JP2001310921A - プロピレン/オレフィン・ブロック共重合体 - Google Patents

プロピレン/オレフィン・ブロック共重合体

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JP2001310921A
JP2001310921A JP2000126529A JP2000126529A JP2001310921A JP 2001310921 A JP2001310921 A JP 2001310921A JP 2000126529 A JP2000126529 A JP 2000126529A JP 2000126529 A JP2000126529 A JP 2000126529A JP 2001310921 A JP2001310921 A JP 2001310921A
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穣 安達
Tsutomu Shioda
勉 潮田
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JNC Petrochemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融時の流動性が大幅に改善され、剛性−耐
衝撃性のバランスに優れ、透明性に優れたプロピレン/
オレフィン・ブロック共重合体を提供すること。 【解決手段】 特定のメタロセン担持型触媒と有機アル
ミニウム化合物とからなる触媒系を用い、特定のセグメ
ント比及び特定のコモノマー比の共重合体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタロセン担持型
触媒と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在
下で製造された、溶融時の流動性が改善された、メルト
フローレート(以降、「MFR」と略記する場合があ
る)の高いプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体
に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレン主体の重合体セグメントとプ
ロピレン/オレフィンランダム共重合体セグメントとか
らなる、いわゆるプロピレン/オレフィン・ブロック共
重合体は、剛性と耐衝撃性とに優れており、各種成形品
用のプロピレン系共重合体として、自動車分野、家電製
品分野、大型雑貨分野などを中心に供されている。この
ようなプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体は従
来、主として三塩化チタンや四塩化チタン、あるいはこ
れらを塩化マグネシウム等の担体に担持させたチタン系
固体触媒と有機アルミニウム化合物を組み合わせた、い
わゆるチーグラー・ナッタ触媒系を用いて、プロピレ
ン、および、プロピレンとプロピレン以外のオレフィン
とを重合させることによって製造されてきた。
【0003】一方、近年では従来のチーグラー・ナッタ
触媒系に代えて、メタロセン化合物とアルミノキサンと
を組み合わせたメタロセン触媒系を用いてプロピレン/
オレフィンブロック共重合体を製造する多くの方法が提
案されている。これらのメタロセン触媒系を用いて得ら
れたプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体は、剛
性と耐衝撃性とのバランスが従来のチーグラー・ナッタ
触媒系を用いて得られたブロック共重合体に比較して向
上することから、種々の用途が期待されている。
【0004】特開平4−337308号公報には、特定
の一般式で表されるシクロペンタジエニル基含有遷移金
属化合物と有機アルミニウム化合物とからなる均一触媒
系の存在下に、はじめにプロピレン単独あるいは6重量
%までのエチレンを含むプロピレン/エチレン混合物を
重合させ、次いで重合体鎖中のエチレン重合単位/プロ
ピレン重合単位の重量比が10/90〜95/5の範囲
で共重合させる、プロピレン//プロピレン/エチレン
・ブロック共重合体の製造方法が開示されている。特開
平5−202152号公報および特開平6−20692
1号公報は、特定の一般式で表されるインデニル基含有
遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物とからなる均
一触媒系の存在下に、第1段階で液化プロピレン中で、
少なくとも95重量%のプロピレン重合単位を含有する
結晶質ポリマーを製造し、次いで第2段階で溶液状態ま
たは懸濁状態(前者)、あるいは気相(後者)でプロピ
レンとエチレンとを共重合させ、20〜90重量%のエ
チレン重合単位を含有する非結晶質エチレン/プロピレ
ン・コポリマーを製造する、ポリプロピレン成形材料の
製造方法を開示している。
【0005】特開平8−92337号公報は、無機チタ
ン化合物および各種のメタロセン化合物を包含する遷移
金属化合物触媒と、この遷移金属化合物と反応してイオ
ン錯体を形成する化合物とからなる均一触媒系、または
前記触媒系にさらに有機アルミニウム化合物を包含する
有機金属化合物を含有させた均一触媒系の存在下に、プ
ロピレン重合体ブロックを生成させる工程と共重合体ブ
ロックを生成させる工程を順次実施して得られる、プロ
ピレン重合単位含量が100〜80重量%で、エチレン
重合単位含量が0〜20重量%であるプロピレン重合体
ブロックと、プロピレン重合単位含量が0〜99.9重
量%で、エチレン重合単位含量が99.99〜0.09重
量%、共重合可能なポリエン化合物重合単位含量が0.
01〜60重量%である共重合体ブロックとからなるブ
ロック共重合体を開示している。
【0006】特開平9−316147号公報は、シクロ
ペンタジエニル環を有する遷移金属化合物と、アルミノ
キサン、遷移金属化合物と反応して安定アニオンを生成
する化合物および有機アルミニウム化合物から選択され
る少なくとも1種との組み合わせからなる均一触媒系の
存在下に、プロピレンの重合と、次いでエチレンとC4
以上のα−オレフィンとの共重合を実施して得られる、
プロピレン//エチレン/α−オレフィン・ブロック共
重合体を開示している。
【0007】さらに、特開平6−287257号公報
は、メタロセン系遷移金属化合物と、粘土、粘土鉱物ま
たはイオン交換性層状化合物および有機アルミニウム化
合物とを接触させて得られる生成物と、必要に応じて添
加する有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在
下に、第1段階でプロピレン単独で、またはプロピレン
とエチレンとを気相中のプロピレン濃度が90モル%以
上の条件で重合させ、第2段階でプロピレンとエチレン
とをプロピレン濃度が90モル%未満の条件で共重合さ
せて得られる、プロピレン//プロピレン/エチレン・
ブロック共重合体を開示している。特開平6−1724
14号公報は、有機多孔質ポリマ−担体に、特定の一般
式で表されるシクロペンンタジエニル環含有遷移金属化
合物とアルミノキサンとを坦持させた触媒系の存在下
に、実質的に気相でプロピレンの結晶性単独重合体また
はエチレン重合単位含量が5重量%以下のプロピレンと
エチレンとの共重合体を生成させる前段重合、引き続い
てプロピレンとエチレンおよび炭素数4〜20のα−オ
レフィンから選択される少なくとも1種のコモノマーと
をプロピレン/コモノマーの重合モル比が0/100〜
80/20となるように共重合させる後段重合を実施す
るプロピレン/エチレン・ブロック共重合体の製造方法
を開示している。
【0008】特開平8−27237号公報は、π共役五
員環配位子を有する遷移金属化合物と、アルミノキサ
ン、ホウ素化合物と有機アルミニウム化合物との反応生
成物、ルイス酸およびイオン性化合物とから選ばれた少
なくとも1種の化合物の存在下、より具体的には多孔質
ポリプロピレン担体にインデニル系ジルコノセンとアル
ミノキサンを担持させた触媒系の存在下に、プロピレン
とエチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから
選択される少なくとも1種のコモノマーとを、プロピレ
ン/コモノマーの重合モル比が0/100〜80/20
となるように共重合させる重合工程(1)、およびプロピ
レンの結晶性単独重合体またはプロピレンとエチレンお
よび炭素数4〜20のα−オレフィンから選択される少
なくとも1種のコモノマーとをコモノマー含量が10重
量%以下であるプロピレン共重合体を生成させる重合工
程(2)を実施するプロピレン/エチレン・ブロック共重
合体の製造方法を開示している。
【0009】上記の各引用文献には、いずれも得られる
プロピレン/オレフィン・ブロック共重合体は、曲げ弾
性率などで評価される剛性とアイゾット衝撃強度などで
評価される常温および低温における耐衝撃性とのバラン
スが優れると記載されている。また、特開平6−172
414号公報および特開平8−27237号公報では、
得られるブロック共重合体の粒子性状と嵩密度とが改善
されるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術におい
て、製造されたプロピレン/オレフィンブロック共重合
体は、いずれもMFRが低い。最近では、射出成形によ
る大型の成形品を製造するために、溶融時の樹脂の流動
性を改善する要求が高く、すなわち、高MFRのポリマ
ーの需要が高くなっている。しかしながら、メタロセン
触媒を用いてプロピレン/オレフィン・ブロック共重合
体を製造する場合、特に、第2重合工程で製造するプロ
ピレン/オレフィン共重合体が、非常に均一な組成を有
し、現行チーグラー・ナッタ触媒から得られるものに比
べて、幅広いオレフィン含量範囲で、完全なアモルファ
スポリマーとなる。これらアモルファスポリマーは、重
合時にパウダー表面へ滲み出しやすく、パウダーの流動
性を著しく悪化させる。この、べたつきに起因するパウ
ダーの流動性悪化は、特に高MFRポリマーの場合に顕
著であり、そのため、本発明者らの知るところによれ
ば、メタロセン触媒を用い、MFRの高いプロピレン/
オレフィンブロック共重合体を製造することが困難であ
った。上記のように、メタロセン触媒を用いて製造され
た、高MFRのプロピレン/オレフィンブロック共重合
体が望まれていた。
【0011】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、特定のメ
タロセン担持型触媒と有機アルミニウム化合物とからな
る触媒系を用い、特定のセグメント比および特定のコモ
ノマー比の共重合体を製造するとにより、上述の問題点
を生じることなく、高MFRのプロピレン/オレフィン
・ブロック共重合体を製造できることを見出し、本発明
を完成した。
【0012】本発明は、以下の(1)項から(7)項で
表される。 (1) メタロセン担持型触媒と有機アルミニウム化合
物からなる触媒系の存在下、バルク重合もしくは気相重
合で実施される第1重合工程で、プロピレンの単独重合
体、またはプロピレン以外のオレフィンを0.1〜30
重量%含有するプロピレン/オレフィン共重合体である
Aセグメントを製造し、引き続いて、気相重合で実施さ
れる第2重合工程で、プロピレン以外のオレフィンを5
〜95重量%含有するプロピレン/オレフィン共重合体
であるBセグメントを製造することにより製造されたプ
ロピレン/オレフィン・ブロック共重合体において、該
ブロック共重合体の重量基準でAセグメントを20〜9
5重量%と、Bセグメントを80〜5重量%とからな
