JP2001310925A - 難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方法

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JP2001310925A
JP2001310925A JP2000127040A JP2000127040A JP2001310925A JP 2001310925 A JP2001310925 A JP 2001310925A JP 2000127040 A JP2000127040 A JP 2000127040A JP 2000127040 A JP2000127040 A JP 2000127040A JP 2001310925 A JP2001310925 A JP 2001310925A
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polyurethane foam
flame
rigid polyurethane
catalyst
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JP2000127040A
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Inventor
Hiroyuki Anzai
弘行 安西
Norio Shiroo
記生 城尾
Shingo Nishijima
伸吾 西嶋
Tomokazu Miyoshi
智運 三好
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破断強度に優れ、かつ難燃性の良好な硬質ポ
リウレタンフォームを製造しうる方法を提供すること。 【解決手段】 ポリオール化合物およびポリイソシアネ
ート化合物を、触媒及び発泡剤の存在下で反応させる難
燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、触
媒として、三量化触媒(a)およびアミン触媒(b)
を、その混合重量比:(a)/(b)が7/1〜7/5
となる範囲で用い、かつポリウレタンフォームのフリー
密度が28〜38kg/m3 になるように発泡すること
を特徴とする難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性硬質ポリウ
レタンフォームの製造方法に関する。本発明の難燃性硬
質ポリウレタンフォームの製造方法はスプレー工法に好
適である。
【0002】
【従来の技術】従来より、硬質ポリウレタンフォーム
は、断熱材、構造材等として広く用いられている。かか
るウレタンフォームは、各種方法により製造されている
が、たとえば、建築現場等においては、結露防止や断熱
を目的とする個所に、汎用品、難燃品(難燃3級,難燃
2級)等のウレタン原液を用途に応じて適宜に選択し、
これをスプレー工法により吹き付けることにより、吹き
付け面にウレタンフォームを形成する方法が採用されて
いる。
【0003】前記スプレー工法にあたっては、通常、1
層当たり10〜25mm程度で、多層に亘って吹き付け
ることで、ウレタンフォームの仕上がり厚みを制御して
いる。かかるスプレー工法により得られるウレタンフォ
ームの仕上がり厚みとしては、100mm程度のものが
要望されているが、難燃品のウレタン原液を用いてウレ
タンフォームの仕上がり厚みを100mm程度にする
と、仕上がり面に衝撃やノッチ(カッターナイフ等によ
る切れ込み)が加わると内部応力により、その部分から
ウレタンフォームに亀裂が入り、破断してしまう問題が
あった。なお、ウレタンフォームの破断は、ウレタンフ
ォームの応力が、吹き付け面に対して凹反りの方向へ働
き、長さ方向および幅方向にウレタンフォームが引き伸
ばされた状態になる特性を有し、厚みが厚くなるほど内
部応力が増大する傾向があること、一方、ウレタンフォ
ームは固定した吹き付け面に接着していることから、ウ
レタンフォームに衝撃が加わると、内部応力の逃げ場が
なくなることにより生じる。
【0004】前記ウレタンフォームの破断原因に対し
て、現状では、ウレタンフォームの施工にあたり、一
旦、ウレタンフォームを施工した後、あえてウレタンフ
ォームにノッチを入れ、ウレタンフォームを破断させて
内部応力を解放し、その後に破断面を補修する方法や、
1層当りの吹き付け厚みを15mm以下にして養生時間
を十分にとる方法等が採用されている。しかし、これら
の方法はいずれも長い製造時間を要し、製造コスト面か
ら好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、破断強度に
優れ、かつ難燃性の良好な硬質ポリウレタンフォームを
