JP2001316268A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
化に対しての安定性が高く、外用剤中での経時的分解着
色がないメラニン生成抑制剤配合の皮膚外用剤を提供す
る。 【解決手段】 メラニン生成抑制剤としてヒトのチロシ
ナーゼに対する活性阻害に優れたハイドロキノン−α−
D−グルコピラノシドを含有する。
Description
ドロキノンのOH基の1つにα結合したハイドロキノン
−α−D−グルコピラノシドを含有する皮膚外用剤に関
する。ここで言う皮膚外用剤とは、クリーム、ローショ
ン、美容液、パック料、マッサージ料、化粧下地等の基
礎化粧料、ファンデーション、チークカラー、アイシャ
ドウ、アイライナー、マニュキュア等のメイクアップ化
粧料、シャンプー、トニック等の頭髪化粧料、洗顔料、
ボディー化粧料、入浴剤、石鹸、香水等である。
および紫外線に過度に暴露されるために生じるしみ・そ
ばかすならびに肝斑などの予防、改善のために各種のメ
ラニン生成抑制剤が用いられてきた。例えば、ハイドロ
キノン、ハイドロキノンのフェノール性OH基にグルコ
ースがβ結合したアルブチン(β−アルブチン)、ビタ
ミンCならびにその誘導体およびコウジ酸がその代表例
として挙げられる。
ウジ酸は、特に水中で熱や酸化に対して極めて弱く、不
安定で皮膚外用剤中において経時的に分解着色などの問
題がある。
−アスコルビルマグネシウム、β−アルブチンは、熱や
酸化に対する安定性は改善されてはいるが、効果の面な
どで必ずしも満足できるものではない。
のメラニン生成抑制剤にみられる上記のような問題を改
善ないしは解決できるメラニン生成抑制剤を皮膚外用剤
として提供することを課題とする。
を解決すべく、外用剤として安定で、しかも安全性が高
く、さらに従来のものより遥かに効果の高い物質を追求
して行く中で、次のような知見を得た。 (1)先ず、前記の目的に叶う化合物としてハイドロキ
ノン−α−D−グルコピラノシド(以下、α−アルブチ
ン)が存在すること。 (2)α−アルブチンがヒト由来のチロシナーゼに対し
特異的に極めて強力に阻害効果があること。 (3)α−アルブチンは、市販の美白剤であるβ−アル
ブチンよりも安定であるため、安全であること。
くもので、ヒトのチロシナーゼに対する活性阻害に優れ
たα−アルブチンを含有することを特徴とする。本来ハ
イドロキノン−β−グルコピラノシドをアルブチンと言
い、化1に示す本発明のハイドロキノン−α−D−グル
コピラノシドは、その構造上、このアルブチンとは全く
異なる物質ではあるが、本発明中では、このアルブチン
と明確に区別するために、α−アルブチンと表現する。
そして、上記のアルブチンをβ−アルブチンと表現す
る。
酵素によるハイドロキノンの配糖化により得られるもの
で、この酵素はα−アミラーゼであり、このα−アミラ
ーゼは特許第2662667号公報に開示されたアミラ
ーゼX−23であってよい。
ロシナーゼ酵素がもっとも重要な役割を果たしており、
美白剤、しみ・そばかすの予防、肝斑の改善を目的とし
た外用剤の多くは、チロシナーゼを阻害する物質で構成
されている。このチロシナーゼの阻害作用の強弱が、こ
れらの目的を達成する度合いと深く関わっており、チロ
シナーゼ阻害作用の大きい物質ほど、優れた美白効果、
しみ・そばかすの予防効果、肝斑の改善作用が期待され
る。
来、マッシュルーム由来のチロシナーゼを用いるのが一
般的であった。しかし、Biochem.Biotec
h.Biochem.,59,143(1995)に記
載されたデータによれば、この従来の評価法では、α−
アルブチンは、マッシュルーム由来のチロシナーゼに対
する阻害効果を有するとは認められない。また、特開平
5−932号公報によれば、α−アルブチンがマッシュ
ルームのチロシナーゼ活性をむしろ促進し、日焼け剤と
して有効であると結論づけている。さらに、特開平6−
153976号公報では、α−アルブチンがマッシュル
ームのチロシナーゼに対し阻害効果があることを記載し
ている。一方、酵素は、鍵と鍵穴の関係でたとえられる
ように、特異性が非常に高く、特定の基質にしか作用し
ないことが知られている。酵素阻害剤についても、例え
ば、Agric.Biol.Chem.,44,168
3(1980)には、動物由来のα−アミラーゼには作
用するが、植物及び微生物由来のα−アミラーゼには作
用しないα−アミラーゼ阻害剤が記載されており、この
α−アミラーゼ阻害剤のように、特定の酵素を阻害した
からと言って、起源の異なる酵素を阻害するかどうかは
