JP2001302238A - 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents

小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法

Info

Publication number
JP2001302238A
JP2001302238A JP2000125878A JP2000125878A JP2001302238A JP 2001302238 A JP2001302238 A JP 2001302238A JP 2000125878 A JP2000125878 A JP 2000125878A JP 2000125878 A JP2000125878 A JP 2000125878A JP 2001302238 A JP2001302238 A JP 2001302238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium carbonate
spindle
shaped calcium
particle diameter
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000125878A
Other languages
English (en)
Inventor
Kohei Mitsuhashi
幸平 三觜
Katsuyuki Tanabe
克幸 田辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nittetsu Mining Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittetsu Mining Co Ltd filed Critical Nittetsu Mining Co Ltd
Priority to JP2000125878A priority Critical patent/JP2001302238A/ja
Publication of JP2001302238A publication Critical patent/JP2001302238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製紙用の塗工料、填料、又はプラスチック等
の高分子材料の充填剤として好適に使用できる小粒子径
の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法の提供。 【解決手段】 炭酸化反応をグルコースあるいはサッカ
ロース等の水溶性の単糖類及び少糖類のなかから選択さ
れる1種以上が添加された水酸化カルシウム懸濁液中で
行うことにより小粒子径の紡錐状炭酸カルシウムを製造
する。また添加量を調節することにより所望の粒子径の
ものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業的規模でより
簡便に小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムを製造する方法
に関する。より詳しくは、炭酸化反応による紡錘状炭酸
カルシウムの製造方法において、特定の糖類が添加され
た水酸化カルシウム懸濁液中で行うことにより、製紙用
の塗工料あるいは填料、プラスチックやゴム等の高分子
材料の充填剤として好適に使用することのできる小粒子
径の紡錘状炭酸カルシウムを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭酸カルシウムには天然の白色石灰石を
物理的に粉砕した重質炭酸カルシウムと化学的な沈殿反
応による合成炭酸カルシウムとがある。前者の重質炭酸
カルシウムは、天然物を粉砕するという製造プロセスか
らして比較的安価に製造できるが、粒度分布幅が広く物
理的粉砕独特の不規則な形態をしているため、均一な粒
子径や形態のそろった粉体を製造することは容易なこと
でない。
【0003】これに対し、後者の合成炭酸カルシウムは
化学的な沈殿反応により製造されるため粒子径や形態を
ある範囲において制御することが可能であり、このよう
にして製造された紡錘状、立方体状、柱状等の独特の形
態と狭い一定範囲の粒度からなる炭酸カルシウムは、そ
れぞれが有している形態及び粒度等の違いに由来する特
有の機能や特性を有しており、その機能や特性を生かし
て製紙や種々の高分子材料分野で使い分けられている。
【0004】これらの合成炭酸カルシウムの中でも紡錘
状炭酸カルシウムは、長径3〜6μm、短径1〜2μm
(電子顕微鏡法による平均径。以下に示される粒子径も
同様。)の紡錘形をなしており、主として製紙用填料と