製造しうる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す製造方
法により硬質ポリウレタンフォームを製造することによ
り、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ポリオール化合物お
よびポリイソシアネート化合物を、触媒及び発泡剤の存
在下で反応させる難燃性硬質ポリウレタンフォームの製
造方法において、触媒として、三量化触媒(a)および
アミン触媒(b)を、その混合重量比:(a)/(b)
が7/1〜7/5となる範囲で用い、かつポリウレタン
フォームのフリー密度が28〜38kg/m3 になるよ
うに発泡することを特徴とする難燃性硬質ポリウレタン
フォームの製造方法、に関する。
【0008】上記製造方法において用いられる三量化触
媒(a)は、ポリイソシアネート化合物のイソシアヌレ
ート化反応を促進させ、ウレタンフォームの引張弾性率
を向上させるものである。一方、アミン触媒(b)はウ
レタン化触媒である。本発明では、これら三量化触媒
(a)およびアミン触媒(b)の混合重量比:(a)/
(b)を前記範囲に調整することにより、ウレタンフォ
ームの引張弾性率の向上により、ノッチ等に対する破断
を解消する。前記混合重量比:(a)/(b)は、吹き
付け時のウレタンフォームの横伸びの点で、(a):7
に対して(b):2以上とするのが好ましく、一方、引
張弾性率向上の点で、(a):7に対して(b):4以
下とするのが好ましい。
【0009】また、上記製造方法において得られる難燃
性硬質ポリウレタンフォームはフリー密度が28〜38
kg/m3 になるように発泡させる。フリー密度を前記
範囲とすることにより、ウレタンフォームの引張強度を
向上させて、ノッチ等に対する破断を解消する。フリー
密度が小さくなると引張強度が低くなる傾向があるた
め、フリー密度は30kg/m3 以上とするのが好まし
い。一方、フリー密度が大きくなると難燃性が悪くなる
傾向があるため、フリー密度は35kg/m3 以下する
のが好ましい。
【0010】前記難燃性硬質ポリウレタンフォームの製
造方法において、発泡剤は、HCFC−141b、HF
C−245fa及びHFC−134aから選ばれるいず
れか少なくとも1種を含有するものが好ましい。
【0011】HCFC−141b(1,1−ジクロロ−
1−フルオロエタン)、HFC−245fa(1,1,
1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−13
4a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)は、オ
ゾン層破壊防止のための、特定フロンの使用撤廃に伴う
代替品である。これら代替品を発泡剤として用いた難燃
性硬質ポリウレタンフォームは、従来、難燃性及び強度
の点で不十分であったが、本発明の製造方法では、上記
発泡剤を用いた場合にも難燃性硬質ポリウレタンフォー
ムの難燃性及び強度を損なうことはない。
【0012】また、前記難燃性硬質ポリウレタンフォー
ムの製造方法における、ポリオール化合物およびポリイ
ソシアネート化合物の反応は、スプレー法において特に
好適に適用できる。難燃性硬質ポリウレタンフォームの
ノッチ等による破断は、スプレー工法を採用した場合に
生じる場合が多い。
【0013】また、前記難燃性硬質ポリウレタンフォー
ムの製造方法は、得られる難燃性硬質ポリウレタンフォ
ームの厚みが、80〜120mmである場合に有効であ
る。前記厚みの範囲で、難燃性硬質ポリウレタンフォー
ムに、ノッチ等による破断が生じる場合が多い。
【0014】さらに、本発明は、前記難燃性硬質ポリウ
レタンフォームの製造方法において用いられる、ポリイ
ソシアネート化合物、ポリオール化合物、触媒及び発泡
剤を含有してなるポリウレタン原液集合体からなる難燃
性硬質ポリウレタンフォーム形成剤、に関する。
【0015】前記三量化触媒(a)およびアミン触媒
(b)を前記割合で含有してなり、かつ難燃性硬質ポリ
ウレタンフォームのフリー密度が前記範囲になるように
調整された発泡剤を含有してなるポリウレタン原液集合
体により前記難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方
法を実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の難燃性硬質ポリ
ウレタンフォームの製造方法について、その好ましい態
様について説明する。
【0017】ポリオール化合物としては、硬質ポリウレ
タンフォームに用いられている各種のものを特に制限な
く使用できるが、芳香族系ポリエステルポリオールとポ
リエーテルポリオールを使用するのが好ましい。