全く判断できないことは明らかである。以上から明らか
なように、α−アルブチンのチロシナーゼ阻害効果を評
価する上で、マッシュルーム由来のチロシナーゼを用い
た実験結果の記述はまちまちであり、マッシュルーム由
来のチロシナーゼを用いた評価法で他の動植物由来のチ
ロシナーゼに対する効果を評価することはできない。
ら各種酵素の特異性に着目し、上記のように従来のマッ
シュルーム由来のチロシナーゼの評価法ではヒトに適用
する美白剤などの評価法としては適当でないとの考えの
下で、本来、美白剤などを使用するのはヒトであること
から、ヒト由来のチロシナーゼによって本発明に係るα
−アルブチンの活性阻害を評価すべきとの結論に達し、
これを実行した。つまり、ヒトの皮膚の培養細胞からチ
ロシナーゼを精製し、ヒトのチロシナーゼに対するα−
アルブチンの阻害効果を検討したところ、α−アルブチ
ンは、ヒト由来のチロシナーゼに対し特異的に極めて高
い阻害活性を有するとの知見を得た。
ブチンを配合した皮膚外用剤を用いてボランティアによ
る美白効果(皮膚黒化予防効果)および肝斑改善効果の
臨床試験を行ったところ、従来から用いられているメラ
ニン生成抑制剤より遥かに優れた効果を得ることができ
ることを確認した。しかも、従来から用いられているメ
ラニン生成抑制剤であるβ−アルブチンは、分解してハ
イドロキノンを生成すると、細胞毒性が約400倍も増
加することが報告されている。これに対し、α−アルブ
チンは、この従来から用いられているβ−アルブチンに
比べ、安定性が高く、ハイドロキノンを生成し難いこと
から、安全性も極めて高いことをも確認している。
本発明者らにより、酵素としてバチルス サブチリス
(Bacillus subtilis)(例えば、X
−23《生工研菌寄P−13560》)由来のα−アミ
ラーゼ(例えば、アミラーゼX−23)を用い、糖供与
体としてマルトオリゴ糖、アミロース、アミロペクチ
ン、各種スターチ等のα−1,4結合を持つグルカンを
用いて得る方法が提案されている(特許第266266
7号公報参照)。この公報記載の方法を基礎として得ら
れるα−アルブチンは、前述した従来のβ−アルブチン
に比して、ヒト由来のチロシナーゼに対する活性阻害作
用が遙に高く、しかも後述の実施例から明らかなように
ヒトに対する安全性も高く、かつ空気中はもとより水中
でも熱や酸化に対して極めて高い安定性を示し、皮膚外
用剤中における経時的な分解、着色等を生じることがな
いことが確認されている。
活性阻害作用を有し、ヒトに対する安全性が高く、空気
中・水中での熱・酸化に対する安定性が高く、皮膚外用
剤中での経時的変質の無いα−アルブチンは、上記のα
−アミラーゼと、上記の糖供与体(工業的に有利に得る
ためには可溶性デンプン)を用い、例えば次のような条
件で工業的に量産することができる。ハイドロキノンが
1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、可溶性デ
ンプンが1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%と
なるように、pH4〜9、好ましくはpH5〜8の溶媒
(燐酸、酢酸等を加えた水溶液)中に溶解し、これを室
温〜90℃、好ましくは30〜70℃に加温し、ここに
上記のα−アミラーゼ1〜100単位、好ましくは5〜
80単位を加え、上記温度で1〜48時間、好ましくは
5〜24時間反応させる。このとき、可溶性デンプンの
初期投入量を上記量の10〜50%としておき、反応途
上で、残りの量を徐々に(例えば1〜5時間毎の所定時
間毎に)添加したり、あるいは初期投入量を上記量の半
量とし反応時間の1/2が経過した時点で残りの半量を
添加する等により、収率の向上を図ることができる。
上記のような特性を有するα−アルブチンを含む皮膚外
用剤であり、剤型としては、軟膏、クリーム、ローショ
ン等を挙げることができるが、これらの剤型の種類は本
発明を限定するものではない。本発明の皮膚外用剤にお
けるα−アルブチンの配合量は、皮膚外用剤全量中、
0.05〜10重量%程度、好ましくは0.05〜2重
量%程度で美白効果(皮膚黒化予防効果)、しみ・そば
かすの予防、肝斑の改善などの効果を良好に得ることが
できるが、この配合量は、本発明を何ら拘束するもので
はない。
を10重量%、マルトペントースを20重量%となるよ
うに、20mM酢酸水溶液(pH5.5)に溶解した。
この溶液10ミリリットル(以下、ミリリットルを「m
L」と記し、リットルを「L」と記す)に、α−アミラ
