JP3906479B2 - 硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱用建材、サイジング材、冷凍倉庫、断熱パイプ、スプレー用途等の硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。なお、本発明において、「硬質ポリウレタンフォーム」とは、特に断らない限りイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームを含む概念である。
【0002】
【従来の技術】
硬質ポリウレタンフォームは、断熱性、寸法安定性、施工性等に優れているため、冷蔵庫、冷凍倉庫、建築材料等の断熱材として、また、スプレー用途として広範囲に使用されている。硬質ポリウレタンフォームを製造する際、ポリイソシアネートとしては、いわゆる二核体と呼ばれるジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略記する)を含有するポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(以下、ポリメリックMDIと略記する)が使用され、発泡剤としては、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下、HCFC−141bと略記する)が主として使用されている。
【0003】
近年、地球のオゾン層保護のため、(ハイドロ)クロロフルオロカーボン類の規制が実施されている。この規制対象には、硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として使用されているHCFC−141bも含まれている。そこで、HCFC−141bの使用量を削減・全廃する発泡処方、すなわち、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、HFC−245faと略記する)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(以下、HFC−365mfcと略記する)等のハイドロフルオロカーボン類、ハイドロカーボン系発泡剤(例えば、ノルマルペンタン、シクロペンタン、ヘキサン等)等を用いた発泡処方の開発が、地球のオゾン層保護のために重要な課題となっている。
【0004】
しかしながら、ハイドロカーボン系発泡剤やハイドロフルオロカーボン系発泡剤を用いた発泡処方は、従来の(ハイドロ)クロロフルオロカーボンを用いた発泡処方と比較して、発泡剤とウレタン原料との相溶性・分散性が低いため、反応性や発泡効率(高密度化)の低下、成形体の表面の仕上がり不良、得られるフォームの強度低下、寸法安定性の低下、躯体との接着性の低下等を生じやすい。また、断熱性能が必要な分野では、セル粗れによる熱伝導率の悪化等を生じやすい。更に低温吹き付け工事においては、相溶性低下のため、接着性の低下、層間剥離、へたり等が発生しやすい。
【0005】
ハイドロカーボンあるいはハイドロフルオロカーボン系発泡処方において、ポリオール側における発泡剤の相溶性・分散性の改良方法が提案されている。例えば、硬質ポリウレタンフォームの被着体との接着性及び寸法安定性を改良するために、トリレンジアミン、トリエタノールアミン、グリセリン、エチレンジアミンを開始剤にエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドを付加したポリオール成分混合物を使用した方法(特開平6−316621号公報)が揚げられる。
【0006】
しかし、イソシアネート側における発泡剤の相溶性・分散性の改良方法の提案は見あたらない。なお、主として得られる硬質ポリウレタンフォームの寸法安定性をイソシアネート側から改良する方法としては、ポリメリックMDIのモノオール変性物を使用する方法(特開平6−172476号公報)、ポリメリックMDIの単官能アルコール変性物とシリコーン系界面活性剤を使用した方法(特開平11−5825号公報)、ポリメリックMDIの低官能基数・低水酸基価ポリオール変性物を使用し、硬質ポリウレタンフォームの寸法安定性を改善する方法(特開平10−265540号公報)、活性水素含有不飽和化合物で変性したポリイソシアネートを使用し、硬質ポリウレタンフォームの寸法安定性や強度を改善する方法(特開平7−102038号公報)等が知られている。
【0007】
ポリオール及びイソシアネートの両方を改良した方法として、ポリオールにイミダゾール類を添加し、かつ高アイソマー含量のポリメリックMDIを使用して接着性を改善する方法(特開平6−172485号公報)、低官能基数・低水酸基価ポリオールと高アイソマー含量のポリメリックMDIを使用して接着性を改善する方法(特開平10−204149号公報)等が知られている。
【0008】
