JP2001304866A - ジャイロ装置及びそのクロストーク低減方法 - Google Patents

ジャイロ装置及びそのクロストーク低減方法

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JP2001304866A
JP2001304866A JP2000118262A JP2000118262A JP2001304866A JP 2001304866 A JP2001304866 A JP 2001304866A JP 2000118262 A JP2000118262 A JP 2000118262A JP 2000118262 A JP2000118262 A JP 2000118262A JP 2001304866 A JP2001304866 A JP 2001304866A
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drive signal
angular velocity
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JP2000118262A
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Yoshitaka Kato
良隆 加藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角速度検出素子を用いて回路構成をしたと
き、角速度検出素子の振動体を駆動する駆動信号が出力
側に漏洩して誤動作する虞があった。 【解決手段】 角速度検出素子1を駆動する駆動手段を
駆動制御回路3aと駆動信号調整回路6で構成し、駆動
信号調整回路6は2つの演算増幅器61,62で構成す
る。演算増幅器62のバイアス抵抗62dを可変して演
算増幅器62の増幅率を調整し、2つの演算増幅器6
1,62から駆動電極部12,13に印加する180度
位相の異なる2つの駆動信号の振幅比を調整し、駆動信
号の漏洩電圧を最小にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジャイロ装置、特
に、振動型の角速度検出素子を用いたジャイロ装置及び
ジャイロ装置のクロストーク低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジャイロ装置は、カメラ、カーナビゲー
ション装置等、更には自動車の転倒検出センサ、自動車
の姿勢制御センサ等に使用されている。即ち、カメラで
は撮影時の手ぶれを防止し、カーナビゲーション装置で
は自動車の進路を示し、また、自動車では走行時の安全
を図るために、ジャイロ装置を使用している。
【0003】このような従来のジャイロ装置を図6
(a)に示す。1は角速度検出素子で、後述するよう
に、機械的に振動する振動体を持っている。2は容量電
圧変換回路で、角速度検出素子1に於ける振動体の機械
振動に伴う静電容量の変化を電圧の変化に変換する。3
は駆動制御回路で、角速度検出素子1に対し振動体を静
電力で振動させる駆動信号を供給する。この駆動制御回
路3は、容量電圧変換回路2の出力から振動体1の振動
振幅信号成分を抽出し、この信号成分を帰還信号として
駆動信号の振幅、位相、周波数を設定する。4は出力回
路で、容量電圧変換回路2の出力から角速度信号を抽出
する。
【0004】ジャイロ装置を図6(b)を用いて詳述す
ると、角速度検出素子1は、振動体11、駆動電極部1
2,13及び検出電極部14,15から構成される。振
動体11は接地され、接地電位である。駆動電極部1
2,13は、振動体11を静電力により振動させる。検
出電極部14,15は、振動体11の変位を静電的に検
出する。容量電圧変換回路2は、2つの電界効果トラン
ジスタ(以下「FET」という)21,22を用いて構
成される。FET21のゲート21aは、角速度検出素
子1の検出電極部14に接続される。また、FET22
のゲート22aは、検出電極部15に接続される。FE
T21,22のドレイン21b,22bは、それぞれ直
流電源Vccに接続され、また、ソース21c,22c
は、各々ソース抵抗21d,22dを介して接地され
る。また、ソース21c,22cは、容量電圧変換回路
2の出力端となり、ソース抵抗21d,22dの両端電
圧が出力信号となる。この容量電圧変換回路2は、ソー
スホロア回路を構成し、角速度検出素子1の検出電極部
14,15に於ける静電容量の変化を電圧の変化に変換
する。なお、2a,2bは、ソース21c,22cに接
続された直流カットコンデンサであり、容量電圧変換回
路2の出力端からは、交流の信号分のみが出力される。
【0005】駆動制御回路3は、加算増幅器31、振幅
制御回路32及びインバータ回路33から構成される。
加算増幅器31の入力端は、容量電圧変換回路2の出力
端に接続され、容量電圧変換回路2の2つの出力信号の
和を取り、振動振幅信号成分を抽出する。加算増幅器3
1の出力端は、振幅制御回路32の入力端に接続され、
加算増幅器31で抽出した振動振幅信号成分を振幅制御
回路32に供給する。振幅制御回路32の出力端は、角
速度検出素子1の駆動電極部13に接続され、また、イ
