JP2001315246A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2001315246A
JP2001315246A JP2000142292A JP2000142292A JP2001315246A JP 2001315246 A JP2001315246 A JP 2001315246A JP 2000142292 A JP2000142292 A JP 2000142292A JP 2000142292 A JP2000142292 A JP 2000142292A JP 2001315246 A JP2001315246 A JP 2001315246A
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JP
Japan
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adhesive
laminate
sheet
graphite
graphite sheets
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JP2000142292A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Tanaka
則之 田中
Hidenori Imoto
秀紀 井元
Kazuhiro Maekawa
和広 前川
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Toyo Tanso Co Ltd
Original Assignee
Toyo Tanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1000℃以上の高温への加熱、室温への急
冷とを繰り返し行う熱履歴により発生する熱応力によっ
ても、また、接着時に発生する接着剤からのガスによっ
ても、接着界面から剥離することがない複数枚の黒鉛シ
ートからなる積層体を提供する。 【解決手段】 複数枚の黒鉛シートが接着剤により接合
され、積層されてなる積層体であって、前記黒鉛シート
の接合面に分散塗布された前記接着剤により接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚の黒鉛シー
トからなる積層体に関し、特に高温加熱炉の断熱材や均
熱材等の炉内構成部品として使用される積層体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、高温加熱炉の断熱材や均熱材
等の炉内構成部品には、黒鉛シート、炭素繊維シート、
フェルト、成形体等を熱硬化性樹脂等の接着剤を介して
複数枚積層し、積層体としたものが使用されている。従
来の積層体においては、その各層の間の略全域にわたっ
て接着剤が塗布され、接合されていた。
【0003】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、この積層
体は、常温ではある程度の接着強度を示すが、例えば、
1000℃以上の高温への加熱、室温への急冷とが繰り
返し行われると、その熱履歴により発生する熱応力によ
って、接着面で剥離したり、変形したりするという問題
が生じていた。そのため、使用可能温度範囲が限定され
ることがあった。また、炉内構成部品の一部として使用
中にシート自身からガスが発生することもあり、この
時、接着剤が全面に塗布されていると、シートから発生
したガスの抜け道がなく、シートが膨れたり、接着面で
剥離したりすることがあった。また、接着剤を接着面の
全面に塗布して接着を行っているため、接着剤を硬化す
る時などに接着剤から発生するガスによって、接着面が
膨れたり、または、剥離したりするという問題があっ
た。
【0004】そこで、本発明は、1000℃以上の高温
への加熱、室温への急冷とが繰り返し行われ、その熱履
歴により発生する熱応力によっても、また、使用時のシ
ートから発生するガスや、接着時に発生する接着剤から
のガスによっても、接着面から剥離することがない複数
枚の黒鉛シートからなる積層体を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の、本発明の積層体は、複数枚の黒鉛シートが積層され
てなる積層体であって、前記黒鉛シートが各層間に分散
塗布された接着剤により接合されてなることを特徴とす
る。前記接着剤が、各層間の内部から外部にかけてガス
等の通路が形成されるように分散塗布されていることが
好ましい。
【0006】このように、各黒鉛シートの各層間の接合
面に接着剤が分散塗布されているため、1000℃以上
の高温への加熱、室温への急冷等の熱履歴を繰り返し行
った場合であっても、それによって発生する熱応力が緩
和されて、各層間の接着面での剥離が抑制される。ま
た、内部から外部にかけて通路が形成されるように接着
剤が塗布されているため、使用中にシートから発生した
ガスや、接着剤の硬化時に発生するガスが内部に溜まる
ことなく、外部に放出される。このため、接着面での剥
離も抑制することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態例を説明する。図1に、本発明の一実施形態
