JP2007332011A - 無機粒子の製造方法、無機粒子及び樹脂製品 - Google Patents

無機粒子の製造方法、無機粒子及び樹脂製品 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた分散性をもつ無機粒子を提供する。
【解決手段】本発明の無機粒子の製造方法は、まず、第1水溶性物質と、第2水溶性物質と、低重合体とを用意する。第1水溶性物質はCaイオンを供するものである。第2水溶性物質は、そのCaイオンと反応して無機塩を生成し得る陰イオンを供するものである。低重合体は、両末端にフルオロアルキル基を有するオリゴマー及び/又はコオリゴマーである。そして、第1水溶性物質、第2水溶性物質及び低重合体を混合する。
【選択図】図3

Description

本発明は、無機粒子の製造方法と、無機粒子と、樹脂製品とに関する。
CaCO3等の無機粒子は天然鉱石から生成されることが一般的である。また、蒸発凝集法、気相反応法を含む気相法、化学沈殿法、溶媒蒸発法を含む液相法等により無機粒子を製造することもなされている(非特許文献1〜4等)。
例えば、液相法では、陽イオンを供する第1水溶性物質と、陽イオンと反応して無機塩を生成し得る陰イオンを供する第2水溶性物質とを用意し、第1水溶性物質及び第2水溶性物質を混合することにより、無機塩からなる無機粒子を製造する。こうして得られた無機粒子は有機高分子材料等の添加剤等に応用される。
小山正明;「ニューセラミックス」、第8巻、第79頁(1990年) 菊川伸行;「セラミックス」、第34巻、第110頁(1999年) 鈴木久男;「セラミックス」、第34巻、第76頁(1999年) 小泉光恵ら編集;「ナノマテリアルの最新技術」(シーエムシー発行)
しかし、従来の無機粒子は、一次粒子が凝集した二次粒子であることが多く、分散性が十分でない。このため、その無機粒子を例えば有機高分子材料の添加剤に用いた場合、無機粒子の偏在により製品の意匠等が損なわれるおそれがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、優れた分散性をもつ無機粒子を提供することを解決すべき課題としている。
発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行なった。そして、特定の低重合体は、両末端のフルオロアルキル基が自己との間又は他との間で分子間凝集力を有し、これを利用して分散性に優れた無機粒子を製造できることを発見し、本発明を完成させるに至った。
本発明の無機粒子の製造方法は、Caイオンを供する第1水溶性物質と、該Caイオンと反応して無機塩を生成し得る陰イオンを供する第2水溶性物質と、両末端にフルオロアルキル基を有するオリゴマー及び/又はコオリゴマーである低重合体とを用意し、該第1水溶性物質、該第2水溶性物質及び該低重合体を混合することを特徴とする。
本発明の製造方法では、第1水溶性物質及び第2水溶性物質とともに、特定の低重合体を混合する。第1水溶性物質のCaイオンと第2水溶性物質の陰イオンとは反応して無機塩を生成し得る。特定の低重合体は、両末端にフルオロアルキル基を有するオリゴマー及び/又はコオリゴマーである。
この低重合体が例えば化1のものである場合、この低重合体を図1に示すように略記して説明する。ここで、RFはフルオロアルキル基1aである。また、O=CNHC(CH32CH2COCH3(N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド)をDOBAAとして標記する。
この低重合体は、両末端のフルオロアルキル基1aが自己との間又は他との間の分子間凝集力を有するため、図2に示すように、両末端のフルオロアルキル基1aが自己との間又は他との間の分子間凝集力により互いに引き合い、内部に空間を形成した担体となる。
このため、この低重合体とともに第1水溶性物質及び第2水溶性物質を混合しておれば、担体の空間内において、第1水溶性物質のCaイオンと第2水溶性物質の陰イオンとが反応して無機塩が生成され、無機塩が低重合体内に内包される。この際、無機塩は低重合体の特定の官能基と結合すると考えられる。こうして、本発明の無機粒子が得られる。
本発明の無機粒子は、第1水溶性物質のCaイオン及び第2水溶性物質の陰イオンが反応した無機塩と、両末端のフルオロアルキル基が自己との間又は他との間の分子間凝集力によって凝集しているとともに、該無機塩の表面に官能基が結合しているオリゴマー及び/又はコオリゴマーである低重合体とからなることを特徴とする。
発明者らの試験結果によれば、低重合体は親水性の官能基を有することが好ましい。官能基が親水性であれば、無機塩がその官能基と結合しやすいと考えられる。
