JP4224801B2 - メタロセン化合物、それを含むオレフィン重合用触媒、および、該触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

メタロセン化合物、それを含むオレフィン重合用触媒、および、該触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なメタロセン化合物、該メタロセン化合物を含むオレフィン重合用触媒および該触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近来、立体規則性の高いポリプロピレンを効率良く製造する方法が望まれている。このような方法として、特開平6−184179号公報、特開平6−100579号公報および特開平7−188318号公報には、置換されたインデニル配位子を有するメタロセン化合物を触媒成分として用いるポリプロピレンの製造方法が記載されているが、このような触媒は、未だ所望の性能を十分満足するものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、オレフィンの重合に触媒成分として使用した際に、立体規則性の高いオレフィン重合体を高い重合活性で製造することのできるメタロセン化合物、それを含む触媒およびその触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために、メタロセン化合物の構造と重合活性との関連を鋭意検討した結果、特定の位置に特定のヘテロ芳香族基を有するメタロセン化合物がその目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は下記に示される。
(1)下記一般式(I)で表されるメタロセン化合物。
Figure 0004224801
(式中、各R1は、同一でも異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、もしくは、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基を表す。
【0006】
各R2は、同一でも異なっていても良く、置換された2−フリル基、もしくは、置換された2−チエニル基を表す。
各R及び各Rのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基、2−フリル基、置換された2−フリル基、2−チエニル基、もしくは、置換された2−チエニル基を表す。
Mは、Ti、Zr、もしくは、Hfを表し、Xは、ハロゲン原子、もしくは、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【0007】
Yは、エチレン基、メチレン基、炭素数1〜6のアルキル基を有するジアルキルシリレン基、ジアルキルゲルミレン基、テトラアルキルエチレン基もしくはジアルキルメチレン基、炭素数6〜16のアリール基を有するジアリールシリレン基もしくはジアリールゲルミレン基、または、炭素数1〜6のアルキル基および炭素数6〜16のアリール基を有するアルキルアリールシリレン基もしくはアルキルアリールゲルミレン基を表す。)
【0008】
(2)各Rおよび各Rがそれぞれ共に炭素数1〜6のアルキル基であり、各Rが共に水素原子である前記(1)に記載のメタロセン化合物。
(3)前記(1)もしくは(2)に記載のメタロセン化合物、活性化化合物、および、所望により有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
(4)前記(1)もしくは(2)に記載のメタロセン化合物、活性化化合物、微粒子状担体、および、所望により有機アルミニウム化合物を用いて製造された担持型触媒成分と、有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
【0009】
(5)前記(1)もしくは(2)に記載のメタロセン化合物、イオン交換性層状化合物もしくは無機珪酸塩、および、所望により有機アルミニウム化合物を用いて製造された担持型触媒成分と、有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
(6)前記(3)〜(5)のいずれか1つに記載のオレフィン重合用触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のメタロセン化合物は、下記一般式(I)で表されるメタロセン化合物である。
Figure 0004224801
式中、各R1は、同一でも異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、もしくは、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基を表す。上記アルキル基、炭化水素基およびアリール基は、その基上の水素原子の一部もしくは全てが他の置換基によって置換されていても良い。特に、炭素数6〜16のアリール基は、その基上の水素原子が、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、ジアルキル置換アミノ基、2−フリル基、置換された2−フリル基、2−チエニル基、および、置換された2−チエニル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基で置換されていても良い。得られる重合体の立体規則性を向上させる目的から、Rは炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、特にメチル基であることが好ましい。また、各R1は互いに同一であることが好ましい。
【0011】
尚、本発明において、「置換された2−フリル基」および「置換された2−チエニル基」とは、2−フリル基および2−チエニル基上の水素原子が他の置換基によって置換された2−フリル基および2−チエニル基を言う。”他の置換基”として好ましいのは、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基、もしくは、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基である。更に好ましいのは、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、もしくは、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基である。また、これらのほかに、ハロゲン原子、SR、SOH、SOR、COOH、COOR、NO、BR、COR、CHO、C(OH)R、CHCHOH、CHCHOH、PO(OR)など(但し、各Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素基を表す)を、”他の置換基”として用いてもよく、これらによって置換された2−チエニル基および2−フリル基の合成法は、例えば、「山中宏ら,ヘテロ環化合物の化学(第II刷),p.108(1998)講談社」に記載されている。
【0012】
本発明において、「置換された2−フリル基」および「置換された2−チエニル基」としては、具体的には、2−(5−メチル)−フリル基、2−(5−t−ブチル)−フリル基、2−(5−トリメチルシリル)−フリル基、2−(4,5−ジメチル)−フリル基、2−(5−フェニル)−フリル基、2−ベンゾフリル基、2−(5−メチル)−チエニル基、2−(5−t−ブチル)−チエニル基、2−(5−トリメチルシリル)−チエニル基、2−(4,5−ジメチル)−チエニル基、2−(5−フェニル)−チエニル基および2−ベンゾチエニル基などを例示できる。
【0013】
一般式(I)において、各R2は、同一でも異なっていても良く、置換された2−フリル基もしくは置換された2−チエニル基を表す。重合活性向上の目的から、Rは、2−(5−メチル)−フリル基、もしくは、2−(5−フェニル)−フリル基であることが好ましい。また、各Rは、互いに同一であることが好ましい。
【0014】
一般式(I)において、各Rは同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基、2−フリル基、置換された2−フリル基、2−チエニル基、もしくは、置換された2−チエニル基を表す。上記アルキル基、炭化水素基およびアリール基は、その基上の水素原子が他の置換基によって置換されていても良い。特に、炭素数6〜16のアリール基は、その基上の水素原子が、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、ジアルキル置換アミノ基、2−フリル基、置換された2−フリル基、2−チエニル基、および、置換された2−チエニル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基で置換されていても良い。得られる重合体の立体規則性向上の目的から、Rは特に水素原子であることが好ましい。また、各Rは互いに同一であることが好ましい。
