JP2001310754A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

自動車の車体前部構造

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JP2001310754A JP2000130164A JP2000130164A JP2001310754A JP 2001310754 A JP2001310754 A JP 2001310754A JP 2000130164 A JP2000130164 A JP 2000130164A JP 2000130164 A JP2000130164 A JP 2000130164A JP 2001310754 A JP2001310754 A JP 2001310754A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体前方から衝撃荷重が作用した際、その衝
撃エネルギーを有効的に吸収し得る安全性に優れた車体
前部構造を提供する。 【解決手段】 サブフレーム30が、直線状の前部範囲
30Aの後方に形成された屈曲部30aを介して後端が
サイドフレーム10に結合されると共に、前部範囲30
Aの後端近傍がサブフレーム支持部40を介してサイド
フレーム10に結合支持し、かつサイドフレーム支持部
40の後面をサブフレーム30側からサイドフレーム1
0側に移行するに従って後方となるように傾斜して延在
すると共に、前面を略垂直に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体前部
構造に関し、特にサイドフレームと、このサイドフレー
ムに結合されて前車輪やエンジン等を支持するサブフレ
ームとを備えた車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体前部は、例えば、特開平9
−226631号公報に開示され、図5に側面図を模式
的に示すようにトーボード101によってエンジンルー
ム103と車室104とに区画され、エンジンルーム1
03の前部からトーボード101及びフロア(図示せ
ず)の下面に沿って前後方向に左右のサイドフレーム1
05が延在している。
【0003】更に、エンジンルーム103内において、
サイドフレーム105の下方にエンジンや前車輪を支持
するサブフレーム106が延在し、サブフレーム106
の後端をトーボード101の下端近傍でサイドフレーム
105の屈曲部105aに結合すると共に、サブフレー
ム106の中間部に設けられた門形の結合フレーム10
8をサイドフレーム105に結合することによってサイ
ドフレーム105の下方にサブフレーム106を結合支
持している。
【0004】更に、特開2000−16327号公報に
開示され、かつ図6に示すようにサブフレーム106の
後端をトーボード(図示せず)の下端近傍でサイドフレ
ーム105に結合すると共に、サブフレーム106の前
端を前面109a及び後面109bが各々上方に移行す
るに従って前方及び後方に変移するように傾斜した支持
ブラケット109によってサイドフレーム105に結合
することによってサイドフレーム105の下方にサブフ
レーム106を結合している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平9−226
631号公報によると、門形の結合フレーム108によ
ってサイドフレーム105の下方にサブフレーム106
を支持することから、サイドフレーム105及びサブフ
レーム106の中間部が広範囲に亘って結合フレーム1
08によって剛性強度が増大し、車体前方から衝撃荷重
が作用した際、サイドフレーム105及びサブフレーム
106の前端からの円滑な潰れ変形が阻害されて十分な
クラッシュストロークが確保できず、かつサブフレーム
106から結合フレーム108に入力された衝撃荷重が
サイドフレーム105と結合フレーム105の結合部A
に応力が集中して結合部A及びこの近傍における変形が
誘発されることと相まって、衝撃エネルギーの吸収が達
成されないことが懸念される。
【0006】一方、上記特開2000−16327号公
報によると、サイドフレーム105とサブフレーム10
6を結合する支持ブラケット109の後面109bがサ
ブフレーム106側からサイドフレーム105側に近接
するに従って後方となるように傾斜して形成されること
から、サブフレーム106の前端から支持ブラケット1
09に入力された衝撃荷重は、傾斜した後面109bに