こうして得られた無機粒子は、ほぼ一次粒子である無機塩が担体内に内包されたものであり、無機塩の周囲にフルオロアルキル基1aの殻を有するものとなっている。
したがって、本発明の無機粒子は、凝集し難く、優れた分散性を発揮する。このため、この無機粒子を例えば有機高分子材料の添加剤に用いた場合には、無機粒子の偏在を生じ難く、優れた意匠等の製品となる。特に、担体内の無機塩は微細なものであることから、有機高分子材料等の添加剤等に応用した場合、優れた意匠等の製品となる。
また、この無機粒子は、無機塩に低重合体が結合していることから、そのまま秤量、混合等でき、高い取り扱い性を発揮する。
第1水溶性物質及び第2水溶性物質は、下記の概念式により、それぞれのCaイオン及び陰イオンから無機塩を生成し得るものである。
AX + BY → An+ + Xl- + Bm- + Yh+ → AB + XY
AのCaイオンはCa2+である。
AのCaイオンを供する第1水溶性物質としては、水溶性(酸、アルカリ含む。)の塩として、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜塩酸塩、アジ化物、亜硝酸塩、亜ヒ酸塩、亜硫酸塩、ケイ酸塩、酸化物、硝酸、シュウ酸塩、酢酸塩、水酸化物、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、ヨウ化物、フッ化物、臭化物、硫化物、脂肪酸塩等を採用することができる。
AのCaイオンを供する第1水溶性物質としては、例えば、CaCO3、Ca(NO32、Ca(CH3COO)2、Ca(OH)2、Ca(PO42、CaSO4、Ca(NO32、CaHPO4、CaCl2、CaBr2、CaF2、CaS、(RCOO)2Ca(Rは有機基)等が挙げられる。
Bの陰イオンとしては、Br-、C24 2-、CH3COO-、Cl-、ClO-、C24 2-、CO3 2-、Cr27 2-、CrO4 2-、F-、HCO3 -、HPO4 -、HSO3 -、I-、MnO4 -、N3 -、NO2 -、NO3 -、OH-、PO4 -、PO4 2-、PO4 3-、S2-、SO3 2-、SO4 -、SO4 2-、O-等が挙げられる。
また、Bの陰イオンとして、亜硫酸イオン、亜硫酸水素イオン、亜塩酸イオン、アジ化物イオン、亜硝酸イオン、亜ヒ酸イオン、亜硫酸イオン、ケイ酸イオン、酸素イオン、リン酸イオン(ピロリン酸、オルトリン酸等を含む。)、硝酸イオン、シュウ酸イオン、酢酸イオン、水酸化物イオン、硫酸イオン等を採用することもできる。
Bの陰イオンを供する第2水溶性物質としては、水溶性の無機塩として、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜塩酸塩、アジ化物、亜硝酸塩、亜ヒ酸塩、亜硫酸塩、ケイ酸塩、酸化物、酸化リン、硝酸、シュウ酸塩、酢酸塩、水酸化物、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、ヨウ化物、フッ化物、臭化物、硫化物、水等を採用することができる。
Bの陰イオンを供する第2水溶性物質としては、例えば、H2SO3、Na2SO3、NaHSO3、NaClO、MClO(M=Ag、Pb、Hg以外の元素)NaN3、HN3、HNO2、NH4NO2、KNO2、NaNO2、H2SO4、(NH42SO3、K2SO3、Na2SO3、NH4HSO3、Ca(HSO32、P410、P49、P48、P47、P46、(PO)n、H2NO3、NH4NO3、KNO3、NaNO3、H224、(NH4224、CH3COOH、KCH3COO、H3PO4、NaH2PO4、Na2HPO4、NaH2PO4、CaHPO4、KH2PO4、NH42PO4、Ca(PO42、K3PO4、Na2HPO4、K2HPO4、Na3PO4、H2SO4、KHSO4、(NH42SO4、NaHSO4、Na2SO4、K2SO4、KHSO4、(NH42SO4、FeSO4、M2PHO3(M=Li、Na、K)(NH42PHO3、H2CO3、ZnCO3、(NH42CO3、K2CO3、Na2CO3、BaCO3、MgCO3、NiCO3、Li2CO3、TaCO3、Zn(OH)2、Co(OH)2、LiOH、NH4OH、Co(OH)3、KOH、Sr(OH)2、Ca(OH)2、NaOH、Cr(OH)2、Ba(OH)2、Cr(OH)3、Mn(OH)2、Mg(OH)2、H2O、ZnBr2、NH4Br、CdBr2、KBr、CaBr2、AgBr、TlBr、TlBr3、CuBr、CuBr2、NaBr、BaBr2、HF、ZnF2、AlF3、NH4F、UF6、OsF8、OsF5、KF、CaF2、XeF2、XeF4、XeF6、Ag2F、AgF、AgF2、SiF4、Si26、GeF2、GeF4、HF、BrF3、BrF5、NaF、BaF2、AsF3、MnF2、MnF3、MnF4、IF7、PF3、ReF4、ReF6、ReF7、ZnS、Sb23、K2S、CaS、Au2S、GeS、GeS2、SiS2、SiS、Co43、Co98、CoS、Co34、Co43、HgS、H2S、NaHS、SnS、CS、CS2、Fe2S、Cu2S、CuS、Na2S、PbS、As44、As23、As25、MnS、MnS2、P410等が挙げられる。
