JP2004339365A - 改質ポリプロピレン系樹脂組成物およびその発泡体 - Google Patents

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Abstract

【課題】メルトテンションが高く、適度な流動性を持つ安価なポリプロピレン系樹脂組成物、及びこの樹脂を原料とする発泡シートの二次加工性が優れ、外観美麗な、耐熱性に優れた発泡体を提供する。
【解決手段】(A)メルトフローレート(ASTMD1238、230℃、荷重2.16kg)が0.1〜5g/10分の非架橋ポリプロピレン系樹脂90〜10重量%、及び(B)メルトフローレートが5g/10分を越え100g/10分以下である非架橋ポリプロピレン系樹脂10〜90重量%((A)と(B)との合計は100重量%)とからなる(C)ポリプロピレン系樹脂組成物98.5〜99.7重量%と(D)ペルオキシジカーボネート1.5〜0.3重量%とを170〜270℃で溶融混練して得られるメルトフローレートが0.1〜10g/10分、メルトテンションが3〜20g、沸騰パラキシレン抽出によるゲル分率が0.01〜25wt%であることを特徴とする(E)改質ポリプロピレン系樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な改質ポリプロピレン系樹脂組成物、及びこの樹脂を原料とする発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂からなる発泡体は、一般に、軽量で断熱性や外部からの応力の緩衝性が良好であることから、断熱材、緩衝材、芯材、食品容器などとして、幅広く利用されている。なかでも、ポリプロピレン系樹脂からなる発泡体は、耐薬品性、耐衝撃性および耐熱性が良好であり、食品衛生性に優れているところから生鮮食品用トレーとして使用する検討が進められている。
【0003】
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は、結晶性樹脂であるために、溶融時の粘度及びメルトテンションが低く、この樹脂を発泡させる場合、発泡時にセルが破壊しやすいという問題があった。このため、ポリプロピレン系樹脂を発泡させた場合、外観の優れた、二次加工性に優れた、低密度の発泡体を得ることが困難であった。
【0004】
ポリプロピレン系樹脂の発泡性を改良する方法として、たとえばポリプロピレン系樹脂に発泡剤と架橋助剤とを添加してその分子を架橋させつつ発泡体を製造する方法(たとえば、特許文献1)が提案されている。しかし、この方法でもポリプロピレン系樹脂のメルトテンションの向上は不十分であり、かつこのようなポリプロピレン樹脂には架橋しない架橋助剤が残存する結果、臭気が強く食品包装用途には不向きとなる。
【0005】
【特許文献1】
特公昭45−40420号公報
【0006】
ポリプロピレン系樹脂にポリエチレンをブレンドして、これを発泡させる方法(たとえば、特許文献2)なども提案されている。しかし、この方法によるポリプロピレン系樹脂のメルトテンションの向上効果は小さく、二次加工性に優れた発泡体は得られない。
【0007】
【特許文献2】
特公昭44−2574号公報
【0008】
一方、特許文献3にはペルオキシジカーボネート化合物を用いると改質ポリプロピレン系樹脂の溶融粘度が低下しないのみならず、むしろ増加することが記載されている。しかし、この公報に提案されているのはプロピレン単独重合体1種類、ポリプロピレンブロック共重合体1種類、ポリプロピレンランダム共重合体1種類と数種類のペルオキシジカーボネート化合物とを数水準配合した改質ポリプロピレン系樹脂が紹介されているのみで、発泡成形に適した特性の樹脂を得るにはどのような処方にすればよいのか、あるいは、発泡体の性状を微妙に調整するための提案は全くなされていない。更に特許文献3に記載されている組成物からは、表面の外観が劣る発泡シートしか得られない。
【0009】
【特許文献3】
WO99/27007号公報
【0010】
また本発明者は特許文献4でペルオキシジカーボネート化合物を用いて発泡成形に適した改質ポリプロピレン系樹脂について報告したが、更なる流動性の改良やコスト低減化が望まれていた。本発明ではメルトフローレートの異なる非架橋ポリプロピレン系樹脂をブレンドした(C)ポリプロピレン系樹脂を(D)ペルオキシジカーボネートの溶融混練時に使用することで、(D)ペルオキシジカーボネートの添加量を削減することも可能であり、その結果得られた(E)改質ポリプロピレン系樹脂のゲル生成量が減少し、発泡シートにおける発泡ムラやコルゲートも抑制され、より外観美麗で、より高発泡倍率の発泡体を得ることができる。また流動性の改良やコスト低減の面で、(E)改質ポリプロピレン系樹脂を(F)非架橋ポリプロピレンとブレンドさせた(G)改質ポリプロピレン系樹脂についても、十分な発泡性能を維持することができる。
【0011】
【特許文献4】
