JP2001316268A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2001316268A
JP2001316268A JP2001033212A JP2001033212A JP2001316268A JP 2001316268 A JP2001316268 A JP 2001316268A JP 2001033212 A JP2001033212 A JP 2001033212A JP 2001033212 A JP2001033212 A JP 2001033212A JP 2001316268 A JP2001316268 A JP 2001316268A
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skin
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hydroquinone
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JP2001033212A
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English (en)
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Shigetaka Okada
茂孝 岡田
Takashi Yonetani
俊 米谷
Takahisa Nishimura
隆久 西村
Hiromoto Nakayama
宏基 中山
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Ezaki Glico Co Ltd
Pentapharm Japan Corp
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Ezaki Glico Co Ltd
Pentapharm Japan Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のメラニン生成抑制剤にみられる熱や酸
化に対しての安定性が高く、外用剤中での経時的分解着
色がないメラニン生成抑制剤配合の皮膚外用剤を提供す
る。 【解決手段】 メラニン生成抑制剤としてヒトのチロシ
ナーゼに対する活性阻害に優れたハイドロキノン−α−
D−グルコピラノシドを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グルコースがハイ
ドロキノンのOH基の1つにα結合したハイドロキノン
−α−D−グルコピラノシドを含有する皮膚外用剤に関
する。ここで言う皮膚外用剤とは、クリーム、ローショ
ン、美容液、パック料、マッサージ料、化粧下地等の基
礎化粧料、ファンデーション、チークカラー、アイシャ
ドウ、アイライナー、マニュキュア等のメイクアップ化
粧料、シャンプー、トニック等の頭髪化粧料、洗顔料、
ボディー化粧料、入浴剤、石鹸、香水等である。
【0002】
【従来の技術】従来より皮膚の美白化(皮膚黒化予防)
および紫外線に過度に暴露されるために生じるしみ・そ
ばかすならびに肝斑などの予防、改善のために各種のメ
ラニン生成抑制剤が用いられてきた。例えば、ハイドロ
キノン、ハイドロキノンのフェノール性OH基にグルコ
ースがβ結合したアルブチン(β−アルブチン)、ビタ
ミンCならびにその誘導体およびコウジ酸がその代表例
として挙げられる。
【0003】しかし、ビタミンC、ハイドロキノン、コ
ウジ酸は、特に水中で熱や酸化に対して極めて弱く、不
安定で皮膚外用剤中において経時的に分解着色などの問
題がある。
【0004】また、ビタミンCの誘導体であるリン酸L
−アスコルビルマグネシウム、β−アルブチンは、熱や
酸化に対する安定性は改善されてはいるが、効果の面な
どで必ずしも満足できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
のメラニン生成抑制剤にみられる上記のような問題を改
善ないしは解決できるメラニン生成抑制剤を皮膚外用剤
として提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、外用剤として安定で、しかも安全性が高
く、さらに従来のものより遥かに効果の高い物質を追求
して行く中で、次のような知見を得た。 (1)先ず、前記の目的に叶う化合物としてハイドロキ
ノン−α−D−グルコピラノシド(以下、α−アルブチ
ン)が存在すること。 (2)α−アルブチンがヒト由来のチロシナーゼに対し
特異的に極めて強力に阻害効果があること。 (3)α−アルブチンは、市販の美白剤であるβ−アル
