JP2000053742A - イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル - Google Patents

イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル

Info

Publication number
JP2000053742A
JP2000053742A JP10225732A JP22573298A JP2000053742A JP 2000053742 A JP2000053742 A JP 2000053742A JP 10225732 A JP10225732 A JP 10225732A JP 22573298 A JP22573298 A JP 22573298A JP 2000053742 A JP2000053742 A JP 2000053742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
isocyanurate
polyol
polyurethane foam
modified polyurethane
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10225732A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Anzai
弘行 安西
Takashi Oga
隆史 大賀
Norio Shiroo
記生 城尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP10225732A priority Critical patent/JP2000053742A/ja
Publication of JP2000053742A publication Critical patent/JP2000053742A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シェアーラインの発生を抑制しつつ良好に注
入発泡成形を行うことができ、その結果、難燃性を維持
しながら外観の悪化および強度低下を防止できるイソシ
アヌレート変性ポリウレタンフォーム、並びにそれを用
いた難燃性断熱パネルを提供する。 【解決手段】 芳香族系ポリエステルポリオールとポリ
エーテルポリオールとを含むポリオール成分に、少なく
とも触媒及び発泡剤の存在下で、ポリイソシアネート成
分を反応させて得られる、注入発泡成形用のイソシアヌ
レート変性ポリウレタンフォームにおいて、前記ポリオ
ール成分の平均官能基数が2.0〜2.5であり、前記
ポリエーテルポリオールが官能基数2〜4の範囲のもの
であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用などの各種
の断熱材として用いられる注入発泡成形用のイソシアヌ
レート変性ポリウレタンフォーム、並びにそれを用いた
難燃性断熱パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、イソシアヌレート変性ポリウ
レタンフォームは、断熱性や耐熱性に優れ、冷蔵庫、冷
凍庫、建築用などの断熱材として広く使用されている。
当該ポリウレタンフォームは、ポリオール成分として、
難燃化のために、主として芳香族系ポリエステルポリオ
ールを用い、更に強度や成形性向上のためにシュークロ
ーズ系、ペンタエリスリトール系、ソルビトール系、エ
チレンジアミン系、芳香族アミン系、グリセリン系、ト
リメチロールプロパン系等のポリオールのプロピレンオ
キサイド(PO)及び/又はエチレンオキサイド(E
O)付加体が適宜併用されてきた。また、発泡剤として
は、HCFC−141b、水等が、触媒としてはカルボ
ン酸系金属塩、4級アンモニウム塩系、アミン系等のも
のが、整泡剤としてはシリコン系界面活性剤等が、ポリ
イソシアネート成分としてはクルードMDI等が用いら
れてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フォー
ムの強度を重視することにより、シュークローズ系等の
官能基数の高いポリオールを他のポリオールと併用する
と、注入発泡工程の後、フォーム内部に無発泡層である
シェアーラインが発生し易くなることが判明した。この
現象により、サンドイッチパネルのような上下両面鋼板
仕様のパネルでは外観不良の原因になったり、またシェ
アーラインを起点として挫屈や破断により所定の強度が
得られなくなる。更に、無発泡層を含むフォームは、燃
焼時に発熱量及び発煙量が増加し、所期の難燃効果が得
られなくなる。そして、このような現象は、特にパネル
厚みが薄くなると顕著に発生する。
【0004】このような現象は、イソシアヌレート変性
ポリウレタンフォームの形成温度が50〜60℃と通常
の硬質ウレタンフォームより高温であるため、換言する
と温度依存性が高いため、フォームの流動と硬化のバラ
ンスがとりにくいためと考えられるが、その詳細な原因
は不明であった。
【0005】一方、ポリオール成分の平均官能基数に着
目したイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームを開
示する公報も存在し、例えば特開平9−71628号公
報には、ポリオール成分として、ビスフェノール類のエ
チレンオキサイド付加物、トルエンジアミンのアルキレ