沿ってサイドフレーム105に円滑に伝達されて、サイ
ドフレーム106と支持ブラケット109の後面109
bとの接合部Aに発生する応力が集中が抑制されて支持
ブラケット109の変形が回避されてサブフレーム10
6の姿勢保持がなされる。
【0007】しかし、支持ブラケット109の前面10
9aがサブフレーム106側からサイドフレーム105
側に近接するに従って前方となるように傾斜して形成さ
れることから、サイドフレーム105の支持ブラケット
109より前方となる前後方向の長さが制限されてクラ
ッシュストロークが縮小して十分なサイドフレーム10
5による衝撃エネルギーの吸収に影響を及ぼすと共に、
支持ブラケット109から前方にサブフレーム106が
延設されることなく、サブフレーム106の潰れ変形に
よる衝撃エネルギー吸収が十分に達成されないことが懸
念される。
【0008】従って、かかる点に鑑みなされた本発明
は、車体前方から衝撃荷重が作用した際、その衝撃エネ
ルギーを有効的に吸収し得る安全性に優れた車体前部構
造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1に記載の車体前部構造の発明は、車体前後方向に延
在する左右一対のサイドフレームと、該サイドフレーム
の下方に前後方向に延在するサブフレームを備えた自動
車の前部車体構造において、上記サブフレームは、前後
方向に延在する直線状の前部範囲を備え後端が上記サイ
ドフレームに結合されると共に、上記前部範囲の後端近
傍がサブフレーム支持部を介して上記サイドフレームに
結合支持されたことを特徴とする。
【0010】請求項1の発明によると、サブフレーム支
持部より前方に延在するサブフレームの部分が直線状の
前部範囲であり、かつこの前部範囲がサブフレームの前
端に衝撃荷重が作用した際にサブフレーム支持部によっ
て挙動が防止されることから、前方からの衝撃荷重をサ
ブフレームの後端からサイドメンバに伝達する一方、衝
撃荷重の一部をサブフレーム支持部を介してサイドフレ
ームに分散伝達されると共に、所定以上の衝撃荷重が作
用した際にはサブフレームの前端から円滑に潰れ変形が
もたらされてサブフレームによる衝撃エネルギー吸収が
有効的に達成できる。
【0011】請求項2に記載の車体前部構造の発明は、
車体前後方向に延在する左右一対のサイドフレームと、
該サイドフレームの下方に延在するサブフレームを備
え、上記サブフレームの後端がサイドフレームに結合さ
れると共に、サブフレームの前後方向の中間部と、該中
間部と対応するサイドフレームの部位とがサブフレーム
支持部を介して結合された自動車の前部車体構造におい
て、上記サブフレーム支持部は、該サブフレーム支持部
の後面がサブフレーム側からサイドフレーム側に移行す
るに従って車体後方側となるように傾斜して延在すると
共に、前面が略垂直に延在したことを特徴とする。
【0012】請求項2の発明によると、サブフレームを
支持するサブフレーム支持部の後面を傾斜せしめること
によって、サブフレームの前端に入力された衝撃荷重を
サブフレームの後端からサイドフレームに伝達すると共
に、衝撃荷重の一部を荷重方向に略沿って延在するサイ
ドフレーム支持部の後面部を伝達経路としてサイドフレ
ームに有効的伝達され、サブフレーム支持部とサイドフ
レームの接合部に発生する応力集中が回避されて、サブ
フレーム支持部の変形が抑制される。その結果、サブフ
レームの挙動の発生が抑制されてサブフレームによる衝
撃荷重の伝達が円滑に行えると共に、所定以上の衝撃荷
重が作用した際サブフレームの前端からの潰れ変形によ
るエネルギー吸収が確保される。
【0013】また、衝撃荷重の伝達経路とならないサブ
フレーム支持部の前面を略垂直に延在させることによっ
て、サイドフレームの有効クラッシュストロークの確保
がもたらされて、サイドフレームによる衝撃エネルギー
吸収の増大が得られる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2の車体前部構造において、上記サブフレーム支持部
は、前端縁に車幅方向に延在する前部フランジが形成さ
れたサブフレーム支持ブラケットと、前端縁に車幅方向
に延在する前部フランジが形成されたブラケットクロー
ジングとを有し、上記サブフレーム支持ブラケット及び
ブラケットクロージングの各前部フランジが接合されて
上下方向に延在する中空断面形状であることを特徴とす
る。
【0015】請求項3の発明によると、サブフレーム支
持部が、上下方向に延在する中空断面形状に形成される
