JP2001298993A - 駆動装置及び、駆動制御装置 - Google Patents

駆動装置及び、駆動制御装置

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JP2001298993A
JP2001298993A JP2000108086A JP2000108086A JP2001298993A JP 2001298993 A JP2001298993 A JP 2001298993A JP 2000108086 A JP2000108086 A JP 2000108086A JP 2000108086 A JP2000108086 A JP 2000108086A JP 2001298993 A JP2001298993 A JP 2001298993A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被駆動部材の実際の位置と、被駆動部材があ
るべき位置との間の差異を確実にリセットすることがで
きる駆動装置を提供する。 【解決手段】 検出停止手段4eが、第2の励磁手段4
bによる制御開始から所定時間、位置検出手段4dによ
る検出を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は駆動装置及び、駆動
制御装置に係わり、特に、ステッピングモータの回転に
より被駆動部材を駆動する駆動装置及び、ステッピング
モータを回転駆動するための駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述した駆動制御装置を組み込ん
だ駆動装置として、例えば、車両の速度やエンジンの回
転数を指示する指針を被駆動部材とする指示装置が知ら
れている。上記指示装置は、図1に示すように、2つの
励磁コイル1a1、1a2及び、NS極が交互に5極づ
つ着磁され、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態の変
化に追従して回転する回転子1bを有するステッピング
モータ1と、回転子1bの回転駆動に連動する指針2
と、回転子1bの回転駆動を指針2に伝えるギア3と、
励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御して、回転
子1bを正逆回転させる駆動制御装置4とを備えてい
る。
【0003】上記指示装置が例えば車速計に用いられて
いる場合、駆動制御装置4には、車速センサが計測した
車速情報に基づき算出した指針2の指示位置である目標
位置θと、現位置θ′との差である移動量θ−θ′に相
当する回転子1bの回転角度を示す角度データD1が供
給される。そして、駆動制御装置4がこの角度データD
1に応じて励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を制御
することにより、指針2が差分θ−θ′だけ移動して目
標位置を指示するようになる。
【0004】ところで、上記指示装置は、車体の振動あ
るいは雑音が重畳している角度データD1の入力等の原
因により、指針2が本来移動すべき移動量(=差分θ−
θ′)と、実際の移動量とが異なる脱調を起こしてしま
うことがあった。そして、この脱調が繰り返されると、
指針2が指示する速度と、速度センサが計測した速度情
報との間で差異が生じ、指示装置は正確な指示を行うこ
とができなくなってしまう。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、図1に示すように、指針2がゼロ(例えば0km/h)
を示す位置にストッパ5を設け、イグニッションオン、
オフ又はバッテリを接続するごとに、指針2をストッパ
5側に移動させると共に、ストッパ5に当接させてゼロ
位置に停止させることによって、指針2が指示する速度
と、速度センサが計測した速度情報との間の差異をリセ
ットするリセット動作を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た指示装置は、指針2を確実にストッパ5に当接させる
ため、指針2の振れ角Aより大きい角度(A+α)だけ
指針2を移動させるように回転子1bを回転させる必要
がある。このため、指針2が指示する速度と、速度セン
サが計測した速度情報との間で差異が生じていようが、
いまいが必ずリセット動作に指針2を角度(A+α)移
動させる分の時間を費やし、リセット動作に時間がかか
り過ぎるという問題があった。
【0007】また、指針2がストッパ5に当接して停止
しているにも拘わらず励磁コイル1a1、1a2の励磁
状態が制御し続けられるため、指針2がストッパ5に当
接したり離れたりを繰り返し、指針2がストッパ5に当
接する毎に「カチ、カチ」という音が生じ、運転者にと
ってその音は不快となる。
【0008】そこで、リセット動作により指針2がスト
ッパ5に当接しておらず、指針2が移動して回転子1b
が回転している間は、無励磁状態のコイルに誘導電圧が
生じ、一方、指針2がストッパ5に当接して、回転子1
