JP2005297918A - フランジ付き軸部材 - Google Patents

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Abstract


【課題】 管素材をフランジ部材21に形成した穴に嵌挿し、端部を穴から突出させ、その状態で管素材を電磁成形により拡径して、両者を接合し、フランジ付き軸部材を製造する場合において、フランジ部材1に歪みが生じるのを防止する。
【解決手段】 フランジ部材はアルミニウム合金押出材からなり、外側領域31と内側領域32及び段差部33からなる。外側領域の前面が相手方部材への取付面である。内側領域に突条34が形成され当該箇所が厚肉とされている。軸部材25は、前記穴の内側において拡径して前記穴の内周面に密着固定され、穴の前方側に突出した部分が拡開して軸フランジ26が形成され、前記穴の後方側が膨出して張出部27が形成され、軸フランジと張出部の間にフランジ部材が挟まれる。突条により内側領域の剛性が上がり、電磁成形時に軸部材が前記穴の内周面に対して強く押し付けられても、内側領域が歪まないで済む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板厚方向に貫通する穴が形成されたフランジ部材と、前記穴に嵌挿され、電磁成形により拡径されて前記穴の内周面に密着し、前記フランジ部材に接合された管状の軸部材からなるフランジ付き軸部材に関する。
管状の軸部材の端部に相手方部材への取付用フランジが形成されたフランジ付き軸部材、例えばバンパーステイ(縦圧壊型)は、軸部材の端部に板状のフランジ部材を溶接接合して製造される。しかし、バンパーステイの溶接部近傍は最も応力が集中する箇所であり、最も高い強度(継ぎ手強度)が必要とされるが、アルミニウム合金の場合、溶接による熱影響により溶接部近傍が軟化し、必然的に継ぎ手強度が低下するという問題がある。この継ぎ手強度の低下を補うため、軸部材及びフランジ部材の肉厚を大きくしたり、熱処理型アルミニウム合金であれば、熱処理(人工時効処理)を行って硬度及び強度を回復させることが考えられるが、前者の場合、アルミニウム合金を使用した軽量化の効果が半減し、後者の場合、溶接後の熱処理による強度の回復には限界があり、また、溶接後に熱処理工程を付加することによるコストアップが避けられない。
一方、下記特許文献1には、管状の軸部材の周囲を金型で包囲し、金型の端面から前記軸部材の先端部を突出させ、該先端部を電磁成形により瞬間的に拡開して前記金型の端面に打ち付け、軸部材の端部に前記金型の端面に沿った形状のフランジを一体成形することが開示されている。この手段によれば、溶接の熱影響による軟化がなく、むしろ加工硬化により継ぎ手強度が向上するという利点がある。しかし、特に軸部材の径に比べて大径のフランジを形成しようとすれば、アルミニウム合金の種類によってはフランジに割れが入ったり、ボルト締結等に利用されるフランジ周縁部が拡径に伴って薄肉化するという問題が起こり得る。
なお、電磁成形とは、電気エネルギーの投入により、電磁成形用コイルがきわめて短時間の強力な磁場を形成し、この磁場内におかれたワーク(被加工物)が磁場の反発力(フレミングの左手の法則に従ったLorentz力)によって強い拡張力や収縮力を受けて、高速で塑性変形することを利用し、ワークを所定形状に成形する技術であり、下記特許文献2〜5及び非特許文献1等にも記載されているように、それ自体公知技術である。
特開2004−42066号公報 特開昭58−4601号公報 特開平6−312226号公報 特開平9−166111号公報 特開2002−86228号公報 機械技術研究所報告第150号「電磁力を利用する塑性加工の研究」(1990年3月、機械技術研究所発行)
ところで、前記特許文献4,5には、軸部材を他部材に形成した穴に貫通させ、軸部材を電磁成形により拡径して、他部材と接合する技術が開示されている。この技術を応用すれば、軸部材の先端にフランジ部材が接合したフランジ付き軸部材を製造することが可能である。