ABとしては、不溶性又は難溶性の無機塩として、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜塩酸塩、アジ化物、亜硝酸塩、亜ヒ酸塩、亜硫酸塩、ケイ酸塩、酸化物、酸化リン、硝酸、シュウ酸塩、酢酸塩、水酸化物、リン酸塩、硫酸塩、酸化物、水酸化物、リン酸塩、窒化物、炭酸塩、炭化物、シュウ酸塩、酢酸塩、硫酸塩、ホスホン酸塩、塩化物、ヨウ化物、フッ化物、臭化物、硫化物が挙げられる。
ABとしては、例えば、CaC24、Ca(OH)2、Ca(PO42、CaHPO4、CaSO4、CaCO3、CaF2等が挙げられる。
反応の例は以下のとおりである。
Ca2++CO3 2-→CaCO3
Ca2++2F-→CaF2
Ca2++SO4 2-→CaSO4
Ca2++2OH-→Ca(OH)2
低重合体は、化2に示すオリゴマー(RFはフルオロアルキル基、R1は有機基、xは自然数である。)又は化3に示すコオリゴマー(RFはフルオロアルキル基、R2及びR3は有機基、x及びyは自然数である。)であり得る。
1及びR2は水素結合し得る側鎖をもつものであることが好ましい。R3は、アルコキシドと相互作用し得る官能基又は無機塩と相互作用し得る官能基を有するものであることが好ましい。このため、本発明の製造方法では、無機塩と低重合体とを結合可能なアルコキシドをさらに混合することが好ましい。
1は、具体的には、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、リン酸基(−PO32)、シラノール基(SiOH)、ヒドロキシル基(−OH)、アミノ基(−NH2)、ニトロ基(−NO2)、カルボニル基(C=O)、アミド(C(=O)NH)等の官能基又はこれらの誘導体を含む分子鎖であり得る。
2は、アルコキシドが置換反応によって有するヒドロキシル基と相互作用(水素結合、配位結合、共有結合、イオン結合、エステル結合、ウレタン結合、脱水重縮合等)する有機基である。
2は、具体的には、カルボキシル基、スルホ基、リン酸基、シラノール基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、カルボニル基、アミド等、これらの誘導体、アルコキシ基(M(OCn2n+1m(3-m);MはSi、Ti、Al等、nは1〜3の自然数、mは1〜3の自然数)、イソシアネート基(−N=C=0)等の官能基を含む分子鎖であり得る。
また、R2は、アルコキシドを介さず、直接無機塩と相互作用(水素結合、配位結合、共有結合、イオン結合、エステル結合、ウレタン結合、脱水重縮合、ビニル重合等)できる有機基でもよい。特に、R2は、カルボキシル基、スルホ基、リン酸基、シラノール基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、カルボニル基、アミド等、これらの誘導体、アルコキシ基、イソシアネート基、ビニル基等等の官能基を含む分子鎖であり得る。
この低重合体は、化4に示すように、パーフルオロオキサイドと、ビニル基(−CH=CH2)を有する1種以上の物質から合成され得る。Ra、Rb、Rc等に該当する官能基を持つ物質は、1種類に限らず、複数種類であってもかまわない。また、Ra、Rb、Rc等の要件を同時に満たす1種類の物質でもよい。
両末端のフルオロアルキル鎖はC及びFを含むアルキル鎖である。フルオロアルキル鎖は、特に、CF(CF3)OCF2CF(CF3)OC37、CF(CF3)OC37、C37、CF(CF3){OCF2CF(CF3)}2OC37が好ましい。このため、低重合体は、化5に示す架橋されたオリゴマー又はコオリゴマー(Rxは、Ra、Rb、Rc等の同種又は異種の有機基、nは自然数である。)でもあり得る。
無機塩がCaCO3からなる場合、無機塩と低重合体とは、官能基を介して結合している。アルコキシドは無機塩と官能基とを結合する物質として機能する。アルコキシドとして、TEOS(テトラエトキシシラン)を混合した場合には、無機塩と官能基との間にはシロキサン骨格が存在している。
本発明の樹脂製品は、樹脂からなるマトリックスと、該マトリックス中に分散された上記無機粒子とを含むことを特徴とする。