【0015】
一般式(I)において、各Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基、2−フリル基、置換された2−フリル基、2−チエニル基、もしくは、置換された2−チエニル基を表す。上記アルキル基、炭化水素基およびアリール基は、その基上の水素原子が他の置換基によって置換されていても良い。特に、炭素数6〜16のアリール基は、その基上の水素原子が、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、ジアルキル置換アミノ基、アミノ基(−NH)、2−フリル基、置換された2−フリル基、2−チエニル基、および、置換された2−チエニル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基によって置換されていても良い。得られる重合体の立体規則性向上の目的から、Rは、炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、特にメチル基であることが好ましい。また、各Rは互いに同一であることが好ましい。
【0016】
Mは、Ti、Zr、もしくは、Hfであり、特にZrであることが好ましい。Xは、ハロゲン原子もしくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特に塩素原子であることが好ましい。
【0017】
Yは、エチレン基、メチレン基、炭素数1〜6のアルキル基を有するジアルキルシリレン基、ジアルキルゲルミレン基、テトラアルキルエチレン基もしくはジアルキルメチレン基、炭素数6〜16のアリール基を有するジアリールシリレン基もしくはジアリールゲルミレン基、または、炭素数1〜6のアルキル基および炭素数6〜16のアリール基を有するアルキルアリールシリレン基もしくはアルキルアリールゲルミレン基を表す。特に、ジメチルシリレン基もしくはジメチルゲルミレン基が好ましい。
【0018】
本発明のメタロセン化合物は、一般式(I)において、各Rが、置換された2−フリル基もしくは置換された2−チエニル基、より好ましくは、2−(5−メチル)−フリル基もしくは2−(5−フェニル)−フリル基であり、各Rおよび各Rが、共に炭素数1〜6のアルキル基、より好ましくは、メチル基であり、各Rが水素原子であるものが特に好ましい。かかるメタロセン化合物をオレフィンの重合において触媒成分として用いたときに、特に好適に、立体規則性の高いオレフィン重合体を高い重合活性で製造することが可能である。
【0019】
本発明で使用するメタロセン化合物の、非限定的な例としては、ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-メチル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルゲルミレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-チエニル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドが挙げられる。これらの中でも、ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドが最も好ましく用いられる。
【0020】
本発明のメタロセン化合物は、ラセミ体であるかメソ体であるかに限定されない。しかし、本発明の所望の目的を達成するためには、ラセミ体のメタロセン化合物がより好適に用いられる。
【0021】
本発明のオレフィン重合用触媒は、以下の(1)〜(3)に大別することができる。
【0022】
(1)上記に記載のメタロセン化合物(以降、「(A)成分」と言う場合がある。)および活性化化合物(以降、「(B)成分」と言う場合がある。)、および所望により使用する有機アルミニウム化合物(以降、「(D)成分」と言う場合がある。)を含むオレフィン重合用触媒(以降、「メタロセン均一系触媒」と言う場合がある。)。
【0023】
(2)(A)成分、(B)成分、微粒子状担体(以降、「(C)成分」という場合がある。)、および所望により使用する(D)成分、を用いて製造されることを特徴とするメタロセン担持型触媒成分(以降、「メタロセン担持型触媒I」と言う場合がある。)と、有機アルミニウム化合物(以降、「(D’)成分」と言う場合がある。)を含むオレフィン重合用触媒。
【0024】
(3)(A)成分、イオン交換性層状化合物もしくは無機珪酸塩(以降、「(E)成分」と言う場合がある。)、および、所望により使用する(D)成分、を用いて製造されることを特徴とするメタロセン担持型触媒成分(以降、「メタロセン担持型触媒II」と言う場合がある。)と、(D’)成分を含むオレフィン重合用触媒。
【0025】
上記(2)もしくは(3)に記載されたメタロセン担持型触媒IもしくはIIのうち、本発明においては、(2)に記載されたメタロセン担持型触媒Iが好ましく用いられる。
【0026】
(B)成分としては、有機アルミニウムオキシ化合物、もしくは、(A)成分と反応してイオン対を形成する化合物が用いられる。該有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記の一般式(1)もしくは(2)で表されるアルミノキサンが用いられる。
【0027】
Figure 0004224801
【0028】
Figure 0004224801
【0029】
式中、Rは炭素数が1〜6の炭化水素基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、もしくは、ヘキシル基等のアルキル基、または、アリル基を例示できる。アリル基は他の置換基によって置換されていても良く、例えば、2−メチルアリル基であってもよい。また、Rとして、プロペニル基、イソプロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、もしくは、ブテニル基等のアルケニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、もしくは、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、または、アリール基等も例示することができる。これらのうち、好ましいのは、炭素数が1〜4の炭化水素基であり、特に好ましいのは炭素数が1〜4のアルキル基である。各Rは同一でも異なっていてもよい。一般式(2)中、qは4〜30の整数であり、好ましくは6〜30、特に好ましくは8〜30の整数である。
【0030】
上記のアルミノキサンは公知の様々な条件下に調製することが可能である。具体的には、
▲1▼トルエン、エーテル等の有機溶剤中で、トリアルキルアルミニウムと水とを直接反応させる方法、
▲2▼トリアルキルアルミニウムと、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物等の結晶水を有する塩類とを反応させる方法、
▲3▼トリアルキルアルミニウムと、シリカゲル等に含浸させた水分とを反応させる方法、
▲4▼トルエン、エーテル等の有機溶剤中で、トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとの混合物を、水と直接反応させる方法、
▲5▼トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとの混合物を、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物等の結晶水を有する塩類と反応させる方法、
▲6▼シリカゲル等含浸させた水分と、トリイソブチルアルミニウムとを反応させた後、トリメチルアルミニウムを更に反応させる方法、を例示できる。
【0031】
(A)成分と反応してイオン対を形成する化合物としては、特表平1−501950号公報、特表平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207704号公報、US547718号公報、などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物、もしくは、カルボラン化合物を挙げることができる。
【0032】
ルイス酸としては、ホウ素原子を含有するルイス酸が好適で、非限定的な具体例としては、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−フルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン等が挙げられる。これらのうちでは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンが特に好ましい。