ンオキサイド付加物、及び芳香環含有ポリエステルポリ
オールを含有し、かつその平均官能基数が2〜4のもの
が開示されている。
【0006】しかし、この公報に記載のイソシアヌレー
ト変性ポリウレタンフォームは、注入発泡成形以外の成
形法を主に前提としており、またトルエンジアミンのア
ルキレンオキサイド付加物を必須としているため、好ま
しい平均官能基数が大きく、前記シェアーラインの問題
を解消できるものではない。
【0007】従って、本発明の目的は、シェアーライン
の発生を抑制しつつ良好に注入発泡成形を行うことがで
き、その結果、難燃性の低下、外観の悪化および強度低
下を防止できるイソシアヌレート変性ポリウレタンフォ
ーム、並びにそれを用いた難燃性断熱パネルを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、芳香族系ポリエステルポリオールとポリ
エーテルポリオールとを含むポリオール成分の官能基数
等に着目して鋭意研究した結果、ポリオール成分の平均
官能基数が2.0〜2.5であり、かつポリエーテルポ
リオールが官能基数2〜4の範囲のものを使用すること
により、上記目的が達成できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0009】即ち、本発明のイソシアヌレート変性ポリ
ウレタンフォームは、芳香族系ポリエステルポリオール
とポリエーテルポリオールとを含むポリオール成分に、
少なくとも触媒及び発泡剤の存在下で、ポリイソシアネ
ート成分を反応させて得られる、注入発泡成形用のイソ
シアヌレート変性ポリウレタンフォームにおいて、前記
ポリオール成分の平均官能基数が2.0〜2.5であ
り、前記ポリエーテルポリオールが官能基数2〜4の範
囲のものであることを特徴とする。
【0010】上記において、前記芳香族系ポリエステル
ポリオールと前記ポリエーテルポリオールとの混合重量
比(芳香族系ポリエステルポリオール/ポリエーテルポ
リオール)が、9/1〜6/4であることが好ましい。
【0011】また、前記ポリオール成分100重量部に
対し、リン酸のハロゲン化アルキルエステルを5〜20
重量部含有することが好ましい。
【0012】一方、本発明の難燃性断熱パネルは、上記
の如きイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの表
面に表面材を付着してあるものである。
【0013】[作用効果]本発明のイソシアヌレート変
性ポリウレタンフォームによると、実施例の結果が示す
ように、シェアーラインの発生による難燃性の低下、外
観の悪化および強度低下を効果的に防止することができ
る。その理由の詳細は明らかではないが、次のように推
測される。
【0014】つまり、シェアーラインの発生は、イソシ
アヌレート変性ポリウレタンフォームの形成温度が高い
ため、官能基数の高いポリオール成分の使用により、反
応点が多く架橋密度が上がり局部的にゲル化が促進さ
れ、フォームの流動と硬化のバランスがとれず、発泡し
た後に破泡が生じるところ、本発明のようにポリオール
成分の官能基数を調整することで、局部的なゲル化を抑
制して、シェアーラインの発生を防止することができる
と考えられる。更に、注入発泡成形を行うには、原料の
流動性が良好であることが要求され、難燃性を高めるた
めに芳香族系ポリエステルポリオールを使用する必要が
あるが、上記のごとき平均官能基数の調整により、シェ
アーラインの発生を抑制しつつ、良好に注入発泡成形が
行えるようになり、その結果、難燃性の低下、外観の悪
化および強度低下を防止することができる。なお、かか
る観点より、ポリオール成分の平均官能基数は2.0〜
2.3がより好ましく、ポリエーテルポリオールの官能
基数は2〜3がより好ましい。
【0015】前記芳香族系ポリエステルポリオールと前
記ポリエーテルポリオールとの混合重量比が、9/1〜
6/4である場合、当該混合重量比とすることで、硬化
速度を十分維持しつつ、イソシアヌレート形成が行える
ため、表面材等との接着性に優れた難燃性硬質フォーム
を得ることができる。かかる観点より、上記の混合重量
比は、8/2〜7/3であることがより好ましい。
【0016】前記ポリオール成分100重量部に対し、
リン酸のハロゲン化アルキルエステルを5〜20重量部
含有する場合、原料の流動性が良好になるため注入発泡
成形がより良好に行え、しかもフォームの難燃性を向上
させることができる。かかる観点より、上記の含有量は
8〜15重量部がより好ましい。
【0017】一方、本発明の難燃性断熱パネルは、前記
の如きイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの表
面に表面材を付着してあるため、シェアーラインの発生
が抑制され、難燃性、外観、および強度に優れるものと
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、以下で例示する化合物群は、全て2
種以上併用することが可能である。
【0019】まず、本発明に用いられるポリオール成分
について説明する。当該ポリオール成分は、芳香族系ポ
リエステルポリオールとポリエーテルポリオールとを含
有するものである。
【0020】芳香族系ポリエステルポリオールとして
は、ポリオール成分の粘度を適度なものにするため、官
能基数が2〜3のものが好ましく、2〜2.5のものが
より好ましい。従って、必要に応じて3官能以上の多価
