波電力は、ア
ンテナとして作用する導体線路に取り込まれるという、
電力の放出・取り込みが電力分割用容器内において並行
して生じているものと考えられる。もし、分割後の電力
にばらつきがあった場合、導体線路からの高周波放出
は、電力の大きい導体線路からは多く、電力の小さい導
体線路からは少なく放出されるため、結果として各導体
線路を伝送される高周波電力は均等化の方向に作用する
ものと考えられる。
【0049】また、電力反射率の低減に関しても、電力
分割点での反射率が高い場合、電力分割点とそこに電力
を供給する入力側伝送線路に大電力が蓄えられることに
なる。この結果、電力分割点近傍での高周波電界が高ま
り、電力分割用容器内ヘの高周波電力放出量が高まり、
結果として電力反射率が低減の方向に作用しているので
はないかと考えている。
【0050】本発明においては、電力均等分割、電力反
射率低減の効果が、高周波電力の波長をλ(m)、導体
線路長をl (m)として、 l≧(λ/50) の条件下において好適に得られる。さらに、 l≧(λ/30) の条件下において、上記効果がより好適に得られる。こ
れは、上記条件下において、上述した作用が好適に引き
出された結果によるものと考えられる。
【0051】本発明において、電力分割用容器内で均等
に分割された高周波電力は、高周波電極の複数箇所、か
つ/または複数の高周波電極に供給されることとなる
が、高周波電極上の高周波電力供給点、高周波電極の数
・形状等は、例えば特開平8−325759号公報や特
開平9−310181号公報に示されているような、従
来公知の技術を適宜選択すればよい。
【0052】本発明における電力分割用容器は所定電位
に維持された壁面により構成されるがこの壁面は完全に
面状である必要はなく、電力分割容器内に導入された高
周波電力が実質的に容器外部に漏洩しない構成のもので
あればよく、例えば、導電性のメッシュ等により形成さ
れていてもよい。また、本発明において、電力分割用容
器により形成される電力分割空間と高周波電極が設置さ
れる空間とは別個のものとする。これは、電力分割容器
内に高周波電極を設置した場合、何らかのきっかけ、例
えば真空処理容器中のプラズマのゆらぎ等で高周波電極
上に電界の不均一分布が一時的に生じた際に、その影響
が電力分割に顕著に反映されてしまうことがあるためで
ある。高周波電極上の不均一電界の影響を受けて電力分
割が不均衡になると、これによりさらに高周波電極上の
電界を不均一化し、それが再び、さらに強く電力分割に
影響を及ばすという悪循環に陥る場合がある。このよう
な状況を防止し、安定して均等な電力分割を行うため
に、本発明においては、電力分割用容器により形成され
る電力分割空間と高周波電極が設置される空間は別個の
ものとするものである。電力分割用容器の形状に関して
は特に制限はなく適宜決定すればよい。
【0053】また、本発明においては、電力分割用容器
内における電力分割点ヘの高周波電力供給が導体線路に
よりなされる構成とすることで、本発明の効果、特に電
力分割点での電力反射率低減効果がより顕著に現れる。
これは、電力分割点近傍からの高周波電力放出量が増大
することによるものと考えられる。
【0054】本発明においては、電力均等分割の効果を
より顕著に得るために、電力分割後の導体線路をすべて
同一の形状で同一の長さとすることが効果的である。ま
た、導体線路を電力分割点を通るいずれかの直線を軸と
して、回転対称に設置することが効果的である。これら
は、導体線路から電力分割用容器内ヘの高周波電力放出
量の均一化、電力分割用容器内から導体線路ヘの高周波
電力の取り込み量を均一化するという作用によるものと
考えられる。
【0055】本発明においては、電力分割用容器内に導
入される電力をP(W)、電力分割用容器内の体積をV
(m3 )として、 (P/V)≦1×107 (W/m3 ) とすることが、より効果的である。これは、電力密度が
高すぎると、電力分割用容器内壁の表面状態や形状等の
影響により、電力が局所的に集中しやすくなり、電力分
割容器内での電力分布に不均衡が生じるためではないか
と推察している。
【0056】また、本発明においては、電力分割用容器
は高周波電極が設置される空間に隣接していることが好
ましい。電力分割用容器と高周波電極が設置される空間
とが離れている場合、分割された高周波電力は、その間
の電力伝送線路特性のばらつきにより、高周波電極到達
時点でばらつきを生じてしまう可能性がある。電力分割
用容器と高周波電極が設置される空間が隣接することに
より、電力分割用容器と高周波電極間で生じる可能性の
ある電力ばらつきは最小限に抑えられ、電力分割用容器
内でなされた電力均等分割が高周波電極ヘの電力供給に
顕著に反映される。
【0057】本発明においては、高周波電極が複数であ
る場合により顕著な効果を得ることができる。均等に分
割された電力が複数の電極を介して、処理容器内ヘ均等
に放出されるためである。
【0058】さらに本発明は、高周波電力の周波数が5
0〜450MHzの範囲において特に効果的である。こ
れは周波数が50MHz以上の高周波においては、高周
波電極上で、その高周波の波長に応じた電界強度分布が
顕在化してくるためと考えられ、このような周波数帯の
高周波を用いた真空処理装置において、本発明によって
達成される均等に分割された高周波電力を高周波電極上
の複数箇所、かつ/または、複数の電極に供給すること
による電界強度分布均一化の効果が顕著に現れるものと
考えられる。また、周波数が450MHz以下で本発明
の効果が顕著化する理由については定かではないが、4
50MHzよりも高い周波数においては、真空処理が不
均一化する原因として、高周波電力の不均一化のほかに
何らかの作用もまた混在しているためではないかと推察
している。
【0059】また、本発明は真空処理が電子写真感光体
の形成である場合に、より効果的となる。電子写真感光
体は一般に数十μm程度の堆積膜形成を必要とするた
め、真空処理時間が比較的長くなる。このため、電力分
割点での電力反射率が高いと、前述したマッチングボッ
クスと電力分割点の間での高周波エネルギーによる誘電
加熱が長時間に渉ってなされ、マッチングボックスと電
力分割点の間の電力伝送線路に損傷を及ばす可能性が高
まる。従って、このような電子写真感光体の形成に本発
明を用い、電力分割点での電力反射率を低減することは
極めて効果的となる。
【0060】このような効果が得られる本発明の実施の
形態を以下で図を用いて詳述する。
【0061】図1は本発明の第1の実施の形態の高周波