して大量に使用されているものの、通常の反応条件下で
はその粒子径は上記の限られた範囲のものしか製造でき
ない。そのためこのような状況を解消すべく粒子径制御
に関しては古くより種々の検討がなされてきており、こ
れに関する提案には以下のものがある。
【0005】すなわち、特公昭54−28399号公報
の水酸化カルシウムを予め湿式磨砕し、懸濁液の濃度と
温度を厳密に制御することによる方法、特公昭60−3
3765号公報の水酸化カルシウム懸濁液に水ガラスあ
るいはシリカゾルを添加し炭酸ガスを吹き込むことによ
り0.5〜1.0μmの紡錘形炭酸カルシウムを得る方
法がある。
【0006】さらに、特開平1−18911号公報の硫
酸化合物を添加して、長径0.6−3μm、短径0.1
−1μmの紡錘形炭酸カルシウムを製造する方法があ
り、また特開平5−238730号公報提案の塩基性炭
酸カルシウムが生成する条件下でバリウムまたはストロ
ンチウム化合物存在下に炭酸化反応を行うことによっ
て、分散性に優れかつ粒径が0.1〜1.0μmの紡錘
状炭酸カルシウムを製造する方法もある。
【0007】しかしながら、これら提案の製造方法は、
湿式磨砕が必要であるため製造工程が複雑化する、特殊
な添加剤を使用する、さらには塩基性炭酸カルシウムを
経由するために反応条件を厳密化することが必要であ
り、それらの理由に起因して発生するコスト増等のため
にいずれも工業的に採用された例は知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように紡錘状炭酸
カルシウムは、合成炭酸カルシウムの中でも比較的容易
に生産できるものの1つであり、かつ粒子径も適切であ
ることから製紙用の填料として大量に使用されてはいる
が、製紙用塗工料としてはむしろ立方体状や柱状炭酸カ
ルシウムが良く使用されている。
【0009】その一因には小粒径品の粒子径制御の困難
さがある。この小粒径品の粒子径制御が工業生産レベル
で容易に行えるようになれば、従来の合成炭酸カルシウ
ムの粒子径の空白域である0.1〜3.0μmの粒子径
の炭酸カルシウムが工業生産レベルで製造できることに
なり、製紙用塗工料としての利用が可能となると共に高
分子材料等への新規用途の更なる拡大が期待できる。
【0010】このような事情に鑑み、本発明者らは紡錘
状炭酸カルシウムの利用拡大を図るべく、小粒径品の形
成及び粒子径制御について鋭意検討を重ねた結果、炭酸
化反応を、日常生活で食用として使用されているありふ
れた糖類が添加された水酸化カルシウム懸濁液中で行う
という簡便な手法により解決できることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0011】なお、本発明者は糖類が添加された水酸化
カルシウム懸濁液中で炭酸化反応を行うことにより分散
性に優れた紡錘状炭酸カルシウムが製造できることを見
出し既に特許出願(特願平11−320020号)した
が、今回はその添加された水酸化カルシウム懸濁液中で
炭酸化反応を行うことにより小粒径品の形成及び粒子径
制御ができることを見出し、それにより新たな発明を提
案するものである。
【0012】前述のとおり、本発明は従来技術における
前記した問題点の解消あるいは紡錘状炭酸カルシウムの
更なる利用拡大を図ることを解決すべき課題とするもの
である。すなわち、本発明は、効率よく安定して工業的
に製造が可能で、経済性にも優れ、小粒子径、特に小さ
な長径を有し、かつその粒子径を所望の値に簡便に制御
でき、しかも更なる利用拡大を図ることのできる紡錘状
炭酸カルシウムを製造する方法を提供することを目的と
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明における上記課題
を解決するための手段は、炭酸化反応による紡錘状炭酸
カルシウムの製造方法であって、水溶性の単糖類および
少糖類のなかから選択される1種以上が添加された水酸
化カルシウム懸濁液中で行うことにより小粒子径の紡錐
状炭酸カルシウムを製造するものである。そして、添加
される糖類はグルコースあるいはサッカロース等の日常
生活において食用に使用されているごくありふれた物質
であり、またその添加量を調節することにより、製造す
る紡錘状炭酸カルシウムの粒子径を、所望の大きさに制
御することができるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて詳述する。本発明で製造する紡錘状炭酸カルシウム
の主製造原料である水酸化カルシウム懸濁液の調製に使
用する石灰原料については、特に制限はないが例えば国
内天然資源として豊富にある高品質の石灰石を焼成して
得た生石灰に水を加えて消化することにより得られる。
