JP2000264945A - イソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

イソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方法

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JP2000264945A
JP2000264945A JP11069412A JP6941299A JP2000264945A JP 2000264945 A JP2000264945 A JP 2000264945A JP 11069412 A JP11069412 A JP 11069412A JP 6941299 A JP6941299 A JP 6941299A JP 2000264945 A JP2000264945 A JP 2000264945A
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JP
Japan
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isocyanurate
polyol
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polyurethane foam
foam
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JP11069412A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Anzai
弘行 安西
Norio Shiroo
記生 城尾
Hiroyuki Koshizaki
寛之 越崎
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原液の攪拌性を良好に維持しつつ、伸長セル
の発生を抑制することで、表面平滑性及び接着性の良好
な注入発泡成形を行うことができるイソシアヌレート変
性ポリウレタンフォームの製造方法、及びそのフォー
ム、並びにそれを用いた断熱パネルを提供する。 【解決手段】 芳香族系ポリエステルポリオール、ポリ
エーテルポリオール、触媒及び発泡剤を含有する原液
(R液)と、イソシアネート基を有する化合物を含有す
る原液(P液)とを、混合・反応させて注入発泡成形を
行うイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造
方法において、前記イソシアネート基を有する化合物と
して、予めポリイソシアネートに官能基数2〜3のポリ
オールを反応させてプレポリマー化したものを用いるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用などの各種
の断熱材として用いられる注入発泡成形用のイソシアヌ
レート変性ポリウレタンフォームの製造方法、及びその
フォーム、並びに該フォームを用いた断熱パネルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、イソシアヌレート変性ポリウ
レタンフォームは、断熱性や耐熱性に優れ、冷蔵庫、冷
凍庫、建築用などの断熱材として広く使用されている。
当該ポリウレタンフォームの製造には、ポリオール成分
として、難燃化のために主として芳香族系ポリエステル
ポリオールを用い、更に強度や成形性向上のために多価
アルコールのアルキレンオキサイド付加体が適宜併用さ
れてきた。また、発泡剤としてHCFC−141b、水
等が、触媒としてウレタン化触媒及び三量化触媒が、整
泡剤としてシリコン系界面活性剤等が、ポリイソシアネ
ート成分として粗MDI(クルードMDI)等が用いら
れてきた。そして、通常、これらの原料は、ポリイソシ
アネート成分を含有する原液(P液)と、その他の成分
を含有する原液(R液)とを混合するかたちで使用され
る。
【0003】このような原液を用いて、断熱パネル等の
注入発泡成形を行う場合、図1に示すように、パネル型
枠を金属製表面材3とパネル側枠2で作製し、それをプ
レス盤面1で挟んで略水平に保ちながら、その内部空間
に発泡機を用いて混合した原液の注入発泡を行う。その
際、発泡剤による発泡と原料の架橋反応等が同時に起こ
り、パネル型枠内にフォームが広がって充填されること
になる。なお、断熱パネルのコストとの関係で、通常、
厚みの薄い金属製表面材が使用されるため、パネル型枠
内のフォームの表面形状がパネル表面の平滑性に影響し
易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イソシ
