JP2001316788A - 曲げ加工性に優れたアルミニウム押出形材及びその製造方法 - Google Patents

曲げ加工性に優れたアルミニウム押出形材及びその製造方法

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JP2001316788A JP2000138379A JP2000138379A JP2001316788A JP 2001316788 A JP2001316788 A JP 2001316788A JP 2000138379 A JP2000138379 A JP 2000138379A JP 2000138379 A JP2000138379 A JP 2000138379A JP 2001316788 A JP2001316788 A JP 2001316788A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ加工精度や耐力値のバラツキが小さく、
押し通し曲げ加工においても座屈を生じない曲げ加工性
に優れたアルミニウム押出形材、及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 アルミニウム合金ビレットを均質化処理
し、これを押出加工し、冷却後、時効処理を施すことに
よって製造されるアルミニウム押出形材の製造方法にお
いて、上記時効処理するにあたって、冷却された押出材
から少なくとも1以上のサンプルを取得し、このサンプ
ルを先行時効処理すると共に機械的特性を評価し、これ
に基づき、その機械的特性が0.2%耐力が120〜1
40MPa、伸びが12%以上となるように時効処理条
件を設定する。このような方法により、曲げ加工に最適
な0.2%耐力及び伸びを有し、曲げ加工精度や耐力値
のバラツキが小さく、押し通し曲げ加工においても座屈
を生じないアルミニウム押出形材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、曲げ加工性に優れ
たアルミニウム押出形材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、輸
送車両に対する構造材料の選択は、単なる省エネルギー
対策からの軽量化だけでなく、リサイクル性と循環型材
料としての必要性が宣伝されるようになり、アルミニウ
ム合金材料の位置付けが大きくなってきており、例えば
アルミニウム押出形材の構造材料としての輸送車両への
大幅な応用が見られる。押出加工の特徴は、素材である
ビレットを一度の加工によって複雑な中実材、中空形材
を成形することが可能なことであり、断面形状やデザイ
ン性の自由度が大きいという長所を有する。アルミニウ
ム押出形材を高速車両、例えば、新幹線等の鉄道車両へ
利用する場合は、大型形材の形状寸法、曲がり等のバラ
ツキ範囲が重要となり、機械的性質は使用合金の日本工
業規格(JIS)もしくは用途に準じた下限値以上であ
れば、認められている。しかし、自動車用構造材料とし
てアルミニウム押出形材を利用する場合は、地球環境に
及ぼす問題(温暖化問題)等から低燃費化及び軽量化が
重要な課題となっており、また下記のような点から、ス
ペースフレーム構造への応用に対してはより高い要求が
なされている。
【0003】例えば、乗用車のフロントサイドフレー
ム、リアフレーム、ピラー等に代表されるボディ用フレ
ームは、軽量化の要請に応え得るだけでなく、車両の曲
げや捩じれに対する強度や剛性の確保と搭乗者の安全性
を確保するために、衝突時の衝撃エネルギーの吸収性に
優れていることが必要である。また、三次元的な曲げ加
工(曲げの中心線が一平面上に位置しないような曲げ加
工)のために、曲げ加工精度が良好であることも必要で
ある。車両ボディ用のアルミニウム合金製フレーム材と
しては、押出性、曲げ加工性が良く、また強度的にも良
好であることから、一般にAl−Mg−Si系合金が使
用されている。
【0004】ところで、衝突時の衝撃吸収部材としての
車両ボディ用フレーム材は、0.2%耐力が一定でその
バラツキが小さくなければならない。何故ならば、0.
2%耐力のバラツキが大きいと、強度や剛性の安定した
車両を形成することができないとともに、衝撃を安定し
て吸収することができず、また、曲げ加工時、特に押し
通し曲げ加工時にスプリングバック量の変化が大きく、
寸法精度が悪くなるため、曲げ加工後の矯正加工や、フ
レーム材毎に曲げ加工条件を設定する必要があり、生産
性が低下するからである。しかしながら、従来のAl−
Mg−Si系合金の押出形材は、同じ製造ロット内にお
いても、0.2%耐力のバラツキが大きく、曲げ加工時
の生産性の低下や衝突時の衝撃吸収性能に問題があり、
これらの点の改善が望まれていた。
【0005】上記のような問題点を改善すべく、特開平
11−343533号公報には、Mg:0.45〜0.