特開2002−053714号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、流動性に優れ、発泡倍率が高く、二次加工性が優れ、耐熱性に優れ、食品衛生性に優れ、外観美麗な発泡体を製造するに好適な改質ポリプロピレン系樹脂組成物を安価に提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明では、(A)メルトフローレート(ASTMD1238、230℃、荷重2.16kg)が0.1〜5g/10分の非架橋ポリプロピレン系樹脂90〜10重量%、及び(B)メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)が5g/10分を越え100g/10分以下である非架橋ポリプロピレン系樹脂10〜90重量%((A)と(B)との合計は100重量%)とからなる(C)非架橋ポリプロピレン系樹脂組成物98.5〜99.7重量%と(D)ペルオキシジカーボネート1.5〜0.3重量%とを170〜270℃で溶融混練して得られるメルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)が0.1〜10g/10分、メルトテンションが3〜20g、沸騰パラキシレン抽出によるゲル分率が0.01〜25重量%である(E)改質ポリプロピレン系樹脂組成物を提供する。
ペルオキシジカーボネートは、ジセチルペルオキシジカーボネートあるいは、ビス(4−t−ブチルシクロへキシル)ペルオキシジカーボネートであることが好ましい。
また本発明は、上記の改質ポリプロピレン系樹脂組成物を原料とする発泡体を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明における(A)及び(B)非架橋ポリプロピレン樹脂は、プロピレン単独重合体またはプロピレンとエチレンまたは、炭素原子数が4〜20のα−オレフィンとの共重合体である。ここで、炭素原子数が4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられ、エチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。これらのα−オレフィンは、プロピレンとランダム共重合体を形成してもよく、また、ブロック共重合体を形成してもよい。これらのα−オレフィンから導かれる構成単位は、ポリプロピレン中に5重量%以下、好ましくは2重量%以下の割合で含んでいてもよい。
【0015】
前記(A)非架橋ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(ASTMD1238、230℃、荷重2.16kg、g/10分)が0.1g/10分より低い場合はゲルが生成し易く、好ましくは0.3〜3g/10分、特に0.3〜2g/10分が好ましい。
【0016】
前記(B)非架橋ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(ASTMD1238、230℃、荷重2.16kg、g/10分)は、ドローダウン性の点から好ましくは5〜100g/10分、特に5〜50g/10分が好ましい。
【0017】
前記(E)改質ポリプロピレン樹脂にブレンドする(F)非架橋ポリプロピレン樹脂は、1種類のポリプロピレン樹脂である必要はなく、複数の非架橋ポリプロピレン樹脂をブレンドすることができる。その際の(F)非架橋ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(ASTMD1238、230℃、荷重2.16kg、g/10分)は、ドローダウン性の点から好ましくは0.1〜20g/10分、特に0.5〜10g/10分が好ましい。また(F)非架橋ポリプロピレン樹脂のうちプロピレン・エチレンランダム共重合体を5〜60重量%程度使用すると、発泡シートの外観が改良される。
【0018】
(A)及び(B)非架橋ポリプロピレン樹脂及び(F)非架橋ポリプロピレン樹脂には、必要に応じて、ほかの非架橋ポリプロピレン樹脂やポリプロピレン以外の樹脂またはゴムを、本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。前記ほかの樹脂またはゴムとしては、たとえばポリエチレン;ポリブテン−1、ポリイソブテン、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン系単量体共重合体;エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、エチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/メタクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリルアミド共重合体、エチレン/メタクリルアミド共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸金属塩共重合体、エチレン/メタクリル酸金属塩共重合体、エチレン/スチレン共重合体、エチレン/メチルスチレン共重合体、エチレン/ジビニルベンゼン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/ビニル単量体共重合体;ポリイソブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン系共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチルなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル系共重合体などがあげられる。