アヌレート変性ポリウレタンフォームでは、通常の硬質
ポリウレタンフォームと異なり、プレス温度が高温(例
えば60℃以上)になるため、注入されたウレタン原液
は高温の表面材と接触して、急激に発泡しつつ、架橋反
応が進行する。このため、ボイドの発生等により表面平
滑性が悪化し易いと考えられるが、ボイド以外の原因に
より、表面平滑性が失われて外観性能が低下しているこ
とが判明した。
【0005】即ち、上記のようにして製造した断熱パネ
ルは、ボイドの存在しない部分についても、下側表面材
が凹凸状となって表面が波打った状態となり、このよう
な断熱パネルの下側表面材を剥ぎ取ると、表面材とフォ
ームの界面部分のセルが伸びた状態になっていることが
判明した。そして、このような伸長セルを有するフォー
ムは、伸長セルの幅方向(特にパネルの厚み方向)に強
度が低いため、断熱パネルが冷却された際に、セル内の
減圧でフォームが収縮し易く、これが原因となって、下
側表面に凹凸が生じると考えられる。
【0006】一方、硬質ポリウレタンフォームの製造に
おいて、ポリイソシアネート成分を予めプレポリマー化
する方法は殆どとられていないが、プレポリマー化する
場合、その目的は、ポリマーのセグメント構造を制御し
て所望の物性を得るというものであった。しかし、プレ
ポリマー化を行うとポリイソシアネート成分が高粘度に
なるため、発泡機での混合・攪拌が不十分になり易い。
その結果、フォームの発泡ムラや強度の不均一化によ
り、表面平滑性が悪化し、また反応の進行が不十分とな
って、表面材とフォームの接着性が劣るようになる。
【0007】従って、本発明の目的は、原液の攪拌性を
良好に維持しつつ、伸長セルの発生を抑制することで、
表面平滑性及び接着性の良好な注入発泡成形を行うこと
ができるイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの
製造方法、及びそのフォーム、並びにそれを用いた断熱
パネルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、伸長セルの発生機構、及びその解消方法
等について鋭意検討したところ、特定のポリオールによ
りポリイソシアネートをプレポリマー化したものを、ポ
リイソシアネート成分(P液)として用いることで、上
記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0009】即ち、本発明の製造方法は、芳香族系ポリ
エステルポリオール、ポリエーテルポリオール、触媒及
び発泡剤を含有する原液(R液)と、イソシアネート基
を有する化合物を含有する原液(P液)とを、混合・反
応させて注入発泡成形を行うイソシアヌレート変性ポリ
ウレタンフォームの製造方法において、前記イソシアネ
ート基を有する化合物として、予めポリイソシアネート
に官能基数2〜3のポリオールを反応させてプレポリマ
ー化したものを用いることを特徴とする。
【0010】上記において、前記プレポリマー化による
前記ポリイソシアネートのイソシアネート基のキャッピ
ング率は、2〜10%であることが好ましい。
【0011】また、前記ポリイソシアネートとしては、
後述の如き種々のものが使用可能であるが、特に粗MD
Iであることが好ましい。
【0012】一方、本発明のイソシアヌレート変性ポリ
ウレタンフォームは、上記いずれかに記載の製造方法に
より製造することができる注入発泡成形用のイソシアヌ
レート変性ポリウレタンフォームである。
【0013】他方、本発明の断熱パネルは、上記のイソ
シアヌレート変性ポリウレタンフォームの表面に表面材
を付着してある断熱パネルである。
【0014】[作用効果]本発明の製造方法によると、
実施例の結果が示すように、原液の攪拌性を良好に維持
しつつ、伸長セルの発生を抑制することで、表面平滑性
及び接着性の良好な注入発泡成形を行うことができるイ
ソシアヌレート変性ポリウレタンフォームを得ることが
できる。その理由の詳細は明らかではないが、次のよう
に推測される。
【0015】つまり、伸長セルの発生は、ウレタン原液
の反応速度が早く反応熱が大きくなるため、急激な発泡
と流動が生じることで、フォームの硬化とのバランスが
悪化して生じると考えられる。そして、ポリオールによ
りポリイソシアネートをプレポリマー化することによ
り、反応速度が抑えられ、反応や効果の速度と発泡速度
とのバランスが改善されるため、伸長セルの発生が抑制
できる。また、プレポリマー化に用いるポリオールの官
能基数を2〜3にすることで、原液の攪拌性を良好にす
ることができ、これにより表面平滑性の悪化を防止しつ
つ、反応の均一性を高めることができる。その結果、パ