り、該ブロック共重合体の重量基準で、プロピレン以外
のオレフィン重合単位を50重量%以下の量含有し、か
つ、MFR(JIS K7210に準拠し、荷重21.
18N、温度230℃で測定)が40〜3,000(g
/10分)の範囲にある、プロピレン/オレフィン・ブ
ロック共重合体。
【0013】(2) MFRが70〜2,000(g/
10分)の範囲にあることを特徴とする(1)項に記載
のプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体。 (3) MFRが100〜1,000(g/10分)の
範囲にあることを特徴とする(1)項又は(2)項に記
載のプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体。 (4) プロピレン以外のオレフィンが、エチレン、1
−ブテン、又はエチレンと1−ブテンとの混合物である
ことを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれか1項に
記載のプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体。 (5) 第1重合工程及び第2重合工程がいずれも気相
重合で実施されたものであることを特徴とする(1)項
〜(4)項のいずれか1項に記載のプロピレン/オレフ
ィン・ブロック共重合体。 (6) 気相重合が、内部に水平軸回りに回転する攪拌
機を有する横型反応器を用いた気相重合プロセスを用い
て実施されることを特徴とする(1)項〜(5)項のい
ずれか1項に記載のプロピレン/オレフィン・ブロック
共重合体。 (7) 第1重合工程及び第2重合工程が連続重合プロ
セスにて製造されたものであることを特徴とする(1)
項〜(6)項のいずれか1項に記載のプロピレン/オレ
フィン・ブロック共重合体。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のプロピレン/オレフィン
ブロック共重合体の製造に用いられるメタロセン担持型
触媒は、以下に示す、(I)項または(II)項に示す各
成分を用いて製造される。これらの成分を用いて調製さ
れたメタロセン担持型触媒を、それぞれ、メタロセン担
持型触媒(I)、メタロセン担持型触媒(II)と称す
る。 (I):必須成分である(A)特定のメタロセン化合
物、(B)アルミノキサン、(C)微粒子状担体、およ
び、任意成分の(D)有機アルミニウム化合物。 (II):必須成分である(A)特定のメタロセン化合
物、(E)特定のイオン交換性層状化合物または無機珪
酸塩、および、任意成分の(D)有機アルミニウム化合
物。 本発明において使用する(A)特定のメタロセン化合物
は、下記一般式(1)で表されるメタロセン化合物であ
る。
【0015】
【0016】(式中、Mは、遷移金属を表し;pは遷移
金属の原子価を表し;Xは同一でも異なっていてもよ
く、それぞれは水素原子、ハロゲン原子または炭化水素
基を表し;R1およびR2は、Mに配位したπ電子共役配
位子を表し、該R1およびR2は同一でも異なっていても
よく;Qは2個のπ電子共役配位子R1とR2とを架橋す
る2価の基を表す。)
【0017】上記のMで表される遷移金属として、Y、
Sm、Zr、Ti、Hf、V、Nb、TaおよびCrが
例示でき、これらの中で好ましい遷移金属はY、Sm、
Zr、TiまたはHfであり、さらに好ましい遷移金属
はZrまたはHfである。
【0018】上記のR1およびR2で表されるπ電子共役
配位子として、η−シクロペンタジエニル構造、η−ベ
ンゼン構造、η−シクロヘプタトリエニル構造、および
η−シクロオクタテトラエン構造を有する配位子が挙げ
られ、特に好ましい配位子はη−シクロペンタジエニル
構造を有する配位子である。このη−シクロペンタジエ
ニル構造を有する配位子として、シクロペンタジエニル
基、インデニル基、水素化インデニル基、フルオレニル
基、ジヒドロアズレニル基などが挙げられる。これらの
基は、ハロゲン原子;アルキル、アリール、アラルキ
ル、アルコキシ、アリールオキシなどの炭化水素基;ト
リアルキルシリル基などの炭化水素基含有シリル基;鎖
状または環状アルキレン基で置換されていてもよい。ま
た、ヘテロ芳香族基、置換されたヘテロ芳香族基などで
置換されていてもよい。
【0019】上記のQで表されるR1とR2とを架橋する
基は、2価の基であれば特に限定されないが、たとえ
ば、直鎖または分枝鎖アルキレン基;非置換または置換
シクロアルキレン基;アルキリデン基;非置換または置
換シクロアルキリデン基;非置換または置換フェニレン
基;シリレン基、ジアルキル置換シリレン基、ゲルミル
基、ジアルキル置換ゲルミル基などが挙げられる。
【0020】上記のメタロセン化合物として、たとえ
ば、ジメチルシリレン(3−t−ブチルシクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレン(3−t−ブチルシクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、rac−
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、r
ac−エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac−ジメチルシリレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムジメチル、rac−ジメチルシリレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−エチ
レンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジメ
チル、rac−ジメチルゲルミルビス(インデニル)ジ
ルコニウムジメチル、rac−ジメチルゲルミルビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−エチ
レンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac−ジメチルシリレンビス(テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジメチル、rac−ジメチル
シリレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、
【0021】rac−ジメチルゲルミルビス(テトラヒ
ドロインデニル)ジルコニウムジメチル、rac−ジメ
チルゲルミルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス(2−
メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)ジルコニウムジメチル、rac−ジメチルゲルミル
ビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルゲル
ミルビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロイ
ンデニル)ジルコニウムジメチル、rac−エチレンビ
ス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)ハフニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン
ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス(2−
メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジメチ
ル、
【0022】rac−ジメチルゲルミルビス(2−メチ
ル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac−ジメチルゲルミルビス(2−メチル−4−
フェニルインデニル)ジルコニウムジメチル、rac−
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルイン
デニル)ハフニウムジクロリド、rac−ジメチルシリ
レンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジル
コニウムジメチル、rac−ジメチルシリレンビス(2
−メチル−4−ナフチルインデニル)ハフニウムジクロ
リド、rac−ジメチルゲルミルビス(2−メチル−4
−ナフチルインデニル)ジルコニウムジメチル、rac
−ジメチルゲルミルビス(2−メチル−4−ナフチルイ
ンデニル)ハフニウムジクロリド、rac−ジメチルシ
リレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビ
ス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニ
ウムジメチル、rac−ジメチルゲルミルビス(2−メ
チル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロ
リド、
【0023】rac−ジメチルゲルミルビス(2−メチ
ル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジメチ
ル、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,
5−ベンゾインデニル)ハフニウムジクロリド、rac
−ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−フェニルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチル
シリレンビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)
ジルコニウムジメチル、rac−ジメチルゲルミルビス
(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、
【0024】rac−ジメチルシリレンビス(2−エチ
ル−4−フェニルインデニル)ハフニウムジクロリド、
rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,6−
ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,6−
ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジメチル、r
ac−ジメチルゲルミルビス(2−メチル−4,6−ジ
イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,6−ジ
イソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3′,5′−ジメチルシクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロリド、
【0025】ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,
5′−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
メチル、ジメチルゲルミル(2,4−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミル
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,5′