【0019】
(A)及び(B)非架橋ポリプロピレン樹脂及び(F)非架橋ポリプロピレン樹脂に対するこれらほかの樹脂またはゴムの添加量は、この樹脂の種類またはゴムの種類により異なり、前記のように本発明の効果を損なわない範囲であればよいが、通常25重量%程度以下であることが好ましい。
【0020】
さらに、前記の(A)及び(B)非架橋ポリプロピレン樹脂及び(F)非架橋ポリプロピレン樹脂には必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属石鹸、塩酸吸収剤などの安定剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化剤、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
【0021】
高メルトテンション化の目的で、(A)及び(B)の非架橋ポリプロピレン樹脂にビニル単量体を、本発明の効果を損なわない範囲で添加することは可能であるが、5〜25重量%程度であることが好ましい。
【0022】
本発明でいうビニル単量体としては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸金属塩、メタクリル酸金属塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸グリシルなどのメタクリル酸エステルなどがあげられる。
【0023】
本発明では有機ペルオキシドとして、好ましくはペルオキシジカーボネートを使用する。
【0024】
本発明におけるペルオキシカーボネートとは、一般式R1−OC(O)OOC(O)O−R2(ここで、R1およびR2はCH3、2−iーC3H7OーC6H4、C2H5CH(CH3)、4−CH3−C6H4、Cl3CC(CH3)2、C7H15、c−C6H11CH2、3−t−C4H9−C6H5、Cl3Si(CH2)3、C6H5、CH3CH(OCH3)CH2CH2、C6H5OCH2H2、C6H5CH2、Z−C8H17CH=CH(CH2)8、2−CH3−C6H4、(CH3)2CHCH2CH(CH3)、3,4−ジ−CH3−C6H3、Cl3C、CHCH(Cl)、ClCH2、[C2H5OC(O)]2CH(CH3)、3,5−ジ−CH3−C6H3、C8H17、C2H5、C18H37、2−オキソ−1,3−ジオキサン−4−CH2、C2H5CH(Cl)CH2、4−CH3O−C6H4、i−C4H9、CH3SO2CH2CH2、C12H25、C6H5CH(Cl)CH2、H2C=CHCH2、2−Clc−C6H10、H2C=C(CH3)CH2、c−CH6H11、ClCH2CH2、4−[C6H5−N=N]−C6H4CH2、ステアリル、1−ナフチル、4−t−C4H9−C6H10、2,4,5−トリ−Cl−C6H2、Cl(CH2)2、C14H29、9−フロレニル、4−NO2−C6H4CH2、2−iーC3H7−C6H4、CH3OCH2CH2、H2C=C(CH3)、3−CH3−C6H4、BrCH2CH2、3−CH3−5−i−C3H7−C6H3、Br3CCH2、C2H5OCH2CH2、HC2=CH。iーC3H7、2−C2H5CH(CH3)−c6H4、Cl3CCH2、C5H11、c−C12H23、4−t−C4H9−C6H4、C6H13、C3H7、CH3OCH2CH2、C6H13CH(CH3)、CH3OC(CH3)2CH2CH2、C3H7OCH2CH2、CH3OCH2CH(CH3)、2−i−C3H7ー5ーCH3ーcーC6H9、C4H9OCH2CH2、tーC4H9、(CH3)3CCH2等である。ここで、iはアイソを、tはターシャリーを、zはシスを、cはサイクリックを意味する。)の化合物である。
【0025】
これらの化合物のうち好ましい化合物としては、ジセチルペルオキシジカーボネート、ビス(4ーtーブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、およびジミリスチルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジーnーブチルペルオキシジカーボネート、およびビス(2ーエチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート等を挙げることが出来る。
【0026】
これらのうちでは、ジセチルペルオキシジカーボネートとビス(4ーtーブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートが、架橋効果が優れているため特に好ましい。
【0027】
前記有機ペルオキシドの添加量は、原料ポリプロピレン系樹脂98.5〜99.7重量%に対して、0.3〜1.5重量%の範囲内にあることが好ましく、0.5〜1重量%の範囲内にあることがさらに好ましい。
【0028】
前記有機ペルオキシドの添加量が、前記の範囲より少ない場合、改質効果を充分に得られない傾向があり、一方前記の範囲より多い場合、ゲル成分が生成し、発泡性が低下したり、ペルオキシドの分解物により改質ポリプロピレンの食品衛生性が低下したり、臭気を生じたりする可能性がある。
【0029】
本発明で用いる弱架橋のポリプロピレン系樹脂を製造するには、原料ポリプロピレン系樹脂、有機ペルオキシドおよび必要に応じて他の添加剤とを、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルブレンダー等で混合する。