ネルの厚み方向の不均一な収縮や、フォームの発泡ムラ
と強度の不均一化を抑制して、表面平滑性及び接着性が
良好で、外観性能に優れる断熱パネル等の注入発泡成形
体を製造することができる。
【0016】また、前記プレポリマー化による前記ポリ
イソシアネートのイソシアネート基のキャッピング率が
2〜10%である場合、上記の反応速度を好適な範囲に
制御することができ、伸長セルの発生をより顕著に抑制
することができ、表面平滑性をより良好にすることがで
きる。また、粘度が高くなり過ぎるのを防止することが
できる。かかる観点より、好ましくはキャッピング率が
3〜5%である。
【0017】前記ポリイソシアネートが粗MDIである
場合、常温で液体のためプレポリマー化する際の取扱性
が良く、得られるフォームの物性に優れ、コスト的にも
有利なものになる。
【0018】一方、本発明のイソシアヌレート変性ポリ
ウレタンフォームによると、上記いずれかに記載の製造
方法により製造できるものであるため、伸長セルの発生
を抑制しつつ、表面平滑性及び接着性の良好な注入発泡
成形を行うことができるようになる。
【0019】他方、本発明の断熱パネルは、上記のイソ
シアヌレート変性ポリウレタンフォームの表面に表面材
を付着してあるため、上記の如く、パネルの表面平滑性
が良好で、接着性の良好なものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、以下で例示する化合物群は、全て2
種以上併用することが可能である。
【0021】まず、本発明に用いられるポリオール成分
について説明する。本発明において、ポリオール成分
は、R液に使用されるものと、P液をプレポリマー化す
る際にポリイソシアネートとの反応に使用するものとが
存在する。前者としては、芳香族系ポリエステルポリオ
ール及びポリエーテルポリオールが使用されると共に、
その他の各種ポリオールを必要に応じて使用することが
できる。また、後者としては、官能基数2〜3のポリオ
ールが使用され、好ましくは、官能基数2〜3のポリエ
ーテルポリオールが使用される。従って、以下で説明す
るポリオール成分のうち、特定のものが後者として使用
され、プレポリマーとしてフォーム形成に供される。
【0022】芳香族系ポリエステルポリオールとして
は、ポリオール成分の粘度を適度なものにするため、官
能基数が2〜3のものが好ましく、2〜2.5のものが
より好ましい。従って、必要に応じて3官能以上の多価
アルコールを含むポリオールと芳香族ジカルボン酸成分
から得られる芳香族ポリエステルポリオールが例示され
る。また、必要に応じて3官能以上の多価カルボン酸成
分を併用したものも挙げられる。これらの多くは市販さ
れており、また、当業者に公知の合成方法により適宜製
造することができる。
【0023】上記の3官能以上の多価アルコールとして
は、例えばトリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール等が挙げられ、2価ア
ルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール
等が挙げられる。また芳香族ジカルボン酸成分として
は、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナ
フタレン1,4−ジカルボン酸、及びその無水物又はそ
のモノ又はジエステル等が挙げられ、また、必要に応じ
てこれらと併用する3官能以上の多価カルボン酸成分と
しては、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられ
る。なお上記の芳香族ポリカルボン酸に加えて脂肪族ポ
リカルボン酸を一部併用することも可能である。
【0024】芳香族系ポリエステルポリオールの水酸基
価は、使用する芳香族ポリカルボン酸の種類、多価アル
コールの種類、カルボキシル基と水酸基の当量比等を選
択することによって任意に設定可能であるが、得られる
フォームの特性を考慮すると150〜450(mgKO
H/g)であることが好ましく、より好ましくは200
〜300である。
【0025】R液に用いられるポリエーテルポリオール
としては、官能基数2〜4のものが好ましく、官能基数
2〜3のものがより好ましく、同じ価数を有するの多価
アルコールのアルキレンオキサイド付加体等が挙げられ
る。これらの多くは市販されており、また、当業者に公
知の合成方法により適宜製造することができる。
【0026】上記の多価アルコールとしては、2価のも
のとして、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオ
ール、ジエチレングリコール、水等が挙げられ、3価の
ものとして、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘ
キサントリオール、トリエタノールアミン、4価のもの
としてジグリセリン、ペンタエリスリトール、エチレン
ジアミン等が挙げられる。また、上記の多価アルコール
の他、ビスフェノール−A等のフェノール類、又は第1
級もしくは第2級の脂肪族もしくは芳香族アミン類を使
用してもよい。
【0027】また、アルキレンオキサイドとしては、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の1種以上
が挙げられる。
【0028】R液に用いられるポリエーテルポリオール
の水酸基価は、使用する多価アルコールの種類、付加モ
ル数等を選択することによって任意に設定可能である
が、得られるフォームの特性を考慮すると50〜500
(mgKOH/g)であることが好ましく、より好まし
くは100〜400である。
【0029】R液における芳香族系ポリエステルポリオ
ールとポリエーテルポリオールとの混合重量比(前者/
後者)は、9/1〜6/4が好ましく、85/15〜7
/3がより好ましい。
【0030】本発明では以上のポリオール成分に加え
て、各種公知の他のポリオールが、本発明の効果を損な
わない範囲で使用でき、脂肪族系等のポリエステルポリ
オール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラク
トンポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオー
ルとしては、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ブ
ラシリン酸等の炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸など
を酸成分とし、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコ
ール等の炭素数1〜6の脂肪族ジオール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール等のエーテルグリコ
ール、スピログリコール類、N−メチルジエタノールア
ミン等のN−アルキルジアルカノールアミンなどをポリ
オール成分とするポリエステルポリオールあるいはポリ
カプロラクトンポリオール等を用いることができ、具体
例としては例えばポリエチレンアジペートポリオール、
ポリブチレンアジペートポリオール、ポリエチレンプロ
ピレンアジペートポリオール等のアジペート系ポリオー
ル、ポリカプロラクトンポリオール等を例示できる。こ
れらの任意のポリオール成分の使用量は、ポリオール成
分中30重量%以下が好ましい。
【0031】P液に用いられるポリオールとしては、上
記のポリオール成分のうち、官能基数2〜3のポリオー
ル、好ましくは官能基数2〜3のポリエーテルポリオー
ルが例示される。当該ポリエーテルポリオールの水酸基
価は、200〜500(mgKOH/g)であることが
好ましく、より好ましくは250〜450である。ま
た、使用されるポリオール成分のうち、プレポリマー化
(P液)に使用されるポリオールの重量比率は、1〜2
0重量%が好ましい。
【0032】次に、P液の調製において、上記のポリオ
ールによりプレポリマー化されるポリイソシアネートに
ついて説明する。当該プレポリマー化は、ポリイソシア
ネートに対し、ポリオールを所定のキャッピング率にな
る量だけ添加し、適当な反応温度にて十分な時間反応さ
せることで行うことができる。かかるプレポリマー化に
よって得られるP液のイソシアネート基含有率は、2
8.0〜31.0%が好ましい。なお、市販のプレポリ
マーを使用することも可能である。
【0033】用いられるポリイソシアネートとしては、
ポリウレタンの技術分野において公知のポリイソシアネ
ート化合物がいずれも使用可能であり、芳香族ポリイソ
シアネート化合物、脂肪族並びに脂環族ポリイソシアネ
ートに分類されるものが例示できるが、コスト的要請、
硬質ポリウレタンフォームの物理的特性、難燃性の観点
より芳香族ポリイソシアネート化合物の使用が好適であ
る。芳香族ポリイソシアネート化合物としては、具体的
に以下のものが例示され、これらは市販されている。
【0034】即ち、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,
6−トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシア
ネート、クルードMDI(c−MDI)(44V−1
0,44V−20等(バイエル社製)等)、ウレトンイ
ミン含有MDI(液状MDI)(アイソネート143
L)(ダウケミカル社製)、カルボジイミド含有MDI
(ミリオネートMTL;日本ポリウレタン工業製)等が
例示される。これらのうち、前述の理由より粗MDIを
用いるのが好ましい。また、脂肪族並びに脂環族ポリイ
ソシアネートとしては、例えばヘキサメチレンジイソシ
アネート( HDI) 、イソホロンジイソシアネート( I
PDI) 、4,4 −ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート( HMDI) などが挙げられる。
【0035】プレポリマー化されたP液の使用量は、イ
ソシアヌレートの形成、難燃性の観点から、イソシアネ
ートインデックス(イソシアネート基の当量/活性水素
基の当量)で2.00〜4.00の範囲が好ましく、
2.50〜3.50の範囲がより好ましい。
【0036】用いられる触媒としては、例えばN,N,N',
N',N"- ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメ
チルヘキサメチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロ
ヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモ
ルホリン、N,N,N’,N’−ヘキサメチルエチレン
ジアミン、DBU、ビス(2−ジメチルアミノエチル)
エーテル等のアミン触媒、ジブチル錫ジラウレート、ジ
ブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫等の金属系触媒が
ウレタン化反応触媒として例示される。また、イソシア
ヌレート結合を形成する触媒としては、酢酸カリウム、
オクチル酸カリウムが例示でき、上述のアミン触媒の中
にもイソシアヌレート環形成反応をも促進するものがあ
る。本発明では、イソシアヌレート結合生成を促進する
触媒とウレタン結合生成を促進する触媒を併用すること
が好ましい。
【0037】触媒の使用量(併用の場合は合計量)は、
ポリオール成分100重量部に対して、0.001〜5
重量部が好ましい。
【0038】発泡剤としては、ポリウレタン用の発泡剤
として公知の発泡剤はいずれも使用可能であり、HCF
C−141b等のフロン系発泡剤、塩化メチレン等のハ
ロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素、水等が例示され
る。中でも、水とHCFC−141bとの併用が好まし
い。発泡剤の使用量は、水の場合、ポリオール成分10
0重量部に対し0〜3重量部が好ましく、1〜2重量部
がより好ましい。その他の発泡剤の場合、ポリオール成
分100重量部に対し0〜60重量部が好ましい。
【0039】本発明では、更に整泡剤、難燃剤、可塑
剤、着色剤、及び酸化防止剤等のポリウレタンフォーム
に用いられる添加剤がいずれも使用可能であり、本発明
の効果を損なわない範囲で、適宜添加される。これらは
通常、R液側に添加される。
【0040】整泡剤としては、各種界面活性剤が使用で
きるが、ポリシロキサンにオキシアルキレンが付加した
シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。特に、末端O
Rタイプで分子量5000以上のものが、フォーム形成
時のボイドの発生を少なくする上で好ましい。
【0041】難燃剤としてはフェロセン、ニッケロセン
等のメタロセン類、鉄アセチルアセトネート等の金属ア
セチルアセトネート類、ビス(8−オキシキノリン)銅
等の8−オキシキノリン金属錯体類、ビス(ジメチルグ
リオキシモ)銅等のジメチルグリオキシム金属錯体類等
の有機金属錯体、ハロゲン含有化合物、有機リン酸エス
テル類、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の金
属化合物が例示される。
【0042】本発明のポリウレタンフォームには、必要
に応じて可塑剤(低粘度化剤)を使用することが好適で
あり、かかる可塑剤も難燃性に寄与するものであること
が好ましい。かかる特性を有するものとしては、リン酸
のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸エステ
ルやアリールリン酸エステル、ホスホン酸エステル等が
使用可能であり、具体的にはトリクロロエチルホスフェ
ート、トリクロロプロピルホスフェート、トリブチルホ