ンバータ回路33を介して駆動電極部12に接続され
る。出力回路4は、差動増幅器41、同期検波回路4
2、オフセット調整回路43及び感度調整増幅器44か
ら構成される。差動増幅器41の入力端は、容量電圧変
換回路2の出力端に接続され、容量電圧変換回路2の2
つの出力信号の差を取り、角速度信号成分を抽出する。
差動増幅器41の出力端は、同期検波回路42を介して
感度調整増幅器44の入力端に接続される。オフセット
調整回路43の出力端は、感度調整増幅器44の入力端
に接続される。
【0006】上述の回路ブロックの動作について説明す
る。角速度検出素子1の駆動電極部12,13に、駆動
制御回路3から一定の周波数、例えば、10kHzの周
波数及び一定の振幅を有する駆動信号を印加すると、振
動体11は、一定の方向に高い振動周波数で振動する。
通常、駆動制御回路3から振動体11の共振周波数とほ
ぼ同じ周波数の駆動信号を駆動電極部12,13に印加
して、振動体11を固有の機械共振周波数で振動させ
る。振動体11の振動状態に於いて、振動体11に角速
度が作用していない場合には、角速度検出素子1に於け
る検出電極部14,15の静電容量は変化しない。しか
し、振動体11に角速度が作用すると、振動体11はコ
リオリ力と静電力を合成した振動ベクトルで振動するの
で、振動体11は駆動振動方向と垂直な方向、即ち、コ
リオリ力の生じた方向に変位し、検出電極部14,15
に静電容量の変化が現れる。この静電容量の変化には、
振動振幅信号成分と角速度信号成分が含まれる。
【0007】角速度検出素子1の検出電極部14,15
からは、互いに180度位相の異なる2つの信号が出力
され、容量電圧変換回路2に供給される。この出力信号
の周波数は、振動体11の振動周波数となり、その位相
は駆動信号の位相に対して90度遅れたものとなる。容
量電圧変換回路2は、角速度検出素子1の検出電極部1
4,15に於ける容量変化を、それぞれ電圧変化に変換
する。容量電圧変換回路2の出力信号は、直流カットコ
ンデンサ2a,2bで直流分が除かれ、加算増幅器31
と差動増幅器41に入力される。加算増幅器31で抽出
した振動振幅信号成分は、自励発振の帰還信号となる。
【0008】振幅制御回路32は、加算増幅器31から
振動振幅信号成分を有する帰還信号を入力し、角速度検
出素子1に於ける振動体11の振動を継続させる振幅一
定の駆動信号を出力する。この駆動信号は、角速度検出
素子1の駆動電極部13に供給され、また、インバータ
回路33を介して180度の位相反転の後、駆動電極部
12に供給される。これにより、角速度検出素子1の振
動体11は、相互に位相が180度異なる駆動信号によ
り付勢され、一定の振幅で振動する。
【0009】差動増幅器41が抽出した角速度信号成分
は、同期検波回路42に供給される。同期検波回路42
は、差動増幅器41の出力信号を、振幅制御回路32の
駆動信号を参照信号として同期検波を行い、角速度信号
を出力する。オフセット調整回路43は、同期検波回路
42を通った角速度信号のオフセット電圧を調整する調
整信号を感度調整増幅器44に出力する。即ち、感度調
整増幅器44は、同期検波回路42から入力した角速度
信号にオフセット電圧が含まれている場合には、オフセ
ット調整された角速度信号を出力する。
【0010】図6の角速度検出素子1の一例を図7を用
いて説明する。四辺形の支持枠7の内側には、対向して
支持部71,72が設けられる。振動体11の一部を構
成する四辺形の外枠振動部16は、外梁16a,16b
の両端により支持される。外梁16a,16bは、支持
部71,72の先端部に支持部71,72と直交する方
向に伸長して設けられる。外枠振動部16の内側には、
支持部71と支持部72の対向方向に対し直交する方向
の位置に、内側に向けて且つ対向して突出部16c,1
6dが設けられる。振動体11の一部を構成する四辺形
の内枠振動部17は、内梁17a,17bの両端により
支持される。内梁17a,17bは、突出部16c,1
6dの先端部に、外梁16a,16bの延長方向と直角
の方向に伸長して設けられる。内枠振動部17の内側に
は、支持枠7の支持部71と支持部72を結ぶ方向に伸
びた質量部17cが設けられる。
【0011】図6に示す駆動電極部12,13は、外梁
16a,16bの伸長方向の両外縁に設けられる。この
駆動電極部12,13は、外枠振動部16に形成された
板状の外枠可動櫛形電極12a,13aと、この外枠可
動櫛形電極12a,13aに微少空間を介して対向した
板状の外枠駆動櫛形電極12b,13bと、この外枠駆
動櫛形電極12b,13bを支持する外枠固定電極12
c,13cから構成される。また、内枠振動部17の内
側には、質量部17cの左右に図6に示す検出電極部1
4,15が設けられる。この検出電極部14,15は、
質量部17cに植設された板状の内枠可動櫛形電極14
a,15aと、この内枠可動櫛形電極14a,15aに
微少空間を介して対向した板状の内枠検出櫛形電極14
b,15bと、この内枠検出櫛形電極14b,15bを
支持する内枠固定電極14c,15cから構成される。
図7では、角速度検出素子1の支持基板及び蓋基板を図
示していないが、図8に示すように、角速度検出素子1
は、シリコン半導体またはパイレックス(登録商標)ガ
