JP2001305729A - 水又は希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

水又は希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物

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JP2001305729A
JP2001305729A JP2000116288A JP2000116288A JP2001305729A JP 2001305729 A JP2001305729 A JP 2001305729A JP 2000116288 A JP2000116288 A JP 2000116288A JP 2000116288 A JP2000116288 A JP 2000116288A JP 2001305729 A JP2001305729 A JP 2001305729A
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JP2000116288A
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Hiroto Miyake
弘人 三宅
Katsuya Maruo
且也 圓尾
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルボキシル基に基づく低保存安定性を向上
させ、低粘度化された樹脂組成物であり、水又は希アル
カリ現像性を有し、従来のPDPリブ成形における炭素
残渣を可及的に抑えることのできる樹脂組成物又はPD
Pリブの成形方法を提供すること。 【解決手段】 水酸基及び重合性不飽和基を含有する樹
脂(A)、光重合開始剤(B)、光重合性モノマー
(C)及び希釈溶剤(D)を含有する、水又は希アルカ
リ現像型光硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸基及び重合性
不飽和基を含有する樹脂、光重合性モノマー等を主成分
とした、水又は希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物、
及び該組成物を用いたプラズマディスプレイパネル(以
下、PDPということがある)の隔壁(以下、リブとい
うことがある)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PDPリブ等の形成用樹脂として
は、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂が主成分と
して使用され、アルカリ現像型樹脂組成物として使用さ
れてきたが、アルカリ現像型である点、その他の点でい
くつかの問題点が指摘されていた。
【0003】その問題点としては、(1)上記カルボキシ
ル基を有するアクリル系樹脂自体には光硬化反応部位を
有しないため、光硬化塗膜の耐水性が劣ること、(2)ア
ルカリ現像型は現像液のpHの経時変化が起こり易く、
従って現像時間等の条件を一定に保つことが困難である
こと、(3)アルカリ現像に代え、水現像又は希アルカリ
現像は困難であり、しかもこれらによる現像時には残渣
が残ること、(4)PDPリブの成形の場合、その形成時
の高温焼成により樹脂を分解・飛散させる工程において
炭素残渣が残ること、(5)カルボキシル基の濃度が高い
ため、組成物の保存安定性が悪いこと、等が挙げられ
る。
【0004】ここにPDPとは、前面・後面二枚のガラ
ス基板とガラス製の隔壁(バリヤーリブ)で仕切られて
できた多数のセルの内底面に、蛍光体を塗布し、ガス放
電により発光させることにより、前面に映像や情報の表
示を行う平面ディスプレイであり、パネル構造、駆動方
法によって、DC型とAC型に分類される。DC型PD
Pにおいては、各セル空間は、格子状のリブにより区画
され、一方、AC型PDPにおいては、各セル空間は、
ガラス基板面に平行に列設されたU字管状のリブにより
区画されるが、いずれにおいても、セル空間の区画は、
リブによりなされている。このリブは、放電セル間の誤
放電やクロストークがなく、良好な表示が行われるよう
に、発光放電を一定の領域内に制限するためのものであ
り、その高さ、幅、パターンギャップによって、均一な
放電空間を保持すると共に、パネル全体の機械的強度を
高める機能を有している。
【0005】そのため、PDPにおいて、高い発光輝度
を得るためには、放電ガス空間はできるだけ広く取り、
リブはできるだけ薄くする必要がある。即ち、縦横比
(アスペクト比)の大きな、幅が狭く背の高い、充分な
強度を有するリブを形成する必要がある。従来、PDP
のリブは、一般に、ガラスフリットの光硬化性樹脂ペー
スト等をスクリーン印刷法を用いてパターニングした
後、焼成により有機物を燃焼させ、ガラス製リブを形成
していた。スクリーン印刷法を用いてパターンニングを
行う場合、膜厚が厚いために数回に分けて印刷(重ね塗
り)する必要がある。重ね塗り中にスクリーンのたる
み、スクジーの圧力調整の設定等が非常に困難であり、
ずれが生じてリブの不良率が増える。また、PDPに要
求される大画面化、及びパターンの高精細化に対して
は、従来のスクリーン印刷法では、熟練度を要し、また
印刷時におけるかすれや滲み、スクリーンの伸縮に起因
する位置合わせ精度等の問題があり、リブの不良率が増
