JP2001316270A - テキサフィリンを用いるrnaの光切断 - Google Patents

テキサフィリンを用いるrnaの光切断

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JP2001316270A
JP2001316270A JP2001071295A JP2001071295A JP2001316270A JP 2001316270 A JP2001316270 A JP 2001316270A JP 2001071295 A JP2001071295 A JP 2001071295A JP 2001071295 A JP2001071295 A JP 2001071295A JP 2001316270 A JP2001316270 A JP 2001316270A
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Darren Magda
マグダ ダレン,
Jonathan L Sessler
エル. セスラー ジョナサン
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】良好な腫瘍選択性を有し、そして光増感に必須
である光励起をもたらすために波長の短い光を必要とし
ない光増感剤を提供。 【解決手段】リボ核酸のポリマーを光切断する工程で使
用するための薬学的組成物の調製における光感受性テキ
サフィリン[式1]の使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テキサフィリンお
よびその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】光力学的療法(PDT)は、光増感色素
を使用する処置技術である。光増感色素は、処置部位ま
たはその近傍に局在し、そして酸素の存在下で照射した
場合に、穏和な前駆体(例えば、(O23Σg-)))か
ら一重項酸素(O21Δg))のような細胞傷害性物質
を生じるように作用する。スーパーオキシド、ヒドロペ
ルオキシル、またはヒドロキシルラジカルのような他の
反応種が含まれ得る。使用量において、光または薬品の
いずれもが、標的疾患に対し何ら独立的な活性を有さな
い。
【0003】PDTの効果は3つの主要因に基づく:
i)PDTで使用される光感受性色素は、周辺組織に対
峙する処置部位に局在化する能力を有さなければならな
い。ii)活性酸素の高反応性および短存続性は、活性
酸素が非常に短い期間を有し、そしてそれが生成される
細胞から漏出しそうにないことを意味する;従って、細
胞傷害性は光を吸収する組織のまさにその領域(おそら
く細胞レベルまで)に限定される。iii)レーザーお
よび光ファイバーの進歩により、強い光線を体の多くの
部分へ正確に送達することが可能となる。
【0004】光力学的療法の総説については、米国特許
第5,252,720号(本明細書中で参考として援用
される);Sindelarら、(1991);Gro
ssweiner (1991);Henderson
およびDougherty(1992);ならびにMo
anおよびBerg (1992)を参照のこと。近年
において、かなりの労力が新規な光増感剤の合成および
研究に費やされている(総説がBrownおよびTru
scott(1993)中に見出される)。より効果的
な光化学的治療剤の開発は、生組織が比較的透過性で
(すなわち、700〜1000nm)、高収量の三重項
量子を有し、そして毒性が最少であるスペクトル領域に
おいて吸収する化合物の合成が必要である。本発明のテ
キサフィリン分子は、組織透過性である730〜770
nmの範囲で強く吸収し;反磁性錯体は、12の生成物
に増感性を高い量子収量で与える;完全な合成物である
本発明のテキサフィリンは、望ましい特性を組み込むよ
うに調節され得る。
【0005】DNAの光力学的切断は公知である。Pr
aseuthら(1986)は、酸素の存在下での合成
水溶性ポルフィリンと可視光とによるプラスミドDNA
の切断を報告した。Fiel (1989)もまた、鉄
ポルフィリンによる光増感性のDNA鎖切断および酸化
還元性のDNA鎖切断を報告した。別の例によれば、K
obayashiら(1993)は、酸素の存在下での
フェオホルビド(pheophorbide)ナトリウ
ム(クロロフィルの誘導体)と可視光とによるプラスミ
ドDNAの切断を報告した。ポルフィリン−オリゴヌク
レオチド誘導体を使用して、DNA基質の配列特異的修
飾、それに続く熱ピペリジンを用いる切断を行うことが
報告された(Vlassovら、1991;Le Do
anら、1990)。これらのポルフィリン結合体の吸
収波長は700nm未満であり、より長い波長の光と同
じように組織を有効に透過しない範囲である。WO96
/09315は、テキサフィリンを用いたDNAの光切
断に関している。
【0006】乾癬を処置するために紫外光と薬品8−メ
トキシソラレンとを使用することが詳細に確立されてい
る。Leeら(1988)の報告は、ソラレン誘導化オ
リゴデオキシリボヌクレオシドメチルホスホネートと一
本鎖DNAとの相互作用に関する。ピリミジンとソラレ
ンとの間で架橋された光付加物が形成するようである。
この処置は、ガン細胞の発生をもたらし得る。さらに、
約365nmの短波長の照射は体を透過せず、それゆえ
体表面においてのみ有効である。ソラレンに基づいた処
置は、患者が可視光に曝されるかまたは反応が皮膚表面
上で継続する前に、薬品を体から取り除くことが可能で
なければならない。
【0007】DNAの配列特異的切断はまた、金属錯体
で誘導化されたオリゴヌクレオチドを使用する暗反応と
して報告されている。いくつかの例としては、オリゴヌ
クレオチド−EDTA−鉄錯体(Strobelおよび
Dervan、1989;Linら、1989;Dre
yerおよびDervan、1985)、オリゴヌクレ
オチド−金属結合付加物を有する三価カチオンポルフィ
リン(GrovesおよびFarrell、198
9)、オリゴヌクレオチド−フェナントロリン−銅錯体
(ChenおよびSigman、1988)、オリゴヌ
クレオチド−マンガン−ポルフィリン(Meunier
ら、1993)、およびオリゴヌクレオチドに結合した
鉄−ポルフィリン(Le Doanら、1986, 1
987)が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在の光感受性分子は
良好な腫瘍選択性を欠き、そして光増感に必須である光
励起をもたらすために波長の短い光を必要とする。
【0009】本発明はRNAの光切断、特に、生物学的
系におけるRNAの光誘導性光切断の活性を有する光感
受性分子に関する。PDTおよびRNAの光切断に有効
な光感受性分子は以下の特性を有する;容易に入手可
能、低い内毒性、長波長吸収、一重項酸素生成に有効な
光増感剤、良好な水溶性、アテロームまたは腫瘍組織の
ような脂肪親和性組織での選択的な取り込み、エンベロ
ープウィルスに対する高親和性、使用後の迅速な分解お
よび/または排出、化学的に純粋および安定、合成的改
変への容易な適用、生理学的温度およびpHでの有効
性、特定の生物学的基質に対する特異性、生物学的系へ
の簡便な投与、ならびに感受性の高い部位指向性キャリ
ア分子への結合。
【0010】本発明はこれらの問題に関し、そして本明
細書中でRNAを切断する能力を有する光増感剤を提供
する。従って、光力学的療法に対して全く新しい範囲の
標的を提供する。これらの光増感剤は、腫瘍局在性、約
800nmまでのより長波長範囲における吸収、ならび
に、無毒性、皮膚感受性の欠失、および純粋な形態での
容易な生成を示す。
【0011】
【課題を解決するための手段】 (略語の一覧表) DCC : ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF : ジメチルホルムアミド EDTA : エチレンジアミン四酢酸 NHS : N−ヒドロキシスクシンイミド NM : ナノメートル RNA : リボ核酸 TEA : トリエチルアミン THF : テトラヒドロフラン Txp(txph)(Tx) : テキサフィリン (発明の要旨)本発明は、リボ核酸のポリマーの光誘導
性光切断方法を提供する。本方法は、リボ核酸のポリマ
ーと光感受性テキサフィリンとを接触する工程、および
ポリマーを切断するために十分な時間光感受性テキサフ
ィリンを光に曝す工程を含包する。本明細書中で用いら
れるテキサフィリンは、付加された官能基を有するポル
フィリンアナログを拡張した芳香族ペンタデンテートで
ある。この付加基は溶解性または生物学的局在性を増強
し得るか、またはオリゴヌクレオチドのような部位指向
性分子のカップリング部位を提供し得る。
【0012】リボ核酸のポリマーは、RNAの溶液もし
くは懸濁液であり得るか、またはインビトロ、インビ
ボ、もしくはエクスビボで細胞RNAであり得る。特異
的にRNAを光切断する能力は、種々の疾患の処置;レ
トロウィルスRNA、メッセンジャーRNA、腫瘍形成
mRNA、リボソームRNA、RNA共同因子、トラン
スファーRNA、核内低分子RNA、または細胞質内低
分子RNAの破壊に重要な密接な関係を有する。従っ
て、疾患の、癌の、または他の所望でない細胞または組
織排除に対する多方面からのアプローチを提供する。所
望の光切断の部位は、宿主に有害な産物をコードするR
NAであり得るか、または何らかの形で有害な正常RN
Aであり得る。
【0013】本明細書中に記載のRNAの光切断は、光
分解的切断である。切断は、加水分解(水分子が結合を
破壊するように結合をはさんで添加される)ではないと
考えられており、また光切断は、単独の酸化(光の非存
在下で酸化反応が結合の破壊を引き起こす)ではないと
も考えられている。
【0014】このRNAの部位特異的光切断の方法は、
少なくとも2つの特異性の供給源を包含する。相補的な
オリゴヌクレオチドが標的化基質と塩基対を形成するよ
うに設計されて第1の特異性の供給源を提供し、そして
インビトロまたはインビボ適用のための第2の特異性の
供給源としてレーザー光線が適切に配置される。手動ま
たは機械的手段のいずれかによるこのようなレーザー光
線の適切な配置は、このオリゴヌクレオチド光切断反応
が特定の生物学的位置(例えば、深部腫瘍部位)におい
て効果的である場合に、特に有益である。本明細書のテ
キサフィリンが、体組織が比較的透過性である波長(7
00〜900nm)において光を吸収するという事実は
特に有益である。この手順は、テキサフィリン結合体が
局在しない他の組織の比較的有害性の少ない光に基づく
光増感とともに、体内深部での光に基づくオリゴヌクレ
オチドストラテジーの効果的な実施を可能にする。
【0015】良性または悪性腫瘍細胞を有する宿主の処
置方法は、本発明のさらなる実施態様である。本方法
は、宿主に有効量の光感受性テキサフィリン−オリゴヌ
クレオチド結合体を投与する工程(このオリゴヌクレオ
チドは、良性または悪性腫瘍細胞のRNA分子と相補的
な配列を有する)、および腫瘍細胞の近傍で光感受性テ
キサフィリンに光を照射する工程を包含する。本方法は
さらに、テキサフィリンを参照することによって、宿主
における光感受性テキサフィリンの局在化部位を決定す
る工程を包含し得る。
【0016】本発明のさらなる実施態様は、標的化細胞
内RNA光切断のための方法である。本方法は、標的化
RNAに相補的な結合親和性を有するオリゴヌクレオチ
ドと結合するテキサフィリンが細胞内へ導入され、それ
により標的化RNAの光切断がテキサフィリンによって
触媒されることを包含する。
【0017】メッセンジャーRNAの破壊、そしてそれ
による動物における遺伝子発現の阻害の方法は、本発明
のさらなる実施態様である、テキサフィリン−オリゴヌ
クレオチド結合体を動物へ投与する工程を包含する。オ
リゴヌクレオチドはメッセンジャーRNA分子の領域ま
たはメッセンジャーRNAのスプライシング反応に関与
する核内低分子RNAに相補的な結合親和性を有する。
本発明のさらなる実施態様は、組織特異性を有するテキ
サフィリンを動物へ投与する工程を包含する、動物の組
織特異的メッセンジャーRNAを阻害する方法である。
テキサフィリンは標的メッセンジャーRNAと相補的な
オリゴヌクレオチドを付加し得る。
【0018】本発明のさらなる実施態様は、2つ以上の
分離したテキサフィリン錯体がオリゴヌクレオチドに