bの回転が停止したときは、コイルに誘導電圧が生じて
ないことに着目し、無励磁状態のコイルに生じる誘導電
圧の有無に基づき、指針2がストッパ5と当接したこと
を検出すると、指針2の移動を停止するものが考えられ
ていた。
【0009】しかしながら、停止状態の回転子1bを回
転状態に遷移させると、回転し始めは回転子1bの回転
が安定しない。すなわち、回転子1bは、励磁コイル1
a1、1a2の励磁状態の変化に遅れて所定角度回転す
ることになるが、回転し始めは回転子1bに静摩擦が生
じているため、励磁状態の変化に応じた所定角度の回転
が低速度で行われ、その後回転が安定すると、一定速度
で所定角度づつ回転するようになる。
【0010】このため、低速で回転する回転し始めは、
励磁コイル1a1、1a2に生じる誘導電圧も低くな
り、回転し始めの回転子1bの回転により発生する誘導
電圧を検出すると、ストッパ5に当接していないにも拘
わらず、誘導電圧無しと誤検出されストッパ5方向への
回転を停止させてしまう。このため、確実に指針2が指
示する速度と、速度センサが計測した速度情報との間の
差異をリセットすることができないという問題があっ
た。
【0011】そこで、本発明は、上記のような問題点に
着目し、被駆動部材の実際の位置と、被駆動部材がある
べき位置との間の差異を確実にリセットすることができ
る駆動装置及び、被駆動部材の実際の位置と、被駆動部
材があるべき位置との間の差異を確実にリセットするよ
うにステッピングモータの回転子を回転させることがで
きる駆動制御装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の発明は、複数の励磁コイル及
び、NS極が複数着磁され、前記励磁コイルの励磁状態
の変化に追従して回転する回転子を有するステッピング
モータと、前記回転子の回転駆動に連動する被駆動部材
と、前記被駆動部材を所定位置に機械的に停止させるス
トッパと、前記複数の励磁コイルの励磁状態を制御し
て、前記回転子を正逆回転させる第1の励磁手段と、前
記複数の励磁コイルの励磁状態を制御して、前記被駆動
部材が前記所定位置に向かう方向に前記回転子を逆回転
させる第2の励磁手段と、前記回転子の回転により誘導
電圧が生じる検出コイルと、該第2の励磁手段による制
御中、前記検出コイルに生じる誘導電圧の有無に基づ
き、前記被駆動部材が前記ストッパに当接して前記所定
位置で停止したことを検出する位置検出手段と、命令信
号を入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停
止させると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始
させ、前記位置検出手段により前記被駆動部材が前記所
定位置で停止したことを検出したとき、第1の励磁手段
による制御を開始させると共に、前記第2の励磁手段に
よる制御を停止させる制御手段とを備える駆動装置にお
いて、前記第2の励磁手段による制御開始から所定時
間、前記位置検出手段による検出を停止させる検出停止
手段をさらに備えることを特徴とする駆動装置に存す
る。
【0013】請求項1記載の発明によれば、第1の励磁
手段が、複数の励磁コイルの励磁状態を制御して、回転
子を正逆回転させる。第2の励磁手段が、複数の励磁コ
イルの励磁状態を制御して、被駆動部材が所定位置に向
かう方向に回転子を逆回転させる。位置検出手段が、第
2の励磁手段による制御中、検出コイルに生じる誘導電
圧の有無に基づき、被駆動部材がストッパに当接して所
定位置で停止したことを検出する。制御手段が、命令信
号を入力したとき、第1の励磁手段による制御を停止さ
せると共に、第2の励磁手段による制御を開始させ、被
駆動部材が所定位置で停止したことを検出したとき、第
1の励磁手段による制御を開始させると共に、第2の励
磁手段による制御を停止させる。検出停止手段が、第2
の励磁手段による制御開始から所定時間、位置検出手段
による検出を停止させる。
【0014】従って、停止状態の回転子が回転し始めた
とき、励磁コイルの励磁状態の変化に対する回転子の追
従は、不安定であり低速である。このとき検出コイルに
発生する誘導電圧は低い。以上のことに着目し、検出停
止手段が、第2の励磁手段による励磁状態の制御開始か
ら所定時間、位置検出手段による検出を停止させること
により、停止状態の回転子が回転し始めに検出コイルに
発生する低い誘導電圧の有無に基づき、指針が所定位置
で停止したことを検出することがない。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の駆
動装置であって、前記所定時間は、停止状態の回転子が
回転し始めてから、前記励磁コイルの励磁状態の変化に
応じて一定速度で追従するようになるまでの時間に相当
することを特徴とする駆動装置に存する。
【0016】請求項2記載の発明によれば、所定時間
が、停止状態の回転子が回転し始めてから、励磁コイル
の励磁状態の変化に応じて一定速度で追従するようにな
るまでの時間に相当する。回転子は、励磁コイルの励磁
状態の変化に応じて回転し始めはゆくっりと徐々に速度