えるという問題があった。
【0006】そこで、スクリーン印刷法に代わり得るリ
ブ形成方法として、フォトリソグラフィー法が提案され
ている(例えば、特開平2−165538号公報)。ま
た、紫外線硬化時におけるハレーションを防止するため
に、黒色顔料を添加することも提案されている(例え
ば、特開平6−144871号公報)。フォトリソグラ
フィー法は、紫外線硬化ガラスペースト材料をガラス基
板上にコーティングし、露光、現像によって、リブパタ
ーンを形成するものである。しかしながら、従来知られ
ているものは、有機溶剤現像型のものであり、光硬化後
の未硬化部の除去(即ち、現像)には大量の現像液を使
用し、作業環境の悪化や経済的な問題があるため、この
ような問題のない非有機溶剤現像型の開発が望まれ、ア
ルカリ性水溶液状態で現像可能な紫外線硬化型ガラスペ
ースト材料が提案されるに至った。
【0007】アルカリ現像可能なリブ形成方法として、
特開平10−72240号公報に記載されている。この
方法は、グリシジル(メタ)アクリレートを、酸基含有
アクリル樹脂に付加させた樹脂を使用している。しかし
ながら、実用的には、モノマーの有害性から見て、グリ
シジルメタクリレートの使用のみ可能であるため、感度
及び解像度が低い点が問題となる。
【0008】ところで、紫外線硬化型樹脂組成物を、作
業環境保護の点において、有用な手段であるアルカリ現
像タイプにするためには、紫外線硬化性樹脂として、カ
ルボキシル基を有する高分子化合物を用いることが一般
的に知られている。しかしながら、PDPのリブ形成に
用いられるガラスペースト組成物に、カルボキシル基を
有する高分子化合物を配合した場合、得られるペースト
の粘度安定性が極めて悪く、実用に適さない。即ち、ガ
ラスペースト組成物の粘度安定性が悪い場合、縦横比の
大きな一定のリブパターンを安定して形成することが困
難になり、PDPにおいては、その性能上大きな問題に
なる。また、組成物のゲル化や流動性の低下により、塗
布作業性が悪くなるという問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、カルボキシル基の濃度が高い組成物の場合の低保存
安定性を改善し、粘度の低下を図ることのできるる樹脂
組成物を提供すること、アルカリ現像を避け、水現像性
又は希アルカリ現像性の可能な、改善された樹脂組成物
を提供すること、PDPリブ成形における炭素残渣を可
及的に抑えることのできる樹脂組成物又はPDPリブの
成形方法を提供すること等にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するべく鋭意研究をした結果、ポリグリセリンのア
クリル変性樹脂に代表される特定の樹脂が使用された樹
脂組成物が保存安定性、低粘度保持性に優れ、又、水又
は希アルカリ現像が可能であり、更にPDPリブ成形時
の上記種々の問題点を解決することができるとの知見を
得、本発明を完成した。
【0011】本発明の要旨は以下の通りである。本発明
の第1は、水酸基及び重合性不飽和基を含有する樹脂
(A)、光重合開始剤(B)、光重合性モノマー(C)
及び希釈溶剤(D)を含有する水又は希アルカリ現像型
光硬化性樹脂組成物にある。本発明の第2は、更にガラ
スフリット(E)、リン酸化合物(F)及びセラミック
粉末(G)を含有する本発明の第1の水又は希アルカリ
現像型光硬化性樹脂組成物にある。本発明の第3は、更
に黒色顔料(H)を含有する本発明の第1又は2の水又
は希アルカリ現像型光硬化性組成物にある。本発明の第
4は、樹脂(A)が、重量平均分子量1,000〜5
0,000、水酸基価50〜800mgKOH/gを有
し、かつその二重結合当量が、400〜2,000であ
る本発明の第1〜3のいずれかの水又は希アルカリ現像
型光硬化性組成物にある。本発明の第5は、樹脂(A)
に酸無水物を反応させ、酸価1〜100の樹脂を混合及
び又は単独で使用する本発明の第1〜4のいずれかの水
又は希アルカリ現像型光硬化性組成物にある。本発明の
第6は、ガラスフリット(E)のガラス転移点が300
〜550℃である、本発明の第3の水又は希アルカリ現
像型光硬化性組成物にある。本発明の第7は、黒色顔料
(H)がFe、Cr、Mn及びCoの各酸化物の1種又
は2種以上を主成分として含む金属酸化物顔料であり、
かつ該金属酸化物顔料を、ガラスフリット(E)100
重量部に対して、3〜100重量部の割合で含有する本
発明の第3の水又は希アルカリ現像型光硬化性組成物に
ある。本発明の第8は、現像用液体が希アルカリ水溶液
である本発明の第1〜7のいずれかの水又は希アルカリ
現像型光硬化性組成物にある。本発明の第9は、本発明
の第1〜8のいずれかの水又は希アルカリ現像型光硬化
性組成物をプラズマディスプレイパネル用基板上にコー
ティングしてコーティング層を形成する工程、コーティ
ング層を活性光線により所定のパターンに応じて選択的
に露光する工程、水又は希アルカリ水溶液により現像し
てコーティング層の未露光部を除去する工程、及び現像
後のコーティング層を焼成する工程を含むプラズマディ
スプレイパネル隔壁の製造方法にある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を詳細に説明
する。本発明に係る、水又は希アルカリ現像型光硬化性
樹脂組成物の主成分である樹脂(A)は、水酸基及び重
合性不飽和基を含有する樹脂であり、水又は希アルカリ
現像性に大きく寄与している。