−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチ
ル、ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、
【0026】ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペン
タジエニル)ハフニウムジメチル、ジメチルシリレン
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニル)
チタニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,3,5−
トリメチルシクロペンタジエニル)(2′,4′,5′−
トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルゲル
ミル(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミル(2,3,5
−トリメチルシクロペンタジエニル)(2′,4′,5′
−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメ
チル、
【0027】ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチル
シクロペンタジエニル)(2′,4′,5′−トリメチル
シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジメチル、rac−ジメチルシリレンビ
ス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジル
コニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス
(3−(2−フリル)−2,5−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチル
シリレンビス(2−(2−フリル)−3,5−ジメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
【0028】rac−ジメチルシリレンビス(2−(2
−フリル)−4,5−ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビ
ス(3−(2−チエニル)−2,5−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメ
チルシリレンビス(2−(2−フリル)−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビ
ス(2−(2−チエニル)−4,5−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメ
チルシリレンビス(2−(2−(5−メチル)−フリ
ル)−4,5−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス(2
−(2−(5−t−ブチル)−フリル)−4,5−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
rac−ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリ
メチルシリル)−フリル)−4,5−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメ
チルシリレンビス(2−(2−(4,5−ジメチル)−
フリル)−4,5−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス
(2−(2−ベンゾフリル)−4,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジ
メチルシリレンビス(2−(2−チエニル)−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、が挙げられる。
【0029】上記のメタロセン化合物のうち、特に好ま
しい化合物は、ジメチルシリレン(3−t−ブチルシク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−
4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac−ジメチルゲルミルビス(2−メチル−4−フェニ
ルインデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメ
チルゲルミルビス(2−メチル−4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジジクロリド、rac−ジメチルシリ
レンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac−ジメチルゲルミルビス
(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチ
ル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、
【0030】rac−ジメチルゲルミルビス(2−メチ
ル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac−ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−
フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
−ジメチルゲルミルビス(2−エチル−4−フェニルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチル
シリレンビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチル
ゲルミルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,5′
−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペン
タジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルゲルミル(2,
4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,5′−ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルゲルミル(2,4−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、
【0031】ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル)(3′,5′−ジメチルシクロペン
タジエニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,5′
−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジメチ
ル、ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジメチル、ジメチルゲルミル(2,3,5−
トリメチルシクロペンタジエニル)(2′,4′,5′−
トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、
【0032】ジメチルゲルミル(2,3,5−トリメチル
シクロペンタジエニル)(2′,4′,5′−トリメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジメチ
ルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,3,
5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2′,4′,
5′−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジ
メチル、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−
4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロ
リド、である。
【0033】また、最も好ましいメタロセン化合物は、
ジメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミル
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,3,5
−トリメチルシクロペンタジエニル)(2′,4′,5′
−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
リド、ならびにrac−ジメチルシリレン(2−メチル
−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドで
ある。
【0034】なお、上記のラセミ化合物は、これに対応
したメソ化合物を5モル%以下の少量であれば含有して
いてもよい。
【0035】本発明において、メタロセン担持型触媒
(I)の製造に用いる(B)アルミノキサンとしては、
下記の一般式(2)もしくは(3)で表される化合物を用い
る。
【0036】
【化1】
【0037】(式中、R3は炭素数が1〜6、好ましく
は1〜4の炭化水素基を表し、このR3は同一でも異な
っていてもよく;qは4〜30の整数であり、好ましく
は6〜30、特に好ましくは8〜30である。) 上記のR3として、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の
アルキル基、アリル基、2−メチルアリル基、プロペニ
ル基、イソプロペニル基、2−メチル−1−プロペニル
基、ブテニル基等のアルケニル基、シクロプロピル基、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
等のシクロアルキル基、アリール基等が挙げられ、これ
らのうち、アルキル基が好ましく、特にメチル基が好ま
しい。
【0038】これらのアルミノキサンとして、有機溶媒
に溶解した市販のアルミノキサン溶液を使用することが
できる。また、アルミノキサンは、公知の様々な条件下
で調製することもでき、以下の調製方法を具体的に例示
することができる。
【0039】(1)トリアルキルアルミニウム、たとえ
ばトリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ムまたはそれらの混合物を、トルエン、エーテル等の有
機溶剤中において直接、水と反応させる方法。 (2)トリアルキルアルミニウムを、結晶水を有する塩
類、例えば硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物と反
応させる方法。 (3)シリカゲル等に含浸させた水分と、トリアルキル
アルミニウム、たとえばトリメチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウムとを、それぞれ単独にまたは同
時にもしくは逐次的に反応させる方法。 また、これらの方法で得られたアルミノキサン中には未
反応のトリアルキルアルミニウムが残存していても、特