ブチンよりも安定であるため、安全であること。
【0007】本発明の皮膚外用剤は、上記の知見に基づ
くもので、ヒトのチロシナーゼに対する活性阻害に優れ
たα−アルブチンを含有することを特徴とする。本来ハ
イドロキノン−β−グルコピラノシドをアルブチンと言
い、化1に示す本発明のハイドロキノン−α−D−グル
コピラノシドは、その構造上、このアルブチンとは全く
異なる物質ではあるが、本発明中では、このアルブチン
と明確に区別するために、α−アルブチンと表現する。
そして、上記のアルブチンをβ−アルブチンと表現す
る。
【0008】
【化1】
【0009】このα−アルブチンは、例えば細菌由来の
酵素によるハイドロキノンの配糖化により得られるもの
で、この酵素はα−アミラーゼであり、このα−アミラ
ーゼは特許第2662667号公報に開示されたアミラ
ーゼX−23であってよい。
【0010】色素沈着を惹起するメラニンの生成は、チ
ロシナーゼ酵素がもっとも重要な役割を果たしており、
美白剤、しみ・そばかすの予防、肝斑の改善を目的とし
た外用剤の多くは、チロシナーゼを阻害する物質で構成
されている。このチロシナーゼの阻害作用の強弱が、こ
れらの目的を達成する度合いと深く関わっており、チロ
シナーゼ阻害作用の大きい物質ほど、優れた美白効果、
しみ・そばかすの予防効果、肝斑の改善作用が期待され
る。
【0011】このチロシナーゼ活性阻害の評価法は、従
来、マッシュルーム由来のチロシナーゼを用いるのが一
般的であった。しかし、Biochem.Biotec
h.Biochem.,59,143(1995)に記
載されたデータによれば、この従来の評価法では、α−
アルブチンは、マッシュルーム由来のチロシナーゼに対
する阻害効果を有するとは認められない。また、特開平
5−932号公報によれば、α−アルブチンがマッシュ
ルームのチロシナーゼ活性をむしろ促進し、日焼け剤と
して有効であると結論づけている。さらに、特開平6−
153976号公報では、α−アルブチンがマッシュル
ームのチロシナーゼに対し阻害効果があることを記載し
ている。一方、酵素は、鍵と鍵穴の関係でたとえられる
ように、特異性が非常に高く、特定の基質にしか作用し
ないことが知られている。酵素阻害剤についても、例え
ば、Agric.Biol.Chem.,44,168
3(1980)には、動物由来のα−アミラーゼには作
用するが、植物及び微生物由来のα−アミラーゼには作
用しないα−アミラーゼ阻害剤が記載されており、この
α−アミラーゼ阻害剤のように、特定の酵素を阻害した
からと言って、起源の異なる酵素を阻害するかどうかは
全く判断できないことは明らかである。以上から明らか
なように、α−アルブチンのチロシナーゼ阻害効果を評
価する上で、マッシュルーム由来のチロシナーゼを用い
た実験結果の記述はまちまちであり、マッシュルーム由
来のチロシナーゼを用いた評価法で他の動植物由来のチ
ロシナーゼに対する効果を評価することはできない。
【0012】そこで、本発明者らは、酵素化学の観点か
ら各種酵素の特異性に着目し、上記のように従来のマッ
シュルーム由来のチロシナーゼの評価法ではヒトに適用
する美白剤などの評価法としては適当でないとの考えの
下で、本来、美白剤などを使用するのはヒトであること
から、ヒト由来のチロシナーゼによって本発明に係るα
−アルブチンの活性阻害を評価すべきとの結論に達し、
これを実行した。つまり、ヒトの皮膚の培養細胞からチ
ロシナーゼを精製し、ヒトのチロシナーゼに対するα−
アルブチンの阻害効果を検討したところ、α−アルブチ
ンは、ヒト由来のチロシナーゼに対し特異的に極めて高
い阻害活性を有するとの知見を得た。
【0013】この知見に基づき、本発明に係るα−アル
ブチンを配合した皮膚外用剤を用いてボランティアによ
る美白効果(皮膚黒化予防効果)および肝斑改善効果の
臨床試験を行ったところ、従来から用いられているメラ
ニン生成抑制剤より遥かに優れた効果を得ることができ
ることを確認した。しかも、従来から用いられているメ
ラニン生成抑制剤であるβ−アルブチンは、分解してハ
イドロキノンを生成すると、細胞毒性が約400倍も増
加することが報告されている。これに対し、α−アルブ
チンは、この従来から用いられているβ−アルブチンに
比べ、安定性が高く、ハイドロキノンを生成し難いこと
から、安全性も極めて高いことをも確認している。
【0014】一方、α−アルブチンの製造方法として、
本発明者らにより、酵素としてバチルス サブチリス
(Bacillus subtilis)(例えば、X
−23《生工研菌寄P−13560》)由来のα−アミ
ラーゼ(例えば、アミラーゼX−23)を用い、糖供与
体としてマルトオリゴ糖、アミロース、アミロペクチ
ン、各種スターチ等のα−1,4結合を持つグルカンを
