JP2001301869A - ディスク収納体の収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望のディスク状記録媒体の検索性を向上
し、ディスク収納体を効率的に収納する。 【解決手段】 複数のディスクケース３が厚み方向に重
ねて収納されるケース収納部２４と、このケース収納部
２４に対してディスクケース３を挿脱するための挿脱用
の開口２５とを有するケース体２１を備える。そして、
ケース体２１のケース収納部２４に収納された各ディス
クケース３の外周部を揃えて整列させた状態に配列させ
る第１の配列状態と、ケース体２１の挿脱用の開口２５
から各ディスクケース３の主面の外周部の一部を外方に
臨ませるように段差状に突出させた状態に配列させる第
２の配列状態とに切り替える配列切替え機構２２を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばディスク状
記録媒体が収納されたディスクケースや、ディスク状記
録媒体を有するディスクカートリッジや、ディスクカー
トリッジが収納されたディスクケース等を収納するディ
スク収納体の収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、光学ディスクは、主にディスクケ
ース内に収納された形態で流通されている。光学ディス
クとして例えばＣＤ（Compact Disc）やＣＤ−ＲＯＭ(R
ead Only Memory)が収納される従来のディスクケースに
は、厚さが１０ｍｍ程度に形成されたディスクケースが
知られている。

【０００３】従来のディスクケースは、光学ディスクが
載置されて保持されるディスク保持部材と、このディス
ク保持部材を収納するケース本体と、このケース本体に
対して開閉可能に設けられた蓋体とを有している。

【０００４】ディスク保持部材は、樹脂材料によって略
矩形状をなす板状に形成されており、略中央部に光学デ
ィスクの中心穴を保持する保持部が形成されている。ま
た、ディスク保持部材には、外周部に、ケース本体に対
して着脱可能に係合する係合爪が形成されている。

【０００５】ケース本体は、樹脂材料によって矩形状に
形成されており、ディスク保持部材を収納する収納部を
有している。収納部には、ディスク保持部材の係合爪が
係合する係合凹部が形成されており、ディスク保持部材
が着脱可能に収納されている。

【０００６】蓋体は、透明な樹脂材料によって矩形状に
形成されており、ディスク保持部材に保持された光学デ
ィスクを覆うに足る大きさに形成されている。蓋体に
は、ケース本体に回動可能に支持される回動支軸を有す
るヒンジ部が形成されている。また、ケース本体は、蓋
体のヒンジ部の回動支軸を支持する軸孔が形成されてお
り、回動支軸を介して蓋体を回動可能に支持している。

【０００７】また、蓋体の内側には、ディスク保持部材
に収納された光学ディスクに記録された情報の収録内容
を表示する第１のラベルシートや、この第１のラベルシ
ートを有する小冊子等を収納するラベル収納部が形成さ
れている。このラベル収納部には、第１のラベルシート
等を保持するための複数の保持爪が一体に形成されてい
る。

【０００８】また、ケース本体には、背面に臨まされて
光学ディスクに記録された情報の収録内容の表題を示す
タイトルラベルと、底面に臨まされて光学ディスクの収
録内容の詳細を示すインデックスラベルとを有する第２
のラベルシートが、背面と底面に跨って配設されてい
る。

【０００９】以上のように構成されたディスクケース
は、ディスク保持部材に光学ディスクが保持され、ケー
ス本体に対して蓋体が閉塞されることにより、光学ディ
スクを収納している。

【００１０】そして、従来のディスクケースは、例え
ば、収納棚や、複数のディスクケースを収納する略箱状
のケース収納ボックス等に多数個を並列して収納する際
に、各ディスクケースの背面側に位置する第２のラベル
シートのタイトルラベルのみを外方に臨ませた状態でケ
ース収納部に収納されて、収納された状態でタイトルラ
ベルを視認することにより、各ディスクケース内の光学
ディスクの収録内容が確認されて、タイトルラベルが必
要な光学ディスクを検索するために利用されている。

【００１１】また、従来のディスクケースとしては、一
般的な厚み１０ｍｍに比して厚みが７ｍｍ程度又は５ｍ
ｍ程度とされて、薄型化が図られたディスクケースがあ
る。このディスクケースは、光学ディスクを保持するデ
ィスク保持部を有するケース本体と、このケース本体に
対して開閉可能に設けられた蓋体とを有している。