この樹脂製品は、無機粒子の優れた分散性により、優れた意匠等を発揮する。また、この樹脂製品は、無機粒子の高い取り扱い性により製造コストの低廉化を実現可能である。
(試験1)
低重合体として、図3に示すフルオロアルキル基含有オリゴマーと図4に示すフルオロアルキル基含有コオリゴマーとを用意した。
図3のフルオロアルキル基含有オリゴマーにおいて、RFはCF(CF3)O[CF2CF(CF3)O]mC37(mは0又は1))であり、RはOH、OCH2CH2SO3H、化6又はN(CH32であり、nは自然数である。以下、RがOHである場合をACA、OCH2CH2SO3Hである場合をMES、化6である場合をACMO、N(CH32である場合をDMAAとして標記する。
また、図4の反応式で合成できるフルオロアルキル基含有架橋コオリゴマーにおいて、RFはCF(CF3)OC37であり、x及びyは自然数である。以下、化7に示すCH2=CH(O=C−O(CH2CH2O)2−C(CH=CH2)=O)をPDE−100として標記する。
また、Ca2+を供する第1水溶性物質として、1.0mmolの塩化カルシウムを含む第1水溶液2mlを用意した。
また、CO3 2-を供する第2水溶性物質として、1.0mmolの炭酸ナトリウムを含む第2水溶液5mlを用意した。
これらフルオロアルキル基含有オリゴマー、第1水溶液及び第2水溶液を混合し、室温で1日反応させた。また、フルオロアルキル基含有コオリゴマー、第1水溶液及び第2水溶液を混合し、室温で1日反応させた。
これにより、フルオロアルキル基含有オリゴマー及びフルオロアルキル基含有コオリゴマーは、図5に示すように、両末端のフルオロアルキル基1aが自己との間又は他との間の分子間凝集力により互いに引き合い、内部に空間を形成した担体となる。また、このフルオロアルキル基含有オリゴマーとともに第1水溶液及び第2水溶液が混合されているため、担体の空間内において、Ca2+とCO3 2-とが反応し、図6に示すように、CaCO3が生成される。この際、CaCO3とフルオロアルキル基含有オリゴマーの官能基とが相互作用すると考えられる。
特に、フルオロアルキル基含有架橋コオリゴマーでは、図7に示す主鎖と架橋部とによって囲まれる領域の中でも、CaCO3が生成するものと思われる。
沈殿物をろ過によって回収し、乾燥させて試験品1〜14の無機粒子が得られた。
表1に示すように、図3に示すフルオロアルキル基含有オリゴマーのRをACAとし、RFをCF(CF3)OC37とし、その添加量を変化させた場合を試験品1〜4とした。
また、図3に示すフルオロアルキル基含有オリゴマーのRをACAとし、RFをCF(CF3)OCF2CF(CF3)OC37とし、その添加量を変化させた場合を試験品5〜8とした。
また、表2に示すように、図3に示すフルオロアルキル基含有オリゴマーのRをMESとし、RFをCF(CF3)OC37とし、その添加量を変化させた場合を試験品9〜11とした。
さらに、表3に示すように、図3に示すフルオロアルキル基含有オリゴマーのRをACMOとし、RFをCF(CF3)OC37とした場合を試験品12とした。
また、表4に示すように、図3に示すフルオロアルキル基含有オリゴマーのRをDMAAとし、RFをCF(CF3)OC37とした場合を試験品13とした。
さらに、表5に示すように、図4に示すフルオロアルキル基含有コオリゴマーとして、RF−(PDE−100)x−(ACA)y−RFを用い、その添加量を変化させた場合を試験品14とした。
無機粒子の収率(%)も表1〜5に示す。
(評価1)
図8に試験品2の無機粒子と、RがACAであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体とのFT−IRスペクトルを示す。図中、(A)がフルオロアルキル基含有オリゴマー単体の結果であり、(B)がCaCO3単体の結果であり、(C)が試験品2の無機粒子の結果である。
同様に、試験品6の無機粒子と、RがACAであり、RFがCF(CF3)OCF2CF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図9に示す。
試験品11の無機粒子と、RがMESであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図10に示す。
試験品12の無機粒子と、RがACMOであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図11に示す。
試験品14の無機粒子と、RF−(PDE−100)x−(ACA)y−RFであるフルオロアルキル基含有コオリゴマーと、CaCO3単体との結果を図12に示す。