しかしながら、近年の硬質ポリウレタンフォームの用途の更なる多様化及び高性能化によって、より高性能な硬質ポリウレタンフォームが求められるようになっている。特に成形性の向上、構造体としての品質向上のための市場ニーズを充分満足できるポリイソシアネート及びそれを用いたハイドロカーボンあるいはハイドロフルオロカーボン発泡処方は知られていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、極性の低い発泡剤、特にハイドロフルオロカーボンを発泡剤とした処方で貯蔵安定性、発泡効率、成形性、フォーム強度、寸法安定性、接着性等に優れた硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物、及び前記組成物を用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明者等は鋭意研究検討した結果、特定のポリイソシアネート組成物が上記の問題点を解決することを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】すなわち本発明は、以下の(1)、(2)に示されるものである。
(1)MDIを含有するポリメリックMDI(a1)及び変性剤(a2)を(a1):(a2)=80:20〜99.9:0.1(質量比)の割合で反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーを含有する硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物であって、変性剤(a2)が、活性水素基含有脂肪酸エステル(a2−1)を含有し、この数平均分子量が150〜10,000であり、かつ、これを構成する脂肪酸の炭素数が3以上50以下であることを特徴とする、前記組成物。
【0012】
(2)ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)とを、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、
ポリイソシアネート(A)が前記(1)のポリイソシアネート組成物であり、発泡剤(C)がハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボンのいずれかを含有するものであることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる各原料について説明する。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物に用いられるポリメリックMDI(a1)は、いわゆる二核体と称されるベンゼン環及びイソシアネート基を各2個有するMDIを含有するものである。この「ポリメリックMDI」は、アニリンとホルマリンとの縮合反応によって得られる縮合混合物(ポリアミン)をホスゲン化等によりアミノ基をイソシアネート基に転化することによって得られる、縮合度の異なる有機イソシアネート化合物の混合物を意味し、縮合時の原料組成比や反応条件を変えることによって、最終的に得られるポリメリックMDIの組成を変えることができる。本発明に用いられるポリメリックMDIは、イソシアネート基への転化後の反応液、又は反応液から溶媒の除去、又は一部MDIを留出分離した缶出液、反応条件や分離条件等の異なった数種の混合物であってもよい。
【0014】
(a1)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記する)におけるMDIのピーク面積比が20〜70%となるものであり、好ましくは25〜65%となるものである。MDIにピーク面積比が70%を越えると、得られる硬質ポリウレタンフォームの強度が低下し、かつ、脆くなりやすくなる。20%未満の場合は、得られるポリイソシアネートの粘度が高くなり、例えば吹き付け工事においてはスプレーが困難になりやすい。
【0015】
(a1)中に含有するMDIは、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各2個有するもので、いわゆる二核体と言われているものである。MDIを構成する異性体は、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、2,2′−MDIと略記する)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、2,4′−MDIと略記する)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、4,4′−MDIと略記する)の3種類である。MDIの異性体構成比は特に限定はないが、4,4′−MDI含有量が70質量%以上、好ましくは90〜99.9質量%であるほうが、得られるフォームの強度が向上するので好ましい。なお、(a1)のMDI含有量やMDIの異性体構成比は、GPCやガスクロマトグラフィー(以下、GCと略記する)によって得られる各ピークの面積百分率を基に検量線から求めることができる。
【0016】
また、(a1)の平均官能基数は2.3以上であり、好ましくは官能基数が2.3〜3.1である。イソシアネート含量は、28〜33質量%であり、好ましくは28.5〜32.5質量%である。
【0017】
