JP4311634B2 - 電磁成形用アルミニウム合金押出材 - Google Patents

電磁成形用アルミニウム合金押出材 Download PDF

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Description

本発明は、電磁成形性に優れ、自動車のバンパーステイのほか、自動車や鉄道車両又は建築部材のフレームあるいは接合部等の成形に好適な電磁成形用アルミニウム合金押出材に関する。
例えば乗用車やトラック等の自動車車体の前端(フロント)及び後端(リア)に設置されるバンパー内部には、補強部材としてバンパーリインフォースが設けられている。バンパーリインフォースは一般に荷重方向に略垂直に向く前壁と後壁、及びそれらを連結する横壁を有する断面中空の部材であり、後方側から一対のバンパーステイにより支持され、各バンパーステイは後端がサイドメンバ(フロント又はリア)の先端に固定されている。
近年、バンパーリインフォースについて、軽量化のためにアルミニウム合金押出材が使用されるようになり、バンパーステイについても、同じくアルミニウム合金押出材が使用され始めている。アルミニウム合金押出材からなるバンパーステイには、大きく分けて縦圧壊型と横圧壊型があり、縦圧壊型のバンパーステイ1は、図1(a)に示すように、軸部2を構成する中空の押出材の前後端に板状の取付用フランジ3,4(バンパーリインフォース5及びサイドメンバ6の取付用)を溶接したもので、押出軸方向が車体前後方向を向き、横圧壊型バンパーステイ7は、図1(b)に示すように、縦壁8〜10の前後端に一体的に前後壁11,12(バンパーリインフォース5及びサイドメンバ6の取付用)が形成された押出材からなり、押出軸方向が車体上下方向を向いている。
横圧壊型のバンパーステイは、製造コストが安く、大量生産に適し、図1(b)に示すようにバンパーリインフォースの端部取付箇所が車幅方向に対し傾斜又は湾曲していても、容易に対応できる利点があるが、縦圧壊型のバンパーステイに比べて重量比エネルギー吸収量が小さく、優位な軽量化効果が得られないという問題が指摘されている。逆に、縦圧壊型のバンパーステイは、縦に蛇腹状に圧壊する際のエネルギー吸収量が大きく、優位な軽量化効果が得られるという利点があるが、中空の押出形材の前後端に板状の取付用フランジを一体的に形成することが難しく、図1(a)に示すように、一般的には、押出形材の端部にフランジ用の板材を溶接して取り付けている。
しかし、溶接によりフランジを取り付ける場合、(1)溶接歪みによりフランジ面が歪み、バンパーリインフォースやサイドメンバの取付面との密着性が低下する、(2)バンパーリインフォースやサイドメンバの取付面との密着性をよくするため、フランジの取付面側に盛り上がった溶接ビードを除去する必要がある、(3)バンパーステイの強度が溶接部の強度に支配され、思わぬ弱体化が生じる、という問題がある。一方、溶接を避けるため、下記特許文献1にみられるように、押出材の端部の周方向の一部を切除し、残りの部分を外側に折り曲げてフランジを形成することも考えられるが、この場合、押出材の全周にフランジを形成することができないため、フランジの剛性が低下してしまう。
この問題を解決するため、特願2002−357820号に添付された明細書及び図面では、電磁成形により中空の押出材の端部にフランジを一体的に形成することが提案されている。
なお、電磁成形とは、コイルに瞬間的に例えば10kA以上のレベルの大電流を流して強力な磁界を作り、その中に置いた被成形体(導体)に発生する渦電流と磁界の相互作用で成形する方法であり、例えば下記特許文献2〜9に記載されているように、それ自体、公知技術である。
特開2002−67840号公報 特開昭58−4601号公報 特開平6−312226号公報 特開平7−116751号公報 特開平9−166111号公報 特開平10−314869号公報 特開平11−20434号公報 特開2000−264246号公報 特開2002−86228号公報
