JP5136750B2 - 断熱材組成物、ポリウレタン発泡断熱材及び断熱施工方法 - Google Patents

断熱材組成物、ポリウレタン発泡断熱材及び断熱施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、低温環境下でもポリウレタン発泡断熱材を良好に施工することができ、寒冷地の住宅等にポリウレタン発泡断熱材を施工する際に好適に使用される断熱材組成物、ポリウレタン発泡断熱材及びその施工方法に関する。
ポリウレタン発泡原液をスプレーなどでコンクリート等の施工対象面に直接吹き付け又はエアを混入して吐出して発泡させる硬質ポリウレタンフォーム製の断熱材は、複雑な形状でも短時間で、かつ治具を全く使用することなく容易に施工でき、しかもシームレスな断熱層の形成が可能で、断熱性にも優れていることから、集合住宅・オフィス等の建造物や、築造式の冷凍・冷蔵庫、定温倉庫等の断熱材、更にはトンネルの凍結防止用等として広く普及してきた。
このようなポリウレタン発泡断熱材は、一般にポリオール成分、発泡剤、触媒、難燃剤、整泡剤及びその他の添加剤を混合したポリオール配合液と、ポリイソシアネート成分とをミキシングヘッド等で混合しながら建造物のコンクリート躯体などの施工対象面に直接吹き付け又はエアを混入して吐出し、発泡硬化させてポリウレタン発泡体とすることにより施工される。
従来から、このポリウレタン発泡断熱材を施工する際には、発泡剤としてフロンガスが使用されてきたが、環境問題の観点から、フロン発泡剤の代替として、水とイソシアネートの反応により発泡する炭酸ガスを発泡剤として利用する処方が提案されているが、水発泡は一般的にフロンガスによる発泡に比較して発泡速度が緩やかなため、スプレーパターンが狭い、液ダレを生じる等の問題から現場での施工性に劣り、更には発泡後にフォームが大きく収縮する場合もあり寸法安定性に劣ること、品質が施工環境温度による影響を受け易いこと等から実用化が困難であった。
このような事情の中で出願人は、水発泡による吹付け断熱材の処方を提案し(特許文献1:特開2005−307147号公報、特許文献2:特開2000−256434号公報)、ポリウレタン発泡断熱材の施工におけるノンフロン化を達成した。
しかしながら、この処方には低温環境下での施工性が必ずしも良好でないという、課題が顕在化した。即ち、0℃より低い低温環境下では、吹付け施工時に発泡の活性が上がりにくいため、フォームを安定して形成することが難しく、更にはコンクリート躯体等の施工対象面に対する初期接着性が十分でなく、施工後に断熱材がコンクリートから剥がれ落ちてしまう等の課題が顕在化した。
このような低温環境下における問題を改善するための方策としては、
1.ヒーター等により躯体の温度を上げる、
2.ポリオール成分中のポリエステルポリオールの一部をポリエーテルポリオールで置き換える、
3.添加する触媒を増量する、
等の方法が考えられるが、これらの方法には次の問題がある。
1.施工現場にヒーター等を持ち込んで躯体の温度を上げるのは、火災の発生等の安全面で懸念があり、またコスト及び労力の観点から全ての施工現場で適用するのは現実的ではない。
2.ポリエステルポリオールの一部をポリエーテルポリオールで置き換えることにより改善は見込めるが、その効果は小さくまた難燃性の観点から多量に置き換え難い。
3.触媒の増量では効果が小さい上、コストや作業環境(触媒が多くなると、アイレインボー等の身体的な悪影響が大きくなる)の悪化を招くおそれもある。
そのため、低温環境下における断熱材の施工においても、寸法安定性や施工対象面に対する接着性に優れる断熱材や施工方法の開発が望まれる。
特開2005−307147号公報 特開2000−256434号公報
従って、本発明は、低温環境下でも、良好に施工作業を行うことができ、寸法安定性に優れ、十分な接着性が得られる断熱材組成物、該断熱材組成物を施工したポリウレタン発泡断熱材及び断熱施工方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、少なくともポリオール成分を含む第1液と、イソシアネート成分を含む第2液とを混合して施工対象面に吹き付け又は混合と共にエアを混入して施工対象面に吐出し、発泡硬化させて、ポリウレタン発泡断熱材を施工形成する場合に、上記第1液に含まれるポリオール成分の一部として、例えば下記構造式(1)〜(3)で示されるような第3級アミン構造を有するポリオールを含有させることにより、施工環境が−10〜5℃の低温条件下であっても、良好な発泡活性をもってフォームを安定して形成することができ、かつコンクリート躯体等の施工対象面に対する接着性も良好で施工後の剥離脱落などの不都合を生じることなく、良好な断熱施工を容易かつ確実に行うことができることを見出した。更に、この場合上記第1液と第2液とからなる断熱材組成物の液温を35〜50℃に加温して施工することにより、低温環境下での上記発泡活性及び接着性をより良好かつ安定的に発揮させることができ、上記低温環境下での施工をより良好に行うことができることを見出し、本発明を完成したものである。