【0018】芳香族系ポリエステルポリオールを構成す
る酸成分としては、オルトフタル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレン1,4−ジカルボン酸があげら
れる。これらのなかでもオルトフタル酸を主たる酸成分
とする縮合系ポリエステルポリオールが好ましい。ま
た、前記酸成分には必要に応じてトリメリット酸、ピロ
メリット酸等の3官能以上の多価カルボン酸、脂肪族ポ
リカルボン酸を一部併用することもできる。
【0019】芳香族系ポリエステルポリオールのアルコ
ール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール
等の2価アルコールがあげられる。前記アルコール成分
必要に応じてトリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ソルビトール等の3官能以上の多
価アルコールを含むことができる。
【0020】芳香族系ポリエステルポリオールの水酸基
価は、その構成成分を適宜に設定することにより調整で
きるが、得られるポリウレタンフォームの特性を考慮す
ると180〜350(mgKOH/g)であることが好
ましい。
【0021】ポリエーテルポリオールとしては、多価ア
ルコールのアルキレンオキサイド付加体等が挙げられ
る。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等の1種以上があげられる。
【0022】多価アルコールとしては、2価のものとし
て、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8
−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエ
チレングリコール、水等があげられ、3価のものとし
て、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサント
リオール、トリエタノールアミン等があげられ、4価の
ものとしてジグリセリン、ペンタエリスリトール、等が
あげられる。さらには、ソルビトール、マンニトール、
ズルシトール、シュークローズ等があげられる。
【0023】上記以外のポリエーテルポリオールとして
は、ビスフェノール−A等のフェノール類、エチレンジ
アミン等の第1級アミン類、さらには第2級アミン類等
の各種の脂肪族または芳香族アミン類のアルキレンオキ
サイド付加体等が挙げられる。
【0024】ポリエーテルポリオールの水酸基価は、使
用する多価アルコール等の種類、付加モル数等を選択す
ることによって任意に設定可能であるが、得られるポリ
ウレタンフォームの特性を考慮すると300〜800
(mgKOH/g)であることが好ましく、より好まし
くは400〜750である。
【0025】なお、芳香族系ポリエステルポリオールと
ポリエーテルポリオールとの混合重量比(前者/後者)
は、特に制限されないが、40/60〜80/20が好
ましく、40/60〜60/40がより好ましい。
【0026】上記以外のポリオール化合物としては、脂
肪族系等のポリエステルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げら
れる。ポリエステルポリオールとしては、アジピン酸、
スベリン酸、セバシン酸、ブラシリン酸等の炭素数4〜
20の脂肪族ジカルボン酸などを酸成分とし、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ヘキサメチレングリコール等の炭素数1〜6の
脂肪族ジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール等のエーテルグリコール、スピログリコール
類、N−メチルジエタノールアミン等のN−アルキルジ
アルカノールアミンなどをポリオール成分とするポリエ
ステルポリオールあるいはポリカプロラクトンポリオー
ル等を用いることができ、具体例としては例えばポリエ
チレンアジペートポリオール、ポリブチレンアジペート
ポリオール、ポリエチレンプロピレンアジペートポリオ
ール等のアジペート系ポリオール、ポリカプロラクトン
ポリオール等を例示できる。
【0027】ポリイソシアネート化合物としては、ポリ
ウレタンの技術分野において公知のポリイソシアネート
化合物を全て使用可能であり、たとえば、芳香族ポリイ
ソシアネート化合物、脂肪族および脂環族ポリイソシア
ネート化合物に分類されるものを例示できる。これらの
なかでもコスト的要請、硬質ポリウレタンフォームの物
理的特性、難燃性の観点より芳香族ポリイソシアネート
化合物の使用が好適である。
【0028】芳香族ポリイソシアネート化合物として