【0013】ここに水酸基及び重合性不飽和基を含有す
る樹脂は、両官能基を有するものであれば、その化学構
造、製造方法等により限定されるものではないが、水酸
基含有樹脂に重合性不飽和基が導入された形の樹脂が代
表例として挙げられる。この代表例を用いて、以下樹脂
(A)成分の内容を説明する。上記水酸基含有樹脂とし
ては、ポリオール化合物又はそのアルキレンオキサイド
付加物、エポキシ基の側鎖を持つ芳香族化合物等のオキ
サイド付加物等が代表的に挙げられる。より具体的に
は、ポリオール化合物としてはポリグリセリン、ペンタ
エリスリトール、ポリアルキレングリコール、グルコー
ス等の糖類、トリメチロールメラミンが挙げられ、付加
用のオキサイドを有するものとしてはエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブテンオキサイド、スチレ
ンオキサイド(別名:(1,2−エポキシエチル)ベン
ゼン)等が挙げられる。
【0014】ポリオールとしては高温時の熱分解性に優
れる点でポリグリセリンが最も好ましい。ポリグリセリ
ンの重合度は、特に限定されるものでないが、5〜10
0量体の範囲が入手し易い観点から好ましい。
【0015】一方、上記水酸基含有樹脂に導入し得る、
重合性不飽和基を有する化合物としては、代表的には該
樹脂の水酸基とエステル化反応をする酸基又は付加反応
をするイソシアネート基を有し、しかも前記重合性不飽
和基を持つ化合物等が挙げられるが、上記水酸基との結
合をさせるための基としては前記酸基又はイソシアネー
ト基に限定されるものではない。
【0016】上記重合性不飽和基を有する化合物のう
ち、酸基を有するものとしてはフリーの酸基の他、エス
テル化された酸エステル基でもよく、前者としては(メ
タ)アクリル酸が代表例として挙げられ、後者としては
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリ
レート、ノルボニル(メタ)アクリレート等が例示でき
る。
【0017】又、上記酸エステル基としては、フリーの
水酸基を残した酸エステル基でもよく、例えば、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートル酸、ヒドロキシアダマンチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシノルボニル(メタ)
アクリレート等も挙げられる。
【0018】なお、上記フリーの水酸基は変性されてい
てもよく、例えば、メトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリルレート、エトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、イソオクチルオキシジエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。その他、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、
2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、
ラクトン変性不飽和モノカルボン酸、エーテル結合を有
する変性不飽和モノカルボン酸、例えば、プロピオニル
酸、(イソ)クロトン酸、フマル酸(エステルをも含
む)等も挙げることができ。
【0019】又、酸基にエポキシ基含有不飽和化合物を
付加させた変性共重合体も使用できる。代表的には1分
子中に1個のラジカル重合性の不飽和基と脂環式エポキ
シ基とを有する化合物が挙げられ、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸も例示できる。
なお、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジ
ルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルも使用で
きる。上記各種化合物は単独で使用される他、2種以上
を併用してもよい。
【0020】前記水酸基含有樹脂の有する水酸基と付加
反応をさせる前記化合物としては、前記(メタ)アクリ
ル酸、そのエステル等の酸基、水酸基、フェノキシ基等
に、水酸基との付加反応の起こるジイソシアネート基を
導入したものが挙げられ、具体的には予め(メタ)アク
リル酸とアルキレン多価アルコールから得られるヒドロ
キシ(メタ)アクリレートである2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、グリセ
リンアクリレートメタアクリレート、ペンタエリスリト
ール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
(メタ)アクリレート等とジイソシアネート化合物、例
えば、イソホロンジイソシアネートから得られるイソシ
アネート基含有(メタ)アクリレートが例示できる。
【0021】本発明に係る上記(A)成分は、その水酸
基価は特に限定されるものではないが、50〜800K
OHmg/gの範囲にあることが好ましい。水酸基価が
50KOHmg/g未満では、水又は希アルカリ現像型
光硬化性樹脂組成物が得にくくなるからであり、800
KOHmg/gを超えると、(A)成分中の不飽和基の
光重合性、及び本発明に係る水又は希アルカリ現像型の