3’末端、5’末端、および/または1つ以上の内部残
基で結合している、テキサフィリン結合体である。テキ
サフィリンは、金属非含有であり得るかまたは金属配位
され得る。テキサフィリン錯体のそれぞれの金属イオン
は同じであり得るかまたは異なり得る。同様に、テキサ
フィリンそれぞれが異なり得る。2重テキサフィリン錯
体−結合体の使用は、金属錯体の協同的な活性により、
効率の高いRNAの光切断をもたらす。診断および処置
の目的で、一方が反磁性金属種を有するテキサフィリン
錯体であり他方が常磁性金属種を有するこのような結合
体の投与は、結合、イメージング(imaging)、
および光切断(すべてが1つの結合体により達成され
る)を可能にする。この場合、結合はオリゴヌクレオチ
ドにより達成され、イメージングは常磁性金属イオンの
存在によりMRIによって達成され、そして光切断は反
磁性金属カチオンを含む光感受性テキサフィリンにより
達成される。従って、結合体の生物分布性および細胞貫
通性が決定され得る。
【0019】本発明のさらなる局面は、リボ核酸のポリ
マーの光切断に用いる薬学的組成物の調製における光感
受性テキサフィリンの使用である。好ましい実施態様に
よれば、リボ核酸のポリマーはメッセンジャーRNAで
あり、そして光感受性テキサフィリンは本明細書中で提
供される構造IまたはIIを有する。
【0020】別の局面において、本発明は、リボ核酸の
ポリマーの光誘導性光切断の方法であって、該方法が:
該リボ核酸のポリマーと光感受性テキサフィリンとを接
触させる工程;および該ポリマーを光切断するに十分な
時間、該光感受性テキサフィリンを光に曝す工程、を包
含する、方法を提供する。
【0021】1つの実施態様において、前記光感受性テ
キサフィリンは、以下の構造IまたはIIを有する:
【0022】
【化2】 ここで、MがHまたは反磁性金属カチオンであり;R1
〜R4、R7およびR8が、独立して、水素、ハロゲン化
物、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、アシ
ル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアル
コキシ、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニ
ル、サッカライド、カルボキシ、カルボキシアルキル、
カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミ
ノ、アミノアルキル、部位指向性分子、触媒基、または
部位指向性分子もしくは触媒基に結合しているカップル
であり;R6およびR9が、R1〜R4、R7およびR8から
なる群より独立して選択され、ただし、ハロゲン化物は
ヨウ化物以外であり、そしてハロアルキルはヨードアル
キル以外であり;R5およびR10〜R12が、独立して、
水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、
ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキ
シ、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カ
ルボキシアルキル、カルボキシアミド、カルボキシアミ
ドアルキル、アミノ、アミノアルキル、またはサッカラ
イド、部位指向性分子、もしくは触媒基に結合している
カップルであり;R13が約3個までの炭素原子を有し、
そして最初に結合した炭素原子の周囲で回転自由性を有
するアルキル、アルケニル、オキシアルキル、またはヒ
ドロキシアルキルであり;そして、nが5以下の整数値
である。
【0023】別の実施態様において、本発明は、前記部
位指向性分子が、オリゴヌクレオチド、抗体、ホルモ
ン、生物学的レセプターに親和性を有するペプチド、ま
たはサプフィリン分子であり得る。
【0024】別の実施態様において、上記R1、R2、R
3、R7、およびR8の少なくとも1つは、部位指向性分
子、または部位指向性分子に結合しているカップルであ
り得る。
【0025】別の実施態様において、上記R1、R2、R
3、R7およびR8の少なくとも1つは、オリゴヌクレオ
チド、またはオリゴヌクレオチドに結合しているカップ
ルであり得る。
【0026】別の実施態様において、上記R1が(C
22CH2OHであり、R2およびR3がCH2CH3
あり、R4がCH3であり、R8が部位指向性分子または
部位指向性分子に結合しているカップルであり、そして
7がHであり得る。
【0027】別の実施態様において、上記R1が(C
22CH2OH;R2およびR3がCH 2CH3;R4がC
3;R7がO(CH2CH2O)2CH2CH2OCH3であ
り、HまたはOCH3;およびR8が部位指向性分子また
は部位指向性分子に結合しているカップルであり得る。
【0028】別の実施態様において、前記部位指向性分
子は、オリゴヌクレオチドであり得る。
【0029】別の実施態様において、上記R1が(C
22CH2OHであり、R2およびR3がCH2CH3
あり、R4がCH3であり、そしてR7およびR8がO(C
2CH2O)2CH2CH2OCH3であり得る。
【0030】別の実施態様において、上記R1〜R4,R
7およびR8が表1に示されるテキサフィリンA1〜A2
2であり得る。
【0031】別の実施態様において、上記Mが反磁性金
属カチオンであり、そして該反磁性金属カチオンがLu
(III)、La(III)、In(III)、Y(I
II)、Zn(II)、またはCd(II)であり得
る。
【0032】別の実施態様において、上記Mは、反磁性
金属カチオンであり、そして該反磁性金属カチオンがL
u(III)であり得る。
【0033】別の実施態様において、上記光は、約70
0〜800ナノメートルの範囲の波長を有し得る。
【0034】別の実施態様において、上記リボ核酸のポ
リマーが処置の標的にされる細胞のメッセンジャーリボ
核酸であり、そして該光感受性テキサフィリンが該メッ
センジャーリボ核酸と相補的な配列を有するオリゴヌク
レオチドに結合してい得る。
【0035】別の局面において、本発明は、良性または
悪性の腫瘍細胞を有する宿主の処置方法であって:該宿
主に有効な量の光感受性テキサフィリン−オリゴヌクレ
オチド結合体を投与する工程、ここで、オリゴヌクレオ
チドは良性または悪性の腫瘍細胞のRNA分子と相補的
な配列を有する;および、腫瘍細胞の近傍で該光感受性
テキサフィリンに光照射する工程を包含する、方法を提
供する。
【0036】別の実施態様において、前記テキサフィリ
ンを参照することによって前記宿主内の前記光感受性テ
キサフィリンの局在化部位を決定する工程をさらに包含
し得る。
【0037】別の実施態様において、上記宿主に、光感
受性テキサフィリン反磁性金属錯体を投与する工程をさ
らに包含し得る。
【0038】別の実施態様において、上記光感受性テキ
サフィリン−オリゴヌクレオチド結合体が以下の構造I
またはIIを有し得る:
【0039】
【化3】 ここで、MがHまたは反磁性金属カチオンであり;R1
〜R4、R7およびR8が、独立して、水素、ハロゲン化
物、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、アシ
ル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアル
コキシ、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニ
ル、サッカライド、カルボキシ、カルボキシアルキル、
カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミ
ノ、アミノアルキル、オリゴヌクレオチド、またはオリ
ゴヌクレオチドに結合しているカップルであり;R6
よびR9が、R1〜R4、R7およびR8からなる群より独
立して選択され、ただし、ハロゲン化物はヨウ化物以外
であり、そしてハロアルキルはヨードアルキル以外であ
り;R5およびR10〜R12が、独立して、水素、アルキ
ル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシア
ルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、ヒドロキ
シアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カルボキシアル
キル、カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、
アミノ、アミノアルキル、またはオリゴヌクレオチドに
結合しているカップルであり;R13が約3個までの炭素
原子を有し、そして最初に結合した炭素原子の周囲で回
転自由性を有するアルキル、アルケニル、オキシアルキ
ル、またはヒドロキシアルキルであり;R1、R2
3、R7およびR8の少なくとも1つがオリゴヌクレオ
チド、またはオリゴヌクレオチドに結合しているカップ
ルであり;そしてnが5以下の整数値である。
【0040】別の実施態様において、R1は(CH22
CH2OH;R2およびR3がCH2CH3;R4がCH3
7がO(CH2CH2O)2CH2CH2OCH3、Hまた
はOCH3;そしてR8がオリゴヌクレオチドまたはオリ
ゴヌクレオチドに結合しているカップルであり得る。
【0041】別の実施態様において、Mが反磁性金属カ
チオンであり、そして該反磁性金属カチオンがLu(I
II)、La(III)、In(III)、Y(II
I)、Zn(II)、またはCd(II)であり得る。
【0042】別の局面において、本発明は、リボ核酸の
ポリマーを光切断する工程で使用するための薬学的組成
物の調製における光感受性テキサフィリンの使用に関す
る。
【0043】別の実施態様において、上記リボ核酸のポ
リマーがメッセンジャーRNAであり得る。
【0044】別の実施態様において、上記光感受性テキ
サフィリンが以下の構造IまたはIIを有し得る:
【0045】
【化4】 ここで、MがHまたは反磁性金属カチオンであり;R1
〜R4、R7およびR8が、独立して、水素、ハロゲン化
物、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、アシ
ル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアル
コキシ、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニ
ル、サッカライド、カルボキシ、カルボキシアルキル、
カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミ
ノ、アミノアルキル、オリゴヌクレオチド、またはオリ
ゴヌクレオチドに結合しているカップルであり;R6
よびR9が、R1〜R4、R7およびR8からなる群より独
立して選択され、ただし、ハロゲン化物はヨウ化物以外
であり、そしてハロアルキルはヨードアルキル以外であ
り;R5およびR10〜R12が、独立して、水素、アルキ
ル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシア
ルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、ヒドロキ
シアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カルボキシアル
キル、カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、
アミノ、アミノアルキル、またはオリゴヌクレオチドに
結合しているカップルであり;R13が約3個までの炭素
原子を有し、そして最初に結合した炭素原子の周囲で回
転自由性を有する、アルキル、アルケニル、オキシアル
キル、またはヒドロキシアルキルであり;R1、R2、R
3、R7およびR8の少なくとも1つがオリゴヌクレオチ
ド、またはオリゴヌクレオチドに結合しているカップル
であり;そしてnが5以下の整数値である。
【0046】
【発明の実施の形態】(好適な実施態様の詳細な説明)
本発明は、リボ核酸のポリマーの光誘導性切断のための
光感受性テキサフィリンの使用を提供する。光感受性テ
キサフィリンはフリーの塩基性テキサフィリンでもよ
く、あるいは反磁性金属で金属配位(metallat
ed)されていてもよい。好ましい反磁性金属は、Lu