ラスから構成された支持基板9及び蓋基板8で挟持され
ている。支持枠7、外枠固定電極12c,13c及び内
枠固定電極14c,15cは、支持基板9に固定され、
その他の支持部71,72、振動体11の全体、櫛形電
極12a〜15a,12b〜15bの全部は、振動体1
1が振動可能となるように、支持基板9及び蓋基板8と
の間に空隙81,91が設けられる。即ち、支持基板9
に凹部92が設けられ、また、支持枠7と接して角速度
検出素子1を被覆する蓋基板8に凹部82が形成され、
これが空隙81,91となる。また、角速度検出素子1
は、図8のように、図面の上下方向に厚みを有し、特
に、上述の櫛形電極12a〜15a,12b〜15b部
分は、厚み方向の板状表面が微少空間を介して対向し、
静電容量を備える構成である。また、外枠固定電極12
c,13c及び内枠固定電極14c,15cは、支持基
板に形成したビアホール9a,9b,9c,9dを介し
て図示しない回路基板の配線パターンと電気的に接続さ
れる。
【0012】このような角速度検出素子1の外枠固定電
極12c,13cに、図6(c)の如く、駆動信号を印
加すると、駆動電極部12,13の外枠可動櫛形電極1
2a,13aと外枠駆動櫛形電極12b,13bとの間
に静電力が働き、これが駆動力となって外枠振動部16
を内枠振動部17と共に支持部71,72の対向方向に
一定の振幅で振動させる。即ち、外梁16a,16bが
撓み、振動体11全体が図面の水平方向に振動する。こ
の状態に於いて、角速度検出素子1が、その中心を軸と
して回転すると、換言すれば、振動体11の中心を貫く
図面と垂直な軸の回りに回転すると、振動体11に駆動
力の作用する方向と直角方向のコリオリ力が働き、内梁
17a,17bの撓みにより、内枠振動部17は内梁1
7a,17bに対し垂直な方向に変位する。この変位振
動により、検出電極部14,15の内枠可動櫛形電極1
4a,12aと内枠検出櫛形電極14b,12bの間の
静電容量が変化する。この角速度信号成分を含んだ容量
変化を内枠固定電極14c,15cから取出しFET2
1,22のゲート21a,22aに入力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の構成の角速度検
出素子1では、振動体11を振動させるために高い周波
数の駆動信号を用いている。このため、駆動電極部1
2,13側と検出電極部14,15側の間、例えば、ビ
アホール9a,9bとビアホール9c,9dの間の静電
容量を通して駆動信号の一部が漏洩し、容量電圧変換回
路2の出力信号に混入する、所謂クロストークが発生
し、駆動制御回路3を誤動作させる場合がある。駆動信
号と振動振幅信号成分は、90度位相差があるので、ク
ロストークが大きいと、容量電圧変換回路2の出力であ
る振動振幅信号成分の位相及び振幅を変化させる。この
結果、振動振幅信号成分を帰還信号として自励発振制御
を行う振幅制御回路が誤動作する虞があり、また、良好
なS/Nの角速度信号が得られない。
【0014】また、角速度検出素子1を回路基板に搭載
してモジュ−ル化すると、クロストークの有無を計測す
ることが困難である。このために、クロストークの影響
が大きい場合には、ジャイロ装置全体を破棄する必要が
あった。
【0015】本発明の目的は、振動体を励振する180
度位相の異なる2つの駆動信号の振幅を調整してクロス
トークを低減したジャイロ装置及びジャイロ装置のクロ
ストーク低減方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明のジャイロ装置は、振動体と、この振動体
を振動可能に支持する支持手段と、振動体を180度位
相の異なる2つの駆動信号で駆動し且つ2つの駆動電極
部を備える駆動手段と、振動体に加わるコリオリ力に基
づく振動体の変位を静電容量の変化として検出する検出
手段と、この検出手段に於ける静電容量の変化を電圧変
化に変換する容量電圧変換回路とを備えている。特徴と
しては、駆動手段に2つの駆動信号の振幅比を調整する
駆動信号調整回路を設けたことである。
【0017】この発明に於いて、振動体を支える支持手
段は、支持部と梁からなり、振動体と支持部の間に梁を
介在させ、この梁の撓みにより、振動体は振動をする。
支持部は、支持枠または支持基板に固定される。振動体
を駆動する駆動手段は、駆動電極部に位相が180度異
なる2つの駆動信号を供給する駆動制御回路と、駆動信
号の一方または双方の振幅を調整する駆動信号調整回路
とを有する。駆動信号調整回路は、駆動電極部と駆動制
御回路の間に設けられ、駆動制御回路に容量電圧変換回
路から駆動信号の漏洩電圧が入力される場合には、駆動
信号調整回路に於いて2つの駆動信号の振幅の相対比、
換言すれば、一方の駆動信号の振幅に対する他方の駆動
信号の振幅の比を調整して、漏洩した駆動信号による容
量電圧変換回路の出力電圧を最小にする。この調整によ
り、駆動制御回路から駆動信号調整回路を通して駆動電
極部に駆動信号を供給すると、駆動信号の漏洩電圧によ
る影響は殆どなくなる。検出手段は、1つまたは一対の
検出電極部からなり、振動体にコリオリ力が作用したと
き、振動体の振動周波数で変化し且つ振幅の大きさに比
例した静電容量の変化を検出する。