【0033】
イオン性化合物とは、カチオン性化合物とアニオン性化合物とからなる塩である。アニオン性化合物はメタロセン化合物と反応することにより、該メタロセン化合物をカチオン化し、イオン対を形成することにより遷移金属カチオン種を安定化させる働きがある。そのようなアニオン性化合物としては、有機ホウ素化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオンなどがあり、比較的嵩高で、遷移金属カチオンを安定化させるものが好ましい。カチオン性化合物としては、金属カチオン、有機金属カチオン、カルボニウムカチオン、トリピウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチルアンモニウムカチオン、フェロセニウムカチオンなどである。
【0034】
イオン性化合物としては、ホウ素化合物を含有するアニオン性化合物と、カチオン性化合物、との塩が好適に使用できる。このような塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルホスフォニウム塩、もしくは、トリアリールホスフォニウム塩などを例示することができる。
【0035】
トリアルキル置換アンモニウム塩としては、トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリメチルアンモニウム(p−トリル)ホウ素、トリメチルアンモニウム(o−トリル)ホウ素、トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,p−ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルアンモニウムテトラ(m,m−ジメチルフェニル)ホウ素、トリブチルアンモニウムテトラ(p−トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(o−トリル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0036】
また、N,N−ジアルキルアニリニウム塩としては、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N−ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウム(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0037】
また、ジアルキルアンモニウム塩として、ジ(n−プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などが挙げられる。
また、トリアルキルホスフォニウム塩及びトリアリールホスフォニウム塩としては、例えば、トリメチルホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェニル)ホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0038】
イオン性化合物として、更に、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素なども例示することができる。
【0039】
上記の活性化化合物の中でも、特に、アルミノキサンが好ましく用いられる。
【0040】
また、上記のメタロセン均一系触媒Iに所望によって用いられる(D)成分は、一般式 AlR s t3-(s+t)で表される化合物である。
【0041】
式中、RおよびRは、それぞれ独立して炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基等の炭化水素基、アルコキシ基、フッ素原子、メチル基、もしくは、トリフルオロフェニル基などの置換基を有していてもよいフェニル基を表す。Xはハロゲン原子を表し、sおよびtは、0<s+t≦3を満たす任意の整数を示す。
【0042】
上記の一般式で表される(D)成分としては、たとえば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウムを例示できる。また、ジメチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライド等も例示できる。更に、メチルアルミノウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウムセスキハライド等も例示できる。これらを2種以上混合して使用してもよい。これらのなかで、好ましいのは、トリアルキルアルミニウムであり、中でも、トリエチルアルミニウムもしくはトリイソブチルアルミニウムが最も好ましく用いられる。
【0043】
また、本発明のメタロセン担持型触媒Iの製造に用いられる(C)成分としては、無機担体あるいは有機担体であって、粒子径が1〜500μm、好ましくは5〜300μm、さらに好ましくは、10〜150μmである顆粒状ないしは球状の無機微粒子担体もしくは有機微粒子担体が使用される。
【0044】
これらの無機微粒子担体は、比表面積が50〜1,000m2/g、好ましくは100〜700m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜2.5m3/gの範囲にあることが好ましい。
【0045】
該無機微粒子担体としては、金属酸化物、たとえばSiO2、Al23、MgO、TiO2、ZnO、それらの混合物またはそれらの複合酸化物が好ましく、主成分としてSiO2もしくはAl23を含有する担体が特に好ましい。より具体的な無機化合物として、SiO2、Al23、MgO、SiO2−Al23、SiO2−MgO、SiO2−TiO2、SiO2−Al23−MgO等が挙げられ、特にSiO2が好ましい。
【0046】
上記無機微粒子担体は、使用に先立って、通常、100〜1,000℃、好ましくは300〜900℃、特に好ましくは400〜900℃で焼成したものを使用する。焼成後の無機微粒子担体の表面吸着水量は0.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下であり、また表面水酸基含量は1.0重量%以上、好ましくは1.5〜4.0重量%、さらに好ましくは2.0〜3.5重量%の範囲である。また、これらの無機微粒子担体は、使用に先だって、予め有機アルミニウム化合物および/またはハロゲン含有珪素化合物との接触処理あるいは、硝酸クロム(III)等の酸との接触処理が施されていてもよい。
【0047】
さらに有機微粒子担体としては、微粒子有機重合体、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどのポリオレフィンの微粒子重合体、ポリスチレンなどの微粒子重合体などを例示することができる。
【0048】
前記メタロセン担持型触媒IIの製造に用いられる(E)成分としては、イオン交換性層状化合物もしくは無機珪酸塩が例示できる。尚、本発明で用いている「イオン交換性層状化合物」という用語は、珪酸塩を含まない。
【0049】
上記のイオン交換性層状化合物としては、六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、もしくは、CdI2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物が挙げられ、その具体例としては、α−Zr(HAsO42・H2O、α−Zr(HPO42、α−Zr(KPO42・3H2O、α−Ti(HPO42、α−Ti(HAsO42・H2O、α−Sn(HPO42・H2O、γ−Zr(HPO42、γ−Ti(HPO42、γ−Ti(NH4PO42・H2O等の多価金属の結晶性酸性塩が挙げられる。
【0050】
上記のイオン交換性層状化合物は、必要に応じて塩類処理および/または酸処理を行って使用してもよい。塩類処理も酸処理も施されていない状態のイオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有するイオンの交換が可能である。
【0051】