は、具体的には以下のものを例示できる。すなわち、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−ト
ルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、クルードMDI(c−MDI)(44V−10,4
4V−20等(バイエル社製)等)、ウレトンイミン含
有MDI(液状MDI)(アイソネート143L)(ダ
ウケミカル社製)、カルボジイミド含有MDI(ミリオ
ネートMTL;日本ポリウレタン工業製)等が例示され
る。これらのうち、得られるウレタンフォームの物性が
優れるため、クルードMDIを用いるのが好ましい。
【0029】また、脂肪族および脂環族ポリイソシアネ
ートとしては、例えばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、4,4´−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0030】ポリイソシアネート化合物の使用量は、用
途に応じて、ポリオール化合物の水酸基価とNCOイン
デックス(イソシアネート基の当量/活性水素基の当
量)により適宜に決められる。
【0031】触媒のなかの、三量化触媒(a)として
は、たとえば、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム等の
脂肪酸金属塩が好ましい。その他、脂肪酸金属塩には、
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ぎ酸お
よび他のオニウム化合物のN−ヒドロキシプロピルトリ
メチルアンモニウム塩などの第四アンモニウム化合物、
トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどのアミ
ン化合物を併用することができる。
【0032】また、アミン触媒(b)としては、N,
N,N´,N´−テトラメチルエチレントリアミン、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチレン
ジアミン、N−メチルモルホリン、N,N,N´,N´
−ヘキサメチルエチレンジアミン、DBU等の第3級ア
ミン類などがあげられる。
【0033】前記三量化触媒(a)およびアミン触媒
(b)は、前記の割合で併用されるが、触媒の使用量
(合計量)は、ポリオール化合物100重量部に対し
て、0.001〜10重量部程度とするのが好ましい。
好ましくは3〜8重量部である。
【0034】発泡剤としては、ポリウレタン用の発泡剤
はいずれも使用できる。たとえば、前記例示の、HCF
C−141b、HFC−245fa、HFC−134a
等のフロン系発泡剤、塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素、ペンタン等の低沸点炭化水素、水等が例示され
る。これらのなかでもフロン系発泡剤が好ましく、特
に、HCFC−141bまたはHFC−245faを単
独で用いるか、HCFC−141bまたはHFC−24
5faとHFC−134aを併用するのが好ましい。
【0035】発泡剤の使用量は、得られるポリウレタン
フォームのフリー密度を考慮して適宜に決定される。通
常、ポリオール化合物100重量部に対し30〜55重
量部程度である。
【0036】本発明の難燃性硬質ポリウレタンフォーム
は、前記ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合
物、触媒及び発泡剤を含有してなるポリウレタン原液集
合体から、製造される。ポリウレタン原液集合体は前記
成分から構成されるものである。ポリウレタン原液集合
体は、一般的には、ポリウレタンフォームの製造にあた
って、混合されるものであり、通常、ポリウレタン原液
集合体は、ポリイソシアネート化合物と、ポリオール化
合物に分けられており、触媒及び発泡剤は、ポリイソシ
アネート化合物および/またはポリオール化合物に含ま
れている。触媒及び発泡剤は、ポリオール化合物に含ま
れているのが好ましい。
【0037】また、ポリウレタン原液は、たとえば、ポ
リオール化合物等そのものが難燃性であり、ポリウレタ
ン原液が難燃性を示すものであれば難燃剤を含有する必
要は特にないが、ポリウレタン原液が難燃性を示さない
場合には難燃剤を添加する。難燃剤としてはフェロセ
ン、ニッケロセン等のメタロセン類、鉄アセチルアセト
ネート等の金属アセチルアセトネート類、ビス(8−オ
キシキノリン)銅等の8−オキシキノリン金属錯体類、
ビス(ジメチルグリオキシモ)銅等のジメチルグリオキ
シム金属錯体類等の有機金属錯体、ハロゲン含有化合
物、有機リン酸エステル類、三酸化アンチモン、水酸化