【0030】
混合された原料ポリプロピレン系樹脂、有機ペルオキシドおよび必要に応じて添加されるそのほかの添加材料は次いで溶融混練することにより、弱架橋されたポリプロピレン組成物を得ることが出来る。溶融混練の装置としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型かく攪拌機またはダブルヘリカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機などを採用することが出来る。
【0031】
これらのうち、とくに2軸押出機が十分な混練が可能でかつ生産性に優れる点から好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
【0032】
また、溶融混練時の加熱温度が170〜270℃、好ましくは180〜220℃である。この温度範囲で溶融混練すると、原料ポリプロピレン系樹脂が充分に溶融し、かつ有機ペルオキシドが完全に分解して得られる組成物が成形時に更に性状を変化させることがないため好ましい。また溶融混練の時間は、一般に10秒間〜5分間、好ましくは30秒〜60秒間である。
【0033】
本発明では、溶融特性を調整し、発泡成形に一層好適な溶融挙動を得るために、(E)改質ポリプロピレン系樹脂に(F)非架橋ポリプロピレン樹脂を配合してもよい。
【0034】
(F)非架橋ポリプロピレン樹脂のMFR,メルトテンション等の特性は、ブレンドする(E)改質ポリプロピレン系組成物の性状にもよる。しかし一般的には、(E)改質ポリプロピレン系樹脂は、メルトフローレートは低く、メルトテンションは高くなりがちなので、通常は、(F)非架橋ポリプロピレン樹脂は(E)改質ポリプロピレン系樹脂よりもMFRが高く、メルトテンションが低いものが好ましく使用される。
【0035】
このような(F)非架橋ポリプロピレン樹脂を配合することにより、発泡シートの成形性が改良される。また通常非架橋ポリプロピレン樹脂の方が改質ポリプロピレンに比べてコストが安いため、発泡性能や2次加工性を損なわない範囲で非架橋ポリプロピレンの割合を多くできるほど、改質ポリプロピレンの価格も安価にできる。
【0036】
前記の場合における(F)非架橋ポリプロピレン樹脂と(E)改質ポリプロピレン系樹脂との配合割合は、流動性とコストの観点から、(F)非架橋ポリプロピレン樹脂80〜1重量%、及び(E)改質ポリプロピレン樹脂20〜99重量%((E)と(F)との合計は100重量%)、好ましくは(F)非架橋ポリプロピレン樹脂が75ないし30重量%、特に75から50重量%、(E)改質ポリプロピレン系樹脂が25ないし70重量%、特に25から50重量%の範囲が望ましい。
【0037】
上記の改質ポリプロピレン系組成物における(E)改質ポリプロピレン系樹脂、および(F)非架橋ポリプロピレン樹脂とは、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルブレンダー等で混合される。
【0038】
本発明の改質ポリプロピレン系組成物は混合された状態で発泡体成形に供してもよいし、必要に応じて更に溶融混練して得た組成物を用いることも出来る。溶融混練の装置としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型かく攪拌機またはダブルヘリカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機などを採用することが出来る。
【0039】
本発明の改質ポリプロピレン系組成物から本発明の発泡体を製造するには、主として次の2つの方法を例示することが出来る。まず第一の方法として、(1)上記の方法で得た改質ポリプロピレン系樹脂組成物と分解型発泡剤、及び必要に応じて他の添加剤を含む組成物を溶融加熱し、発泡成形することにより製造することが出来る。
【0040】
本発明の発泡体製法の別の例としては、(2)溶融させた状態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物に揮発型発泡剤を圧入したのち、押出機により押し出すことにより発泡体を得る方法を挙げることが出来る。
【0041】
前記方法(1)の場合、発泡剤として分解型発泡剤を用いる。分解型発泡剤は発泡剤が分解して炭酸ガス、窒素ガス等の気体を発生する化合物であって、無機系の発泡剤であっても有機系の発泡剤であってもよく、また気体の発生を促す有機酸等を併用添加してもよい。
【0042】
分解型発泡剤の具体例として、次の化合物をあげることができる。(a)無機系発泡剤: 重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム。
【0043】
(b)有機系発泡剤: N,N′−ジニトロソテレフタルアミド、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のN−ニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルフォニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルフェニルヒドラジド)、ジフェニルスルフォン−3,3′−ジスルフォニルヒドラジド等のスルフォニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4′−ジフェニルジスルフォニルアジド、p−トルエンスルフォニルアジド等のアジド化合物。これらの中では、重炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩または炭酸水素塩が好ましい。