に支障はない。
【0040】本発明において、メタロセン担持型触媒
(I)の製造に用いる、(C)微粒子状担体としては、
無機担体あるいは有機担体であって、粒子径が1〜50
0μm、好ましくは5〜300μm、さらに好ましく
は、10〜150μmの顆粒状ないしは球状の微粒子固
体が使用される。
【0041】無機微粒子状担体は、比表面積が50〜
1,000m2/g、好ましくは100〜700m2/g
の範囲にあり、細孔容積が0.3〜2.5m3/gの範囲
にあることが好ましい。無機微粒子状担体としては、金
属酸化物、たとえばSiO2、Al23、MgO、Ti
2、ZnO、それらの混合物またはそれらの複合酸化
物が好ましく、主成分としてSiO2もしくはAl23
を含有する担体が特に好ましい。より具体的な無機化合
物として、SiO2、Al23、MgO、SiO2−Al
23、SiO2−MgO、SiO2−TiO2、SiO2
Al23−MgO等が挙げられ、特にSiO2が好まし
い。
【0042】上記無機微粒子状担体は、使用に先立っ
て、通常、100〜1,000℃、好ましくは300〜
900℃、特に好ましくは400〜900℃で焼成した
ものを使用する。焼成後の無機微粒子状担体の表面吸着
水量は0.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下
であり、また表面水酸基含量は1.0重量%以上、好ま
しくは1.5〜4.0重量%、さらに好ましくは2.0〜
3.5重量%の範囲である。また、これらの無機微粒子
状担体は、使用に先だって、予め有機アルミニウム化合
物および/またはハロゲン含有ケイ素化合物との接触処
理が施されていてもよい。
【0043】有機微粒子状担体としては、微粒子状有機
重合体、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどの
ポリオレフィンの微粒子状重合体、ポリスチレンなどの
微粒子状重合体などを例示することができる。
【0044】本発明において、メタロセン担持型触媒
(I)およびメタロセン担持型触媒(II)の製造に、任
意成分として用いられる(D)有機アルミニウム化合物
は、一般式 AlR4 s5 t3-(s+t) で表され
る化合物である。(式中、R4およびR5は、それぞれ独
立して、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基等の炭化水素基、アルコキシ基、フッ素
原子、メチル基、トリフルオロフェニル基などの置換基
を有していてもよいフェニル基を表し;Xはハロゲン原
子を表し;sおよびtは、0<s+t≦3を満たす任意
の整数である。)
【0045】上記の一般式で表される有機アルミニウム
化合物として、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、
トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチル
アルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチル
アルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミ
ド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルア
ルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライ
ド;メチルアルミノウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロ
ミド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド等のア
ルキルアルミニウムセスキハライド;およびそれらの2
種類以上の混合物;が挙げられる。好ましい有機アルミ
ニウム化合物は、トリアルキルアルミニウムである。
【0046】本発明において、メタロセン担持型触媒
(II)の製造に用いられる、(E)特定のイオン交換性
層状化合物および無機珪酸塩について説明する。ここで
特定のイオン交換性層状化合物とは、無機珪酸塩を除く
イオン交換性層状化合物を意味し、単にイオン交換性層
状化合物と略記する。
【0047】上記のイオン交換性層状化合物としては、
六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、
CdI2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性
化合物が挙げられ、その具体例としては、α−Zr(H
AsO42・H2O、α−Zr(HPO42、α−Zr
(KPO42・3H2O、α−Ti(HPO42、α−
Ti(HAsO42・H2O、α−Sn(HPO42
2O、γ−Zr(HPO 42、γ−Ti(HP
42、γ−Ti(NH4PO42・H2O等の多価金属
の結晶性酸性塩が挙げられる。
【0048】上記のイオン交換性層状化合物は、イオン
結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行
に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有する
イオンの交換が可能である。
【0049】上記の無機珪酸塩としては、粘土、粘土鉱
物、ゼオライト、珪藻土などが挙げられる。これらは、
合成品を使用してもよいし、天然に産出する鉱物を使用
してもよい。粘土および粘土鉱物の具体例としては、ア
ロフェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライ
ト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メ
タハロイサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、ク
リソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石
族、モンモリロナイト、ソーコナイト、バイデライト、
ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメク
タイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、
イライト、セリサイト、海緑石などの雲母鉱物、アタパ
ルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベント
ナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイ
ロフィライト、リョクデイ石群などが挙げられる。これ
らは混合層を形成していてもよい。また、人工合成物と
しては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイ
ト、合成テニオライト等が挙げられる。
【0050】上記の無機珪酸塩の中では、カオリン族、
ハロサイト族、蛇紋石族、スメクタイト、バーミキュラ
イト鉱物、雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合
成サポナイト、合成テニオライトが好ましく、スメクタ
イト、バーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトラ
イト、合成サポナイト、合成テニオライトが更に好まし
い。これらは、特に処理を行うことなくそのまま使用し
てもよいし、ボールミル、篩い分け等の処理を行った後
に使用してもよい。また、単独で使用しても、2種以上
を混合して使用してもよい。
【0051】上記の無機珪酸塩は、必要に応じ、塩類処
理および/または酸処理により、固体の酸強度を変える
ことが出来る。また、塩類処理においては、イオン複合
体、分子複合体、有機誘導体などを形成することによ
り、表面積や層間距離を変えることが出来る。すなわ
ち、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の
大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大
した状態の層状物質を得ることが出来る。
【0052】イオン交換性層状化合物および無機珪酸塩
は、未処理のまま使用してもよいが、含有される交換可
能な金属陽イオンを次に示す塩類および/または酸より
解離した陽イオンとイオン交換することが好ましい。
【0053】上記のイオン交換に使用する塩類は、1〜
14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原
子を含む陽イオンを含有する化合物であり、好ましく
は、1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも
一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸お
よび有機酸から成る群より選ばれた少なくとも一種の原
子または原子団よりより誘導される陰イオンとから成る
化合物であり、更に好ましくは、2〜14族原子から成
る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオン
と、Cl、Br、I、F、PO4、SO4、NO3、C
3、C24、ClO 3、ClO4、OOCCH3、CH3
COCHCOCH3、OCl2、O(NO32、O(Cl
42、O(SO4)、OH、O2Cl2、OCl3、OO
CH、OOCCH2CH3、C244、C657から成
る群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンとから成る
化合物である。また、これら塩類は2種以上を同時に使
用してもよい。
【0054】上記のイオン交換に使用する酸は、好まし
くは、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸から選択さ
れ、これらは、2種以上を同時に使用してもよい。塩類
処理と酸処理を組み合わせる方法としては、塩類処理を
行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類
処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、
塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方
法などがある。なお、酸処理は、イオン交換や表面の不
純物を取り除く効果の他、結晶構造のAl、Fe、M
g、Li等の陽イオンの一部を溶出させる効果がある。
【0055】塩類および酸による処理条件は特に制限さ
れない。しかしながら、通常、塩類および酸濃度は0.
1〜30重量%、処理温度は室温から使用溶媒の沸点の
範囲の温度、処理時間は5分から24時間の条件を選択
し、被処理化合物の少なくとも一部を溶出する条件で行
うことが好ましい。また、塩類および酸は一般的には水
溶液で使用される。
【0056】上記の塩類処理および/または酸処理を行
う場合、処理前、処理間、処理後に粉砕や造粒などで形
状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理、有機化合
物処理、有機金属処理などの他の化学処理を併用しても
よい。この様にして得られる前記(E)成分としては、
水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.