その懸濁液濃度は、水酸化カルシウム濃度で30重量%
以下、望ましくは1〜20重量%がよい。その理由は濃
度が低すぎると製造効率が低下し、高すぎると十分な撹
拌が困難となり均一な反応が行われないことがあるから
である。
【0015】炭酸化反応には二酸化炭素を使用するの
が、品質上でもまた経済的にも有利である。この場合に
はボンベにて供給される純ガスを使用しても良いし、生
石灰製造時にキルンより発生する廃ガスあるいはその他
の燃焼廃ガス等の二酸化炭素含有ガスを洗浄して利用す
ることができる。二酸化炭素含有ガスの濃度には制限は
ないが、低濃度では反応効率が低下し炭酸化に長時間を
要するため5%以上であることがよく、より望ましくは
10%以上であれば好適である。
【0016】紡錘状炭酸カルシウム製造における適正な
炭酸化反応の開始温度は比較的狭く、一般的には25〜
40℃で行われることが多い。温度が低すぎるとコロイ
ド状炭酸カルシウムが生成しやすくなり、目的とする紡
錘状炭酸カルシウムが得られないことがある。他方、温
度が高すぎると長柱状〜針状のアラゴナイトが混入しや
すくなり、炭酸カルシウムの粒径や形態が不揃いとなる
場合がある。
【0017】しかしながら、本発明において使用する水
溶性の単糖類または少糖類が水酸化カルシウム懸濁液中
に添加されていると、その開始温度を幅広くとることが
でき、開始温度25〜95℃の範囲で製造が可能であ
る。温度が低すぎるとコロイド状炭酸カルシウムが生成
しやすくなり、他方、温度が高すぎると加温に要するエ
ネルギー量が多くなるばかりでなく、長柱状〜針状のア
ラゴナイトが混入しやすくなるが、それらのことは通常
の紡錘状炭酸カルシウムを製造する場合と同様である。
【0018】この炭酸化反応の温度に関し特に開始温度
を問題とするのは、開始温度のみを調節し、その後は成
り行きまかせにしても何等差し支えないことが判明した
からである。例えば炭酸化反応の途中で温度制御をしな
ければ、反応熱により炭酸化終了までの間に常温下では
通常5〜20℃の温度上昇があるが、温度制御して反応
終了時まで開始温度を維持したものと比較しても生成物
には特段差異がない。その理由は明確ではないが、本発
明者らの考察では、炭酸化反応の開始時期から数分の間
に結晶核生成が行われており、その後は反応温度が生成
物に与える影響が小さいものと考えている。
【0019】小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムを形成す
るために添加される水溶性の糖類としては、単糖類と少
糖類が使用可能であり、単糖類としては、グルコースに
代表されるアルドヘキソースやフルクトースに代表され
るケトヘキソースなどが使用できる。また、少糖類とし
ては2〜6個程度の単糖類がグリコキシド結合によって
重合したものが使用可能であり、具体的にはサッカロー
ス、トレハロース等の非還元性二糖類や、マルトース、
セロビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、ラク
トース、ツラノース、ソホロース等の還元性二糖類が使
用できる。
【0020】さらに、ゲンチアノース、ラフィノース、
メレチトース等の非還元性三糖類、マルトトリオース、
セロトリオース、マンニノトリオース、パノースといっ
た還元性三糖類、単糖類が4個以上重合した少糖類も使
用できる。なお、上記単糖類、少糖類の混合物として工
業的に用いられている異性化糖、デンプン糖等も利用で
きる。
【0021】添加する時期については、炭酸化反応開始
前に単糖類または少糖類が水酸化カルシウム懸濁液に含
有されていることが好ましく、炭酸化反応開始後では期
待する効果が低下したり得られないことがあることか
ら、生石灰の消化時あるいは消石灰スラリー調製後に添
加するのが最も望ましい。また、添加量については目的
とする粒子径により調整する。すなわち単糖類または少
糖類の添加量を調節することにより、所望の粒子径の紡
錘状炭酸カルシウムを得ることができるのであり、この
添加量の調節によって粒子径を制御することができる。
【0022】その添加量は、水酸化カルシウム100g
当たり0.1mmol〜100mmolが適当で、添加
量が多くなるほど粒子径は小さくなる傾向がある。0.
1mmolより少ないと十分な効果が得られず、得られ
る紡錘状炭酸カルシウムの粒子径は無添加時と大差はな
い。逆に100mmolより多量に添加しても効果には
限界があるばかりでなく、目的とする紡錘状炭酸カルシ
ウムが生成しなくなったりすることもある。
【0023】また、単糖類または少糖類の2種以上を組
み合わせて使用することは前述の通り可能であるが、そ
の場合や、予め混合されたものを使用する場合について
は、その合計量が水酸化カルシウム100g当たり0.