(III)、La(III)、In(III)、Y(I
II)、Zn(II)、またはCd(II)、そして最
も好ましい反磁性金属はLu(III)またはY(II
I)である。本明細書中で使用される用語「光感受性」
は、照射時にテキサフィリンが細胞傷害性酸素生成物の
生成をもたらすことを言う。この酸素生成物は、例え
ば、ヒドロキシルラジカル、スーパーオキシド、または
ヒドロペルオキシルラジカルのような一重項酸素であ
る。それゆえ、光感受性分子の近傍で、標的化光誘導性
治療効果を達成する。本明細書中で概説したように、鎖
の破壊は光化学的に引き起こされた損傷の範囲を測定す
るのに有用であるが、その一方で、それ自身によるこの
損傷(例えばヌクレオチドの修飾)は、核酸の生物学的
機能(例えば、RNAの翻訳、ファージの伝染力)を阻
害することが知られている。
【0047】本発明の光誘導性光切断において、光の波
長は、約650〜900nmの範囲であり得、好ましく
は約700〜800nmであり、そして最も好ましくは
約730〜770nmであり得る。
【0048】リボ核酸のポリマーの光誘導性光切断に用
いるためのテキサフィリンまたはテキサフィリン金属錯
体は、構造IまたはIIを有し得る。
【0049】
【化5】 Mは、Hまたは反磁性金属カチオンである。R1〜R4
7およびR8は、独立して、水素、ハロゲン化物、ヒド
ロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー
ル、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、アシル、ヒドロ
キシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、ヒ
ドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、サッカラ
イド、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルボキシア
ミド、カルボキシアミドアルキル、アミノ、アミノアル
キル、部位指向性分子、触媒基、あるいは部位指向性分
子または触媒基に結合しているカップルである。
【0050】R6およびR9は、独立して、R1〜R4、R
7およびR8の群から選択される。ただし、ハロゲン化物
はヨウ化物以外であり、そしてハロアルキルはヨードア
ルキル以外である。
【0051】R5およびR10〜R12は、独立して、水
素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒ
ドロキシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキ
シ、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カ
ルボキシアルキル、カルボキシアミド、カルボキシアミ
ドアルキル、アミノ、アミノアルキル、あるいはサッカ
ライド、部位指向性分子または触媒基に結合しているカ
ップルである;そしてnは5以下の整数値である。
【0052】R13は約3個までの炭素原子を有し、そし
て最初に結合した炭素原子の周囲で回転自由性を有する
アルキル、アルケニル、オキシアルキル、またはヒドロ
キシアルキルである。回転自由性は、残りの基をテキサ
フィリンの平面の外側に位置することを可能にする。従
って、好ましいアルケニルは、例えば、CH2−CH=
CH2である。ピロール窒素置換基は最も好ましいメチ
ル基である。
【0053】本発明のテキサフィリンは、金属フリーで
あり得るか、または金属との錯体であり得る。上記の構
造Iで、nは代表的には5以下の整数である。2価また
は3価の金属カチオンを有する基本的な大員環(mac
rocycle)に関して、nは1または2である;し
かし、当業者は、本発明の開示を考慮すると、nの値が
置換基R1〜R12に存在する電荷および共有結合した部
位指向性分子に存在する電荷によって変化するというこ
とを認識する。当業者により、本発明に記載される錯体
が、金属イオンの電荷中和および/または配位飽和を提
供する、1つ以上の付加的なリガンドを有することが理
解される。このようなリガンドは、例えば、塩化物、硝
酸塩、酢酸塩、および水酸化物を含む。
【0054】本発明のアルキル基置換基として有用なア
ルカンの代表例は、メタン、エタン、ならびにプロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、へプタン、オクタ
ン、ノナン、およびデカンの直鎖状、分岐状または環状
異性体であり、好ましくは、メタン、エタン、およびプ
ロパンである。アルキル基は本発明では、約30個ま
で、または約50個までの炭素原子を有することを意味
する。置換されたアルキルの代表例は、本明細書中に記
載されるように、2個以上の官能基によって置換された
アルキルを包含する。
【0055】アルケニル基置換基として有用なアルケン
の代表例は、エテン、ならびにプロぺン、ブテン、ペン
テン、ヘキセン、へプテン、オクテン、ノネン、および
デセンの直鎖状、分岐状または環状異性体であり、好ま
しくは、エテンおよびプロペンである。アルケニル基は
本発明では、約30個まで、または約50個までの炭素
原子を有し、そして約5個までの二重結合を有し、ある
いはより好ましくは約3個までの二重結合を有すること
を意味する。
【0056】アルキニル基として有用なアルキンの代表
例は、エチン、ならびにプロピン、ブチン、ペンチン、
ヘキシン、へプチン、オクチン、ノニン、そしてデシン
の直鎖状、分岐状または環状異性体であり、好ましく
は、エチンおよびプロピンである。アルキニル基は、本
発明では、約30個まで、または約50個までの炭素原
子を有し、そして約5個までまたは約3個までの三重重
結合を有することを意味する。
【0057】アリールは、ベンゼン、ナフタレン、フェ
ナントレン、アントラセンなど、即ち、ベンゼンの6炭
素環または他の芳香族誘導体の縮合6炭素環のいずれか
に特徴的な環構造を有する分子の化合物であり得る。例
えば、アリール基はニトロ、カルボキシ、スルホン酸、
ヒドロキシ、オキシアルキル、またはハロゲン化物置換
基で置換されていないか、または置換されたフェニルま
たはナフチルであり得る。この場合、フェニルまたはナ
フチルでの置換は、大員環を形成する縮合工程の後、合
成工程に加えられ得る。
【0058】ハロゲン化物置換基において、塩化物、臭
化物、フッ化物およびヨウ化物は、本発明の実施によれ
ば、ヨウ化物を除いて、R6およびR9であることを意味
する。R6およびR9は塩化物、臭化物、またはフッ化物
置換基を有し得る。本発明で用いられるハロアルキルの
代表例は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、およびデ
カンのハロゲン化合物を包含し、メタン、エタン、およ
びプロパンの塩化物、または臭化物であるハロゲン化物
が好ましい。
【0059】「ヒドロキシアルキル」はアルキルアルコ
ール基を意味する。1〜20、より好ましくは1〜10
のヒドロキシルを有するヒドロキシアルキル基が好まし
い。「ヒドロキシアルキル」は、グリコールおよびポリ
グリコール;アルキルのジオール(C1-10アルキルのジ
オールが好ましく、そしてC1-3アルキルのジオールが
より好ましい);ならびに、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコールおよびポリブチレングリコー
ル、ならびにエチレン、プロピレン、およびブチレンの
組み合わせを含むポリアルキレングリコールを含むこと
を意味する。
【0060】オキシアルキルの代表例は、本明細書中で
記載されるように、いずれも結合を有するアルキル基を
含む。「オキシアルキル」は、一つ以上の官能基を有す
るポリエーテルを包含すること意味する。置換基中のオ
キシアルキルの繰り返しの数は、200まで、好ましく
は1〜20、より好ましくは1〜7であり得、そして最
も好ましくは2〜3である。好ましいオキシアルキルは
O(CH2CH2O)xCH3であり、ここでxは1〜12
0、好ましくは1〜10、そして最も好ましくは1〜5
である。
【0061】 オキシヒドロキシアルキルは、エーテル結
合またはエステル結合を有するアルキル基、置換ヒドロ
キシル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、置換カル
ボキシル基などを意味する。
【0062】チオアルキルの代表例は、エタンのチオー
ル、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、へプタ
ン、オクタン、ノナン、およびデカンの直鎖状、分岐状
または環状異性体のチオールを含み、好ましくはエタン
のチオール(エタンチオール、C25SH)またはプロ
パンのチオール(プロパンチオールC37SH)であ
る。硫酸置換アルキルは、上記のように、1つ以上の硫
酸基によって置換されたアルキルを包含し、代表例はジ
エチル硫酸((C252SO4)である。
【0063】ホスフェートの代表例は、ホスフェート基
またはポリホスフェート基を含む。ホスフェート置換ア
ルキルの代表例は、上記のように、1つ以上のホスフェ
ートまたはポリホスフェート基で置換されたアルキルを
含む。ホスフェート置換アルキルの代表例は、上記のよ
うに、1つ以上のホスフェート基で置換されたアルキル
を含む。
【0064】カルボキシ基の代表例は、上記にアルキル
のカルボン酸、および安息香酸のようなアリールカルボ
ン酸を含む。カルボキシアミドの代表例は、1級カルボ
キシアミド(CONH2)、2級(CONHR’)カル
ボキシアミドおよび3級(CONR’R")カルボキシ
アミドを含む。ここで、R’およびR"のそれぞれは、
本明細書に記載の官能基である。
【0065】有用なアミンの代表例は、本明細書におい
て上記のアルキルの1級、2級または3級アミンを含
む。
【0066】「カルボキシアミドアルキル」は、2級ま
たは3級アミド結合などを有するアルキル基を意味す
る。「カルボキシアルキル」は、ヒドロキシル基、カル
ボキシル置換エーテルまたはアミド置換エーテル、エス
テル結合、エーテルから取り出された3級アミド結合な
どを有するアルキル基を意味する。
【0067】用語「サッカライド」は、酸化、還元、ま
たは置換されたサッカライド;D−グルコース、D−マ
ンノース、またはD−ガラクトースのようなヘキソー
ス;D−リボースまたはD−アラビノースのようなペン
トース;D−リブロースまたはD−フルクトースのよう
なケトース;スクロース、ラクトース、またはマルトー
スのようなジサッカライド、アセタール、アミン、およ
びホスフェート化糖のような誘導体;オリゴサッカライ
ド;ならびに開鎖形態の種々の糖などを含む。アミン誘
導体化糖の例は、ガラクトサミン、グルコサミン、シア
ル酸、および1−アミノ−1−デオキシソルビトールの
ようなD−グルカミン誘導体である。
【0068】本発明の実施態様において、テキサフィリ
ンは部位指向性分子とさらに結合され、標的化インビボ
送達のための結合体を形成する。「部位指向性」は、標
的化部位に対する特異性を有することを意味する。「標
的部位への特異性」は、テキサフィリン結合体が標的化
部位と接触する際に、例えば、イオン強度、温度、pH
などの生理的条件下で、特異的結合が起こることを意味
する。相互作用は、相互作用を促進するのに効果的な条
件下で安定な錯体を形成するために、特異的な静電作
用、疎水作用、熱力学作用、または、結合体の特定の残
基と標的の特定な残基との他の相互作用によって起こり
得る。部位指向性分子は、処置部位への局在化のための
結合特異性を有し得る。本発明で意図する代表的な部位
指向性分子は、以下を含むがこれらに限定されるわけで
はない;ポリデオキシリボヌクレオチド、オリゴデオキ
シリボヌクレオチド、ポリリボヌクレオチド、オリゴリ
ボヌクレオチド、そおよびこれらのアナログ;生物学的
レセプターに親和性を有するペプチドを含むポリアミ
ド;抗体のようなタンパク質;ステロイドおよびステロ
イド誘導体;エストラジオールまたはヒスタミンのよう
なホルモン;モルヒネのようなホルモン類似物;ならび
にサプフィリンおよびルビリンのようなさらなる大員環
である。
【0069】本発明の好適な実施態様において、本発明
は、光感受性テキサフィリン−部位指向性分子結合体を
用いるリボ核酸のポリマーの部位特異的光切断を包含す