電力を用いた真空処理装置の模式的断面図であり(a)
は側面断面図、(b)は(a)の切断線A−A’に沿う
平面断面図、(c)は(a)の切断線B−B’に沿う平
面断面図である。
【0062】図1において、101は少なくとも一部が
絶縁性部材で形成された処理容器であり、処理容器10
1内には処理対象である円筒状の基体110が設置さ
れ、さらには基体110を所望の温度に制御するための
温度制御装置111、および処理容器101内に真空処
理用ガスを供給するためのガス供給管112が設けられ
ている。処理容器101の外部には処理容器101内に
高周波電力を導人するための高周波電極106が設けら
れ、それを囲むように、外部ヘの高周波電力の漏洩を防
止するための高周波シールド容器109が設けられてい
る。高周波電極106ヘの高周波電力の供給は、高周波
電源107より出力された高周波電力をマッチングボッ
クス108を介して、電力分割用容器102内に導き、
電力分割用容器102内で複数に分割した後、高周波電
極106ヘ供給することによりなされる。電力分割用容
器102内に入力された高周波電力は、まず、電力伝送
線路105により電力分割点103に供給され、ここで
複数の導体線路104により複数に分割された後、電力
分割用容器102外ヘ出力される。電力分割点103で
複数に分割された導体線路104は、いずれもその長さ
l(m)が、高周波電力の波長λ(m)に対して、 l≧(λ/50) となるよう設定されている。
【0063】基体110はモータ115により、ギア1
16、回転軸114を介して回転可能となつている。
【0064】このような真空処理装置を用いた真空処理
方法は、例えば電子写真感光体の形成を行う場合、概略
以下のようにして行うことができる。
【0065】まず、処理容器101内に処理対象となる
円筒状の基体110を設置し、不図示の排気装置(例え
ば真空ポンプ)により排気口113より処理容器101
内を排気する。続いて、温度制御装置111により基体
110の温度を200℃乃至350℃の所定の温度に制
御する。
【0066】基体110の温度が所定の温度になったと
ころで、ガス供給管112を介して、原料ガスを処理容
器101内ヘ供給する。原料ガスの流量が設定流量とな
り、また、処理容器101内の圧力が安定したのを確認
した後、高周波電源107よりマッチングボックス10
8、電力分割用容器102を介して高周波電極106ヘ
所定の高周波電力を供給する。この際、高周波電力は電
力分割用容器102内の電力分割点103で複数の導体
線路104により分割された後、電力分割用容器102
外に出力される。
【0067】高周波電力はカソード電極となる高周波電
極106より処理容器101内に導入され、回転軸11
4を通じてアース電位に維持された基体110をアノー
ド電極として処理容器101内にグロー放電を生じる。
このグロー放電により原料ガス供給管112より処理容
器101に供給された原料ガスは励起解離し、基体11
0上に堆積膜が形成される。
【0068】所望の膜厚の形成が行なわれた後、高周波
電力の供給を止め、続いて原料ガスの供給を停止して堆
積膜の形成を終える。多層構造の堆積膜を形成する場合
には、同様の操作を複数回繰り返す。この場合、各層の
形成工程の間においては、上述したように1つの層の形
成が終了した時点で一旦放電を完全に停止し、次層のガ
ス流量、圧力に設定が変更された後、再度放電を生起し
て次層の形成を行なってもよいし、あるいは、1つの層
の形成終了後一定時間でガス流量、圧力、高周波電力を
次層の設定値に徐々に変化させることにより連続的に複
数層を形成してもよい。
【0069】堆積膜形成中、必要に応じて、回転軸11
4、ギア116を介して基体110をモータ115によ
り所定の速度で回転させてもよい。
【0070】以上、プラズマCVD薄膜形成法を用いた
電子写真感光体形成装置および形成方法を例にとって本
発明の実施の形態の説明を行ってきたが、本発明はこれ
に限ったものではなく、例えばエッチング、イオン注入
等の他の真空処理工程、あるいは、スパツタリング法、
熱CVD法等の他の真空処理方法にも用いることができ
る。
【0071】このような本発明を用いることにより、例
えば図2に示すようなa−Si系電子写真用光受容部材
が形成可能である。
【0072】図2は、a−Si系電子写真用光受容部材
の層構成を説明するための模式的構成図である。
【0073】(a)に示す電子写真用感光体200は、
支持体201の上にa−Si:H、Xからなり光導電性
を有する光導電層202が設けられている。
【0074】(b)に示す電子写真用感光体200は、
支持体201の上に、a−Si:H,Xからなり光導電
性を有する光導電層202と、アモルファスシリコン系
表面層203とから構成されている。
【0075】(c)に示す電子写真用感光体200は、
支持体201の上に、a−Si:H,Xからなり光導電
性を有する光導電層202と、アモルフアスシリコン系
表面層203と、アモルフアスシリコン系電荷注入阻止
層204とから構成されている。
【0076】(d)に示す電子写真用感光体200は、
支持体201の上に、光導電層202が設けられてい
る。その光導電層202はa−Si:H,Xからなる電
荷発生層205ならびに電荷輸送層206とからなり、
その上にアモルフアスシリコン系表面層203が設けら
れている。
【0077】[実験例]以下、実験例により本発明の内容
および効果をさらに詳しく説明する。
【0078】(実験例1)図3に示した装置を用いて、
本発明の効果が得られる条件について実験を行った。図
3は本発明の高周波電力を用いた真空処理試験装置の模
式的構成図であり、図中符号301は高周波電源、30
2はマッチングボックス、303は電力分割用容器、3
04は電力分割点、305は導体線路、306は電力伝
送線路、307は人射・反射電力計、308は無反射終
端、309および310は入射・反射電力計である。高
周波電源301より出力された高周波電力は、入射・反
射電力計310、マッチングボックス302、入射・反
射電力計309を介して電力分割用容器303内に導入
される。電力分割用容器303内に導入された高周波電
力は、電力伝送線路306により電力分割点304に供
給された後、4方向に設置された導体線路305により
分割された後、電力分割用容器303外ヘ出力される。
電力分割用容器303外ヘ出力された高周波電力は人射
・反射電力計307を通って無反射終端308に到達
し、そこで吸収消費される。
【0079】このような装置を用いて、高周波電源30