ことから、前後方向からの荷重に対し、比較的剛性が低
く、サイドメンバの潰れ変形への影響が少なく、かつ前
部フランジが車幅方向に延在して形成されることから、
車体前部のクラッシュに伴い後退する車体部材とサブフ
レーム支持部材との間にハーネス等が挟まれた際に、前
部フランジの端縁によってハーネス等を切断する等の破
損が回避できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による車体前部構造
の実施の形態を図1乃至図4によって説明する。なお、
矢印Fは車体前方、矢印OUTは車体側方を示してい
る。
【0017】図1は、車体前部1を模式的に示す側面図
であり、車体前部1は、トーボード2によってエンジン
ルーム3と車室4とに区画され、左右一対のサイドフレ
ーム10がエンジンルーム3の前端からトーボード2の
前面及びフロア5の下面に亘って前後方向に延設され、
サイドフレーム10の下方にエンジン及び前車輪等を支
持するサブフレーム30が架設されている。
【0018】サイドフレーム10は、エンジンルーム3
内の下側部に沿って比較的直線状で前後方向に延在する
前部範囲10Aと、屈曲部10aを介して前部範囲10
Aの後端に連続形成されてトーボード2の前面に沿って
延在する傾斜範囲10Bと、屈曲部10bを介して傾斜
範囲10Bの下端に連続形成されてフロア5の下面に沿
って前後方向に延在する後部範囲10Cとが連続形成さ
れている。
【0019】一方、左右のサブフレーム30は、前端間
が車幅方向に延在するフロントクロスメンバ35によっ
て連結されると共に、中間部に屈曲部30aを有し、屈
曲部30aの前方に直線状で前後方向に延在する前部範
囲30Aが形成され、サブフレーム支持部40に対応す
る前部範囲30Aの後端近傍が、サブフレーム支持部4
0によってサイドフレーム10の前部範囲10Aの中央
部に結合され、後端が後部範囲10Cの前端近傍にボル
ト等によって結合されている。
【0020】サイドフレーム10の前部範囲10Aは、
図3に示すようにサイドフレーム本体11と、リンホー
ス15と、クロージングプレート19とによって前後方
向に延在する略矩形の中空閉断面形状に形成されてい
る。
【0021】サイドフレーム本体11は、内面部12
と、内面部12の上縁に沿って外方に折曲形成された上
面部13と、内面部12の下縁に沿って外方に折曲形成
されて上面部13に対向する下面部14とによって形成
された前後方向に延在する断面略コ字状であって、上面
部13の外端縁に沿って上方フランジ13aが上方に折
曲形成され、下面部14の外側縁に沿って下方に下方フ
ランジ14aが折曲形成されている。
【0022】リンホース15は、サイドフレーム本体1
1内に嵌合して内面部12、上面部13、下面部14に
各々重合可能な内面部16、上面部17及び下面部18
によって形成された前後方向に延在する断面略コ字状で
上面部17及び下面部18の外端縁に沿って上記上方フ
ランジ13a及び下方フランジ14aに重合可能な上方
フランジ17a及び下方フランジ18aが折曲形成され
ている。
【0023】クロージングプレート19は、上縁20a
及び下縁20bがサイドフレーム本体11の上方フラン
ジ13a及び下方フランジ14aに重合可能な前後方向
に延在するクロージングプレート本体20と、クロージ
ングプレート本体20の中間部から下方に延設されてサ
ブフレーム支持ブラケット45と協働してサブフレーム
支持部40を形成するブラケットクロージング41が延
設された板状に形成されている。
【0024】ブラケットクロージング41は、前縁41
aがクロージングプレート本体20の下縁20bから略
垂直に垂下する一方、後縁41bがクロージングプレー
ト本体20の下縁20bから下降するに従って前方に移
行するように傾斜すると共に、下縁41cが略水平な側
面視略台形形状であって、前縁41a及び下縁41cに
沿って外方に折曲された前部フランジ41d及び下部フ
ランジ41eが形成されている。
【0025】サブフレーム支持ブラケット45は、図3
及び図4の拡大斜視図を示すように、前縁46aが略垂
直で、後縁46bが下降するに従って前方に移行するよ
うに傾斜すると共に上縁46c及び下縁46dが略水平
で前後方向に延在する側面視略台形の内側面46と、前
縁46aに沿って外方に折曲形成された略矩形の前面部
47と、後縁46bに沿って外方に折曲形成された略矩
形の後面部48と、下縁46dに沿って外方に折曲形成
されると共に前縁及び後縁が前面部47及び後面部48