例えば、図17,18に示すように、中心に円形の貫通穴2を形成した板状のフランジ部材1を、図示しない手段により位置決めし、この貫通穴2に仮想線で示す円形断面の素材管3を貫通させ、かつ素材管3の端部(突出部3a)を前方に突出させ、この状態で図示しない手段により位置決めする。続いて、素材管3の内部に電磁成形用コイル4を装入して、電磁成形を行う。これにより、フランジ部材1の面内では素材管3は拡径して貫通穴2の内周面に密着し、フランジ部材1の前方側では突出部3aが放射方向に拡開して、その背面が貫通穴2の周囲のフランジ面(前面)に当接密着し、フランジ部材1の後方側では素材管3は磁場の反発力による拡張力の大きさに応じて膨出し、素材管3は端部に軸フランジ6とその後方側に張出部7を有する軸部材5となり、フランジ部材1と軸部材5が接合されたフランジ付き軸部材8(図19参照)が成形される。なお、フランジ付き軸部材8の製造にあたり、この例では、電磁成形により素材管3を全長にわたって拡径するのではなく、フランジ1の近傍のみを拡径している。従って、図17に示すように、軸部材5にはフランジ1の前方側に軸フランジ6と、フランジ1の後方側に張出部7が形成されているが、軸部材5の張出部7より後方側の部分は管素材のままの径を保っている。
このフランジ付き軸部材8において、軸部材5が貫通穴2の内周面に密着し、かつフランジ部材1は軸フランジ6と内側の張出部7の間に強固に挟まれている。このフランジ付き軸部材8において、フランジ部材1の外側領域11が相手方部材(例えばバンパーリインフォース)の被取付面に当接する取付面となる。
なお、以上説明した例では、素材管3の周囲に金型を配置せず、張出部7の成形は自由拡管するにまかせたが、必要に応じて、図17に仮想線で示すように、素材管3の周囲を金型9で取り囲み、フランジ部材1と素材管の位置決めを行うと同時に、張出部7の形状を規制することもできる。
図17に示す方法によれば、任意の大きさの取付面を有するフランジ部材1と素材管3を使用して、フランジ付き軸部材8を電磁成形により成形でき、一方、電磁成形された軸フランジ6の外径は、フランジ部材1と軸部材4との接合を確保するに必要な最小限の大きさで済むため、前記特許文献1の方法において生じ得るフランジの割れや肉厚の減少といった問題は抑えられる。また、素材管3としてアルミニウム合金押出材を用い、さらにフランジ部材1として、アルミニウム合金押出材を用いることができる(押出方向に垂直な面で切断し、穴開けすればよい)ため、低コストで実施できる。
一方、図17に示す方法の場合、素材管3が電磁成形により瞬間的に拡径してフランジ部材1の穴2の内周面に密着するとき、穴2の内周面に放射方向に強く押し広げようとする力が作用し、その際にフランジ部材1に歪みが生じやすい。フランジ部材1は、段差のある左右の外側領域11と内側領域12及び両者を接続する傾斜した段差部13からなり、外側領域11及び内側領域12がともに平面からなるアルミニウム合金押出材を、押出方向に対して垂直な面内で所定長さに切断し、内側領域12の中央部に穴2を開けたものであるが、図19に仮想線で例示するように、主として内側領域12の押出方向に垂直な方向の縁部に歪みが生じ、その結果、取付面となる外側領域11,11の前面が同一平面上から外れてしまう。また、内側領域12は単なる板状で剛性が高くなく、このフランジ付き軸部材8を相手方部材に取り付けた場合に、該相手方部材の側から荷重が掛かると歪みやすい箇所でもある。
電磁成形時の歪みの発生を防止するには、フランジ部材1の内側領域12の前後の面を位置決め用の金型で強く挟圧し、その状態で電磁成形を行うことも考えられるが、軸フランジ6の成形及び張出部7の自由な膨出を妨げない形で、そのような金型を配置するのは難しく、また、仮に何らかの形で配置できたとしても、歪みの発生を十分防止できるとは限らない。さらに、電磁成形時の歪みが防止できたとしても、それにより相手方部材に取り付けたとき当該相手側部材の側から掛かった荷重による歪みやすさを軽減できるわけではない。
本発明は、軸部材を板状のフランジ部材に形成した穴に貫通させて端部を穴から突出させ、その状態で軸部材を電磁成形により拡径し、フランジ部材と軸部材を接合させて製造したフランジ付き軸部材について、特にフランジ部材が押出材で段差のある外側領域と内側領域及び両者を接続する段差部からなる場合に生じる前記問題点に鑑みてなされたもので、電磁成形によりフランジ部材に発生する歪みを軽減又は防止することを主たる目的とする。また、このフランジ付き軸部材を相手方部材に取り付けたとき、相手方部材から掛かる荷重によるフランジ部材の歪みを軽減又は防止することを他の目的とする。