49%、Si:0.30〜0.36%とMg及びSiを
低濃度とすることが提案されているが、ここに開示され
ている形材の0.2%耐力は170〜200MPaとか
なり高い。このように高い0.2%耐力を有する場合、
押し通し曲げ加工における座屈特性の点では好ましい
が、曲げ加工精度やスプリングバック量のバラツキは大
きくなる。
【0006】従って、本発明の目的は、曲げ加工に最適
な0.2%耐力値と伸びを有し、かつ曲げ加工精度及び
耐力値のバラツキが小さく、しかも押し通し曲げ加工に
おいても座屈を生じない曲げ加工性に優れたアルミニウ
ム押出形材、及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、アルミニウム合金ビレットを均質
化処理し、これを押出加工し、冷却後、時効処理を施す
ことによって製造されるアルミニウム押出形材の製造方
法において、前記時効処理するにあたって、冷却された
押出材から少なくとも1以上のサンプルを取得し、この
サンプルを先行時効処理すると共に機械的特性を評価
し、これに基づき、その機械的特性が0.2%耐力が1
20〜140MPa、伸びが12%以上となるように時
効処理条件を設定することを特徴とするアルミニウム押
出形材の製造方法が提供される。
【0008】好適な態様においては、アルミニウム合金
はMg:0.45〜0.55wt%、好ましくは0.4
5〜0.50wt%、Si:0.25〜0.40wt
%、好ましくは0.29〜0.37wt%を含み、残部
がAlと不可避的不純物からなり、該アルミニウム合金
ビレットを545〜585℃で1〜10時間均質化処理
し、押出加工後、1分間に100℃以上の速度で冷却
し、さらに、150〜170℃で16時間以内で時効処
理する。上記先行時効処理においては、サンプルの機械
的特性の評価に基づき、150〜170℃の処理温度で
の時効処理時間を決定することが好ましい。押出材から
のサンプルを取得するに際しては、押出材の先端5%の
初期押出部分以外の部分からサンプルを取り出すことが
望ましく、また、押出された押出材の中間部分から少な
くとも1以上のサンプルを取り出すことが好ましい。
【0009】上記のような方法により、Mg:0.45
〜0.55wt%、好ましくは0.45〜0.50wt
%、Si:0.25〜0.40wt%、好ましくは0.
29〜0.37wt%を含み、残部がAlと不可避的不
純物からなり、曲げ加工に最適な0.2%耐力が120
〜140MPaであって伸びが12%以上であり、かつ
曲げ加工精度のバラツキが小さく、しかも押し通し曲げ
加工においても座屈を生じない曲げ加工性に優れたアル
ミニウム押出形材が得られる。なお、本発明の方法は上
記組成のアルミニウム合金のみへの適用に限定されるも
のではなく、他の組成及び種類のアルミニウム合金にも
適用可能であり、また曲げ加工、特に三次元曲げ加工を
行なう押出形材に好適に適用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】前記したように、自動車のスペー
スフレーム構造においては、曲げ加工材が使用される場
合が多く、また3次元曲げ加工材も使用されるため、曲
げ加工材の形状精度の維持は重要な課題である。特に、
曲げ加工後の材料のスプリングバック量は材料の弾性係
数に反比例し、材料の耐力値にも関係しているため、機
械的性質の制御が重要となる。
【0011】以下、添付図面を参照しながら説明する
と、図1はアルミスペースフレームボディ構造の一例を
示しており、例えばルーフサイドレール1はアルミニウ
ム押出形材を好適に用いることができるフレームであ
る。このルーフサイドレール1は、図2に示すような構
造を有する三次元曲げ加工材である。この三次元曲げ加
工は、一般に、図3に示すような押し通し曲げ加工によ
り行なわれる。図3において、中空押出材2は、固定型
3によりガイドされ、ガイドレール4上をボールねじ5
により前進される押圧部材6により後端部を押されなが
ら、曲げ加工用可動型7の移動により曲げられる。