【0044】
前記の発泡剤の添加量(混練量)は発泡剤の種類および目標発泡倍率により選択すればよいが、改質ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.5〜100重量部の範囲内にあることが好ましい。
【0045】
また、発泡体の気泡径を適宜の大きさにコントロールするために、必要に応じて、クエン酸等の有機カルボン酸またはタルクなどの発泡核剤を併用してもよい。必要に応じて用いられる該発泡核剤は、通常、改質ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.01〜1重量部添加して用いられる。
【0046】
前記発泡方法(1)の場合、前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物と前記分解型発泡剤とを共に溶融押出機に供給し、適宜の温度で溶融混練しながら発泡剤を熱分解させることにより気体を発生させ、この気体を含有する溶融状態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物をダイより吐出することにより、発泡体に成形することができる。この方法における溶融混練温度および溶融混練時間は、用いられる発泡剤および混練条件により適宜選択すればよく、通常溶融混練温度が170〜300℃、溶融混練時間が1〜60分間で行うことができる。
【0047】
前記発泡方法(2)の場合、発泡剤として揮発型発泡剤を用いることができる。このうち好ましい揮発型発泡剤としては、たとえばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;クロロジフルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、クロロメタン、クロロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジクロロペンタフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ジフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、トリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、クロロペンタフルオロエタン、パーフルオロシクロブタンなどのハロゲン化炭化水素類;二酸化炭素、チッ素、空気などの無機ガス;水などの1種または2種以上を挙げることが出来る。
【0048】
前記(2)の方法における発泡剤の添加量(混練量)は発泡剤の種類および目標発泡倍率により異なるが、改質ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.5〜100重量部の範囲内にあることが好ましい。
【0049】
また、前記方法(2)の場合、押出機内で前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物を溶融させ、この押出機内に前記揮発型発泡剤を圧入し、高圧に保持しつつ溶融状態の該改質ポリプロピレン系樹脂組成物と混練し、充分に混練された改質ポリプロピレン系樹脂組成物と揮発型発泡剤との混練体をダイより押出す。この方法における溶融混練温度および溶融混練時間は、用いられる発泡剤および混練条件により適宜選択すればよく、樹脂の種類により異なるが、溶融混練温度が130〜300℃、溶融混練時間が1〜120分間であることが通常である。
【0050】
前記(1)の方法においても、前記(2)の方法においても、押出機で溶融し、発泡セルを有する溶融物をTダイもしくは円筒状のダイより吐出し、好ましくはシートを成形することにより、発泡体に成形しうる。円筒状のダイより吐出した場合は、通常円筒状シートを1つまたは複数に切り分けた後に平滑にしたシートを引き取る。
【0051】
本発明における発泡体は、軽量性、断熱性、外部からの応力の緩衝性または圧縮強度が好適であるという点から、その密度が0.09〜0.6g/cm3であることが好ましく、特に0.15〜0.55g/cm3であることがさらに好ましい。従って、改質ポリプロピレン組成物の発泡倍率は、好ましくは1.5〜10倍、特に1.6ないし6倍発泡の範囲である。
【0052】
また、本発明の発泡体は、好適な耐熱性を有し、外力の緩衝性がよく、そして好適な圧縮強度を有するという点から、その独立気泡率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
【0053】
また、本発明における発泡体の製法において、製造しうる形状としてはシート状やボード状などの板状、チューブ状や袋状などの中空状、円柱状やだ円柱状や角柱状やストランド状などの柱状、粒子状など様々な形状があげられる。
【0054】