アルコールを含むポリオールと芳香族ジカルボン酸成分
から得られる芳香族ポリエステルポリオールが例示され
る。また、必要に応じて3官能以上の多価カルボン酸成
分を併用したものも挙げられる。これらの多くは市販さ
れており、また、当業者に公知の合成方法により適宜製
造することができる。
【0021】上記の3官能以上の多価アルコールとして
は、例えばトリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール等が挙げられ、2価ア
ルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール
等が挙げられる。また芳香族ジカルボン酸成分として
は、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナ
フタレン1,4−ジカルボン酸、及びその無水物又はそ
のモノ又はジエステル等が挙げられ、また、必要に応じ
てこれらと併用する3官能以上の多価カルボン酸成分と
しては、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられ
る。なお上記の芳香族ポリカルボン酸に加えて脂肪族ポ
リカルボン酸を一部併用することも可能である。
【0022】芳香族系ポリエステルポリオールの水酸基
価は、使用する芳香族ポリカルボン酸の種類、多価アル
コールの種類、カルボキシル基と水酸基の当量比等を選
択することによって任意に設定可能であるが、得られる
フォームの特性を考慮すると150〜450(mgKO
H/g)であることが好ましく、より好ましくは200
〜300である。
【0023】用いられるポリエーテルポリオールとして
は、前述のように官能基数2〜4、好ましくは2〜3の
範囲のものが挙げられ、2〜4価の多価アルコール等の
アルキレンオキサイド付加体が挙げられる。これらの多
くは市販されており、また、当業者に公知の合成方法に
より適宜製造することができる。
【0024】上記の多価アルコールとしては、2価のも
のとして、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオ
ール、ジエチレングリコール、水等が挙げられ、3価の
ものとして、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘ
キサントリオール、トリエタノールアミン、4価のもの
としてジグリセリン、ペンタエリスリトール、エチレン
ジアミン等が挙げられる。また、上記の多価アルコール
の他、ビスフェノール−A等のフェノール類、又は第1
級もしくは第2級の脂肪族もしくは芳香族アミン類を使
用してもよい。
【0025】また、アルキレンオキサイドとしては、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の1種以上
が挙げられる。
【0026】ポリエーテルポリオールの水酸基価は、使
用する多価アルコールの種類、付加モル数等を選択する
ことによって任意に設定可能であるが、得られるフォー
ムの特性を考慮すると50〜500(mgKOH/g)
であることが好ましく、より好ましくは100〜400
である。
【0027】前記芳香族系ポリエステルポリオールと前
記ポリエーテルポリオールとの混合重量比(前者/後
者)は、前述の理由より9/1〜6/4が好ましく、8
/2〜7/3がより好ましい。
【0028】本発明では以上のポリオール成分に加え
て、各種公知の他のポリオールが、本発明の効果を損な
わない範囲で使用でき、脂肪族系等のポリエステルポリ
オール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラク
トンポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオー
ルとしては、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ブ
ラシリン酸等の炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸など
を酸成分とし、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコ
ール等の炭素数1〜6の脂肪族ジオール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール等のエーテルグリコ
ール、スピログリコール類、N−メチルジエタノールア
ミン等のN−アルキルジアルカノールアミンなどをポリ
オール成分とするポリエステルポリオールあるいはポリ
カプロラクトンポリオール等を用いることができ、具体
例としては例えばポリエチレンアジペートポリオール、
ポリブチレンアジペートポリオール、ポリエチレンプロ
ピレンアジペートポリオール等のアジペート系ポリオー
ル、ポリカプロラクトンポリオール等を例示できる。
【0029】上記の任意のポリオール成分の使用量は、
ポリオール成分中、0〜50重量%が好ましく、0〜2
0重量%がより好ましい。
【0030】次に、ポリイソシアネート成分について説
明する。ポリイソシアネート成分としては、ポリウレタ
ンの技術分野において公知のポリイソシアネート化合物
は全て使用可能であり、芳香族ポリイソシアネート化合
物、脂肪族並びに脂環族ポリイソシアネートに分類され
るものが例示できるが、コスト的要請、硬質ポリウレタ