【0018】上述の発明に於いて、駆動信号調整回路
は、第1の演算増幅回路と第2の演算増幅回路を備え、
第1の演算増幅回路の出力端は一方の駆動電極部に接続
され、第2の演算増幅回路の出力端は他方の駆動電極部
に接続されると共に、一方または双方の演算増幅回路は
増幅率を可変する増幅率可変手段を有する構成を採用で
きる。このようにすると、一方の駆動電極部に供給する
駆動信号の振幅と他方の駆動電極部に供給する駆動信号
の振幅を演算増幅回路の増幅率を調整することにより個
別に変えることができる。換言すれば、演算増幅回路の
増幅率を増幅率可変手段で調節して、2つの駆動電極部
に印加される駆動信号の振幅の相対比を変えることがで
きる。
【0019】また、2つの演算増幅回路の双方を反転増
幅器または非反転増幅器で構成すると共に、増幅率可変
手段は、増幅器のバイアス抵抗または帰還抵抗の少なく
とも一方を可変抵抗として構成し、駆動手段は、増幅器
にそれぞれ位相が180度異なる駆動信号を供給する駆
動制御回路を備える構成では、2つの演算増幅回路の両
方を反転増幅器とした場合には、両方の反転増幅器で駆
動信号の位相が反転し、また、2つの演算増幅回路の両
方を非反転増幅器とした場合には、非反転増幅器に於い
て駆動信号の位相反転は生じないので、駆動制御回路か
ら180度位相の異なる駆動信号を発生させる。従っ
て、2つの増幅器に入力する駆動信号の位相は相互に1
80度異なる。駆動信号のクロストークがある場合に
は、増幅器に設けた可変バイアス抵抗または可変帰還抵
抗の抵抗値を調整して増幅器の増幅率を調整し、2つの
増幅器の出力の振幅比を調整する。なお、可変抵抗器
は、2つの増幅器に設けても良いが、何れか一方の増幅
器に設けることで駆動信号の振幅比を変えることができ
る。
【0020】更に、2つの演算増幅回路の一方を反転増
幅器で構成し且つ他方を非反転増幅器で構成すると共
に、増幅率可変手段は、増幅器のバイアス抵抗または帰
還抵抗の少なくとも一方を可変抵抗として構成し、駆動
手段は、双方の増幅器に共通の駆動信号を供給する駆動
制御回路を備える構成では、反転増幅器に於いて必ず駆
動信号の位相が反転されるので、反転増幅器と非反転増
幅器には駆動制御回路から同じ駆動信号が入力される。
駆動信号のクロストークがある場合には、増幅器に設け
た可変バイアス抵抗または可変帰還抵抗の抵抗値を調整
して増幅器の増幅率を調整し、2つの増幅器の出力の振
幅比を調整する。なお、可変抵抗器は、2つの増幅器に
設けても良いが、何れか一方の増幅器に設けることで駆
動信号の振幅比を変えることができる。
【0021】駆動手段は、振動体の振動の振幅を検出す
るモニタ電極部と、このモニタ電極部に於ける静電容量
の変化を電圧変化に変換する第2の容量電圧変換回路
と、この容量電圧変換回路の出力を用いて駆動信号を発
生する駆動制御回路とを備える構成を採用できる。この
発明では、モニタ電極部は、振動体の振動の状況を静電
容量の変化として直接的に検出する。この静電容量の変
化は、モニタ信号として第2の容量電圧変換回路に於い
て電圧信号に変換される。第2の容量電圧変換回路から
出力されるモニタ信号は駆動制御回路に帰還される。こ
のモニタ信号には、振動体の振幅、位相、周波数を示す
振動振幅信号成分を包含しているので、駆動手段を自励
発振させる場合には発振継続の帰還信号となり、また、
他励発振とする場合には位相を示す信号となる。角速度
検出素子から駆動制御回路までの回路に駆動信号の漏洩
電圧が含まれている場合には、上述同様に、2つの駆動
信号の振幅比が調整される。
【0022】また、駆動制御回路に入力する駆動信号の
クロストークを確認するために、駆動信号調整回路の入
力端または出力端に外部信号源を接続する外部入力端子
を設けた構成を採用できる。外部信号源は、角速度検出
素子の振動体の機械共振周波数から十分離れた周波数、
換言すれば、振動体の機械共振に於ける共振特性の範囲
外の周波数を持つテスト信号を発生する。外部入力端子
を駆動信号調整回路の出力端に設けた場合には、外部信
号源は、2つの駆動電極部に相互に位相が180度異な
るテスト信号を供給する。また、駆動信号調整回路の入
力端に外部入力端子を設けた場合に、駆動信号調整回路
に於いて2つのテスト信号のうち一方の位相が反転され
るときには、外部信号源は、同じ位相のテスト信号を供
給し、駆動信号調整回路に於いて2つのテスト信号のう
ち片方のテスト信号だけで位相反転が生じないときに
は、外部信号源は、相互に位相が180度異なるテスト
信号を供給する。このテスト信号を駆動信号調整回路を
通してまたは直接に角速度検出素子の2つの駆動電極部
に供給しても振動体は振動しないが、クロストークがあ
る場合には、駆動制御回路の入力端にテスト信号の漏洩
電圧が現れる。外部入力端子を駆動信号調整回路の出力
端に設けた場合には、外部信号源に於いて、テスト信号
の振幅の相対比を変えて、テスト信号の漏洩電圧を最小
に調整して最適振幅比を求め、駆動信号調整回路から出
力される駆動信号の振幅比が最適振幅比になるように駆
動信号調整回路を調整する。また、駆動信号調整回路の
入力端に外部入力端子を設けた場合は、駆動信号調整回
路を調整して駆動信号調整回路から出力される2つのテ
スト信号の振幅比を変え、テスト信号の漏洩電圧を最小