1mmol〜100mmolの範囲であればよい。
【0024】本発明の水酸化カルシウム懸濁液の炭酸化
反応においては、従来より広い範囲の反応開始温度で、
小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムを容易にかつ安定して
製造できる。そのため、水溶性の単糖類または少糖類を
添加しない際に得られる紡錘状炭酸カルシウムは、例え
ば炭酸化開始温度が30℃では長径が3μm、35℃で
は5μmになるのに対し、本発明では、水溶性の単糖類
および少糖類のなかから選択される1種以上を添加する
と共に添加量を調節することにより0.3〜5.0μm
の間で連続的に安定して粒子径を制御することができ
る。
【0025】その結果、所望の小粒子径の紡錘状炭酸カ
ルシウムを製造することができるようになった。また、
それによりこれまでの用途である製紙用填料はもちろ
ん、製紙用塗工料や各種高分子材料の機能性フィラーと
して、ユーザーからの各種粒子径に対するニーズに対応
できる点で、本発明の製造方法は実用性が極めて高いと
いう特徴を有している。
【0026】
【実施例】本発明の実施例及び比較例をあげて更に具体
的に説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定
されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって特
定されるものであることはいうまでもないことである。
なお、以下の実施例及び比較例における水溶性の単糖類
または少糖類の添加量は、全て水酸化カルシウム100
g当たりのmol量であり、また、紡錘状炭酸カルシウ
ムの粒子径は走査型電子顕微鏡での観察によって求めら
れた平均の長径および短径を表す。
【0027】[実施例1〜6]容量3リットルの筒型セパ
ラブルフラスコに水道水1kgを入れ、この中に工業用
生石灰135gと所定量のサッカロースを投入後、撹拌
して水酸化カルシウム懸濁液を調製した。この水酸化カ
ルシウム懸濁液を100meshの篩に通して粗粒物を
取り除き、更に水道水を加え全体量を2.0kgにして
所定温度に調節した。この懸濁液にサッカロースを添加
した後に撹拌しながら二酸化炭素と空気との混合ガス
(二酸化炭素20容量%)を2.8リットル/分の速度
で導入し、スラリーのpHが7以下となることにより炭
酸化の終了を確認した。得られた紡錘状炭酸カルシウム
の粒子径を走査型電子顕微鏡で観察した。
【0028】炭酸化反応開始温度、サッカロースの添加
量、水酸化カルシウム懸濁液濃度等の炭酸化反応条件及
び観察結果を表1に示す。この結果をみると同一温度で
紡錘状炭酸カルシウムを製造した実施例1ないし4にお
いては添加量が多いものほど粒子径が小さくなることが
即座に理解できる。また、開始温度が高い場合は、低い
場合に比し粒子径が大きくなることもわかる。さらに、
同一温度で紡錘状炭酸カルシウムを製造した後記する比
較例1と対比すると、本発明であるサッカロースを添加
した場合の方が無添加の場合に比し粒子径が小さくなる
ことも即座に理解できる。
【0029】
【表1】
【0030】[実施例7〜9]実施例1〜6と同様に容量
3リットルの筒型セパラブルフラスコに水道水1kgを
入れ、この中に工業用生石灰135gを投入し撹拌し
た。この水酸化カルシウム懸濁液を100meshの篩
に通し粗粒物を取り除き、さらに水道水を加えて全体量
を2.0kgにした後、スラリー温度を60℃に調節し
た。
【0031】この懸濁液にグルコースを添加した後、撹
拌しながら二酸化炭素濃度と空気との混合ガス(二酸化
炭素20容量%)を2.8リットル/分の速度で導入
し、スラリーのpHが7以下となったことにより炭酸化
の終了を確認した。得られた紡錘状炭酸カルシウムの粒
子径を走査型電子顕微鏡で観察した。炭酸化反応条件及
び観察結果を表1に示す。
【0032】[比較例1〜3]容量3リットルの筒型セパ
ラブルフラスコに水道水1kgを入れ、この中に工業用
生石灰135gを投入し撹拌した。この水酸化カルシウ
ム懸濁液を100meshの篩に通し粗粒物を取り除
き、さらに水道水を加えて全体量を2.0kgにした
後、所定温度に調節した。この懸濁液を撹拌しながら二
酸化炭素濃度と空気との混合ガス(二酸化炭素20容量
%)を2.8リットル/分の速度で導入し、pHが7以
下となったことにより炭酸化の終了を確認した。
【0033】炭酸化反応条件及び得られた炭酸カルシウ
ムを走査型電子顕微鏡で観察した結果を表2に示す。こ
の結果を同一温度で紡錘状炭酸カルシウムを製造した実
施例1〜9と比較すると、前記したように本発明である
サッカロースを添加した場合の方が粒子径が小さく、か
つ紡錘状炭酸カルシウムの生成する温度領域がより高温
側まで拡張されていることがわかる。
【0034】
【表2】
【0035】[比較例4]8.1重量%の水酸化カルシウ
ム懸濁液2.0kgを調製し、サッカロース添加量を水
酸化カルシウム100g当たり0.02mmolとした
以外は、実施例1と同様の手順及び条件で実験を行っ
た。得られた紡錘状炭酸カルシウムを走査型電子顕微鏡
で観察したところ、サッカロースの添加効果は認められ
ず、無添加と同様の長径3.0μm、短径0.7μmの
紡錘状炭酸カルシウムが生成した。
【0036】