前記特願2002−357820号に添付された明細書及び図面に記載された方法は、図2に示すように、管状の押出材15の周囲を電磁成形用の金型16(複数個の分割金型から構成される)で囲繞するとともに、押出材15の端部を金型16の端面17,18(成形面)から突出させ、押出材15の内部に挿入した電磁成形用コイル19に電気エネルギーを投入し、これにより押出材15の端部周壁を外径方向(放射方向)に拡開して金型の前記成形面17,18に押し付けることにより、フランジ21,22(必要に応じて片方のみもあり得る)を有するバンパーステイ20を成形する、というものである。フランジ21の幅はWで示されている。
この方法によれば、前記金型の成形面を適宜の形状とすることで、軸方向に垂直な面を有するフランジだけでなく、軸方向に垂直な面に対して傾斜したフランジ、あるいは湾曲面からなるフランジなど、バンパーリインフォース5(図1参照)の取付面の形状に応じた形状のフランジを一度の電磁成形で成形することができる。
ところが、バンパーステイとして実用的なレベルの強度を有するアルミニウム合金について、押出材の端部を電磁成形により拡開してフランジを形成する場合、例えばボルト穴が形成できるほどの幅(W)のフランジを形成しようとすると、図3(a)に示すように、フランジに径方向に向く扇形の割れ23(裂け目)が発生したり、割れ発生までいかなくてもネッキング(局部的な薄肉化)が生じたりすることが分かった。また、いわゆる拡管の場合でも、拡管率が大きいと、図3(b)に示すように、押出軸方向に沿った割れ24(裂け目)が発生する。
このような電磁成形時の割れやネッキングの問題は、これまで特に顕在化していなかったが、これはパワーの大きい電源及び電磁成形用コイルを手に入れることが難しかったこともあり、結果的に電磁成形時の拡管率を大きくとれなかったことによるものと考えられる。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、大きい拡管率で電磁成形する場合でも、割れの発生のない電磁成形性に優れたアルミニウム合金押出材を得ることを目的とする。
本発明に係る電磁成形用アルミニウム合金押出材は、特に15%以上の拡管率の電磁成形に用いられるもので、Si:0.2〜1.5%(質量%、以下同じ)、Mg:0.3〜1.5%、及びAl:95%以上を含有するアルミニウム合金押出材からなり、板厚中心部の結晶粒の平均アスペクト比が5.0以下であることを特徴とする。
この電磁成形用アルミニウム合金は、端部に15%以上の拡管率で電磁成形された取付用フランジを有する部材、例えば自動車用バンパーステイの製造に適する。
本発明において、拡管率δは、電磁成形による拡管前(又は未拡管部)の中空材の外周長さをl、拡管後の外周長さをlとしたとき、下記(1)式で定義される。具体例を説明すれば、フランジ成形の場合、これも一種の拡管とみて、図4(a)に示すように、未拡管部25の外周長さをl、フランジ26の外周長さをlとし、いわゆる拡管の場合、図4(b)に示すように、未拡管部27の外周長さをl、拡管部28の外周長さ(最大径の箇所)をlとする。
δ={(l−l)/l}×100(%)・・・・(1)
本発明によれば、15%以上という大きい拡管率で電磁成形する場合でも、割れの発生のない電磁成形性に優れたアルミニウム合金押出材を得ることができる。これにより、そのアルミニウム合金押出材を利用して、電磁成形により広幅のフランジが形成された部材、例えばバンパーステイを製造することができる。
本発明において15%以上の拡管率で電磁成形する用途に限定したのは、それより小さい拡管率であれば、電磁成形性に優れたアルミニウム合金押出材を新たに開発するまでもなく、実用的な強度を有しかつ割れの発生が防止できる素材が存在することと、例えば中空押出材の端部に取付用のフランジを成形して自動車用のバンパーステイとするような場合、実際上、15%以上、望ましくは20%以上の拡管率でフランジを成形できないと、ボルト穴の打ち抜きスペースの確保が難しく、電磁成形を利用する意味がないためである。