にする。
【0023】本発明のジャイロ装置のクロストーク低減
方法は、駆動信号調整回路の入力端または出力端に設け
た外部入力端子に外部信号源を接続し、この外部信号源
から角速度検出素子の振動体を振動させない周波数を持
つ少なくとも1つのテスト信号を発生させ、このテスト
信号を入力した駆動信号調整回路から180度位相の異
なる2つのテスト信号を取出して角速度検出素子に印加
し、または、外部信号源から直接に180度位相の異な
る2つのテスト信号を取出して角速度検出素子に印加
し、2つのテスト信号の振幅比を調整しながら駆動手段
に帰還されるテスト信号の漏洩電圧が最小となる最適振
幅比を求め、駆動信号調整回路から出力される駆動信号
の振幅比が最適振幅比となる如く駆動信号調整回路を調
整することである。
【0024】外部信号源は、角速度検出素子の振動体の
機械共振周波数から十分離れた周波数、換言すれば、振
動体を振動させない周波数を有するテスト信号を発生す
る。また、外部信号源は、2つのテスト信号を発生する
場合には、2つのテスト信号の振幅比を変える機能を持
っている。駆動信号調整回路は、例えば、2つの演算増
幅回路で構成され、一方の演算増幅器回路がテスト信号
を反転増幅する場合には、外部信号源は、1つのテスト
信号を発生するだけで良いが、双方の演算増幅器回路が
反転または非反転増幅する場合には、相互に180度位
相の異なるテスト信号を発生する。テスト信号を駆動信
号調整回路を通して、または、直接に角速度検出素子の
駆動電極部に供給しても振動体は機械共振振動しない
が、振幅の異なる2つのテスト信号を角速度検出素子に
供給することにより、テスト信号のクロストークは低減
する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の態様を図面
を参照して説明する。なお、図5及び図6と同じ部分に
は同じ符号を付してその説明を省略する。 図1に於い
て、駆動信号調整回路6は、2つの演算増幅器61、6
2からなり、演算増幅器61は反転増幅器を構成し、演
算増幅器62は非反転増幅器を構成する。即ち、演算増
幅器61の負の入力端は、入力抵抗61aと入力コンデ
ンサ61bの直列回路を介して外部入力端子6aに接続
されると共に、帰還抵抗61cを介して演算増幅器61
の出力端に接続される。演算増幅器61の出力端は、角
速度検出素子1の駆動電極部12に接続され、また、演
算増幅器61の正の入力端は接地される。演算増幅器6
2の正の入力端子は、入力コンデンサ62bを介して外
部入力端子6aに接続されると共に、入力抵抗62aを
介して接地される。演算増幅器62の負の入力端子は、
帰還抵抗62cを介して演算増幅器62の出力端に接続
されると共に可変可能なバイアス抵抗62dを介して接
地される。演算増幅器62の出力端は、角速度検出素子
1の駆動電極部13に接続される。また、外部入力端子
6aは、駆動制御回路3aの出力端に接続される。駆動
制御回路3aは、加算増幅器31と振幅制御回路32か
らなり、図6と異なってインバータ回路33を含まな
い。加算増幅器31と振幅制御回路32との間にスイッ
チSWが設けられ、加算増幅器31の出力端を計測端子
51へ切換えることができる。なお、5は外部信号源
で、角速度検出素子1の振動体11を励振しない周波数
を持ち且つ演算増幅器61,62の入力側に接続した入
力抵抗61a,62aと入力コンデンサ61b,62b
で決まる低域遮断周波数よりも高い周波数のテスト信号
を発生する。外部信号源5には、外部入力端子6aに接
続する出力端子5aが設けられる。
【0026】外部信号源5の出力端子5aを外部入力端
子6aに接続すると共に、スイッチSWを開き、加算増
幅器31の出力端を計測端子51に接続する。外部信号
源5から一定振幅のテスト信号が駆動信号調整回路6に
入力されると、演算増幅器61の負の入力端に入力した
テスト信号は、位相反転され且つ増幅されて駆動電極部
12に送出され、また、演算増幅器62の正の入力端子
に入力したテスト信号は、位相反転されることなく増幅
されて駆動電極部13に送出される。テスト信号が角速
度検出素子1に印加されても振動体11は振動せず、ク
ロストークがある場合には、計測端子51にテスト信号
の漏洩電圧が現れる。計測端子51には、クロストーク
を計測する図示しない計測機器が接続されており、計測
端子51に現れた漏洩電圧の大きさを表示する。クロス
トークが大きい場合には、演算増幅器62のバイアス抵
抗62dの抵抗値を調整し、計測機器に現れたクロスト
ークが最も小さくなるように演算増幅器62の増幅率を
調節する。調整後は、外部信号源5の出力端子5aを外
部入力端子6aから切り離し、且つスイッチSWを閉成
すると、図1の回路が自励発振する。駆動制御回路3a
は、加算増幅器31で抽出した振動体11の振動振幅信
号成分を用いて形成した駆動信号を駆動信号調整回路6
に入力する。演算増幅器61の負の入力端に入力した駆
動信号は、位相反転され且つ増幅されて駆動電極部12
に送出される。また、演算増幅器62の正の入力端子に
入力した駆動信号は、増幅されて駆動電極部13に送出
される。これにより振動体11は振動を開始するが、容
量電圧変換回路2の出力に於けるクロストークの影響は
