JP2001316531A - インフレーション二軸延伸フィルム用樹脂組成物 - Google Patents

インフレーション二軸延伸フィルム用樹脂組成物

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JP2001316531A
JP2001316531A JP2000134135A JP2000134135A JP2001316531A JP 2001316531 A JP2001316531 A JP 2001316531A JP 2000134135 A JP2000134135 A JP 2000134135A JP 2000134135 A JP2000134135 A JP 2000134135A JP 2001316531 A JP2001316531 A JP 2001316531A
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meth
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acrylate
stretching
inflation
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JP2000134135A
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Hidemiki Uehara
英幹 上原
Sadao Matsuda
禎雄 松田
Kunio Sakauchi
邦夫 阪内
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Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インフレーション二軸延伸方法により製膜す
る際に、延伸開始点での延伸を均一にしてバブルの揺れ
を無くし、長時間安定して伸加工が可能で、しかも、偏
肉精度が良好になるポリオレフィン系樹脂組成物を提供
しようとする。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂にポリテトラフル
オロエチレンを0.1乃至1.5wt%、アルキル(メ
タ)アクリレート系ポリマーを0.05乃至4.5wt
%含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インフレーション
二軸延伸法により製膜されるポリオレフィン系樹脂組成
物に関するものである。具体的には、バブルの揺れが無
く、長時間安定して延伸加工が可能なインフレーション
二軸延伸フィルム用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インフレーション二軸延伸方法は、テン
ター方式と比較し、装置が安価であるので、設備投資が
少なくて製造することができる。しかし、インフレーシ
ョン二軸延伸方法は、バブルの膨張開始点である延伸開
始点を一定の場所に固定させ、バブルの揺れを生じさせ
ることなく安定して延伸させることが必要である。更
に、ポリオレフィン系樹脂、特に、ポリエチレン系樹脂
は、バブルの膨張開始点である延伸開始点が一定の位置
に固定し難く、しかも、均一に延伸開始し難いため、バ
ブルが揺れて長時間安定した二軸延伸加工を行うことが
困難であった。又、得られた二軸延伸フィルムは、偏肉
精度に劣るものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオレフ
ィン系樹脂をインフレーション二軸延伸方法により製膜
する際に、延伸開始点での延伸を均一にしてバブルの揺
れを無くし、長時間安定した延伸加工を可能にし、しか
も、得られる二軸延伸フィルムの偏肉精度が良好になる
ようなポリオレフィン系樹脂組成物を得ようとするもの
である。特に、延伸開始点での延伸が不均一に成り易
く、バブルの揺れが生じ易いポリエチレン系樹脂、具体
的には、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と称されるエチ
レン−αオレフィン共重合体の延伸加工性を向上させる
樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、インフレーシ
ョン二軸延伸方法による製膜性が良好で、しかも、得ら
れるフィルムの偏肉精度が良好になるポリオレフィン系
樹脂のインフレーション二軸延伸フィルム用樹脂組成物
を得るために、次のような手段を講じた。即ち、ポリオ
レフィン系樹脂組成物にポリテトラフルオロエチレンを
0.1乃至1.5wt%、アルキル(メタ)アクリレー
ト系ポリマーを0.05乃至4.5wt%含有させる。
好ましくは、ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹
脂である。更に好ましくは、ポリエチレン系樹脂がエチ
レン−αオレフィン共重合体である。
【0005】
【発明の実施態様】以下、本発明の実施態様について詳
細に説明する。本発明のインフレーション二軸延伸フィ
ルム用樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂にポリテト
ラフルオロエチレンとアルキル(メタ)アクリレート系
ポリマーを含有させることを最大の特徴とするものであ
る。
【0006】ポリテトラフルオロエチレンとは、テトラ
フルオロエチレンを主成分とする単量体を公知の方法で
重合することにより得られるものであり、テトラフルオ
ロエチレンの単独重合体、或いは、ポリテトラフルオロ
エチレンの特性を損なわない範囲で、共重合成分とし
て、ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルエチ
レン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等の含フッ
素オレフィンやパーフルオロアルキル(メタ)アクリレ
ート等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレートを共重
合させた共重合体が挙げられる。この場合の共重合成分
の含量は、テトラフルオロエチレンに対して10重量%
以下であることが好ましい。
【0007】又、ポリテトラフルオロエチレンの添加量
は、0.1乃至1.5wt%、好ましくは、0.2乃至
1.0wt%である。この添加量が0.1wt%未満で
はその効果が十分発揮されないので好ましくなく、1.
5wt%を越えると、コストアップの原因となるばかり
か、透明性が低下するようになるので好ましくない。
【0008】アルキル(メタ)アクリレート系ポリマー
とは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、トリドデシル(メタ)アクリレート
等のアルキル(メタ)アクリレートの単独重合体、或い
は、これらのアルキル(メタ)アクリレートと共重合可
能な単量体との共重合体を意味している。アルキル(メ
タ)アクリレートと共重合可能な単量体としては、スチ
レン等のスチレン系単量体、アクリロニトリル等のシア
ン化ビニル系単量体、ビニルメチルエーテル等のビニル
エーテル系単量体、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニル系
単量体、エチレン、プロピレン等のオレフィン系単量
体、ブタジエン、イソプレン等のジエン系単量体等が挙
げられる。
【0009】特に、本発明においては、アルキル(メ
タ)アクリレート系ポリマーとして、炭素数5乃至30
のアルキル(メタ)アクリレートと、炭素数1乃至4の
アルキル(メタ)アクリレートの共重合体が好ましく、
例えば、ドデシルメタクリレートとメチルメタクリレー
トの共重合体が好ましく使用できる。アルキル(メタ)
アクリレート系ポリマーの添加量は、0.05乃至4.
5wt%、好ましくは、0.5乃至3.0wt%であ
る。この添加量が0.05wt%未満では、ポリテトラ
フルオロエチレンを十分に分散させることができないの
で好ましくなく、4.5wt%を越えるとコストアップ
の要因となるばかりか、二軸延伸性の改良につながり難
くなり、好ましくない。
【0010】又、このアルキル(メタ)アクリレート系
ポリマーとポリテトラフルオロエチレンの配合割合は、
後者1に対し前者の割合が0.2以上、好ましくは、
1.0以上が好ましい。後者1に対し前者の割合が0.
2未満では、ポリテトラフルオロエチレンの分散性が低
下する恐れがある。
【0011】ポリテトラフルオロエチレン及びアルキル
(メタ)アクリレート系ポリマーの添加方法としては、
特に制限はなく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン
とアルキル(メタ)アクリレート系ポリマーを混合した
もの、或いは、ポリテトラフルオロエチレン及びアルキ
ル(メタ)アクリレート系ポリマーを混合分散した液中
でさらにエチレン性不飽和結合を有する単量体を重合し
たもの、更には、ポリオレフィン系樹脂と同様のものを
用いてマスターバッチとしたものを延伸用原反の押出加
工時に原料樹脂に添加させる方法等がある。
【0012】本発明においては、上記したポリテトラフ
ルオロエチレン及びアルキル(メタ)アクリレート系ポ
リマーをポリオレフィン系樹脂に含有させる。ポリオレ
フィン系樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂やポリエ
チレン系樹脂等が挙げられるが、二軸延伸性に乏しいポ
リエチレン系樹脂を用いた場合、特に本発明の効果を顕
著に発揮させることができる。例えば、一般に直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂と称されているエチレン−αオレ
フィン共重合体等が好適に用いられる。
【0013】更に、本発明のポリオレフィン系樹脂組成
物にポリテトラフルオロエチレンとアルキル(メタ)ア
クリレート系ポリマーを含有させた樹脂組成物には、必
要に応じて、熱安定剤や帯電防止剤、或いは、滑剤やア
ンチブロッキング剤等の添加剤を加えることができる。
特に、ポリテトラフルオロエチレンとアルキル(メタ)
アクリレート系ポリマーをポリオレフィン系樹脂に混合
させるために、両者の相溶性をより向上させる相溶化剤
等を添加することが好ましい。
【0014】尚、本発明のインフレーション二軸延伸フ
ィルム用樹脂組成物は、単層のフィルムに使用されるの
は勿論、多層フィルムの一部の層、或いは、全ての層に
使用することも可能である。
【0015】
【作用】本発明の樹脂組成物は、インフレーション二軸
延伸方法により延伸する際に、加熱された延伸原反が均
一に、しかも、安定して延伸を開始させることができ
る。その機構については明らかではないが、ポリテトラ
フルオロエチレンは高結晶性で分子間力が低いためにわ
ずかな応力で繊維化して、延伸開始時の樹脂切れを防止
する機能を有しており、アルキル(メタ)アクリレート
系ポリマーはポリテトラフルオロエチレンとポリオレフ
ィン系樹脂との相溶性を改善して、ポリテトラフルオロ
エチレンをポリオレフィン系樹脂中に均一に分散させる
機能を有しているものと思われる。その為、延伸開始点
での加熱された延伸原反の溶融張力が向上し、溶融張力
の弱い部分のみが引き伸ばされようなことが無く、均一
に引き伸ばされるようになるものと思われる。その結
果、延伸バブルは揺れるようなこともなく安定して延伸