を上げながら追従し、その後一定速度で安定して追従す
る。以上のことに着目し、所定時間は、回転子が回転し
始めてからその追従が一定速度となり安定となるまでの
間に相当するため、位置検出手段による検出中に、回転
子が回転している間は検出コイルに高い誘導電圧を発生
させることができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1又は、2
記載の駆動装置であって、前記位置検出手段は、前記励
磁コイルに生じる電圧を複数回検出すると共に、前記検
出した電圧の平均値を算出する平均算出手段を有し、前
記平均算出手段が算出した平均値に基づき、前記誘導電
圧の有無を検出することを特徴とする駆動装置に存す
る。
【0018】請求項3記載の発明によれば、位置検出手
段において、平均値算出手段が、励磁コイルに生じる電
圧を複数回検出すると共に、検出した電圧の平均値を算
出し、算出した平均値に基づき、誘導電圧の有無を検出
する。従って、励磁コイルの電圧の雑音が重畳していた
としても、平均値を算出することにより雑音を相殺した
電圧を検出することができるため、誘導電圧の有無を誤
検出することがない。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1〜3何れ
か1項記載の駆動装置であって、前記第1の励磁手段の
制御による励磁状態の変化に応じた前記回転子の回転角
度が、第2の励磁手段の制御による前記回転角度より小
さいとき、前記第1の励磁手段は、前記制御手段によっ
て制御が開始されたとき、前記回転子を所定角度だけ前
記逆回転することを特徴とする駆動装置に存する。
【0020】請求項4記載の発明によれば、第1の励磁
手段の制御による励磁状態の変化に応じた回転子の回転
角度が、第2の励磁手段の制御による回転角度より小さ
いとき、位置検出手段により被駆動部材が所定位置で停
止したことを検出したとき、第1の励磁手段が、回転子
を所定角度だけ逆回転させる。
【0021】従って、励磁状態の変化に応じた回転子の
回転角度が大きい場合、被駆動部材がストッパに当接し
たとき跳ね返りが生じてしまう恐れがある。逆に、励磁
状態の変化に応じた回転子の回転角度が、小さい場合、
被駆動部材がストッパに当接したときの跳ね返りが小さ
い。以上のことに着目し、位置検出手段により被駆動部
材が所定位置で停止したことを検出したとき、第1の励
磁手段が前記被駆動部材の跳ね返り分を第2の励磁手段
の制御による回転角度より小さい回転角度で回転子を回
転させてストッパ側に戻すため、跳ね返りを防止するこ
とができる。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1〜4何れ
か1項記載の駆動装置であって、前記命令信号を入力し
たとき、前記回転子の回転角度のカウントを開始する計
数手段を更に備え、前記制御手段は、前記カウント値が
所定値を超えたとき、前記第1の励磁手段による制御を
開始させると共に、前記第2の励磁手段による制御を停
止させることを特徴とする駆動装置に存する。
【0023】請求項5記載の発明によれば、計数手段
が、命令信号を入力したとき、回転子の回転角度をカウ
ントし、カウント値が所定値を越えたとき、制御停止手
段が第2の励磁手段による制御を停止させる。従って、
何らかの原因で被駆動部材がストッパに当接して、所定
位置で停止しているにも拘わらず、位置検出手段による
検出が行われないときであっても、第2の励磁手段の制
御による回転子の回転角度のカウント値が所定値を越え
れば、第2の励磁手段による制御を停止することができ
る。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項1〜5何れ
か1項記載の駆動装置であって、前記第2の励磁手段
は、前記励磁コイルの励磁状態を規定する複数の異なる
励磁ステップから構成される励磁パターンに従って繰り
返し励磁状態の制御することにより、前記回転子を逆回
転させるものであり、前記複数の励磁コイルの何れか1
つのみが励磁されるような励磁ステップから前記励磁パ
ターンに従った励磁状態の制御を開始することを特徴と
する駆動装置に存する。
【0025】請求項6記載の発明によれば、回転子の位
置がどんな位置にあったとしても、複数の励磁コイルの
何れか1つのみが励磁状態となったときは、回転子はそ
の励磁コイルと対極する位置まで回転することに着目
し、第2の励磁手段が、複数の励磁コイルの何れか1つ
のみが励磁状態となるような励磁ステップから励磁パタ
ーンに従った励磁状態の制御を開始する。従って、回転
子の位置がどんな位置にあったとしても、必ず励磁状態
にある励磁コイルと対極する位置から回転をし始めるこ
とができるため、回転子の回転が安定するまでの時間を
短くすることができる。
【0026】請求項7記載の発明は、請求項1〜6何れ
か1項記載の駆動装置であって、前記検出コイルとし
て、前記複数の励磁コイルの内、前記第2の励磁手段に
より無励磁状態に制御されているものを流用することを
特徴とする駆動装置に存する。
【0027】請求項7記載の発明によれば、検出コイル