無視できるほど小さくなる。
【0027】外部入力端子6aを設ける代わりに、図1
に点線で示す如く、演算増幅器61,62の出力端に外
部入力端子6b,6cを設けても良い。この場合には、
外部信号源50は、180度位相の異なる2つのテスト
信号を発生し、且つ2つのテスト信号の振幅比を変える
機能を持っている。この2つのテスト信号は、出力端子
50a,50bを通して外部入力端子6b,6cに個別
に供給される。即ち、駆動電極部12と駆動電極部13
に入力されるテスト信号の位相は180度異なってい
る。クロストークは、上述同様に計測端子51で計測さ
れる。テスト信号の漏洩電圧が計測された場合には、外
部信号源50に於いて2つのテスト信号の振幅比を調整
し、クロストークを最小にする。このときの振幅比を最
適振幅比とする。計測終了後、スイッチSWを閉じて自
励発振回路を起動し、外部入力端子6b,6cに図示し
ない振幅計測機器を接続して演算増幅器61,62から
出力された駆動信号の振幅比を計測する。この計測の結
果に基き、演算増幅器62のバイアス抵抗62dの抵抗
値を調整して演算増幅器61の出力信号に対する演算増
幅器62の出力信号の振幅比を最適振幅比に調節する。
【0028】スイッチSWは、スイッチ部品を用いる代
わりに、加算増幅器31と振幅制御回路32間の配線パ
ターンを一部不連続に形成し、加算増幅器31と計測端
子51を連続配線パターンに形成して、上述の計測終了
後に配線パターンの不連続部分を半田で接続しても良
い。また、バイアス抵抗62dを可変抵抗で構成した
が、演算増幅器62の帰還抵抗62cを可変抵抗として
も良く、更には、演算増幅器61の帰還抵抗61cを可
変抵抗としても良い。要するに、演算増幅器61,62
の相対的な増幅率の調整ができ、その出力電圧の振幅の
調整ができれば良い。可変抵抗としては、回路基板に形
成した金属薄膜抵抗をレーザー光線等でトリミングして
抵抗値を設定するトリミング抵抗でも良い。
【0029】図2は、本発明の他の実施の態様を示す回
路ブロック図である。なお、図1、図6及び図7と同じ
部分には同じ符号を付してその説明を省略する。図2に
於いて、駆動信号調整回路60は、反転増幅器を構成す
る2つの演算増幅器63,64から構成される。演算増
幅器63の負の入力端は、入力抵抗63aと入力コンデ
ンサ63bの直列回路を介して外部入力端子6dに接続
されると共に、帰還抵抗63cを介して演算増幅器63
の出力端に接続される。演算増幅器63の出力端は、角
速度検出素子1の駆動電極部12に接続され、また、演
算増幅器63の正の入力端はバイアス抵抗63dを介し
て接地される。演算増幅器63の動作は図1の演算増幅
器61と同様である。演算増幅器64も演算増幅器63
と同様に、その負の入力端は、入力抵抗64aと入力コ
ンデンサ64bの直列回路を介して外部入力端子6eに
接続されると共に、帰還抵抗64cを介して演算増幅器
64の出力端に接続される。演算増幅器64の出力端
は、角速度検出素子1の駆動電極部13に接続され、ま
た、演算増幅器64の正の入力端は、可変抵抗を用いた
バイアス抵抗64dを介して接地される。また、駆動制
御回路3は、スイッチSWを設けた以外は図6(b)と
同じ構成であり、同じ動作をする。外部入力端子6dは
駆動制御回路3のインバータ回路33の出力端に接続さ
れ、また、外部入力端子6eは駆動制御回路3の非位相
反転の出力端に接続される。なお、外部信号源52は、
図1の外部信号源50と同様であり、クロストークの計
測時には、出力端子52aが外部入力端子6dに接続さ
れ、出力端子52bが外部入力端子6eに接続される。
【0030】クロストークの計測には、外部信号源52
から振幅一定で且つ相互に180度位相の異なるテスト
信号が外部入力端子6d,6eに供給され、計測端子5
1でテスト信号の漏れ電圧が計測される。クロストーク
が認められる場合には、演算増幅器64のバイアス抵抗
64dの抵抗値が調整され、演算増幅器64から出力さ
れたテスト信号の振幅が変えられ、計測端子51に於け
るクロストークが最小に調整される。なお、駆動信号調
整回路60は非反転増幅器で構成しても良く、動作は同
様である。
【0031】図3は、本発明のもう1つの実施の態様を
示す回路ブロック図である。なお、図1と同じ部分には
同じ符号を付してその説明を省略する。図3に示す回路
ブロック図は、角速度検出素子1からモニタ出力を得て
自励発振する態様を示す。図3に於いて、角速度検出素
子1には、駆動電極部13側に、新たにモニタ電極部1
8が併設され、振動体11の駆動振動の状態を静電的に
検出する。このモニタ電極部18は、容量電圧変換回路
20に接続され、振動体11の振動に伴うモニタ電極部
18に於ける静電容量の変化を電圧の変化に変換する。
容量電圧変換回路20の出力端はスイッチSW1を通し
て駆動制御回路3aの入力端に接続される。
【0032】この構成によると、クロストークによるテ
スト信号の漏洩電圧は、容量電圧変換回路20の出力と
して計測端子53で計測される。クロストークを最小に
するテスト信号の振幅比は、図1の場合と同様にして求
められる。駆動信号調整回路6に於ける演算増幅器の増
幅率の調整も図1と同様に行われる。クロストークの調
整終了後スイッチSW1を閉じると、角速度検出素子1