本発明に係るフランジ付き軸部材は、板厚方向に貫通する穴が形成された板状のフランジ部材と、前記穴に嵌挿され、かつ電磁成形により拡径されて前記穴の内周面に密着し、前記フランジ部材に接合された管状の軸部材からなり、前記フランジ部材はアルミニウム合金押出材からなり、段差のある外側領域と内側領域及び両者を接続する段差部からなり、前記外側領域が内側領域より前方側に位置し、その前面が相手方部材の被取付面に当接する取付面となり、前記内側領域の前面側に突条が形成され、前記穴が前記内側領域に形成され周方向の一部が前記突条を通って貫通し、前記軸部材はアルミニウム合金からなり、その前端部が前記穴から前方側に突出し、その突出した部分が放射方向外向きに拡開して軸フランジを形成し、その背面が前記フランジ部材の穴の周囲に当接しており、前記穴の後方側が放射方向外側に膨出して張出部が形成され、前記軸フランジと張出部の間に前記フランジ部材が挟まれている。前記穴は内側領域からはみ出して一部が段差部に掛かっていてもよい。
なお、本発明において、フランジ部材の穴の位置からみて軸フランジの側を前方、反対側を後方とし、前方を向いた面を前面、後方を向いた面を背面とする。
前記フランジ付き軸部材において、前記軸部材の前端部は、その全周において前記穴から前方側に突出していてもよく、あるいは前記突条以外の箇所において前記穴から前方側に突出していてもよい。前者の場合、前記軸部材の全周に前記軸フランジが形成され、後者の場合、前記軸部材の前端部は、突条の箇所において前記穴から前方に突出していないから、当該箇所では前記軸フランジは形成されない。また、後者の場合、前記突条の前面が、前記取付面とともに前記相手方部材の被取付面の形状に沿ったものであることが望ましい。この場合、被取付面が平面であるなら、前記取付面及び前記突条の前面が同じ平面内にあるようにする。
また、前記フランジ付き軸部材において、前記フランジ部材の内側領域は、前記突条が形成された箇所において厚肉とされた形態(厚肉とすることで前面側に突条を形成)、あるいは、内側領域の断面が全体として前方側に突出した形態(前面側には突条が形成され、背面側には溝が形成される)を取り得る。
本発明によれば、任意の大きさのフランジ部材を使用して、フランジ部材と軸部材が接合されたフランジ付き軸部材を電磁成形により成形でき、かつ、前記特許文献1の方法において生じ得るフランジの割れや肉厚の減少といった問題が生じない。また、フランジ部材と軸部材をともにアルミニウム合金押出材で形成することにより、低コストで軽量なフランジ付き軸部材を得ることができる。
そして、フランジ部材の内側領域の一部に突条が形成され、剛性が強化されているため、電磁成形時に内側領域に発生する歪みが軽減又は防止できる。これにより、外側領域の取付面が相手方部材の被取付面の形状によく一致するようになる。同時に、この突条により、このフランジ付き軸部材を相手方部材に取り付けた場合に、荷重によるフランジ部材の歪みが軽減又は防止できる。なお、前記内側領域の一部を厚肉にしてそこを突条とする場合でも、フランジ部材の全体を厚肉にするのではないため、アルミニウム合金を用いたことによる軽量化の効果はほとんど損なわれない。
以下、図1〜図16を参照して、本発明に係る接合構造体について具体的に説明する。
図1に示すフランジ付き軸部材28は、板状のフランジ部材21と、該フランジ21が端部に接合された管状の軸部材25からなる。フランジ部材21はアルミニウム合金押出材からなり、図4に示すように、該押出材を押出方向に垂直な面内で所定長さに切断したもので(切断線を仮想線で示す)、左右の外側領域31と内側領域32及び両者を接続する段差部33からなる。外側領域31と内側領域32は互いに平行な面であり、外側領域31の前面は内側領域32の前面より前方側に位置し、外側領域31の前面が相手方部材の被取付面(平面)に当接する取付面となっている。フランジ部材21は全体としてほぼ均一な厚さの板状部材であるが、内側領域32の前面側中央部に断面矩形状の突条34が形成され、ここでは厚肉となっている。また、フランジ部材21は、内側領域32の中央部に円形の穴22が形成され、該穴22はその周方向の一部が前記突条34を通って板厚方向に貫通している。従って、穴22の内周面の高さは突条34の箇所において高く、その他の箇所において低くなっている。
軸部材25は円形断面のアルミニウム合金押出材からなり、素材管は押出方向に垂直な面内で所定長さに切断されている。
なお、フランジ部材21の材質としては、強度が高く導電率が低いものが望ましく、JIS5000系や、JIS6000,7000系のT5調質材が好適である。また、軸部材の材質は、成形しやすく導電率が高いものが望ましく、例えば6063等のJIS6000系が好適である。軸部材としては、アルミニウム合金押出材が好適であるが、例えばアルミニウム合金板を曲げ加工したものを用いることもできる。