Figure 0005136750
(式中、aは1〜4、bは1〜4、cは2〜5である。)
従って、本発明は、上記目的を達成するため、下記[1]〜[3]の発明を提供するものである。
[1]少なくともポリオール成分を含む第1液と、イソシアネート成分を含む第2液とで構成され、前記第1液と第2液とを混合して施工対象面に吹き付け又は混合と共にエアを混入して施工対象面に吐出し、発泡硬化させて、ポリウレタン発泡断熱材を施工形成する2液型の断熱材組成物であって、前記第1液のポリオール成分として下記構造式(1)〜(3)の第3級アミン構造を有するポリオールを全て含有することを特徴とする断熱材組成物。
Figure 0005136750
(式中、aは1〜4、bは1〜4、cは2〜5である。)
[2]上記[1]の断熱材組成物を施工対象面に吹き付け又はエアを混入して吐出し、発泡硬化させてなることを特徴とするポリウレタン発泡断熱材。
[3]上記[1]の断熱材組成物を施工対象面に吹き付け又はエアを混入して吐出し、発泡硬化させて、ポリウレタン発泡断熱材を施工するに際し、前記断熱材組成物を35〜50℃に加温して前記吹き付け又は吐出作業を行うことを特徴とする断熱施工方法。
上記のように、本発明の断熱材組成物は、施工対象面の温度が−10〜5℃と低い場合でも、良好な発泡活性をもってフォームを安定して形成することができ、かつコンクリート躯体等の施工対象面に対する接着性も良好で施工後の剥離脱落などの不都合を生じることなく、良好な断熱施工を容易かつ確実に行うことができるものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の断熱材組成物は、少なくともポリオール成分を含む第1液とイソシアネート成分を含む第2液とからなる2液型のものであり、この第1液と第2液とを混合して施工対象面に吹き付け又は混合と共にエアを混入して施工対象面に吐出し、発泡硬化させることにより、ポリウレタン発泡断熱材を施工するものである。
本発明では、上記第1液に含まれる上記ポリオール成分として、分子中に第3級アミン構造を含むポリオールを含む2種以上のポリオールが用いられる。
このポリオールに含まれる第3級アミン構造としては、下記構造式(1)で示されるピペラジンベースのエチレンオキサイド、下記構造式(2)で示されるモルホリンベースのエチレンオキサイド、下記構造式(3)で示されるテトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンが好ましく、これらの第3級アミン構造を有するポリエーテルポリオールの全てを混合して用いる。
Figure 0005136750
(式中、aは1〜4、bは1〜4、cは2〜5である。)
このような第3級アミン構造を有するポリオールとして具体的には、例えば上記構造式(1)〜(3)の第3級アミン構造をすべて含有する旭硝子(株)製のポリエーテルポリオール「XR AG−7451」や「XR AG−7450」等が挙げられる。
なお、特に制限されるものではないが、この第3級アミン構造を有するポリオールの水酸基価は、通常100〜1000mg−KOH/g、特に300〜600mg−KOH/gであることが好ましい。また、粘度は通常500〜10000mPa・s、好ましくは500〜5000mPa・sであることが好ましい。この場合、本発明において「粘度」とは、JIS Z 8803−1991に準拠し、液温25℃において、毛細管粘度計を用いて測定した粘度を意味する。
上記第1液のポリオール成分には、上述のように、上記第3級アミン構造を有するポリオールを含めて2種以上のポリオールが用いられる。この場合、この第3級アミン構造を有するポリオールは、第1液の全ポリオール成分中の1〜100質量%、特に5〜30質量%とすることが好ましく、1質量%未満であると、低温環境下での十分な発泡活性が得られない場合があり、またコンクリート等の施工対象面に対する接着性も十分に向上しない場合があり、本発明の目的を十分に達成し得ない場合がある。
この第1液に含まれるその他のポリオールとしては、吹き付け等によるポリウレタン発泡成形体用として従来から用いられているポリエステルポリオール、ポリマーポリオールなど、汎用のポリオールを用いることが可能であり、これらの2種以上を用いることもできる。
上記ポリマーポリオールとして具体的には、例えば、ポリアルキレンオキシドからなるポリエーテルポリオールにポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のポリマー成分をグラフト共重合させたポリマーポリオール、上記のポリマーポリオールをマンニッヒ変性したもの(以下、マンニッヒ変性ポリオールと表記することもある)等が挙げられる。本発明においては、反応性や接着性の観点から、マンニッヒ変性ポリオールを好適に用いることができる。