の振動体11が振動し、モニタ電極部18には、振動体
11の振動周波数で変化する静電容量が現れ、この静電
容量の変化は容量電圧変換回路20で電圧信号に変換さ
れる。この電圧信号は、振動体11の振動周波数成分の
みとなる。容量電圧変換回路20で変換した電圧信号
は、駆動制御回路3aに帰還され、角速度検出素子1の
自励発振駆動が継続される。なお、駆動信号調整回路
6、駆動制御回路3a、外部信号源5は、図2のよう
に、駆動信号調整回路60、駆動制御回路3、外部信号
源52として構成しても良い。
【0033】図4は角速度検出素子1の実施の態様を示
す。モニタ電極部18を設けた点が図7と相違する。モ
ニタ電極部18は、駆動電極部13に隣接して外枠振動
部16に設けている。このモニタ電極部18は、図5に
拡大して示すように、外枠振動部16に板状の連結電極
18aで結合した板状のモニタ可動櫛形電極18b,1
8cと、モニタ可動櫛形電極18bとモニタ可動櫛形電
極18cの間に介在し且つ微少空間を介して対向した板
状のモニタ固定櫛形電極18dと、このモニタ固定櫛形
電極18dを支持するモニタ固定電極18eから構成し
ている。
【0034】角速度検出素子1の振動体11が駆動信号
により図5の矢印xの方向、即ち、図面の水平方向に振
動すると、モニタ固定電極18eには振動体11の振動
周波数で変化する容量変化が現れる。このとき振動体1
1にコリオリ力が加わると、内枠振動部17は矢印xに
垂直な方向に変位するが、外枠振動部16は外梁16
a,16bが撓まないので矢印xに垂直な方向に変位し
ない。また、モニタ固定電極18dとモニタ可動電極1
8b,18cとの間の静電容量を、それぞれC1,C2と
すると、これらは並列に接続されているので、外枠振動
部16が矢印xと垂直な方向に変位したとしても、静電
容量の総和(C1+C2)は変わらない。従って、角速度
検出素子1に角速度が加わっても、モニタ固定電極18
dに生じる容量変化には、角速度信号成分は含まれな
い。
【0035】上述の図1乃至図3の回路ブロックでは、
角速度検出素子1の駆動を自励発振として説明したが、
駆動制御回路3,3aに発振回路を設けて他励式の駆動
としても良い。この場合は、振動振幅信号成分は、駆動
信号の位相、振幅を固定する制御信号として利用する。
【0036】
【発明の効果】請求項1のジャイロ装置によれば、振動
体を駆動する2つの駆動信号の振幅比を調整する駆動信
号調整回路を設けたので、容量電圧変換回路の出力側に
駆動信号の漏洩電圧が現れる場合には、駆動電極部に供
給される2つの駆動信号の振幅比を駆動信号調整回路で
調整して、駆動信号の漏洩電圧、即ち、クロストークを
最小にすることができる。従って、駆動手段に於いて、
容量電圧変換回路から得られる振動振幅信号成分を用い
て駆動信号を形成し、または、駆動信号を制御する場合
にも、クロストークの影響を受けることなく、駆動手段
を正常に動作させることができる。
【0037】また、駆動信号調整回路を2つの演算増幅
回路で構成すると共に、少なくとも一方の演算増幅回路
の増幅率を調整する増幅率可変手段を設けると、2つの
駆動信号の振幅比を容易に変えることができ、これによ
り駆動信号の漏洩電圧を最小にする調整作業が容易にな
る。
【0038】そして、駆動信号調整回路を構成する演算
増幅回路を、2つとも反転増幅器または非反転増幅器で
構成するときは、駆動制御回路は従前の構成で良く、ま
た、振動体を励振させる2つの駆動信号の振幅は、一方
の増幅器のバイアス抵抗または帰還抵抗の抵抗値を調整
して駆動信号の振幅比を変えることができるから、クロ
ストークを容易に最小とすることができる。
【0039】そしてまた、駆動信号調整回路を構成する
演算増幅回路を、反転増幅器と非反転増幅器とする場合
には、従前の駆動制御回路からインバータ回路を除去で
きるので駆動制御回路の構成が簡略になり、また、振動
体を励振させる2つの駆動信号の振幅は、上述同様に、
一方の増幅器のバイアス抵抗または帰還抵抗の抵抗値を
調整して駆動信号の振幅比を変えることができるから、
クロストークを容易に最小とすることができる。
【0040】更に、振動体の振動の振幅を検出するモニ
タ電極部を併設したものでは、モニタ電極部は、振動振
幅信号成分を直接的に検出するので、駆動信号のクロス
トークの影響を直接的に受けるが、角速度検出素子を駆
動する2つの駆動信号の振幅比を調整することで、クロ
ストークの影響を小さくすることができる。
【0041】更にまた、外部信号源を接続する外部入力
端子を駆動信号調整回路の入力端または出力端に設ける
と、外部信号源を用いて、テスト信号を角速度検出素子
に供給し、しかもテスト信号の周波数及び振幅を自由に
設定でき、例えば、角速度検出素子の振動体を振動させ
ない状態でテスト信号の漏洩電圧を計測できるので、ク
ロストークを最小にする駆動信号の最適振幅比を正確に
決定することができる。
【0042】請求項7のクロストーク低減方法によれ
ば、外部信号源を用いて、角速度検出素子に振動体を振
動させない周波数のテスト信号を印可し、2つのテスト
信号の振幅比を調整しながらクロストークを最小にする
テスト信号の最適振幅比を求め、2つの駆動信号の振幅
比が最適振幅比となる如く駆動信号調整回路を調整する