上記の無機珪酸塩としては、粘土、粘土鉱物、ゼオライト、もしくは、珪藻土などが挙げられる。これらは、合成品を使用してもよいし、天然に産出する鉱物を使用してもよい。粘土および粘土鉱物の具体例としては、アロフェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライト、カオリナイトもしくはアノーキサイト等のカオリン族、メタハロイサイトもしくはハロイサイト等のハロイサイト族、クリソタイル、リザルダイトもしくはアンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ソーコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイトもしくはヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイトもしくは海緑石などの雲母鉱物、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイロフィライト、リョクデイ石群などが挙げられる。これらは混合層を形成していてもよい。また、人工合成物としては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイトもしくは合成テニオライト等が挙げられる。
【0052】
上記の無機珪酸塩の中では、カオリン族、ハロサイト族、蛇紋石族、スメクタイト、バーミキュライト鉱物、雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、もしくは、合成テニオライトが好ましく、スメクタイト、バーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、もしくは、合成テニオライトが更に好ましい。これらは、特に処理を行うことなくそのまま使用してもよいし、ボールミル、篩い分け等の処理を行った後に使用してもよい。また、単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
【0053】
上記の無機珪酸塩は、必要に応じ、塩類処理および/または酸処理により、固体の酸強度を変えることが出来る。また、塩類処理においては、イオン複合体、分子複合体、もしくは、有機誘導体などを形成することにより、表面積や層間距離を変えることが出来る。すなわち、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質を得ることが出来る。
【0054】
(E)成分は、未処理のまま使用してもよいが、含有される交換可能な金属陽イオンを、次に示す塩類および/または酸より解離した陽イオンとイオン交換することが好ましい。
【0055】
イオン交換に使用する塩類は、1〜14族の原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンを含有する化合物であり、好ましくは、1〜14族の原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸および有機酸から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子または原子団より誘導される陰イオンとから成る化合物である。更に好ましくは、2〜14族の原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、Cl、Br、I、F、PO4、SO4、NO3、CO3、C24、ClO3、ClO4、OOCCH3、CH3COCHCOCH3、OCl2、O(NO32、O(ClO42、O(SO4)、OH、O2Cl2、OCl3、OOCH、OOCCH2CH3、C244、C657から成る群より選ばれた少なくとも一種のものの陰イオンとから成る化合物である。また、これら塩類は2種以上を同時に使用してもよい。
【0056】
上記のイオン交換に使用する酸は、好ましくは、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、もしくは、シュウ酸から選択され、これらは、2種以上を同時に使用してもよい。塩類処理と酸処理を組み合わせる方法としては、塩類処理を行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方法などがある。なお、酸処理は、イオン交換や表面の不純物を取り除く効果の他、結晶構造のAl、Fe、Mg、Li等の陽イオンの一部を溶出させる効果がある。
【0057】
塩類および酸による処理条件は特に制限されない。しかしながら、通常、塩類および酸濃度は0.1〜30重量%、処理温度は室温から使用溶媒の沸点までの温度範囲、処理時間は5分から24時間の条件を選択し、被処理化合物の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。また、塩類および酸は一般的には水溶液で使用される。
【0058】
上記の塩類処理および/または酸処理を行う場合、処理前、処理間、処理後に粉砕や造粒などで形状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理、有機化合物処理、有機金属処理などの他の化学処理を併用してもよい。この様にして得られる(E)成分としては、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上、特には0.3〜5cc/gであることが好ましい。斯かる(E)成分は、水溶液中で処理した場合、吸着水および層間水を含む。ここで、吸着水とは、イオン交換性層状化合物もしくは無機珪酸塩の表面あるいは結晶破面に吸着された水であり、層間水とは、結晶の層間に存在する水である。
【0059】
(E)成分は、上記の様な吸着水および層間水を除去して使用することが好ましい。脱水方法は、特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水、および、有機溶媒との共沸脱水などの方法が使用される。加熱温度は、吸着水および層間水が残存しない様な温度範囲とされ、通常100℃以上、好ましくは150℃以上とされるが、構造破壊を生じる様な高温条件は好ましくない。加熱時間は、0.5時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、脱水乾燥した後の(E)成分の重量減量は、温度200℃、圧力1mmHgの条件下で2時間吸引した場合の値として3重量%以下であることが好ましい。本発明においては、重量減量が3重量%以下に調整された(E)成分を使用する場合、(A)成分及び(D)成分と接触する際にも、同様の重量減量の状態が保持される様に取り扱うことが好ましい。
【0060】
次に、メタロセン担持型触媒IおよびIIの製造方法について説明する。
【0061】
メタロセン担持型触媒Iは、(C)成分の存在のもとに、(A)成分と(B)成分、および所望により使用する(D)成分を反応させることによって得られる。(A)成分と(B)成分を(C)成分に加える順序は任意に変えることができる。例えば、適当な炭化水素溶媒に溶解させた(A)成分を最初に(C)成分に加え、その後で(B)成分を加えることができる。また、(B)成分と(A)成分を予め反応させたものを同時に(C)成分に加えることができる。(B)成分を最初に(C)成分に加え、その後で(A)成分を加えることもできる。反応の際の温度は、通常−20〜200℃、好ましくは0〜120℃であり、反応に要する時間は、通常0.1分以上、好ましくは1〜200分の範囲である。また、上記のようにして得られたメタロセン担持型触媒Iは、必要により少量のオレフィンで予備重合したのち使用してもよい。
【0062】
予備重合に用いるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、これら2種以上のオレフィンの混合物であってもよい。
【0063】
本発明のオレフィン重合体の製造に好適に用いられるメタロセン担持型触媒Iとしては、下記の(a)工程〜(c)工程を順次実施して調製されるメタロセン担持型触媒、もしくは、下記(a)工程〜(d)工程を順次実施して得られる予備活性化メタロセン担持型触媒を挙げることができる。
(a)メタロセン化合物(A)とアルミノキサンとを不活性溶媒中で反応させてメタロセン触媒を得る工程、
(b)上記(a)工程で得たメタロセン触媒と無機微粒子担体とを、不活性溶媒の存在下、85〜150℃の温度で接触させてメタロセン触媒を無機微粒子担体に担持させ、粗製メタロセン担持型触媒を得る工程、
(c)上記(b)工程で得た粗製メタロセン担持型触媒を含むスラリーを−50〜50℃の温度で脂肪族炭化水素を用いて少なくとも2回洗浄して精製したメタロセン担持型触媒を得る工程、
(d)上記(c)工程で得たメタロセン担持型触媒とオレフィンとを接触させてオレフィンを予備重合させ、該メタロセン担持型触媒1kg当たり0.01〜500kgのオレフィン予備重合体をさらに該メタロセン担持型触媒に担持させて予備活性化メタロセン担持型触媒を得る工程。
【0064】