用いて得る方法が提案されている(特許第266266
7号公報参照)。この公報記載の方法を基礎として得ら
れるα−アルブチンは、前述した従来のβ−アルブチン
に比して、ヒト由来のチロシナーゼに対する活性阻害作
用が遙に高く、しかも後述の実施例から明らかなように
ヒトに対する安全性も高く、かつ空気中はもとより水中
でも熱や酸化に対して極めて高い安定性を示し、皮膚外
用剤中における経時的な分解、着色等を生じることがな
いことが確認されている。
【0015】このような優れたヒト由来のチロシナーゼ
活性阻害作用を有し、ヒトに対する安全性が高く、空気
中・水中での熱・酸化に対する安定性が高く、皮膚外用
剤中での経時的変質の無いα−アルブチンは、上記のα
−アミラーゼと、上記の糖供与体(工業的に有利に得る
ためには可溶性デンプン)を用い、例えば次のような条
件で工業的に量産することができる。ハイドロキノンが
1〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、可溶性デ
ンプンが1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%と
なるように、pH4〜9、好ましくはpH5〜8の溶媒
(燐酸、酢酸等を加えた水溶液)中に溶解し、これを室
温〜90℃、好ましくは30〜70℃に加温し、ここに
上記のα−アミラーゼ1〜100単位、好ましくは5〜
80単位を加え、上記温度で1〜48時間、好ましくは
5〜24時間反応させる。このとき、可溶性デンプンの
初期投入量を上記量の10〜50%としておき、反応途
上で、残りの量を徐々に(例えば1〜5時間毎の所定時
間毎に)添加したり、あるいは初期投入量を上記量の半
量とし反応時間の1/2が経過した時点で残りの半量を
添加する等により、収率の向上を図ることができる。
【0016】本発明は、上記のようにして得られ、かつ
上記のような特性を有するα−アルブチンを含む皮膚外
用剤であり、剤型としては、軟膏、クリーム、ローショ
ン等を挙げることができるが、これらの剤型の種類は本
発明を限定するものではない。本発明の皮膚外用剤にお
けるα−アルブチンの配合量は、皮膚外用剤全量中、
0.05〜10重量%程度、好ましくは0.05〜2重
量%程度で美白効果(皮膚黒化予防効果)、しみ・そば
かすの予防、肝斑の改善などの効果を良好に得ることが
できるが、この配合量は、本発明を何ら拘束するもので
はない。
【0017】
【実施例】〔α−アルブチンの調製例〕ハイドロキノン
を10重量%、マルトペントースを20重量%となるよ
うに、20mM酢酸水溶液(pH5.5)に溶解した。
この溶液10ミリリットル(以下、ミリリットルを「m
L」と記し、リットルを「L」と記す)に、α−アミラ
ーゼ(アミラーゼX−23)60単位を有する酵素液1
0mLを添加した。この溶液を40℃で16時間保持し
た後、該溶液の3倍量の酢酸エチルを加え激しく振盪
し、室温で30分間静置した後、水相画分を回収した。
この操作を3回行ない、未反応のハイドロキノンを完全
に取り除いた後、減圧乾燥した。乾燥物を精製水に溶解
し、精製水で平衡化した活性炭カラムに配糖体を吸着さ
せた。このカラムを、先ず20%メタノールで処理して
該カラムに吸着している未反応の糖を溶出した後、10
0%メタノールで処理して配糖体を溶出した。100%
メタノール画分を減圧乾燥した後、再び精製水に溶解
し、凍結乾燥した。以上の操作によりハイドロキノンの
配糖体を約200mg得た。この糖転移率は、約27%
であった。
【0018】また、上記酢酸水溶液に、反応開始6時間
後にマルトペントースを5重量%となるように添加した
ところ、糖転移率は、約40%に向上した。
【0019】〔皮膚外用剤の調製例〕 調製例1 表1に示す配合割合において、精製水とプロピレングリ
コールの混液に、上記のα−アルブチンの調製例で得ら
れたα−アルブチン(以下「α−アルブチン」と記すと
きは、このα−アルブチンを指す)、パラオキシ安息香
酸メチルおよびパラオキシ安息香酸ブチルを加え、80
℃で加熱溶解した。これに、80℃に加熱し均一に溶解
した表1に示す他の成分の混合体を、少しずつ加え、ホ
モミキサーで高速乳化した。乳化後、徐々に冷却し、3
0℃まで攪拌冷却して、軟膏を製した。
【0020】
【表1】
【0021】調製例2 表2に示す配合割合において、精製水にα−アルブチン
を添加し、70℃で溶解し、この温度に保持した。一
方、表2に示す他の成分を70℃で混合し、この温度に
保持した。この70℃に保持した他の成分に、上記の7
0℃に保持したα−アルブチンと精製水の混合体を加
え、充分攪拌した後、冷却して、クリームを製した。
【0022】
【表2】
【0023】調製例3 表3に示す配合割合において、精製水にα−アルブチン