フランジ付き軸部材28の製造にあたっては、図5に示すように、フランジ21の穴22に素材管23を嵌挿し、その前端部を突条34以外の箇所において穴22から前方側に突出させた状態とし、図示しない手段によりフランジ21及び素材管23を位置決めする。この例では、素材管23の前端部を突条34以外の箇所で穴22の前方側に突出させ、その突出距離を突条34の高さと一致させている。すなわち、素材管23の前端部は突条34の箇所では穴22の前方側に突出していない。このとき、前記突出距離を突条34の高さより多少低く設定することもできる。
続いて、図17において説明したと同じ要領で、素材管23の内部に図示しない電磁成形用コイルを装入して、電磁成形を行う。これにより、図1〜図3に示すように、穴22の内側では、素材管23は拡径して穴22の内周面(突条34の内周面も穴22の内周面の一部である)に密着し、穴22から前方側に突出していた突出部23aが放射方向外向きに拡開して軸フランジ26を形成し、その背面26aが穴22の周囲の内側領域31と一部が段差部33の前面に打ち当たって密着当接し、さらに、穴22の後方側では、素材管23は磁場の反発力による拡張力の大きさに応じて半径方向外側に膨出し張出部27が形成される。
このフランジ付き軸部材28では、穴22の内周面に拡径した軸部材25(成形後のものを軸部材25という)が固く密着し、フランジ部材21が穴22の周囲において前後から軸フランジ26と張出部27により挟まれ、さらに突条34が軸フランジ26により左右両側から挟まれてカシメ止めされ、これらによりフランジ部材21と軸部材25が強固に接合され、かつ軸部材25の軸回りの回転も防止される。同時に、突条34を形成したことでフランジ部材21の剛性が上がり、電磁成形時の歪みが軽減又は防止され、かつ相手方部材へ取り付けた場合に、相手方部材の側から掛かる荷重によるフランジ部材21の歪みが軽減又は防止される。
また、このフランジ付き軸部材28では、特に外側領域31の前面と突条34の前面が同じ平面内になる(高さが同じ)ように設定されている。従って、相手方部材へ取り付けた場合に、突条34の前面が相手方部材の取付面(平面)に当接するので、該取付面に対する当接状態が安定し、かつ荷重によるフランジ部材21の歪みも抑えられる。ただし、突条34の前面が外側領域31の前面より後方位置にくるようにする(高さを低くする)場合も、本発明に含まれる。
なお、フランジ付き軸部材28では、フランジ部材21の内側領域31に突条34が1条だけ形成されていたが、図6及び図7に示すように、複数条の突条が形成されたフランジ部材を用いてフランジ付き軸部材を製造することもできる。
図6に示すフランジ部材41は、内側領域44に2条の突条46が形成されている。この突条46は、穴42の周囲に180度回転対称に配置された形になっている。
図7に示すフランジ部材51は、内側領域54に3条の突条56(56a〜56c)が形成されている。中央の突条56bが前記フランジ部材21と同様に穴52により完全に分断され、左右の突条56a,56cは完全には分断されず、穴52により側面が円弧状に切り欠かれた形になっている。この突条56(56a〜56c)も、穴42の周囲に180度回転対称に配置された形になっている。
また、フランジ付き軸部材28では、軸フランジ26が段差部33に一部当接していたが、図8に示すように、内側領域のみに当接させることもできる。
図8に示すフランジ付き軸部材68は、フランジ部材61の内側領域64がやや広めに形成され、軸フランジ66が段差部65に達していない。その他の点では、図1に示すフランジ付き軸部材28と同じである。
また、フランジ付き軸部材28では、フランジ部材21の2つの外側領域31の前面と突条34の前面がいずれも同じ平面上にあったが、相手方部材の被取付面形状に対応させて、それ以外の形態をとることもできる。
図9に示すフランジ部材71は、内側領域74が平面で、外側領域73が押出方向に垂直な断面において円弧状に湾曲(その前面も円弧状に湾曲)し、突条76の前面も同じく湾曲して外側領域73の前面と同じ円弧上にある。外側領域73と突条76の前面の円弧は図示しない相手方部材の被取付面の円弧形状に合わせている。
また、フランジ付き軸部材28では、内側領域32に形成した穴22の内周面は、板厚方向に垂直に形成されていたが、それ以外の形態をとることもできる。
図10,11に示すフランジ部材81は、穴82の開け方以外は前記フランジ部材51と同じである。穴82の内周面には、前方側が広がる方向(すり鉢状)の傾斜が付いている。このように内周面82aが傾斜した穴82は軸部材との接触面積が大きく、両者のカシメ接合がより強化される。この穴は、他のフランジ部材へも適用可能である。