1より500Wの高周波電力を出力し、電力分割用容器
303内の導体線路305の長さを変化させて、以下の
測定を行った。まず、マッチングボックス302と電力
分割容器303の間に設置した入射・反射電力計309
を用いて、電力分割用容器303での電力反射率を測定
した。同時に、入射・反射電力計307により、電力分
割用容器303から分割して出力された高周波電力の各
々の値を測定した。
【0080】高周波電力の周波数は50MHz、100
MHz、250MHzとし、マッチングボツクス302
により、マッチングボックス302の入力側から電力分
割用容器303側を見た反射電力が0Wとなるように、
即ち入射・反射電力計310の反射電力指示値が0Wと
なるように調整した。
【0081】電力分割用容器303は厚さ3mmのアル
ミ製の円筒状容器とし、高さは導体線路305の長さに
応じて変化させ、内径は容器内の体積が常に一定になる
よう調整した。電力分割用容器303ヘの電力導入部
は、円筒状容器の上部中央に直径10mmの開口部を設
け、そこに外径9.8mm、内径2.2mm、のアルミ
ナ部材を設置、さらにその中央に、外径2mmの銅製の
円柱を設置する構成とした。アルミナ部材は電力分割用
容器303の外部に2mm突出しており、外部に突出し
た部分は、アルミナ部材に密着するように設けられ電力
分割用容器303と導通されたアルミ板により覆った。
複数に分割された高周波電力の電力分割用容器303か
らの電力出力部は円筒状容器下面に対称に4個所設け
た。電力出力部の具体的構成は電力導入部と同様とし
た。
【0082】電力分割用容器303に導入する高周波電
力は、電力導入部の銅製円柱に供給される。銅製円柱は
電力分割用容器303内の電力分割点304まで一体的
に形成されている。
【0083】実験結果を図4、図5に示す。図4は(高
周波電力の波長λ(m)/導体線路長l(m))に対す
る電力分割用容器303での電力反射率を示した結果、
図5は(高周波電力の波長λ(m)/導体線路長l
(m))に対する出力電力のばらつきを示した結果であ
る。出力電力のばらつきは、(4個所の出力電力の最大
値−4個所の出力電力の最小値)で評価した。図4よ
り、λ/l≦50の範囲、即ちl≧(λ/50)の範囲
において、電力分割用容器303での電力反射率低減効
果が得られ、特に、λ/l≦30の範囲、即ちl≧(λ
/30)の範囲において顕著な効果が得られることが確
認された。また、図5より、λ/l≦50の範囲、即ち
l≧(λ/50)の範囲において、出力電力のばらつき
が抑制され、高周波電力の均等分割が良好になされるこ
とが確認され、特に、λ/l≦30の範囲、即ちl≧
(λ/30)の範囲において顕著な効果が得られること
が確認された。
【0084】(実験例2)図3に示した装置を用い電力
分割用容器303内に導人する高周波電力の出力を変化
させて、電力分割用容器303での電力反射率、および
電力分割用容器303から分割して出力された高周波電
力のばらつきを測定した。この際、電力分割用容器30
3の高さを30mm、80mm、130mmと変えるこ
とで、電力分割用容器303内の体積を変化させ、各々
の条件毎に測定を行った。電力分割用容器303の内径
は60mm、導体線路305の長さはそれぞれ30m
m、高周波電力の周波数は400MHzとした。(高周
波電力の波長λ(m)/導体線路長l(m))は25で
ある。
【0085】実験結果を図6、図7に示す。図6は電力
分割用容器303内に導入される電力をP(W)、電力
分割用容器303内の体積をV(m3 )として、(P
(W)/V(m3 ))に対する電力分割用容器303で
の電力反射率を示した結果、図7は(P(W)/V(m
3 ))に対する出力電力のばらつきを示した結果であ
る。出力電力のばらつきは、(4個所の出力電力の最大
値−4個所の出力電力の最小値)で評価した。図6よ
り、(P/V)≦1×107 (W/m3 )の範囲におい
て、特に良好な電力反射率低減効果が得られ、また、図
7より出力電力ばらつき抑制効果も高いことが確認され
た。
【0086】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるもので
はない。
【0087】(実施例1)図8に示す堆積膜形成装置を
用い、直径80mm、長さ358mmの円筒状アルミニ
ウムシリンダー上に、表1に示す条件でa−Si堆積膜
を形成した。図8は本発明の実施例1の真空処理装置で
ある堆積膜形成装置の模式的断面図であり、(a)は側
面断面図、(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面
断面図、(c)は(a)の切断線B−B’に沿う平面断
面図である。
【0088】図8において、符号801は減圧可能な処
理容器であり、処理容器801内には、円筒状アルミニ
ウムシリンダーである基体810が設置され、さらには
円筒状アルミニウムシリンダーである基体810を所望
の温度に制御するための温度制御装置811、および処
理容器801内に真空処理用ガスを供給するためのガス
供給管812、高周波電極806が設けられている。高
周波電極806ヘの高周波電力の供給は、高周波電源8
07より出力された高周波電力がマッチングボックス8
08を介して、電力分割用容器802内に導かれ、電力
分割用容器802内で複数に分割された後、高周波電極
806ヘ供給される。電力分割用容器802内に入力さ
れた高周波電力は、まず、電力伝送線路805により電
力分割点803に供給され、ここで4本の導体線路80
4により4分割された後、電力分割用容器802外ヘ出
力される。電力分割用容器802は、厚さ3mmのアル
ミ製の円筒状容器とし、内径は300mm、高さは15
0mmとした。電力分割用容器802ヘの電力導入部
は、円筒状容器の上部中央に直径20mmの開口部を設
け、そこに外径19.8mm、内径5.2mm、のアル
ミナ部材を設置、さらにその中央に、外径5mmの銅製
の円柱を設置する構成とした。アルミナ部材は電力分割
用容器802の外部に2mm突出しており、外部に突出
した部分は、アルミナ部材に密着するように設けられ電
力分割用容器802と導通されたアルミ板により覆っ
た。複数に分割された高周波電力の電力分割用容器80
2からの電力出力部は円筒状容器下面に対称に4個所設
けた。電力出力部の具体的構成は電力導入部と同様とし
た。
【0089】電力伝送線路805、導体線路804は共
に外径5mmの銅製円柱からなり、電力伝送線路805
の長さは90mm、導体線路804の長さは各々140