本発明の改質ポリプロピレン組成物はメルトテンションが高く、かつMFRが適度であることから、特に発泡シート状に成形することに適している。
【0055】
本発明の改質ポリプロピレン組成物から製造された発泡シートは二次成形性が良好であり、熱圧空成形または真空成形により、発泡シートからトレー等を多量に成形することが出来る。
【0056】
本発明のポリプロピレン発泡体は軽量で剛性が高く、かつ耐薬品性、食品衛生性に優れていることから、従来ポリスチレンが使用されていた食品包装用、特にお弁当やパスタ容器、カップラーメン、アイスクリーム容器、魚、肉のトレー等に使用することが出来る。
【0057】
【実施例】
つぎに本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
【0058】
実施例1
プロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) F102、MFR:2g/10分、ポリプロピレンa)55重量部とプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) J108、MFR:40 g/10分、ポリプロピレンb)とをブレンドしたポリプロピレンに、ラジカル重合開始剤としてジセチルペルオキシジカーボネート(化薬アクゾ(株)製、パーカドックス24)0.7重量部を添加して同方向完全噛合型2軸押出し機((株)テクノベル製、KZW25−30MG,スクリュー径31mmφ、L/D=30)を用いて樹脂温度210℃、スクリュー回転速度250rpm(平均滞留時間30秒)で溶融混練し、溶融押出しにより改質ポリプロピレンAのペレットを得た。次にこの改質ポリプロピレン樹脂組成物Aのペレット100重量部、発泡剤マスターバッチ(商品名PE−RM410EN、大日精化(株)製、重炭酸ナトリウム/クエン酸配合品)3重量部とをタンブラーブレンダーで3分間混合した。この混合物を先端に80mmφのサーキュラーダイおよび190mmφのマンドレルが設けられた65mm単軸押出機(L/D=28)を用いて、厚さ0.8mmの環状発泡シートを成形した。この製造装置における環状発泡シートの膨比は2.4であった。この環状発泡シートの1角を切り開いて平滑シートとして引取機により引き取った。
【0059】
この改質ポリプロピレン組成物Aペレットで、MFR、メルトテンションを測定、ゲル分率を算出した。結果を表.1に示す。
【0060】
なお、メルトフローレート(MFR)はASTMD1238の方法により230℃、荷重2.16kgで測定した値である。
メルトテンションは、メルトテンション測定装置(東洋精機製作所(株)製)を用いて、オリフィス(L=8.00mm,D=2.095mm)、設定温度:230℃、ピストン降下速度50mm/min、巻取り速度4mm/minの条件で、ロードセル検出付きプーリーの巻取り荷重を測定した値である。
【0061】
ゲル分率は、#200メッシュの金網中に試料を約2g装入し、沸騰パラキシレン還流で6時間抽出を行い、金網内に残存した物の重量から下記の式で算出した。
ゲル分率(%)=(残存物量[g]/仕込み量[g])×100
【0062】
得られた発泡シートの発泡倍率、外観、セル形状及び二次成形性(真空成形性)につき評価した。結果を表.1に示す。
【0063】
シート外観:目視で5点満点の5段階で評価し、ゲルの有無や発泡ムラ、コルゲート、光沢を主な評価基準とした。
【0064】
発泡倍率M:重量と水没法により求めた体積とから見かけ密度(D)を算出し、真比重(0.90)から「M=0.90/D」で求めた。
【0065】
セル形状:発泡シート断面のSEM観察を行い、気泡の状態観察を行った。隣接する気泡同士がお互い独立している独立気泡の割合を評価して、5点満点の5段階で評価した。
【0066】
二次加工性:直径が50mm、深さが30mm、40mm、50mmの3個のカップを同時に真空成形できる金型を用いてシートを160℃で2分加熱後真空成形したときの、成形されたカップ形状の深絞り性および外観を5点満点の5段階で評価した。
【0067】
実施例2
実施例1で用いたポリプロピレンa、bのブレンド比率をそれぞれ85重量部及び15重量部とした以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Bを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Bに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0068】
実施例3
実施例1で用いたポリプロピレンa、bをブレンドする代わりに、重合段階でメルトフローレートの異なるポリプロピレンを製造した2段重合品(三井住友ポリオレフィン(株) F113、 MFR:3 g/10分、ポリプロピレンc)を用いた以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Cを得た。ポリプロピレンcの60重量%はエチレン含量1.2重量%、MFR1.7g/10分のプロピレン−エチレン共重合体であり、ポリプロピレンcの40重量%はMFR7.0g/10分のプロピレン単独重合体である。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Cに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0069】