光硬化樹脂の耐水性が低下する傾向にあるからである。
上述のように、(A)成分中には水酸基と不飽和基が含
まれているので、水又はアルカリ現像性及び光硬化性付
与に寄与しているものと考えられる。
【0022】本発明に係る(A)成分の水酸基及び重合
性不飽和基含有樹脂の上記水酸基価の調節のために、酸
価をも同時に制御することも有効であり、その目的で無
水酢酸等の酸無水物を添加し、水酸基の一部をエステル
化する方法がある。ここに酸価は1〜100KOHmg
/gの範囲が好ましい。酸価が100KOHmg/gを
超えると解像度の低下の傾向が出やすい。なお、酸価の
上昇は水あるいはアルカリ水に対する安定性が悪く過現
像になる傾向があり、本発明の水又は希アルカリ現像型
光硬化性樹脂組成物には好ましいとは言えない。
【0023】なお、上記(A)成分の酸価を1〜100
KOHmg/gの範囲に調節した樹脂を(A’)成分と
表現するとき、該(A’)成分はもとの(A)成分に相
当する部分と酸価の調節された部分の両者を含むことに
なり、(A’)成分単独でも(A)成分の特徴をも示す
が、(A)成分の特徴をより大にするためには(A’)
成分に更に(A)成分を加えて使用することもできる。
この両成分の併用により、逆に上記酸価の調節が可能に
もなる。
【0024】本発明に係る光重合性モノマー(C)は硬
化反応をさせるために加えられるものであり、好ましく
は多官能モノマーが使用されるが、(A)成分及び光重
合開始剤(B)と共に配合されることにより水又は希ア
ルカリ現像型光硬化性樹脂組成物となる。光重合性モノ
マー(C)は具体的には、アクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステル化合物、スチレンなどのビニル芳香
族化合物、アミド系不飽和化合物などで代表されるラジ
カル重合性二重結合を有する化合物を例示することがで
きる。代表的なアクリル酸エステルまたはメタクリル酸
エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートなどの水酸基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル類;メトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、イソオクチルオキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール#400−(メタ)アクリレートなどの
(メタ)アクリレート類;1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレートなどの二官能(メタ)アクリル酸エス
テル類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート等の三官能(メタ)アクリル酸エステル類またはそ
れらにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドが
付加した付加物などが使用される。
【0025】水酸基及び重合性不飽和基含有樹脂(A)
成分に対する光重合性モノマー(C)成分の使用比率
は、特に限定されるものでないが、前者の100重量部
に対して好ましくは1〜300重量部、更に好ましくは
1〜100重量部の範囲で配合できる。1重量部未満で
は感度低下の傾向があり、300重量部を超えると
(A)成分の特徴が低減する可能性がある。
【0026】本発明に係る光重合反応には、光源として
は紫外線、電子線等が好適であり、光重合開始剤(B)
成分の存在下に開始される。
【0027】光重合開始剤(B)成分としては特に限定
されるものではないが、通常の光重合に使用されるベン
ゾフェノン、ケタール(例えば、ベンジルメチルケター
ル)、キサントン類(例えば、ジエチルキサントン)、
アセトフェノンベンジル、ベンジルジメチルケトン、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジメト
キシアセトフェノン、ジメトキシフェニルアセトフェノ
ン、ジエトキシアセトフェノン、ジフェニルジサルファ
イト等を単独、もしくは混合して使用する。
【0028】(A)成分に対する光重合開始剤(B)成
分の比は特に限定されるものではないが、前者100重
量部に対して0.1〜50重量部が好ましく、更に1〜
20重量部の範囲がより好ましい。0.1重量部未満で
は深部までの硬化が不十分であり、50重量部を超える
と耐アルカリ性に劣る傾向がある。
【0029】本発明に係る樹脂組成物は、上記成分
(A)、(B)及び(C)に加え、希釈溶剤(D)が使
用される。希釈溶剤(D)は、組成物を希釈することに
よりペースト化し、塗布工程が容易となり、次いで乾燥
させて造膜し、接触露光を可能とするために用いられ
る。希釈溶剤(D)の使用量は、現像時の従来の有機溶
媒の使用量に比べて非常に少なく、希釈溶剤(D)は乾
燥により除去され、現像工程に入ってこないので、環境
上の問題は、大幅に改善される。希釈溶剤(D)は、ペ
ースト塗布方法に応じて、所望のペースト粘度が得られ
るように、適宜の量的割合で配合され、特に限定される
ものではないが、(A)、(B)及び(C)の各成分の
合計100重量部に対して、通常5〜500重量部が好
適に使用される。
【0030】希釈溶剤(D)の具体例を挙げると、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ト
ルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族
炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビト
ール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、
酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビト
ールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテートなどの酢酸エステル類;エタノール、プ
ロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族
炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフ
サ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤が挙げられ、こ
れらを単独又は2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0031】また、希釈溶剤(D)にはアクリル系及び
シリコーン系の消泡・レベリング剤を添加することもで
きる。具体的には、ビックケミー・ジャパン社製BYK
シリーズのもの等が挙げられる。
【0032】上記成分(A)、(B)、(C)及び
(D)を必須成分とする上記組成物は、必要に応じて、
ガラスフリット(E)、リン酸化合物(F)及びセラミ
ック粉末(G)を含有することができる。これらの成分
は、(A)〜(D)を主成分とする組成物を使用し、ペ
ースト化して塗布工程を経て造膜後、接触露光して水又
は希アルカリ現像してPDPリブ等を得る場合に特に有
用であり、これら(E)〜(G)成分の添加により、光
硬化が促進され、また焼成後のリブ等の強度を向上させ
ることができる。
【0033】ガラスフリット(E)は、上記(A)〜
(D)からなる組成物に対して、主としてリブ形成時の
リブ材料を目的として加えられるが、(F)及び(G)
各成分と併用することが好ましい。ガラスフリット
(E)の組成(重量%)は、PbO:60〜80%、B
23:1〜20%、SiO2:1〜15%、Al23
1〜10%(これらの合計は100%である。)のもの
が好ましい。また、解像度の点からは、平均粒径20μ
m以下のものが好ましいが、5μm以下のものが特に好
ましい。更に、ガラスフリット(E)としては、焼成し
て得られるガラス体膨張係数α(300℃)=70×1
-7〜90×10-7/℃、ガラス転移点300〜550
℃を与えるものが好ましい。
【0034】一方、本発明にかかる組成物の粘度安定性
(保存安定性)向上のため、必要に応じて、リン酸化合
物(F)がガラスフリット(E)及びセラミック粉末
(G)と共に使用されるが、好ましい使用量はガラスフ
リット(E)100重量部に対して、リン酸化合物
(F)を0.1〜5重量部の割合である。ここにリン酸
化合物(F)としては、リン酸、亜リン酸、モノ(2−
メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、
モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフ
ェート、ジ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッ
ドホスフェート、ジ(2−アクリロイルオキシエチル)
アシッドホスフェートなどが挙げられ、これらを単独で
又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0035】セラミック粉末(G)としては、アルミ
ナ、ムライト、コージェライト、ジルコン、ジルコニ
ア、チタン酸鉛等のセラミック粉末を用いることができ
る。
【0036】また、本発明に係る前記(A)〜(D)か
らなる樹脂組成物、または更に前記(E)〜(G)の各
成分を加えてなる樹脂組成物に対して、必要に応じて黒
色顔料が添加使用される。黒色顔料の添加は前記のごと
く、紫外線照射等の露光時におけるハレーションを防止
するために添加されるものであるが、後述のごとくPD
Pリブの形成時における焼成後のリブの黒色度を向上さ
せるためには、ガラスフリット(E)100重量部に対
して3〜100重量部の添加が好ましい。黒色顔料
(H)としては、Fe,Cr,Mn及びCoの各酸化物
のうちの1種又は2種以上を主成分として含む金属酸化
物を、好適に用いることができる。黒色顔料(H)の平
均粒径は、解像度の点から20μm以下が好ましく、5
μm以下のものがより好ましい。
【0037】その他、添加剤として必要に応じて、熱重
合禁止剤、界面活性剤、光吸収剤、チキソ性付与剤、染
料などを含有し得る。さらには熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂なども配合することができる。
【0038】次に、本発明に係る光硬化性樹脂組成物を
使用したPDPリブの製造方法について説明する。上記
各種態様の樹脂組成物は、スクリーン印刷法、バーコー
ター、ブレードコーターなど適宜の塗布方法で、プラズ
マディスプレイパネルのガラス基板上に塗布される。次
に指触乾燥性を得るために、熱風循環式乾燥炉等で希釈