図8〜12の各図において、(C)のチャートが(A)と(B)との重ね合わせになっていることが分かる。
(評価2)
熱重量分析計(TGA)により、試験品2の無機粒子と、RがACAであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との質量減少率(%)を測定した。結果を図13に示す。図中、(A)がフルオロアルキル基含有オリゴマー単体の結果であり、(B)がCaCO3単体の結果であり、(C)が試験品2の無機粒子の結果である。
同様に、試験品6の無機粒子と、RがACAであり、RFがCF(CF3)OCF2CF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図14に示す。
試験品10の無機粒子と、RがMESであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図15に示す。なお、フルオロアルキル基含有オリゴマー単体の結果は図示を省略した。
試験品12の無機粒子と、RがACMOであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図16に示す。
試験品13の無機粒子と、RがDMAAであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3単体との結果を図17に示す。
試験品14の無機粒子と、RF−(PDE−100)x−(ACA)y−RFであるフルオロアルキル基含有コオリゴマーと、CaCO3単体との結果を図18に示す。なお、フルオロアルキル基含有コオリゴマー単体の結果は図示を省略した。
以上より、得られた無機粒子は、図19に示すように、ほぼ一次粒子であるCaCO3が低重合体の担体内に内包されたものであり、CaCO3の周囲にフルオロアルキル基1aの殻を有するものとなっているものと思われる。
(評価3)
得られた無機粒子について、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、メタノール、フッ素溶媒(AK−225(旭硝子製))及び水に対する分散性を評価した。試験品2、11〜13についての結果を表6に示し、試験品14についての結果を表7に示す。
表6及び表7に示されるように、これらの無機粒子は、各液に対し、凝集し難く、優れた分散性を発揮することが分かる。このため、これらの無機粒子を有機高分子材料の添加剤に用いた場合には、無機粒子の偏在を生じ難く、優れた意匠等の製品となることが分かる。また、これらの無機粒子は、CaCO3に低重合体が結合していることから、そのまま秤量、混合等でき、高い取り扱い性を発揮する。
メタノール中に分散させた試験品10の無機粒子のTEM写真を図20に示し、その粒度分布を図21に示す。図20及び図21に示されるように、試験品10の無機粒子はメタノール中で優れた分散性を発揮していることが分かる。
また、メタノール中に分散させた試験品14の無機粒子のTEM写真を図22に示し、その粒度分布を図23に示す。図22及び図23に示されるように、試験品14の無機粒子はメタノール中でさらに優れた分散性を発揮していることが分かる。
(評価4)
試験品2、11〜13の無機粒子について、フルオロアルキル基含有オリゴマーのサイズ(nm)と、初期の粒径(nm)と、水に分散させた後の粒径(nm)とを求めた。結果を表8に示す。
表8より、これらの無機粒子は、フルオロアルキル基含有オリゴマーの数倍の大きさで得られ、ほぼ二次凝集も生じないことが分かる。
(評価5)
試験品2、6、11〜13の無機粒子について、耐熱性(°C)とフルオロアルキル基含有オリゴマーの割合(%)との関係を求めた。耐熱性は、分速10°Cで昇温した場合において、10%の質量減少があった温度とした。結果を表9に示す。
表9より、これらの無機粒子は、フルオロアルキル基含有オリゴマーの割合にかかわらず、満足できる耐熱性を有することが分かる。
(評価6)
試験品2、11〜13の無機粒子をPMMAのマトリックスに添加し、PMMAの表面改質等について検討を行なった。まず、各無機粒子とPMMAとを均一に分散させた1、2−ジクロロエタン溶液又はテトラヒドロフランを調製し、これらの溶液をシャーレにキャスティングして膜厚200μm程度のキャストフィルムを製造した。次いで、得られたキャストフィルムについて、空気に触れる面である表面と空気に触れない面である裏面とのドデカンの接触角(°)の測定を行なった。各フィルムの厚さ(μm)とともに、結果を表10に示す。