アルミニウム等の金属化合物が例示される。
【0038】また、ポリウレタン原液には、必要に応じ
て可塑剤(低粘度化剤)を使用することが好適である。
かかる可塑剤も難燃性に寄与するものであることが好ま
しく、難燃性を有する場合には、前記難燃剤として使用
することができる。かかる特性を有するものとしては、
リン酸のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸
エステルやアリールリン酸エステル、ホスホン酸エステ
ル等が使用可能であり、具体的にはトリス(β−クロロ
エチル)ホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)
ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、クレジルフェニルホスフェート、ジメチル
メチルホスホネート等が例示でき、これらの1種以上が
使用可能である。
【0039】これら難燃剤および/または可塑剤の使用
量は、ポリオール成分100重量部に対し0〜20重量
部が好ましい。さらには5〜15重量部であることが好
ましい。
【0040】さらに、本発明のポリウレタン原液集合体
には、整泡剤、着色剤、及び酸化防止剤等のポリウレタ
ンフォームに用いられる添加剤がいずれも使用可能であ
り、本発明の効果を損なわない範囲で適宜添加される。
整泡剤としては、各種界面活性剤が使用できるが、シリ
コン系界面活性剤が特に好ましい。
【0041】本発明の難燃性硬質ポリウレタンフォーム
は、前記ポリウレタン原液集合体を反応させることによ
り得られる。すなわち、触媒及び発泡剤の存在下で、前
記ポリオール化合物とポリイソシアネート成分を反応さ
せる。一般的にはポリイソシアネート化合物のみの原料
液と、ポリオール化合物に他の各種成分を含有する原料
液とを、適宜加熱しつつ所定の比率で均一混合すること
により難燃性硬質ポリウレタンフォームが得られる。
【0042】本発明において、ポリウレタン原液集合体
を混合、発泡させる方法は特に限定されず、反応混合物
が均一に混合されさえすれば、どのような方法を用いて
もよい。例えば、従来よりポリウレタンフォーム等の製
造に使用されている注入発泡、連続発泡、スプレー発泡
等が利用できる。
【0043】これらのなかでも本発明の難燃性硬質ポリ
ウレタンフォームの製造は、スプレー工法により発泡さ
せる場合に好適である。スプレー工法においては、単層
または複数層により、ポリウレタンフォームの厚さを形
成する。その1層当りの厚さ、複数層数等は、用途に応
じて適宜に決定される。本発明の難燃性硬質ポリウレタ
ンフォームの製造方法は、1層当りの厚さが、20〜2
5cm程度で、4〜5層を形成した、厚さ100mmの
ものを形成した場合にも有効である。
【0044】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらによって何等限定されるもの
ではない。なお、各例中、部、%は重量基準である。
【0045】実施例1 (ポリオール成分) 芳香族系ポリエステルポリオール(商品名JP−70
1,水酸基価250,東邦理化工業(株)製)45部 マンニトール系ポリエーテルポリオール(商品名DK−
3773,水酸基価470,第一工業製薬(株)製)1
5部 ビスフェノールA系ポリエーテルポリオール(商品名E
X−962B,水酸基価280,旭硝子(株)製)15
部 エチレンジアミン系ポリエーテルポリオール(商品名E
X−750ED,水酸基価760,旭硝子(株)製)2
5部 (難燃剤) トリスモノクロロプロピルフォスフェート15部 (整泡剤) シリコン系界面活性剤(商品名SH−193,東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製)1.5部 (触媒) (a1):オクチル酸カリウム(15%エチレングリコ
ール溶液)(商品名ぺルロン9540,ぺルロン社製)
4.5部 (a2):酢酸カリウム(25%ジエチレングリコール
溶液)(商品名LK−25,米山化学工業 (株)製)
0.8部 (b)トリエチレンジアミン(33%ジプロピレングリ
コール溶液)(商品名TEDA−L33,東ソー(株)
製)1.5部 (発泡剤) HCFC−141b(旭硝子(株)製)39部 を含有してなる溶液(以下、R液という)を調製した。
一方、低粘度タイプの粗雑MDI(4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)(商品名44V−10,住
友バイエルウレタン(株)製)を用いたものを以下P液
とする。
【0046】前記R液およびP液を、それぞれプライマ
リーヒーターで28℃、ホースヒーター36℃に設定し
