JP5177411B2 - バンパー構造体の製造方法 - Google Patents
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なお、本件明細書において、電磁成形によりバンパーリインフォースに接合した後のステイ素材をステイという。
また、バンパーリインフォースとして、例えば形材(長さ方向に実質的に同じ断面形状を有する部材を意味し、押出材のほか、板材を曲げ加工、ロール加工等によって成形した部材も含まれる)が好適に用いられるが、形材以外のアルミニウム合金材(長さ方向に断面形状が異なる成形品)を用いることもできる。
(1)時効処理後の前記ステイ素材を電磁成形する前に、前記ステイ素材の電磁成形を行う部分を局部的に(長さ方向の一部について)溶体化加熱する。この場合、溶体化加熱後の前記ステイ素材を電磁成形により拡管して前記バンパーリインフォースに接合した後、必要に応じて、前記ステイ素材の溶体化加熱した箇所を局部的に再加熱して析出硬化させる。
(2)前記溶体化加熱及び再加熱を高周波誘導加熱により行う。
(3)前記バンパーリインフォースがJIS7000系アルミニウム合金からなり、前記ステイ素材がJIS6000系アルミニウム合金からなる。
(4)前記管状の熱処理型アルミニウム合金押出材を質別T1で電磁成形により拡管して前記ステイ素材を成形した後、プレス加工により前記取付用フランジを平面化する。
このように、本発明では、ステイ素材とバンパーリインフォースを接合前に時効処理(質別T5)することから、それぞれの部品はハンドリングが容易で、炉内に密に装入できて時効処理の効率がよく、輸送効率もよい。また、時効処理が個々の部品に対して行われるから、接合後のバンパー構造体に対して行う場合に比べて歪みが生じにくく、さらに、バンパーリインフォースとステイ素材の材質が異なる場合でも別々の条件で時効処理ができるので、それぞれの部品に最適の時効処理条件を選択することができる。
本発明において、前記(4)に示すように、ステイ素材の取付用フランジを成形する際に、プレス加工を併用すると、電磁成形による拡管のみの場合に比べて取付用フランジを精度よく成形できるとともに、電磁成形による拡管で取付用フランジを軸方向に対し直角に広げる必要がなくなるため、電磁成形を低エネルギーで行うことができ、電磁成形用コイル及び電源の容量を小さくすることができる。
対象となるバンパー構造体は、図1〜3に示すように、中空矩形断面を有するバンパーリインフォース1と、これに接合されたステイ2からなる。バンパーリインフォース1は、T5処理された7000系アルミニウム合金押出材からなり、前方(衝突面側)の縦壁3、後方(車体側)の縦壁4、上壁5、下壁6からなる矩形断面で、車幅方向の中央部1aが車幅方向に平行で、両端部1bが後方側に曲げられて傾斜し、傾斜した端部の縦壁3及び縦壁4に円形の穴7,8が形成されている。
なお、図2,3において、12〜15は取付用フランジ11に形成されたボルト穴、16〜19はボルト締めのための作業穴である。
この電磁成形は実質的に第1ステイ素材21の後方部分にのみ施され、第1ステイ素材21の当該部分は拡管し、金型22の成形穴の内側に位置していた部分が該成形穴の内周面に沿った形状に成形され、前記成形穴の外部に突出していた後端部分が拡開して金型22の端面(図4に示す金型22の下面)に沿った形状に成形される。図5に、この電磁成形により成形された第2ステイ素材24が示されている。
なお、第2ステイ素材24の成形に際し、電磁成形で図5の実線で示す形状に一度に成形せず、まず仮想線で示す形状(取付用フランジ11の広がり角度θが浅い)に成形し、続いて金型を用いてプレス加工することにより、取付用フランジ11を垂直に広げて平面化(特にサイドメンバ前端に対する取付面となる後面を平面化)するという、2段階の工程で成形することもできる。
一方、バンパーリインフォース1も時効処理を受けて質別T5とされる。こちらの時効処理条件も7000系アルミニウム合金の種類によって多少異なるが、ほぼ100〜150℃×10〜15時間の範囲内から高強度化できる条件を選択すればよい。この条件自体は周知である。
図6に示すように、第2ステイ素材24の筒状部24aがバンパーリインフォース1の穴7,8に後方側(縦壁4側)から嵌入され、筒状部24aの先端がバンパーリインフォース1の縦壁3の前面から前方に少し突出し、切頭円錐状部24bが縦壁4より若干後方側の位置に配置される。バンパーリインフォース1の中央部1aの縦壁3(特にその前面)と、第2ステイ素材24の取付用フランジ11(特にその後面)が互いに平行とされ、第2ステイ素材24の軸方向がバンパーリインフォース1の中央部1aの縦壁3(特にその前面)に垂直とされ、かつボルト穴12〜15が左右の所定位置にきている。
この電磁成形により、第2ステイ素材24の、バンパーリインフォース1の縦壁4付近より前方側に位置する部分(具体的には縦壁4の若干後方側の位置より前方部分であり、筒状部24aと切頭円錐状部24bが含まれる)が拡管し(図2参照)、バンパーリインフォース1の前後の縦壁3,4に形成された穴7,8の内周面に密着し、その他の部分では自由変形し(縦壁3より前方に突出した部分が外径方向に拡開し、縦壁3と縦壁4の間が外径方向に張り出し、縦壁4の後方側も外径方向に張り出す)、第2ステイ素材24はバンパリインフォース1に接合される。