また、得られる硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性と反応性の面から、(a1)の酸度は0.001〜0.2質量%が好ましく、更に好ましくは0.003〜0.15質量%である。酸度が0.001%未満の場合は、得られる硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物が貯蔵中に増粘しやすく、0.2%を超えるとポリオールとの反応が遅くなり、硬化不良を生じやすい。
【0018】
なお、「酸度」とは、室温でアルコールと反応し遊離する酸成分を塩化水素に換算して示した値であり、JIS K−1603によって測定される値である。
【0019】
本発明では、必要に応じて、前述のMDIやポリメリックMDI以外のポリイソシアネートを併用することが出来る。例えば、MDIやポリメリックMDIと、活性水素基含有化合物とを反応させて得られるウレタン化物、ウレア化物、アロファネート化物、ビウレット化物、カルボジイミド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。また、これらのポリメリック体やこれらのイソシアネートと、後述する活性水素基含有化合物とを反応させて得られるウレタン化物、ウレア化物、アロファネート化物、ビウレット化物、カルボジイミド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物等が挙げられ、更にこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0020】本発明者等は、本発明に用いられる変性剤(a2)としての活性水素基含有脂肪酸エステル(a2−1)には、ポリイソシアネート組成物に、発泡剤に用いられるハイドロフルオロカーボンやハイドロカーボンの相溶性や初期分散性を向上させる効果があることを見いだした。(a2−1)は、数平均分子量が150〜10,000であり、かつ、これらを構成する脂肪酸の炭素数が3以上50以下である。なお(a2−1)の活性水素基は、得られるポリイソシアネートの粘度、製造の際の反応性等を考慮するとヒドロキシル基、メルカプト基が好ましい。
【0021】(a2−1)を構成する脂肪酸の炭素数が下限未満の場合や数平均分子量が下限未満の場合は、得られるポリイソシアネート組成物と、ハイドロカーボンやハイドロフルオロカーボンとの分散性・相溶性が改善されず、得られるフォームの反応性の低下、発泡効率(高密度化)の低下、成形体の表面の仕上がり不良、躯体との接着性の低下等が起きやすい。また、断熱性を重視した処方においては、熱伝導率が低下する。脂肪酸の炭素数が上限を越える場合や数平均分子量が上限を越える場合は、得られるポリイソシアネート組成物の粘度が高くなりすぎて、作業性が低下しやすい。あるいは、イソシネートの貯蔵安定性の悪化、硬質フォームにした場合に樹脂の軟化をもたらす。
【0022】また、(a2−1)の官能基数(分子中の活性水素基の数)は、1が好ましい。これは、官能基数が高いと得られるポリイソシアネートの粘度が高くなりやすくなる。また、(a2−1)の活性水素基を除いた部分がポリイソシアネート分子内部に取り込まれ、発泡剤に用いられるハイドロフルオロカーボンやハイドロカーボンを配合したときに、会合点が減少することになる。
【0023】(a2−1)は、下記一般式で表される化合物が挙げられる。
【0024】
【化1】
Figure 0003906479
【0025】
【化2】
Figure 0003906479
【0028】(a2−1)を構成する炭素数3以上の脂肪酸としては、プロピオン酸、酪酸(各種異性体を含む)、吉草酸(各種異性体を含む)、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、シクロヘキサンカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸類、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸類、α−ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシコハク酸、ジヒドロキシコハク酸、ε−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、α−ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、リシノエライジン酸、リシノステアロール酸、オレイン酸・リシノール酸・リノール酸等の不飽和脂肪酸をヒドロキシル化したヒドロキシ脂肪酸等が挙げられる。
【0029】
(a2−1)を構成するアルコール成分としては、メタノール、エタノール、プロパノール(各種異性体を含む)、ブタノール(各種異性体を含む)、ペンタノール(各種異性体を含む)、ヘキサノール(各種異性体を含む)、ヘプタノール(各種異性体を含む)、オクタノール(各種異性体を含む)、カプリルアルコール、ラウリルアルコール酸、ミリスチルアルコール酸、ステアリルアルコール酸、オレイルアルコール酸、シクロヘキサノール等のモノオール類、エチレングリコール、プロピレングリコール(各種異性体を含む)、ブタンジオール(各種異性体を含む)、ペンタンジオール(各種異性体を含む)、シクロヘキサンジオール(各種異性体を含む)、グリセリン、トリメチロールプロパン等のポリオール類等が挙げられる。更には、これらのモノ又はポリオールや後述するアミン類を開始剤として、アルキレンオキサイドを付加させた水酸基含有ポリエーテルも好適に用いることができる。