スフェート、トリエチルホスフェート、クレジルフェニ
ルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート等が例示
できる。
【0043】本発明の製造方法は、以上のような原料を
使用した原液(R液)と原液(P液)とを、混合・反応
させて注入発泡成形を行うものある。具体的には、各原
液を混合して吐出するためのミキシングヘッド、例えば
衝突混合型のミキシングヘッドを備えた高圧注入設備が
用いられ、例えば、水平に設置された表面材を備えたパ
ネル型枠内に所望のウレタン密度になるように、端部か
ら原液が注入される。このときプレス盤面の表面温度は
反応温度との関係で適宜設定され、パネル型枠は発泡時
の圧力に耐えるように高圧プレスで圧締される。本発明
は、このような水平の平板状空間への注入発泡成形以外
に、縦型のものや平板以外の形状のものにも同様に適用
できる。従って、建築用などの断熱パネルの他、パイプ
カバー、冷蔵庫等の箱体、板状成型品のボード等の製造
に使用することができる。
【0044】一方、本発明の断熱パネルは、以上のよう
にして得られるイソシアヌレート変性ポリウレタンフォ
ームの表面に表面材を付着してあるものである。表面材
としては、アルミ、鋼材、SUS等の金属板、紙類、樹
脂板、セラミック板などが挙げられ、通常、フォーム形
成時の接着力によりフォームへの付着が行われる。ま
た、表面材の他、各種枠材などを有していてもよい。
【0045】
【実施例】以下、本発明の構成及び効果を具体的に示す
実施例等について説明する。なお、表中の数字は、特に
断りのない限り重量部数を示す。
【0046】合成例 粗MDI(住友バイエルウレタン(株)製,44V−2
0)100重量部に対し、表1に示す各ポリオールを表
1のキャッピング率になる量だけ添加し、80℃で2時
間反応を行ってプレポリマー化することで、実施例等で
使用するP液を得た。
【0047】実施例1〜9 ウレタン原液として、表1に示すポリオール成分、整泡
剤、難燃剤、触媒、発泡剤を所定量均一に混合したもの
(R液)と、合成例で得たもの(P液)とを準備した。
このR液とP液とを高圧注入設備を用いて、原液温度2
5℃に調整して混合攪拌し、図1に示すような金属製表
面材(鋼板,厚さ0.27mm)を備え、水平に設置さ
れたパネル型枠内にウレタン密度が45.0kg/m3
になるように、端部の1箇所から注入した。プレス盤面
の表面温度は65℃とし、パネル型枠は発泡時の圧力に
耐えるように高圧プレスで圧締させた。注入してから2
5分後にプレスを開放し、パネルを取り出し2時間程度
放冷して、製品パネルを得た。
【0048】比較例1 P液としてプレポリマー化していない粗MDIを用いる
以外は、実施例と同様にして表1に示す原液によりパネ
ルを製造した。
【0049】比較例2〜4 表1に示すポリオールを用いてプレポリマー化したP液
を用いる以外は、実施例と同様にして表1に示す原液に
よりパネルを製造した。
【0050】試験例 実施例及び比較例で得られた製品パネルの金属表面材が
室温に戻ったことを確認した後、−5℃の雰囲気下に2
4時間放置した。その後、パネルの表面平滑性を目視に
て観察した。更に、下側表面材を剥ぎ取りフォームのセ
ル状態を観察しまた、表面材を剥ぎ取る際の接着性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0051】その際、パネルの表面平滑性の判定基準
は、◎:最良好(良品)、○:良好(良品)、△:ほぼ
良好、×:不良(不良品)とした。フォームのセル状態
の判定基準は、○:ほぼ球形、△:楕球、×:紡錘形と
した。界面の接着性の判定基準は、○:接着力が標準以
上、△:接着力がやや劣る、×:接着力が劣るとした。
【0052】なお、表1に示す原料の詳細は次のとおり
である。 T-71 :芳香族系ポリエステルポリオール,東邦理化工業(株)製 OH価250 NT-400 :ポリエーテルポリオール,三井化学(株)製 官能基数4.0,OH価400 P-400 :ポリエーテルポリオール,武田薬品工業(株)製 官能基数2.0,OH価280 G-250 :ポリエーテルポリオール,武田薬品工業(株)製 官能基数3.0,OH価250 IR-96 :ポリエーテルポリオール,武田薬品工業(株)製 官能基数3.0,OH価430 PE-450 :ポリエーテルポリオール,三井化学(株)製 官能基数4.0,OH価450 HS-350 :ポリエーテルポリオール,三井化学(株)製 官能基数6.0,OH価350 GR-84 :ポリエーテルポリオール,武田薬品工業(株)製 官能基数8.0,OH価450 SH-193 :シリコン系界面活性剤 