表10に示されるように、無機粒子により改質されたキャストフィルムは改質されていことが分かる。これは、図24に示すように、キャストフィルムにおいて、無機粒子10がPMMAのマトリックス11の表面に効率良く配向し、キャストフィルムの表面にフルオロアルキル基に起因した高い撥油性(防汚性)を示すからである。このため、この無機粒子を有機高分子材料の添加剤に用いた場合には、有機高分子材料の表面を好適に改質できることが分かる。
(評価7)
試験品2、11又は14の無機粒子を含むキャストフィルムと、無機粒子を含まないキャストフィルムと、第1水溶液及び第2水溶液だけから生成したCaCO3を含むキャストフィルムとについて、軟化温度(°C)及びヤング率を求めた。溶媒としてはテトラヒドロフランを用いた。結果を表11に示す。
表11より、試験品11及び14の無機粒子を含むキャストフィルムは、第1水溶液及び第2水溶液だけから生成したCaCO3を含むキャストフィルムと比べ、ヤング率が大きいことが分かる。また、表11より、試験品2及び14の無機粒子を含むキャストフィルムは、無機粒子を含まないキャストフィルムや第1水溶液及び第2水溶液だけから生成したCaCO3を含むキャストフィルムと比べ、軟化温度も上がっていることが分かる。
これらのことから、試験品2、11及び14の無機粒子は、樹脂製品の特性を向上させるものであることが分かる。特に、試験品14の無機粒子はこの傾向が顕著である。これは試験品14の無機粒子が架橋したフルオロアルキル基含有コオリゴマーを有しているからである。
試験品11の無機粒子を用いたフィルムの断面のSEM写真を図25(A)及び(B)に示す。また、試験品14の無機粒子を用いたフィルムの断面のSEM写真を図26(A)及び(B)に示す。さらに、液相法で製造したCaCO3を用いたフィルムの断面のSEM写真を図27(A)及び(B)に示す。また、試験品2、11、14の無機粒子のXRD結果を図28に示す。
図25(A)及び(B)並びに図26(A)及び(B)より、フルオロアルキル基含有オリゴマーを用いて製造したCaCO3を用いたフィルムは、表面にCaCO3が偏析していることが分かる。これはCaCO3にフルオロアルキル基含有オリゴマーが修飾されているためである。
一方、図27(A)及び(B)より、液相法で製造したCaCO3を用いたフィルムでは、CaCO3がフィルムの裏面(シャーレにキャスティングした底面)に沈降していることが分かる。
このため、フルオロアルキル基含有オリゴマーを用いて製造したCaCO3は、添加対象の表面近傍を効率的に機能化できることがわかる。また、図25(A)及び(B)、図26(A)及び(B)並びに図27(A)及び(B)より、フルオロアルキル基含有オリゴマーを用いて製造したCaCO3は、液相法で製造したCaCO3と異なった特徴的な形状をしていることが分かる。このような粒子の形状の違いが表11に示すフィルムの物理特性の差異に寄与していると考えられる。
また、図28から、液相法で製造したCaCO3はCalsiteであるが、実施例11のCaCO3はこれとは結晶構造が異なるVerteriteである。この結果から、フルオロアルキル基含有オリゴマーの種類によって生成する無機粒子の結晶構造を制御できる可能性がある。
(試験2)
図29に示すように、図3に示すRがACAのフルオロアルキル基含有オリゴマーと、第1水溶液と、第2水溶液と、TEOSと、アンモニア水溶液と、エタノールとを用意した。フルオロアルキル基含有オリゴマーは、RFがCF(CF3)OC37のものである。アンモニア水溶液はNH3を25質量%含むものである。
表12に示す条件で試験品15の無機粒子を得た。他の条件は試験1と同一である。無機粒子の収率(%)も表12に示す。
得られた無機粒子は、TEOSによって形成されたシロキサン結合により、CaCO3とフルオロアルキル基含有オリゴマーの官能基とが結合されているものと思われる。
(評価8)
試験品15の無機粒子について、評価3と同様、分散性を評価した。結果を表13に示す。
表13に示されるように、この無機粒子も、各液に対し、凝集し難く、優れた分散性を発揮することが分かる。
(評価9)
TGAにより、試験品15の無機粒子と、RがACAであり、RFがCF(CF3)OC37であるフルオロアルキル基含有オリゴマーと、CaCO3及びSiO2の複合体と、CaCO3単体との質量減少率(%)を測定した。CaCO3及びSiO2の複合体は、表12の条件からフルオロアルキル基含有オリゴマーだけを除いて得たものである。結果を図30に示す。図中、(A)がフルオロアルキル基含有オリゴマー単体の結果であり、(B1)が複合体単体の結果であり、(B2)がCaCO3単体の結果であり、(C)が試験品15の無機粒子の結果である。図30においても、上記と同様の結果が得られている。
(評価10)