1cc/g以上、特には0.3〜5cc/gであること
が好ましい。斯かる(E)成分は、水溶液中で処理した
場合、吸着水および層間水を含む。ここで、吸着水と
は、イオン交換性層状化合物または無機珪酸塩の表面あ
るいは結晶破面に吸着された水であり、層間水とは、結
晶の層間に存在する水である。
【0057】本発明において、(E)成分である特定の
イオン交換性層状化合物および無機珪酸塩は、上記の様
な吸着水および層間水を除去してから使用することが好
ましい。脱水方法は、特に制限されないが、加熱脱水、
気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水および有機溶
媒との共沸脱水などの方法が使用される。加熱温度は、
吸着水および層間水が残存しない様な温度範囲とされ、
通常100℃以上、好ましくは150℃以上とされる
が、構造破壊を生じる様な高温条件は好ましくない。加
熱時間は、0.5時間以上、好ましくは1時間以上であ
る。
【0058】その際、脱水乾燥した後の(E)成分の乾
燥状態は、温度200℃、圧力1mmHgの条件下で2
時間減圧乾燥した場合の減量値が3重量%以下であるこ
とが好ましい。減量値が3重量%以下に調整された
(E)成分、(A)及び後述の(D)成分と接触する際
にも、同様の乾燥状態が保持される様に取り扱うことが
好ましい。
【0059】メタロセン担持型触媒(I)は、(C)微
粒子状担体の存在のもとに、必須成分である(A)メタ
ロセン化合物と(B)アルミノキサン、および任意成分
である(D)有機アルミニウム化合物を反応させること
によって得られる。通常、炭化水素溶媒中で、(A)メ
タロセン化合物と(B)アルミノキサンを脱水された
(C)微粒子状担体の上に沈着させることによって所望
のメタロセン担持型触媒(I)に変換される。(A)メ
タロセン化合物と(B)アルミノキサンを(C)微粒子
状担体に加える順序は任意に変えることができる。例え
ば、適当な炭化水素溶媒に溶解させた(A)メタロセン
化合物を最初に(C)微粒子状担体に加え、その後で
(B)アルミノキサンを加えることができる。また、
(B)アルミノキサンと(A)メタロセン化合物を予め
反応させたものを(C)微粒子状担体に加えることがで
きる。そして、(B)アルミノキサンを最初に(C)微
粒子状担体に加え、その後で(A)メタロセン化合物を
加えることもできる。反応の際の温度は、通常−20な
いし100℃、好ましくは0ないし100℃であり、反
応に要する時間は、通常0.1分間以上、好ましくは1
分ないし200分間の範囲である。
【0060】また、上記のようにして得られたメタロセ
ン担持型触媒(I)は、必要により少量のオレフィンと
接触させて、オレフィンを予備重合してから使用でき
る。予備重合に用いるオレフィンとしては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、
2つ以上のモノマーを共重合させることもできる。
【0061】本発明のプロピレン/オレフィンブロック
共重合体の製造に用いられる、最も好ましいメタロセン
担持型触媒(I)は、下記の(a)工程〜(c)工程を
順次実施して、もしくは下記(a)工程〜(d)工程を
順次実施して得られる。 (a):(A)メタロセン化合物と(B)アルミノキサ
ンとを不活性溶媒中で反応させてメタロセン触媒を得る
工程、(b):上記(a)工程で得たメタロセン触媒と
(C)無機微粒子状担体とを、不活性溶媒の存在下、8
5〜150℃の温度で接触させてメタロセン触媒を無機
微粒子状担体に担持させ、粗製メタロセン担持型触媒
(I)を得る工程、(c):上記(b)工程で得た粗製
メタロセン担持型触媒(I)を含むスラリーを、−50
〜50℃の温度で脂肪族炭化水素を用いて少なくとも2
回洗浄して、精製したメタロセン担持型触媒(I)を得
る工程、(d):上記(c)工程で得たメタロセン担持
型触媒(I)と微量のオレフィンとを接触させてオレフ
ィンを予備重合させ、該メタロセン担持型触媒(I)1
kg当たり0.01〜100kgのオレフィン予備重合体を
該メタロセン担持型触媒にさらに担持させて、予備活性
化メタロセン担持型触媒(I)を得る工程。
【0062】(a)工程において、(A)メタロセン化
合物と(B)アルミノキサンとの比率は、(A)メタロ
セン化合物1モルに対して(B)アルミノキサンのアル
ミニウム原子として10〜1,000モル、好ましくは
20〜500モルである。反応は、不活性溶媒中におい
て−50〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度条件
下に、1分〜10時間、好ましくは3分〜5時間実施す
る。この工程では、反応を均一かつ効率的に進める上
で、不活性溶媒の使用が好ましい。不活性溶媒の使用量
には特に制限はないが、通常、(A)メタロセン化合物
1モルに対して、10〜10,000リットル、好まし
くは10〜1,000リットル程度である。
【0063】不活性溶媒としては、たとえば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素;
ブタン、テトラメチルブタン、ペンタン、エチルペンタ
ン、トリメチルペンタン、ヘキサン、メチルヘキサン、
エチルヘキサン、ジメチルヘキサン、ヘプタン、メチル
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ヘキサデカン、
オクタデカン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メ
チルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン
等の脂環族炭化水素;上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化
水素、脂環族炭化水素をハロゲンで置換したハロゲン化
炭化水素;およびそれらの混合溶媒が挙げられる。ま
た、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類を使用することもできる。好ましい不活性溶媒は芳香
族炭化水素であり、また、市販のアルミノキサン溶液の
溶媒をそのまま、もしくはそれにさらにその他の芳香族
炭化水素などを追加して反応に使用してもよい。
【0064】メタロセン触媒と無機微粒子状担体とを接
触させる(b)工程において、メタロセン触媒と無機微
粒子状担体との比率は、メタロセン触媒中の遷移金属原
子1モル当たり無機微粒子状担体1〜1,000kg、好
ましくは5〜500kgである。この(b)工程におい
て、不活性溶媒の使用量は、メタロセン触媒中の遷移金
属原子1モル当たり10〜10,000リットル、好ま
しくは10〜1,000リットルであり、必要に応じて
不活性溶媒を追加することができる。
【0065】メタロセン触媒と無機微粒子状担体との接
触条件は、85〜150℃、好ましくは90〜130
℃、特に好ましくは95〜120℃の温度条件下に、5
分間〜100時間、好ましくは10分間〜50時間接触
させる。特に温度条件は重要な因子であり、上記温度範
囲内で接触させることにより、得られるメタロセン担持
型触媒(I)は高い重合活性を有し、この触媒をプロピ
レン/オレフィン・ブロック共重合に使用すると得られ
るプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体は高い嵩
比重と良好な粒子性状を有する共重合体になる。
【0066】続く(c)工程においては、(b)工程で得ら
れた不活性溶媒を含む粗製メタロセン担持型触媒を、−
50〜50℃の温度で脂肪族炭化水素を用いて少なくと
も2回洗浄することにより、無機微粒子状担体にメタロ
セン触媒が担持された固体生成物である精製されたメタ
ロセン担持型触媒(I)が得られる。洗浄に用いる脂肪
族炭化水素として、前記不活性溶媒として例示した脂肪
族炭化水素およびそれらの混合溶媒が挙げられる。好ま
しくはn−ヘキサン、イソペンタンまたはそれらの混合
物を使用する。
【0067】(c)工程での洗浄方法として、 i):(b)工程の終了後、不活性溶媒と粗製メタロセン
担持型触媒(I)とからなるスラリーから不活性溶媒
を、濾過、遠心分離またはデカンテーション等により分
離したのち、脂肪族炭化水素を用いて該粗製メタロセン
担持型触媒を洗浄する方法、 ii):(b)工程の終了後、不活性溶媒と粗製メタロセ
ン触媒とからなるスラリーから不活性溶媒を分離するこ
となく脂肪族炭化水素を添加し、不活性溶媒および脂肪
族炭化水素の混合溶媒を上記と同様の手段で分離したの
ち、脂肪族炭化水素を用いて粗製メタロセン担持型触媒
を洗浄する方法、 などを採用することができ、後者の方法がより好まし
い。
【0068】該洗浄条件は、1回の洗浄につき、(b)
工程で使用した無機粒子状担体1kgに対し、脂肪族炭化
水素1〜500リットル、好ましくは10〜100リッ
トルを使用して、−50〜50℃、好ましくは−30〜
40℃、特に好ましくは−30〜30℃の温度条件下
に、洗浄後の脂肪族炭化水素中にメタロセン触媒が溶出
しなくなるまで洗浄を繰り返す。少なくとも2回、通