例を示す。図において、積層体1は、黒鉛シート2が、
これら黒鉛シート2の層間4に分散塗布された接着剤3
によって接合されている。接着剤3は、図に示すよう
に、所定ピッチで均等に分散塗布されている。このよう
に分散塗布する方法の一例としては、予め所定ピッチと
なるようにビニールシート等に穴を空け、このビニール
シートを黒鉛シート2の塗布面に重ね、そのビニールシ
ートの上から接着剤を塗布し、塗布後、ビニールシート
を取り除く方法がある。この塗布方法は、内部から外部
にかけてガスが抜けるような通路が形成されるように塗
布されていれば特にこの方法に限定されず、例えば、図
2に示すように所定間隔で直線状に塗布したり、図3に
示すように波状に塗布したり、或いは、図示していない
が、これらを組み合わせるようにして塗布することがで
きる。また、例えば、3枚以上の複数の黒鉛シート2を
積層する場合は、この接着剤3の塗布部分が各層間4で
重ならないように塗布することが好ましい。これによっ
て、積層体1の強度を全体的に均等にすることができる
とともに、熱履歴により発生する熱応力による剥離に対
しても強くすることができる。また、図2や図3のよう
に黒鉛シート2の一端から他端へ横断するように接着剤
を塗布する場合は、その塗布方向が、各層間4ごとに交
差するように塗布することが好ましい。これによって、
積層体1の強度を高めることができる。ここで、接着剤
の塗布面積は、接着面の面積に対して10〜90%、特
に、40〜60%が好ましい。塗布面積が接着面の面積
に対して10%未満であると、接着強度が十分とはなら
ず、また、90%を越えると、シートから発生するガス
や、接着剤から発生するガスの抜け道がなくなり、耐剥
離性の効果が低減する。また、接着面の剛性が高くなる
とともに、黒鉛シート2が接合面に拘束されてしまい、
黒鉛シート2の可撓性が損なわれ、熱履歴による熱応力
に対しても弱くなり、耐剥離性の効果が低減するため好
ましくない。また、接着材塗布後に各黒鉛シートを積層
するときは、圧力をかけずに積層することが好ましい
が、圧力をかけて積層することもできる。圧力をかけず
に積層する場合は、接着剤塗布時の塗布面積が前述の接
着面の面積に対して10〜90%、好ましくは、40〜
60%とし、圧力をかけて積層する場合は、積層後に接
着剤の塗布面積が接着面の面積に対して10〜90%、
好ましくは、40〜60%になるように予め塗布する接
着剤の量を調整する。
【0008】ここで、本発明で使用される黒鉛シート
は、公知の黒鉛シートでよく、例えば、燐状黒鉛を硫酸
と酸化剤を用いて酸処理黒鉛とし、1000℃前後に急
熱して、100〜300倍に膨張させた後、嵩密度0.
05〜2.0g/cm3 、好ましくは0.2〜2.0g
/cm3 、厚み0.2〜10.0mmのシート状に成形
した膨張黒鉛シートが好ましい。嵩密度が0.05g/
cm3 未満のものは、機械的強度が低く、取り扱いが困
難である。
【0009】また、これら複数の黒鉛シートを接合する
接着剤は、樹脂、溶剤、炭素粉末を主成分としたものが
好ましく、特に、150〜300℃で熱処理して硬化さ
せた後、焼成等の熱処理を行ったときに炭素質材となる
ものが好ましい。焼成は700℃以上1500℃以下の
温度範囲で行われる。熱処理温度が700℃未満である
と、高温下の使用中に接着層からガスが発生するため好
ましくない。
【0010】このような接着剤としては、焼成後には緻
密な非晶質炭素となるように少なくとも炭素粉末と合成
樹脂を主成分としたカーボンセメントを用いることが好
ましい。バインダーとして加えられる合成樹脂は、液状
熱硬化性樹脂プレポリマー、具体的にはタール相溶性フ
ェノール樹脂が好ましい。このような液状熱硬化性樹脂
プレポリマーを用いる場合、ピッチ粉末を加えて均一に
分散させ、その後の加熱段階で相溶させピッチ変成熱硬
化樹脂にして炭化率を向上させることが好ましい。前記
ピッチ粉末は500μm以下のものを前記樹脂の不揮発
分100重量部に対して5〜20重量部加える。つぎ
に、フィラーとして加えられる炭素粉末は5μm以下の
ものを前記樹脂の不揮発分100重量部に対して30〜
60重量部加える。タール相溶性フェノール樹脂とピッ
チ粉末から中間段階としてのピッチ変成熱硬化樹脂のバ
インダーが形成され、フィラーとしての炭素粉末ととも
に焼成後には緻密な非晶質炭素が形成される。
【0011】また、半導体製造用として用いられ、高純
度のものが要求される場合にあっては、接着後に高純度
化処理を行う。この場合であっても、各層間に分散塗布
された接着剤は、内部から外部にガスが抜けるように通
路が形成されているため、黒鉛シートは勿論であるが、
接着剤そのものも高純度化処理ができる。この高純度化
処理は1.33〜5.32kPaの圧力下で800〜1
000℃に1〜10時間好ましくは3〜5時間保ったの
ち、徐々に昇温し、ハロゲンガスに置換しつつ1800
〜2500℃で5〜24時間好ましくは7〜15時間保
持して行う。高純度処理することにより全灰分量で5〜
20ppmとすることができる。
【0012】本発明に係る積層体1は、先ず、黒鉛シー
ト2を所定の形状、大きさに切断し、それぞれの黒鉛シ
ート2の各層間4に接着剤3を任意の方法で分散塗布
し、各黒鉛シート2を積層して、積層体としたのち、1
50〜300℃に加熱して、接着剤3を硬化し、各黒鉛