【００１２】そして、このようなディスクケースには、
従来の１０ｍｍ厚のディスクケースの外形寸法との統一
化を図るために、蓋体を回動可能に支持するヒンジ部側
に、特に利用されていない未使用部分が一体に設けられ
ている。この未使用部分は、ディスクケースの幅方向に
亘って形成された凹部を有している。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の１０ｍｍ厚のディスクケースは、例えばＣＤ
−Ｒ(Recordable)、ＣＤ−ＲＷ(ReWritable)等の情報を
書き込み可能或いは追記可能とされる光学ディスクを収
納するために利用された場合、ケース本体の背面及び側
面側に第２のラベルシートが挟み込まれて配設されてい
るため、第２のラベルシートのタイトルラベルやインデ
ックスラベルに文字を筆記する際に、ケース本体に対し
てディスク保持部材を分解して、第２のラベルシートを
一旦取り出す作業が必要となる。このため、従来のディ
スクケースは、記録された情報の収録内容等を表示する
第２のラベルシートをケース本体内から一旦取り出して
書き込む必要があり、作業が煩わしいという問題があ
る。

【００１４】更に、従来のディスクケースは、第２のラ
ベルシートに収録内容等を筆記した後に、ケース本体内
に第２のラベルシートを収納するとともに、ケース本体
に対してディスク保持部材を再度組み立てる作業が必要
となるため、第２のラベルシートに収録内容を筆記する
作業が大変煩雑であるという問題がある。したがって、
従来のディスクケースにおいて、実際には、第２のラベ
ルシートのタイトルラベル等がほとんど使用されていな
い。

【００１５】このため、ユーザは、タイトルを表示する
作業が煩わしいことにより、光学ディスクの主面上にタ
イトル等の文字を筆記する程度の場合が多く、複数のデ
ィスクケースが厚み方向に重ねて収納された際に、タイ
トルを目視不能であるため、所望の光学ディスクの検索
性が著しく乏しかった。

【００１６】また、上述した薄型化が図られたディスク
ケースにおいては、複数のディスクケースを厚み方向に
重ねて収納された際に外方に臨まされる未使用部分の側
面であるディスクケースの背面にタイトルラベル等を設
けることが考えられるが、この背面の幅が狭いために比
較的小さい文字でタイトルを書き込む必要があり、筆記
の作業性が乏しいとともに記入された文字を視認しづら
いという問題がある。したがって、薄型化が図られたデ
ィスクケースにおいて、背面にタイトルラベル等を設け
ることが実用化されていない。

【００１７】このため、薄型化が図られたディスクケー
スは、未使用部分の主面側に位置してタイトルラベルを
設けることが考慮されるが、上述のようなケース収納ボ
ックス内に厚み方向に重ねて収納された際に、外方から
主面側に位置するタイトルラベルを目視不能であるた
め、各ディスクケースを一旦取り出してタイトルラベル
を確認する作業が必要となり、タイトルラベルの確認作
業が煩わしく、所望の光学ディスクの検索性が乏しいと
いう問題がある。

【００１８】また、上述のように主面側にタイトルラベ
ルが設けられたディスクケースは、タイトルラベルが位
置する未使用部分の主面側を外方に臨ませるように段差
状に配列させて収納することが考えられるが、段差状に
突出させて配列させることによって必要とされる収納ス
ペースが大きくなり、嵩張るという不都合もある。

【００１９】そこで、本発明は、所望のディスク状記録
媒体の検索性を向上し、ディスク収納体を効率的に収納
することを可能とするディスク収納体の収納ケースを提
供することを目的とする。

【００２０】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係るディスク収納体の収納ケースは、デ
ィスク状記録媒体が収納された複数のディスク収納体が
厚み方向に重ねて収納される収納部と、この収納部に対
してディスク収納体を挿脱するための開口とを有するケ
ース体を備える。そして、ディスク収納体の収納ケース
は、ケース体の収納部に収納された各ディスク収納体の
外周部を揃えて整列させた状態に配列させる第１の配列
状態と、ケース体の開口から各ディスク収納体の主面の
外周部の一部を外方に臨ませるように段差状に突出させ
た状態に配列させる第２の配列状態とに切り替える配列
切替え手段を備える。

【００２１】以上のように構成したディスク収納体の収
納ケースは、配列切替え手段によって、収納部に収納さ
れた複数のディスク収納体を第１の配列状態と第２の配
列状態とに必要に応じて切り替えられる。配列切替え手
段は、複数のディスク収納体の外周部を揃えて収納部内
に収納された第１の配列状態から第２の配列状態とされ
た際に、複数のディスク収納体の外周部の一部を外方に
臨ませるように段差状に配列させる。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について、ディスク収納ケースを図面を参照して説明す
る。

【００２３】図１及び図２に示すように、ディスク収納
ケース１は、例えば、光学ディスクが収納された複数の
ディスクケース３が厚み方向に重ねられてそれぞれ収納
される。

【００２４】一般に、この種のディスクケース３として
は、例えば厚さ等が異なる複数種のディスクケースが知
られている。例えば図３に示すように、厚さが５ｍｍ程
度に形成されたディスクケース３は、光学ディスクが収
納されるディスク収納部８を有するケース本体６と、デ
ィスク収納部８に対して開閉可能に設けられた蓋体７と
を備えている。