【0031】また、本発明では必要に応じて変性剤(a2)として、(a2−1)以外の変性剤、例えばメタノール、エタノール等の低分子モノオール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュクロース等の低分子ポリオール類、エチルアミン、ブチルアミン等の低分子ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類を併用することができる。
【0032】本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物は、前述のポリメリックMDI(a1)と、(a2−1)を含有する変性剤(a2)を反応させて得られる。このときの仕込み比は質量比で、(a1):(a2)=80:20〜99.9:0.1であり、好ましくは(a1):(a2)=85:15〜99.5:0.5である。(a1)が少なすぎる場合は、発泡剤との初期混合性が低下しやすい。(a1)が多すぎる場合は、低い極性の発泡剤との分散安定性が悪化しやすい。
【0034】
(a2−1)と(a2−2)を併用する場合、(a1)との反応に際し、反応順序は特に制限はなく、同時に反応させてもよいし、別々に反応させてから、得られたプレポリマーを混合してもよい。組成物中における(a2−1)と(a2−2)の質量比は、(a2−1)/(a2−2)の値が0.5以上が好ましく、特に(a2−1)/(a2−2)の値が1以上が好ましい。
【0035】
このようにして得られる硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物のイソシアネート含量は24〜33質量%が好ましく、特に25〜32.8質量%が好ましい。また、25℃における粘度は30〜1,000mPa・sが好ましく、特に50〜800mPa・sが好ましい。
【0036】
なお、本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物には、ポリオールとの相溶性向上のための整泡剤、ポリオールとの反応性向上のための触媒等を添加することができる。また必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、可塑剤、顔料・染料、抗菌剤・抗カビ剤等の公知の(B)以外の各種添加剤や助剤を添加することもできる。
【0037】
次に、本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法について述べる。
本発明は、ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)とを、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリイソシアネート(A)が前述のポリイソシアネート組成物であり、発泡剤(C)がハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボンのいずれかを含有するものであることを特徴とするものである。
【0038】
なお、ポリオール(B)については、特に制限はなく、公知のウレタン工業に用いられるものが使用でき、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。また、フォームの強度等を考慮して、低分子ポリオール、低分子ポリアミン、低分子アミノアルコール等も併用できる。なお本発明では、ポリオール(B)は後述する(b1)〜(b3)のうち少なくともどれかを含有するものが好ましく、更には(b1)〜(b3)から少なくとも2種類を含有するものがより好ましくなる。(b1)のみの場合や(b3)のみの場合は、得られる硬質ポリウレタンフォームの機械的強度が不十分となりやすい。(b2)のみの場合は、(B)の粘度が高くなりすぎて、作業性が低下しやすい。
【0039】
本発明において、ポリオール(B)の好ましい成分である(b1)は、アミン系化合物にアルキレンオキサイドを付加させて得られる水酸基価50〜1,000mgKOH/gのポリエーテルポリオールであり、(b2)は、水酸基価50〜800mgKOH/gのポリエステルポリオールであり、(b3)は、官能基数2〜6の多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加させて得られる水酸基価50〜1,000mgKOH/gのポリエーテルポリオールである。
【0040】
(b1)としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、トリレンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、アンモニア、アニリン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等のポリアミン類等のアミン系化合物の1種又は2種以上の混合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加反応させて得られる水酸基価50〜1,000mgKOH/g、好ましくは100〜900mgKOH/gのポリエーテルポリオールが挙げられる。なお、更に開始剤には、後述の(b2)、(b3)に用いられる多価アルコールを併用することができる。