実施例4
実施例1で用いたポリプロピレンbの代わりに、メルトフローレートが8 g/10分のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) J104、 ポリプロピレンd)を用い、ポリプロピレンaとdのブレンド比率がそれぞれ15重量部と85重量部とした以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Dを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Dに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0070】
実施例5
実施例1で用いたポリプロピレンa、bの代わりに、メルトフローレートが8g/10分のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) J104、ポリプロピレンd)とメルトフローレートが0.5のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) HD100G2、 ポリプロピレンe)を用い、ポリプロピレンdとeのブレンド比率がそれぞれ50重量部と50重量部とした以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Eを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Eに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0071】
比較例1
実施例1で用いたポリプロピレンa、bの代わりに、メルトフローレートが8g/10分のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) J104、ポリプロピレンd)のみを用いた以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Fを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Fに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0072】
比較例2
実施例1で用いたポリプロピレンa、bの代わりに、メルトフローレートが8g/10分のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) J104 ポリプロピレンd)のみを用い、ラジカル重合開始剤としてジセチルペルオキシジカーボネート(化薬アクゾ(株)製、パーカドックス24)1.0重量部を添加した以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Gを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Gに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0073】
比較例3
実施例1で用いたポリプロピレンa、bの代わりに、メルトフローレートが3g/10分のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) J103、ポリプロピレンf)のみを用いた以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Hを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Hに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0074】
比較例4
実施例1で用いたポリプロピレンa、bの代わりに、メルトフローレートが2g/10分のプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) F102、ポリプロピレンa)のみを用いた以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン組成物Iを得た。この改質ポリプロピレン組成物につき実施例1と同様にして性状を測定した。結果を表.1に示す。また実施例1で用いた改質ポリプロピレン組成物Aを改質ポリプロピレン組成物Iに変更する以外は実施例1と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例1と同様にして評価した。結果を表.1に示す。
【0075】
実施例7
改質ポリプロピレンCを30重量部とプロピレン単独重合体(三井住友ポリオレフィン(株) F107BV、 MFR:8 g/10分)60重量部とプロピレン、エチレン共重合体(三井住友ポリオレフィン(株) B205、 MFR:1 g/10分)10重量部と発泡剤マスターバッチ(商品名PE−RM410EN、大日精化(株)製、重炭酸ナトリウム/クエン酸配合品)3重量部とをタンブラーブレンダーで3分間混合した。この混合物を先端に80mmφのサーキュラーダイおよび190mmφのマンドレルが設けられた65mm単軸押出機(L/D=28)を用いて、厚さ0.8mmの環状発泡シートを成形した。この製造装置における環状発泡シートの膨比は2.4であった。この環状発泡シートの1角を切り開いて平滑シートとして引取機により引き取った。