【００２５】ケース本体６には、図３に示すように、略
矩形状に形成されており、外周部に、蓋体７を回動可能
に支持する一組の支持片１０，１０がそれぞれ一体に突
出形成されている。これら支持片１０，１０には、蓋体
７を回動可能に支持する回動支軸１１，１１が一体に突
出形成されている。蓋体７は、図３に示すように、略矩
形状をなす平板状に形成されており、回動支軸１１，１
１を介してケース本体の各支持片１０，１０に回動可能
に支持されている。また、蓋体７の外周部には、ケース
本体６の支持片１０，１０の間の領域に、従来、一般的
な厚さ１０ｍｍ程度のディスクケースの外形寸法との統
一化を図るために、未使用部分１３が一体に形成されて
いる。この未使用部分１４は、ディスクケース３の主面
側に開口された略矩形状の凹部１４を有している。

【００２６】そこで、本発明に係るディスク収納ケース
に収納されるディスクケース３は、未使用部分１３の凹
部１４を、ディスク収納部８に収納される光学ディスク
に記録された情報の収録内容等を表示するための表示部
として利用するとともに、ディスクケース３を保持する
ための保持部としても利用する。そして、ディスクケー
ス３には、未使用部分１３の凹部１４内に、光学ディス
クの収録内容の表題を示すタイトルラベル１５が設けら
れている。タイトルラベル１５は、例えば接着層を有す
るシート状に形成されており、タイトルが筆記された後
に、凹部１４内に貼付されて設けられる。したがって、
このディスクケース３は、主面の外周部の一側端に位置
する凹部１４のタイトルラベル１５を目視することによ
り、ディスク収納部８内に収納された光学ディスクの収
録内容等を確認することが可能とされている。

【００２７】また同様に、図示しないが、厚さが７ｍｍ
程度に形成されるディスクケースは、ケース本体の外周
部に、主面側に開口された凹部を有する未使用部分が一
体に形成されるとともに、蓋体の外周部に、ケース本体
に回動可能に支持される一組の支持片がそれぞれ一体に
突出形成されている。したがって、このディスクケース
においても、未使用部分を表示部及び保持部として利用
することができる。

【００２８】本発明に係るディスク収納ケース１は、上
述したような一般的なディスクケース３が収納されるケ
ースとして以下説明するが、ディスク収納部を有するデ
ィスクトレイや、光学ディスクが回転可能に収納された
ディスクカートリッジ及びディスクカートリッジが収納
されたディスクケース等の他のディスク収納体が収納さ
れるように適用されもよい。また、ディスク収納ケース
１は、ディスク状記録媒体として例えば、情報が追記可
能とされるＣＤ−Ｒ(Recordable)や情報の書き替え可能
とされるＣＤ−ＲＷ(ReWritable)、ＣＤ−ＲＯＭ(Read
Only Memory)等の光学ディスクに適用されるが、例えば
光磁気ディスクや磁気ディスク等の他のディスク状記録
媒体に適用されてもよいことは勿論である。

【００２９】以上のように構成されたディスクケース３
が収納されるディスク収納ケース１を以下説明する。本
発明に係るディスク収納ケース１は、図１、図２及び図
３に示すように、複数のディスクケース３が収納される
ケース体２１と、このケース体２１内に収納された複数
のディスクケース３を矢印ａ₁ 方向及びａ₂ 方向にそれ
ぞれ移動させて配列を切り替える配列切替え機構２２と
を備えている。

【００３０】ケース体２１は、図４及び図５に示すよう
に、例えば厚紙等によって略矩形をなす底面部２３を有
する箱状に形成されており、所定の形状に切断された厚
紙シートを折り返すことにより組み立てられている。

【００３１】ケース体２１は、図４に示すように、複数
のディスクケース３が収納されるケース収納部２４と、
このケース収納部２４に対してディスクケース３を挿脱
するための挿脱用の開口２５とを有している。

【００３２】配列切替え機構２２は、図１に示すよう
に、ケース収納部２４内に収納された複数のディスクケ
ース３の外周部を揃えて整列させた状態に配列させる第
１の配列状態と、図２に示すように、ケース収納部２４
内に収納された複数のディスクケース３の外周部を挿脱
用の開口２５から外周側の凹部１４を突出させた状態に
配列させる第２の配列状態とに切り替える。

【００３３】この配列切替え機構２２は、図４に示すよ
うに、ケース収納部２４に収納された複数のディスクケ
ース３を第１の配列状態及び第２の配列状態とに切り替
えるために第１の形態及び第２の形態とに変形可能とさ
れる配列切替え部材２７と、複数のディスクケース３を
第２の配列状態にさせた配列切替え部材２７を保持する
基台２８と、ケース収納部２４の収納領域をケース体２
１の厚み方向に二分割する仕切板２９とを有している。