【発明の効果】本発明の紡錘状炭酸カルシウムの製造方
法は、水溶性の単糖類および少糖類のなかから選択され
る1種以上が添加された水酸化カルシウム懸濁液中で行
うという簡便な手法で、無添加の場合と比較して小粒子
径のものが得られるという優れた効果を奏するものであ
る。またそれと同時に添加量を調節するという簡単な手
法で粒子径を制御できるという優れたものである。さら
に、糖類のグルコースあるいはサッカロース等は日常生
活において食用に使用されるごくありふれた物質であ
る。
【0037】以上のとおりであるから、本発明は、実用
性に優れ、工業的レベルでの採用が容易な技術であり、
これまでの用途である製紙用填料はもちろん、製紙用塗
工料や各種高分子材料の機能性フィラーとして、ユーザ
ーからの粒子径に関するニーズに対応できる点で、実用
性が極めて高いという特徴を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G076 AA16 AB02 AB06 AC04 BA34 BB03 BB08 BD02 CA01 CA02 CA26 DA02 4L055 AG43 AH50 FA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸化反応による紡錘状炭酸カルシウム
    の製造方法であって、水溶性の単糖類および少糖類のな
    かから選択される1種以上が添加された水酸化カルシウ
    ム懸濁液中で行うことにより小粒子径の紡錐状炭酸カル
    シウムの製造方法。
  2. 【請求項2】 水溶性の単糖類および少糖類のなかから
    選択される1種以上の添加量を調節することにより、粒
    子径を制御する請求項1に記載の紡錘状炭酸カルシウム
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶性の単糖類が、グルコースである請
    求項1又は2に記載の紡錘状炭酸カルシウムの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 水溶性の少糖類が、二糖類および三糖類
    のなかから選択される1種以上である請求項1又は2に
    記載の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法。
  5. 【請求項5】 水溶性の少糖類がサッカロースである請
    求項1、2又は4に記載の紡錘状炭酸カルシウムの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 水溶性の単糖類または少糖類の添加量
    が、水酸化カルシウム100g当たり、0.1mmol
    〜100mmolである請求項1ないし5のいずれか1
    に記載の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法。
  7. 【請求項7】 炭酸化反応の開始温度が25〜95℃で
    ある請求項1ないし6のいずれか1に記載の紡錘状炭酸
    カルシウムの製造方法。
JP2000125878A 2000-04-26 2000-04-26 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法 Pending JP2001302238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000125878A JP2001302238A (ja) 2000-04-26 2000-04-26 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000125878A JP2001302238A (ja) 2000-04-26 2000-04-26 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001302238A true JP2001302238A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18635752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000125878A Pending JP2001302238A (ja) 2000-04-26 2000-04-26 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001302238A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006076828A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Kyushu Institute Of Technology バテライト型結晶系炭酸カルシウムと澱粉との複合体、被記録媒体、印字物、インクジェット記録方法及び被記録媒体の製造方法
WO2006134211A1 (en) * 2005-06-15 2006-12-21 Kemira Oyj Paper pigment, process for producing a paper product and paper product