【0012】曲げ加工、特に押し通し曲げ加工において
は、スプリングバック量にバラツキがあると成形や管理
が極めて大変であり、量産性においてはこの点が大きな
問題となってくる。スプリングバック量のバラツキは機
械的特性値のバラツキによって生じ、特に耐力値が大き
な要因となっており、耐力値を低くし、スプリングバッ
ク量の絶対量を減らすことによりこのバラツキも低減す
ることができる。このことから、JIS A6063の
T1材を使用すればこのバラツキは低減することができ
るが、今度は曲げ加工のときに形材に座屈Aを生じると
いう問題が発生する。T1材でも肉厚を大きくすれば座
屈の問題は解決可能となるが、この場合には形材重量が
大きくなって軽量化及び低燃費化の要請に反することに
なる。
【0013】本発明者らの研究によれば、アルミニウム
合金ビレットにはMg、Siの濃度にバラツキがあり、
また自然時効効果も環境温度の影響を受けて変動するた
め、同一処理条件で管理することは極めて困難であり、
押出ロット毎に個別的に熱処理条件を設定する必要があ
ることを見出した。また、曲げ加工時のスプリングバッ
ク量のバラツキと耐力値のバラツキとの相関関係から、
加工精度のバラツキを制限するためには、耐力値のバラ
ツキを±10MPa以内に収める必要があることを見出
した。
【0014】そこで、本発明のアルミニウム押出形材の
製造方法は、アルミニウム合金ビレットを均質化処理
し、これを押出加工し、冷却後、時効処理を施す一連の
工程において、上記時効処理するにあたって、冷却され
た押出材から少なくとも1以上のサンプルを取得し、こ
のサンプルを先行時効処理すると共に機械的特性を評価
し、これに基づき、その機械的特性が0.2%耐力が1
20〜140MPa、伸びが12%以上となるように時
効処理条件を設定することを特徴としており、好ましく
は所定処理温度での時効処理時間を決定する。このよう
な方法によれば、アルミニウム合金ビレットのロット毎
のMg、Si濃度のバラツキや自然時効効果のバラツキ
等が修正(吸収)され、曲げ加工に最適な0.2%耐力
値と伸びを有し、かつ曲げ加工精度のバラツキが小さ
く、しかも押し通し曲げ加工においても座屈を生じない
曲げ加工性に優れたアルミニウム押出形材が得られる。
【0015】本発明のアルミニウム押出形材の製造方法
においては、好適には、MgとSiを低濃度としたアル
ミニウム合金、すなわちMg:0.45〜0.55wt
%、好ましくは0.45〜0.50wt%、Si:0.
25〜0.40wt%、好ましくは0.29〜0.37
wt%を含み、残部がAlと不可避的不純物からなるア
ルミニウム合金を用いられる。Mg及びSiはアルミニ
ウム押出形材の強度を向上させるための添加元素であ
り、これらの元素が析出物Mg2Siを形成することに
よって、アルミニウム押出形材の引張強さ及び0.2%
耐力が向上する。MgとSiの含有率がそれぞれ0.4
5wt%、0.25wt%未満である場合には、車両に
おいて要求される強度や剛性及び衝撃エネルギーを吸収
するに充分な特性が得られない。他方、両元素の含有率
がそれぞれ0.55%、0.40%を超えると、引張強
さと0.2%耐力は上昇するが、伸びが低下する。その
ため、衝撃エネルギー吸収時の座屈変形によって割れが
生じ易くなり、衝撃エネルギー吸収能力が低下するほ
か、製品形状が複雑で曲げ加工が厳しい場合には曲げ加
工時に割れが生じ易くなる。従って、アルミニウム押出
形材の機械的性質のバラツキを極力小さくし、優れた曲
げ加工性と衝撃吸収性能を確保するため、Mgは0.4
5〜0.55wt%の範囲で、Siは0.25〜0.4
0wt%の範囲でそれぞれ添加する必要がある。
【0016】本発明による車両ボディスペースフレーム
用アルミニウム押出形材は、前述のような組成のアルミ
ニウム合金からなり、かつ、0.2%耐力が120〜1
40MPaで、伸びが12%以上(一般に、25%以
下)である。0.2%耐力が120〜140MPaの範
囲内であれば、車両に必要な強度、剛性及び衝撃エネル