【0041】
(b2)としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのような多価アルコールの1種又は2種以上の混合物と、アジピン酸、マロン酸、フマル酸、琥珀酸、酒石酸、シュウ酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のような、少なくとも2個以上のカルボキシル基(又はカルボキシル基から誘導される基)を有する化合物の1種又は2種以上の混合物とを使用し、公知の方法によって製造することによって得た水酸基価50〜800mgKOH/g、好ましくは100〜700mgKOH/gのポリエステルポリオールが挙げられる。また、ラクトン(例えばε−カプロラクトン)類の開環重合により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。更に、ポリエステルポリオール及びポリエステル成形品を分解して得られる回収ポリエステル等が挙げられる。
【0042】
(b3)としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールような、1分子中にヒドロキシル基を2〜6個、好ましくは2〜5個有する多価アルコールを開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加反応させて得られる水酸基価50〜1,000mgKOH/g、好ましくは100〜900mgKOH/gのポリエーテルポリオールが挙げられる。特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、水酸基価が50〜150mgKOH/gポリプロピレングリコールから少なくとも1種類を用いると、(B)の粘度を低下させることができるので好ましくなる。
【0043】
(b1)〜(b3)の水酸基価が下限未満の場合、得られる硬質ポリウレタンフォームの機械的強度が不十分となり、この上限を越える場合は、得られる硬質ポリウレタンフォームが脆くなりやすい。
【0044】
(b1)の平均官能基数は2〜8が好ましく、3〜6が特に好ましい。(b2)の平均官能基数は2〜4が好ましく、2〜3が特に好ましい。(b3)の平均官能基数は3〜6であり、好ましくは3〜5である。これらの平均官能基数がこの範囲未満の場合は、得られる硬質ポリウレタンフォームの機械的強度が不十分となり、この範囲を越える場合は、得られる硬質ポリウレタンフォームが脆くなりやすい。
【0045】
(B)における(b1)〜(b3)の含有量は、それぞれ(b1):40〜70質量%、(b2):10〜90質量%、(b3):10〜70質量%が好ましい。(b1)が多すぎると活性が高くなりすぎ、ボイド等の成形不良をもたらす。(b2)が多すぎると(B)の粘度が高くなり、フォームの液流れ性・充填性が悪化しやすい。(b3)が多すぎると、得られる硬質ポリウレタンフォームの機械的強度が低下しやすい。
【0046】
本発明では必要に応じて、(b1)〜(b3)以外のポリオール(以下、その他ポリオールと略記する)を用いることできる。特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、水酸基価が50〜150mgKOH/gのポリプロピレングリコールから少なくとも1種類を用いると、(B)の粘度を低下させることができるので好ましくなる。また、ポリマーポリオールを用いてもよい。このポリマーポリオールは、前述のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールをベースとして、スチレン又はアクリロニトリルのビニルポリマーや、活性水素基含有化合物とポリイソシアネートから得られるポリマーをグラフト重合又はフィラーとして導入したものである。ポリマーポリオールにおけるポリマー含有量は1〜20質量%が好ましい。この場合、(B)中のその他ポリオールの含有量は20質量%以下が好ましい。
【0047】
本発明によって、かつハイドロカーボンあるいはハイドロフルオロカーボン発泡処方による十分な性能を有する硬質ポリウレタンフォームが得られる。すなわち、前述のようにイソシアネートを改良することによって、ハイドロカーボンあるいはハイドロフルオロカーボン発泡剤との相溶性、分散性を改善し、これにより均質な硬質ポリウレタンフォームが得られることになる。またポリオールを選択することにより、高物性の硬質ポリウレタンフォームが得られる。
【0048】
本発明に用いられるポリオール(B)の粘度は、2,000mPa・s以下が好ましく、100〜1,800mPa・sが特に好ましい。粘度が上限を越える場合は、特に冬期での作業性が低下する。
【0049】