WO2007082985A1 (en) * 2005-12-23 2007-07-26 M-Real Oyj Use of semi-organic sugar compounds as fillers and coating pigments of paper and board
JP2007332011A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Inax Corp 無機粒子の製造方法、無機粒子及び樹脂製品
CN112723402A (zh) * 2021-01-11 2021-04-30 广西华纳新材料科技有限公司 一种单分散纺锤形沉淀碳酸钙的制备方法
CN114408959A (zh) * 2022-01-25 2022-04-29 广西合山市华纳新材料科技有限公司 一种形貌规整、粒径分布窄的单分散碳酸钙制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006076828A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Kyushu Institute Of Technology バテライト型結晶系炭酸カルシウムと澱粉との複合体、被記録媒体、印字物、インクジェット記録方法及び被記録媒体の製造方法
WO2006134211A1 (en) * 2005-06-15 2006-12-21 Kemira Oyj Paper pigment, process for producing a paper product and paper product
WO2007082985A1 (en) * 2005-12-23 2007-07-26 M-Real Oyj Use of semi-organic sugar compounds as fillers and coating pigments of paper and board
JP2007332011A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Inax Corp 無機粒子の製造方法、無機粒子及び樹脂製品
CN112723402A (zh) * 2021-01-11 2021-04-30 广西华纳新材料科技有限公司 一种单分散纺锤形沉淀碳酸钙的制备方法
CN114408959A (zh) * 2022-01-25 2022-04-29 广西合山市华纳新材料科技有限公司 一种形貌规整、粒径分布窄的单分散碳酸钙制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5215734A (en) Rhombohedral calcium carbonate and accelerated heat-aging process for the production thereof
CN101774623B (zh) 一种米粒状超细活性碳酸钙的工业化制备方法
CN100455515C (zh) 纳米级碳酸钙颗粒的制备方法
KR101196041B1 (ko) Pcc 제조 방법
CN100450932C (zh) 一种纳米碳酸钙的碳化工艺方法
US6156286A (en) Seeding of aragonite calcium carbonate and the product thereof
US5342600A (en) Precipitated calcium carbonate
FI105545B (fi) Saostettu kalsiumkarbonaatti
CA2368174C (en) Process for the preparation of discrete particles of calcium carbonate
JP2001302238A (ja) 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムの製造方法
CN113247936A (zh) 一种降低纳米碳酸钙生产能耗的方法
JP4157202B2 (ja) 紡錘状炭酸カルシウムの製造方法
CN112811456A (zh) 一种高比表面积的纳米碳酸钙及其制备方法
CN114291836A (zh) 碳酸钙晶型控制剂、其应用、及立方形碳酸钙的制备方法
JP2000272919A (ja) アラゴナイト系針状炭酸カルシウムの製造方法
JP2001139328A (ja) 分散性に優れた紡錘状炭酸カルシウムの製造方法
JP3626620B2 (ja) 炭酸カルシウムの製造方法
KR20040087049A (ko) 석회석 슬러지를 원료로 한 콜로이드형 침강성 탄산칼슘 및 그 제조방법
JP2001302239A (ja) 小粒子径の紡錘状炭酸カルシウムを製造する方法
JP2001114514A (ja) 分散性に優れた紡錘状炭酸カルシウムの製造法
JPH11157833A (ja) 炭酸カルシウムの製造方法
CN115142116A (zh) 一种纳米硬硅钙石纤维的制备方法
JP3167261B2 (ja) 沈降性合成炭酸カルシウムの製造方法
KR19980051472A (ko) 입방형 탄산칼슘의 제조방법
JP2001294422A (ja) 紡錘状炭酸カルシウムの製造方法