の下縁に連結された略矩形の下面部49とを有してい
る。
【0026】更に、サブフレーム支持ブラケット45の
内側面46の上縁46cに沿って、上方にサブフレーム
本体11の内面部12に重合可能な内側結合部46eが
延設され、前面部47の上端縁に沿ってサブフレーム本
体11の下面部14に重合可能な上部フランジ47aが
折曲形成されると共に外側端縁に沿って上記ブラケット
クロージング41に形成された前部フランジ41dに重
合可能な前部フランジ47dが外方に延設されている。
【0027】後面部48の上端縁及び外側端縁に沿って
各々サブフレーム本体11の下側面14に重合可能な上
部フランジ48a及びブラケットクロージング41の後
縁41bに沿って重合可能な後部フランジ48bが折曲
形成され、かつ下面部49の外側端縁に沿ってブラケッ
トクロージング41の下部フランジ41eに重合可能な
下部フランジ49eが延設されている。
【0028】更に、内側面46から内側結合部46eに
亘って上下方向に延在するビード50が複数平行に形成
されてサブフレーム支持ブラケット45の前後方向の荷
重に対する剛性を抑制している。
【0029】また、下面部49には、取付孔49aが穿
設されると共にナット53が結合されて、サブフレーム
30に穿設された取付孔31から挿入されたボルト51
を取付孔49aに挿通させてナット53に螺合すること
によってサブフレーム30の中間部を取付支持するよう
に形成されている。
【0030】次に、このように形成された各部材の結合
について説明する。先ずサブフレーム支持ブラケット4
5は、その内側面46に形成された内側結合部46eが
サブフレーム本体11の内面部12に接合され、かつ前
面部47及び後面部48に折曲形成された上部フランジ
47a及び48aが下面部14の下面に接合される。特
に後面部48の上縁に折曲形成された上部フランジ48
aは、サイドフレーム本体11内に嵌合して接合された
リンホース15の下面部18の前端と共に、サイドフレ
ーム本体11の下面部14に共に結合されてサイドフレ
ーム本体11とサブフレーム支持ブラケット45が一体
に結合される。
【0031】更に、サイドフレーム本体11の上方フラ
ンジ13a及び下方フランジ14aにリンホース15の
上方フランジ17a及び下方フランジ18aを各々介在
してクロージングプレート19の上縁20a及び下縁2
0bを各々重ねると共に、サブフレーム支持ブラケット
45及びブラケットクロージング41の各前部フランジ
47dと41d、下部フランジ49eと41e、サブフ
レーム支持ブラケット41の後部フランジ48bとブラ
ケットクロージング41の後縁41bを重ねる。
【0032】そして、互いに重合されたサイドフレーム
本体11及びリンホース15の各上方フランジ13aと
17a及びクロージングプレート19の上縁20aを接
合すると共に、サイドフレーム本体11及びリンホース
15の各下方フランジ14aと18a及びクロージング
プレート19の下縁20bを接合することによって、サ
イドフレーム本体11とクロージングプレート本体20
による前後方向に延在する中空矩形断面のサイドフレー
ム10の前部範囲10Aが形成される。
【0033】また、サイドフレーム支持ブラケット45
及びブラケットクロージング41の前部フランジ47d
と41d、下部フランジ49eと41e、ブラケットク
ロージング41の後部フランジ48bとブラケットクロ
ージング41の後縁41bを接合することによって、サ
イドフレーム支持ブラケット45とブラケットクロージ
ング41による上下方向に連続する断面略矩形で、かつ
前面が前面部47によって略垂直に形成され、かつ後面
部48によって後面が上昇するに従って後方に変移する
ように傾斜するサブフレーム支持部40が形成される。
【0034】このように形成されたサブフレーム支持部
40の下面部49に下方からサブフレーム30の前部範
囲30Aの後端近傍を重ね、サブフレーム30に穿設さ
れた取付孔31からボルト51を挿入して取付孔49a
を貫通させてナット53に螺合することによってサブフ
レーム30の中間部が取付支持される。
【0035】このように形成された車体前部に前方から
衝撃荷重が作用すると、図2に示すようにサイドフレー
ム10の前端及びサブフレーム30の前端に前方から各
々衝撃荷重P1、P2が入力され、サイドフレーム10
に入力された衝撃荷重P1はサイドフレーム10の前部
範囲10A、傾斜範囲10Bを介して後部範囲10Cに
伝達されて、後部範囲10Cからフロア5及びサイドシ
ル等によって車体全体に分散伝達される。