常、4回以上洗浄すれば充分であるがそれに限定されな
い。洗浄温度条件は重要な因子であり、上記温度範囲内
で洗浄することにより、得られるメタロセン担持型触媒
(I)は高い重合活性を有し、この触媒を用いてプロピ
レン/オレフィンブロック共重合を行うと、得られるブ
ロック共重合体は高い嵩比重と良好な粒子性状を有す
る。
【0069】(d)工程でメタロセン担持型触媒(I)
にオレフィン予備重合体を担持させるオレフィンの予備
重合は、重合させるオレフィン自身を溶媒とした液相中
や、溶媒を使用せずに気相中で行うことも可能である
が、少量のオレフィンの重合量を制御し、かつ予備重合
を均一に進める上で脂肪族炭化水素の存在下で実施する
ことが好ましい。具体的には、(c)工程で得られたメタ
ロセン担持型触媒(I)を脂肪族炭化水素に分散したス
ラリー中にオレフィンを導入して接触させ、オレフィン
を予備重合させる方法である。メタロセン担持型触媒を
脂肪族炭化水素に分散したスラリーとして、(c)工程の
最終段階の洗浄で得られた該触媒を、該脂肪族炭化水素
から分離することなく使用してもよく、また、分離後、
それを同様の脂肪族炭化水素に再分散して使用してもよ
い。
【0070】脂肪族炭化水素中で行うオレフィンの予備
重合は、メタロセン担持型触媒1kgに対して、脂肪族
炭化水素0.005〜5m3、好ましくは0.01〜1m3
からなるスラリー中に、オレフィンを0.01〜1,00
0kg、好ましくは0.1〜500kg導入して、−5
0〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度条件下に、
1分間〜50時間、好ましくは3分間〜20時間、オレ
フィンを予備重合させる。
【0071】上記のオレフィンの予備重合において、メ
タロセン担持型触媒にはメタロセン化合物(A)とアル
ミノキサン(B)の反応生成物が担持されているので、
新たにトリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム
化合物やアルミノキサン(B)に代表される助触媒を添
加する必要は特にないが、所望により添加することもで
きる。これらの助触媒の添加量は、該メタロセン担持型
触媒中の遷移金属原子1モル当たり、アルミニウム原子
として1,000モル以下、好ましくは500モル以下
の範囲に留めるのが好ましい。本発明において、最も好
ましくは、上記オレフィンの予備重合を水素の存在下に
行い、生成するオレフィン予備重合体の分子量を制御す
ることが望ましい。
【0072】(d)工程でメタロセン担持型触媒(I)
に担持させるオレフィン予備重合体としては、炭素数2
〜20のオレフィン、たとえば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
オクテン、1−デセン、1−ドデセン等の単独重合体、
およびこれらのオレフィンの共重合体が挙げられ、特に
エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン
もしくはプロピレンを主体としたオレフィン共重合体が
好適である。また、これらのオレフィン予備重合体は1
35℃のデカリン中で測定した固有粘度[η]が0.1
〜10dl/gのものが好ましく、さらには0.2〜7dl
/gの範囲にあることが好ましい。
【0073】本発明で用いられるメタロセン担持型触媒
(II)は、(A)メタロセン化合物と(E)特定のイオ
ン交換性層状化合物または無機珪酸塩、及び(D)有機
アルミニウム化合物とを接触させることにより調製され
る。接触方法は、特に限定されないが、次の様な方法を
例示することが出来る。なお、この接触は、触媒調製時
だけでなく、オレフィンによる予備重合時またはオレフ
ィンの重合時に行ってもよい。
【0074】:(A)と(E)を接触させる。:(A)
と(E)を接触させた後に(D)を添加する。:(A)
と(D)を接触させた後に(E)を添加する。:(E)
と(D)を接触させた後に(A)を添加する。:
(A)、(E)、(D)を同時に接触させる。
【0075】上記の各成分の接触の際もしくは接触の後
に、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリ
カ、アルミナ等の無機酸化物の固体を共存させるか、ま
たは、接触させてもよい。また、上記の各成分の接触
は、窒素などの不活性ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中
で行ってもよい。接触は、−20℃から溶媒の沸点の間
の温度で行い、特に室温から溶媒の沸点の間での温度で
行うのが好ましい。
【0076】上記の接触反応における各成分の組成比率
は次の通りである。すなわち、(E)1g当たり、
(A)は、通常10-4〜10mmol、好ましくは10
-3〜5mmolであり、(D)は、通常0.01〜10
4mmol、好ましくは0.1〜100mmolであ
る。また、(A)中の遷移金属と(D)中のアルミニウ
ムの原子比は、通常1:0.01〜106、好ましくは
1:0.1〜105である。この様にして調製されたメ
タロセン担持型触媒(II)は、調製後に洗浄せずに使用
してもよく、また、洗浄した後に使用してもよい。
【0077】また、必要に応じて新たに(D)を組み合
わせて使用してもよい。すなわち、(A)及び(E)、
又は(A)及び(E)と(D)とを使用して触媒調製を
行った場合は、この触媒調製とは別途に更に(D)を反
応系に添加してもよい。この際、使用される(D)の量
は、(A)中の遷移金属に対する(D)中のアルミニウ
ムの原子比として、通常は1:0〜104、好ましくは
1:1〜103なる様に選ばれる。
【0078】また、上記のようにして調製されたメタロ
セン担持型触媒(II)の場合も、前記メタロセン担持型
触媒(I)の場合と同様に、少量のオレフィンと接触さ
せ、オレフィン予備重合体を担持させてから、本発明の
プロピレン/オレフィン・ブロック共重合体の製造に用
いることができる。
【0079】上記で得られたメタロセン担持型触媒
(I)または(II)は、所望により有機アルミニウム化
合物と組み合わせて、本発明のプロピレン/オレフィン
・ブロック共重合体の製造に好適に使用される。
【0080】上記の、プロピレン/オレフィン・ブロッ
ク共重合に、メタロセン担持型触媒(I)または(II)
と組み合わせて用いられる有機アルミニウム化合物は、
前に(D)有機アルミニウム化合物として例示した化合
物の中から適宜選択して用いられる。この、プロピレン
/オレフィンブロック共重合時に使用する、有機アルミ
ニウム化合物は、メタロセン担持型触媒(I)もしくは
(II)の製造時に用いたものと同じであっても異なって
いても良い。
【0081】このプロピレン/オレフィン・ブロック共
重合時における有機アルミニウム化合物の使用量は、触
媒系中の遷移金属原子1モル当たり、有機アルミニウム
化合物中のAl原子として1〜5,000モル、好まし
くは5〜3,000モル、特に好ましくは10〜1,00
0モルの範囲である。
【0082】プロピレン/オレフィン・ブロック共重合
時におけるメタロセン担持型触媒もしくは予備活性化メ
タロセン担持型触媒の使用量は、重合容積1リットル当
たり、触媒系中の遷移金属原子に換算して、1×10
-10〜1×10-3モル、好ましくは1×10-9〜1×1
-4モルである。触媒の使用量を上記範囲とすることに
より、オレフィンの効率的かつ制御された重合反応速度
を維持することができる。なお、「重合容積」の用語
は、液相重合の場合は重合器内の重合器内の液相部分の
容積を、気相重合の場合は重合器内の気相部分の容積を
意味する。
【0083】本発明のプロピレン/オレフィン・ブロッ
ク共重合体は、メタロセン担持型触媒と有機アルミニウ
ム化合物の存在下、バルク重合もしくは気相重合で実施
される第1重合工程で、プロピレンの単独重合体、また
はオレフィンを0.1〜30重量%含有するプロピレン
/オレフィン共重合体であるAセグメントを製造し、引
き続いて、気相重合で実施される第2重合工程で、オレ
フィンを5〜95重量%含有するプロピレン/オレフィ
ン共重合体であるBセグメントを製造することにより製
造された、このブロック共重合体の重量基準でAセグメ
ント20〜95重量%と、Bセグメント80〜5重量%
とからなり、このブロック共重合体の重量基準でオレフ
ィン重合単位を50重量%以下の量含有し、かつ、MF
Rが40〜3,000(g/10分)のプロピレン/オ
レフィン・ブロック共重合体である。本発明のプロピレ
ン/オレフィン・ブロック共重合体のMFRは、好まし
くは、上記の通り、40〜3,000g/10分、さら
に好ましくは、70〜2,000g/10分、特に好ま
しくは、100〜1,000g/10分である。
【0084】本発明のプロピレン/オレフィン・ブロッ
ク共重合体の製造に用いられるオレフィンとしては、プ
ロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィンが挙げ
られ、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−
ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテ
ン等が挙げられ、また、これらのオレフィンは2種類以
上使用しても良い。これらのなかでも、エチレンまたは
/および1−ブテンが好ましい。
【0085】本発明において、第1重合工程で製造され
るAセグメントは、プロピレンの単独重合体、またはオ
レフィン重合単位を0.1〜30重量%含有するプロピ
レン/オレフィン共重合体である。Aセグメントが、プ
ロピレン/オレフィン共重合体である場合、オレフィン
重合単位の含有量は、好ましくは、0.1〜30重量
%、より好ましくは、0.5〜25重量%、さらに好ま
しくは、1〜20重量%、特に好ましくは、1〜15重
量%である。
【0086】また、本発明において、第2重合工程で製
造されるBセグメントは、オレフィン重合単位を5〜9
5重量%含有するプロピレン/オレフィン共重合体であ
る。Bセグメント中のオレフィン重合単位の含有量は、
好ましくは、上記の5〜95重量%、より好ましくは、
15〜75重量%、特に好ましくは、30〜70重量で
ある。
【0087】本発明のプロピレン/オレフィン・ブロッ
ク共重合体は、上記のAセグメントとBセグメントから
構成されるが、両者の割合は、好ましくは、Aセグメン
トを20〜95重量%、Bセグメントを80〜5重量
%、より好ましくは、Aセグメントを40〜95重量
%、Bセグメントを60〜5重量%、特に好ましくは、
Aセグメントを60〜95重量%、Bセグメントを40
〜5重量%である。
【0088】本発明において、ブロック共重合体を製造
する第1重合工程は、バルク重合もしくは気相重合で実
施され、引き続いて、実施される第2重合工程は気相重
合で実施される。より好ましくは、第1重合工程、第2
重合工程ともに気相重合にて実施される。上記の気相重
合プロセスとしては、従来公知の気相重合プロセスが用
いられるが、その中でも最も好ましくは、内部に水平軸
回りに回転する攪拌機を有する横型反応器を有する気相
重合プロセスが用いられる。また、本発明のプロピレン
/オレフィン・ブロック共重合体の製造は、バッチ重合
でも、連続重合のいずれで行っても良いが、最も好まし
くは、連続重合で行う。
【0089】本発明のプロピレン/オレフィンブロック
共重合体を製造するための条件は、前記メタロセン担持
型触媒(I)または(II)と有機アルミニウム化合物の
存在下、重合温度が20〜120℃、好ましくは40〜
100℃、重合圧力が大気圧〜9.9MPa(ゲ−ジ
圧)、好ましくは0.4〜5.0MPa(ゲ−ジ圧)の条
件である。本発明のプロピレン/オレフィンブロック共
重合体の製造において、第1重合工程および第2重合工
程の重合条件は、上記の重合条件からそれぞれ好適な条
件を選択する。
【0090】本発明のプロピレン/オレフィンブロック
共重合体の製造においては、必要に応じて水素のような
連鎖移動剤を導入することにより、得られるプロピレン
/オレフィン・ブロック共重合体の分子量を調節するこ
とができる。また、本発明のプロピレン/オレフィンブ
ロック共重合体の製造においては、含酸素化合物をメタ
ロセン担持型触媒1gに対して、好ましくは、1×10
-1〜1×10-5モル、さらに好ましくは、1×10-2
1×10-4モル供給してもよい。ここで、担持型触媒1
gとは、予備活性化された担持型触媒の場合には、予備
活性化前の担持型触媒1g当たりとして計算する。この
ような含酸素化合物の添加により、高い嵩比重と良好な
粒子性状を有する(共)重合体を得ることができる。こ
の含酸素化合物供給は、第1重合工程および第2重合工
程のいずれにも実施できるが、特に第2重合工程のみに
供給する場合に、最も効果的である。上記含酸素化合物
としては、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒
素、二酸化窒素、硫化カルボニルなどを例示することが
できる。これらの中では、酸素を用いるのが最も効果的
である。これらは2種類以上用いてもよく、あるいは、
窒素、アルゴンのような不活性ガスに希釈して用いても
良い。また、酸素を用いる場合には、爆発混合気を作ら
ないような反応器内のガス濃度の制御が実際の操作上必
要である。
【0091】上記の第1重合工程および第2重合工程の
終了後、重合系から未反応単量体及び水素の分離、およ
び触媒失活処理等の公知の後処理を行って、粒子状のプ
ロピレン/オレフィン・ブロック共重合体を得る。
【0092】このようにして得られた本発明のプロピレ
ン/オレフィン・ブロック共重合体は、必要に応じて酸
化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、
難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または
有機質の充填剤等の各種添加剤、更には種々の合成樹脂
を配合した後、通常、溶融混練機を用いて190〜35
0℃の温度で20秒〜30分間程度加熱溶融混練し、必
要に応じてストランド状に押し出した後に、更に細断し
て粒状体、すなわちペレットの形態で各種成形品の製造
に供される。
【0093】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに具体的に説明する。以下の製造例において、下記の
諸物性を評価した。 (1)重合活性:予備活性化前の担持型触媒1g当たり
に、生成した重合体量(単位:g・ポリマー/g・触
媒)。 (2)エチレン重合単位含量:13C−NMRより算出し
た(単位:重量%)。 (3)メルトフローレート(MFR):JIS K72
10に準拠して、表1の条件14(21.18N加重、
230℃の条件下)で測定した(単位:g/10分)。 BD:生成した重合体の嵩密度(単位:kg/m3)。 (5)曲げ弾性率:JIS K7203に準拠して、2
3℃で測定した(単位:N/mm2)。 (6)アイゾット衝撃強度:JIS K7110に準拠
して、23℃で測定した(単位:kJ/m2)。 (7)ヘイズ(Haze):JIS K7105に準拠
して、厚さ1mmの試験片を用いて測定した(単位:
%)。
【0094】実施例1 〔メタロセン担持型触媒の製造〕 (1) メタロセン担持型触媒の製造 窒素ガスで置換した内容積4リットルの撹拌機付きガラ
ス製反応器に、メチルアルミノキサンのトルエン溶液
(濃度:3モル/リットル、商品名:PMAO、東ソーアク
ゾ社製)を1.37リットル(Al原子換算で4.11モ
ル)、および架橋メタロセン化合物としてキラルなジメ
チルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエ
ニル)(2′,4′,5′−トリメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライドとそのメソ体であるジ
メチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジ
エニル)(2′,3′,5′−トリメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライドの混合物(メソ体含
有率1モル%)16.6ミリモルを投入し、25℃の温
度で30分間撹拌保持して反応させメタロセン化合物と
アルミノキサンとの反応生成物を得た。
【0095】続いて、反応器に、予め減圧下、750℃
の温度で8時間焼成した平均粒径51μmのシリカ(SYL
OPOL(R) 948、グレース・デビソン社製)100gを投
入し、反応器の温度を100℃に昇温し、撹拌下に1時
間保持して上記で得られた反応生成物とシリカとの接触
反応を行い前記反応生成物が担持された固体生成物を含
むスラリーを得た。
【0096】反応器の温度を−10℃に冷却後、n−ヘ
キサン2リットルを投入して5分間撹拌した後、撹拌機
を停止し、デカンテーションにより溶媒を分離した。引
き続いて、反応器の温度を−10℃に保持したまま、反
応器にn−ヘキサン2リットルを投入して5分間撹拌洗
浄した後、撹拌機を停止し、デカンテーションにより洗
浄溶媒を分離する洗浄操作を4回繰り返し、メタロセン
化合物とアルミノキサンとの反応生成物が担持された固
体生成物、メタロセン担持型触媒を得た。さらに、n−
ヘキサン2リットルを反応器に投入し、メタロセン担持
型触媒を分散させてスラリーとした。
【0097】得られたメタロセン担持型触媒/n−ヘキ
サンスラリーの一部を採取し、溶媒を分離後、減圧乾燥
して得られたメタロセン担持型触媒を分析した結果、架
橋メタロセン化合物由来のZrを0.61重量%および
アルミノキサン由来のAlを18.2重量%含有し、か
つIRスペクトルが1426cm-1に特異なピークを有し
ており、シリカに架橋メタロセン化合物とメチルアルミ
ノキサンとの反応生成物が担持されていることを確認し
た。得られたメタロセン担持型触媒は、粒径が350μ
m以上の固体生成物からなり、塊状触媒成分は観察され
なかった。
【0098】(2) 予備活性化触媒の製造 窒素置換した内容積4dm3の撹拌機付きステンレス製反
応器にn−ヘキサン2リットルを投入し、反応器の温度
を0℃に保持した中に、(1)で得たメタロセン担持型触
媒/n−ヘキサンスラリーを移送した。次いで、反応容