る。この部位指向性分子は切断されるRNAの一部と相
補的な配列を有するオリゴヌクレオチドである。
【0070】実証例5のデータでは、反磁性金属−テキ
サフィリン−オリゴヌクレオチド結合体が、RNAアン
チセンス試薬の中で形成され得ることを示す。このアン
チセンスストラテジーは、新薬のデザインのための明確
かつ合理的な方法を提供する。なぜなら、1つの必要条
件、即ちアンチセンスプローブがその標的分子とハイブ
リダイズすることが存在するからである。ハイブリダイ
ゼーションに必要な条件は、相補的なワトソン−クリッ
クの塩基対形成によることが周知である。何千もの化合
物のスクリーニング、およびX線結晶構造解析を必要と
する当該分野の現存する方法と異なり、アンチセンス技
術に必要な情報は、標的の配列である。テキサフィリン
−オリゴヌクレオチド結合体での天然RNAの処置は、
付加オリゴヌクレオチドを介した、結合体への相補的な
RNA配列の結合をもたらす。反磁性金属−テキサフィ
リン錯体は、次いでこの特異的部位の近傍でRNAを切
断する。2個のテキサフィリン分子は、結合したオリゴ
ヌクレオチドに付加され得、光切断活性を増強する。ま
た、オリゴヌクレオチドに付加されたより多くのテキサ
フィリンは、アンチセンス剤に、腫瘍での選択的局在化
のような、テキサフィリンの薬力学的および生物学的分
布特性をさらに獲得させる。
【0071】テキサフィリン−オリゴヌクレオチド結合
体は、抗ウィルスおよび抗菌療法、ならびにガン(例え
ば、ガン形成型メッセンジャーRNAと相補的なオリゴ
ヌクレオチド)および特定のタンパク質の過剰発現によ
る炎症反応に対する即時的適用を有する。アンチセンス
技術は、米国特許第5,194,428号,同第5,1
10,802号,および同第5,216,141号で論
議されており、これら全てが本明細書中で参考として援
用される。
【0072】オリゴヌクレオチドは、従来の薬品におけ
るいくつかの利点、特に標的部位への高い特異性、およ
びデザインの容易性を有す。オリゴヌクレオチドは、イ
ンビボでの安定性を促進するために骨格の塩基、糖、鎖
の末端、またはホスフェート基で誘導体化され得る。C
pG配列は分解を最小化するように誘導体化され得る;
誘導体化は、アルキル化であり得、好ましくはメチル化
である。ホスフェート基の修飾は、ホスフェート結合が
ヌクレアーゼ活性に感受性であるため、本発明の1つの
実施態様において好ましい。好ましい誘導体はメチルホ
スホネート、ホスホトリエステル、ホスホロチオエー
ト、およびホスホルアミデートである。誘導体はまた、
改変ホスホロチオエートおよび未修飾結合、改変メチル
ホスホネートおよび未修飾結合、または改変ホスホロチ
オエートおよびメチルホスホネート結合を含み得る。さ
らに、ホスフェート結合は、アミド結合のような非ホス
フェート結合で完全に置換され得る。オリゴヌクレオチ
ド鎖の末端の付加物はまた、エキソヌクレアーゼ耐性を
提供する。5’末端または3’末端は、ホスホルアミデ
ート結合、3’−3’結合でオリゴヌクレオチドに結合
された逆位ヌクレオチド、アミノアクリジン残基、また
はポリL−リジンで誘導体化され得るか、または「キャ
ップ」され得る。
【0073】糖の修飾は、リボヌクレオチドのリボース
の部分の酸素に結合される、ハロ、アルキル、アルケニ
ル、またはアルコキシのような基を含み得る。好適な実
施態様において、この基はリボースの2’酸素に結合さ
れる。特に、フルオロのようなハロゲン部分が用いられ
得る。アルコキシ基はメトキシ、エトキシ、またはプロ
ポキシであり得る。アルケニル基は好ましくはアリルで
ある。アルキル基は好ましくはメチル基でありそしてメ
チル基はリボースの2’酸素に結合される。他のアルキ
ル基はエチルまたはプロピルであり得る。O−メチル化
誘導体化は、リボヌクレオチドが分解するのを防ぐため
に用いられる。
【0074】用語「ヌクレオチド」、「ポリヌクレオチ
ド」および「オリゴヌクレオチド」は、本明細書中およ
び添付の請求の範囲において使用されるように、天然に
存在する、および合成のヌクレオチド、ポリヌクレオチ
ドおよびオリゴヌクレオチド、ならびにこれらのアナロ
グおよび誘導体(メチルホスホネート、ホスホトリエス
テル、ホスホロチオエート、およびホスホルアミデート
など)ということが理解される。
【0075】用語「テキサフィリン−オリゴヌクレオチ
ド結合体」は、オリゴヌクレオチドが、テキサフィリン
が結合体の内部残基であることを可能にする、5’結
合、3’結合、または両方のタイプの結合でテキサフィ
リンに結合していることを意味する。用語はまた、オリ
ゴヌクレオチドの内部塩基に結合しているテキサフィリ
ンを言い得る。オリゴヌクレオチドまたは他の部位指向
性分子は、テキサフィリンに直接結合され得るか、また
は種々の長さのリンカーまたはカップルを介してテキサ
フィリンに結合され得る。例えば、触媒反応の間、テキ
サフィリン金属錯体−オリゴヌクレオチド結合体のテキ
サフィリンの部分は、標的化核酸基質とのオリゴヌクレ
オチドの結合の際に、RNA基質の近傍に位置される。
「サプフィリン−オリゴヌクレオチド結合体」は、テキ
サフィリン分子がサプフィリン分子で置換されることを
除き、上記同様にテキサフィリン−オリゴヌクレオチド
結合体をいう。
【0076】テキサフィリン−オリゴヌクレオチド結合
体を細胞内に送達する代表的な方法は、標的化配列に特
異的なオリゴヌクレオチドを送達するための糖結合体の
使用である。両末端を保護され、そして糖結合体にジス
ルフィド結合を介して結合しているオリゴヌクレオチド
は、対応する遊離オリゴヌクレオチドよりも標的部位へ
の送達に有意に効果的である。ポリ−L−リジンは3つ
の成分によって置換され得る;認識シグナルとしての
糖、治療的オリゴヌクレオチドエレメント、中和および
溶解剤としてのグルコン酸である。このタイプの中性で
高い水溶性のグリコシル化されたポリマーは、ポリマー
に結合される糖の性質により、細胞内に薬品を送達する
に有効なキャリアーである。
【0077】有用なステロイドの代表例は、以下の5つ
の分類のステロイドホルモンのいずれかを含む;プロゲ
ステロンのようなプロゲスタゲン、コルチゾルのような
グルココルチコイド、アルドステロンのような電解質コ
ルチコイド、テストステロンまたはアンドロステンジオ
ンのようなアンドロゲン、エストロンまたはエストラジ
オールのようなエストロゲンである。
【0078】用語「生物学的レセプターに親和性を有す
るペプチド」は、例えば、生物学的レセプターとのペプ
チドの接触において、イオン強度、温度、pHなどの適
切な条件下で、特異的結合が起こることを意味する。相
互作用は、相互作用を促進するに効果的な条件下で安定
な錯体を形成するために、特異な静電作用、疎水作用、
熱力学的作用、またはペプチドの特定のアミノ酸または
糖分解残基とレセプターの特定のアミノ酸または糖分解
残基との他の相互作用により生じ得る。相互作用は、相
互作用に関与するペプチドおよびレセプターのいずれか
または両方の三次元配置および作用または活性を変化さ
せ得る。生物学的レセプターに親和性を有するペプチド
は、天然に存在および合成のペプチド(エンドルフィ
ン、エンケファリン、上皮成長因子などの成長因子、ポ
リ−L−リジン、ホルモン、蛋白質のペプチド領域な
ど)を含み得る。特異な例として、例えば、インシュリ
ン、リボヌクレアーゼ、またはβ−エンドルフィンを含
む。
【0079】テキサフィリン錯体またはテキサフィリン
錯体−部位指向性結合体に付加される「触媒基」は一般
的な酸、ブレンステッド酸、一般的な塩基、ブレンステ
ッド塩基、求核基または反応に対する活性化の障壁を低
くするか、基質の基底状態エネルギーを増加する他のい
ずれかの手段として作用し得る化学的官能基を意味す
る。意図される例示的な触媒基は、以下を包含するが、
これらに限定されない;イミダゾール;グアニジン;D
−グルコサミン、D−マンノサミン、D−ガラクトサミ
ン、D−グルカミンなどのような置換サッカライド;L
ーヒスチジンおよびL−アルギニンなどのアミノ酸;ヒ
スタミンのようなアミノ酸の誘導体;ポリ−L−リジ
ン、(LysAla)n、(LysLeuAla)n(n
は1〜30、好ましくは1〜10、またはさらに好まし
くは2〜7など)のようなアミノ酸ポリマー;それらの
誘導体;およびテキサフィリン金属錯体である。
【0080】用語テキサフィリンまたはテキサフィリン
結合体に「付加された」は、触媒基がテキサフィリンに
直接結合されるか、または種々の長さのリンカーもしく
はカップルを介して結合体に結合していることを意味す
る。
【0081】カップルはリンカー、すなわちテキサフィ
リンの大員環から所定の距離の別の分子と共有結合する
よう設計された反応基の反応によって形成される共有結
合の生成物と記載され得る。代表的なリンカーまたはカ
ップルは、アミド、アミン、ジスルフィド、チオエーテ
ル、エーテル、エステル、またはホスフェート共有結合
である。もっとも好ましい実施態様において、結合体と
付加基は、炭素−炭素、炭素−窒素、炭素−硫黄、また
は炭素−酸素結合を介してテキサフィリンに共有結合さ
れ、より好ましくは、炭素−酸素または炭素−窒素結合
である。
【0082】好ましい官能基化は:R6およびR9が水素
以外のときは、R5およびR10は水素またはメチル基で
あり;R5およびR10が水素以外のときは、R6およびR
9が水素、ヒドロキシル、またはヨウ化物以外のハロゲ
ン化物である。他の好ましい官能化は、R6およびR9
水素である場合は、R5、R10、R11、およびR12は低
級アルキルまたは低級ヒドロキシアルキルである。低級
アルキルは好ましくはメチルまたはエチル、より好まし
くはメチルである。低級ヒドロキシアルキルは好ましく
は1個から6個の炭素および1個から4個のヒドロキシ
基を有し、より好ましくは3−ヒドロキシプロピルであ
る。
【0083】本発明の好ましい実施態様において、
1、R2、R3、R7、およびR8の少なくとも1つは、
部位指向性分子または部位指向性分子に結合しているカ
ップルである。より好ましい実施態様において、R1
2、R3、R7、およびR8の少なくとも1つは、オリゴ
ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドに結合している
カップルである。
【0084】本発明の好ましいテキサフィリンによれ
ば、R1は(CH22CH2OH、R2およびR3はCH2
CH3、R4はCH3、R8が部位指向性分子または部位指
向性分子に結合しているカップル、およびR7はHであ
る。
【0085】別の好ましいテキサフィリンによれば、
置換基R1は(CH22CH2OH; R2およびR3はC
2CH3; R4はCH3;R7はO(CH2CH2O)2
2CH2OCH3、H、またはOCH3;および、R8
部位指向性分子または部位指向性分子に結合しているカ
ップルである。
【0086】オリゴヌクレオチドに結合しているカップ
ルは、さらにO(CH2nCO−オリゴヌクレオチドと
して記載され得、ここでnは1〜7、そして好ましくは
1〜3である。
【0087】さらに本発明の好ましい実施態様におい
て、 R1は(CH22CH2OH 、R2およびR3はC
2CH3、 R4はCH3、ならびにR7およびR8はO
(CH 2CH2O)2CH2CH2OCH3である。
【0088】本発明の好ましいテキサフィリンの化合物
によれば、R1〜R4、R7、およびR8は表1のテキサフ
ィリンのA1〜A22、R5、R6、およびR9〜R12
H、そしてMは本明細書中で上記した定義どおりであ
る。しかし、上記のテキサフィリンは、本発明での使用
に好ましい化合物であるが、本発明はこれらに限定され
ず、そしてすべての光感受性テキサフィリンは本発明の
実施に有用であり得る。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】 テキサフィリン金属錯体は、米国特許第5,252,7
20号に記載されるように、例えば、肝臓、腎臓、腫瘍
やアテロームのような脂質に富む領域で局在化する固有
の生物局在化特異性を有する。重要なことは、水酸化テ
キサフィリンは、親油性領域への局在化に最適な脂質−
水分配係数を有するが、十分に水溶性であり、容易な取
り扱いを可能にする。「水溶性」は、水性の液体で約1
mMかそれ以上に可溶であることを意味する。「親油性
領域への局在化」は、周囲の非脂質に富む組織または物
質よりも、脂質に富む組織または物質に高い親和性を有
することを意味する。そして、懸濁液中のウィルスの場