また、フランジ付き軸部材28では、フランジ部材21の内側領域32の前面側に突条34が形成され、内側領域32は当該箇所において厚肉となっていたが、それ以外の形態をとることもできる。
図12に示すフランジ部材91は、内側領域93の断面が全体として前方側に突出した形態、すなわち内側領域93の前面側に突条94が形成され、背面側に溝95が形成されて、内側領域93が全体としてほぼ均一な肉厚を有している。このフランジ部材91も前記フランジ部材21の突条34と同じ作用効果を奏し、かつ背面側の溝95に軸部材の張出部の一部がはまり込み、カシメ止めの作用(特に軸回りの回転防止)が強化される。
また、フランジ付き軸部材28では、電磁成形前の素材管23の前端部の突出距離(突条34以外の箇所における突出距離)を突条34の高さと一致させていたが、当該突出距離を突条34の高さより高く設定することもできる。
図13,14に示すフランジ付き軸部材108は、図示しない素材管の端部を、フランジ部材101の突条104の箇所においても穴102の前方側に突出させ(突条104以外の箇所における素材管の前端部の突出距離を突条104の高さより高く設定し)、素材管の前端部の全周を穴102から前方側に突出させた状態で、前記素材管とフランジ部材101を位置決めし、前記と同様に電磁成形して製造したものである。フランジ付き軸部材28との相違は、軸フランジ106が突条104の箇所にも形成され、かつ突条104の前面に当接している点であり、該軸フランジ106が突条104を左右両側から挟むだけでなく上方からも挟むことになり、フランジ部材101と軸部材105がさらに強固に接合される。なお、この例では、フランジ部材101の外側領域103の前面(取付面)の高さ位置は、突条104の前面に当接した軸フランジ106(106aの符号を付与している)より高くなるように(前方側にくるように)設定されている。
また、フランジ付き軸部材28では、穴22がフランジ部材21の内側領域32の中に収まっていたが、一部が内側領域からはみ出して段差部33に掛かっていてもよい。
図15に示すフランジ部材111は、内側領域112の幅(押出方向に垂直方向の幅)が狭く、その代わり段差部113の幅が広く、穴114の一部が内側領域112からはみ出し、段差部113に掛かっている。このフランジ部材111と組み合わせる素材管として、前記素材管23のように、前端部が押出方向に対して垂直に切断されたものを使用することができる。その場合、素材管の前端部の穴114からの突出距離は、内側領域112(突条115の箇所を除く)と段差部113では異なってくる。一方、図16に示すように、前端部の左右の箇所116a,116bが前記段差部113の傾斜に合わせて斜めに切断され、中央部116cが押出方向に対して垂直に切断された素材管116を使用した場合、素材管116の前端部の穴114からの突出距離を、内側領域112(突条115の箇所を除く)及び段差部113において一定にすることができる。
そのほか、以上の例では、軸部材の軸心に対してフランジ部材が垂直に配置されていたが、これを傾斜させて接合することも可能である。
また、図1〜図14までの例では、素材管の前端部を押出方向に垂直に切断してフランジ部材の穴からの突出距離を一定(ただし、突条以外の箇所)としていたが、図15,16に関して説明したように、この突出距離は一定である必要はない。突条の箇所でも、全ての箇所において穴からの突出距離を一定にする必要はなく、穴から突出させない場合には、全てにおいて突条の高さに一致させたり、あるいは突条の高さより同じだけ低くなるように設定する必要はない。
また、以上の例では、フランジ部材の貫通穴は平面視円形としたが、楕円、多角形等、円形とは異なる形状にすることも可能であり、素材管(軸部材)についても、円形だけでなく、楕円、多角形等、円形とは異なる断面形状にすることもできる。
さらに、以上の例では、軸部材の一方の端部にのみフランジ部材を接合したが、必要に応じて、両端にフランジ部材を接合することができる。
本発明に係るフランジ付き軸部材は、バンパーステイに好適に適用することができる。その場合、必要に応じて、軸部材の両端にバンパーリインフォース用とサイドメンバ用の2つのフランジ部材を接合する。
また、本発明に係るフランジ付き軸部材は、他のフランジ付き軸部材、例えば車両のインストルメントパネル用リインフォース、クロスメンバー、タワーバー、インストルメントパネル用付属パイプ(一端がインストルメントパネル用リインフォースに取り付けられてインストルメントパネルやダクトなどを支持するパイプ)、ピラー、シートフレーム、インテークマニホールド、マフラー、プロペラシャフト、ステアリングコラム、二輪車(自転車を含む)用スイングアームのほか、航空機用のシートフレーム、いす用のフレーム、その他、各種用途の継ぎ手類等、相手方部材に取り付けられるフランジ付き軸部材一般に適用できる。