ギー吸収量を有するとともに、曲げ加工時のスプリング
バック量もより均一なスペースフレーム材を提供するこ
とができる。アルミニウム押出形材の0.2%耐力が1
20MPaを下回ると強度が劣り、押し通し曲げ加工時
にその製品形状によっては座屈が発生し、求めている曲
げ加工材が得られない恐れがある。一方、アルミニウム
押出形材の0.2%耐力が140MPaを超えると伸び
が低下し、押し通し曲げ加工時にその製品形状によって
は割れが発生する恐れがあるとともに、加工精度も低下
する。
【0017】前述のような特徴を有するアルミニウム押
出形材は、以下のように製造される。まず、前述のよう
な組成のアルミニウム合金ビレットを、545〜585
℃の温度で1〜10時間均質化処理する。この均質化処
理により、ビレットの鋳造時に偏析した添加元素が拡散
により均質になる。均質化処理温度が545℃よりも低
温であると均質化が不充分であり、形材の強度のバラツ
キの原因となる(前記強度のアルミニウム押出形材を製
造することができなくなる)。一方、585℃を超える
と、材料が部分的に溶融するおそれがある。なお、処理
時間は高温側では短く、低温側では長くすればよい。均
質化処理後の冷却速度による材料強度への影響は、水冷
及び強制空冷では材料強度の差異は殆ど見られないが、
炉冷の場合には引張強さ及び耐力値共に低下する。ま
た、400〜250℃の温度域では、200℃/hr以
上の冷却速度で冷却することが好ましい。
【0018】次に、前記のように均質化処理したアルミ
ニウム合金鋳塊を、Mg2Si固溶温度を超える所定温
度、好ましくは500℃以上の温度で所定断面形状の押
出材に押出加工する。押出形材温度による材料強度への
影響は、引張強さ及び耐力値共に480℃程度までは高
くなる傾向があり、それ以上では平衡状態に達する。M
2Si固溶温度を超える所定温度で押し出すことによ
り、押出時に添加元素が母相に充分に固溶され、母相に
固溶したMg、Si量が同一製造ロットのみでなく、異
なった製造ロットでもほとんど差がなくなるため、強度
バラツキが殆どないアルミニウム押出形材が製造され
る。押出加工時にダイスから出た直後の形材温度がMg
2Si固溶温度未満である場合には、添加元素であるM
g、Siが母相に充分固溶せず強度バラツキの原因にな
る。
【0019】前記のように押出材を押出後、好ましくは
100℃/min以上の冷却速度で室温まで冷却する。
焼入れ感受性の鈍いA6063合金は、押出加工後の冷
却を強制空冷程度の冷却速度で冷却することにより、充
分な強度が得られる。通常の押出工程においては、ビレ
ット加熱温度がMg2Si固溶限より低くても押出加工
による発熱によって溶体化処理温度域に加熱されるた
め、析出物の固溶が起こる。しかし、押出加工は比較的
短時間で行なわれるため、押出前の析出状態によって最
終強度にまで影響を与える。例えば、均質化処理からの
冷却やビレット加熱を速やかに行なうことによって析出
物の粗大化を防ぎ、押出中の短時間加熱でも充分なMg
2Siの固溶状態が得られるようにする必要がある。充
分な溶体化を行なうためには、押出後の冷却はTTT曲
線のCノーズにかからない冷却速度、例えば100℃/
min以上、好ましくは110℃/min以上の速度で
冷却することが望ましい。冷却は、押出材の形状変形の
防止や設備費の点からファンを使用した空冷によるのが
好ましいが、押出材の形状変形などのおそれがない場合
には水冷によっても差し支えない。
【0020】さらに、前記冷却後の押出材を所望に応じ
て室温時効を行った後、これを好ましくは150〜17
0℃の温度で16時間以内、人工時効処理する。材料強
度は押出・冷却後の保管温度によって影響され、引張強
さは10〜30℃では時間の経過と共に増加し、0℃で
は逆に減少する傾向にある。また、0.2%耐力値も押
出後の経時変化が見られ、0〜10℃では自然時効時間
の増大と共に減少し、約20時間を経過すると所定の
0.2%耐力値の範囲から外れ易くなる。従って、自然
時効時間としては変動が小さい4〜10時間程度が適当
である。