として、複数の励磁コイルの内、第2の励磁手段により
無励磁状態に制御されているものを流用するので、回転
子を回転させるための励磁コイルと、誘導電圧の検出用
のコイルとを別途にする必要がない。
【0028】請求項8記載の発明は、請求項7記載の駆
動装置であって、前記位置検出手段は、前記被駆動部材
が前記ストッパに当接して前記回転子が停止した状態
で、前記第2の励磁手段による前記励磁コイルの制御が
行われ続けることにより前記回転子が正回転する前に、
誘導電圧の有無を検出することを特徴とする駆動装置に
存する。
【0029】請求項8記載の発明によれば、位置検出手
段が、被駆動部材がストッパに当接して回転子が停止し
た状態で、第2の励磁手段による励磁コイルの制御が行
われ続けることにより、回転子が正回転する前に無励磁
状態に制御される前記励磁コイルについて、誘導電圧の
有無を検出する。
【0030】被駆動部材がストッパに当接して回転子が
停止した状態で、第2の励磁手段による励磁コイルの制
御が行われ続けると、回転子は正回転し、この正回転に
より被駆動部材がストッパに当接したにも拘わらず誘導
電圧が発生してしまう。以上のことに着目し、回転子の
正回転が起こる前に、誘導電圧の有無を検出すれば、被
駆動部材がストッパに当接した後に、確実に誘導電圧無
しを検出することができる。
【0031】請求項9記載の発明は、請求項8記載の駆
動装置であって、前記位置検出手段は、前記回転子の正
回転が起こる直前に無励磁状態に制御された励磁コイル
に発生する誘導電圧の有無を検出することを特徴とする
駆動装置に存する。
【0032】請求項9記載の発明によれば、位置検出手
段が、回転子の正回転が起こる直前に無励磁状態に制御
された励磁コイルに発生する誘導電圧の有無を検出す
る。従って、被駆動部材がストッパに当接した直後に無
励磁状態に制御された励磁コイルには、回転子の回転力
を被駆動部材に伝えるギアのあそび等により若干誘導電
圧が発生するが、正回転する直前まで待って誘導電圧の
有無を検出すれば、被駆動部材がストッパに当接した後
に、確実に誘導電圧の有無を検出することができる。
【0033】請求項10記載の発明は、請求項7項記載
の駆動装置であって、前記位置検出手段は、前記第2の
励磁手段により前記複数の励磁コイルの何れか1つでも
無励磁状態に制御される全てのタイミングで、当該無励
磁状態の励磁コイルに発生する誘導電圧の有無を検出す
ることを特徴とする駆動装置に存する。
【0034】請求項10記載の発明によれば、位置検出
手段が、第2の励磁手段により複数の励磁コイルの何れ
か1つでも無励磁状態に制御される全てのタイミング
で、当該無励磁状態の励磁コイルに発生する誘導電圧の
有無を検出する。従って、全てのタイミングで、誘導電
圧の有無を検出することにより、誘導電圧の有無を検出
するタイミングを最大にすることができる。
【0035】請求項11記載の発明は、複数の励磁コイ
ルの励磁状態を制御して、前記励磁コイルの励磁状態の
変化に追従して回転する回転子を正逆回転させる第1の
励磁手段と、前記励磁コイルの励磁状態を制御して、前
記回転子の回転動作に連動する被駆動部材が、当該被駆
動部材を所定位置に機械的に停止させるストッパに向か
うように前記回転子を逆回転させる第2の励磁手段と、
該第2の励磁手段による制御中、検出コイルに生じる誘
導電圧の有無に基づき、前記被駆動部材が前記所定位置
で停止したことを検出する位置検出手段と、命令信号を
入力したとき、前記第1の励磁手段による制御を停止さ
せると共に、前記第2の励磁手段による制御を開始さ
せ、前記位置検出手段により前記所定位置で停止したこ
とを検出したとき、第1の励磁手段による制御を開始さ
せると共に、前記第2の励磁手段による制御を停止させ
る制御手段とを備える駆動制御装置において、前記第2
の励磁手段による制御開始から所定時間、前記位置検出
手段による検出を停止させる検出停止手段をさらに備え
ることを特徴とする駆動制御装置に存する。
【0036】請求項11記載の発明によれば、第1の励
磁手段が、複数の励磁コイルの励磁状態を制御して、励
磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転する回転子を
正逆回転させる。第2の励磁手段が、励磁コイルの励磁
状態を制御して、回転子の回転動作に連動する被駆動部
材が、当該被駆動部材を所定位置に機械的に停止させる
ストッパに向かうように回転子を回転させる。位置検出
手段が、該第2の励磁手段による制御中、検出コイルに
生じる誘導電圧の有無に基づき、被駆動部材が所定位置
で停止したことを検出する。制御手段が、命令信号を入
力したとき、第1の励磁手段による制御を停止させると
共に、第2の励磁手段による制御を開始させ、位置検出
手段により前記所定位置で停止したことを検出したと
き、第1の励磁手段による制御を開始させると共に、第
2の励磁手段による制御を停止させる。検出停止手段
が、第2の励磁手段による制御開始から所定時間、位置
検出手段による検出を停止させる。
【0037】従って、停止状態の回転子が回転し始めた