前記組成のアルミニウム合金中空押出材において、板厚中心部における結晶粒の平均アスペクト比(長軸と短軸の平均軸比)を5.0以下に規定したのは、これにより優れた電磁成形性が得られるからである。アスペクト比が5.0以下というのは、板厚中心部の結晶粒が等軸晶又は等軸晶に近い形態であることを意味する。拡管時のネッキングを防止する上で、このアスペクト比は3以下であることがより好ましい。押出材の板厚中心部でアスペクト比が5.0以下又は3.0以下であれば、それより表層部でも同じく5.0以下又は3.0以下が得られている。
アルミニウム合金押出材によく見られるファイバー組織では、電磁成形性が低下し、割れが発生しやすい。ファイバー組織の場合、押出方向に平行な粒界がほとんどであり、電磁成形により瞬間的に投入される拡管の成形力は、その粒界を分断する(引き裂く)方向に作用するからである。また、ファイバー組織では一般に、押出方向に垂直な方向の伸びが小さいことも影響している。これに対し、等軸晶の場合、押出方向及び押出方向に垂直な方向で伸びは大きく変わらない。
一方、電磁成形後の表面部の肌荒れを抑えるためには、少なくとも表面部(外表面から500μmまでの部分)の再結晶粒の平均粒径が500μm以下であることが望ましい。また、等軸晶でこれ以上平均粒径が大きくなると、バンパーステイとして用いたとき、圧壊性能が低下する。この平均粒径は300μm以下、さらに100μm以下がより望ましい。
上記Al−Mg系アルミニウム合金は、Si、Mg以外に、添加元素としてあるいは不可避不純物として、例えばTi、Cu、Mn、Cr、Zr、V、Fe、Zn、その他の元素を含み得る。ただし、これらの元素の含有量の合計は、5%以下(Al:95%以上)に抑える必要がある。望ましくは、Ti:0.2%以下、Cu:0.8%以下、Mn:0.7%以下、Cr:0.2%以下、Zr:0.2%以下、V:0.2%以下、Fe:1.0%以下、Zn:1.0%以下、Mn、Cr、Zr及びVの合計で0.8%以下である。また、Al含有量は、望ましくは97.5%、さらに望ましくは98%以上である。これは、合金元素が増えることにより、粒界に析出する合金元素又は化合物が増えて粒界が脆くなり、電磁成形時に分断しやすくなるため、及び、材料の導電率が低下して、投入電磁力による発生電流がジュール熱(材料の発熱)として消費され、その結果、発生電磁力が低下し、拡管成形力が低下するためである。導電率は、46%IACS以上が望ましい。
以下、本発明に係るアルミニウム合金中空押出材における主な成分について、その作用を説明する。
Si、Mg
Si及びMgは、合金に強度を付与する元素である。Si含有量が0.2%未満又はMg含有量が0.3%未満では、時効処理の効果が得られず、自動車のバンパーステイ等の構造部材として必要とされる強度(耐力値σ0.2≧130MPa)を得ることができず、同時に必要とされるエネルギー吸収量が得られない。逆に、Siが1.5%を越え又はMgが1.5%を越えると、成形性が低下して電磁成形時に割れが発生する。Si及びMgの望ましい範囲は、Si:0.2〜1.0%、Mg0.4〜0.9%である。より望ましい範囲は、Si:0.3〜0.6%、Mg0.5〜0.7%である。
Ti
Tiは鋳造時における結晶粒を微細化する作用があり、電磁成形による拡管性が向上するため適宜添加される。望ましい添加量は、0.005%以上である。一方、0.2%を越えると前記効果が飽和し、さらに、粗大な金属間化合物が晶出して、かえって電磁成形による拡管性を阻害する。添加する場合のTiの添加量は0.005〜0.2%とし、より望ましくは0.005〜0.15%、さらに0.01〜0.1%、さらに望ましくは0.01〜0.05%とする。
Cu
Cuはマトリックスを強化する作用があり、材料の延性を向上させるため適宜添加される。しかし、その添加量は0.8%以下、さらに0.5%以下、さらに0.3%以下が望ましい。
Mn、Cr、Zr、V