【0021】上記自然時効と人工時効処理により、アル
ミニウム押出形材の引張強さ及び0.2%耐力のバラツ
キを低減させることができる。人工時効処理の温度は、
150〜170℃の範囲が好ましい。人工時効処理の温
度が150℃未満では、熱処理を長時間実施しなければ
ならないので生産性が低下し、一方、人工時効温度が1
70℃を超えると、アルミニウム押出形材の強度変化が
激しくなり強度のバラツキが大きくなる。前記したよう
に、加工精度のバラツキを制限するためには、耐力値の
バラツキを±10MPa以内に収める必要がある。そこ
で、本発明のアルミニウム押出形材の製造方法では、上
記時効処理するにあたって、冷却された押出材から少な
くとも1以上のサンプルを取得し、このサンプルを先行
時効処理すると共に機械的特性を評価し、これに基づ
き、その機械的特性が0.2%耐力が120〜140M
Pa、伸びが12%以上となるように時効処理条件、好
ましくは時効処理時間を設定するものである。以下、こ
の先行時効処理の一例について、図面を参照しながら説
明する。
【0022】図4は、上記先行時効処理の好適な態様を
示している。ここでいう先行時効処理とは、押出材に対
してオフライン炉と操業炉にて同一処理温度で人工時効
処理を行なうが、オフライン炉は操業炉よりも所定時間
t、例えば15分先行して熱処理を進め、オフライン炉
にて0.2%耐力値が例えば130MPaに到達する時
間を求め、その時間を操業炉の人工時効処理時間とする
方法である。このような先行時効処理により、0.2%
耐力値が130±10MPaと管理幅が狭くても、目標
とする所定の0.2%耐力値を有するアルミニウム押出
形材を製造できる。
【0023】押出材からのサンプルを取得するに際して
は、押出材の先端5%の初期押出部分以外の部分からサ
ンプルを取り出すことが望ましく、また、押出された押
出材の中間部分から少なくとも1以上のサンプルを取り
出すことが好ましい。このことを図5を参照しながら説
明する。図5は、押出長さに沿った0.2%耐力のバラ
ツキ(引張強さについては全く同様の傾向であるため、
省略した)を示したものである。なお、図5はビレット
本数36本についてのデータをまとめたものであるが、
曲線の重なりによって不明瞭になるため、境界部の曲線
のみ明瞭に示し、中間部分の曲線は概略的に示してあ
る。材料強度のバラツキはビレット毎の差はあまりない
が、押出初期の0〜3m付近とそれ以降の押出定常部を
比較した場合、0〜3m付近が0.2%耐力及び引張強
さ共に著しく低い値となっている。この理由としては、
通常の押出においてはビレットの押し継ぎを行なってい
ることから、押出初期の部分(この形材の場合0〜3
m)は押出金型チャンバー部に押し残されたものが次の
ビレットによって押出されたため、この部分と押出定常
部とで熱履歴や鍛錬度が異なり、0.2%耐力や引張強
さに違いが生じたと考えられる。従って、押出材からの
サンプルを取得するに際しては、押出材の先端5%、好
ましくは8.5%の初期押出部分以外の部分からサンプ
ルを取り出すことが望ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の効果を具体的に確認した実施
例について、必要に応じて比較例と対比しながら具体的
に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるもので
ないことはもとよりである。
【0025】Mg:0.45〜0.50wt%、Si:
0.30〜0.35wt%の組成を有する種々のアルミ
ニウム合金ビレットを560℃で4時間均質化処理し、
500℃で押出加工後、110℃/min以上の冷却速
度で冷却し、さらに、160℃の温度条件で熱処理を施
したときの0.2%耐力と時効処理時間の関係を図6及
び図7に示す。この時のT1〜T5の保管時間は2時間
である。図6はMg,Si低濃度のアルミニウム合金
(Mg:0.45wt%、Si:0.30wt%)、図
7はMg,Si高濃度のアルミニウム合金(Mg:0.