【００３４】配列切替え部材２７は、図４に示すよう
に、例えばポリプロピレン等の弾性を有する樹脂材料に
よって形成されており、第２の配列状態のときに最上段
に位置されるディスクケース３を支持する支持部３１
と、この支持部３１に対して折曲可能に設けられて支持
部３１をケース体２１の底面部２３から離間させる矢印
ａ₁ 方向に移動させる一組の脚部３２，３２とを有して
いる。

【００３５】配列切替え部材２７は、第１の形態のとき
に、支持部３１及び一組の脚部３２，３２がそれぞれ平
行とされる略平板状を呈して、基台２８の主面に沿って
配設される。

【００３６】支持部３１は、図６に示すように、ケース
体２１の底面部２３の略中央に対応するように形成され
ている。支持部３１には、第２の配列状態のときに最上
段に位置するディスクケース３の外周部を支持する支持
片３５，３５，３５，３５が、この支持部３１の主面に
平行にそれぞれ一体に形成されている。これら支持片３
５，３５，３５，３５は、支持部３１の中央からケース
体２１の幅方向に所定の変位量だけずらした位置に形成
されており、ディスクケース３の一側面の中央から幅方
向にずらした位置をそれぞれ支持する。これら支持片３
５，３５，３５，３５によれば、上述したディスクケー
ス３の他に、例えばディスクトレイ（図示せず）のよう
に、一側面の中央にディスク収納部から光学ディスクを
取り出すための切り欠き部が形成されたディスク収納体
に対応することが図られており、切り欠き部の位置を避
けた位置を確実に支持することが可能とされている。な
お、配列切替え部材２７は、支持部３１によってディス
クケース３の一側面の中央を支持するように構成されて
もよい。

【００３７】また、支持部３１には、図７に示すよう
に、ケース体２１の底面部２３に対向する側に、矢印ａ
₁ 方向に移動操作するための操作部３６が一体に突出形
成されている。また、支持部３１の中央には、仕切板２
９が係合されて取り付けられる取付け溝３７が形成され
ている。

【００３８】各脚部３２，３２は、図６に示すように、
支持部３１を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられて
おり、弾性変形可能とされるヒンジ部４１を介して支持
部３１に一端がそれぞれ一体に連結されて形成されてい
る。各脚部３２，３２は、図６に示すように、先端側に
向かって幅広とされる略二等辺三角形をなして形成され
ており、各等辺の外周部に沿って、各ディスクケース３
の外周部が載置されて各ディスクケース３を各々支持す
る複数の支持面４３が段差状に切り欠かれてそれぞれ形
成されている。これら各支持面４３は、図２に示すよう
に、各ディスクケース３の凹部１４を段差状にそれぞれ
外方に臨ませるように所定の段差を以てそれぞれ形成さ
れている。

【００３９】また、脚部３２には、図６に示すように、
先端側の底辺に、基台２８上を摺動するとともに基台２
８に係合する係合爪４４が一体に形成されている。ま
た、脚部３２には、図７に示すように、ヒンジ部４１に
隣接する位置に、支持部３１に対して折曲された際に、
支持部３１に対して所定の角度以上に折曲されることを
防止するための突当部４６が一体に突出形成されてい
る。脚部３２は、図７に示すように、支持部３１に対し
て所定の角度に折曲されたときに、突当部４６が支持部
３１の外周部に突き当てられることによって、支持部３
１に対して脚部３２が必要以上に折曲されて第１の形態
に復帰不能となることが確実に防止されている。

【００４０】基台２８は、図８に示すように、例えばＡ
ＢＳ（アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン）樹脂
等の樹脂材料によって略矩形をなす平板状に形成されて
いる。基台２８は、外形寸法が、ケース体２１の底面部
２３よりやや小に形成されており、ケース体２１の底面
部２３に配設されている。

【００４１】基台２８の主面上には、図８に示すよう
に、長辺方向の略中央に、第２の形態に変形される配列
切替え部材２７の各脚部３２，３２が進入する略矩形状
の凹部４８が設けられている。また、基台２８の主面上
には、図８に示すように、短辺方向の両側に位置して、
配列切替え部材２７の各脚部３２，３２の先端が摺動す
る帯状の摺動部５０，５０が、凹部４８の内外方に跨り
長辺方向に亘ってそれぞれ形成されている。また、凹部
４８内の長辺方向の両側には、摺動部５０，５０上に位
置して、配列切替え部材２７の各脚部３２，３２の先端
部の幅方向の両側が各々係合される係合壁４９，４９，
４９，４９がそれぞれ形成されている。