上記(a)工程においては、前記メタロセン化合物(A)1molに対してアルミニウム原子として10〜1,000mol、好ましくは20〜500molのアルミノキサンを、不活性溶媒中において−50〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度条件下に、1分〜10時間、好ましくは3分〜5時間反応させて、メタロセン触媒を生成させる。
【0065】
不活性溶媒の使用は、反応を均一かつ効率的に進める上で好ましい。該不活性溶媒の使用量には特に制限はないが、通常、メタロセン化合物(A)1molに対して、10〜10,000リットル、好ましくは10〜1,000リットルである。
【0066】
使用できる不活性溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素、ブタン、テトラメチルブタン、ペンタン、エチルペンタン、トリメチルペンタン、ヘキサン、メチルヘキサン、エチルヘキサン、ジメチルヘキサン、ヘプタン、メチルヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環族炭化水素、上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素をハロゲンで置換したハロゲン化炭化水素もしくは、それらの混合溶媒が挙げられる。また、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類も上記不活性溶媒として使用することができる。
【0067】
好ましい不活性溶媒は芳香族炭化水素である。また、市販のアルミノキサン溶液の溶媒をそのまま、もしくはそれにさらにその他の芳香族炭化水素などを追加して反応に使用することもできる。
【0068】
上記(a)工程に続く(b)工程において、(a)工程で得られたメタロセン触媒と無機微粒子担体とを、(a)工程において反応溶媒として使用した不活性溶媒の存在下に85〜150℃の温度で接触させることにより、前記メタロセン触媒が無機微粒子担体上に担持された固体生成物としての粗製メタロセン担持型触媒が得られる。この接触反応においては、必要に応じて不活性溶媒を追加使用することができる。
【0069】
粗製メタロセン担持型触媒中の、メタロセン触媒と、無機微粒子担体との比率は、メタロセン触媒としてのメタロセン化合物(A)とアルミノキサンとの反応生成物に含まれるメタロセン化合物(A)由来の遷移金属原子1molに対して、無機微粒子状担体が1〜1,000kg、好ましくは5〜500kgの割合である。(b)工程で使用する不活性溶媒の使用量は、メタロセン触媒としてのメタロセン化合物(A)とアルミノキサンとの反応生成物に含まれるメタロセン化合物(A)由来の遷移金属原子1molに対して、10〜10,000リットル、好ましくは10〜1,000リットルの割合である。
【0070】
該メタロセン触媒と該無機微粒子担体との接触は、85〜150℃、好ましくは90〜130℃、特に好ましくは95〜120℃の温度条件下に、5分間〜100時間、好ましくは10分間〜50時間行われる。特に温度条件は重要な因子であり、上記温度範囲内で接触させることにより、得られるメタロセン担持型触媒は高い重合活性を有し、この触媒をオレフィン重合に使用すると、得られるオレフィン重合体は高い嵩比重と良好な粒子性状を有する重合体になる。
【0071】
続く(c)工程においては、(b)工程で得られた不活性溶媒を含む粗製メタロセン担持型触媒を、−50〜50℃の温度で脂肪族炭化水素を用いて少なくとも2回洗浄することにより、精製されたメタロセン担持型触媒を得る。
【0072】
洗浄に用いる脂肪族炭化水素としては、前記不活性溶媒として例示した脂肪族炭化水素、もしくは、それらの混合液が挙げられる。好ましくは、n−ヘキサン、イソペンタン、もしくは、それらの混合物である。
【0073】
(c)工程での洗浄方法として、たとえば、(b)工程の終了後、不活性溶媒と粗製メタロセン担持型触媒とからなるスラリーから不活性溶媒を、濾過、遠心分離またはデカンテーション等により分離したのち、脂肪族炭化水素を用いて該粗製メタロセン担持型触媒を洗浄する方法を採用することができる。また、(b)工程の終了後、不活性溶媒と粗製メタロセン触媒とからなるスラリーから不活性溶媒を分離することなく脂肪族炭化水素を添加し、不活性溶媒および脂肪族炭化水素の混合溶媒を上記と同様の手段で分離したのち、脂肪族炭化水素を用いて粗製メタロセン担持型触媒を洗浄する方法を採用することもできる。(c)工程で行う洗浄方法としては、後者の方法がより好ましい。
【0074】
該洗浄は、1回の洗浄につき、(b)工程で使用した無機微粒子担体1kgに対し、脂肪族炭化水素1〜500リットル、好ましくは10〜100リットルを使用して、−50〜50℃、好ましくは−30〜40℃、特に好ましくは−30〜30℃の温度条件下に、洗浄後の脂肪族炭化水素中にメタロセン触媒が溶出しなくなるまで繰り返し行なわれる。少なくとも2回、通常は4回以上洗浄すれば充分であるが、これに限定されない。
【0075】
洗浄温度条件は重要な因子であり、上記温度範囲内で洗浄することにより、得られるメタロセン担持型触媒は高い重合活性を有し、この触媒を用いてオレフィン重合を行うと、得られるオレフィン重合体は特に高い嵩比重と良好な粒子性状を有する。
【0076】
本発明で用いる予備活性化メタロセン担持型触媒は、(d)工程で、前記(c)工程で得られたメタロセン担持型触媒とオレフィンとを接触させてオレフィンを予備重合させ、メタロセン担持型触媒1kg当たり0.01〜500kgのオレフィン予備重合体をメタロセン担持型触媒に担持させて得られる。
【0077】
予備活性化メタロセン担持型触媒に担持されるオレフィン予備重合体としては、炭素数2〜20のオレフィン、たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等の単独重合体、もしくは、それらの2種以上の組み合わせからなる共重合体が挙げられ、特にエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレンを主体とするエチレンとエチレン以外のオレフィンとのエチレン/オレフィン共重合体、もしくはプロピレンを主体とするプロピレンとプロピレン以外のオレフィンとのプロピレン/オレフィン共重合体が好適である。また、これらのオレフィン予備重合体は135℃のデカリン中で測定した固有粘度[η]が0.1〜10dl/g、好ましくは0.2〜7dl/gの範囲にあることが好ましい。溶融張力が高いオレフィン重合体を得るためには、オレフィン予備重合体の斯かる固有粘度[η]を、10dl/gより大きく100dl/g以下の範囲、より好ましくは、15〜80dl/gの範囲、最も好ましくは、20〜50dl/gの範囲に調整することが好ましい。
【0078】
好ましいオレフィンの予備重合方法は、(c)工程で得られたメタロセン担持型触媒を脂肪族炭化水素に分散したスラリー中に、予備重合するオレフィンを導入し、該オレフィンをメタロセン担持型触媒と接触させることにより予備重合させる方法である。メタロセン担持型触媒を脂肪族炭化水素に分散したスラリーとしては、(c)工程の最終段階の洗浄で得られた該触媒を、該脂肪族炭化水素から分離することなく使用してもよく、また、分離後、それを改めて同様の脂肪族炭化水素に再分散して使用してもよい。
【0079】
該オレフィンの予備重合は、重合させるオレフィン自身を溶媒とした液相中や溶媒を使用せずに気相中で行うことも可能であるが、少量のオレフィンの重合を制御し、かつ予備重合を均一に進めるためには脂肪族炭化水素の存在下で実施することが好ましい。
【0080】
脂肪族炭化水素中で行うオレフィンの予備重合は、メタロセン担持型触媒1kgに対して、脂肪族炭化水素0.005〜5m3、好ましくは0.01〜1m3からなるスラリー中に、オレフィンを0.01〜1,000kg、好ましくは0.1〜500kg導入して、−50〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度条件下に、1分間〜50時間、好ましくは3分間〜20時間の範囲でオレフィンを接触させることによって行う。
【0081】
上記のオレフィンの予備重合において、メタロセン担持型触媒には、メタロセン化合物(A)と、活性化化合物(B)として好適にはアルミノキサンとの反応生成物が担持されているので、新たにトリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物やアルミノキサンに代表される助触媒を添加する必要は特にないが、所望により添加することもできる。これらの助触媒の添加量は、該メタロセン担持型触媒中のメタロセン化合物(A)由来の遷移金属原子1mol当たり、アルミニウム原子として1,000mol以下、好ましくは500mol以下の範囲に留めるのが好ましい。
【0082】
本発明においては、上記オレフィンの予備重合を水素の存在下に行い、生成するオレフィン予備重合体の重量平均分子量(Mw)を100,000〜500,000g/molの範囲となるように制御することが、粒子性状に優れたオレフィン重合体を製造するために望ましい。