ーゼ(アミラーゼX−23)60単位を有する酵素液1
0mLを添加した。この溶液を40℃で16時間保持し
た後、該溶液の3倍量の酢酸エチルを加え激しく振盪
し、室温で30分間静置した後、水相画分を回収した。
この操作を3回行ない、未反応のハイドロキノンを完全
に取り除いた後、減圧乾燥した。乾燥物を精製水に溶解
し、精製水で平衡化した活性炭カラムに配糖体を吸着さ
せた。このカラムを、先ず20%メタノールで処理して
該カラムに吸着している未反応の糖を溶出した後、10
0%メタノールで処理して配糖体を溶出した。100%
メタノール画分を減圧乾燥した後、再び精製水に溶解
し、凍結乾燥した。以上の操作によりハイドロキノンの
配糖体を約200mg得た。この糖転移率は、約27%
であった。
後にマルトペントースを5重量%となるように添加した
ところ、糖転移率は、約40%に向上した。
コールの混液に、上記のα−アルブチンの調製例で得ら
れたα−アルブチン(以下「α−アルブチン」と記すと
きは、このα−アルブチンを指す)、パラオキシ安息香
酸メチルおよびパラオキシ安息香酸ブチルを加え、80
℃で加熱溶解した。これに、80℃に加熱し均一に溶解
した表1に示す他の成分の混合体を、少しずつ加え、ホ
モミキサーで高速乳化した。乳化後、徐々に冷却し、3
0℃まで攪拌冷却して、軟膏を製した。
を添加し、70℃で溶解し、この温度に保持した。一
方、表2に示す他の成分を70℃で混合し、この温度に
保持した。この70℃に保持した他の成分に、上記の7
0℃に保持したα−アルブチンと精製水の混合体を加
え、充分攪拌した後、冷却して、クリームを製した。
を添加し、70℃で溶解し、この温度に保持した。一
方、表3に示すローカストビーンガムを除く他の成分を
70℃で混合し、この温度に保持した。この70℃に保
持した他の成分に、上記の70℃に保持したα−アルブ
チンと精製水の混合体を加え、充分攪拌した後、50℃
まで冷却し、さらに均質化して30℃まで冷却した。こ
の30℃まで冷却したものに、ローカストビーンガムを
加え、攪拌し、冷却して、ローションを製した。
を、ヒト細胞由来チロシナーゼを用いて行った。活性阻
害の測定は、船山らの方法〔Biosci.Biote
ch.Biochem.,57(10)1666−16
69(1993)〕において、マッシュルーム由来のチ
ロシナーゼを、ヒト由来のそれに置き換えて行い、ポジ
ティブコントロールとしてβ−アルブチン(日清製粉社
製)を用いて行った。結果を、表4に示す。
合物の濃度(mM)
−アルブチンのヒト由来チロシナーゼに対する阻害活性
は極めて強く、IC50でβ−アルブチンの9倍の値を
示した。
製例2と同様にして得た本発明のクリームと、α−アル
ブチンをβ−アルブチン1.0重量%に置き換えた同処
方の対照クリームを用いて臨床試験を行った。ボランテ
ィアの各被験者(男性6名、女性6名、計12名、年令
25〜55才)の半数(男性3名、女性3名の計6名)
の右上腕内側部に上記本発明のクリームを塗布し、残り
半数の被験者にβ−アルブチン配合の対照クリームを同
部位に塗布した。塗布は1日3回(8時間毎)で7日間
連続して行い、クリーム塗布後、初日よりUVB光源を
用い、1MED量(最少紅斑量)の紫外線を1日1回計
3回、塗布部位に照射した。上述の臨床試験終了30日
後、被験者をクロスオーバーし、右上腕内側部の前回と
は別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持し
た。試験の管理は、ダブルブラインドで実施した。皮膚
黒化の予防効果は、紫外線照射開始より14日目の皮膚
黒化度を比較し、著しく有効、有効、やや有効、無効、
悪化の5段階で肉眼判定した。その結果を表5に示す。
0.5重量%含有の本発明のクリームは、β−アルブチ
ンが倍量の1.0重量%含有する対照クリームより、皮
膚黒化の予防効果が優れていることが分かる。しかも、
本発明の皮膚外用剤は、副作用が観察されず、皮膚黒化
防止上優れたものであることが確認できた。
ン2.0重量%に置き換えた同処方の対照軟膏を用いて
臨床試験を行った。肝斑罹病の女性(26名40〜65
歳)のボランティアに、上記の本発明軟膏およびβ−ア
ルブチン含有対照軟膏を両群の同等性に配慮し、3ヶ月
間連用し、肝斑改善の効果を観察した。肝斑改善効果
は、3ケ月連用後に、著しく改善、改善、やや改善、無
効、悪化の5段階で肉眼判定した。その結果を表6に示
す。
2.0重量%含有の本発明軟膏は、β−アルブチン同量
含有の対照軟膏より、有効であることが分かる。また、
本発明の軟膏は、副作用が観察されず、優れた肝斑改善