なお、これらポリマーポリオールの粘度は通常500〜10000mPa・s、特に500〜5000mPa・sであることが好ましく、水酸基価は通常100〜1000mg−KOH/g、特に200〜600mg−KOH/gであることが好ましい。
上記ポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸とジオールやトリオール等との縮合により得られる縮合系ポリエステルポリオール,ジオールやトリオールをベースとし、ラクトンの開環重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオール,ポリエーテルポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエステル変性ポリオールなどが例示される。特に本発明においては、フタル酸をベースとし、ジオールとの縮合により得られるフタル酸系ポリエステルポリオールを好適に用いることができる。
なお、ポリエステルポリオールの水酸基価は通常100〜1000mg−KOH/g、特に200〜600mg−KOH/gであることが好ましい。また、粘度は通常500〜10000mPa・s、好ましくは500〜5000mPa・sであることが好ましい。
次に、上記第2液に含まれるイソシアネート成分としては、吹き付け等によるポリウレタン発泡成形体用として従来から用いられている公知のものを使用することができ、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられ、これらは1種単独で用いてもよく、MDIとTDIを併用するなど、2種以上を必要に応じて併用してもよい。これらの中でも、本発明においては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を好適に用いることができる。このようなMDIとしては市販品を使用することができ、例えば44V20(住友バイエルウレタン(株)製)等を好適に用いることができる。
この第2液中のイソシアネート成分(2種以上のイソシアネートを併用する場合には、その総量)の使用量は、特に制限されるものではないが、その目安としてのイソシアネートインデックス(上記第1液と合わせた組成物全体の活性水素量(モル)を100とした時の、イソシアネート基の当量(モル)比)として通常70〜200、特に90〜140とすることが好ましい。イソシアネートインデックスが70未満であると、成形後のフォームが収縮しやすくなるおそれがあり、200を超えるとフォームの硬化が遅くなり、作業性の低下を招くおそれがある。
本発明の断熱材組成物には、上記第1液中のポリオール成分、上記第2液中のイソシアネート成分の他に、発泡剤、難燃剤、整泡剤、各種触媒等、公知の添加剤を適量添加することができる。この場合、これらの添加剤は、イソシアネート基の失活を最小限に抑制する観点から、通常は上記第1液中に配合することが好ましい。
上記発泡剤としては、環境面とコスト面から通常は水が用いられ、この発泡剤としての水が上記第2液中のポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生させることにより、反応生成するポリウレタンを良好に発泡させることができる。上記水の配合量は、施工環境や求める発泡倍率、ポリオール成分やイソシアネート成分の種類等に応じて適宜設定され、通常は上記ポリオール成分100質量部に対して1〜15質量部、特に2〜8質量部とすることが好ましい。発泡剤の配合量が上記範囲を逸脱すると、フォーム発泡時の反応性の制御が困難になる場合がある。
難燃剤は、断熱材に難燃性を付与するために必要な成分である。この難燃剤としては、この分野において通常用いられる公知のものを使用することができ、1種単独又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。本発明においては、特に制限されるものではないが、リン酸エステル系難燃剤が好ましく、具体的には、トリメチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、トリイソブチルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、クレジル2,6−キシレニルフォスフェート、トリスモノクロロプロピルフォスフェートなどのリン酸エステルや、芳香族縮合リン酸エステルなどの縮合リン酸エステル等を挙げることができ、これらの中でもトリエチルフォスフェート及びトリスモノクロロプロピルフォスフェートを好適に用いることができる。また、このような難燃剤としては、市販品を用いることができ、例えば、トリスモノクロロプロピルフォスフェートとしてTMCPP(大八化成(株)製)やトリエチルフォスフェートとしてTEP(大八化成(株)製)等を好適に用いることができる。なお、上記難燃剤の配合量は、ポリオール成分100質量部に対して通常1〜40質量部であり、より好ましくは5〜40質量部である。1質量部未満だと十分な難燃性を得ることができないおそれがあり、40質量部を超えると正常なフォームを形成することが困難となるおそれがある。