ンフォームの物理的特性、難燃性の観点より芳香族ポリ
イソシアネート化合物の使用が好適である。芳香族ポリ
イソシアネート化合物としては、具体的に以下のものが
例示され、これらは市販されている。
【0031】即ち、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,
6−トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシア
ネート、クルードMDI(c−MDI)(44V−1
0,44V−20等(バイエル社製)等)、ウレトンイ
ミン含有MDI(液状MDI)(アイソネート143
L)(ダウケミカル社製)、カルボジイミド含有MDI
(ミリオネートMTL;日本ポリウレタン工業製)等が
例示される。これらのうち、得られるフォームの物性が
優れるため、クルードMDIを用いるのが好ましい。ま
た、脂肪族並びに脂環族ポリイソシアネートとしては、
例えばヘキサメチレンジイソシアネート( HDI) 、イ
ソホロンジイソシアネート( IPDI) 、4,4 −ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート( HMDI) などが
挙げられる。
【0032】ポリイソシアネート成分の使用量は、イソ
シアヌレートの形成、難燃性の観点から、イソシアネー
トインデックス(イソシアネート基の当量/活性水素基
の当量)で2.00〜5.00の範囲が好ましく、2.
50〜4.00の範囲がより好ましい。
【0033】本発明のイソシアヌレート変性ポリウレタ
ンフォームは、前記の如きポリオール成分に少なくとも
触媒及び発泡剤の存在下で前記のポリイソシアネート成
分を反応させて得られるものであり、ポリウレタンフォ
ーム用として当業者に公知の触媒や発泡剤をいずれも使
用することができる。
【0034】触媒としては、例えばN,N,N',N',N"- ペン
タメチルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルシク
ロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチル
モルホリン、N,N,N’,N’−ヘキサメチルエチレ
ンジアミン、DBU等の第3級アミン類、ジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫等
の金属系触媒がウレタン化反応触媒として例示される。
また、イソシアヌレート結合を形成する触媒としては、
酢酸カリウム、オクチル酸カリウムが例示でき、上述の
第3級アミン触媒の中にもイソシアヌレート環形成反応
をも促進するものがある。本発明では、イソシアヌレー
ト結合生成を促進する触媒とウレタン結合生成を促進す
る触媒を併用することが好ましい。
【0035】触媒の使用量(併用の場合は合計量)は、
ポリオール成分100重量部に対して、0.001〜5
重量部が好ましい。
【0036】発泡剤としては、ポリウレタン用の発泡剤
として公知の発泡剤はいずれも使用可能であり、CFC
−141b等のフロン系発泡剤、塩化メチレン等のハロ
ゲン化炭化水素、低沸点炭化水素、水等が例示される。
中でも水が最も好ましい発泡剤であるが、他の発泡剤を
併用することが好ましい。
【0037】発泡剤の使用量は、水の場合、ポリオール
成分100重量部に対し0〜5重量部が好ましく、その
他の発泡剤の場合、ポリオール成分100重量部に対し
0〜60重量部が好ましい。
【0038】本発明では、更に整泡剤、難燃剤、可塑
剤、着色剤、及び酸化防止剤等のポリウレタンフォーム
に用いられる添加剤がいずれも使用可能であり、本発明
の効果を損なわない範囲で適宜添加される。
【0039】整泡剤としては、各種界面活性剤が使用で
きるが、シリコン系界面活性剤が特に好ましい。
【0040】難燃剤としてはフェロセン、ニッケロセン
等のメタロセン類、鉄アセチルアセトネート等の金属ア
セチルアセトネート類、ビス(8−オキシキノリン)銅
等の8−オキシキノリン金属錯体類、ビス(ジメチルグ
リオキシモ)銅等のジメチルグリオキシム金属錯体類等
の有機金属錯体、ハロゲン含有化合物、有機リン酸エス
テル類、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の金
属化合物が例示される。
【0041】本発明のポリウレタンフォームには、必要
に応じて可塑剤(低粘度化剤)を使用することが好適で
あり、かかる可塑剤も難燃性に寄与するものであること
が好ましい。かかる特性を有するものとしては、リン酸
のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸エステ
ルやアリールリン酸エステル、ホスホン酸エステル等が
使用可能であり、具体的にはトリス(β−クロロエチ
ル)ホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホス
フェート、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフ
ェート、クレジルフェニルホスフェート、ジメチルメチ
ルホスホネート等が例示でき、これらの1種以上が使用
可能である。
【0042】本発明のイソシアヌレート変性ポリウレタ
ンフォームは、ポリオール成分に少なくとも触媒及び発
泡剤の存在下でポリイソシアネート成分を反応させて得
られるものであるが、一般的にはポリイソシアネート成