【００４２】また、基台２８の主面には、図８に示すよ
うに、中央に、配列切替え部材２７の支持部３１を矢印
ａ₁ 方向に移動操作するための円形状の移動操作用の開
口５１が貫通して設けられている。また、基台２８の主
面には、各係合壁４９に臨む位置に、配列切替え部材２
７の各脚部３２，３２を矢印ａ₁ 方向にそれぞれ移動操
作することによって、各脚部３２，３２の係合爪４４と
基台２８の係合壁４９との係合状態を解除するための円
形状の解除操作用の開口５２，５２が貫通してそれぞれ
設けられている。

【００４３】また、基台２８には、図８に示すように、
ケース体２１の幅方向の一側面の内壁に臨まされる長辺
方向の一端側の外周部に、ケース体２１の内壁に係合す
る係合突起５５を有する弾性変位部５４が一体に形成さ
れている。弾性変位部５４は、係合突起５５が、ケース
体２１の幅方向に弾性変位可能とされており、ケース収
納部２４の幅のバラツキに応じて弾性変位することによ
って、ケース体２１の内壁に確実に係合される。そし
て、基台２８は、係合突起５５がケース収納部２４の内
壁に係合することによって、ケース体２１の底面部２３
に隣接する位置に固定されている。

【００４４】また、ケース体２１の底面部２３には、図
５に示すように、基台２８の移動操作用の開口５１及び
解除操作用の開口５２，５２にそれぞれ対応する位置
に、これら各開口５１，５２よりやや小径とされる円形
状の移動操作用の開口５７及び解除操作用の開口５８，
５８がそれぞれ貫通して設けられている。したがって、
底面部２３の移動操作用の開口５７及び解除操作用の開
口５８，５８によれば、基台２８の移動操作用の開口５
１及び解除操作用の開口５２，５２を介して、ケース体
２１の底面部２３の外方から配列切替え部材２７の支持
部３１及び各脚部３２，３２を指先等により矢印ａ₁ 方
向に押し込み操作することが可能とされている。

【００４５】仕切板２９は、例えば、所定の形状に切断
された厚紙によって形成されており、図４及び図９に示
すように、ケース収納部２４の収納領域をケース体２１
の厚み方向に二分割する主面部６１と、ケース収納部２
４の幅方向の両側面に沿ってケース収納部２４内を矢印
ａ₁ 方向及びａ₂ 方向に摺動可能とされる一組のガイド
面部６２，６２とを有している。

【００４６】主面部６１は、ケース収納部２４の幅より
やや小とされる幅に形成されている。

【００４７】各ガイド面部６２，６２は、図４、図９及
び図１０に示すように、この主面部６１に直交する方向
に折曲される折曲片６４と、主面部６１の一部を主面部
６１に直交する方向に切り起こされた切り起こし片６５
とを有している。

【００４８】また、仕切板２９には、図４、図９及び図
１０に示すように、ケース体２１の底面部２３に臨む一
側端の中央に、配列切替え部材２７の支持部３１に取り
付けられる取付け片６６が一体に突出して設けられてい
る。仕切板２９は、図１０に示すように、支持部３１の
取付け溝３７内に取付け片６６を挿入させて例えば接着
剤を充填させて固化させることにより、支持部３１に固
定されている。

【００４９】なお、仕切板は、樹脂材料によって成形す
ることにより、主面部に一組のガイド部が一体に形成さ
れてもよく、配列切替え部材の支持部と一体に形成され
てもよい。また、仕切板は、ガイド面部が除去された主
面部のみを有する形状とされて、この主面部の両側端が
ケース体に設けられるガイド溝に移動可能に支持される
ように構成されてもよい。

【００５０】以上のように構成されたディスク収納ケー
ス１について、配列切替え機構２７によって、ケース体
２１に収納された複数のディスクケース３が、第１の配
列状態と第２の配列状態とに切り替えられる動作を図面
を参照して説明する。

【００５１】まず、ディスク収納ケース１は、図１及び
図１１（ａ）に示すように、ケース収納部２４内に厚み
方向に重ねて収納された複数のディスクケース３が、外
周部を揃えて整列された状態にそれぞれ配列された第１
の配列状態のとき、ケース体２１の底面部２３に設けら
れた基台２８の主面に沿って配列切替え部材２７が位置
されることにより、配列切替え部材２７が、支持部３１
の支持片３５，３５，３５，３５が各脚部３２，３２の
主面と平行にされて略平板状を呈する第１の形態とされ
ている。また、ケース収納部２４内に収納された各ディ
スクケース３は、凹部１４を挿脱用の開口２５側に位置
させる向きでそれぞれ収納されている。