触媒としては、この分野における汎用のものを用いることができ、1種単独又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。具体的には、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン及びジエタノールアミン等のアミン触媒やピペラジン、N,N,N−トリメチルアミノエチルピペラジン等のピペラジン触媒、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチルモルホリンなどのモルホリン触媒、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾールなどのイミダゾール触媒、2−エチルへキシル酸第一錫、ジブチル錫ラウレート、スタナスオクテート、1,2−エチルヘキシル酸ビスマス、オクチル酸カリウム、酢酸カリウムなどの有機金属系触媒等を挙げることができる。上記触媒としては市販品を用いることができ、例えばN,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミンとしてカオーライザーNo.1(花王(株)製)、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミンとしてカオーライザーNo.3(花王(株)製)等を好適に用いることができる。なお、上記触媒の配合量は、上記ポリオール成分100質量部に対して通常1〜20質量部であり、より好ましくは2〜10質量部である。
整泡剤は、独泡性を向上させ、熱伝導率を低下させるために配合されるものであるが、この分野における汎用のものを用いることができる。その具体例としては、ジメチルシロキサン・ポリエーテルのブロックコポリマー、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、石油スルフォネート塩及びオレイン酸ジメチルアミン塩等を挙げることができ、特に制限されるものではないが、本発明ではジメチルシロキサン・ポリエーテルのブロックコポリマーを好適に用いることができる。また、このような整泡剤としては市販品を用いることができ、具体的には、SH193(東レ・ダウコーニング(株)製)等を用いることができる。上記整泡剤の配合量は、上記のポリオール成分100質量部に対して通常0.1〜5質量部、特に0.5〜3質量部とすることが好ましい。この配合量が上記範囲を逸脱すると、独泡性の制御が困難となるので好ましくない。
本発明において、上記構成とした断熱材組成物を用いることにより、難燃性能がJIS A1321に規定される難燃3級以上及び/又は建築基準法施行例第1条6号で示される断熱材を得ることができる。
また、施工対象面の温度が−10〜0℃となる低温環境下における施工において、施工対象面に対する初期接着性が、JIS A9526に規定される接着強度として通常5N以上、特に8N以上の断熱材を得ることができる。
更に、施工後の断熱材(フォーム)のコア部分の密度(コア密度)は、JIS A9526に規定される方法において、通常15〜60kg/m3、特に20〜50kg/m3である。
上記断熱材を得るための断熱施工方法としては、従来公知のエアレススプレー等のスプレー方式やエアを混入して施工対象面に吐出する方法などを採用し得る。従って、この断熱材を吹付け施工する際には、上記構成とした第1液と第2液とをミキシングヘッドを用いて混合しながら施工対象面に吹き付けを繰り返して所望する形状とすればよい。なお、吹付け時の吐出圧力は特に制限されるものではないが、通常3〜8MPa、特に5〜7MPaとすることが好ましい。また、エアを混入して施工対象面に吐出する場合においても、上記構成とした第1液と第2液とを常法に従って混合すると共にエアを混入して吐出すればよい。
また、上記第1液及び第2液の液温は、低温環境下における反応性や施工対象面への接着性の観点から通常35〜50℃、特に40〜50℃、更には40〜45℃とすることが好ましい。35℃未満の場合は、得られるフォームの収縮が大きく、躯体面から剥がれ落ちてしまうおそれがあり、50℃を超えた場合は、反応性の制御が困難になるおそれがある。
更に、上記第1液の粘度は、液温25℃において通常600mPa・s以下、特に500mPa・s以下の範囲とすることが好ましい。上記範囲を逸脱すると、安定したスプレーパターンを得にくくなり、作業性が低下するおそれがある。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1,2、比較例1〜4]