本発明に用いられる発泡剤(C)は、ハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボンから選択されるものであり、特にフォームのセル形成性等の点からハイドロフルオロカーボンが好ましい。またこれらの発泡剤と水を併用することもできる。なお必要に応じて、通常ウレタン発泡に用いられる公知の発泡剤を併用使用してもよい。発泡剤(C)の添加量は、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン等のハイドロカーボンや、HFC−245fa、HFC−365mfc、HFC−134a等のハイドロフルオロカーボンの場合は、ポリオール(B)に対して、1〜50質量%である。場合によっては本発明のポリイソシアネート(A)側に分散させて使用することもできる。
【0050】
本発明に用いられる触媒(D)としては、通常ウレタン発泡に用いられる公知の触媒を使用することができる。例えば、ウレタン化触媒として、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等の錫化合物、アセチルアセトン金属塩等の金属錯化合物等が挙げられる。三量化触媒としては、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,3,5−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン等のトリアジン類、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチルヘキサン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、2−エチルアジリジン等のアジリジン類等のアミン系化合物、3級アミンのカルボン酸塩等の第四級アンモニウム化合物、ジアザビシクロウンデセン、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の鉛化合物、ナトリウムメトキシド等のアルコラート化合物、カリウムフェノキシド等のフェノラート化合物等を挙げることができる。これらの触媒は、1種又は2種以上併用して用いることがでる。(D)の使用量は、ポリオールに対して、0.01〜15質量%となる量が適当である。
【0051】
更に、反応促進のための助触媒として、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物を使用することができる。
【0052】
本発明に用いられる整泡剤(E)としては、公知のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、例えば日本ユニカー製のL−5340、L−5420、L−5421、L−5740、L−580、SZ−1142、SZ−1642、SZ−1605、SZ−1649、東レ・ダウコーニングシリコーン製のSH−190、SH−192、SH−193、SF−2945F、SF−2940F、SF−2936F、SF−2938F、SRX−294A、信越化学工業製のF−305、F−341、F−343、F−374、F−345、F−348、ゴールドシュミット製のB−8404、B−8407、B−8465、B−8444、B−8467、B−8433、B−8466、B−8870、B−8450等が挙げられる。(E)の使用量は、ポリオールに対して、0.1〜5質量%となる量が適当である。
【0053】
本発明では添加剤を用いることができる。この添加剤としては、可塑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、有機又は無機の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料・染料、抗菌剤・抗カビ剤等が挙げられる。本発明では、難燃剤を用いるのが好ましい。難燃剤としては、トリエチルホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート等のリン酸エステル類、亜リン酸エチル、亜リン酸ジエチル等の亜リン酸エステル類のリン酸化合物等が挙げられる。
【0054】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法の具体的な手順は、前述のイソシアネート基末端プレポリマーを含有するポリイソシアネート(A)をA液、前述のポリオール(B)をB液として、発泡剤(C)、触媒(D)、発泡剤(E)、及びその他の添加剤等はあらかじめA液及び/又はB液に適宜混合させ、後述する装置を用いて2液を混合し、発泡、硬化させるという方法である。なお、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)、及びその他の添加剤はB液に混合しておくほうが好ましい。
【0055】
本発明によって得られた硬質ポリウレタンフォームは、ウレタン結合やウレア結合といった化学結合を有するものである。また、製造条件によっては、発泡時にイソシアヌレート基を生成させることができる。イソシアヌレート基は、イソシアネート基を触媒により三量化させて生成され、機械的強度や耐熱性等を向上させることができる。
【0056】