【0083】
また、メタロセン担持型触媒Iの製造方法として、上記の方法に加えて、予め、アルミノキサンと無機微粒子状担体とを反応させた後、引き続き、メタロセン化合物(A)と反応させることも好適に行われ、これによって、得られるオレフィン重合体は、粒子性状がより優れたものとなる。
【0084】
本発明で用いることのできるメタロセン担持型触媒IIは、(A)、(E)および(D)成分とを接触させることにより調製される。接触方法は、特に限定されないが、次の様な方法を例示することができる。
(1)(A)と(E)成分を接触させる。
(2)(A)と(E)成分を接触させた後に(D)成分を添加する。
(3)(A)と(D)成分を接触させた後に(E)成分を添加する。
(4)(E)と(D)成分を接触させた後に(A)成分を添加する。
(5)(A)、(E)、(D)成分を同時に接触させる。
【0085】
なお、この接触は、触媒調製時だけでなく、オレフィンの予備重合時もしくはオレフィン重合体の製造時に行ってもよい。また、上記の各成分の接触の際もしくは接触の後に、ポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミナ等の無機酸化物の固体を、各成分と共存させるか、もしくは、各成分に接触させてもよい。上記の各成分の接触は、窒素などの不活性ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。接触は、−20℃を下限とし、溶媒の沸点を上限とする温度範囲で行い、特に室温を下限とし、溶媒の沸点を上限とする温度範囲で行うのが好ましい。
【0086】
上記の各成分の使用量は次の通りである。すなわち、(E)成分の1g当たり、(A)成分は、通常10-4〜10mmol、好ましくは10-3〜5mmolであり、(D)成分は、通常0.01〜104mmol、好ましくは0.1〜100mmolである。また、(A)成分中の遷移金属に対する(D)成分中のアルミニウムの原子比は、通常1:0.01〜106、好ましくは1:0.1〜105である。この様にして調製された触媒は、調製後に洗浄せずに使用してもよく、また、洗浄した後に使用してもよい。
【0087】
また、必要に応じて(D)成分を追加使用してもよい。すなわち、(A)成分及び/又は(E)成分と(D)成分とを使用して触媒調製を行った場合は、この触媒調製とは別途に更に(D)成分を反応系に追加添加してもよい。この際、使用される(D)成分の量は、(A)成分中のメタロセン化合物(a)由来の遷移金属原子に対する(D)成分中のアルミニウム原子の原子比として、通常1:0〜104、好ましくは1:1〜103であるように選ばれる。
【0088】
上記のようにして得られたメタロセン担持型触媒IIも、前記メタロセン担持型触媒Iと同様、オレフィンを予備重合して該担持型触媒にオレフィン予備重合体を更に担持したのち、これを本発明のオレフィン重合体の製造に用いることもできる。
【0089】
上記で得られたメタロセン担持型触媒IもしくはIIは、更に、有機アルミニウム化合物((D’)成分)と組み合わせて得られるオレフィン重合用触媒として、本発明のオレフィン重合体の製造方法に好適に使用できる。
【0090】
オレフィン重合体の製造において、メタロセン担持型触媒IもしくはIIと組み合わせて用いられる(D’)成分は、前記メタロセン担持型触媒IもしくはIIの製造に用いられる有機アルミニウム化合物として前述したものから選ばれるが、前記メタロセン担持型触媒IもしくはIIの製造に用いられる有機アルミニウム化合物と同じものであってもよいし、別の有機アルミニウム化合物であっても良い。
【0091】
該オレフィン重合体の製造に使用される(D’)成分の量は、メタロセン担持型触媒もしくは予備活性化メタロセン担持型触媒中のメタロセン化合物(a)由来の遷移金属原子1molに対し、(D’)成分中のAl原子として1〜5,000mol、好ましくは5〜3,000mol、特に好ましくは10〜1,000molの割合である。
【0092】
メタロセン担持型触媒もしくは予備活性化メタロセン担持型触媒の使用量は、重合容積1リットルあたり、該触媒中のメタロセン化合物(a)由来の遷移金属原子に換算して、1×10-10〜1×10-3mol、好ましくは1×10-9〜1×10-4molである。触媒の使用量を上記範囲とすることにより、オレフィンの効率的かつ制御された重合反応速度を維持することができる。
【0093】
なお、「重合容積」の用語は、液相重合の場合は重合器内の重合器内の液相部分の容積を、気相重合の場合は重合器内の気相部分の容積を意味する。
【0094】
本発明において、「オレフィン重合体」とは、炭素数2〜20のオレフィンから選ばれた1つのオレフィンからなる単独重合体または2つ以上のオレフィンからなる共重合体を表す。本発明の製造方法において、特に好適に製造できるのは、プロピレン以外のオレフィン単位を0〜80mol%含有する、プロピレン単独重合体もしくはプロピレン/オレフィン共重合体である。特に、プロピレン以外のオレフィン単位を0.1〜80mol%含有するプロピレン/オレフィン共重合体が好適に製造される。更に好適に製造できるのは、プロピレン以外のオレフィン単位を0.5〜50mol%、より好適には1〜30mol%含有するプロピレン/オレフィン共重合体であり、特に、プロピレン以外のオレフィン単位を1〜15mol%含有するプロピレン/オレフィン共重合体の製造に好適である。本発明において、「オレフィン重合体」、「プロピレン単独重合体」、および、「プロピレン/オレフィン共重合体」は、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエン、トリエンなどを30mol%以下の範囲で共重合して含んでいてもよい。
【0095】
本発明において、「オレフィン」とは、炭素数2〜20のオレフィンを指し、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエン、トリエンなどを挙げることができる。本発明において、「プロピレン以外のオレフィン」とは、炭素数2〜20のオレフィンを指し、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテン等、更にこれらの2種以上の混合物を意味する。本発明において、最も好ましく用いられるプロピレン以外のオレフィンは、エチレンおよび/または1−ブテンである。
【0096】
本発明の製造方法で得られるオレフィン重合体が、プロピレンとプロピレン以外のオレフィンを構成単位として含むプロピレン/オレフィン共重合体である場合には、該プロピレン/オレフィン共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、もしくは、ランダムブロック共重合体のいずれでも良い。ブロック共重合体は、多段階重合を行うことにより得ることができる。具体的には、1段目でプロピレン単独重合体(以降、1段目で製造される重合体を「Aセグメント」という場合がある。)を製造し、2段目以降で、プロピレン含有量が、好ましくは10〜90モル%、さらに好ましくは、20〜80モル%である、プロピレンとプロピレン以外のオレフィンとのランダム共重合体(以降、2段目以降で製造される重合体を「Bセグメント」という場合がある。)を製造することにより得られる。また、ランダムブロック共重合体は、やはり、多段階重合を行うことにより得ることができ、1段目でプロピレン以外のオレフィン単位の含有量が、好ましくは0.1〜30モル%、さらに好ましくは0.3〜20モル%、特に好ましくは0.5〜10モル%であるプロピレンとプロピレン以外のオレフィンとのランダム共重合体(Aセグメント)を製造し、2段目以降で、プロピレン単位の含有量が、好ましくは10〜90モル%、さらに好ましくは20〜80モル%である、プロピレンとプロピレン以外のオレフィンとのランダム共重合体(Bセグメント)を製造することにより得ることができる。
【0097】
また、本発明のオレフィン重合体の製造方法によれば、プロピレン単位の含有量(P:mol%)と融点(Tm:℃)との間に以下の関係が成り立つプロピレン/オレフィン・ランダム共重合体を好適に製造することができる。
170>Tm≧145−5.5(100−P)
更に、下記の関係をする充足するプロピレン/オレフィン・ランダム共重合体を製造することも可能である。
170>Tm≧147−5.5(100−P)
当該式は、共重合体中のオレフィン単位の含有量が高いときでさえ、高い融点を有することができるという本発明のオレフィン重合体の製造方法を用いて得られるプロピレン/オレフィン共重合体の特に優れた特性を表す。
【0098】