【0076】
得られた発泡シートの発泡倍率、外観、セル形状及び二次成形性(真空成形性)につき評価した。結果を表.2に示す。
【0077】
実施例8
実施例7で用いた改質ポリプロピレン組成物Cを改質ポリプロピレン組成物Eに変更する以外は実施例7と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例7と同様にして評価した。結果を表.2に示す。
【0078】
比較例5
実施例7で用いた改質ポリプロピレン組成物Cを改質ポリプロピレン組成物Hに変更する以外は実施例7と同様にして厚さ0.8mmの発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例7と同様にして評価した。結果を表.2に示す。
【0079】
【表1】
Figure 2004339365
実施例1〜5の発泡シートは、合格レベルである発泡倍率1.8倍以上、外観3.5点以上、独泡性3.5点以上を達成し、比較例1〜4と比べて改良されていることがわかる。また真空成形性についても同様に、目標である深絞り性3.5点以上、外観3.5点以上を達成し、比較例1〜4に比べて改良されていることがわかる。なお、比較例4は発泡倍率が目標の値に達していないため、真空成形の評価はしていない。
【0080】
また比較例1の独泡性や深絞り性を改良するために、比較例2では有機ペルオキシドの添加量を1.0重量%に増加しているが、実施例5ではMFR=0.5のポリプロピレンを50重量%添加することにより、有機ペルオキシド量が0.7重量%で、比較例2よりも更に独泡性と深絞り性の改良されたものが得られている。
【0081】
【表2】
Figure 2004339365
非架橋PP*1:MFR=8のホモポリプロピレン
非架橋PP*2:MFR=1のランダムポリプロピレン
実施例6、実施例7は、比較例5に比べて非架橋PPによる希釈後もメルトテンションが高く、真空成形性も良くなっている。
【0082】
【発明の効果】
ポリプロピレンにペルオキシジカーボネートを添加して溶融混練することで高溶融張力な改質ポリプロピレン樹脂組成物が得られるが、この場合原料ポリプロピレンに、メルトフローレートの異なるポリプロピレンをブレンドして用いることで、少ない添加量のペルオキシジカーボネートでより高倍率な発泡シートが得られ、真空成形性も良い材料が得られる。また、適度な流動性を持ち、非架橋ポリオレフィンとの混ざりの良い改質ポリプロピレン系樹脂組成物も得ることができる。そしてこの改質ポリプロピレン系樹脂組成物を原料とする発泡シートは、二次加工性が優れ、外観美麗な、耐熱性に優れた発泡体を成形することができ、更に非架橋ポリプロピレンで20重量部まで希釈しても良好な発泡シートを得ることが出来る。

Claims (5)

  1. (A)メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)が0.1〜5g/10分の非架橋ポリプロピレン系樹脂90〜10重量%、及び(B)メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)が5g/10分を越え100g/10分以下である非架橋ポリプロピレン系樹脂10〜90重量%((A)と(B)との合計は100重量%)とからなる(C)非架橋ポリプロピレン系樹脂組成物98.5〜99.7重量%と(D)ペルオキシジカーボネート1.5〜0.3重量%とを170〜270℃で溶融混練して得られる、メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)が0.1〜10g/10分、メルトテンションが3〜20g、沸騰パラキシレン抽出によるゲル分率が0.01〜25重量%である(E)改質ポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 前記(E)改質ポリプロピレン系樹脂20〜99重量%に対し(F)非架橋ポリプロピレン樹脂80〜1重量%((E)と(F)との合計は100重量%)を含み、メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重2.16kg)が0.1〜10g/10分、メルトテンションが3〜20g、沸騰パラキシレン抽出によるゲル分率が0.01〜25重量%である請求項1に記載の(E)改質ポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 前記(D)ペルオキシジカーボネートが、ジセチルペルオキシジカーボネートであることを特徴とする請求項1記載の(E)改質ポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 前記(D)ペルオキシジカーボネートが、ビス(4−t−ブチルシクロへキシル)ペルオキシジカーボネートであることを特徴とする請求項1記載の(E)改質ポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の改質ポリプロピレン系樹脂組成物を原料とする発泡体。
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