対象となるバンパー構造体は、図7に示すように、ソリッド断面を有するバンパーリインフォース31と、これに接合されたステイ32からなる。バンパーリインフォース31は、T5処理された7000系アルミニウム合金押出材からなり、図8に示すように、縦壁33、上壁34、下壁35からなる略コの字断面で、縦壁33が衝突面として前端近傍に位置している。バンパーリインフォース31も、図1に示すバンパーリインフォース1と同様に、車幅方向の中央部が車幅方向に平行で、両端部が後方側に曲げられて傾斜し、傾斜した端部の縦壁33に後方に突出する円形のバーリング穴36が形成されている。
質別T5とされたバンパーリインフォース31と第2ステイ素材39は、両者を接合するため、図9に示すように配置される。なお、このときまでに、先に説明した第2ステイ素材24と同様に、第2ステイ素材39の取付用フランジ38へボルト穴が形成され、バンパーリインフォース1と同様に、バンパーリインフォース31の両端部の縦壁33にステイ素材39の筒状部39aが嵌入するバーリング穴36と、その近傍に作業穴が形成される。
2,32 ステイ
3 バンパーリインフォースの前方側の縦壁
4 バンパーリインフォースの後方側の縦壁
7,8 穴
11,38 取付用フランジ
21 第1ステイ素材
22 金型
23,25 電磁成形用コイル
24 第2ステイ素材
26,27 高周波誘導加熱コイル
33 バンパーリインフォースの縦壁
Claims (10)
- JIS6000系アルミニウム合金からなり所定寸法に切断した管状のアルミニウム合金押出材を質別T1で電磁成形により拡管して、後端にサイドメンバの前端に固定される取付用フランジを有するステイ素材を成形し、前記ステイ素材に時効処理を施して質別T5とし、時効処理後の前記ステイ素材を、断面が中空で前後の縦壁を有し質別T5としたJIS7000系アルミニウム合金からなるバンパーリインフォースの左右両端部の前記前後の縦壁に形成された穴に後方側から嵌入し、前記バンパーリインフォースの後方の縦壁に形成された穴付近より前方側に位置する部分を電磁成形により拡管し、前記前後の縦壁に形成された穴の内周面に密着させて前記バンパリインフォースに接合することを特徴とするバンパー構造体の製造方法。
- 時効処理後の前記ステイ素材を電磁成形する前に、前記ステイ素材の電磁成形を行う部分を局部的に溶体化加熱することを特徴とする請求項1に記載されたバンパー構造体の製造方法。
- 前記ステイ素材の溶体化加熱する部分が、前記バンパリインフォースの前記穴に嵌入したときに前記後方の縦壁に形成された穴付近から前方側に位置する部分であることを特徴とする請求項2に記載されたバンパー構造体の製造方法。
- JIS6000系アルミニウム合金からなり所定寸法に切断した管状のアルミニウム合金押出材を質別T1で電磁成形により拡管して、後端にサイドメンバの前端に固定される取付用フランジを有するステイ素材を成形し、前記ステイ素材に時効処理を施して質別T5とし、時効処理後の前記ステイ素材を、断面がソリッドで1個の縦壁を有し質別T5としたJIS7000系アルミニウム合金からなるバンパーリインフォースの前記縦壁に形成された穴に後方側から嵌入し、前記バンパーリインフォースの縦壁に形成された穴付近を含む前記ステイ素材の前端部を電磁成形により拡管し、前記縦壁に形成された穴の内周面に密着させて前記バンパリインフォースに接合することを特徴とするバンパー構造体の製造方法。
- 時効処理後の前記ステイ素材を電磁成形する前に、前記ステイ素材の電磁成形を行う部分を局部的に溶体化加熱することを特徴とする請求項4に記載されたバンパー構造体の製造方法。
- 溶体化加熱後の前記ステイ素材を電磁成形により拡管して前記バンパーリインフォースに接合した後、前記ステイ素材の溶体化加熱した部分を局部的に再加熱して析出硬化させることを特徴とする請求項2,3,5のいずれかに記載されたバンパー構造体の製造方法。
- 前記溶体化加熱を高周波誘導加熱により行うことを特徴とする請求項2,3,5のいずれかに記載されたバンパー構造体の製造方法。
- 前記再加熱を高周波誘導加熱により行うことを特徴とする請求項6に記載されたバンパー構造体の製造方法。
- 前記バンパーリインフォースがアルミニウム合金押出材からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたバンパー構造体の製造方法。
- 前記管状のアルミニウム合金押出材を質別T1で電磁成形により拡管して前記ステイ素材を成形した後、プレス加工により前記取付用フランジを平面化することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載されたバンパー構造体の製造方法。
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