表1に示す組成及び液温のポリオール成分を含む第1液及びイソシアネート成分を含む第2液をそれぞれ予め攪拌混合した後、常法に従いスプレー発泡機を用いてスプレーノズル先端で両者を混合しながら、表1に示す温度としたコンクリート躯体面に吐出圧力5〜7MPaで吹付け施工した。
《評価方法》
本発明品については以下の項目について評価を行った。結果を表1に併記する。
・クリームタイム
第1液と第2液の混合攪拌を開始してから、混合液の色が茶色から白色に変化するまでの時間を測定した。
・成形品コア密度
JIS A9526に準拠して測定した。
・初期接着性
所定の温度に調節したコンクリート躯体面に対して断熱材組成物をスプレーで吹き付けし、吹き付け後から60分後にJIS A9526に準拠した試験を実施し、断熱材が躯体面から剥がれる際に掛かる応力値を測定した。
・アミン濃度
ビニール袋に所定量の断熱材組成物を発泡させて密閉し、気体検知管(ガラステック社製、「No.180」)を1分間その中に曝して濃度を測定した。
Figure 0005136750
ポリオールA:旭硝子(株)製、マンニッヒ変性ポリマーポリオール「XR7202」(アクリロニトリルと酢酸ビニルとを共重合させて得られる粉体成分を1.4質量%含む。アクリロニトリルと酢酸ビニルの構成比率1:3)、水酸基価:380mg−KOH/g、粘度:1400mPa・s(25℃)
ポリオールB:日立化成(株)製、p−フタル酸ベースポリエステルポリオール「SV165」、水酸基価:200mg−KOH/g、粘度:820mPa・s(25℃)、p−フタル酸含量:62.5質量%
ポリオールC:三井化学(株)製、ポリエーテルポリオール「G−250」、水酸基価:243mg−KOH/g、粘度:270mPa・s(25℃)
ポリオールD:旭硝子(株)製、上記構造式(1)〜(3)を全て含有するポリエーテルポリオール「XA AG−7451」、水酸基価510mg−KOH/g、粘度:2100mPa・s
難燃剤A:大八化学(株)製、「TMCPP」(トリスモノクロロプロピルフォスフェート)
難燃剤B:大八化学(株)製、「TEP」(トリエチルフォスフェート)
整泡剤:東レ・ダウコーニング(株)製、「SH193」(ジメチルシロキサンとポリエーテルのブロックコポリマー)
触媒A:(株)花王製、「カオーライザーNo.1」(N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン)
触媒B:(株)花王製、「カオーライザーNo.3」(N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン)
触媒C:東ソー(株)製、「TOYOCAT−DM70」
触媒D:日本化学産業(株)製、「プキャット25」(成分1:2−エチルヘキシル酸ビスマス(ビスマスとして25質量%)、成分2:オクチル酸(20質量%))
触媒E:日本化学産業(株)製、「プキャット15G」(オクチル酸カリウムのジエチレングリコール溶液(カリウム濃度15質量%))
MDI:住友バイエルウレタン(株)製、「44V20」

Claims (5)

  1. 少なくともポリオール成分を含む第1液と、イソシアネート成分を含む第2液とで構成され、前記第1液と第2液とを混合して施工対象面に吹き付け又は混合と共にエアを混入して施工対象面に吐出し、発泡硬化させて、ポリウレタン発泡断熱材を施工形成する2液型の断熱材組成物であって、
    前記第1液のポリオール成分として下記構造式(1)〜(3)の第3級アミン構造を有するポリオールを全て含有することを特徴とする断熱材組成物。
    Figure 0005136750
    (式中、aは1〜4、bは1〜4、cは2〜5である。)
  2. 上記第1液のポリオール成分として、更にマンニッヒ変性ポリマーポリオール及び/又はフタル酸系ポリエステルポリオールを含有する請求項1記載の断熱材組成物。
  3. 上記第3級アミン構造を有するポリオールが、全ポリオール成分中の5〜30質量%である請求項1又は2記載の断熱材組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱材組成物を施工対象面に吹き付け又はエアを混入して吐出し、発泡硬化させてなることを特徴とするポリウレタン発泡断熱材。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱材組成物を施工対象面に吹き付け又はエアを混入して吐出し、発泡硬化させて、ポリウレタン発泡断熱材を施工するに際し、前記断熱材組成物を35〜50℃に加温して前記吹き付け又は吐出作業を行うことを特徴とする断熱施工方法。
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