試験品2、6、10、14のTGA測定の結果を図31に示す。図中、(B)がCaCO3単体の結果であり、(C1)が試験品10の無機粒子の結果であり、(C2)が試験品6の無機粒子の結果であり、(C3)が試験品2の無機粒子の結果であり、(C4)が試験品14の無機粒子の結果である。図31においても、上記と同様の結果が得られている。
(評価11)
試験品2、6、11、14、15の無機粒子を水に混合し、経過時間(分)と濁り率(%)との関係を求めた。結果を図32に示す。試験品2の無機粒子は8g/l混合し、結果を△で示す。試験品6の無機粒子は12g/l混合し、結果を□で示す。試験品11の無機粒子は12g/l混合し、結果を▲で示す。試験品14の無機粒子は16g/l混合し、結果を●で示す。試験品15の無機粒子は4g/l混合し、結果を■で示す。
図32より、これら試験品2、6、11、14、15の無機粒子は長時間に亘って好適な分散性を発揮できることが分かる。特に、試験品15の無機粒子は安定性に優れている。
(試験3)
図33に示す反応で、イソシアネート基をもつフルオロアルキル基含有オリゴマーを合成した。RFはCF(CF3)OC37であり、RがACMO又はDMAAのモノマーを用いた。
表14に示す条件で試験品16〜19の無機粒子を得た。溶媒として、フッ素溶媒(AK−225(旭硝子製))を用い、CaCO3は水/エチレングリコールの混合溶媒に分散させた状態でフッ素溶媒に添加した。無機粒子の収率(%)も表14に示す。
得られた無機粒子は、イソシアネート基をもつフルオロアルキル基含有オリゴマーのイソシアネート基を介してCaCO3と結合しているものと思われる。
(評価12)
TGAにより、試験品16、17の無機粒子と、CaCO3単体との質量減少率(%)を測定した。結果を図34に示す。図中、(B)がCaCO3単体の結果であり、(C1)が試験品16の無機粒子の結果であり、(C2)が試験品17の無機粒子の結果である。図34においても、上記と同様の結果が得られている。
試験品17、19の無機粒子及びCaCO3単体のTGA測定の結果を図35に示す。図中、(B)がCaCO3単体の結果であり、(C1)が試験品17の無機粒子の結果であり、(C2)が試験品19の無機粒子の結果である。図35においても、上記と同様の結果が得られている。なお、試験品19は、イソシアネート基をもつフルオロアルキル基含有オリゴマー単体である(CaCO3を含まない。)。
試験品18の無機粒子のTGA測定の結果を図36に示す。図中、(C)が試験品18の無機粒子の結果である。図36においても、上記と同様の結果が得られている。
以上において、本発明を上記試験1〜4に即して説明したが、本発明は上記実施例の範囲内の試験品に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は、薬品、浴槽、カウンタ等の樹脂製品、建材等に利用可能である。
フルオロアルキル基含有オリゴマーからなる低重合体を示す模式図である。 フルオロアルキル基含有オリゴマーからなる低重合体の担体を示す模式の構造式である。 試験1の反応式である。 試験1の一部の反応式である。 試験1に係り、フルオロアルキル基含有オリゴマーからなる低重合体とCaイオン及び陰イオンとの関係を示す模式図である。 試験1に係り、フルオロアルキル基含有オリゴマーからなる低重合体と無機塩との関係を示す模式図である。 試験1に係り、フルオロアルキル基含有コオリゴマーからなる低重合体と無機塩との関係を示す模式図である。 評価1に係り、試験品2の無機粒子等のFT−IRスペクトルを示すグラフである。 評価1に係り、試験品6の無機粒子等のFT−IRスペクトルを示すグラフである。 評価1に係り、試験品11の無機粒子等のFT−IRスペクトルを示すグラフである。 評価1に係り、試験品12の無機粒子等のFT−IRスペクトルを示すグラフである。 評価1に係り、試験品14の無機粒子等のFT−IRスペクトルを示すグラフである。 評価2に係り、試験品2の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価2に係り、試験品6の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価2に係り、試験品10の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価2に係り、試験品12の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価2に係り、試験品13の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価2に係り、試験品14の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 低重合体と無機塩との結合状態を示す模式図である。 