とき、励磁コイルの励磁状態の変化に対する回転子の追
従は、不安定となり低速である。このとき検出用コイル
に発生する誘導電圧は低い。以上のことに着目し、検出
停止手段が、第2の励磁手段による励磁状態の制御開始
から所定時間、位置検出手段による検出を停止させるこ
とにより、停止状態の回転子が回転し始めに検出コイル
に発生する低い誘導電圧の有無に基づき、指針が所定位
置で停止したことを検出することがない。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の駆動装置として
駆動制御装置を組み込んだ指示装置を示す図である。指
示装置は、上述した従来で説明したように、励磁コイル
1a1、1a2及び、NS極が交互に5極づつ着磁さ
れ、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態の変化に追従
して回転する回転子1bを有するステッピングモータ1
とを備えている。
【0039】指示装置はさらに、回転子1bの回転駆動
に連動する被駆動部材としての指針2と、回転子1bの
回転駆動を指針2に伝えるギア3と、励磁コイル1a
1、1a2の励磁状態を制御して、回転子1bを正逆回
転する駆動制御装置4と、指針2をゼロを示す位置(以
下、ゼロ位置という)に機械的に停止させるストッパ5
とを備えている。なお、このゼロ位置が請求項中の所定
位置に相当する。
【0040】まず始めに、励磁コイル1a1、1a2の
励磁状態と回転子1bの回転との関係を図2を参照して
以下説明する。まず、励磁ステップに規定された励磁
状態、すなわち励磁コイル1a2のb側がN極に、励磁
コイル1a1が無励磁状態となるように制御すると、励
磁コイル1a2のb側に回転子1bのS極が吸引され安
定する。
【0041】次に、励磁ステップに進んで、励磁コイ
ル1a2のb側がN極に、励磁コイル1a1のa側がN
極になるように制御すると、回転子1bは励磁ステップ
の回転子1bの位置から矢印Y1方向に9度回転した
位置で安定する。この回転子1bの矢印Y1方向の回転
を以降正回転という。
【0042】以下、励磁コイル1a2のb側、励磁コイ
ル1a1のa側をそれぞれ無励磁、N極(励磁ステップ
)→S極、N極(励磁ステップ)→S極、無励磁
(励磁ステップ)→S極、S極(励磁ステップ)→
無励磁、S極(励磁ステップ)→N極、S極(励磁ス
テップ)となるように制御すると、回転子1bは励磁
状態の変化に追従して9度づつ正回転する。
【0043】そして、励磁ステップから、再び励磁ス
テップに規定された励磁状態に制御すると、回転子1
bはまた9度正回転して安定する。従って、それぞれ異
なる複数の励磁ステップ→→…から構成される励
磁パターンに従って繰り返し励磁コイル1a1、1a2
の励磁状態を制御することによって、回転子1bを1ス
テップごと9度づつ正回転させている。なお、この正回
転に応じて指針2は矢印Y4方向(図1参照)に回転す
ることとなる。
【0044】ここでは、8つの励磁ステップから構成さ
れる励磁パターンに従って、励磁コイル1a1、1a2
の励磁状態を制御することにより、1ステップごとに回
転子1bを9度づつ正回転させている例について説明し
たが、例えば、励磁ステップと励磁ステップとの間
に励磁コイル1a2のb側がN極、励磁コイル1a1の
a側がS極となるように制御し、さらに、励磁コイル1
a2のb側がN極に励磁されることにより発生する磁界
と、励磁コイル1a1のa側がS極に励磁されることに
より発生する磁界との比が1対√2になるような励磁状
態を規定する励磁ステップ′(図示せず)を挿入す
る。
【0045】このようにすれば、励磁コイル1a2のb
側が回転子1bのS極を吸引する力が、励磁コイル1a
1のb側が回転子1bのN極を吸引する力より小さくな
るため、回転子1bは励磁ステップの回転子1bの位
置から4.5度正回転した位置で上述した吸引力がつり
合い安定する。
【0046】以上のような励磁ステップを各励磁ステッ
プの間に挿入して、16の励磁ステップから構成される
励磁パターンに従って、励磁コイル1a1、1a2の励
磁状態を制御すれば、回転子1bを1ステップごとに
4.5度づつ正回転させることができる。つまり、1ス
テップごとの回転角度は、励磁パターンを構成する励磁
ステップ数によって設定することができる。
【0047】また、回転子1bを矢印Y2に回転させる
には、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を励磁ステ
ップ→…→というように上記励磁パターンと逆の
逆励磁パターンに従って制御すればよい。以降、回転子
1bの矢印Y2方向の回転を逆回転といい、この逆回転
を行うことにより指針2がストッパ5に向かう方向Y1
に移動することとなる。
【0048】次に、上記駆動制御装置4の構成について
説明する。駆動制御装置4は、図3に示すように、すで
に説明した角度データD1に応じて回転子1bを正逆回
転させるため、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を