本発明において、好ましいイソシアネートインデックス(ポリイソシアネート(A)中の全イソシアネート基/ポリオール(B)中の全活性水素基×100)は、いわゆるウレタンフォームの場合で50〜140、更に好ましくは70〜130であり、三量化触媒を用いてのいわゆるイソシアヌレートフォームの場合で140〜800、好ましくは150〜500である。イソシアネートインデックスがウレタンフォームの場合で50未満、イソシアヌレートフォームの場合で140未満になると、得られたフォームが充分な強度を有しないことがあり収縮しやすくなる。また、ウレタンフォームの場合で140を越え、イソシアヌレートフォームの場合で800を越えると、得られるフォームの脆性が高くなり接着性が低下する傾向にあるので好ましくない。
【0057】
硬質ポリウレタンフォームを製造するにあたっては、A液とB液を均一に混合可能であればいかなる装置でも使用することができる。例えば、小型ミキサーや、一般のウレタンフォームを製造する際に使用する、注入発泡用の低圧又は高圧発泡機、スラブ発泡用の低圧又は高圧発泡機、連続ライン用の低圧又は高圧発泡機、吹き付け工事用のスプレー発泡機等を使用することができる。
【0058】
硬質ポリウレタンフォームを製造するに際し、それぞれの液温は30〜60℃に調節しておくことが好ましい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物は均一で安定な液状であり、特に低温貯蔵安定性に優れている。また、このポリイソシアネート組成物は、構造上、低極性発泡剤(ハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボン等)への相溶性、分散性を向上させている。更には水との分散性、ポリオールとの相溶性も良好である。また、得られる硬質ポリウレタンフォームは、セルが細かくなるために、熱伝導率が低くなり、断熱性能に優れるものとなる。更に初期発泡速度が速くなり、特に現場発泡における低温雰囲気下での施工性も良好である。更にはフォームの成形収縮・寸法安定性が良好であり、被着体との接着性も優れたものとなる。
【0060】
本発明は、ボード、パネル、冷蔵庫、庇、ドア、雨戸、サッシ、コンクリート系住宅、バスタブ、低温タンク機器、冷凍倉庫、パイプカバー、合板への吹き付け、結露防止、スラブ等、各種断熱材用途に適用できる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中において、「%」は「質量%」を示す。
【0062】
〔硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物の合成〕
実施例1
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応器に、P−MDI(1)を98kg仕込み、攪拌しながら40℃に加温した。次いで変性剤(1)を2kg仕込み、攪拌しながら80℃にて4時間反応させ、硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物NCO−1を得た。NCO−1のNCO含量は30.4%であった。
【0063】
実施例2〜7、比較例1〜3
実施例1と同様にして、表1に示す原料、仕込み比で硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物NCO−2〜10を得た。
【0064】
得られた硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物NCO−1〜10の低温貯蔵安定性、発泡剤の分散性、発泡剤の保持率を測定した。結果を表1に示す。
・低温貯蔵安定性
合成後、−5℃にて1ヶ月後の外観を確認
・発泡剤との分散性
ポリイソシアネート組成物/発泡剤=50(g)/20(g)にて、ラボミキサーで7,000rpm・3秒間で分散させ、その後の外観をチェックした。発泡剤にはHFC−365mfcを使用した。
・発泡剤の保持率
ポリイソシアネート組成物/発泡剤=50(g)/20(g)にて、ラボミキサーで7,000rpm・3秒間で分散させ、分散してから60分後の発泡剤保持率を下記式にて算出した。発泡剤にはHFC−365mfcを使用した。
【0065】
【数1】
Figure 0003906479
【0066】
【表1】
Figure 0003906479
【0067】
実施例1〜7、比較例1〜3、表1において
Figure 0003906479
【0068】
・低温貯蔵安定性
◎:外観に変化が認められない。
○:やや結晶が発生するが、加熱するとクリヤーになる。
×:結晶が発生し、加熱してもクリヤーにならない。
・発泡剤との分散性
◎:均一に乳化し、30分以上この状態を保っている。
○:乳化するが、30分経過すると相分離が確認される。
×:乳化操作終了直後から、直ちに相分離する。
・発泡剤の保持率
数値をそのまま記載した。
【0069】
〔硬質ポリウレタンフォーム用ポリオールプレミックスの調製〕
配合例1〜6
表2に示す原料、仕込み比で硬質ポリウレタンフォーム用ポリオールプレミックスOH−1〜6を調製した。なお水酸基価の単位はmgKOH/gである。
【0070】
【表2】
Figure 0003906479
【0071】
表2の配合例1〜6において
Figure 0003906479
なお、PO:オキシプロピレン基、EO:オキシエチレン基を示す。
【0072】
〔硬質ポリウレタンフォームの製造〕
ウレタン処方(ボックスフリー発泡)