を添加し、70℃で溶解し、この温度に保持した。一
方、表3に示すローカストビーンガムを除く他の成分を
70℃で混合し、この温度に保持した。この70℃に保
持した他の成分に、上記の70℃に保持したα−アルブ
チンと精製水の混合体を加え、充分攪拌した後、50℃
まで冷却し、さらに均質化して30℃まで冷却した。こ
の30℃まで冷却したものに、ローカストビーンガムを
加え、攪拌し、冷却して、ローションを製した。
【0024】
【表3】
【0025】〔皮膚外用剤の評価例〕 評価例1 α−アルブチンのチロシナーゼ阻害活性についての評価
を、ヒト細胞由来チロシナーゼを用いて行った。活性阻
害の測定は、船山らの方法〔Biosci.Biote
ch.Biochem.,57(10)1666−16
69(1993)〕において、マッシュルーム由来のチ
ロシナーゼを、ヒト由来のそれに置き換えて行い、ポジ
ティブコントロールとしてβ−アルブチン(日清製粉社
製)を用いて行った。結果を、表4に示す。
【0026】
【表4】 IC50は、チロシナーゼ活性を50%阻害する供試化
合物の濃度(mM)
【0027】表4から明らかなように、本発明に係るα
−アルブチンのヒト由来チロシナーゼに対する阻害活性
は極めて強く、IC50でβ−アルブチンの9倍の値を
示した。
【0028】評価例2 α−アルブチンの含有量を0.5重量%にした以外は調
製例2と同様にして得た本発明のクリームと、α−アル
ブチンをβ−アルブチン1.0重量%に置き換えた同処
方の対照クリームを用いて臨床試験を行った。ボランテ
ィアの各被験者(男性6名、女性6名、計12名、年令
25〜55才)の半数(男性3名、女性3名の計6名)
の右上腕内側部に上記本発明のクリームを塗布し、残り
半数の被験者にβ−アルブチン配合の対照クリームを同
部位に塗布した。塗布は1日3回(8時間毎)で7日間
連続して行い、クリーム塗布後、初日よりUVB光源を
用い、1MED量(最少紅斑量)の紫外線を1日1回計
3回、塗布部位に照射した。上述の臨床試験終了30日
後、被験者をクロスオーバーし、右上腕内側部の前回と
は別の部位で同様の試験を行い、両群の同等性を維持し
た。試験の管理は、ダブルブラインドで実施した。皮膚
黒化の予防効果は、紫外線照射開始より14日目の皮膚
黒化度を比較し、著しく有効、有効、やや有効、無効、
悪化の5段階で肉眼判定した。その結果を表5に示す。
【0029】
【表5】
【0030】表5から明らかなように、α−アルブチン
0.5重量%含有の本発明のクリームは、β−アルブチ
ンが倍量の1.0重量%含有する対照クリームより、皮
膚黒化の予防効果が優れていることが分かる。しかも、
本発明の皮膚外用剤は、副作用が観察されず、皮膚黒化
防止上優れたものであることが確認できた。
【0031】評価例3 調製例1で得た軟膏と、α−アルブチンをβ−アルブチ
ン2.0重量%に置き換えた同処方の対照軟膏を用いて
臨床試験を行った。肝斑罹病の女性(26名40〜65
歳)のボランティアに、上記の本発明軟膏およびβ−ア
ルブチン含有対照軟膏を両群の同等性に配慮し、3ヶ月
間連用し、肝斑改善の効果を観察した。肝斑改善効果
は、3ケ月連用後に、著しく改善、改善、やや改善、無
効、悪化の5段階で肉眼判定した。その結果を表6に示
す。
【0032】
【表6】
【0033】表6から明らかなように、α−アルブチン
2.0重量%含有の本発明軟膏は、β−アルブチン同量
含有の対照軟膏より、有効であることが分かる。また、
本発明の軟膏は、副作用が観察されず、優れた肝斑改善
効果のあることが確認された。
【0034】評価例4 α−アルブチンの酸〜アルカリ領域での安定性につい
て、ハイドロキノンとの比較試験を行って評価した。酸
性(pH5.5)、中性(pH6.5)、アルカリ性
(pH7.5)の各水溶液中の分解速度(ハイドロキノ
ン、α−アルブチンともに0.045M、37℃)を測
定した。その結果を表7に示す。
【0035】
【表7】 *1;69時間後測定
【0036】表7から明らかなように、アルカリ〜酸領
域におけるハイドロキノンの半減期が0.6〜10.8
時間と短時間であるのに比して、α−アルブチンのそれ
は極めて優れた安定性を示していることが分かる。従っ
て、本発明のα−アルブチンは、皮膚外用剤中で優れた
安定性を保持することが確認できた。
【0037】評価例5 α−アルブチンのマウス皮膚での持続性について、次の
要領で、β−アルブチンとの比較試験を行って評価し
た。24週齢のマウスを頸椎脱臼後、背部を除毛し、皮
膚を剥がし採り、0.5gと2.0gを秤量し、これら
をα−アルブチンまたはβ−アルブチンを0.037M
の濃度で含有するクエン酸−りん酸ナトリウム緩衝液
(2.0ml、pH7.0)にそれぞれ添加し、37℃
でインキュベートした。19時間および40時間後に試