mmとした。また、高周波電源807の発振周波数は5
5MHzとした。導体線路804の長さl(0.14
m)は高周波電力の波長λ(5.5m)に対して、l≧
(λ/50)の条件を満たしている。
【0090】なお、堆積膜の膜厚分布、および堆積膜の
膜質評価用として、円筒状アルミニウムシリンダーの基
体810上には、コーニング#7059ガラス基板を円
筒の軸方向中央位置の表面上に周方向に8個所設置し
た。
【0091】このような装置を用い、以下の具体的手段
により、堆積膜形成を行った。まず、処理容器801内
に、表面にガラス基板が配された基体810を設置し、
不図示の排気装置により排気口813より処理容器80
1内を排気した。続いて、温度制御装置811により基
体810上のガラス基板の温度が表1に示した温度とな
るよう制御した。
【0092】ガラス基板の温度が所定の温度になったと
ころで、ガス供給管812を介して、表1に示す原料ガ
スを処理容器801内ヘ供給する。原料ガスの流量が表
1に示した条件となり、また、処理容器801内の圧力
が表1に示した条件で安定したのを確認した後、高周波
電源807よりマッチングボックス808、電力分割用
容器802を介して高周波電極806ヘ表1に示した所
定の高周波電力を供給し、グロー放電により原料ガスを
励起解離し、ガラス基板上に堆積膜を形成した。堆積膜
形成中、基体810は回転させなかった。
【0093】また、マッチングボックス808と電力分
割用容器802間の電力伝送線路805(ANDREW
CORPORATION製:HJ5−50)の表面温度
を表面温度計(横河電機製:モデル2455)により測
定した。まず、堆積膜形成開始前の表面温度(初期温
度)を測定した後、堆積膜形成を開始し、表面温度が一
定値で安定したところの温度を飽和温度とした。((飽
和温度)−(初期温度))の値を昇温値とした。
【0094】
【表1】
【0095】(実施例2)実施例1で用いた装置を改造
し、電力伝送線路805の長さを20mm、導体線路8
04の長さを各々210mmとする以外は実施例1と同
様にして、コーニング#7059ガラス基板上に表1に
示す条件でa−Si堆積膜を形成した。また、実施例1
と同様にして、マッチングボックス808と電力分割用
容器802間の電力伝送線路の昇温値を測定した。
【0096】導体線路804の長さl(0.21m)は
高周波電力の波長λ(5.5m)に対して、l≧(λ/
30)の条件を満たしている。
【0097】(比較例1)実施例1で用いた装置を改造
し、電力伝送線路805の長さを130mm、導体線路
804の長さを各々100mmとする以外は実施例1と
同様にして、コーニング#7059ガラス基板上に表1
に示す条件でa−Si堆積膜を形成した。また、実施例
1と同様にして、マッチングボックス808と電力分割
用容器802間の電力伝送線路の昇温値を測定した。導
体線路804の長さl(0.10m)は高周波電力の波
長λ(5.5m)に対して、l≧(λ/50)の条件を
満たしていない。
【0098】実施例1、実施例2、比較例1で作製した
堆積膜を、以下の具体的評価法により、膜厚ばらつき、
電気特性ばらつきを評価した。 (膜厚ばらつき):得られた堆積膜の膜厚を測定し、そ
のうちで最大のものをdmax、最小のものをdmin
として、((dmax−dmin)/dmin)の値を
膜厚ばらつきとした。したがつて、この値が小さい方が
膜厚均一性が高いことを示す。 (電気特性ばらつき):まず、得られた堆積膜表面にC
r製の250μmギャップの櫛形電極を蒸着し、堆積膜
の((光導電率σp)/(暗導電率σd))を測定し
た。光導電率σpは、1mW/cm2 の強度のHe−N
eレーザー(波長632.8nm)を照射したときの導
電率とした。得られた((光導電率σp)/(暗導電率
σd))のうち最大のものをSNmax、最小のものを
SNminとして、(log(SNmax/SNmi
n))の値を電気特性ばらつきとした。したがって、こ
の値が小さい方が堆積膜の電気特性に関して均一性が高
いことを示す。
【0099】評価結果を表2に示す。表2においては、
比較例1の結果を基準として、40%以上の良化を◎、
30%以上40%未満の良化を◎〜○、20%以上30
%未満の良化を○、10%以上20%未満の良化を○〜
△、10%未満の良化を△、悪化を×で示した。
【0100】また、マッチングボックス808と電力分
割用容器802間の電力伝送線路の昇温値についても、
比較例1の結果を基準として、40%以上の低下を◎、
30%以上40%未満の低下を◎〜○、20%以上30
%未満の低下を○、10%以上20%未満の低下を○〜
△、10%未満の低下を△、上昇を×として表2中に示
した。
【0101】この結果より、導体線路804の長さをl
(m)、高周波電力の波長をλ(m)として、l≧(λ
/50)とすることで、堆積膜の膜厚均一性、電気特性
均一性向上の効果が得られることが確認された。特に、
l≧(λ/30)の条件下においては、より顕著な効果
が得られることが確認された。
【0102】また、マッチングボックス808と電力分
割用容器802間の電力伝送線路の昇温についても、l
≧(λ/50)とすることで昇温が抑制され、l≧(λ
/30)の条件下において特にその効果が顕著であるこ
とが確認された。
【0103】
【表2】
【0104】(実施例3)図1に示した真空処理装置で
ある堆積膜形成装置を図9に示すように改造し、実施例
1と同様にして、コーニング#7059ガラス基板上に
表3に示す条件でa−Si堆積膜を形成した。また、実
施例1と同様にして、マッチングボックス908と電力
分割用容器902間の電力伝送線路の昇温値を測定し
た。
【0105】図9は本発明の実施例3の真空処理装置で
ある堆積膜形成装置の模式的断面図であり、(a)は側
面断面図、(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面
断面図、(c)は(a)の切断線B−B’に沿う平面断
面図である。図9において、電力分割用容器902から
出力された高周波電力は、電力伝送線路917により高
周波電極906に供給される。電力分割用容器902は
高さ30mmであり、内径は50mm、80mm、11
0mm、140mmの4種類とした。電力分割用容器9
02内の体積は各々5.9×10-53 、1.5×10
-43 、2.9×10-43 、4.6×10-43 であ
り、電力分割用容器902内の体積をV(m3 )、電力
分割用容器902内に導入される高周波電力1000W
をP(W)として、P/V(W/m3 )は、各々、1.