合、この用語は、ウィルスの膜外皮の親和性を有するこ
とを意味する。「脂質に富む」とは、より多くのトリグ
リセリド、コレステロール、脂肪酸などを有することを
意味する。
【0091】本明細書中で使用される「テキサフィリン
を参照することにより」テキサフィリンの局在化部位を
決定するということは、テキサフィリンが常磁性の金属
を含んでいれば、磁気共鳴イメージング、金属がガンマ
放出性であればガンマ線の検出のような局在化により、
または、単色性のX線光子源もしくは蛍光分光法の使用
によって、その位置を見出し得ることを意味する。放射
免疫診断法に用いるガンマ放出性金属は、本明細書中で
参考として援用される米国特許第5,252,720号
に記載される。好ましいガンマ放出性金属は、111In
(III)である。テキサフィリンの非金属化形態が、
特に蛍光性がテキサフィリンの検出に好ましい手段であ
る場合、用いられ得る。
【0092】金属を含まないテキサフィリン化合物およ
び反磁性金属化テキサフィリン化合物、それらを製造す
る方法およびそれらを使用する方法は、米国特許第4,
935,498号;同第5,162,509号;同第
5,252,720号;同第5,256,399号;同
第5,272,142号;同第5,292,414号;
同第5,369,101号;同第5,432,171
号;同第5,439,570号;同第5,451,57
6号;同第5,457,183号;および同第5,47
5,104号;ならびに係属中の米国出願第08/09
8,514号、同第08/196,964号、同第08
/227,370号、および同第08/207,845
号に記載されている。各特許および各出願は本明細書中
で参考として援用される。サプフィリン化合物が、米国
特許第第5,041,078号;同第5,159,06
5号;同第5,120,411号;同第5,302,7
14号;および同第5,457,195号に開示され
る。各特許は、本明細書中で参考として援用される。
【0093】有機合成の当業者は、本開示および参考と
して援用される特許、出願、および出版物の開示を参照
して、様々な置換基を有する光感受性テキサフィリンを
生成するために、上記の基本的な合成化学を拡大し、そ
して改善し得る。例えば、ポリエーテル結合されたポリ
ヒドロキシル化基、サッカライドがアセタール様グリコ
シド結合を介して結合しているサッカライド置換基、オ
リゴサッカライド、またはポリサッカライドは、テキサ
フィリンに同様に結合し得る。カルボキシル基がアリー
ルエーテルまたは官能基化されたアルキル置換基を介し
てテキサフィリンコアに結合する2重にカルボキシル化
されたテキサフィリンは、様々のエステル化生成物に変
換され得る。ここで、エステル結合は、さらにヒドロキ
シル基を含む置換基を結合するのに役立つ。ポリヒドロ
キシル化されたテキサフィリン誘導体は、第2級アミド
結合の使用を介して合成され得る。サッカライド部分は
アミド結合を介して結合し得る。分岐したポリヒドロキ
シル(ポリオール)サブユニットを含むポリヒドロキシ
ル化テキサフィリン誘導体は、アリールエーテルまたは
エステル結合を介してテキサフィリンコアに結合し得
る。
【0094】カルボキシル化テキサフィリンのチオニル
クロライドまたはp−ニトロフェノールアセテートでの
処理は、目的のモノクローナル抗体または他の生体分子
への結合に適する活性化されたアシル種を生成する。標
準的なインサイチュカップリング(例えば、1,1’−
カルボニルジイミダゾール)法は、結合体を生じさせる
ために用いられ得る。
【0095】下記の構造は、本発明のR基の位置と、大
員環の周囲の原子位置についてのIUPAC命名法との
相関を示す。
【0096】
【化6】 大員環のB(ベンゼン環)部分のR6位およびR9位での
置換基は、分子の3位および6位でオルト−フェニレン
ジアミンへの結合によって大員環に組み込まれる。大員
環のT(トリピラン(tripyrrane))部分の
5位およびR10位での置換基は、置換されたオルト−
フェニレンジアミンとの縮合前の合成行程で、トリピラ
ンの5位のカルボキシル基の適切な官能基化によって組
み込まれる。
【0097】非芳香族テキサフィリンは、構造Aを有す
るトリピランアルデヒドまたはトリピランケトン;およ
び構造Bを有する置換オルト−フェニレンジアミンの縮
合によって都合よく得られる。
【0098】
【化7】 置換基R1〜R12は、本明細書中に記載される通りであ
る。好適な合成方法では、ブレンステッド塩基は、トリ
エチルアミンまたはN,N,N’,N’−テトラメチル
−1,8−ジアミノナフタレン(「プロトンスポン
ジ」)であり、酸化剤は空気飽和の有機溶媒、酸素、酸
化白金、O−クロラニル、または2,3−ジクロロ−
5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンである。還流
の工程での攪拌または加熱は、少なくとも24時間の還
流時に混合物を攪拌し、加熱することを包含し得る。有
機溶媒は、メタノール、またはエタノールとクロロホル
ム、またはメタノールとベンゼン、またはメタノールと
ジメチルホルムアミドを含む。
【0099】PCT公報WO94/29316は、テキ
サフィリンオリゴヌクレオチド結合体、特に、置換基R
2、R3、R7、またはR8が、オリゴヌクレオチド、また
はオリゴヌクレオチドに結合される結合であるテキサフ
ィリン分子の合成に関して、本明細書中で参考として援
用される。アミド、エーテル、およびチオエーテルは、
本目的のために用いられ得る結合の代表例である。5’
末端、3’末端、または内部の糖もしくは塩基残基でア
ミンにより官能基化されたオリゴヌクレオチドは、テキ
サフィリン錯体の活性化カルボン酸エステル誘導体で合
成後に修飾され得る。あるいは、1つ以上のチオホスフ
ェートまたはチオール基を含むオリゴヌクレオチドアナ
ログは、イオウ原子でテキサフィリン錯体のハロゲン化
アルキル誘導体を用いて選択的にアルキル化され得る。
得られるオリゴヌクレオチド錯体の結合体は、標的核酸
と結合テキサフィリンとの最適な触媒相互反応を提供す
るように設計され得る。オリゴヌクレオチドは、おそら
く少なくとも約8ヌクレオチドの相補的な核酸に結合す
るのに十分な長さであり得る。
【0100】DNA、RNA、およびそれらのアナログ
の合成の一般的な総説に関しては以下を参照のこと:O
ligonucleotides and Analo
gues,F.Eckstein編,1991,IRL
Press,New York;Oligonucl
eotide Synthesis,M.J.Gait
編,1984,IRL Press Oxford,E
ngland; Caraccioloら(198
9);Bioconjugate Chemistr
y,Goodchild,J.(1990);またはホ
スホネート合成に関しては、Matteucci,M
D.ら、Nucleic Acids Res.14:
5399(1986)(これらの参考文献は、本明細書
中で参考として援用される)。
【0101】一般的には、従来の5’−3’結合を含む
オリゴヌクレオチド合成のために、3つの日常的に用い
られる固相に基づいたアプローチがある。これらは、ホ
スホルアミデート法、ホスホネート法、およびトリエス
テル法である。
【0102】オリゴマーDNAを合成するために商業的
に用いられている現在の方法の概要は以下の通りであ
る:約100残基までの長さのオリゴマーは、ホスホル
アミデート化学を用いる市販の合成機、例えばAppl
ied BiosystemsInc.(ABI) m
odel 392で調製される。DNAは、ホスホルア
ミデートと呼ばれる高い反応性のリン(III)試薬の
連続的な付加を介して3’から5’の方向に合成され
る。最初の3’残基は、制御された有孔性シリカ固体支
持体に共有結合している。その支持体は、ポリマーの操
作を大いに容易にする。各残基が成長ポリマー鎖に結合
された後、リン(III)は、ヨウ素溶液による短い処
理によってより安定な状態であるリン(V)に酸化され
る。未反応残基は無水酢酸でキャップされ、5’保護基
は弱酸で除去され、そして、所望のDNAポリマーが合
成されるまで、さらに残基を付加するためにこのサイク
ルが繰り返され得る。十分な長さのポリマーが、塩基に
さらすことによって、残っている保護基の除去とともに
固体支持体から放出される。一般的なプロトコルでは、
飽和したエタノール性アンモニアが用いられる。
【0103】ホスホネートに基づく合成は、酸に対して
安定なホスホネートエステル結合を得るのに適切な活性
化剤の存在下、フリーの水酸基を有する固相誘導された
ヌクレオチド鎖を用いて結合されるべき位置でホスホネ
ート部分を含む適切に保護されたヌクレオチドの反応に
よって行われる。従って、ホスフェートまたはチオホス
フェートへの酸化は、オリゴヌクレオチドの合成時、ま
たはオリゴヌクレオチドの合成が完了した後の任意の時
点で行われ得る。ホスホネートはまた、四塩化炭素の存
在下で第1級アミンまたは第2級アミンとの反応によっ
て、ホスホルアミデート誘導体に変換され得る。
【0104】トリエステル合成において、保護されたホ
スホジエステルヌクレオチドは、カップリング剤の存在
下、固体支持体に誘導体化された成長ヌクレオチド鎖の
フリーの水酸基と縮合する。この反応は、未保護のオリ
ゴヌクレオチドを形成するためにオキシム溶液で処置さ
れ得る保護されたホスフェート結合をもたらす。
【0105】一般的にこれらの3つのアプローチを示す
と、次に来るヌクレオチドは、「活性化」ホスファイト
/ホスフェート基を有すると見なされる。一般的に用い
られる固相合成技術を用いることに加えて、オリゴヌク
レオチドはまた、ジエステル合成のような溶液相法を用
いて合成され得る。その方法は実行可能であるが、一般
的に、任意の実質的な長さのオリゴヌクレオチドにはほ
とんど効果がない。
【0106】インビボでの加水分解に抵抗性の好ましい
オリゴヌクレオチドは、各塩基にホスホロチオエート置
換を含む(J.Org.Chem.,55:4693−
4699,(1990)およびAgrawal,(19
90))。オリゴデオキシヌクレオチドまたはそれらの
ホスホロチオエートアナログは、Applied Bi
osystem 380B DNA 合成機(Appl
ied Biosystems,Inc.,Foste
r City,CA)を用いて合成され得る。
【0107】上記に示した使用法で、テキサフィリンは
薬学的調製物として提供される。テキサフィリンの薬学
的調製物は、単独または薬学的に受容可能なキャリアと
ともに、単回用量または複数用量のいずれかで投与され
得る。適切な薬学的キャリアは、不活性な固体の希釈剤
または添加剤、無菌の水性溶液、および様々の有機溶媒
を含む。本発明のテキサフィリンと薬学的に受容可能な
キャリアとの組合わせで形成された薬学的組成物は、次
いで、様々な投薬形態で容易に投与され得る。投与は、
静脈内、腹腔内、非経口的、筋肉内、皮下、経口、また
は局所であり得、好ましくは局所または静脈内投与、そ
してさらに好ましくは静脈内投与である。
【0108】ゴマ油もしくはピーナツ油、水性のプロピ
レングリコール中の、または無菌の水溶液中のテキサフ
ィリンの溶液が用いられ得る。このような、水溶液は必
要であれば、適切に緩衝化され、そして液体希釈剤はま
ず、十分な食塩水またはグルコースで等張にされる。こ
れらの特定の水溶液は、特に、静脈内、筋肉内、皮下、
および腹腔内投与に適している。これに関して、使用さ
れ得る無菌の水性媒体は、本明細書の開示に照らして当
業者には公知である。局所用クリーム、乳液、溶液など
が、身体の表面領域への適用に意図される。局所的適用
はまた、イオン浸透療法によってなされ得る。
【0109】アンチセンスの適用には、オリゴヌクレオ
チドの安定性を保つための賦形剤および保存剤が選択さ
れる。オリゴヌクレオチド骨格の高度に負に帯電したホ
スフェート基やイオウ基は、上皮または他の表面細胞を
刺激し得る。対イオンは、刺激を防止する処方目的のた
め用いられ得る。
【0110】薬学的形態は、注射可能な無菌溶液または
分散剤の即時の調製のための無菌の水溶液または散剤、
および無菌の粉剤を含む。すべての場合において、形態
は無菌でなければならず、シリンジでの使用に容易な程
度に流体でなければならない。製造および保存条件下で
安定でなければならず、そして、細菌および真菌などの
微生物による汚染作用に対して保護されなければならな