【0036】一方、サブフレーム30の前端に入力され
た衝撃荷重P2は、前部範囲30Aから屈曲部30aを
介してサイドフレーム30の後端からサイドフレーム1
0の後部範囲10Cの前端近傍に伝達されて車体全体に
分散伝達されると共に、衝撃荷重P2の一部P3は前部
範囲30Aの後端から分岐して、サブフレーム支持部4
0の傾斜した後面部48に沿って伝達されてサイドフレ
ーム10とリンホース15の前端の結合部に入力され、
リンホース15によってサイドフレーム10の広範囲に
分散されてサイドフレーム10を介して後部範囲10C
から車体全体に分散伝達される。
【0037】従って、サブフレーム30に入力された衝
撃荷重P2の一部、即ち衝撃荷重P3は、その荷重方向
に略沿って延在するサブフレーム支持部40の後面部4
8及び結合されて剛性が確保された後部フランジ48b
とブラケットクロージング41の後縁41bを伝達経路
としてサイドフレーム10とリンホース15に有効的伝
達され、サブフレーム支持部40とサイドフレーム10
の接合部Aに発生する応力集中が抑制されて、サブフレ
ーム支持部40の変形が抑制される。
【0038】更に、所定以上の衝撃荷重P1、P2がサ
イドフレーム10及びサブフレーム30の各前端に入力
されると、上記と同様にサイドフレーム10に入力され
た衝撃荷重P1はサイドフレーム10の前部範囲10
A、傾斜範囲10Bを介して後部範囲10Cから車体全
体に分散伝達され、かつサブフレーム30の前端に入力
された衝撃荷重P2はサイドフレーム30の後端からサ
イドフレーム10の後部範囲10Cの前端近傍に伝達さ
れる一方、前部範囲30Aの後端において分岐した衝撃
荷重P3がサブフレーム支持部40の傾斜した後面部4
8に沿って伝達されてサイドフレーム10とリンホース
15の前端の結合部に有効的に入力伝達され、サブフレ
ーム支持部40とサイドフレーム10の接合部Aに発生
する応力集中が抑制されると共にブラケットクロージン
グ41をサイドフレーム10を形成するクロージングプ
レート本体20と一体に形成されることと相俟ってサブ
フレーム支持部40の変形が防止される。
【0039】従って、サブフレーム支持部40によって
支持されたサブフレーム30の挙動、特に直線状に形成
された前部範囲30Aの姿勢変化が抑制されてサブフレ
ーム30の前端から前部範囲30Aが円滑に潰れ変形し
て、サブフレーム30のクラッシュストロークによる衝
撃エネルギー吸収が達成される。
【0040】また、サブフレーム支持部40の前面が衝
撃荷重の伝達経路から離れたサブフレーム支持部40の
前面部47によって略垂直に形成されることから、サブ
フレーム支持部40から前方に位置するサイドフレーム
10の範囲Lの増大が得られ、該部によるサイドフレー
ム10の前端からの円滑な潰れ変形によるクラッシュス
トロークが確保されると共に、サブフレーム支持ブラケ
ット45の内側面46及び内側結合部46eに連続して
上下方向に延在するビード50によってサブフレーム支
持ブラケット45の前後方向の荷重対する剛性が抑制さ
れることによってサブフレーム支持ブラケット45の取
付によるサイドフレーム10の剛性の増大が抑制される
ことと相俟って、サイドフレーム10による衝撃エネル
ギー吸収が十分に達成される。
【0041】また、サイドフレーム支持部40の前部に
形成されるサブフレーム支持ブラケット45の前部フラ
ンジ47d及びブラケットクロージング部41の前部フ
ランジ41dを車幅方向に延在させることによって、後
退する車体前部に配設されたハーネス等が車体部材と前
部フランジ47d及び41dに挟まった際にも、前部フ
ランジ47d及び41dの端縁、いわゆるコバによって
ハーネス等を損傷させることが回避され更に安全性が向
上する。
【0042】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可
能である。例えば、上記実施の形態ではブラケットクロ
ージング41をサイドフレーム10を形成するクロージ
ングプレート本体20と一体に形成したが、個々の部材
によって形成することも可能である。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によると、サブフ
レームが、直線状の前部範囲を備え後端がサイドフレー
ムに結合され、かつサブフレームの前部範囲の後端近傍
をサブフレーム支持部を介してサイドフレームに結合支
持することから、サブフレームの前端に衝撃荷重が作用
した際にサブフレーム支持部によって挙動が防止されて