制御する第1の励磁回路4a(=第1の励磁手段)を有
する。上記第1の励磁回路4aは、車速に応じた指針2
の指示精度を向上するために、例えば、32の励磁ステ
ップから構成される正逆励磁パターンに従って、励磁コ
イル1a1、1a2の励磁状態を制御して、回転子1b
が1ステップごとに2.25度回転するようにしてい
る。
【0049】また、第1の励磁回路4aは、このように
1ステップごとの回転子1bの回転角度を細かくするた
めに、図示しないPWM発生器を有し、このPWM発生
器によりデューティーが制御された励磁パルスP11〜
P14を励磁コイル1a1、1a2に対して出力してい
る。すなわち、励磁パルスP11〜P14のデューティ
ーを制御して、励磁コイル1a1、1a2に流れる電流
の実効値を制御することにより、励磁コイル1a1、1
a2を各励磁ステップに規定された励磁状態にしてい
る。
【0050】駆動制御装置4はまた、励磁コイル1a1
のa側、b側にそれぞれ設けられたスイッチSW1及
び、SW2と、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態を
制御する励磁パルスP21〜P24を出力して、指針2
がゼロ位置に向かう方向に回転子1bを逆回転させると
共に、オープン信号S11、S12をスイッチSW1及
び、SW2の制御端子に出力する第2の励磁回路4b
(=第2の励磁手段)とを有する。
【0051】上記励磁パルスP21〜P24は、1ステ
ップごとに回転子1bを9度逆回転させるため、図4に
示すように、互いに位相の異なるパルスである。この励
磁パルスP21〜P24を励磁コイル1a1、1a2に
入力することにより、励磁コイル1a1、1a2の励磁
状態が図2に示すような、励磁ステップ→…→に対
応して変化し、この励磁状態の変化に応じて回転子1b
が追従して逆回転する。
【0052】また、オープン信号S11は、図4に示す
ように、励磁ステップでHレベルとなるパルス、オー
プン信号S12は、励磁ステップでHレベルとなるパ
ルスからそれぞれ構成される信号である。
【0053】スイッチSW1の制御端子にオープン信号
S11を、スイッチSW2の制御端子にオープン信号S
12をそれぞれ入力すると、Hレベルのパルスの入力に
応じてスイッチSW1又は、SW2が開する。従って、
励磁コイル1a1が無励磁状態に制御される励磁ステッ
プ又は、で励磁コイル1a1のa側又は、b側をオ
ープンにすることができ(図2の励磁ステップ又は
参照)、回転子1bが回転状態であれば、励磁ステップ
又はの励磁コイル1a1には誘導電圧が生じるよう
になる。
【0054】駆動制御装置4はまた、図3に示すよう
に、4つのORゲートから構成され、励磁パルスP11
〜P14又は、励磁パルスP21〜P24の何れかを励
磁コイル1a1、1a2に入力するセレクタ回路4c
と、励磁ステップ又は、となるタイミングで、励磁
コイル1a1の両端電圧V1から誘導電圧の有無を検出
すると共に、該誘導電圧の有無に基づき指針2がストッ
パ5に当接してゼロ位置で停止したことを検出する位置
検出回路4d(=位置検出手段)と、第2の励磁回路4
bによる制御開始から所定時間、位置検出回路4dによ
る検出を停止させるLレベルの検出停止信号S2を第2
の励磁回路4bに出力する検出停止回路(検出停止手
段)4eとを有する。
【0055】駆動制御装置4はさらに、イグニッション
オン、オフ又は、車載バッテリの接続等のタイミングで
出力される命令信号S3を入力したとき、第1の励磁回
路4aによる制御を停止させると共に、第2の励磁回路
4bによる制御を開始させ、指針2がストッパ5に当接
してゼロ位置で停止したことを位置検出回路4dが検出
したとき、第1の励磁回路4aによる制御を開始させる
と共に、第2の励磁回路4bによる制御を停止させる制
御回路4f(=制御手段)とを有している。
【0056】次に、第2の励磁回路4b及び、位置検出
回路4dの詳細について説明する。第2の励磁回路4b
は、図5に示すように、例えば2[MHz]のクロック信
号CKを所定の分周比で分周する分周回路4b1と、分
周回路4b1が分周した分周パルスに基づいて、励磁パ
ルスP21〜P24、オープン信号S11、S12を直
列にした直列信号を出力するパターン生成回路4b2
と、直列信号を並列にすることにより、励磁パルスP2
1〜P24、オープン信号S11、S12を並列に出力
する6ビットのシフトレジスタ4b3とを有している。
【0057】位置検出回路4dは、オープン信号S11
及び、S12が入力されているORゲート4d1と、O
Rゲート4d1の出力と、Lレベルの検出停止信号S2
とが入力されているANDゲート4d2と、励磁コイル
1a1の両端電圧V1を例えば8ビットのディジタル値
D2に変換するアナログ/ディジタル変換器(以下、A
/D変換器という)4d3とを有する。
【0058】位置検出回路4dはまた、ANDゲート4
d2がHレベルになる毎に、ディジタル値D2を直列に
出力するシフトレジスタ4d4と、シフトレジスタ4d
4から出力されるディジタル値D2の直列信号と、予め
定めた値とをANDゲート4d2がHレベルになる毎