シート2を接着する。次に、用途に合わせて適宜、焼成
若しくは焼成後、高純度処理を行うことができる。
【0013】以上のようにして、形成される積層体1
は、その積層枚数や、各黒鉛シートの厚みを適宜変える
ことで、所望の厚みの積層体とすることが可能であり、
これによって、高温加熱炉の断熱材や均熱材等の炉内構
成部品として使用することが可能となる。また、用途に
よって、接着剤の塗布方法を変えることもできる。例え
ば、図1に示すように、接着剤を点在させるように塗布
することで、その塗布面積が小さくなり、黒鉛シートの
有する可撓性を十分に発揮することができる。また、可
撓性をそれほど必要としないような場合には、図2に示
すように直線状に塗布したり、又は、図3に示すように
波状に塗布したり、図1とこれらを組み合わせて塗布す
ることで、塗布面積を大きくするようにすることができ
る。
【0014】
【実施例】厚み1.5mm、1000×1000mmの
大きさに切断した2枚の黒鉛シートを準備し、その層間
となる接着面に均等なピッチで、接着剤を約φ20mm
となるように分散塗布し、これら黒鉛シートを積層し
た。接着剤には、市販のカーボンセメントを使用した。
このように積層した黒鉛シートを電気炉で200℃で焼
成し、カーボンセメントを硬化した。この硬化処理後、
接合面を確認したところ、シートや接着剤からのガスの
発生による膨らみ等が確認できなかった。その後100
0℃で焼成し、積層体とした。この積層体を電気炉で1
200℃に加熱した後、炉外に取り出し、冷却したとこ
ろ、層間の接合面で剥離は発生しなかった。また、反り
も発生することがなく、シートや接着剤からのガス発生
による接合面の膨らみ等も発生しなかった。
【0015】
【発明の効果】本発明の積層体は以上のように構成され
ており、各黒鉛シートの各層間の接合面に接着剤が分散
塗布されているため、1000℃以上の高温への加熱、
室温への急冷等の熱履歴を繰り返し行った場合であって
も、それによって発生する熱応力が緩和されて、各層間
の接着面での剥離が抑制される。また、内部から外部に
かけて通路が形成されるように接着剤が塗布されている
ため、使用時にシートから発生するガスや、接着剤の硬
化時に発生するガスが内部に溜まることなく、外部に放
出される。このため、接着剤硬化時における接着面での
剥離も抑制することができる。また、接着剤を分散して
塗布しているため、黒鉛シートが接合面に拘束されるこ
とがなく、黒鉛シートの有する可撓性が損なわれないと
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層体の一実施形態例を示す一部
断面斜視図である。
【図2】本発明に係る積層体の他の実施形態例を示す一
部断面斜視図である。
【図3】本発明に係る積層体の他の実施形態例を示す一
部断面斜視図である。
【符号の説明】
1 積層体 2 黒鉛シート 3 接着剤 4 層間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 和広 香川県三豊郡詫間町松崎2791 東洋炭素株 式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA37A AA37C AA37G AD11A AD11C AK33G AR00B BA03 BA05 BA06 BA10A BA10C BA32 BA33 BA42B CB10 CB10B GB90 JK06 JL11B 4G032 AA04 BA01 GA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の黒鉛シートが積層されてなる積
    層体であって、前記黒鉛シートが各層間に分散塗布され
    た接着剤により接合されてなる積層体。
  2. 【請求項2】 前記接着剤が、各層間の内部から外部に
    かけてガス等の通路が形成されるように分散塗布されて
    いる請求項1に記載の積層体。
JP2000142292A 2000-05-10 2000-05-10 積層体 Pending JP2001315246A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268191A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Hitachi Chem Co Ltd プラズマ対向材およびその製造方法
US8475923B2 (en) 2007-03-28 2013-07-02 Furukawa Electric Co., Ltd. Heat transfer film, semiconductor device, and electronic apparatus

Cited By (2)

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US8475923B2 (en) 2007-03-28 2013-07-02 Furukawa Electric Co., Ltd. Heat transfer film, semiconductor device, and electronic apparatus
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