50wt%、Si:0.35wt%)の場合を示してい
る。図7に示す高濃度側の合金では、時効処理時間が6
〜8時間程度で0.2%耐力値130±10MPaの条
件を満足するのに対し、図6に示す低濃度側の合金では
11〜14時間程度を必要としている。なお、Mg濃度
が0.45〜0.50wt%、Si濃度が0.30〜
0.35wt%の組成を有する種々のアルミニウム合金
ビレットについての所定処理時間は、図6と図7に示す
曲線の中間領域に存在していた。
【0026】上記のことから、同一熱処理条件にて管理
することは無理と判断でき、各組成、すなわち押出ロッ
ト毎に個別的熱処理条件を設定する必要があることがわ
かる。そこで、前記した先行時効処理により、すなわち
押出材に対してオフライン炉と操業炉にて同一処理温度
(160℃)で人工時効処理を行なうが、オフライン炉
は操業炉よりも15分先行して熱処理を進め、オフライ
ン炉にて0.2%耐力値が130MPaに到達する時間
を求め、その時間を操業炉の人工時効処理時間とする方
法で行なった。
【0027】以上のようにして製造したアルミニウム押
出形材について、図3に示すような装置により押し通し
曲げ加工を行なった。その結果を下記表1に示す。ま
た、本発明による効果(先行時効処理を行ない、0.2
%耐力を130±10MPaに管理したもの)を、従来
材(0.2%耐力:180±30MPa)及びMg,S
i低濃度化材(先行時効処理を行なわなかったもの、
0.2%耐力:130±30MPa)と比較して図8に
示す。下記表1及び図8から、本発明に従って製造した
アルミニウム押出形材は、曲げ加工に最適な0.2%耐
力値を有し、かつ曲げ加工精度及び耐力値のバラツキが
小さく、しかも押し通し曲げ加工においても座屈を生じ
ない曲げ加工性に優れたものであることがわかる。
【表1】
【0028】さらに、本発明に従って製造したアルミニ
ウム押出形材の曲げ加工度と細長比との関係を図9に示
す。図9は、本発明に従って製造したT5材の成形可能
領域を求めるために、断面形状及び長さの異なる何本か
のT5材テストピースを、比較例としてのT1材テスト
ピースと共に、曲げ試験を行ない、成形限界の線引きを
行なった結果を示すものである。図9において、曲げ加
工度(R/H)とは、曲げ加工の厳しさを表現する一般
的な指標であり、曲げ半径(R)が小さく、素材の外形
寸法(H)が大きいほど曲げ加工が困難になる。また、
細長比(L/k)は、L/k=L(I/A)-1/2で表わ
され(ここで、Rは曲げの曲率半径、Hは曲げ方向の最
大外径、Lは座屈長さ、kは断面二次半径、Iは断面二
次モーメント、Aは断面積を表わす。)、素材の長さと
断面形状に基づき、座屈し易さを材料力学的に表わして
おり、細長比が大きいほど座屈し易くなる。断面形状が
同じ場合には長い素材の方が細長比が大きくなり(座屈
し易い)、中空材のように断面積に対する断面二次モー
メントの効果が大きいものは、同じ断面積の中実材より
も断面二次半径が大きくなり、細長比が小さくなる(座
屈し難い)。また、座屈長さとは、部材長さ(全長)に
対して座屈の影響を受ける部分の長さを表わし、例え
ば、固定型3と可動型7の間と、押圧部材6と固定型3
との間の距離に等しい(図3参照)。図9に示されるよ
うに、本発明の方法に従って製造したT5材は、T1材
よりも座屈し難く、厳しい曲げ加工を行なえることがわ
かる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、曲げ加
工に最適な0.2%耐力値と伸びを有し、かつ曲げ加工
精度及び耐力値のバラツキが小さく、しかも押し通し曲
げ加工においても座屈を生じない曲げ加工性に優れたア
ルミニウム押出形材が得られる。このようなアルミニウ
ム押出形材は、曲げ加工、特に押し通し曲げ加工により
成形される車両のボディ用フレーム部材に好適に用いる
ことができるが、これに限定されるものではなく、曲げ
加工性に優れる特性を生かして他の用途、例えばカーポ
ートフレーム部材等にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミスペースフレームボディ構造の一例を示
す斜視図である。
【図2】図1のアルミスペースフレームボディ構造に用
いられるルーフサイドレールの部分斜視図である。
【図3】押し通し曲げ加工装置の概略構成を示す部分断
面側面図である。
【図4】本発明による先行時効処理の一例の概略説明図
である。
【図5】押出長さに沿った0.2%耐力のバラツキを示
すグラフである。
【図6】実施例で製造したアルミニウム押出形材(M
g:0.45wt%、Si:0.30wt%)を160
℃の温度条件で熱処理を施したときの0.2%耐力と時
効処理時間の関係を示すグラフである。