本発明に係るフランジ付き軸部材の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図1に示すフランジ付き軸部材のフランジの斜視図である。 電磁成形前のフランジ部材と管素材の位置決め状態を示す斜視図である。 本発明に係る他の形態のフランジ部材の斜視図である。 本発明に係る他の形態のフランジ部材の斜視図である。 本発明に係る他の形態のフランジ付き軸部材の斜視図である。 本発明に係る他の形態のフランジ部材の斜視図である。 本発明に係る他の形態のフランジ部材の斜視図である。 図10のC−C断面図である。 本発明に係る他の形態のフランジ部材の斜視図である。 本発明に係る他の形態のフランジ付き軸部材の斜視図である。 図13のD−D断面図である。 本発明に係る他の形態のフランジ部材の斜視図である。 そのフランジ部材と組み合わせる軸部材の斜視図である。 比較のために示すフランジ付き軸部材の断面図(穴の中心を通る断面)である。 図15に示すフランジ付き軸部材のフランジの斜視図である。 成形されたフランジ付き軸部材の斜視図である。
符号の説明
21 フランジ部材
22 穴
23 素材管
25 軸部材
26 軸フランジ
26a 軸フランジの背面
27 張出部
28 フランジ付き軸部材
31 フランジ部材の外側領域
32 フランジ部材の内側領域
33 フランジ部材の段差部
34 フランジ部材の突条

Claims (9)

  1. 板厚方向に貫通する穴が形成された板状のフランジ部材と、前記穴に嵌挿され、かつ電磁成形により拡径されて前記穴の内周面に密着し、前記フランジ部材に接合された管状の軸部材からなり、前記フランジ部材はアルミニウム合金押出材からなり、段差のある外側領域と内側領域及び両者を接続する段差部からなり、前記外側領域が内側領域より前方側に位置し、その前面が相手方部材の被取付面に当接する取付面となり、前記内側領域の前面側に突条が形成され、前記穴が前記内側領域に形成され周方向の一部が前記突条を通って貫通し、前記軸部材はアルミニウム合金からなり、その前端部が前記穴から前方側に突出し、その突出した部分が放射方向外向きに拡開して軸フランジを形成し、その背面が前記フランジ部材の穴の周囲に当接しており、前記穴の後方側が放射方向外側に膨出して張出部が形成され、前記軸フランジと張出部の間に前記フランジ部材が挟まれていることを特徴とするフランジ付き軸部材。
  2. 前記軸部材は、前記前端部が前記突条以外の箇所において前記穴から前方側に突出していることを特徴とする請求項1に記載されたフランジ付き軸部材。
  3. 前記突条の前面が、前記取付面とともに前記相手方部材の被取付面の形状に沿ったものであることを特徴とする請求項2に記載されたフランジ付き軸部材。
  4. 前記取付面及び前記突条の前面が同じ平面内にあることを特徴とする請求項3に記載されたフランジ付き軸部材。
  5. 前記軸部材は、前記前端部が全周において前記穴から前方側に突出していることを特徴とする請求項1に記載されたフランジ付き軸部材。
  6. 前記内側領域の突条の箇所が厚肉とされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載されたフランジ付き軸部材。
  7. 前記穴が前記内側領域の中央に形成され、かつ前記突条が前記内側領域の中央に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載されたフランジ付き軸部材。
  8. 前記軸フランジの一部が前記段差部に当接していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載されたフランジ付き軸部材。
  9. 前記フランジ付き軸部材が自動車のバンパーステイであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたフランジ付き軸部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010069927A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Kobe Steel Ltd バンパー構造体の製造方法

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