ので、ジャイロ装置の製造時に於けるジャイロ装置の歩
留まりを著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に於けるジャイロ装置の回路ブロック図
である。
【図2】本発明に於けるジャイロ装置の他の実施の態様
を示す回路ブロック図である。
【図3】本発明に於けるジャイロ装置の他の実施の態様
を示す回路ブロック図である。
【図4】本発明に於けるジャイロ装置に用いる角速度検
出素子の一例を示す平面図である。
【図5】図4のモニタ電極部の拡大平面図である。
【図6】従来のジャイロ装置のブロック図で、(a)は
簡略な構成を示し、(b)は具体的な回路を示す。
【図7】従来の角速度検出素子の一例を示す平面図であ
る。
【図8】図7に示す角速度検出素子の一点波線X−Xに
於ける断面図である。
【符号の説明】
1 加速度検出素子 2,20 容量電圧変換回路 3,3a 駆動制御回路 4 出力回路 5,50,52 外部信号源 6 駆動信号調整回路 6a,6b,6c,6d,6e 外部入力端子 11 振動体 12,13 駆動電極部 14,15 検出電極部 18 モニタ電極部 61,62,63,64 演算増幅器 62d,63d,64d バイアス抵抗 61c,62c,63c,64c 帰還抵抗

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体と、この振動体を振動可能に支持
    する支持手段と、振動体を180度位相の異なる2つの
    駆動信号で駆動し且つ2つの駆動電極部を備える駆動手
    段と、振動体に加わるコリオリ力に基づく振動体の変位
    を静電容量の変化として検出する検出手段と、この検出
    手段に於ける静電容量の変化を電圧変化に変換する容量
    電圧変換回路とを備えたジャイロ装置に於いて、 前記駆動手段に2つの駆動信号の振幅比を調整する駆動
    信号調整回路を設けたことを特徴とするジャイロ装置。
  2. 【請求項2】 駆動信号調整回路は、第1の演算増幅回
    路と第2の演算増幅回路を備え、第1の演算増幅回路の
    出力端は一方の駆動電極部に接続され、第2の演算増幅
    回路の出力端は他方の駆動電極部に接続されると共に、
    一方または双方の演算増幅回路は増幅率を可変する増幅
    率可変手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    ジャイロ装置。
  3. 【請求項3】 2つの演算増幅回路の双方を反転増幅器
    または非反転増幅器で構成すると共に、増幅率可変手段
    は、前記増幅器のバイアス抵抗または帰還抵抗の少なく
    とも一方を可変抵抗として構成し、駆動手段は、前記増
    幅器にそれぞれ位相が180度異なる駆動信号を供給す
    る駆動制御回路を備えることを特徴とする請求項2に記
    載のジャイロ装置。
  4. 【請求項4】 2つの演算増幅回路の一方を反転増幅器
    で構成し他方を非反転増幅器で構成すると共に、増幅率
    可変手段は、前記増幅器のバイアス抵抗または帰還抵抗
    の少なくとも一方を可変抵抗として構成し、駆動手段
    は、前記双方の増幅器に共通の駆動信号を供給する駆動
    制御回路を備えることを特徴とする請求項2に記載のジ
    ャイロ装置。
  5. 【請求項5】 駆動手段は、振動体の振動の振幅を検出
    するモニタ電極部と、このモニタ電極部に於ける静電容
    量の変化を電圧変化に変換する第2の容量電圧変換回路
    と、この容量電圧変換回路の出力を用いて駆動信号を発
    生する駆動制御回路とを備えることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4の何れかに記載のジャイロ装置。
  6. 【請求項6】 駆動信号調整回路の入力端または出力端
    に外部信号源を接続する外部入力端子を設けたことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のジャイロ装
    置。
  7. 【請求項7】 駆動信号調整回路の入力端または出力端
    に設けた外部入力端子に外部信号源を接続し、この外部
    信号源から角速度検出素子の振動体を振動させない周波
    数を持つ少なくとも1つのテスト信号を発生させ、この
    テスト信号を入力した前記駆動信号調整回路から180
    度位相の異なる2つのテスト信号を取出して前記角速度
    検出素子に印加し、または、前記外部信号源から直接に
    180度位相の異なる2つのテスト信号を取出して前記
    角速度検出素子に印加し、2つのテスト信号の振幅比を
    調整しながら駆動手段に帰還されるテスト信号の漏洩電
    圧が最小となる最適振幅比を求め、前記駆動信号調整回
    路から出力される駆動信号の振幅比が最適振幅比となる
    如く前記駆動信号調整回路を調整することを特徴とする
    請求項1に記載のジャイロ装置のクロストーク低減方
    法。
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