【００５２】配列切替え機構２２は、図１１（ａ）及び
図１１（ｂ）に示すように、第１の配列状態から第２の
配列状態に切り替えられる場合、ケース体２１の底面部
２３の外方から移動操作用の開口５７に指先等を挿入さ
せて基台２８の移動操作用の開口５７を挿通させること
により、配列切替え部材２７の支持部３１が矢印ａ₁方
向に押し込み操作される。配列切替え部材２７は、図１
１（ｂ）に示すように、矢印ｇ方向に負荷される各ディ
スクケース３の重量に抗して支持部３１が矢印ａ₁ 方向
に移動操作されることに伴って、支持部３１に対して各
脚部３２，３２がヒンジ部４１を介して折曲されて、各
脚部３２，３２の先端側が互いに近接する方向にそれぞ
れ移動される。配列切替え部材２７は、支持部３１に対
して折曲された各脚部３２，３２が、基台２８の摺動部
５０，５０上をそれぞれ摺動して、係合壁４９，４９，
４９，４９が設けられた位置を通過して凹部４８の内方
に進入する。

【００５３】配列切替え部材２７は、支持部３１が矢印
ａ₁ 方向に移動するとともに、支持部３１に対して各脚
部３２，３２が折曲されることに伴って、支持部３１の
支持片３５，３５，３５，３５及び各脚部３２，３２の
各支持面４３によって、ケース収納部２４に収納された
各ディスクケース３がそれぞれ支持されて、矢印ａ₁方
向に段差状にそれぞれ移動される。また、仕切板２９
は、支持部３１が矢印ａ₁ 方向に移動することに伴っ
て、ガイド面部が６２，６２ケース収納部２４の内壁を
摺動されて、矢印ａ₁ 方向に移動される。

【００５４】そして、図１１（ｃ）に示すように、指先
等による配列切替え部材２７の移動操作を停止すること
により、配列切替え機構２２は、各ディスクケース３の
重量によって、支持部３１が矢印ａ₂ 方向に移動される
とともに、各脚部３２，３２の先端側が凹部４８内の摺
動部５０，５０上を摺動されて、互いに離間する方向に
移動される。配列切替え部材２７は、各脚部３２，３２
の係合爪４４が基台２８の凹部４８の係合壁４９に係合
されることにより、矢印ａ₂ 方向に移動する支持部３１
が所定位置に停止されて、第２の形態に変形される。配
列切替え部材２７は、各脚部３２，３２の係合爪４４が
凹部４８の係合壁４９に係合されることによって第２の
形態が保持されるため、図２に示すように、各ディスク
ケース３をケース体２１の挿脱用の開口２５から各ディ
スクケース３の凹部１４を段差状にそれぞれ外方に臨ま
せた第２の配列状態に切り替えられるとともに、この第
２の配列状態が保持される。

【００５５】配列切替え機構２２は、図２に示すよう
に、第２の配列状態のときに、ケース収納部２４内に収
納された複数のディスクケース３が、仕切板２９によっ
て２分割された各収納領域内で、各ディスクケース３の
凹部１４のタイトルラベル１５を外方に臨ませるように
段差状にそれぞれ配列させて、全体略山形を呈するよう
に配列される。

【００５６】したがって、配列切替え機構２２は、各デ
ィスクケース３の凹部１４のタイトルラベル１５を目視
することにより、ケース収納部２４内に収納された複数
のディスクケース３から所望のディスクケース３を迅速
に選択して、凹部１４に指先等をかけて保持することに
より、ケース収納部２４内から容易に取り出すことがで
きる。

【００５７】つぎに、配列切替え機構２２は、図１１
（ｄ）に示すように、第２の配列状態から第１の配列状
態に切り替えられる場合、ケース体２１の底面部２３の
外方から各解除操作用の開口５８，５８及び基台２８の
解除操作用の開口５２、５２に指先等を挿通させて、こ
の指先等によって配列切替え部材２７の各脚部３２，３
２が矢印ａ₁ 方向にそれぞれ押し込み操作される。

【００５８】図１１（ｅ）に示すように、配列切替え部
材２７は、各脚部３２，３２が矢印ａ₁ 方向に移動され
たときに、基台２８の凹部４８の係合壁４９と各脚部３
２，３２の係合爪４４との係合状態が解除されて、各デ
ィスクケース３の重量により、各脚部３２，３２の先端
側が互いに離間する方向にそれぞれ移動される。配列切
替え部材２７は、各脚部３２，３２の先端側が互いに離
間する方向に移動されることにより、各脚部３２，３２
の係合爪４４が基台２８の凹部４８の外方側に移動され
て、基台２８上の主面上に沿って摺動される。

【００５９】そして、図１１（ｆ）に示すように、配列
切替え部材２７は、各ディスクケース３の重量によっ
て、支持部３１が矢印ａ₂ 方向に更に移動されるととも
に、各脚部３２，３２の主面が基台２８の主面と平行と
された第１の形態に変形されて、各ディスクケース３が
第１の配列状態に復帰される。