分のみの原料液と、ポリオール成分に他の各種成分を含
有する原料液とを、適宜加熱しつつ所定の比率で均一混
合することにより得られる。
【0043】注入発泡成形を行うには、各原料を混合し
て吐出するためのミキシングヘッド、例えば衝突混合型
のミキシングヘッドを備えた高圧注入設備が用いられ、
例えば、水平に設置された表面材を備えたパネル型内に
所望のウレタン密度になるように、端部から原料液が注
入される。このときプレス盤面の表面温度は反応温度と
の関係で適宜設定され、パネル型は発泡時の圧力に耐え
るように高圧プレスで圧締される。本発明は、このよう
な水平の平板状空間への注入発泡成形以外に、縦型のも
のや平板以外の形状のものにも同様に適用できる。従っ
て、建築用などの断熱パネルの他、パイプカバー、冷蔵
庫等の箱体、板状成型品のボード等の製造に使用するこ
とができる。
【0044】一方、本発明の難燃性断熱パネルは、イソ
シアヌレート変性ポリウレタンフォームの表面に表面材
を付着してあるものである。表面材としては、金属板、
難燃性樹脂板、セラミック板などが挙げられ、通常、フ
ォーム成形時の接着力によりフォームへの付着が行われ
る。また、表面材の他、各種枠材などを有していてもよ
い。
【0045】
【実施例】以下、本発明の構成及び効果を具体的に示す
実施例について説明する。なお、表中の数字は重量部数
を示す。
【0046】実施例1〜7 ウレタン原液として、ポリオール成分、整泡剤、難燃
剤、触媒、発泡剤を表1に示す量で均一に混合したもの
(これをR液と呼ぶ)と、ポリイソシアネート成分とし
てクルードMDI(これをP液と呼ぶ)とを準備した。
このR液とP液とを高圧注入設備を用いて、原液温度2
5℃に調整して混合攪拌し、図1に示すように水平に設
置された金属製表面材を備えたパネル型内(3000×
900×40(mm))にウレタン密度が45kg/m
3 になるように、端部の1箇所から注入した。プレス盤
面の表面温度は60℃とし、パネル型は発泡時の圧力に
耐えるように高圧プレスで圧締させた。注入してから3
0分後にプレスを開放し、パネルを取り出してパネル解
体後、フォーム内部のシェアーライン状態を観察した。
圧縮強度は、シェアーラインの発生している部位を含む
カットサンプル(50×50×50(mm))を切り出
し(発生していないものは同じ場所をサンプリング)、
JIS K−7220(硬質発泡プラスチックの圧縮強
度試験方法)によって測定した。その際、圧縮力とシェ
アーラインとは垂直となる方向にセットした。その結果
を表1に示す。
【0047】なお、表1及び表2に示す原料の詳細は次
のとおりである。
【0048】 テレート2541:芳香族系ポリエステルポリオール,ヘキストセラニーズ社製 官能基数2.0,OH価240 BA-3 :ポリエーテルポリオール,日本乳化剤(株)製 官能基数2.0,OH価313 BA-P8 :ポリエーテルポリオール,日本乳化剤(株)製 官能基数2.0,OH価170 GR-09 :ポリエーテルポリオール,武田薬品(株)製 官能基数3.0,OH価400 EX-400MP :ポリエーテルポリオール,旭硝子(株)製 官能基数3.0,OH価400 PE-450 :ポリエーテルポリオール,三井化学(株)製 官能基数4.0,OH価450 NT-400 :ポリエーテルポリオール,三井化学(株)製 官能基数4.0,OH価400 HS-350 :ポリエーテルポリオール,三井化学(株)製 官能基数6.0,OH価350 GR-84 :ポリエーテルポリオール,武田薬品(株)製 官能基数8.0,OH価450 SH-193 :シリコン系界面活性剤 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 TMCPP :トリス(β−クロロプロピル)フォスフェート 大八化学工業(株)製 ペルロン9540:オクチル酸カリウム,ペルロン社製 LK-25 :酢酸カリウム,米山化学工業(株)製 カオーライザーNo.3:N,N,N',N',N"- ペンタメチルジエチレントリアミン 花王(株)製 ポリキャット8:ジメチルシクロヘキシルアミン エアープロダクツ社製 HCFC-141b :1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン,旭硝子(株)製 44V-20 :クルードMDI,住友バイエルウレタン(株)製 また、シェアーラインの判定基準は、○:無し(良
品)、△:少し有り(ほぼ良品)、×:有り(不良品)
とした。
【0049】
【表1】 *) かっこ内は官能基数を示す。
【0050】比較例1〜6 実施例におけるポリオール成分の代わりに、表2に示す
ポリオール成分を用いる以外は、実施例と同様にしてフ
ォームの形成を行い、各評価を行った。その結果を表2
に示す。
【0051】
【表2】 *) かっこ内は官能基数を示す。
【0052】表1及び表2の結果が示すように、本発明
の実施例では、いずれもシェアーラインの発生が無く又
は少なく、圧縮強度も十分なものであった。特にポリオ
ール成分の平均官能基数が2.3以下の場合に、効果的
にシェアーラインの発生を防止できた。これに対して、
ポリオール成分の平均官能基数が2.5を超える場合
(比較例1〜2,4〜6)や、ポリエーテルポリオール
の官能基数が4を超える場合(比較例2〜6)には、シ
ェアーラインの発生が顕著になり、圧縮強度の低下も大
きかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた製造設備の要部を示す概略構成
【符号の説明】
1 プレス盤面 2 パネル側枠 3 金属製表面材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 75:00 (72)発明者 城尾 記生 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 AA00 AA02 AB03 AB07 XA09 2E129 CD03 4F074 AA80 AA81 AA85 BA34 BA44 BA53 BC05 CA12 CA24 CC04X CC53 DA32 4J034 AA04 BA07 DA01 DB03 DB04 DB07 DF01 DF02 DF12 DF16 DF20 DF21 DG03 DG04 DG14 DG16 DG23 DH02 DH06 HA01 HA07 HB06 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC34 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 KA01 KB02 KB03 KC02 KC17 KD01 KD02 KD12 KE02 MA12 MA16 NA01 NA02 NA03 QB17 QB19 QC01 QD03 RA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族系ポリエステルポリオールとポリ
    エーテルポリオールとを含むポリオール成分に、少なく
    とも触媒及び発泡剤の存在下で、ポリイソシアネート成
    分を反応させて得られる、注入発泡成形用のイソシアヌ
    レート変性ポリウレタンフォームにおいて、 前記ポリオール成分の平均官能基数が2.0〜2.5で
    あり、前記ポリエーテルポリオールが官能基数2〜4の
    範囲のものであることを特徴とするイソシアヌレート変
    性ポリウレタンフォーム。
  2. 【請求項2】 前記芳香族系ポリエステルポリオールと
    前記ポリエーテルポリオールとの混合重量比(芳香族系
    ポリエステルポリオール/ポリエーテルポリオール)
    が、9/1〜6/4である請求項1記載のイソシアヌレ
    ート変性ポリウレタンフォーム。
  3. 【請求項3】 前記ポリオール成分100重量部に対
    し、リン酸のハロゲン化アルキルエステルを5〜20重
    量部含有する請求項1又は2記載のイソシアヌレート変
    性ポリウレタンフォーム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載のイソシア
    ヌレート変性ポリウレタンフォームの表面に表面材を付
    着してある難燃性断熱パネル。
JP10225732A 1998-08-10 1998-08-10 イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル Pending JP2000053742A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10225732A JP2000053742A (ja) 1998-08-10 1998-08-10 イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10225732A JP2000053742A (ja) 1998-08-10 1998-08-10 イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000053742A true JP2000053742A (ja) 2000-02-22

Family

ID=16833968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10225732A Pending JP2000053742A (ja) 1998-08-10 1998-08-10 イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000053742A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003144583A (ja) * 2001-11-06 2003-05-20 Callaway Golf Co ゴルフボール用熱硬化性ポリウレタン材料
JP2004050495A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Nippon Light Metal Co Ltd 不燃性パネルおよびその製造方法
JP2015508832A (ja) * 2012-02-02 2015-03-23 バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングBayer Intellectual Property GmbH 寸法安定性が改良された複合部材
JP2017105188A (ja) * 2015-12-01 2017-06-15 積水化学工業株式会社 難燃断熱パネルの製造方法