実施例8〜14、比較例4〜6
ポリイソシアネート液(液温:20±2℃)とポリオール液(液温:20±2℃)を混合した後、上部開放のボックスに入れ、フリー発泡させて、硬質ポリウレタンフォームを製造した。結果を表3、4に示す。なお、発泡条件は以下の通りである。
Figure 0003906479
【0073】
ウレタン処方(注入発泡)
実施例15〜22、比較例7〜10
ポリイソシアネート液(液温:20±2℃)とポリオール液(液温:20±2℃)を混合した後、金型に注入・発泡させて、硬質ポリウレタンフォームを製造した。結果を表5、6に示す。なお、発泡条件は以下の通りである。
Figure 0003906479
【0074】
実施例23、比較例11
ウレタン処方(スプレー発泡)
ポリイソシアネート液(液温:10±2℃)とポリオール液(液温:10±2℃)をウレタン処方でスプレー吹き付け発泡により硬質ポリウレタンフォームを製造した。フォーム成形結果を表5、6に示す。なお、吹き付け発泡条件は以下の通りである。
Figure 0003906479
【0075】
イソシアヌレート処方(ボックスフリー発泡)
実施例24〜30、比較例12〜14
ポリイソシアネート液(液温:20±2℃)とポリオール液(液温:20±2℃)を混合した後、上部開放のボックスに入れ、フリー発泡させて、硬質ポリウレタンフォームを製造した。結果を表7、8に示す。なお、発泡条件は以下の通りである。
Figure 0003906479
【0076】
イソシアヌレート処方(注入発泡)
実施例31〜38、比較例15〜18
ポリイソシアネート液(液温:20±2℃)とポリオール液(液温:20±2℃)を混合した後、金型に注入・発泡させて、硬質ポリウレタンフォームを製造した。結果を表9、10に示す。なお、発泡条件は以下の通りである。
Figure 0003906479
【0077】
実施例39、比較例19
イソシアヌレート処方(スプレー発泡)
ポリイソシアネート液(液温:10±2℃)とポリオール液(液温:10±2℃)をイソシアヌレート処方でスプレー吹き付け発泡により硬質ポリウレタンフォームを製造した。フォーム成形結果を表9、10に示す。なお、吹き付け発泡条件は以下の通りである。
Figure 0003906479
【0078】
【表3】
Figure 0003906479
【0079】
【表4】
Figure 0003906479
【0080】
【表5】
Figure 0003906479
【0081】
【表6】
Figure 0003906479
【0082】
【表7】
Figure 0003906479
【0083】
【表8】
Figure 0003906479
【0084】
【表9】
Figure 0003906479
【0085】
【表10】
Figure 0003906479
【0086】
表3〜10において
Figure 0003906479
【0087】
表3〜6から、ポリオールを固定して、イソシアネートの種類を振った場合、本発明のポリイソシアネート組成物は、フォーム密度が低く、セル状態・物性も良好であった。また、ハイドロカーボン系発泡剤を用いた処方であっても、良好な結果を示した。
【0088】
しかし、未変性イソシアネートや変性剤の種類が本発明の範囲から外れるものでは、これらの諸物性が悪いものであった。また、変性剤の種類は本発明の範囲に入るが、変性量の多すぎるポリイソシアネート組成物では、フォームの寸法安定性が最も悪いものであった。
【0089】
なお、表7〜10におけるイソシアヌレート処方においても、ウレタン処方と同様な傾向であった。

Claims (2)

  1. ジフェニルメタンジイソシアネートを含有するポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(a1)及び変性剤(a2)を(a1):(a2)=80:20〜99.9:0.1(質量比)の割合で反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーを含有する硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物であって、
    変性剤(a2)が、活性水素基含有脂肪酸エステル(a2−1)を含有し、この数平均分子量が150〜10,000であり、かつ、これを構成する脂肪酸の炭素数が3以上50以下であることを特徴とする、前記組成物。
  2. ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)とを、発泡剤(C)、触媒(D)、整泡剤(E)の存在下で反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、
    ポリイソシアネート(A)が請求項1に記載のポリイソシアネート組成物であり、発泡剤(C)がハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボンのいずれかを含有するものであることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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