7×107 (W/m3 )、6.7×106 (W/
3 )、3.4×106 (W/m3 )、2.2×106
(W/m 3 )である。
【0106】電力分割用容器902内の導体線路904
の長さは各々35mmとした。高周波電力の周波数は3
00MHz(波長1m)であり、l≧(λ/30)の条
件を満たしている。
【0107】
【表3】
【0108】このようにして作製した堆積膜を、実施例
1と同様の具体的評価法により、膜厚ばらつき、電気特
性ばらつきを評価した。評価結果を表4に示す。表4に
おいては、電力分割用容器902の内径50mm(V=
5.9×10-53 、P/V=1.7×107 (W/m
3 )時の結果を基準として、40%以上の良化を◎、3
0%以上40%未満の良化を◎〜○、20%以上30%
未満の良化を○、10%以上20%未満の良化を○〜
△、10%未満の良化を△、悪化を×で示した。
【0109】また、マッチングボックス908と電力分
割用容器902間の電力伝送線路の昇温値についても、
電力分割用容器902の内径50mm時の結果を基準と
して、40%以上の低下を◎、30%以上40%未満の
低下を◎〜○、20%以上30%未満の低下を○、10
%以上20%未満の低下を○〜△、10%未満の低下を
△、上昇を×として表4中に示した。
【0110】この結果より、電力分割用容器902内の
体積をV(m3 )、電力分割用容器902内に導入され
る高周波電力をP(W)として、P/V≦1×10
7 (W/m3 )とすることで、堆積膜の膜厚均一性、電
気特性均一性向上の効果がより顕著に得られることが確
認された。
【0111】また、マッチングボックス908と電力分
割用容器902間の電力伝送線路の昇温についても、P
/V≦1×107 (W/m3 )とすることで更なる昇温
抑制効果が得られることが確認された。
【0112】
【表4】
【0113】(実施例4)図9に示した堆積膜形成装置
を用い、実施例3と同様にしてコーニング#7059ガ
ラス基板上に表5に示す条件で、高周波電力の周波数を
40MHz、50MHz、100MHz、200MH
z、450MHz、550MHzとしてa−Si堆積膜
を形成した。電力分割用容器902は厚さ2mm、高さ
80mm、内径900mmのアルミ製円柱とした。電力
分割用容器902内の体積は5.1×10-23 であ
り、電力分割用容器902内の体積をV(m3 )、電力
分割用容器902内に導入される高周波電力をP(W)
として、P/V(W/m3 )は3.9×103 (W/m
3 )である。
【0114】電力分割用容器902内の導体線路904
の長さlは、l=(λ/20)、l=(λ/60)の2
条件とした。
【0115】このようにして作製した堆積膜を、実施例
1と同様の具体的評価法により、膜厚ばらつき、電気特
性ばらつきを評価した。評価結果を表6に示す。表6に
おいては、各周波数ごとにl=(λ/60)の条件時の
結果を基準として、l=(λ/20)の条件時の結果を
示しており、40%以上の良化を◎、30%以上40%
未満の良化を◎〜○、20%以上30%未満の良化を
○、10%以上20%未満の良化を○〜△、10%未満
の良化を△、悪化を×で示した。
【0116】この結果より、高周波電力の周波数を50
MHz以上、450MHz以下とすることで、堆積膜の
膜厚均一性、電気特性均一性向上の効果が特に顕著に得
られることが確認された。
【0117】
【表5】
【0118】
【表6】
【0119】(実施例5)図9に示した堆積膜形成装置
を用い、直径80mm、長さ358mmの円筒状アルミ
ニウムシリンダーである基体910上に、高周波電源1
07の発振周波数を100MHzとして表7に示す条件
で電荷注人阻止層、光導電層、表面層からなる感光体
(図2(c))を作製した。
【0120】電力分割用容器902は高さ80mm、内
径380mmとした。電力分割用容器902内の体積V
は9.1×10-33 であり、電力分割用容器902内
の体積をV(m3 )、電力分割用容器902内に導入さ
れる高周波電力をP(W)として、P/V(W/m3
は電荷注入阻止層で9.9×104 (W/m3 )、光導
電層で2.2×105 (W/m3 )、表面層で8.3×
104 (W/m3 )である。電力分割用容器902内の
各導体線路904の長さlは、l=200mm(0.2
m)とし、l≧(λ/30)の条件を満たしている。
【0121】感光体作製手順は概略以下の通りとした。
まず、円筒状アルミニウムシリンダーである基体910
を反応容器901内に設置した。その後、不図示の排気
装置により排気口913を通して反応容器901内を排
気した。続いて、回転軸914を介して円筒状の基体9
10をモータ915により10rpmの速度で回転さ
せ、さらにガス供給管912より反応容器901中に5
00sccmのArを供給しながら温度制御装置911
により円筒状基体910を250℃に加熱・制御し、そ
の状態を2時間維持した。
【0122】次いで、モータ915の回転を停止した
後、Arの供給を停止し、反応容器901を不図示の排
気装置により排気口913を通して排気した後、ガス供
給管912を介して、表7に示した電荷注入阻止層形成
に用いる原料ガスを導入した。原料ガスの流量が設定流
量となり、また、反応容器901内の圧力が安定したの
を確認した後、高周波電源907の出力値を表7に示し
た電力に設定し、マッチングボックス908、電力分割
用容器902を介して高周波電極906ヘ高周波電力を
供給した。高周波電極906より反応容器901内に放
射された高周波電力によって、原料ガスを励起解離する
ことにより、円筒状基体910上に電荷注入阻止層を形
成した。所定の膜厚の形成が行なわれた後、高周波電力
の供給を止め、続いて原料ガスの供給を停止して電荷注
入阻止層の形成を終えた。同様の操作を複数回繰り返す
ことによって、光導電層、表面層を順次形成し、感光体
を作製した。
【0123】また、同様の手順により、モータ915の
回転を堆積膜形成中も10rpmの速度で回転させなが
ら、電荷注入阻止層、光導電層、表面層からなる感光体
を作製した。
【0124】(実施例6)図1に示した構成の堆積膜形
成装置を用い、直径80mm、長さ358mmの円筒状
アルミニウムシリンダー905上に、高周波電源907
の発振周波数を100MHzとして表7に示す条件で電
荷注入阻止層、光導電層、表面層からなる感光体を作製
した。
【0125】電力分割用容器102は高周波電極が設置
される高周波シールド容器109に隣接しており、その
形状は実施例5と同様に高さ80mm、内径380mm
とした。電力分割用容器102内の体積をV(m3 )、
電力分割用容器102内に導入される高周波電力をP
(W)として、P/V(W/m3 )は実施例5と同じで
電荷注入阻止層で9.9×104 (W/m3 )、光導電
層で2.2×105 (W/m3 )、表面層で8.3×1
4 (W/m3 )である。電力分割用容器102内の各
導体線路104の長さlも実施例5と同様に、l=20
0mm(0.2m)とし、l≧(λ/30)の条件を満
たしている。
【0126】感光体作製手順は実施例5と同様とした。
感光体は、堆積膜形成中にモータ115の回転を停止し
たもの、堆積膜形成中もモータ115を10rpmの速