器の温度を0℃に撹拌保持しながら、0.15モル/分
の供給速度で90分間、プロピレンガスを供給して予備
重合させ、生成したプロピレン単独重合体を(1)で得た
メタロセン担持型触媒に担持させた。この予備重合反応
の間、未反応のプロピレンガスを反応器外に放出した。
予備重合時間経過後、プロピレンガスの供給を停止し、
続いて反応器の温度を25℃に上昇させながら、反応器
の気相部を窒素置換した。
【0099】反応混合物からデカンテーションにて溶媒
を分離した後、n−ヘキサン2リットルを投入し5分間
撹拌して予備活性化触媒を洗浄し、デカンテーションに
て洗浄溶媒を分離する洗浄操作を4回繰り返した。次い
でn−ヘキサン2リットルを反応器に投入し、得られた
予備活性化触媒をn−ヘキサンに分散させてスラリーと
した。得られた予備活性化触媒/n−ヘキサンスラリー
の一部を採取し、溶媒を分離後、減圧乾燥して得られた
予備活性化触媒を分析した結果、メタロセン担持型触媒
1g当たり0.7gのポリプロピレンが担持されてい
た。
【0100】〔気相重合によるプロピレン/エチレンブ
ロック共重合体の製造〕上記のようにして調製されたメ
タロセン担持型触媒を用いて、内容積100Lの内部に
水平軸回りに回転する攪拌機を有する横型反応器を2器
直列に有する、パイロットプラントにおいて、プロピレ
ン/エチレン・ブロック共重合体の製造を気相重合によ
り連続的に行った。本実施例においては、第1番目の反
応器においてAセグメントに相当するプロピレン単独重
合体を製造する第1重合工程を実施し、引き続き、第2
番目の反応器においてBセグメントに相当するプロピレ
ン/エチレン共重合体を製造する第2重合工程を実施し
た。反応温度を65℃に調節した第1番目の反応器に、
上記のようにして調製された予備活性化メタロセン担持
型触媒を、予備活性化前のメタロセン担持型触媒ベース
で、1g/hと、トリエチルアルミニウムを25モル/
hの速度で供給し、同時に反応圧力を1.8MPa(ゲ
ージ圧)に保つようにプロピレンを供給した。反応器中
の粉体レベルを50%に保つように、生成したポリマー
を連続的に抜き出して、第2番目の反応器に供給した。
【0101】第2番目の反応器は、反応温度を50℃に
調節し、反応圧力を1.5MPa(ゲージ圧)に保つよ
うに、(エチレン/プロピレン)のモル比が(1.1/
1)の混合ガスと、4.1ミリモル/hの酸素を供給し
た。担持型触媒1g当たりの酸素の供給量は、4.1×
10-3モルであった。上記の運転条件を定常的に保ちな
がら、プロピレン/エチレン・ブロック共重合体の製造
を5日間連続的に行った。第2番目のリアクターからの
プロピレン/エチレン・ブロック共重合体の平均抜き出
し量は9kg/h、重合活性は、9,000g・ポリマ
ー/g・触媒であった。
【0102】得られたプロピレン/エチレン・ブロック
共重合体は;Aセグメントであるプロピレン単独重合体
85重量%とBセグメントであるプロピレン/エチレン
ランダム共重合体15重量%とからなり、このBセグメ
ント中のエチレン重合単位の含有量は30重量%であ
り;ブロック共重合体の、MFRは220(g/10
分)、エチレン重合単位含量は4.4重量%、BDは4
00(kg/m3)であった。
【0103】〔プロピレン/エチレンブロック共重合体
の物性評価〕上記のようにして得られたプロピレン/エ
チレン・ブロック共重合体の100重量部に対して、テ
トラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシル・ハイドロシンナメート)〕メタンを0.0
5重量部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
フォスファイトを0.1重量部およびステアリン酸カル
シウムを0.05重量部の割合で添加し、押出温度を1
80℃に設定したスクリュ−径40mmの単軸押出造粒
機を使用してペレットとした。得られたペレットを用い
て所定の試験片を作製し、物性の測定を行った。物性測
定の結果、曲げ弾性率は 1140(MPa)、アイゾ
ット衝撃強度は2.8(kJ/m2)、ヘイズは 69
(%)であった。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、溶融時の流動性が大幅
に改善され、剛性−耐衝撃性のバランスに優れ、透明性
に優れたプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体
を、メタロセン触媒を用いて得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 潮田 勉 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社高分子研究所内 Fターム(参考) 4J026 HA02 HA03 HA04 HA20 HA27 HA35 HA39 HB02 HB03 HB04 HB27 HB39 HB45 HB46 HB48 HE01 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC08A AC09A AC10A AC18A AC19A AC20A AC26A AC27A AC28A AC37A AC38A AC39A AC49A BA00A BA01A BA01B BA02A BB00A BB01A BB01B BC15A BC16A BC19A BC25A CA25A CA27A CA28A CA30A CB09A DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 DA08 DA09 EA02 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC01 EC02 ED01 ED02 ED03 ED04 ED05 ED09 EF01 FA01 FA04 GA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタロセン担持型触媒と有機アルミニウ
    ム化合物からなる触媒系の存在下、バルク重合もしくは
    気相重合で実施される第1重合工程で、プロピレンの単
    独重合体、またはプロピレン以外のオレフィンを0.1
    〜30重量%含有するプロピレン/オレフィン共重合体
    であるAセグメントを製造し、引き続いて、気相重合で
    実施される第2重合工程で、プロピレン以外のオレフィ
    ンを5〜95重量%含有するプロピレン/オレフィン共
    重合体であるBセグメントを製造することにより製造さ
    れたプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体におい
    て、該ブロック共重合体の重量基準でAセグメントを2
    0〜95重量%と、Bセグメントを80〜5重量%とか
    らなり、該ブロック共重合体の重量基準で、プロピレン
    以外のオレフィン重合単位を50重量%以下の量含有
    し、かつ、メルトフローレート(MFR:JIS K
    7210に準拠し、荷重21.18N,温度230℃で
    測定)が40〜3,000(g/10分)の範囲にあ
    る、プロピレン/オレフィン・ブロック共重合体。
  2. 【請求項2】 メルトフローレート(MFR)が70〜
    2,000(g/10分)の範囲にあることを特徴とす
    る請求項1記載のプロピレン/オレフィン・ブロック共
    重合体。
  3. 【請求項3】 メルトフローレート(MFR)が100
    〜1,000(g/10分)の範囲にあることを特徴と
    する請求項1又は2記載のプロピレン/オレフィン・ブ
    ロック共重合体。
  4. 【請求項4】 プロピレン以外のオレフィンが、エチレ
    ン、1−ブテン、又はエチレンと1−ブテンとの混合物
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のプロピレン/オレフィン・ブロック共重合体。
  5. 【請求項5】 第1重合工程及び第2重合工程がいずれ
    も気相重合で実施されることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のプロピレン/オレフィン・ブロ
    ック共重合体。
  6. 【請求項6】 気相重合が、内部に水平軸回りに回転す
    る攪拌機を有する横型反応器を用いた気相重合プロセス
    を用いて実施されることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項記載のプロピレン/オレフィン・ブロック共
    重合体。
  7. 【請求項7】 第1重合工程及び第2重合工程が連続重
    合プロセスにて製造されたことを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか1項に記載のプロピレン/オレフィン・ブ
    ロック共重合体。
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