CN117584268A (zh) * 2024-01-19 2024-02-23 山东金锐住宅工业科技有限公司 一种含改性聚氨酯的钢丝网架保温板及其制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003144583A (ja) * 2001-11-06 2003-05-20 Callaway Golf Co ゴルフボール用熱硬化性ポリウレタン材料
JP2004050495A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Nippon Light Metal Co Ltd 不燃性パネルおよびその製造方法
JP2015508832A (ja) * 2012-02-02 2015-03-23 バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングBayer Intellectual Property GmbH 寸法安定性が改良された複合部材
JP2017105188A (ja) * 2015-12-01 2017-06-15 積水化学工業株式会社 難燃断熱パネルの製造方法
CN117584268A (zh) * 2024-01-19 2024-02-23 山东金锐住宅工业科技有限公司 一种含改性聚氨酯的钢丝网架保温板及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4511688A (en) Flame retardant for use in rigid polyurethane foams
JPWO2013058341A1 (ja) 硬質発泡合成樹脂の製造方法
JP4883490B2 (ja) 水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォーム形成用組成物、該組成物を用いた水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法、及び該製造方法により得られる水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォーム
JP2008081701A (ja) ポリイソシアネート組成物および該組成物を用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP3178916B2 (ja) ポリウレタン−ポリカルボジイミド発泡体の製造方法
JP3948014B2 (ja) 硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法
JP2000080141A (ja) イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル
KR100764968B1 (ko) 폴리우레탄 변성 폴리이소시아누레이트 발포체의 제조 방법
JP2000053742A (ja) イソシアヌレート変性ポリウレタンフォーム及び難燃性断熱パネル
JP4461417B2 (ja) ポリイソシアネート組成物および硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP3906479B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2000264945A (ja) イソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方法
JPH09208657A (ja) ポリウレタン発泡体の製造方法
JP4207220B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、並びに該組成物の製造方法及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2002322231A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JPH05500985A (ja) 低熱伝導率を有する硬質ポリウレタンフォーム
JP2004155856A (ja) ポリウレタンフォームの製造法
JP3903593B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム
JP2018172597A (ja) 難燃性熱硬化性ポリウレタンフォーム
JP3554380B2 (ja) ポリウレタン発泡体の製造方法
JP2001310925A (ja) 難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JPH1135727A (ja) 断熱パネル
JP3176050B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2000281744A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム及びこれを用いる物品の保温保冷施工方法
JP2022179683A (ja) 軟質ポリウレタンフォーム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050704

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071029

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080312