い。キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール
(例えばグリセロール、プロピレングリコール、および
液体のポリエチレングリコールなど)を含む溶媒または
分散媒体、それらの適切な混合物、および植物油であり
得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーテ
ィング剤の使用、分散剤の場合、必要とされる粒子サイ
ズを維持すること、および、界面活性剤の使用によって
保持され得る。微生物の活動防止には、様々な抗生物質
や抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フ
ェノール、ソルビン酸、チメロサールなどにより得られ
得る。多くの場合、例えば、マンニトールまたはデキス
トロースの糖あるいは、塩化ナトリウムの等張剤を含む
ことが望ましい。より好ましい等張剤は、約2〜8%の
濃度のマンニトール溶液であり、最も好ましくは約5%
の濃度である。注射可能な組成物の吸収は、組成物にお
いて、吸収を遅らせる薬物、たとえばアルミニウムモノ
ステアレートおよびゼラチンの使用によって長くされ得
る。
【0111】無菌溶液は、要求される量で、適切な溶媒
中で、要求される上記の様々な他の成分とともに活性化
合物を取り込むことによって調製され、その後濾過滅菌
される。一般的に、分散剤は、様々な無菌の活性成分
を、基礎的な分散媒体および上記の成分からの必要な他
の成分を含む無菌ビヒクル内に取り込むことで調製され
る。無菌の注射可能な溶液の調製のための無菌粉末の場
合、好ましい調製方法は、真空乾燥および凍結乾燥技術
である。これらは、活性成分および任意のさらなる所望
の成分の粉末を、その前もって濾過滅菌された溶液から
生産する。
【0112】本明細書中で使用する、「薬学的に受容可
能なキャリア」とは、任意のそしてすべての溶媒、分散
媒体、コーティング剤、透過性増加剤、抗生物質および
抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的
活性物質のための、このような媒体および薬剤の使用は
当該分野で周知である。いずれかの従来の媒体または薬
剤が活性成分と適合しないことを除いて、治療組成物で
のその使用は意図される。補足的な活性成分はまた、組
成物内に組み込まれ得る。
【0113】テキサフィリンオリゴヌクレオチド結合体
のRNA光切断能力に対する信頼できるアッセイは、実
施例5で示す、相補的なリボ核酸の光切断に関するアッ
セイである。結合体による光切断は、結合体が意図され
た能力および活性を有することを実証する。
【0114】1μMのLuB2T2でRNAを処理する
と、光の存在下と同様に、光がないときでも加水分解生
成物が生じる(本明細書中で参考として援用されるPC
T公報WO/94/29316を参照)。従って、RN
Aとのこの反応は、光誘導によるものではなく、そして
本発明の光切断と異なる生成物を生成する。光酸化によ
る損傷の生成物は、グアニンの9位での反応を含む。こ
の反応は、一般に、脱プリン化、鎖破壊、および両方が
ホスフェート化末端を含む2個のより小さな断片の形成
を導く。一方、加水分解は、2つの生じる断片の一方で
はフリーのリボース、他方ではホスフェート末端をもた
らす。
【0115】下記の実施例は、本発明の好ましい実施態
様を示すために包含する。当業者には、添付の実施例に
おいて開示される技術は、本発明の実施において十分に
機能するために、本発明者らによって発見された技術を
表わしており、従ってその実施のための好適な様式を構
成していると見なされ得ると理解されるべきである。し
かし、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱する
ことなく、本発明の開示に照らし、多くの変化が開示さ
れた特定の実施態様においてなされ得、そしてさらに同
様のまたは類似の結果が得られ得ることを理解する。
【0116】
【実施例】(実施例1) ルテチウムテキサフィリン−オリゴヌクレオチド結合体
の合成 本実施例は、相補的なRNAの部位指向性光切断に有用
な、ルテチウムテキサフィリン−オリゴヌクレオチド結
合体の合成を提供する(スキームAを参照のこと)。
【0117】4−アミノ−1−[1−(エチルオキシ)
アセチル−2−オキシ]−3−ニトロベンゼン1B(n
=1)。炭酸カリウム(14.0g、101mmol)
および4−アミノ−3−ニトロフェノール1A(10.
0g、64.9mmol)を150mLの乾燥アセトニ
トリル中に懸濁した。エチル−2−ヨードアセテート
(10mL、84.5mmol)(またはエチルヨード
ブチレートを使用し得、この場合、n=3である)をシ
リンジにより添加し、そして懸濁液を室温にて約21時
間撹拌した。クロロホルム(約375mL)を添加し、
懸濁液を分液漏斗に移し、そこでこれを水(2×約10
0mL)で洗浄した。水洗浄液を次いでCHCl3(約
100mL)で洗浄し、そして合わせたCHCl3抽出
液を水(約100mL)で洗浄した。溶媒をロータリー
エバポレーターにより除去し、そして残渣をCHCl3
(約500mL)で再び溶解し、そしてヘキサン(1.
5L)中に沈澱させた。2日間放置した後、粗フリット
(coarse fritted)漏斗を用いて沈澱を
濾過し、そして真空中で乾燥して14.67gの化合物
B(n=1)(94.1%)を得た。TLC:Rf=
0.43、CHCl3
【0118】4−アミノ−1−[1−(ヒドロキシ)ア
セチル−2−オキシ]−3−ニトロベンゼン1c(n=
1)。4−アミノ−1−[1−(エチルオキシ)アセチ
ル−2−オキシ]−3−ニトロベンゼン1B(n=
1)、(10.00g、37.3mmol)をテトラヒ
ドロフラン(100mL)中に溶解し、水酸化ナトリウ
ム水溶液(1M溶液、50mL)を添加し、そして溶液
を室温で約21時間撹拌した。テトラヒドロフランをロ
ータリーエバポレーターにより除去し、そして水(10
0mL)を添加した。溶液をCHCl3(約200m
L)で洗浄し、次いで、塩酸(1M溶液、50mL)の
添加により中和した。数分間放置した後、形成した沈澱
を濾過し、水で洗浄し、そして真空中で乾燥して8.9
13gの化合物1c(n=1)(99.5%)を得た。
TLC:Rf=0.65、10%メタノール/CHCl
3
【0119】16−[1−(ヒドロキシ)アセチル−2
−オキシ]−9,24−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)−4,5−ジエチル−10,23−ジメチル−1
3,20,25,26,27−ペンタアザペンタ−シク
ロ−[20.2.1.13,6.18 ,11.014,19]ヘプタ
コサ−3,5,8,10,12,14(19),15,
17,20,22,24−ウンデカエン1E(n=
1)。4−アミノ−1−[1−(ヒドロキシ)アセチル
−2−オキシ]−3−ニトロベンゼン1c(n=1)
(1.800g、8.49mmol)を、1Lフラスコ
中のメタノール(100mL)に溶解した。カーボン上
のパラジウム(10%、180mg)を添加し、フラス
コ内の雰囲気を、大気圧の水素で置換した。灰色の沈澱
が、約3時間後に形成され、そして上清は透明であっ
た。メタノールを真空下で除去し、酸素に曝さないよう
に注意しながら、化合物を真空下で一晩乾燥した。イソ
プロピルアルコール(500mL)およびHCl(12
M、400μL)を添加し、そして懸濁液を約15分間
撹拌した。
【0120】
【化8】
【0121】
【化9】 2,5−ビス[(3−ヒドロキシプロピル−5−ホルミ
ル−4−メチルピロール−2−イル)メチル]−3,4
−ジエチルピロール1D(n=1)(4.084g、
8.49mmol)を添加し、そして反応物を室温で、
アルゴン雰囲気下で3時間撹拌した。塩酸(12M、4
00μL)を再び添加し、そして反応物を再度さらに
3.5時間撹拌した。得られた赤い溶液を、セライトを
通して濾過し、そして濾過ケークをイソプロピルアルコ
ールを用いて濾液が無色になるまで洗浄した。ロータリ
ーエバポレーターを用いて溶媒を約50mLの容積まで
減らし、そして溶液を、急速撹拌中のEt2O(約70
0mL)に沈澱させた。濾過して、真空下での乾燥の
後、化合物1E(n=1)を、赤色の固体(5.550
g、98.4%)として得た。TLC:Rf=0.6
9、20%メタノール/CHCl3(条痕、プレート上
でI2により緑色に変化する)。
【0122】16−[1−(ヒドロキシ)アセチル−2
−オキシ]−9,24−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)−4,5−ジエチル−10,23−ジメチル−1
3,20,25,26,27−ペンタアザペンタシクロ
−[20.2.1.13,6.18,1 1.014,19]ヘプタコ
サ−1,3,5,7,9,11(27),12,14
(19),15,17,20,22(25),23−ト
リデカエン1Fのルテチウム錯体(M=Lu、n=
1)。ほぼ等モル量の大員環のプロトン化体、16−
[1−(ヒドロキシ)アセチル−2−オキシ]−9,2
4−ビス(3−ヒドロキシプロピル)−4,5−ジエチ
ル−10,23−ジメチル−13,20,25,26,
27−ペンタアザペンタシクロ−[20.2.1.1
3,6.18,11.014,19]ヘプタコサ−3,5,8,1
0,12,14(19),15,17,20,22,2
4−ウンデカエン塩酸塩1E(n=1)、および酢酸ル
テチウム5水和物を、メタノール中のトリエチルアミン
と合わせ、そして加熱して、空気中で5.5時間還流し
た。反応物を室温まで冷却し、そして−20℃にて一晩
保存した。溶媒をロータリーエバポレーターにより除去
し、アセトンを添加し、そして懸濁液をロータリーエバ
ポレーターにより2時間撹拌した。懸濁液を濾過し、そ
して沈澱を真空下で短時間乾燥させ、そしてメタノール
(約250mL)および水(25mL)中で溶液を形成
させた。HCl(1M)を用いてpHを4.0に調整
し、HClで洗浄したゼオライトLZY54(約5g)
を添加して、懸濁液をロータリーエバポレーターにより
約6時間撹拌した。AmberliteTMIRA−90
0イオン交換樹脂(NaF処理、約5g)を添加し、そ
して懸濁液をさらに1時間撹拌した。懸濁液を濾過し、
樹脂をメタノール(約100mL)で洗浄し、そしてH
Cl(1M)を用いて濾液をpH 4.0に調整した。
ロータリーエバポレーターにより溶媒を除去し、エタノ
ール(無水)を用いて微量の水を除去した。真空下で乾
燥した後、化合物をメタノール(25mL)に溶解し、
そして急速撹拌中のEt2O(300mL)中に沈澱さ
せた。濾過および真空下で乾燥した後に、化合物1
F(M=Luおよびn=1)を沈澱物として得た。分析
サンプルを、50mgの1F(n=1)を酢酸で洗浄し
たゼオライトとともにメタノール(25mL)中に溶解
し、次いで約1時間、酢酸で洗浄したAmberlit
TMで処理することにより調製した。メタノールを最少
容量に減少させた後、溶液を急速撹拌中のEt2O(7
0mL)中に沈澱させ、濾過し、そして真空下で乾燥さ
せた。
【0123】オリゴデオキシヌクレオチド−アミン1G
とルテチウム−テキサフィリン結合体1F(n=1)と
の合成後の修飾。16−[1−(ヒドロキシ)アセチル
−2−オキシ]−9,24−ビス(3−ヒドロキシプロ
ピル)−4,5−ジエチル−10,23−ジメチル−1
3,20,25,26,27−ペンタアザペンタシクロ
−[20.2.1.13,6.18,11.014,19]ヘプタコ
サ−1,3,5,7,9,11(27),12,14
(19),15,17,20,22(25),23−ト
リデカエンのルテチウム錯体1F(M=Lu,n=1)
(約30μmol)、およびN−ヒドロキシスクシンイ
ミド(43μmol)を、共に真空下で一晩乾燥させ
た。化合物をジメチルホルムアミド(無水、500μ
L)中に溶解させ、そしてジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(10mg、48μmol)を添加した。得られた
溶液を、遮光しながら、8時間、アルゴン下で撹拌し
た。ここで、1.6mLのEppendorfチューブ
において350μLの容量の0.4M重炭酸ナトリウム
緩衝液中のオリゴヌクレオチド1G(87nmol)の
溶液に110μLのアリコートを添加した。短時間撹拌
した後に、遮光しながら23時間溶液を放置した。0.