度で回転させたものの2種類を作製した。
【0127】(比較例2)実施例5で用いた堆積膜形成
装置において、電力分割用容器902内の各導体線路9
04の長さlを、l=40mm(0.04m)とする以
外は実施例5と同様にして、直径80mm、長さ358
mmの円筒状アルミニウムシリンダー905上に、高周
波電源907の発振周波数を100MHzとして表7に
示す条件で電荷注入阻止層、光導電層、表面層からなる
感光体を作製した。λ/lは75となっており、l≧
(λ/50)の条件を満たしていない。
【0128】感光体は、堆積膜形成中にモータ915の
回転を停止したもの、堆積膜形成中もモータ915を1
0rpmの速度で回転させたものの2種類を作製した。
【0129】なお、感光体作製中は電力伝送線路917
(ANDREWCORPORATION製:HJ5−5
0)の昇温が大きかったため、電力伝送線路917に冷
却用パイプを巻き、そこに冷却水を流すことで、電力伝
送線路917を冷却しながら感光体を作製した。
【0130】このように実施例5、実施例6、比較例2
で作製されたa−Si感光体を本テスト用に改造された
キヤノン製の複写機NP−6750に設置し、感光体の
特性評価を行なった。評価項目は、「画像濃度むら」、
「帯電能」、「光メモリー」の3項目とし、以下の具体
的評価法により各項目の評価を行なった。 (画像濃度むら):まず、現像器位置での暗部電位が一
定値となるよう主帯電器電流値を調整した後、原稿に反
射濃度0.01以下の所定の白紙を用い、現像器位置で
の明部電位が所定の値となるよう像露光光量を調整し
た。次いでキャノン製中間調チャート(部品番号:FY
9−9042)を原稿台に置き、コピーしたときに得ら
れたコピー画像上全領域における反射濃度の最高値と最
低値の差により評価した。従って、数値が小さいほど良
好である。 (帯電能):複写機の主帯電器に一定の電流を流したと
きの現像器位置での暗部電位を測定する。したがって、
暗部電位が大きいほど帯電能が良好であることを示す。
帯電能測定は感光体周方向に等間隔で8点行ない、その
中の最低暗部電位により評価した。従って、数値が大き
いほど良好である。 (光メモリー):現像器位置における暗部電位が所定の
値となるよう、主帯電器の電流値を調整した後、所定の
白紙を原稿とした際の明部電位が所定の値となるよう像
露光光量を調整する。この状態でキヤノン製ゴーストテ
ストチャート(部品番号:FY9−9040)に反射濃
度1.1、直径5mmの黒丸を貼り付けたものを原稿台
に置き、その上にキヤノン製中間調チャートを重ねてお
いた際のコピー画像において、中間調コピー上に認めら
れるゴーストチャートの直径5mmの黒丸の反射濃度と
中間調部分の反射濃度との差を測定することにより行っ
た。光メモリー測定は感光体周方向に等間隔で8点行
い、その中の最大反射濃度差により評価した。従って、
数値が小さいほど良好である。
【0131】評価結果を表8に示す。表8において、評
価結果は、堆積膜形成中に基体の回転あり、なしの各々
の場合ごとに、比較例2の結果を基準とし、40%以上
の良化を◎、30%以上40%未満の良化を◎〜〇、2
0%以上30%未満の良化を○、10%以上20%未満
の良化を○〜△、10%未満の良化を△、悪化を×で示
した。
【0132】実施例5において、「画像濃度むら」、
「帯電能」、「光メモリー」のいずれの項目においても
比較例2との間に差が認められ、本発明の効果が確認さ
れた。また、これら3項目いずれにおいても、堆積膜形
成中に基体の回転を行わなかった場合、より大きな差が
認められることが確認され、特に「画像濃度むら」にお
いて顕著な差が認められた。
【0133】また、実施例6においては、「画像濃度む
ら」が実施例5よりもさらに良好な結果が得られ、電力
分割容器を高周波電極が設置される空間に隣接して設け
ることで、本発明の効果がより顕著に得られることが明
らかとなった。
【0134】
【表7】
【0135】
【表8】
【0136】(実施例7)図10に示した堆積膜形成装
置を用い、直径30mm、長さ358mmの円筒状アル
ミニウムシリンダー上に、表9に示す条件で高周波電力
の周波数を70MHzとして、電荷注入阻止層、光導電
層、表面層からなる感光体を作製した。
【0137】図10は本発明の実施例7の真空処理装置
である堆積膜形成装置の模式的断面図であり、(a)は
側面断面図、(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平
面断面図である。
【0138】符号1001は少なくとも一部が絶縁性部
材で形成された処理容器であり処理容器1001内に
は、6本の基体1010が設置され、さらには基体10
10を所望の温度に制御するための温度制御装置101
1、および処理容器1001内に真空処理用ガスを供給
するためのガス供給管1012が設けられている。処理
容器1001の外部には処理容器1001内に高周波電
力を導入するための高周波電極1006が設けられ、そ
れを囲むように、外部ヘの高周波電力の漏洩を防止する
ための高周波シールド容器1009が設けられている。
高周波電源1007より出力された高周波電力はマッチ
ングボックス1008を介して、電力分割用容器100
2内に導かれ、電力分割用容器1002内で6分割され
た後、電力伝送線路1017により等間隔で6本設置さ
れた高周波電極1006ヘ供給される。
【0139】電力分割用容器1002内では、まず、電
力伝送線路1005により高周波電力は電力分割点10
03に供給され、ここで6本の導体線路1004により
6分割された後、電力分割用容器1002外ヘ出力され
る。6本の導体線路1004は電力伝送線路1005を
軸として対称に配置されている。導体線路1004は直
径5mmの銅製円柱により形成し、その長さl(m)は
150mmとした。高周波電力の波長λ(m)4.3m
に対して、l≧(λ/30)の条件を満たしている。
【0140】また、電力分割用容器1002は高さ12
0mm、内径400mmとした。電力分割用容器100
2内の体積Vは1.5×10-23 であり、電力分割用
容器1002内の体積をV(m3 )、電力分割用容器1
002内に導入される高周波電力をP(W)として、P
/V(W/m3 )は電荷注入阻止層で1.0×10
5(W/m3 )、光導電層で2.0×105 (W/
3 )、表面層で6.7×10 4 (W/m3 )である。
【0141】感光体作製手順は実施例5と同様とし、モ
ータ1015により堆積膜形成中は基体1010を10
rpmの速度で回転させながら感光体作製を行った。
【0142】(比較例3)実施例7で用いた堆積膜形成
装置において、電力分割用容器1002内の各導体線路
1004の長さlを、l=60mm(0.06m)とす
る以外は実施例6と同様にして、直径30mm、長さ3
58mmの円筒状アルミニウムシリンダー1005上
に、高周波電源1007の発振周波数を実施例7と同じ
70MHzとして表9に示す条件で電荷注入阻止層、光
導電層、表面層からなる感光体を作製した。高周波電力
の波長λ(m)は4.3mなのでλ/lは71.7とな
っており、l≧(λ/50)の条件を満たしていない。
【0143】感光体は堆積膜形成中もモータ1015を