溶剤を蒸発させる。このようにコーティングした後、露
光及び現像する工程を、1回又は複数回繰り返して、所
定の厚み及びアスペクト比の隔壁パターンを形成した
後、焼成を行う。
【0039】露光工程としては、所定の露光パターンを
有するフォトマスクを用いた接触露光、及び非接触露光
が可能であるが、解像度の点からは、接触露光が好まし
い。また、露光環境としては、真空中又は窒素雰囲気下
が好ましい。露光光源としては、活性光線を出すハロゲ
ンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドラ
ンプ、ブラックランプ、無電極ランプなどが使用され
る。
【0040】現像工程としては、スプレー法、浸漬法等
が用いられる。現像液としては、水そのものの他、希ア
ルカリが使用でき、0.1〜10重量%の水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、珪酸ナトリウム等のアルカリ金属水溶液や、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアミン水溶液などの希アルカリ水溶液が好適
に用いられるが、現像液によって、組成物中の樹脂
(A)がケン化、溶解され、未硬化部(未露光部)が除
去されればよく、上記例示のような現像液に限定される
ものではない。また、現像後に不要な現像液の除去のた
め、水洗や酸中和を行うことが好ましい。
【0041】焼成工程においては、現像後の基板を、空
気中又は窒素雰囲気下で450〜600℃で加熱処理し
て、隔壁パターンを形成する。またこの時、空気中で4
00〜500℃に加熱して樹脂等の有機物を燃焼、除去
する工程を途中に入れることが好ましい。
【0042】本発明に係る水又は希アルカリ現像型硬化
性樹脂組成物を使用すれば、作業環境の悪化等の問題も
なく、大面積のPDP用基板上に、高精細な隔壁パター
ンを、歩留りよく、かつ生産性よく、安定して形成でき
る。
【0043】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものでない。なお、
部及び%とあるのは、特に断りがない限り全て重量基準
である。
【0044】(合成例1)攪拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び混気導入管を備えた2L(リット
ル)のセパラブルフラスコに、イソシアネート成分のイ
ソホロンジイソシアネート(ダイセル化学工業社製、I
PDI)154g及び触媒のジラウリン酸ジ−n−ブチ
ルスズをIPDIに対して20ppm導入し、70℃に
昇温後、重合性不飽和基を有する2−ヒドロキシエチル
アクリレート(HEAと称す)83gを2時間かけて滴
下し、NCO価が12.3%となるまで熟成を行なっ
た。その後、水酸基含有樹脂ポリグリセリン(ダイセル
化学社製、商品名PGL−10、水酸基価878KOH
−mg/g)263gを溶媒N,N−ジメチルアセトア
ミド(ダイセル化学工業社製、商品名DMAC)500
gに溶解させ添加し、水酸基価381KOH−mg/
g、二重結合当量(不飽和基1モル当りの樹脂g重量)
700、重量平均分子量10,000の硬化性樹脂溶液
(A1)を得た。
【0045】(合成例2)攪拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び混気導入管を備えた2Lセパラブル
フラスコに、溶媒N,N−ジメチルアセトアミド(合成
例1と同じDMAC)600g及び水酸基含有樹脂ポリ
グリセリン(合成例1と同じPGL−10)427gを
導入し、70℃に昇温した後、イソシアネート成分のm
−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシア
ネート(三井サイテック社製、TMI)173gを2時
間かけて滴下し、NCO価が無くなるまで熟成を行な
い、水酸基価544KOH−mg/g、二重結合当量7
00、重量平均分子量8,000の硬化性樹脂溶液(A
2)を得た。
【0046】(合成例3)攪拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び混気導入管を備えた2Lセパラブル
フラスコに、溶媒N,N−ジメチルアセトアミド(合成
例1と同じDMAC)500g及び水酸基含有樹脂ポリ
グリセリン(合成例1と同じPGL−10)389gを
導入し、70℃に昇温した後、イソシアネート成分のイ
ソシアネートエチルメタクリレート(Dow社製、IE
M)111gを2時間かけて滴下し、NCO価が無くな
るまで熟成を行ない、水酸基価603KOH−mg/
g、二重結合当量700、重量平均分子量7,000の
硬化性樹脂溶液(A3)を得た。
【0047】(合成例4)攪拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び混気導入管を備えた2Lセパラブル
フラスコに、イソシアネート成分のイソホロンジイソシ
アネート(合成例1と同じIPDI)192g及び触媒
のジラウリン酸ジ−n−ブチルスズをIPDIに対して
20ppmを導入し、70℃に昇温後、重合性不飽和基
を有するテトラメチロールメタントリアクルレート(新
中村化学社製、A−TMM)265gを2時間かけて滴
下し、NCO価が7.9%となるまで熟成を行なった。
その後、水酸基含有樹脂ポリグリセリン(合成例1と同
じPGL−10)343gを溶媒N,N−ジメチルアセ