【００６０】なお、配列切替え機構２２は、第２の配列
状態から第１の配列状態に切り替える場合、各ディスク
ケース３が第２の配列状態とされたケース体２１を一
旦、挿脱用の開口２５を逆さまにさせるような向きに傾
斜させて、挿脱用の開口２５から各ディスクケース３を
更に突出させることによって、配列切替え部材２７が第
１の形態に変形するため、配列切替え部材２７の各脚部
３２，３２を押し込み操作することなく、第１の配列状
態に容易に復帰させることもできる。

【００６１】また、上述した配列切替え機構２２は、第
２の配列状態のときに最下段に位置されるディスクケー
ス３が配列切替え部材２７の各脚部３２，３２の最下段
側の支持面４３に支持されることにより、矢印ａ₁ 方向
に移動されるように構成されたが、最下段に位置される
ディスクケース３のみを移動させることなくこのディス
クケース３の凹部１４を外方に臨ませるように、ディス
クケース３の凹部１４を突出させる高さに応じてケース
収納部２４の深さを浅く形成するように構成されてもよ
い。すなわち、このような配列切替え機構によれば、第
２の配列状態のときに最下段に位置されるディスクケー
ス３を除く他のディスクケース３が、配列切替え部材２
７の各脚部３２，３２の支持面４３にそれぞれ支持され
るにように構成される。

【００６２】上述したように、ディスク収納ケース１
は、配列切替え機構２２を備えることによって、複数の
ディスクケース３がコンパクトに収納される第１の配列
状態と、凹部１４のタイトルラベル１５を目視可能とさ
れる第２の配列状態とに必要に応じて切り替えることが
できるため、ケース体２１に収納された複数のディスク
ケース３から任意のディスクケース３を迅速に選択し
て、所望のディスクケース３を容易に取り出すことがで
きる。また、このディスク収納ケース１によれば、第１
の配列状態に切り替えることによって、複数のディスク
ケース３を効率的に収納することができる。

【００６３】また、このディスク収納ケース１によれ
ば、紙製のケース体２１を備えることにより、従来のケ
ース収納ボックスと同等以下の製造コストで製造するこ
と可能とされて廉価に提供することができる。また、こ
のディスク収納ケース１によれば、配列切替え機構２２
が各ディスクケース３を第１の配列状態と第２の配列状
態に切り替えることにより、上述したディスクケース３
のような一般的なディスク収納体を利用することが可能
とされるため、製造コストを削減することができる。ま
た、このディスク収納ケース１によれば、ケース体２１
及び配列切替え機構２２の仕切板２９を、例えば再生紙
等によって作製することによって、製造コストを更に削
減することも可能とされる。

【００６４】また、ディスク収納ケース１によれば、ケ
ース収納部２４が仕切板２９によって各収納領域に分割
されることによって、ケース収納部２４から取り出され
たディスクケース３を再度収納する際に、所定の収納位
置と異なる隣接する他の収納領域側に誤って収納するこ
とを防止することができる。

【００６５】なお、図示しないが、ディスク収納ケース
１には、ケース体２１の挿脱用の開口２５を開閉する蓋
体が設けられてもよい。このような蓋体は、例えば、ケ
ース体２１に一体に形成されたり、ケース体２１に着脱
可能に設けられてもよい。また、蓋体は、紙製のケース
体２１に一体に形成される場合、例えば、ケース体２１
に対して折曲可能とするヒンジ部分に沿って破線状に切
断することにより、容易に折曲可能とされるとともに、
必要に応じて蓋体を除去可能とするように形成されても
よい。

【００６６】

【発明の効果】上述したように本発明に係るディスク収
納体の収納ケースによれば、収納部内に収納された複数
のディスク状記録媒体から所望のディスク状記録媒体を
迅速に選択して容易に取り出すことが可能とされて検索
性を向上することができる。

【００６７】また、このディスク収納体の収納ケースに
よれば、複数のディスク収納体を効率的に収納すること
ができる。また、このディスク収納体の収納ケースは、
製造コストを削減することが可能とされるため、廉価に
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るディスク収納ケースの第１の配列
状態を示す斜視図である。

【図２】上記ディスク収納ケースの第２の配列状態を示
す斜視図である。

【図３】上記ディスク収納ケースに収納されるディスク
ケースの一例を示す斜視図である。

【図４】上記ディスク収納ケースを示す分解斜視図であ
る。

【図５】上記ディスク収納ケースを示す底面部を外方か
ら示す平面図である。

【図６】上記ディスク収納ケースが備える配列切替え機
構が有する配列切替え部材を示す平面図である。

【図７】上記配列切替え部材の要部を説明するために示
す縦断面図である。

【図８】上記配列切替え機構が有する基台を示す平面図
である。

【図９】上記配列切替え機構が有する仕切板を展開して
示す平面図である。

【図１０】上記仕切板を説明するために示す斜視図であ
る。

【図１１】上記配列切替え機構の動作を説明するために
示す模式図である。

【符号の説明】

１ ディスク収納ケース、３ ディスクケース、２１
ケース体、２４ ケース収納部、２２ 配列切替え機
構、２７ 配列切替え部材、２８ 基台、２９仕切板

フロントページの続き (72)発明者 志賀 隆司 東京都千代田区神田神保町２丁目38番 株 式会社スタート・ラボ内 Ｆターム(参考） 3E036 AA13 BA03 CA10 3E068 AA10 AB01 AC05 BB06 CC07 CD02 CD05 CE03 DD40 DE12 DE13 EE26