10rpmの速度で回転させて作製した。
【0144】なお、感光体作製中は電力伝送線路101
7(ANDREWCORPORATION製:HJ5−
50)の昇温が大きかったため、電力伝送線路1017
に冷却用パイプを巻き、そこに冷却水を流すことで、電
力伝送線路1017を冷却しながら感光体を作製した。
【0145】このように実施例7、比較例3で作製され
たa−Si感光体を本テスト用に改造されたキヤノン製
の複写機NP−6030に設置し、感光体の特性評価を
行なった。評価項目は、「画像濃度むら」、「帯電
能」、「光メモリー」の3項目とし、実施例5と同様の
具体的評価法により各項目の評価を行なった。
【0146】評価結果を表10に示す。表10におい
て、評価結果は比較例3の結果を基準とし、40%以上
の良化を◎、30%以上40%未満の良化を◎〜○、2
0%以上30%末満の良化を○、10%以上20%未満
の良化を○〜△、10%未満の良化を△、悪化を×で示
した。
【0147】「画像濃度むら」、「帯電能」、「光メモ
リー」のいずれの項日においても実施例7と比較例3の
間に差が認められ、特に「画像濃度むら」においてより
顕著な差が認められ、本発明の効果が確認された。
【0148】
【表9】
【0149】
【表10】
【0150】
【発明の効果】以上説明したように、複数箇所に供給さ
れた高周波電力を処理容器内に導入して被処理物を処理
する真空処理装置および真空処理方法において、本発明
によれば、高周波電源から出力された電力を均一に、低
電力反射率で、複数の電力伝送線路に分割可能となり、
その結果、低コストで、均一性・安定性が高く、高品質
な真空処理が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の高周波電力を用い
た真空処理装置の模式的断面図である。(a)は側面断
面図である。(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平
面断面図である。(c)は(a)の切断線B−B’に沿
う平面断面図である。
【図2】a−Si系電子写真用光受容部材の層構成を説
明するための模式的構成図である。(a)は支持体の上
に光導電層が設けられている電子写真用感光体である。
(b)は支持体の上に光導電層と表面層とが設けられて
いる電子写真用感光体である。(c)は支持体の上に光
導電層と表面層と電荷注入阻止層とが設けられている電
子写真用感光体である。(d)は支持体の上に電荷発生
層ならびに電荷輸送層とからなる光導電層と表面層とが
設けられている電子写真用感光体である。
【図3】本発明の高周波電力を用いた真空処理試験装置
の模式的構成図である。
【図4】(高周波電力の波長λ(m)/導体線路長l
(m))に対する電力分割用容器での電力反射率を示す
グラフである。
【図5】(高周波電力の波長λ(m)/導体線路長l
(m))に対する出力電力のばらつきを示すグラフであ
る。
【図6】(電力P(W)/電力分割用容器内の体積V
(m3 ))に対する電力分割用容器303での電力反射
率を示すグラフである。
【図7】(電力P(W)/電力分割用容器内の体積V
(m3 ))に対する出力電力のばらつきを示すグラフで
ある。
【図8】本発明の実施例1の真空処理装置である堆積膜
形成装置の模式的断面図である。(a)は側面断面図で
ある。(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面断面
図である。(c)は(a)の切断線B−B’に沿う平面
断面図である。
【図9】本発明の実施例3の真空処理装置である堆積膜
形成装置の模式的断面図である。(a)は側面断面図で
ある。(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面断面
図である。(c)は(a)の切断線B−B’に沿う平面
断面図である。
【図10】本発明の実施例7の真空処理装置である堆積
膜形成装置の模式的断面図である。(a)は側面断面図
である。(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面断
面図である。
【図11】第1の従来例である高周波電力を用いた真空
処理装置の模式的構成図である。
【図12】第2の従来例である高周波電力を用いた真空
処理装置の模式的断面図である。(a)は側面断面図で
ある。(b)は(a)の切断線A−A’に沿う平面断面
図である。
【図13】第3の従来例である高周波電力を用いた真空
処理装置の模式的断面図である。(a)は側面断面図で
ある。(b)は平面断面図である。
【符号の説明】
101、801、901、1001 処理容器 102、802、902、1002 電力分割用容器 103、803、903、1003 電力分割点 104、804、904、1004 導体線路 105、805、905、1005 電力伝送線路 106、806、906、1006 高周波電極 107、807、907、1007 高周波電源 108、808、908、1008、1204、130
4 マッチングボックス 109、909、1009 高周波シールド容器 110、810、910、1010 基体 111、811、911、1011 温度制御装置 112、812、912、1012 ガス供給管 113、812、912、1012、1311 排気
口 114、814、914、1014、1208 回転
軸 115、815、915、1015、1209 モー
タ 116、816、916、1016 ギア 917、1017 電力伝送線路 1100 堆積装置 1101、1201、1301 反応容器 1112、1205、1305 円筒状基体 1113 基体支持体 1114 原料ガス導入管 1115 高周波マッチングボックス 1116 原料ガス配管 1117 リークバルブ 1118 メイン排気バルブ 1119 真空計 1130 原料ガス供給装置 1131〜1136 原料ガスボンベ 1141〜1146 原料ガスボンベバルブ 1151〜1156 ガス流入バルブ 1161〜1166 ガス流出バルブ 1171〜1176 マスフローコントローラー 1181〜1186 圧力調整器 1203、1303 VHF電源 1206 成膜空間 1207、1307 発熱体 1210 減速ギヤ 1211 排気管 1212 原料ガス供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 和敬 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 白砂 寿康 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大塚 崇志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 細井 一人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 青池 達行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 EA24 4K030 AA06 BA30 FA03 HA13 JA10 JA16 JA18 JA19 KA14 LA17 5F045 AB04 AB05 AC01 AC19 AD06 AE15 AF07 AF10 CA13 CA16 DP25 EH12 EK07