45μmナイロンの微量遠心用濾過(microfil
terfuge)チューブを通して懸濁液を濾過し、そ
してEppendorfチューブを150μLの滅菌水
で洗浄した。合わせた濾液を2つのEppendorf
チューブに分け、そしてグリコーゲン(20mg/m
L、2μL)および酢酸ナトリウム(3M、pH 5.
4、30μL)をそれぞれのチューブに加えた。ボルテ
ックスした後に、エタノール(無水、1mL)を各チュ
ーブに添加してDNAを沈澱させた。遠心分離の後にエ
タノールを静かに除き、DNAをさらに1mLのエタノ
ールのアリコートで洗浄し、そして風乾した。ペレット
を50%ホルムアミドゲル積載緩衝液(20μL)に溶
解し、90℃で約2分間変性し、そして20%変性ポリ
アクリルアミドゲルに載せた。結合体1H(M=Lu,
n=1)に対応するバンドをゲルから切り出し、つぶ
し、そして1×TBE緩衝液(約7mL)中に1〜2日
間浸した。ナイロンフィルター(0.45μM)を通し
て懸濁液を濾過し、Sep−pakTM逆相カートリッジ
を用いて脱塩した。40%アセトニトリルを用いてカー
トリッジから結合体を溶出して、一晩凍結乾燥して、そ
して1mM HEPES緩衝液、pH 7.0(500
μL)に溶解した。UV/vis分光器を用いて溶液濃
度を決定した。
【0124】(実施例2)テキサフィリンまたはアミ
ン、チオール、もしくは ヒドロキシ結合オリゴヌクレオチドとのテキサフィリン
金属錯体の合成 アミド、エーテル、およびチオエーテルは、テキサフィ
リンまたはテキサフィリン金属錯体に対してオリゴヌク
レオチドのような部位指向性分子を結合するために用い
られ得る代表的な結合である。PCT公報WO 94/
29316は、これらのタイプの結合およびカップルを
有するテキサフィリンオリゴヌクレオチド結合体の合成
を提供するものとして本明細書中で参考として援用され
る。
【0125】アミン官能基性、あるいは5’末端、3’
末端、または糖もしくは塩基の残基で内在的に官能基化
されたオリゴヌクレオチドを有する部位指向性分子は、
合成後、テキサフィリンまたはテキサフィリン金属錯体
の活性化されたカルボキシルエステル誘導体で修飾され
る。FeBr3のようなルイス酸の存在下、臭化物誘導
体化されたテキサフィリンは、オリゴヌクレオチドの水
酸基と反応して、テキサフィリンリンカーとオリゴヌク
レオチドとの間でエーテル結合を形成する。
【0126】あるいは、一つまたはそれ以上のチオホス
フェート基またはチオール基を含むオリゴヌクレオチド
アナログは、アルキルハロゲン化物誘導体によりテキサ
フィリン錯体のイオウ原子で選択的にアルキル化され
る。オリゴヌクレオチド錯体結合体は、標的化RNAホ
スホジエステル骨格とテキサフィリンとの最適な触媒的
相互作用を提供するために設計される。
【0127】本発明では、オリゴヌクレオチドを、実質
的に相補的な配列を含む相補的なリボヌクレオチド、ま
たはオリゴリボヌクレオチド、またはポリリボヌクレオ
チドを含む化合物を選択的に結合するために用いる。本
明細書中で使用される、実質的に相補的な配列は、ヌク
レオチドが一般的に相補的なヌクレオチドと塩基対を形
成し、そして、塩基対のミスマッチがほとんどない配列
である。オリゴヌクレオチドは、おそらく少なくとも9
ヌクレオチドの相補的核酸と結合するのに十分な大きさ
であり得る。本発明者らは、本発明のテキサフィリンオ
リゴヌクレオチド結合体を、たとえば、アンチセンス能
力において、化学療法剤であるとして意図する。
【0128】(実施例3)オリゴヌクレオチドの3’末
端に結合されるテキサフィリンを有する テキサフィリン−オリゴヌクレオチド結合体の合成 12塩基の2つのオリゴデオキシリボヌクレオチドの各
々を、アルキルアミン基を3’末端ホスフェートで含有
させるために合成した(Keystone Labs、
Menlo Park、California)。オリ
ゴヌクレオチドをHPLCで精製し、そして使用前に、
LiClを用いて沈澱させた。Lu(III)テキサフ
ィリン錯体(M=Luおよびn=1の1F)のようなカ
ルボン酸官能基化金属テキサフィリン錯体と、カルボジ
イミドおよびN−ヒドロキシスクシンイミドとの反応に
より、対応する活性化エステルが得られた。これを、選
択したオリゴデオキシヌクレオチドアミンの溶液に直接
添加した。得られたテキサフィリン金属錯体−オリゴヌ
クレオチド結合体を、電気泳動により精製した。
【0129】これらの3’結合体は、本発明の特定の実
施態様において特に重要であり得る。なぜなら、大きな
基(例えば、本発明のテキサフィリン錯体)のオリゴヌ
クレオチドの3’末端への結合は、オリゴヌクレオチド
を細胞エクソヌクレアーゼに対して耐性にさせるからで
ある。
【0130】同様に、本発明の1つの実施態様は、その
5’末端がテキサフィリンに結合しているオリゴヌクレ
オチドの3’末端へ、特定のリガンドを付加することで
ある。3’リガンドの機能は、結合体の細胞内への取り
込みを補助することである。このようなリガンドは、当
該分野で公知であり、コレステロールおよびポリリジン
が挙げられるが、これらに限定されない。
【0131】テキサフィリンまたはテキサフィリン金属
錯体−オリゴヌクレオチド結合体を用いるRNAの光切
断における本発明のさらなる実施態様は、2つの結合体
のセットの使用である。結合体の一方は、オリゴマーの
5’末端に結合したテキサフィリンを有し、もう一方
は、オリゴマーの3’末端に結合したテキサフィリンを
有し、そして、これらのオリゴマーは、同一のRNA基
質に相補的である。両方のテキサフィリンが標的の光切
断部位の近傍に位置するように、一方は、他方のちょう
ど上流にある。2つの触媒基を分ける距離は、長さが変
化したオリゴマー5’結合体のネストされた(nest
ed)セットの調製、およびRNAテンプレートに対す
る2つの結合体の同時の結合により生じる光切断効率の
比較により変化し得る。
【0132】(実施例4) テキサフィリン−オリゴヌクレオチドの2重結合体の合
成 12塩基を有するオリゴデオキシリボヌクレオチドを、
アルキルアミン基を3’末端および5’末端の両方で含
有させるために合成した(KeystoneLabs、
Menlo Park、California)。この
オリゴマーを、過剰のカルボン酸官能基化金属テキサフ
ィリン錯体と反応させ、実施例3の手順に従い、12マ
ーの3’と5’末端の両方にテキサフィリン−金属錯体
を有する2重結合体を得た。
【0133】同一のオリゴヌクレオチドに結合した2つ
のテキサフィリン(末端各々に1つ)の使用は、金属錯
体の協調した活性により、効率が増大して、RNAの光
切断を達成するはずである。この実施態様において、テ
キサフィリンが金属化される場合、両方のテキサフィリ
ン錯体が、同一の金属、好ましくは、反磁性の金属カチ
オン、そしてより好ましくは、ルテチウム(III)を
含有することが好ましい。
【0134】さらに、2重結合体は、この1つの分子に
より達成され得る機能の多様性を提供する。例えば、オ
リゴヌクレオチドは結合特異性を提供し、一方のテキサ
フィリン金属錯体(例えば、金属イオンとしてGd(I
II)を有する)は、イメージ化(imaging)を
提供し得、他方はRNA光切断を提供する。このような
2重結合体は、2つの機能、イメージ化および光切断を
1つの分子により果たし得る。
【0135】(実施例5)LuTxp−オリゴヌクレオ
チド結合体による RNAの部位特異的光依存性切断 本実施例は、4つの異なるルテチウムテキサフィリン−
オリゴヌクレオチド結合体によるRNAの部位特異的光
依存性光切断を提供する。テキサフィリン−オリゴヌク
レオチド結合体による対応するDNA基質の光切断は、
対照研究として役立ち、そして、RNAおよびDNAの
基質を用いてグアニン残基で光切断が起こるということ
を実証する。
【0136】反応混合物は、ルテチウムテキサフィリン
オリゴヌクレオチド結合体(スキームBおよびCに示す
ように)、4×緩衝液(5μL)、キャリアDNA(1
μL)、および最終容量を20μLとするための水から
作製された溶液に、約100,000cpmの5’−32
P−標識RNA36マーまたはDNA36マーの基質を
添加することにより調製した。最終の結合体濃度は50
nMであった。4×緩衝液は、400mM NaCl、
200mM HEPES、pH 7.5、100μM
EDTAである。
【0137】
【化10】
【0138】
【化11】 すべてのサンプルは、室温で、150mW/cm2の出
力密度を用いて732nmに調節された色素レーザー
(Coherent,Palo Alto,CA)を用
いて15分間照射した。照射後、RNAまたはDNAは
標準法によりエタノールで沈殿させた。
【0139】放射性標識されたDNAを含むサンプル
を、10%ピペリジン水溶液(50μL)中に溶解し、
90℃で30分間加熱した。放射性標識されたRNAを
含むサンプルを、1:1:8のアニリン/酢酸/水(5
0μL)中に溶解し、58℃で30分加熱した。水(5
00μL)をすべてのサンプルに添加し、次いでスピー
ドバック(Speedvac)で乾燥した。すべてのサ
ンプルを、50%ホルムアミド積載緩衝液中に再懸濁
し、60℃で5分間変性し、20%変性ポリアクリルア
ミドゲル上で電気泳動して分析した。オートラジオグラ
フは、適切な相補的な15マーLuTx結合を含むレー
ンでのみ実質的な光切断を示した。非相補的オリゴヌク
レオチドと結合したテキサフィリンは、基質の光切断を
行わなかった。スキームBおよびスキームCで、矢印
は、光切断が観察された部位を示す。グアニン特異的配
列決定レーンでジメチルスルフェートによって生じたバ
ンドと同時に移動するLu−Tx−媒介光切断バンド
を、対照とする。光切断の強度は、LuTx錯体の予想
される位置に隣接する部位でより高かった。これらの測
定は、RNAまたはDNAの相補的配列へのLuTx結
合体のハイブリダイゼーションがグアニン残基での部位
特異的な光修飾を生じ、そしてその結果、塩基性の条件
下の研究で部位特異的光切断を行う、というモデルと一
致する。
【0140】2’−O−メチルRNAおよびDNAオリ
ゴヌクレオチド結合体の比較において、より大きな程度
の光切断がゲルの低位で生じているのが見出された。こ
れは、アンチセンス結合体と標的との間に形成された2
本鎖の主要溝に沿い、そして横切る部位での光修飾に対
応する。光切断パターンにおけるこれらの差異は、2’
−O−メチルRNA−とDNA−由来の2本鎖間の配座
の差異と明らかに関連し、2’−O−メチルRNA結合
体は全体的な光切断の効率をさらに高める。