【図7】実施例で製造したアルミニウム押出形材(M
g:0.50wt%、Si:0.35wt%)を160
℃の温度条件で熱処理を施したときの0.2%耐力と時
効処理時間の関係を示すグラフである。
【図8】本発明に従って製造したアルミニウム押出形材
の曲げ精度バラツキを、従来材及びMg,Si低濃度化
材と比較して示すグラフである。
【図9】本発明に従って製造したアルミニウム押出形材
のT5材と比較例としてのT1材についての曲げ加工度
と細長比との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ルーフサイドレール 2 中空押出材 3 固定型 6 押圧部材 7 可動型 A 座屈
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 682 C22F 1/00 682 683 683 691 691B 691C 692 692A (72)発明者 梶川 浩司 富山県黒部市三日市4020 (72)発明者 寺木 武志 富山県滑川市上小泉13 (72)発明者 丸山 学 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 矢崎 秀雄 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 廻 秀夫 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 影山 善浩 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 宮岡 博也 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA01 AA10 BB01 CA09 CA40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金ビレットを均質化処理
    し、これを押出加工し、冷却後、時効処理を施すことに
    よって製造されるアルミニウム押出形材の製造方法にお
    いて、前記時効処理するにあたって、冷却された押出材
    から少なくとも1以上のサンプルを取得し、このサンプ
    ルを先行時効処理すると共に機械的特性を評価し、これ
    に基づき、その機械的特性が0.2%耐力が120〜1
    40MPa、伸びが12%以上となるように時効処理条
    件を設定することを特徴とするアルミニウム押出形材の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム合金が、Mg:0.45〜
    0.55wt%、Si:0.25〜0.40wt%を含
    み、残部がAlと不可避的不純物からなる請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 545〜585℃で1〜10時間均質化
    処理し、押出加工後、1分間に100℃以上の速度で冷
    却し、さらに、150〜170℃で16時間以内で時効
    処理する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 先行時効処理において、サンプルの機械
    的特性の評価に基づき、150〜170℃の処理温度で
    の時効処理時間を決定する請求項1乃至3のいずれか一
    項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 押出材からのサンプルを取得するに際
    し、押出材の先端5%の初期押出部分以外の部分からサ
    ンプルを取り出す請求項1乃至4のいずれか一項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 押出材からのサンプルを取得するに際
    し、押出された押出材の中間部分から少なくとも1以上
    のサンプルを取り出す請求項1乃至5のいずれか一項に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 Mg:0.45〜0.55wt%、S
    i:0.25〜0.40wt%を含み、残部がAlと不
    可避的不純物からなり、0.2%耐力が120〜140
    MPaであって伸びが12%以上であることを特徴とす
    る曲げ加工性に優れたアルミニウム押出形材。
  8. 【請求項8】 Mg:0.45〜0.50wt%、S
    i:0.29〜0.37wt%である請求項7に記載の
    アルミニウム押出形材。
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