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電極の複数箇所および複数の高周
    波電極の少なくとも何れかに供給された高周波電力を用
    いて被処理物を処理する真空処理装置において、 前記真空処理装置は、独立した電力分割容器を備え、 前記電力分割容器の壁面は所定の電位に維持され、 前記電力分割容器内の電力分割点に高周波電源から供給
    された高周波電力は、該電力分割点で該電力分割容器内
    に設けられた複数の導体線路により分割されて該電力分
    割用容器外ヘ出力され、 複数の前記導体線路の各々の線路長がいずれも前記高周
    波電力の波長に対し、該高周波電力を均一に低電力反射
    率で分割するための所定の条件で設定されていることを
    特徴とする真空処理装置。
  2. 【請求項2】 複数の前記導体線路の各々の線路長l
    (m)がいずれも、前記高周波電力の波長λ(m)に対
    し、 l≧(λ/50) を満たす条件で設定されている請求項1に記載の真空処
    理装置。
  3. 【請求項3】 複数の前記導体線路の各々の線路長l
    (m)がいずれも、前記高周波電力の波長λ(m)に対
    し、 l≧(λ/30) を満たす条件で設定されている請求項1に記載の真空処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記電力分割用容器内における前記電力
    分割点ヘの高周波電力供給が導体線路によりなされてい
    る請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の真空処
    理装置。
  5. 【請求項5】 複数に分割された前記導体線路が、いず
    れも同一の形状で同一の長さである請求項1から請求項
    4のいずれか1項に記載の真空処理装置。
  6. 【請求項6】 複数に分割された前記導体線路は、前記
    電力分割点を通るいずれかの直線を軸として、回転対象
    に設置されている請求項1から請求項5のいずれか1項
    に記載の真空処理装置。
  7. 【請求項7】 前記電力分割用容器の内部の体積V(m
    3 )が、前記電力分割用容器内に導入される高周波電力
    の出力P(W)と、 (P/V)≦1×107 (W/m3 ) を満たす条件で設定されている請求項1から請求項6の
    いずれか1項に記載の真空処理装置。
  8. 【請求項8】 前記電力分割用容器は、前記高周波電極
    が設置される空間に隣接して配設されている請求項1か
    ら請求項7のいずれか1項に記載の真空処理装置。
  9. 【請求項9】 前記高周波電極が複数である請求項1か
    ら請求項8のいずれか1項に記載の真空処理装置。
  10. 【請求項10】 前記高周波電力の周波数が50〜45
    0MHzである請求項1から請求項9のいずれか1項に
    記載の真空処理装置。
  11. 【請求項11】 被処理物の処理が電子写真感光体の形
    成である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載
    の真空処理装置。
  12. 【請求項12】 高周波電極の複数箇所および複数の高
    周波電極の少なくとも何れかに供給された高周波電力を
    処理容器内に供給し被処理物を処理する真空処理方法に
    おいて、 高周波電力出力源から出力された高周波電力を、所定の
    電位に維持された壁面を有する電力分割用容器内に導入
    し、 導入された高周波電力を、該電力分割用容器内の電力分
    割点で、該電力分割用容器内に設けられ、各々の線路長
    がいずれも該高周波電力の波長に対し、該高周波電力を
    均一に低電力反射率で分割するための所定の条件で設定
    されている複数の導体線路によって分割し、 複数の前記導体線路によって分割された高周波電力を、
    前記電力分割用容器外ヘ出力して前記高周波電極の複数
    箇所および複数の高周波電極の少なくとも何れかに供給
    することを特徴とする真空処理方法。
  13. 【請求項13】 前記高周波電力の分割が、各々の線路
    長l(m)がいずれも、前記高周波電力の波長λ(m)
    に対し、 l≧(λ/50) を満たす条件で設定されている複数の前記導体線路によ
    って行われる請求項12に記載の真空処理方法。
  14. 【請求項14】 前記高周波電力の分割が、各々の線路
    長l(m)がいずれも、前記高周波電力の波長λ(m)
    に対し、 l≧(λ/30) を満たす条件で設定されている複数の前記導体線路によ
    って行われる請求項12に記載の真空処理方法。
  15. 【請求項15】 前記電力分割用容器内における前記電
    力分割点ヘの高周波電力供給が、導体線路を介して行わ
    れる請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の
    真空処理方法。
  16. 【請求項16】 前記電力分割点から前記電力分割容器
    外への高周波電力の供給がいずれも同一の形状で同一の
    長さである複数の前記導体線路を介して行われる請求項
    12から請求項15のいずれか1項に記載の真空処理方
    法。
  17. 【請求項17】 前記電力分割点から前記電力分割容器
    外への電力の供給が、前記電力分割点を通るいずれかの
    直線を軸として、回転対象に設置されている複数の前記
    導体線路を介して行われる請求項12から請求項16の
    いずれか1項に記載の真空処理方法。
  18. 【請求項18】 前記高周波電力の分割が、容器内の体
    積V(m3 )が、該高周波電力の出力P(W)と、 (P/V)≦1×107 (W/m3 ) を満たす条件で設定されている前記電力分割用容器内で
    行われる請求項12から請求項17のいずれか1項に記
    載の真空処理方法。
  19. 【請求項19】 前記高周波電力の分割が、前記高周波
    電極が設置される空間に隣接して配設されている前記電
    力分割用容器内で行われる請求項12から請求項18の
    いずれか1項に記載の真空処理方法。
  20. 【請求項20】 分割された前記高周波電力が複数の前
    記高周波電極のそれぞれに供給される請求項12から請
    求項19のいずれか1項に記載の真空処理方法。
  21. 【請求項21】 前記真空処理が周波数が50〜450
    MHzである前記高周波電力によって行われる請求項1
    2から請求項20のいずれか1項に記載の真空処理方
    法。
  22. 【請求項22】 前記真空処理が電子写真感光体の形成
    である請求項12から請求項21のいずれか1項に記載
    の真空処理方法。
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