に、比較する比較器4d5とを有する。
【0059】上述した構成の駆動制御装置を組み込んだ
駆動装置としての指示装置の動作を図6のタイムチャー
トを参照して以下説明する。イグニッションオン、オフ
又は、車載バッテリの接続時に応じて出力される命令信
号S3が入力したとき(図6(a))、制御回路4fは
リセット動作を開始し、第1の励磁回路4aに角度デー
タD1の入力を拒否させる拒否信号を出力して、第1の
励磁回路4aによる制御を停止させる。また、制御回路
4fは、分周回路4b1にクロック信号CKの分周を開
始させる(図6(b))。これにより、パターン生成回
路4b2には分周パルスが入力され、これに応じて励磁
パルスP21〜P24、オープン信号S11及び、S1
2を直列にした直列信号がシフトレジスタ4b3に対し
て出力させる(図6(c))。
【0060】またシフトレジスタ4b3は、分周パルス
が入力する毎にパターン生成回路4b2から出力される
直列信号を6ビットのレジスタに順次記憶すると共に、
分周パルスが6個入力する毎に、各レジスタに記憶され
た信号を並列に出力し、励磁パルスP21〜P24、オ
ープン信号S11及び、S12をそれぞれ並列に出力し
ている。
【0061】ところで、停止状態の回転子1bを回転状
態に遷移する際に、高周波の励磁パルスP22〜P24
を励磁コイル1a1、1a2に入力すると、励磁コイル
1a1、1a2の励磁状態の変化速度が速くなり、この
変化に回転子1bが追従することができず回転状態に遷
移することができない。
【0062】そこで、停止状態の回転子1bを回転状態
に遷移させるためには、回転し始めは回転子1bを自起
動周波数以下で回転させるようにする必要がある。自起
動周波数とは、停止状態の回転子1bが励磁状態の変化
に追従して回転状態に遷移することができる回転周波数
の最大値である。
【0063】従って、制御回路4fは、命令信号S3の
入力に応じて、自起動周波数以下で回転子1bが回転す
るような、周波数の励磁パルスP21〜P24、オープ
ン信号S11及び、S12の出力を制御する。具体的に
は、制御回路4fは、分周パルスが自起動周波数に応じ
た周期Tzごとに出力するように、分周回路4b1の分
周比を制御する。
【0064】なお、本発明の実施では、最初励磁ステッ
プ→…→から構成される逆励磁パターンの1サイク
ル目までの間の回転子1bを自起動周波数で回転させ、
2サイクル目から回転子1bを自起動周波数より高い所
定周波数で回転させるようにしている。すなわち、2サ
イクル目から分周パルスが所定周波数に応じた周期Ts
ごとに出力するように、分周回路4b1の分周比を制御
する。
【0065】一方、命令信号S3の入力に応じて検出停
止回路4eは、逆励磁パターンが5サイクル目となるま
での間、Lレベルの検出停止信号S2を出力する。この
ため逆励磁パターンが5サイクル目までは、ANDゲー
ト4b2は常にLレベルであるため、比較器4d5での
比較は行われない。
【0066】これは、以下に示す問題を解決するために
行っているものである。すなわち、停止状態の回転子1
bが回転し始めたとき、励磁コイル1a1、1a2の励
磁状態の変化に対する回転子1bの追従は、不安定であ
り低速である。このとき励磁ステップ又はのタイミ
ングで、励磁コイル1a1に発生する誘導電圧は低く、
回転子1bが回転状態にあるにも拘わらず、励磁コイル
1a1の両端電圧V1のディジタル値D2が予め定めた
値以下となり、比較器4d5が誘導電圧無しとしてゼロ
位置に到達したと誤検出してしまう恐れがある。
【0067】そこで、上述したように励磁コイル1a
1、1a2の制御を開始して、回転子1bを回転させは
じめてから励磁ステップが5サイクル目になるまでの所
定時間、検出停止信号S2を出力して、比較器4d5に
よる比較を行わないようにすると共に、5サイクル目以
降回転子1bが常時回転状態となるような所定周波数で
回転子1bを回転させることによって、位置検出回路4
dが、停止状態の回転子1bが回転状態へ遷移する際に
励磁コイル1a1に発生する低い誘導電圧の有無に基づ
き、指針2がゼロ位置で停止したことを検出することが
ないようにしている。
【0068】このため、指針2がゼロ位置に到達したこ
とを確実に検出して第2の励磁回路4bによる制御を停
止することでき、確実に車速センサが計測する車速情報
と、指針2が示す車速との差異をリセットすることがで
きる。
【0069】また、検出停止回路4eが位置検出回路4
dによる検出を停止させる検出停止信号S6を出力する
所定時間は、具体的には励磁コイル1a1、1a2の励
磁状態の変化に応じて、停止状態の回転子1bが一定速
度で追従するようになるまでの時間に相当する。
【0070】従って、位置検出回路4dによる検出中
に、回転子1bが回転している間は、励磁ステップ又
は、となるタイミングでの励磁コイル1a1に高い誘
導電圧を発生することができるので、回転子1bが回転
しているにも拘わらず、誘導電圧なしと誤検出すること
がなく、確実に車速センサが計測する車速情報と、指針
2が示す車速との差異をリセットすることができる。
【0071】その後、逆励磁パターンが5サイクル目と