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスク状記録媒体が収納された複数の
   ディスク収納体が厚み方向に重ねて収納される収納部
   と、上記収納部に対して上記ディスク収納体を挿脱する
   ための開口とを有するケース体と、 上記ケース体の上記収納部に収納された各ディスク収納
   体の外周部を揃えて整列させた状態に配列させる第１の
   配列状態と、上記ケース体の開口から各ディスク収納体
   の主面の外周部の一部を外方に臨ませるように段差状に
   突出させた状態に配列させる第２の配列状態とに切り替
   える配列切替え手段とを備えることを特徴とするディス
   ク収納体の収納ケース。
2. 【請求項２】 上記ケース体の上記収納部に収納される
   ディスク収納体には、ディスク状記録媒体に記録された
   情報の収録内容を示す表示部が主面の外周部の一側端に
   位置して設けられ、 上記配列切替え手段は、上記第２の配列状態のときに、
   複数のディスク収納体の各表示部がそれぞれ外方に臨ま
   されるように、段差状に配列させることを特徴とする請
   求項１に記載のディスク収納体の収納ケース。
3. 【請求項３】 上記配列切替え手段は、上記第２の配列
   状態のときに最上段に位置されるディスク収納体が支持
   される支持部と、上記支持部に対して折曲可能に設けら
   れて上記支持部を上記ケース体の底面部に直交する方向
   に移動させるとともに各ディスク収納体を段差状にそれ
   ぞれ支持する脚部とを有し、上記第１の配列状態のとき
   に上記ケース体内の底面部に沿って略平板状にされる第
   １の形態と、上記第２の配列状態のときに上記支持部に
   対して上記脚部を折曲させて第２の形態とに変形可能と
   される配列切替え部材と、 上記配列切替え部材を第２の形態に保持する保持手段と
   を備えることを特徴とする請求項１に記載のディスク収
   納体の収納ケース。
4. 【請求項４】 上記配列切替え部材には、上記脚部に、
   複数のディスク収納体を段差状に配列させてそれぞれ支
   持する複数の支持面が設けられたことを特徴とする請求
   項３に記載のディスク収納体の収納ケース。
5. 【請求項５】 上記配列切替え手段は、上記配列切替え
   部材を第１の形態と第２の形態とに切替え操作するため
   の切替え操作手段を有することを特徴とする請求項３に
   記載のディスク収納体の収納ケース。
6. 【請求項６】 上記保持手段は、上記ケース体内の底面
   部に配設され、上記配列切替え部材が上記第２の状態と
   された際に、上記脚部の両端が係合される係合部が設け
   られた基台を有することを特徴とする請求項３に記載の
   ディスク収納体の収納ケース。
7. 【請求項７】 上記ケース体の底面部及び上記基台に
   は、上記ケース体の底面部の外方側から上記配列切替え
   部材を移動操作するための操作用の開口が設けられたこ
   とを特徴とする請求項６に記載のディスク収納体の収納
   ケース。
8. 【請求項８】 上記ケース体の底面部及び上記基台に
   は、上記ケース体の底面部の外方側から上記基台の係合
   部と上記配列切替え部材の上記脚部との係合状態を解除
   するための解除用の開口が設けられたことを特徴とする
   請求項６に記載のディスク収納体の収納ケース。
9. 【請求項９】 上記配列切替え手段は、上記収納部の収
   納領域をディスク収納体の厚み方向に分割するととも
   に、上記収納部に収納されたディスク収納体の主面に平
   行な方向に移動可能に設けられた仕切板を有し、 上記配列切替え手段は、上記仕切板を介して分割された
   各収納領域に、複数のディスク収納体が段差状にそれぞ
   れ配列されることを特徴とする請求項１に記載のディス
   ク収納体の収納ケース。
10. 【請求項１０】 上記仕切板は、上記配列切替え部材の
    上記支持部と一体的に移動されることを特徴とする請求
    項９に記載のディスク収納体の収納ケース。
11. 【請求項１１】 上記ケース体には、上記開口を開閉可
    能とする蓋体が設けられたことを特徴とする請求項１に
    記載のディスク収納体の収納ケース。
12. 【請求項１２】 上記ケース体は、紙製であることを特
    徴とする請求項１に記載のディスク収納体の収納ケー
    ス。