衝撃荷重を円滑にサイドフレームに伝達できると共に、
所定以上の衝撃荷重が作用した際には、直線状に形成さ
れたサブフレームの前部範囲が前端から円滑に潰れ変形
がもたらされてサブフレームによる衝撃エネルギー吸収
が有効的に達成できる。
【0044】また、請求項2に記載の発明によると、衝
撃荷重の一部が荷重方向に略沿って延在するサブフレー
ム支持部の後面部を伝達経路としてサイドフレームに有
効的伝達され、サブフレーム支持部とサイドフレームの
結合部に発生する応力集中が抑制されてサブフレーム支
持部の変形が防止されてサブフレームの挙動発生を抑制
することができ、サブフレームによる衝撃荷重の伝達が
円滑に行える。また、所定以上の衝撃荷重が作用した際
サブフレームの前端からの潰れ変形によるエネルギー吸
収が確保される。
【0045】更に、衝撃荷重の伝達経路とならないサブ
フレーム支持部の前面を略垂直に延在させることによっ
て、サイドフレームの有効クラッシュストロークが確保
されて、サイドフレームによる衝撃エネルギー吸収の増
大が得られる。
【0046】請求項3に記載の発明によると、サブフレ
ーム支持部が、上下方向に延在する中空断面形状に形成
されることから、前後方向の荷重に対して、比較的剛性
が低く、サイドメンバの潰れ変形への影響が少なく、か
つ前部フランジが車幅方向に延在して形成されることか
ら、車体前部のクラッシュに伴い後退する車体部材とサ
ブフレーム支持部材との間にハーネス等が挟まれた際
に、前部フランジの端縁によってハーネス等を切断する
等の破損が回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車体前部構造の実施の形態の概要
を示す車体前部を模式的に示す側面図である。
【図2】同じく、図1の要部拡大図である。
【図3】同じく、図1の要部分解斜視図である。
【図4】同じく、サブフレーム支持ブラケットの斜視図
である。
【図5】従来の車体前部構造の概要を示す側面図であ
る。
【図6】同じく、従来の車体前部構造の概要を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 車体前部 10 サイドフレーム 11 サイドフレーム本体 15 リンホース 19 クロージングプレート 20 クロージングプレート本体 30 サブフレーム 30a 屈曲部 30A 前部範囲 40 サブフレーム支持部 41 ブラケットクロージング 41d 前部フランジ 45 サブフレーム支持ブラケット 47d 前部フランジ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前後方向に延在する左右一対のサイ
    ドフレームと、該サイドフレームの下方に前後方向に延
    在するサブフレームを備えた自動車の前部車体構造にお
    いて、 上記サブフレームは、 前後方向に延在する直線状の前部範囲を備え後端が上記
    サイドフレームに結合されると共に、上記前部範囲の後
    端近傍がサブフレーム支持部を介して上記サイドフレー
    ムに結合支持されたことを特徴とする自動車の車体前部
    構造。
  2. 【請求項2】 車体前後方向に延在する左右一対のサイ
    ドフレームと、該サイドフレームの下方に延在するサブ
    フレームを備え、上記サブフレームの後端がサイドフレ
    ームに結合されると共に、サブフレームの前後方向の中
    間部と、該中間部と対応するサイドフレームの部位とが
    サブフレーム支持部を介して結合された自動車の前部車
    体構造において、 上記サブフレーム支持部は、 該サブフレーム支持部の後面がサブフレーム側からサイ
    ドフレーム側に移行するに従って車体後方側となるよう
    に傾斜して延在すると共に、前面が略垂直に延在したこ
    とを特徴とする自動車の車体前部構造。
  3. 【請求項3】 上記サブフレーム支持部は、 前端縁に車幅方向に延在する前部フランジが形成された
    サブフレーム支持ブラケットと、 前端縁に車幅方向に延在する前部フランジが形成された
    ブラケットクロージングとを有し、 上記サブフレーム支持ブラケット及びブラケットクロー
    ジングの各前部フランジが接合されて上下方向に延在す
    る中空断面形状であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の自動車の前部構造。
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