また、本発明のオレフィン重合体の製造方法を用いて得られるオレフィン重合体は、重量平均分子量(Mw)が好ましくは5×104〜5×105g/mol、更に好ましくは1×105〜5×105g/molの値を有する。また、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は、好ましくは1.5〜3.8、更に好ましくは1.5〜3.5、より好ましくは1.8〜3.0、最も好ましくは1.8〜2.5の値を有する。
【0099】
また、本発明のオレフィン重合体の製造方法を用いて、メルトフローレ−ト(MFR:JIS K7210に準拠し、表1の条件14で測定)が、0.5〜300g/10分、特に0.5〜100g/10分の範囲にあるオレフィン重合体を好適に製造できる。
【0100】
本発明のオレフィン重合体の製造方法が適用されるプロセスとしては、公知のオレフィン重合プロセスが使用可能であり、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ガソリン留分や水素化ジーゼル油留分等の不活性溶媒中でオレフィン類を重合させるスラリー重合法を採用することができる。また、オレフィン類自身を溶媒として用いるバルク重合法、オレフィン類の重合を気相中で実施する気相重合法を採用することもできる。そして、これらのプロセスの2種以上を組み合わせた重合プロセスを採用することもできる。この重合プロセスの組み合わせとしては、第1ステージをバルク重合法で行い、引き続く第2ステージを気相重合法で行う組み合わせが最も好ましい。また、溶液重合法を用いることも可能である。
【0101】
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、重合温度として−50〜150℃、好ましくは20〜120℃、さらに好ましくは40〜100℃、重合圧力として大気圧〜9.9MPa(ゲ−ジ圧)、好ましくは0.4〜5.0MPa(ゲ−ジ圧)の各条件が採用できる。また、必要に応じて水素のような連鎖移動剤を導入して、得られるオレフィン重合体の分子量を調節しても良い。
【0102】
重合反応終了後、重合系から未反応単量体及び水素を分離し、触媒失活処理等を行って、オレフィン重合体を得る。
【0103】
本発明のオレフィン重合体の製造方法で得られるオレフィン重合体は、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質もしくは有機質の充填剤等の各種添加剤、更には種々の合成樹脂を配合した後、通常、溶融混練機を用いて190〜350℃の温度で20秒〜30分間程度加熱溶融混練し、必要に応じてストランド状に押し出した後に、更に細断して粒状体、すなわちペレットの形態で各種成形品の製造に供される。例えば、フィルム、シート、繊維、射出成形品、ブロー成形品、容器、延伸糸、不織布、発泡体などに好適に用いることができるとともに、シーラントとしても好適に用いることができる。
【0104】
【実施例】
以下に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。実施例および比較例において使用する用語の定義および測定方法は以下の通りである。
(1)メルトフローレート(MFR)(単位:g/10分):JIS K7210に準拠して、表1の条件14(荷重:21.18N、温度:230℃)で測定した。
(2)重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で、カラムとして、東ソー(株)社製「PSKgel GMH6−HT」を使用し、測定装置として、ウォーターズ社製「GPC−150C」を用いて、試験体(オレフィン重合体)を、o−ジクロロベンゼンに、その濃度が0.05wt%となるように溶解し、得られた溶液を温度135℃で測定して求めた。
(3)融点(℃):パーキン・エルマー社製「DSC7型示差走査熱量分析計」を用いて、前述の方法で測定した。
【0105】
実施例1
〔ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの合成〕
1-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,4-ジメチルシクロペンタジエンの合成
500mlのガラス製反応容器に、2-フェニルフランを7.2g(50mmol),THFを100ml加え、ドライアイス−メタノール浴で−10℃まで冷却した。ここに、2.46mol/Lのn−BuLi/ヘキサン溶液20.4ml(50mmol)を滴下した。滴下後、室温に戻し2時間攪拌することにより橙色の溶液を得た。再びドライアイス−メタノール浴で−10℃まで冷却し、3,5-ジメチル-シクロペンテン-1-オンを5.51g(50mmol)含むTHF20mlの溶液を滴下した。滴下後、室温に戻し一晩攪拌することにより赤褐色の溶液を得た。
NH4Cl水で加水分解し、2Nの塩酸で脱水を行い、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、1-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,4-ジメチルシクロペンタジエンの黄色粉末10.5g(収率89%)を得た。
【0106】
ジメチルビス(2-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-3,5-ジメチルシクロペンタジエニル)シランの合成
500mlのガラス製反応容器に、1-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,4-ジメチルシクロペンタジエンを8.6g(36.4mmol),THFを100ml,シアン化銅を179mg(2mmol)を加え、ドライアイス−メタノール浴で−40℃まで冷却した。ここに、2.46mol/Lのn−BuLi/ヘキサン溶液16.3ml(40mmol)を滴下した。滴下後、低温のままで2時間攪拌し、ジメチルジクロロシラン2.2ml(18.2mmol)を含むTHF15mlの溶液を滴下した。滴下後、室温に戻し一晩攪拌することにより暗黄色の懸濁溶液を得た。
NH4Cl水で加水分解し、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ジメチルビス((2'-(5'-フェニル)-フリル)ジメチルシクロペンタジエニル)シランの異性体混合物の橙色オイル8.77g(収率91%)を得た。さらに、ヘキサン洗浄を行うことにより、ジメチルビス(2-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-3,5-ジメチルシクロペンタジエニル)シランのラセミ体を白黄色粉末2.34g(収率24%)として得た。
【0107】
ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの合成
100mlのガラス製反応容器に、KHを0.15g(3.78mmol), ジエチルエーテルを30ml加え、 ドライアイス−メタノール浴で−10℃まで冷却した。ここに、ジメチルビス(2-(2'-(5'-フェニル-フリル))-3,5-ジメチルシクロペンタジエニル)シラン1g(1.89mmol)のジエチルエーテル 50ml溶液を加えた。滴下後、室温に戻し、一晩攪拌することにより赤褐色の溶液を得た。上澄みを100mlのガラス製反応容器に移し、液体窒素で凝固させ、四塩化ジルコニウム0.44g(1.89mmol)のヘキサン懸濁液30mlを加えた。徐々に室温に戻し、一晩攪拌することにより黄色の懸濁液を得た。塩化メチレンで抽出し析出した塩を遠心分離により除去した。プロトン核磁気共鳴法による測定(以降、「H−NMR測定」と言う。)によると、このときラセミ体とメソ体の比率(ラセミ体:メソ体)は5.6:4.4であった。その後、ヘキサン洗浄を行い、ラセミ体とメソ体の比率が3:1である黄緑色粉末128mg(収率9.8%)を得た。さらに塩化メチレン−ヘキサンで再結晶を行い、ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体を緑色粉末9mg(収率0.7%)として得た。H−NMR測定(CDCl)による、得られたラセミ体、メソ体の同定結果を下記に記す。
ラセミ体:δ1.07( s, 6H), 2.29( s, 6H), 2.39( s, 6H), 6.56( d, 2H), 6.74( d, 2H), 7.12( s, 2H), 7.25( t, 2H), 7.35( t, 4H), 7.66( d, 4H).
メソ体:δ1.07( s, 3H), 1.09( s, 3H), 2.31( s, 6H), 2.39( s, 6H), 6.52( d, 2H), 6.68( d, 2H), 7.02( s, 2H), 7.23( t, 2H), 7.33( t, 4H), 7.64( d, 4H).