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 SF-2938F :シリコン系界面活性剤(末端ORタイプ) 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 TMCPP :トリスモノクロロプロピルフォスフェート 大八化学工業(株)製 ペルロン9540:オクチル酸カリウム(15重量%エチレングリコール溶液) ペルロン社製 LK-25 :酢酸カリウム(25重量%ジエチレングリコール溶液) 米山化学工業(株)製 カオーライザーNo.1:テトラメチルヘキサメチレンジアミン 花王(株)製 カオーライザーNo.12 :ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル (70重量%ジプロピレングリコール溶液)花王(株)製 HCFC-141b :1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン,旭硝子(株)製。
【0053】
【表1】 *) かっこ内は官能基数を示す。
【0054】表1の結果が示すように、本発明の実施例
では、いずれもセル状態が良好で、表面平滑性と接着性
に優れたフォームが得られる。特に、キャッピング率が
適正範囲である場合(実施例1〜5,9)、セル状態と
攪拌混合性とが更に良好になり、表面平滑性がより高い
ものとなる。これに対して、プレポリマー化していない
粗MDIを用いた場合(比較例1)、伸長セルが発生し
て、表面平滑性が悪化し、また、ポリオール成分の官能
基数が3を超える場合(比較例2〜4)、攪拌ムラによ
り表面平滑性と接着性の悪化が見られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた製造設備の要部を示す概略構成
【符号の説明】
1 プレス盤面 2 パネル側枠 3 金属製表面材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 18/79 C08G 18/79 A // C08L 75:04 (72)発明者 越崎 寛之 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB03A AB03C AK51B AL06B AT00A AT00C BA03 BA06 BA10A BA10C BA13 CA01 DJ01B JJ02 JK06 4J034 AA04 AA06 BA03 BA07 DA01 DB03 DB07 DF01 DF16 DF21 DG03 DG04 DG14 DG16 DG22 HA01 HA02 HA07 HA14 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 JA01 JA42 KA01 KB02 KC02 KC17 KD02 KD12 KE02 NA02 NA03 QA07 QC01 QD03 RA05 RA10 RA14 RA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族系ポリエステルポリオール、ポリ
    エーテルポリオール、触媒及び発泡剤を含有する原液
    (R液)と、イソシアネート基を有する化合物を含有す
    る原液(P液)とを、混合・反応させて注入発泡成形を
    行うイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造
    方法において、 前記イソシアネート基を有する化合物として、予めポリ
    イソシアネートに官能基数2〜3のポリオールを反応さ
    せてプレポリマー化したものを用いることを特徴とする
    イソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記プレポリマー化による前記ポリイソ
    シアネートのイソシアネート基のキャッピング率が、2
    〜10%である請求項1記載のイソシアヌレート変性ポ
    リウレタンフォームの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の製造方法により
    製造することができる注入発泡成形用のイソシアヌレー
    ト変性ポリウレタンフォーム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のイソシアヌレート変性ポ
    リウレタンフォームの表面に表面材を付着してある断熱
    パネル。
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