これらの元素は金属間化合物として晶出及び析出して結晶粒を微細化する作用があり、必要に応じて添加される。しかし、再結晶を抑制する作用があり、押出材に押出方向に延伸したファイバー組織が残留しやすくなるため、アスペクト比が5.0以下の等軸晶又は等軸晶に近い組織を得るという観点からは、これらの元素の添加量は少ない方がよい。前記範囲を越えて添加された場合、後述する製造条件等を工夫しても、延伸した組織が解消できないか他の弊害(再結晶粒の粗大化)が出てくる。望ましくは、Mn:0.2%以下、Cr:0.1%以下、Zr:0.1%以下、V:0.1%以下であり、さらに望ましくは、これらの元素にTi、Cuを加えた合計が0.3%以下である。
その他の元素
Feはアルミニウム地金に最も多く含まれる不純物であり、1.0%を超えて合金中に存在すると鋳造時に粗大な金属間化合物を晶出し、合金の機械的性質及び電磁成形による拡管性を損なう。従って、Feの含有量は1.0%以下に規制し、望ましくは0.35%以下、さらに望ましくは0.2%以下に規制する。また、アルミニウム合金を鋳造する際には地金、添加元素の中間合金、化合物等様々な経路より不純物が混入する。混入する元素は様々であるが、Fe以外の不純物のうちZnは1.0%以下、望ましくは0.3%以下、さらに望ましくは0.2%以下、その他の不純物は単体で0.05%以下、総量で0.15%以下とする。なお、不純物のうちBについてはTiの添加に伴い合金中にTi含有量の1/5程度の量で混入するが、より望ましい範囲は0.02%以下、さらに0.01%以下が望ましい。
押出材の板厚中心部の組織をアスペクト比5.0以下とするには、組成面では、Mn等の遷移元素の添加量を抑えるのが有効である。また、製造条件面では、押出材が再結晶を起こしやすい条件を設定する。例えば、ビレットの均質化処理条件を高温長時間側とし、又は/及び押出温度を高め、これらの元素の金属間化合物粒を成長させピン止め作用を低下させると、再結晶が起こりやすくなる。また、押出比や押出速度を上げて押出中の押出材が高温になるようにしても、再結晶が起こりやすくなる。さらに、O材であれば、押し出したままの押出材を抽伸したのち、板厚中心部まで完全に再結晶が起こるように、高温長時間の焼きなましを行うことも考えられる。
一方、電磁成形性だけを考慮するのであれば、アスペクト比をコントロールすることで足りるが、電磁成形後の表面部の肌荒れを考慮すると、同時に表面部の再結晶粒の粗大化を防止する必要がある。そのためには、遷移元素の添加量が繊維状組織が形成されない程度に少ない場合、押出温度及び押出速度を余り高くしないで結晶粒の粗大化を抑え、遷移元素の添加量がそれより多い場合、均質化処理条件を高温長時間側とし、押出温度及び押出速度を比較的高くして、再結晶を促進させるようにする。
このように、アスペクト比が5.0以下となるように、かつ再結晶粒が余りに粗大化しないようにするには、組成面と製造条件面のバランスを取る必要がある。
本発明に係るアルミニウム合金押出材は、種々の押出方式で製造することができるが、直接押出より間接押出の方が、押出材表面に粗大な再結晶粒が形成されるのを防止する意味で望ましく、また、ポートホール方式よりマンドレル方式の方が、断面における組織の均一性を確保する(溶着部がない)意味で望ましい。押出材の質別はT1、T5,Oのいずれもあり得る。T1材は成形性はよいが導電率が比較的低く、T5材は成形性が比較的劣るが導電率がよく、O材は成形性及び導電率がよいが強度が低くコストも高いという特質がある。
なお、本発明に係る押出材は円形断面のものに限られず、例えば楕円、多角形等の異形断面のものを含む。また、円形断面のものを楕円、多角形等の異形に拡管する場合を含み、又はその逆もあり得る。
表1に示す化学成分のアルミニウム合金鋳塊を半連続鋳造法により溶製し、520℃×4hrの均質化処理を施した後、押出温度が520℃、押出速度が7m/minの条件で押出加工を行い、押出直後にファン空冷(冷却速度約100℃/min)で冷却し、外径が100mm、肉厚が2.5mmの円形断面の押出材を得た。
これを供試材とし、下記要領で各種試験を行った。その結果を表1及び表2に示す。