【0108】
〔ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドを含む触媒を用いたプロピレン単独重合体の製造〕
SUS製オートクレーブにトルエン1L,メチルアルミノキサン−トルエン溶液(東ソーアクゾ社製「MMAO3A」:Al/Zr=10,000),実施例1にて合成したジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-フェニル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(ラセミ体)−トルエン溶液3ml(0.51×10-6mol)を順に加え、30℃に加熱した。ここに0.3MPaの圧力でプロピレンを導入し、1時間重合を行った。重合後、ポリマーをろ過し、塩酸性メタノール1リットルで触媒成分を分解した。その後、ろ過、洗浄、乾燥を順に行いプロピレン単独重合体39gを得た。重合活性は、80kg−ポリマー/mmol(Zr)・hrであった。得られたプロピレン単独重合体を分析した結果、MFRが9.2g/10分、Mw/Mnが1.80、融点が151.4℃であった。
【0109】
実施例2
〔ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-メチル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの合成〕
1-(2'-(5'-メチル-フリル))-2,4-ジメチルシクロペンタジエンの合成
500mlのガラス製反応容器に、メチルフラン10g(122mmol),THFを150ml加え、ドライアイス−メタノール浴で−10℃まで冷却した。ここに、2.66mol/Lのn−BuLi/ヘキサン溶液45.8ml(122mmol)を滴下した。滴下後、室温に戻し2時間攪拌することにより赤褐色の溶液を得た。再びドライアイス−メタノール浴で−10℃まで冷却し、3,5-ジメチル-シクロペンテン-1-オンを13.4g(122mmol)含むTHF30mlの溶液を滴下した。滴下後、室温に戻し一晩攪拌することにより橙色の溶液を得た。
NH4Cl水で加水分解し、2Nの塩酸で脱水を行い、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、1-(2'-(5'-メチル-フリル))-2,4-ジメチルシクロペンタジエンの黄色溶液18.3g(収率86%)を得た。
【0110】
ジメチルビス(2-(2'-(5'-メチル-フリル))-3,5-ジメチルシクロペンタジエニル)シランの合成
500mlのガラス製反応容器に、1-(2'-(5'-メチル-フリル))-2,4-ジメチルシクロペンタジエンを18.3g(105mmol),THFを100ml,シアン化銅を450mg(5mmol)加え、ドライアイス−メタノール浴で−40℃まで冷却した。ここに、2.66mol/Lのn−BuLi/ヘキサン溶液39.5ml(105mmol)を滴下した。滴下後、低温のままで3時間攪拌し、ジメチルジクロロシラン6.4ml(53mmol)を含むTHF20mlの溶液を滴下した。滴下後、室温に戻し一晩攪拌することにより暗赤色の懸濁溶液を得た。
NH4Cl水で加水分解し、エーテル抽出後、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ジメチルビス(2'-(5'-メチル-フリル)-ジメチルシクロペンタジエニル)シランの異性体混合物を橙色オイル12.66g(収率60%)として得た。ヘキサン洗浄を行いうことにより、ジメチルビス(2-(2'-(5'-メチル-フリル))-3,5-ジメチルシクロペンタジエニル)シランのラセミ体を白色粉末4.4g(収率21%)として得た。
【0111】
ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-メチル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド の合成
100mlのガラス製反応容器に、KHを0.31g(7.76mmol),THFを30ml加え、 ドライアイス−メタノール浴で−10℃まで冷却した。ここに、ジメチルビス(2-(2'-(5'-メチル)-フリル))-3,5-ジメチルシクロペンタジエニル)シランのラセミ体1.57g(3.88mmol)のTHF20ml溶液を加えた。滴下後、室温に戻し、一晩攪拌することにより赤茶色の溶液を得た。
上澄みを100mlのガラス製反応容器に移し、溶媒を減圧留去しジエチルエーテル30mlを加えた。液体窒素で凝固させ、四塩化ジルコニウム0.91g(3.88mmol)のヘキサン懸濁液30mlを加えた。徐々に室温に戻し、一晩攪拌することにより緑黄色の懸濁液を得た。塩化メチレンで抽出し析出した塩を遠心分離により除去した。
【0112】
H−NMR測定によると、得られた生成物におけるラセミ体とメソ体の比率(ラセミ体:メソ体)は5.6:4.4であった。その後、ヘキサン洗浄を行い、ラセミ体とメソ体の比率が2:1である黄緑色の粉末810mg(収率37%)を得た。さらに塩化メチレン−ヘキサンで再結晶を行い、ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-メチル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドのラセミ体を黄緑色粉末153mg(収率7%)として得た。得られたラセミ体とメソ体について、H−NMR測定(CDCl)による同定結果を以下に記す。
ラセミ体:δ1.03(s, 6H), 2.17(s, 6H), 2.30(s, 6H), 2.34(s, 6H), 6.01(d, 2H), 6.30(d, 2H), 6.90(s, 2H).
メソ体:δ.02(s, 6H), 2.22(s, 6H), 2.25(s, 6H), 2.32(s, 6H), 6.06(d, 2H), 6.34(d, 2H), 7.02(s, 2H).
【0113】
〔ジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-メチル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドを含む触媒を用いたプロピレン単独重合体の製造〕
SUS製オートクレーブにトルエン1L,メチルアルミノキサン−トルエン溶液(東ソーアクゾ社製「MMAO3A」:Al/Zr=10,000),実施例3にて合成したジメチルシリレンビス(3-(2'-(5'-メチル)-フリル)-2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(ラセミ体)−トルエン溶液3ml(0.97×10-6mol)を順に加え、30℃に加熱した。ここに0.3MPaの圧力でプロピレンを導入し、1時間重合を行った。重合後、ポリマーをろ過し、塩酸性メタノール1リットルで触媒成分を分解した。その後、ろ過、洗浄、乾燥を順に行いプロピレン単独重合体31.5gを得た。重合活性は、32kg−ポリマー/mmol(Zr)・hrであった。得られたプロピレン単独重合体を分析した結果、MFRが7.5g/10分、Mw/Mnが1.82、融点が154.6℃であった。
【0114】
【発明の効果】
本発明によれば、立体規則性が高いオレフィン重合体を高い重合活性で製造できる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表されるメタロセン化合物。
    Figure 0004224801
    (式中、各Rは、同一でも異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、もしくは、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基を表す。各Rは、同一でも異なっていても良く、2−(5−メチル)−フリル基、もしくは、2−(5−フェニル)−フリル基を表す。各R及び各Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜6の珪素含有炭化水素基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数6〜16のハロゲン含有アリール基、2−フリル基、2−フリル基上の水素原子が炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基、もしくは炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基に置換された2−フリル基、2−チエニル基、または、2−チエニル基上の水素原子が炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基、もしくは炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基に置換された2−チエニル基を表す。Mは、Ti、Zr、もしくは、Hfを表し、Xは、ハロゲン原子、もしくは、炭素数1〜6のアルキル基を表す。Yは、エチレン基、メチレン基、炭素数1〜6のアルキル基を有するジアルキルシリレン基、ジアルキルゲルミレン基、テトラアルキルエチレン基もしくはジアルキルメチレン基、炭素数6〜16のアリール基を有するジアリールシリレン基もしくはジアリールゲルミレン基、または、炭素数1〜6のアルキル基および炭素数6〜16のアリール基を有するアルキルアリールシリレン基もしくはアルキルアリールゲルミレン基を表す。)
  2. 各Rおよび各Rがそれぞれ共に炭素数1〜6のアルキル基であり、各Rが共に水素原子である請求項1記載のメタロセン化合物。
  3. 請求項1もしくは2に記載のメタロセン化合物、活性化化合物、および、有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
  4. 請求項1もしくは2に記載のメタロセン化合物、活性化化合物、微粒子状担体、および、有機アルミニウム化合物を用いて製造された担持型触媒成分と、有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
  5. 請求項1もしくは2に記載のメタロセン化合物、イオン交換性層状化合物もしくは無機珪酸塩、および、有機アルミニウム化合物を用いて製造された担持型触媒成分と、有機アルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法。
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