効果のあることが確認された。
て、ハイドロキノンとの比較試験を行って評価した。酸
性(pH5.5)、中性(pH6.5)、アルカリ性
(pH7.5)の各水溶液中の分解速度(ハイドロキノ
ン、α−アルブチンともに0.045M、37℃)を測
定した。その結果を表7に示す。
域におけるハイドロキノンの半減期が0.6〜10.8
時間と短時間であるのに比して、α−アルブチンのそれ
は極めて優れた安定性を示していることが分かる。従っ
て、本発明のα−アルブチンは、皮膚外用剤中で優れた
安定性を保持することが確認できた。
要領で、β−アルブチンとの比較試験を行って評価し
た。24週齢のマウスを頸椎脱臼後、背部を除毛し、皮
膚を剥がし採り、0.5gと2.0gを秤量し、これら
をα−アルブチンまたはβ−アルブチンを0.037M
の濃度で含有するクエン酸−りん酸ナトリウム緩衝液
(2.0ml、pH7.0)にそれぞれ添加し、37℃
でインキュベートした。19時間および40時間後に試
料を遠心分離し、上清中のα−アルブチン、β−アルブ
チンの量をHPLCで測定し、残存率を算出した。な
お、各試験区とも同じ試料を3検体(n=3)作成し、
残存率はその平均値を用いた。また、HPLCの測定条
件は、次の通りとした。 カラム:ODS(4.6×250mm) 溶媒 :メタノール−水(20:80v/v、りん酸で
pH2.5に調整) 検出 :280nm 流速 :0.5ml/分 温度 :40℃ 結果を図1に示す。
α−アルブチンもβ−アルブチンも殆ど分解されていな
いが、40時間後には各試験区とも分解が確認され、皮
膚を0.5g添加した試験区ではα−アルブチンは8
7.5%の残存率であったが、β−アルブチンでは残存
率0%で完全に分解されていることが分かった。また、
皮膚を2.0g添加した試験区では、40時間後の残存
率が、α−アルブチンではβ−アルブチンの約10倍の
値を示し、α−アルブチンはβ−アルブチンに比して分
解され難いことが分かった。
価例5で剥がし採った皮膚を2.6g秤量し、クエン酸
−りん酸ナトリウム緩衝液(5.2ml、pH7.0)
に添加した後、ホモジェネートし、皮膚抽出液とした。
この皮膚抽出液と、α−アルブチンまたはβ−アルブチ
ンを0.1Mの濃度で含有するクエン酸−りん酸ナトリ
ウム緩衝液(5.2ml、pH7.0)を、1:1(v
/v)で混合した後、37℃でインキュベートした。4
時間および20時間後に試料を遠心分離し、上清中のα
−アルブチン、β−アルブチンの量をHPLCで測定
し、残存率を算出した。なお、各試験区とも同じ試料を
3検体(n=3)作成し、残存率はその平均値を用い
た。HPLCの測定条件は、評価例5と同じとした。結
果を図2に示す。
−アルブチンもβ−アルブチンも殆ど分解されていない
が、20時間後にはα−アルブチンはβ−アルブチンの
2倍以上高い残存率を示しており、α−アルブチンはβ
−アルブチンに比して安定性が優れていることが分かっ
た。
チンを含有する本発明の皮膚外用剤によれば、次のよう
な効果を得ることができる。 (1)皮膚黒化、色素沈着を惹起するメラニンの生成に
関与するチロシナーゼの阻害作用をヒト由来のチロシナ
ーゼを用いて評価した結果では、本発明に係るα−アル
ブチンは、従来から広く賞用されているβ−アルブチン
に比して、極めて高い阻害作用を有することから、ヒト
の皮膚の美白化用として有効である。 (2)ボランティアを用いて臨床試験を行った結果で
は、美白効果(皮膚黒化予防効果)および肝斑改善効果
が、本発明に係るα−アルブチンを含有する皮膚外用剤
は、従来から広く賞用されているβ−アルブチンを含有
する皮膚外用剤に比して、優れており、また副作用が観
察されず安全性に問題がないことから、ヒトの皮膚の美
白化用や肝斑改善用として有効である。 (3)本発明に係るα−アルブチンは、水溶液中で安定
であることから、軟膏、ローション、クリームなどの外
用剤として有効である。 (4)本発明に係るα−アルブチンは、マウス皮膚によ
る持続性が高いことから、ヒトの皮膚外用剤として有効
である。
とのマウス皮膚での安定性についての比較試験結果を示
すグラフである。
とのマウス皮膚での安定性についての他の比較試験結果
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 ヒトのチロシナーゼに対する活性阻害に
優れたハイドロキノン−α−D−グルコピラノシドを含
有する皮膚外用剤。
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