評価3に係り、試験品10の無機粒子のTEM写真である。 評価3に係り、試験品10の無機粒子の粒度分布を示すグラフである。 評価3に係り、試験品14の無機粒子のTEM写真である。 評価3に係り、試験品14の無機粒子の粒度分布を示すグラフである。 評価6に係り、無機粒子を添加したキャストフィルムの模式断面図である。 評価7に係り、試験品11の無機粒子を用いたフィルムの断面を示し、図(A)は300倍のSEM写真、図(B)は100000倍のSEM写真である。 評価7に係り、試験品14の無機粒子を用いたフィルムの断面を示し、図(A)は300倍のSEM写真、図(B)は100000倍のSEM写真である。 評価7に係り、液相法で製造したCaCO3を用いたフィルムの断面を示し、図(A)は300倍のSEM写真、図(B)は100000倍のSEM写真である。 評価7に係り、試験品2、11、14の無機粒子のXRD結果である。 試験2の反応式である。 評価9に係り、試験品15の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価10に係り、試験品2、6、10、14の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価11に係り、経過時間と濁り率との関係を示すグラフである。 試験3の一部の反応式である。 評価12に係り、試験品16、17等の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価12に係り、試験品17、19等の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。 評価12に係り、試験品18の無機粒子等のTGA測定の結果を示すグラフである。
符号の説明
1a…フルオロアルキル基
2a〜2h…官能基

Claims (11)

  1. Caイオンを供する第1水溶性物質と、該Caイオンと反応して無機塩を生成し得る陰イオンを供する第2水溶性物質と、両末端にフルオロアルキル基を有するオリゴマー及び/又はコオリゴマーである低重合体とを用意し、該第1水溶性物質、該第2水溶性物質及び該低重合体を混合することを特徴とする無機粒子の製造方法。
  2. 前記低重合体は親水性の官能基を有する請求項1記載の無機粒子の製造方法。
  3. 前記低重合体は、下記式1に示すオリゴマー(RFはフルオロアルキル基、R1は有機基、xは自然数である。)又は下記式2に示すコオリゴマー(RFはフルオロアルキル基、R2及びR3は有機基、x及びyは自然数である。)である請求項2記載の無機粒子の製造方法。
    (式1)
    (式2)
  4. 前記低重合体は、下記式3に示す架橋されたオリゴマー又はコオリゴマー(Rxは、Ra、Rb、Rc等の同種又は異種の有機基、nは自然数である。)である請求項3記載の無機粒子の製造方法。
    (式3)
  5. 前記無機塩と前記低重合体とを結合可能なアルコキシドをさらに混合する請求項2乃至4のいずれか1項記載の無機粒子の製造方法。
  6. 第1水溶性物質のCaイオン及び第2水溶性物質の陰イオンが反応した無機塩と、両末端のフルオロアルキル基が自己との間又は他との間の分子間凝集力によって凝集しているとともに、該無機塩の表面に官能基が結合しているオリゴマー及び/又はコオリゴマーである低重合体とからなることを特徴とする無機粒子。
  7. 前記低重合体は、下記式1に示すオリゴマー(RFはフルオロアルキル基、R1は有機基、xは自然数である。)又は下記式2に示すコオリゴマー(RFはフルオロアルキル基、R2及びR3は有機基、x及びyは自然数である。)である請求項6記載の無機粒子。
    (式1)
    (式2)
  8. 前記低重合体は、下記式3に示す架橋されたオリゴマー又はコオリゴマー(Rxは、Ra、Rb、Rc等の同種又は異種の有機基、nは自然数である。)である請求項7記載の無機粒子。
    (式3)
  9. 前記無機塩はCaCO3からなり、該無機塩と前記低重合体とは、官能基を介して結合している請求項7又は8記載の無機粒子。
  10. 前記無機塩と前記官能基との間にはシロキサン骨格が存在している請求項9記載の無機粒子。
  11. 樹脂からなるマトリックスと、該マトリックス中に分散された請求項6乃至10のいずれか1項記載の無機粒子とを含むことを特徴とする樹脂製品。
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