料を遠心分離し、上清中のα−アルブチン、β−アルブ
チンの量をHPLCで測定し、残存率を算出した。な
お、各試験区とも同じ試料を3検体(n=3)作成し、
残存率はその平均値を用いた。また、HPLCの測定条
件は、次の通りとした。 カラム:ODS(4.6×250mm) 溶媒 :メタノール−水(20:80v/v、りん酸で
pH2.5に調整) 検出 :280nm 流速 :0.5ml/分 温度 :40℃ 結果を図1に示す。
【0038】図1から明らかなように、19時間後では
α−アルブチンもβ−アルブチンも殆ど分解されていな
いが、40時間後には各試験区とも分解が確認され、皮
膚を0.5g添加した試験区ではα−アルブチンは8
7.5%の残存率であったが、β−アルブチンでは残存
率0%で完全に分解されていることが分かった。また、
皮膚を2.0g添加した試験区では、40時間後の残存
率が、α−アルブチンではβ−アルブチンの約10倍の
値を示し、α−アルブチンはβ−アルブチンに比して分
解され難いことが分かった。
【0039】評価例6 評価例5と同様のマウス皮膚での持続性を評価した。評
価例5で剥がし採った皮膚を2.6g秤量し、クエン酸
−りん酸ナトリウム緩衝液(5.2ml、pH7.0)
に添加した後、ホモジェネートし、皮膚抽出液とした。
この皮膚抽出液と、α−アルブチンまたはβ−アルブチ
ンを0.1Mの濃度で含有するクエン酸−りん酸ナトリ
ウム緩衝液(5.2ml、pH7.0)を、1:1(v
/v)で混合した後、37℃でインキュベートした。4
時間および20時間後に試料を遠心分離し、上清中のα
−アルブチン、β−アルブチンの量をHPLCで測定
し、残存率を算出した。なお、各試験区とも同じ試料を
3検体(n=3)作成し、残存率はその平均値を用い
た。HPLCの測定条件は、評価例5と同じとした。結
果を図2に示す。
【0040】図2から明らかなように、4時間後ではα
−アルブチンもβ−アルブチンも殆ど分解されていない
が、20時間後にはα−アルブチンはβ−アルブチンの
2倍以上高い残存率を示しており、α−アルブチンはβ
−アルブチンに比して安定性が優れていることが分かっ
た。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るα−アルブ
チンを含有する本発明の皮膚外用剤によれば、次のよう
な効果を得ることができる。 (1)皮膚黒化、色素沈着を惹起するメラニンの生成に
関与するチロシナーゼの阻害作用をヒト由来のチロシナ
ーゼを用いて評価した結果では、本発明に係るα−アル
ブチンは、従来から広く賞用されているβ−アルブチン
に比して、極めて高い阻害作用を有することから、ヒト
の皮膚の美白化用として有効である。 (2)ボランティアを用いて臨床試験を行った結果で
は、美白効果(皮膚黒化予防効果)および肝斑改善効果
が、本発明に係るα−アルブチンを含有する皮膚外用剤
は、従来から広く賞用されているβ−アルブチンを含有
する皮膚外用剤に比して、優れており、また副作用が観
察されず安全性に問題がないことから、ヒトの皮膚の美
白化用や肝斑改善用として有効である。 (3)本発明に係るα−アルブチンは、水溶液中で安定
であることから、軟膏、ローション、クリームなどの外
用剤として有効である。 (4)本発明に係るα−アルブチンは、マウス皮膚によ
る持続性が高いことから、ヒトの皮膚外用剤として有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るα−アルブチンとβ−アルブチン
とのマウス皮膚での安定性についての比較試験結果を示
すグラフである。
【図2】本発明に係るα−アルブチンとβ−アルブチン
とのマウス皮膚での安定性についての他の比較試験結果
を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 西村 隆久 奈良市西大寺野神町1−7−10−5 (72)発明者 中山 宏基 東京都新宿区百人町3−1−4−703 Fターム(参考) 4C057 BB02 DD01 JJ23 4C083 AC012 AC022 AC072 AC122 AC182 AC352 AC422 AC482 AD352 AD391 AD392 CC19 DD22 DD27 DD31 EE16 4C086 AA01 AA02 EA08 MA01 NA14 ZA89 ZC20 ZC80

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトのチロシナーゼに対する活性阻害に
    優れたハイドロキノン−α−D−グルコピラノシドを含
    有する皮膚外用剤。
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