たガスマー付き発泡機(FF−1600)を用いて、吐
出圧35kg/cm2 でコンクリート壁面(壁面温度1
5℃)に吹き付け、壁面にポリウレタンフォームを形成
した。吐出にあたり、R液およびP液は、体積比が同じ
になるように混合し、ポリウレタンフォームを形成は、
1層当りの厚さが、20〜25cmで、4〜5層を形成
し、厚さ100mmとした。得られたポリウレタンフォ
ームのフリー密度は28kg/cm3 であった。
【0047】実施例2〜7、比較例1〜7 実施例1において、触媒、発泡剤の使用量を表1に示す
ように変えた以外は実施例1と同様にして、壁面にポリ
ウレタンフォームを形成した。得られたポリウレタンフ
ォームのフリー密度を表1に示す。
【0048】得られたポリウレタンフォームについて、
以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0049】(破断)カッターナイフにより厚み芳香と
平行方向に切り込み(100mm厚)を入れ、衝撃によ
るポリウレタンフォームの破断の状態を目視により確認
した。
【0050】(難燃性)JIS−A−1321に準拠し
てCA値を測定した。評価に供したウレタンフォームの
厚みは25mmである。なお、CA値は120以下で難
燃性良好である。
【0051】(引張強度)発泡方向に対し、垂直方向に
試験を行った。試験は、ASTM−1623に準拠し
た。
【0052】(引張弾性率)発泡方向に対し、垂直方向
に試験を行った。試験は、ASTM−1623に準拠し
た。
【0053】
【表1】 実施例では、1層当たりの吹き付け厚みを20〜25m
mで総厚み100mmであっても、ノッチによる破断は
発生せず、また難燃性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西嶋 伸吾 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 三好 智運 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA78 AD16 AG10 BA53 BB10 BC05 CA13 CC10Y CC22X DA02 DA32 4J034 DA01 DB03 DF01 DF02 DF12 DF16 DF20 DF22 DG03 DG04 DG14 DG16 DG23 HA06 HA07 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 HD07 JA01 KA01 KB05 KC02 KD02 KD12 KE02 NA02 QB01 QC01 QD06 RA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール化合物およびポリイソシアネ
    ート化合物を、触媒及び発泡剤の存在下で反応させる難
    燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、触
    媒として、三量化触媒(a)およびアミン触媒(b)
    を、その混合重量比:(a)/(b)が7/1〜7/5
    となる範囲で用い、かつポリウレタンフォームのフリー
    密度が28〜38kg/m3 になるように発泡すること
    を特徴とする難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 発泡剤が、HCFC−141b、HFC
    −245fa及びHFC−134aから選ばれるいずれ
    か少なくとも1種を含有してなることを特徴とする請求
    項1記載の難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 スプレー法により、ポリオール化合物お
    よびポリイソシアネート化合物を反応させることを特徴
    とする請求項1または2記載の難燃性硬質ポリウレタン
    フォームの製造方法。
  4. 【請求項4】 難燃性硬質ポリウレタンフォームの厚み
    が、80〜120mmであることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の難燃性硬質ポリウレタンフォーム
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの難燃性硬質ポ
    リウレタンフォームの製造方法において用いられる、ポ
    リイソシアネート化合物、ポリオール化合物、触媒及び
    発泡剤を含有してなるポリウレタン原液集合体からなる
    難燃性硬質ポリウレタンフォーム形成剤。
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