加工が可能となり、しかも、偏肉精度の良好なフィルム
が得られるようになるものと思われる。
【0016】
【実施例】以下、実施例、及び、比較例を示し、本発明
の内容をより具体的に説明する。尚、本発明は、実指例
に記載された内容によってのみに限定されるものでない
ことは当然である。 〔実施例1〕直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(エチレン
−ブテン共重合体(ブテン含有量0.0モル%)、密度
0.925g/cm、メルトインデックス0.0g/
10min)に、ポリテトラフルオロエチレン(商品
名:ルブロンL−5 ダイキン製)0.5wt%、アル
キル(メタ)アクリレート系ポリマー(ドデシルメタク
リレートとメチルメタアクリレートが重量比で1:1の
共重合体)1.0wt%を含有させ、60mmφの押出
機とサーキュラーダイを用いて、厚み500μm、折径
150mmのチューブ状未延伸原反を押し出した。得ら
れた未延伸原反を再加熱し、インフレーション二軸延伸
方法により縦方向5.0倍、横方向5.0倍に二軸延伸
を行った。その結果、延伸ノズル部での延伸開始点で、
未延伸原反は均一に延伸を開始し、延伸されたバブルが
揺れるようなことは無かった。しかも、得られた二軸延
伸フィルムの偏肉精度は±10%で、良好であった。
【0017】〔比較例1〕実施例1で用いた直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂に、実施例1で用いたポリテトラフ
ルオロエチレンとアルキル(メタ)アクリレート系ポリ
マーは含有させず、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂のみ
で、実施例1と同様の方法によりインフレーション二軸
延伸フィルムを得た。しかし、延伸ノズル部での延伸開
始点で、局部的に延伸開始が早くなる部分があったり、
局部的に延伸倍率が大きくなる部分があったりして、未
延伸原反が均一に延伸を開始せず、延伸させたバブルの
揺れが生じたり延伸破断を生じたりした。しかも、得ら
れた二軸延伸フィルムの偏肉精度は±20%で、不良で
あった。
【0018】
【効果】本発明のインフレーション二軸延伸フィルム用
樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂にポリテトラフル
オロエチレンとアルキル(メタ)アクリレート系ポリマ
ーを含有させるだけで、長時間安定して延伸加工が可能
になるので、生産の中断やロスの発生が少なくなり、実
用生産において非常に有用である。しかも、得られる二
軸延伸フィルムの偏肉精度は良好であるので、製品価値
が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 27:18) C08L 27:18) (C08L 23/00 (C08L 23/00 33:08) 33:08) (C08L 23/00 (C08L 23/00 33:10) 33:10) B29K 23:00 B29K 23:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F210 AA03 AA04E AA17 AA21 AG01 QA05 QC07 QG02 QG18 4J002 BB031 BB051 BB151 BD152 BG043 BG053 BG063

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂にポリテトラフル
    オロエチレンを0.1乃至1.5wt%、アルキル(メ
    タ)アクリレート系ポリマーを0.05乃至4.5wt
    %含有させていることを特徴とするインフレーション二
    軸延伸フィルム用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系
    樹脂であることを特徴とする請求項1記載のインフレー
    ション二軸延伸フィルム用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエチレン系樹脂がエチレン−αオレ
    フィン共重合体であることを特徴とする請求項2記載の
    インフレーション二軸延伸フィルム用樹脂組成物。
JP2000134135A 2000-05-08 2000-05-08 インフレーション二軸延伸フィルム用樹脂組成物 Pending JP2001316531A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002090440A1 (fr) * 2001-05-08 2002-11-14 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Modificateur de resine thermoplastique et composition de resine thermoplastique contenant ce modificateur

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002090440A1 (fr) * 2001-05-08 2002-11-14 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Modificateur de resine thermoplastique et composition de resine thermoplastique contenant ce modificateur

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