【0141】光切断の効率は、DNA基質について70
%〜90%の範囲であった。RNA基質の光切断のパタ
ーンは、収率は低いが、そのDNAアナログの光切断パ
ターンと平行していた。このことは、より穏やかなアニ
リンの処理によって光誘導された損傷のほとんど有効で
ない暴露を反映するようである。(RNAは、アルカリ
条件下でのより高度な不安定性により、ピペリジン処理
に供されなかった。)基質(配列番号4)とテキサフィ
リン−オリゴヌクレオチド結合体標識の基質(配列番号
2)との組み合わせは、相補的な結合体を含む他のレー
ンと比較して、相対的にほとんど光切断が見られなかっ
た。このことは、このRNA配列に対するDNA−Lu
Tx結合体の結合がより弱いものであることを示し得、
そして、さらに本適用で用いた2’−O−メチルRNA
結合体が優れていることを明らかにする。
【0142】本発明者らは、DNAポリマーの光切断活
性を有するテキサフィリンに気がついていたが(WO
96/09315)、RNAもまた光切断されることは
明らかでなかった。2’部位は、RNAにおいては水酸
基によって保護されており、そのポリマーの配座はDN
Aと異なり、そして、グアニンのC9位からの電子的影
響がDNAと異なる。本実施例で実証された光切断は、
オリゴヌクレオチドに結合したテキサフィリンによるも
のだとしても、本発明者らは、本明細書中で用いられた
濃度よりも高い濃度ではあるが、非結合テキサフィリン
もまた光切断に効果的であることを予想する。
【0143】(実施例6) 真核生物細胞内におけるテキサフィリン−オリゴヌクレ
オチド結合体の蛍光局在性 本発明者らは、テキサフィリン−オリゴヌクレオチド結
合体が、蛍光局在性により観測されるように、真核細胞
により取り込まれることを示した。
【0144】HL−60細胞(ヒト骨髄性白血病細胞
株)をY(III)金属イオンまたはLu(III)金
属イオンのいずれかで錯体化したテキサフィリン−オリ
ゴヌクレオチド結合体(オリゴヌクレオチドは15塩基
を有するホスホロチオエートである)の溶液(最終濃度
15μmol)でインキュベートした。細胞を最少10
分〜約60分までの間インキュベートし、その後細胞を
洗浄した。蛍光を、共焦点のアルゴンレーザー(488
nmで励起する)で測定した。テキサフィリンにより生
じた蛍光を可視化するために、700nm未満の波長を
除くためのカットオフフィルターを用いた。得られた蛍
光像は、蛍光が集中する明らかな局所的な「ホットスポ
ット」を有する、散乱した細胞質の蛍光を示した。
【0145】本明細書中で開示し、そして請求の範囲に
記載するすべての組成物および方法は、本開示に照ら
し、過度な実験を行うことなく、製造されそして実行さ
れ得る。本発明の組成物および方法は、好ましい実施態
様の見地から記載されているが、改変が、本発明の概
念、精神、および範囲から逸脱することなく、組成物、
方法に対して、そして本明細書中に記述される方法の工
程または一連の工程において、適応され得ることは、当
業者に明らかである。さらに詳細には、同様のまたは類
似した結果が得られる場合、化学的および生理学的にと
もに関連する特定の薬剤は本明細書中に記載される薬剤
に置換され得ることが明らかである。当業者に明らかな
すべてのこれらの類似の置換および修飾は、添付した請
求の範囲により定義されるように、本発明の精神、範
囲、および概念の範囲に入ると考えられる。
【0146】以下の参考文献は、本明細書で引用するた
めに、適切な部分で本明細書中で参考として援用され
る。 参考文献
【0147】
【表3】
【0148】
【表4】
【0149】
【発明の効果】光感受性テキサフィリンを用いる、リボ
核酸のポリマーの光切断方法を提供する。好適な使用方
法は、リボ核酸のポリマーの部位特異的切断であり、そ
して好適な光感受性テキサフィリンは、結合特異性を有
する誘導体化されたテキサフィリン、特に、部位指向性
分子、好ましくはオリゴヌクレオチドに共有結合したテ
キサフィリンである。光切断の可能な基質は、メッセン
ジャー、リボソーマル、トランスファー、核内低分子、
細胞質内低分子のリボ核酸、そしてリボ核酸の共同因子
を包含する。従って、これらのリボ核酸を不活化し、良
性もしくは悪性ガン細胞、または所望でない細胞もしく
は組織の処置への多方面からのアプローチを提供する。
【0150】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Pharmcyclics Inc. and Board of Regents, the University of Texas Sy stems <120> RNA photocleavage using texaphyrin <130> F101C63595 <140> Japan <141> 2001-03-06 <150> US 08/484,551 <151> 1995-06-07 <160> 8 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 15 <212> Nucleic acid <213> Artificial <400> 1 CATCTGTGAG CCGGG 15 <210> 2 <211> 15 <212> Nucleic acid <213> Artificial <400> 2 CTCGGCCATA GCGAA 15 <210> 3 <211> 36 <212> Nucleic Acid <213> Aritificial <400> 3 CAACACCCGG CUCACAGAUG AAGUCUCCAA AAUAAA 36 <210> 4 <211> 36 <212> Nucleic acid <213> Artificial <400> 4 ACAGAACAUU CGCUAUGGCC GAGUGGAGAG ACCGCG 36 <210> 5 <211> 15 <212> Nucleic acid <213> Artificial <400> 5 CAUCUGUGAG CCGGG 15 <210> 6 <211> 15 <212> Nucleic acid <213> Artificial <400> 6 CUCGGCCAUA GCGAA 15 <210> 7 <211> 36 <212> Nucleic acid <213> Artificial <400> 7 CAACACCCGG CTCACAGATG AAGTCTCCAA AATAAA 36 <210> 8 <211> 36 <212> Nucleic acid <213> Aritificial <400> 8 ACAGAACATT CGCTATGGCC GAGTGGAGAG ACCGCG 36
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07H 23/00 C07H 23/00 C12N 15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA (71)出願人 591217403 ボード オブ リージェンツ, ザ ユニ バーシティ オブ テキサス システム BOARD OF REGENTS,TH E UNIVERSITY OF TEX AS SYSTEM アメリカ合衆国 78701 テキサス オー スティン ダブリュー. セブンス スト リート 201 (72)発明者 ダレン, マグダ アメリカ合衆国 カリフォルニア 95014, クパティーノ, ユニバーシティ ウェ イ 10234 (72)発明者 ジョナサン エル. セスラー アメリカ合衆国 テキサス 78731, オ ースティン, クレストウェイ ドライブ 5005

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リボ核酸のポリマーを光切断する工程で
    使用するための薬学的組成物の調製における光感受性テ
    キサフィリンの使用。
  2. 【請求項2】 前記リボ核酸のポリマーがメッセンジャ
    ーRNAである、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 前記光感受性テキサフィリンが以下の構
    造IまたはIIを有する、請求項2に記載の使用: 【化1】 ここで、MがHまたは反磁性金属カチオンであり;R1
    〜R4、R7およびR8が、独立して、水素、ハロゲン化
    物、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニ
    ル、アリール、ハロアルキル、ニトロ、ホルミル、アシ
    ル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアル
    コキシ、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニ
    ル、サッカライド、カルボキシ、カルボキシアルキル、
    カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、アミ
    ノ、アミノアルキル、オリゴヌクレオチド、またはオリ
    ゴヌクレオチドに結合しているカップルであり;R6
    よびR9が、R1〜R4、R7およびR8からなる群より独
    立して選択され、ただし、ハロゲン化物はヨウ化物以外
    であり、そしてハロアルキルはヨードアルキル以外であ
    り;R5およびR10〜R12が、独立して、水素、アルキ
    ル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシア
    ルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、ヒドロキ
    シアルケニル、ヒドロキシアルキニル、カルボキシアル
    キル、カルボキシアミド、カルボキシアミドアルキル、
    アミノ、アミノアルキル、またはオリゴヌクレオチドに
    結合しているカップルであり;R13が約3個までの炭素
    原子を有し、そして最初に結合した炭素原子の周囲で回
    転自由性を有する、アルキル、アルケニル、オキシアル
    キル、またはヒドロキシアルキルであり;R1、R2、R
    3、R7およびR8の少なくとも1つがオリゴヌクレオチ
    ド、またはオリゴヌクレオチドに結合しているカップル
    であり;そしてnが5以下の整数値である。
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