トアミド(合成例1と同じDMAC)200gに溶解さ
せて添加し、水酸基価314KOH−mg/g、二重結
合当量300、重量平均分子量13,000の硬化性樹
脂溶液(A4)を得た。
【0048】(合成例5)攪拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び混気導入管を備えた2Lセパラブル
フラスコに、イソシアネート成分のイソホロンジイソシ
アネート(合成例1と同じIPDI)239g及び触媒
のジラウリン酸ジ−n−ブチルスズをIPDIに対して
20ppmを導入し、70℃に昇温後、重合性不飽和基
を有する2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)
129gを2時間かけて滴下し、NCO価が12.3%
となるまで熟成を行なった。その後、水酸基含有樹脂ポ
リグリセリン(合成例1と同じPGL−10)116.
5gをN,N−ジメチルアセトアミド(合成例1と同じ
DMAC)500gに溶解させて添加した。ついで、テ
トラヒドロ無水フタル酸を15.2g添加して、水酸基
価69KOH−mg/g、酸価11KOH−mg/g、
二重結合当量450、重量平均分子量15,000の硬
化性樹脂溶液(A5)を得た。
【0049】(合成例6)攪拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2Lセパラブル
フラスコに、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル(日本乳化剤社製、商品名MFDG)250gを導入
し、110℃に昇温後、メタクリル酸179g、メチル
メタクリレート177g、上記MFDG230g及びt
−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油
脂社製、商品名パーブチルO)21.7gを共に3時間
かけて滴下した。滴下後3時間熟成してカルボキル基を
有する幹ポリマーを合成した。次に、上記幹ポリマー溶
液に、グリシジルメタクリレート(日本油脂社製、商品
名ブレンマーG)164g、トリフェニルホスフィン
1.7g、メチルハイドロキノン1.0g加えて、10
0℃で10時間反応させた。反応は、空気/窒素の混合
雰囲気下で行った。これにより、酸価100KOH−m
g/g、二重結合当量450、重量平均分子量16,5
00の硬化性樹脂溶液(A6)を得た。
【0050】上記合成例1〜6にて得られた樹脂溶液
を、更に光重合性モノマーとしてペンタエリスリトール
トリアクリレートを、光重合開始剤として2−ベンジル
−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタン−1−オンを、希釈溶剤としてジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルをそれぞれ使用し、更
に下記表1に示す添加剤を加え、同表に示した組成比に
て配合し、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルにより
混練して組成物を得た。この際使用したガラスフリット
としては、PbO60%、B2320%、SiO215
%、Al235%(組成比)、熱膨張係数α(300
℃)=70×10- 7/℃、ガラス転移点445℃、平均
粒径2.5μmのものであり、黒色顔料は、平均粒径1
μmであった。
【0051】(実施例1〜5、比較例1)上記組成物の
うち、樹脂溶液A1〜5を使用したものは実施例であ
り、またA6を使用したものは比較例である。各組成物
について、保存安定性(1時間及び24時間後の粘度安
定性)を評価し、また、各組成物を用いてガラス基板上
にプラズマディスプレイパネル用の隔壁を形成し、感度
(ストーファー21段ステップタブレット)、現像性
(現像後、基板の直接目視による観察及び基板裏面から
の透過光による目視観察)、焼成後のライン形状につい
て評価した。
【0052】上記隔壁の形成は以下の手順で行った。ま
ず、調製後1時間経過後の組成物を、ガラス基板上に3
00メッシュのポリエステルスクリーンを用いて全面に
塗布し、次に、熱風循環式乾燥炉を用い、90℃で20
分間乾燥して皮膜を形成し、続いて、ライン幅50μm
となる格子パターンのネガフィルムを用い、また光源に
はメタルハライドランプを用い、組成物上の積算光量が
200mJ/cm2となるように露光した。その後、液
温30℃の1wt%Na2CO3水溶液を用いて現像を行
い、水洗し、最後に、空気中にて450℃で30分保持
した後、さらに昇温し、空気中にて530℃で30分間
焼成して基板を作製した。得られた基板について、表中
の各評価項目ごとに下記評価基準に従って評価し、その
評価結果は表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】〔評価基準〕 (1)感度:ストーファー社の21段ステップタブレッ
トを使用して評価した。 (2)保存安定性: (1時間) ○:増粘が10%未満 △:増粘が10%以上30%未満 ×:増粘が30%以上 (24時間) ○:増粘が30%未満 △:増粘が30%以上50%未満 ×:増粘が50%以上 (3)現像性: ○:ラインが安定に残り、ライン間にペーストの残りの
無い状態 △:ラインの剥がれが全体の10%未満、或いはライン
間に現像残り(即ち、透過光による観察で不透明な部