引張試験;供試材からJIS12号引張試験片を採取し、JISZ2241に準拠して引張試験を行った。
アスペクト比;各供試材から試験片を採取し、板面に垂直かつ押出方向に平行な断面を観察し、その板厚中心部に位置する結晶粒10個について長軸と短軸の長さを求め、その平均値をアスペクト比とした。
電磁成形試験;供試材を長さ150mmに切断して試験材とし、先に図2で説明したと同様に、周囲を電磁成形用の金型で囲繞するとともに、試験材の一方の端部を金型の端面(軸方向に対して垂直な平面とした)から突出させ、試験材の内部に電磁成形用コイルを挿入し、電気エネルギーを投入して、試験材の端部に軸方向に垂直なフランジを電磁成形し、フランジの状態(割れ、ネッキングの有無)を観察した。なお、いずれも拡管率が15%となるように、金型端面からの突出長さを設定した。
圧壊試験;供試材を長さ100mmに切断して試験材とし、図5に示すように、アムスラー試験機にて試験材の軸方向に一定速度で静的圧縮加重を加え、軸方向に40mm圧縮し、図6に示す荷重−変位量のグラフを求めた。各試験材はいずれも蛇腹状に変形した。前記グラフから平均の圧壊加重を計算し、20kN以上の平均圧壊荷重が得られたものを○、20kNに満たないものを×と評価した。
Figure 0004311634
Figure 0004311634
表2に示すように、合金の組成が本発明の規定範囲内で、アスペクト比が低いNo.1は、強度及び圧壊荷重が高く、電磁成形時に割れもネッキングも発生しなかった。Mn等の遷移元素を含んでアスペクト比がやや高めとなったNo.2は、割れの発生はなかったが、軽いネッキングが発生した。
一方、Si,Mg含有量が規定より少ないNo.3,5は、電磁成形時に割れやネッキングの発生がなかったが、強度及び圧壊荷重が低く、Si,Mg含有量が規定より多いNo.4,6は、電磁成形時に割れが発生し、アスペクト比が本発明の規定より高くなったNo.7と、ファイバー組織が形成されたNo.8は、電磁成形時に割れが発生した。
2種類のバンパーステイについて説明する平面図である。 電磁成形方法を説明する平面図(a)及びそのI−I断面図(b)である。 電磁成形による拡管時に発生する割れを説明する図である。 本発明の拡管率の定義を説明する図である。 実施例の圧壊試験について説明する図である。 実施例の平均圧壊荷重の求め方を説明する図である。
符号の説明
1,7 バンパーステイ
5 バンパーリインフォース
6 サイドメンバ
15 押出材
16 金型
17,18 端面(成形面)
19 電磁成形用コイル
21,22 フランジ
23,24 割れ(裂け目)

Claims (4)

  1. Si:0.2〜1.5%(質量%、以下同じ)、Mg:0.3〜1.5%、及びAl:95%以上を含有し、さらにTi:0.2%以下を含有し、残部不可避不純物からなるアルミニウム合金押出材からなり、板厚中心部の結晶粒の平均アスペクト比が5.0以下であることを特徴とする15%以上の拡管率で電磁成形される電磁成形用アルミニウム合金押出材。
  2. Si:0.2〜0.6%、Mg:0.3〜1.5%、及びAl:95%以上を含有し、さらにTi:0.2%以下、Mn,Cr,Zrの1種又は2種以上を合計で0.8%以下、個別にはMn:0.7%以下、Cr:0.2%以下、Zr:0.2%以下含有し、残部不可避不純物からなるアルミニウム合金押出材からなり、板厚中心部の結晶粒の平均アスペクト比が5.0以下であることを特徴とすることを特徴とする15%以上の拡管率で電磁成形される電磁成形用アルミニウム合金押出材。
  3. 請求項1又は2に記載された電磁成形用アルミニウム合金押出材からなり、断面が中空で、端部に15%以上の拡管率で電磁成形された取付用フランジを有することを特徴とする部材。
  4. 前記部材が自動車用バンパーステイであることを特徴とする請求項3に記載された部材。
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