分)が若干ある状態 ×:ラインの剥がれが全体の10%以上、或いはライン
間に現像残りがある状態 (4)焼成後ライン形状: ○:リブの断面形状において反り、剥がれの無い状態 △:リブの断面形状において若干の反り、10%未満の
剥がれのある状態 ×:リブの断面形状において反り、10%以上の剥がれ
のある状態
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、成分
(A)〜(D)を用いることにより、又、必要に応じ
て、更に成分(E)〜(H)を添加使用することによ
り、作業環境の悪化等の問題もなく、大面積のPDP用
基板上に高精細のリブパターンを歩留りよく、且つ生産
性よく安定して形成できるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 5C058 505 505 H01J 9/02 H01J 9/02 F 11/02 11/02 B H04N 5/66 101 H04N 5/66 101Z Fターム(参考) 2H025 AB17 AC01 AD01 BC14 BC34 BC43 BC74 BC86 BJ00 BJ04 CA00 CC03 CC08 CC12 CC20 FA17 FA29 4J011 PA07 PA15 PA46 PB24 PB25 PC02 QA03 QA06 QA09 QA13 QA24 QA33 QA34 QA46 QB15 QB16 SA02 SA14 SA16 SA19 SA20 SA22 SA32 SA34 SA42 SA54 SA59 SA62 SA83 TA03 TA08 TA09 TA10 UA01 UA03 VA01 WA01 4J027 AC01 AC02 AC03 AC04 AC06 AC07 AC08 BA05 BA07 BA08 BA19 BA26 CA14 CA19 CA27 CA29 CA34 CB10 CC05 CC06 CD10 5C027 AA09 5C040 FA01 FA02 GF19 JA15 MA22 MA23 MA30 5C058 AA11 BA35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基及び重合性不飽和基を含有する樹
    脂(A)、光重合開始剤(B)、光重合性モノマー
    (C)及び希釈溶剤(D)を含有することを特徴とする
    水又は希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 更にガラスフリット(E)、リン酸化合
    物(F)及びセラミック粉末(G)を含有する請求項1
    記載の水又は希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 更に黒色顔料(H)を含有する請求項1
    又は2記載の水又は希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 樹脂(A)が、重量平均分子量1,00
    0〜50,000、水酸基価50〜800mgKOH/
    gを有し、かつその二重結合当量が、400〜2,00
    0である請求項1〜3のいずれかに記載の水又は希アル
    カリ現像型光硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 樹脂(A)に酸無水物を反応させた酸価
    1〜100の樹脂を混合及び又は単独で使用する請求項
    1〜4のいずれかに記載の水又は希アルカリ現像型光硬
    化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ガラスフリット(E)のガラス転移点
    が、300〜550℃である請求項2に記載の水又は希
    アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 黒色顔料(H)がFe、Cr、Mn及び
    Coの各酸化物の1種又は2種以上を主成分として含む
    金属酸化物顔料であり、かつ該金属酸化物顔料を、ガラ
    スフリット(E)100重量部に対して、3〜100重
    量部の割合で含有する請求項3に記載の水又は希アルカ
    リ現像型光硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 現像用液体が希アルカリ水溶液である請
    求項1〜7のいずれかに記載の水又は希アルカリ現像型
    光硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の水又は
    希アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物をプラズマディス
    プレイパネル用基板上にコーティングしてコーティング
    層を形成する工程、コーティング層を活性光線により所
    定のパターンに応じて選択的に露光する工程、水又は希
    アルカリ水溶液により現像してコーティング層の未露光
    部を除去する工程、及び現像後のコーティング層を焼成
    する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイ
    パネル隔壁の製造方法。
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