なり、検出停止回路4eからのLレベルの検出停止信号
S2の出力が停止されると、オープン信号S11又はS
12の何れかHレベルになる毎に、すなわち励磁ステッ
プ又は、になる毎に、A/D変換器4d3が変換し
たディジタル値D2をシフトレジスタ4d4により直列
信号に変換して比較器4d5に入力する。そして、比較
器4d5は、直列ディジタル値と予め定めた値との比較
を行う。
【0072】このとき、指針2がストッパ5に当接して
おらず、回転子1bが回転状態にあるときは無励磁状態
の励磁コイル1a1には、誘導電圧が生じているため、
比較器4d5に入力する両端電圧V1のディジタル値D
2は、予め定めた値より高い。このときは、比較器4d
5はLレベルの信号を出力する。
【0073】一方、指針2がストッパ5と当接してお
り、回転子1bが停止状態にあるときは無励磁状態の励
磁コイル1a1には、誘導電圧が発生しない。従って、
比較器4d5に入力する電圧V1のディジタル値D2
は、予め定めた値より小さくなる。このときは比較器4
d5は、誘導電圧無しを検出したことを伝える旨のHレ
ベルの検出信号S4を出力する。
【0074】この出力に応じて制御回路4fは、リセッ
ト動作を停止して、検出信号S4が出力されたタイミン
グが励磁ステップであった場合は、第2の励磁回路4
bのパターン生成回路4b2に励磁パルスP21〜S2
4、オープン信号S11及び、12を直列にした直列信
号の生成を停止させると共に、シフトレジスタ4b3を
リセットして第2の励磁回路4bによる制御を停止させ
る。
【0075】ところで、本発明の実施の形態では、指針
2は励磁ステップに示す回転子1bの状態でストッパ
5に当接するように、組み込まれている。そこで、制御
回路4fは、誘導電圧無しが検出されたタイミングが励
磁ステップであった場合は、第2の励磁回路4bによ
り、励磁ステップ→→→までさらに制御した後
に、第2の励磁回路4bによる制御を停止させると共
に、第1の励磁回路4aによる制御を開始させる。
【0076】以上のように、励磁ステップで誘導電圧
無しを検出したときは、励磁ステップまで制御してか
ら第2の励磁回路4bによる制御を停止することによ
り、指針2をゼロ位置にぴったり停止させることができ
る。
【0077】また、第1の励磁回路4aは、制御回路4
fによる制御開始時に、回転子1bを例えば5度だけ逆
回転させた後、角度データD1に応じた制御を行う。こ
のように、第1の励磁回路4aにより回転子1bを例え
ば5度だけ逆回転させる理由は以下に示す通りである。
すなわち、上述したように第2の励磁回路4bは、1ス
テップごとに回転子1bが9度回転するように励磁コイ
ル1a1、1a2の励磁状態を制御している。
【0078】一方、第1の励磁回路4aは、1ステップ
ごとに回転子1bを2.25度回転するように励磁コイ
ル1a1、1a2の励磁状態を制御している。つまり、
1ステップごとに回転子1bが回転する角度は、第2の
励磁回路4bによる制御の方が、第1の励磁回路4aに
よる制御に比べて大きい角度となっている。これは、第
2の励磁回路4bの制御中、励磁コイル1a1に発生さ
せる誘導電圧をなるべく大きくするために1ステップご
との回転角度を大きくして、追従速度を大きくするため
である。
【0079】しかしながら、このように9度という大き
な回転角度で回転させると、ストッパ5に当接する際
に、例えば約5度程の跳ね返りが生じてしまう。このよ
うな跳ね返りが生じると指針2は、正確にゼロ位置に停
止することができず、車速センサか計測した車速情報
と、指針2が指示する車速との差異を正確にリセットす
ることができない。そこで、このような問題を解決する
ために指針2がゼロ位置に到達したことを検出したと
き、上述したように跳ね返り分である5度第1の励磁回
路4aにより逆回転させている。
【0080】第1の励磁回路4aにより2.25度とい
う小さい回転角度で回転させれば、ストッパ5に当接す
る際にほとんど跳ね返りが生じることなく、正確に指針
2がゼロ位置で停止することができる。
【0081】さて、パターン生成回路4b2は、回転子
1bを逆回転させるために、励磁コイル1a1、1a2
の励磁ステップ→…となるように制御する励磁パル
スP21〜P24を出力すればよいが、本発明では制御
開始時に最初に励磁するステップを励磁ステップとし
ている。この励磁ステップのように、励磁コイル1a
1、1a2の1つだけが励磁状態となる励磁ステップか
ら始めると以下に示す効果を奏することとなる。
【0082】すなわち、励磁ステップから逆回転する
ようにした場合、図7に示すように、第2の励磁回路4
bによる制御開始時の回転子1bの位置が励磁ステップ
に示すような位置であったとき、この状態で励磁コイ
ル1a1、1a2を励磁ステップに規定する励磁状態
に制御すると、励磁コイル1a2のb側と、このb側に
対向するN極との間での反発力により矢印Y1へ回転し
ようとする力F1が生じ、一方励磁コイル1a2のa側
と、このa側に対向するN極との間での反発力により矢
印Y2へ回転しようとする力が生じる。
【0083】このため、励磁ステップの励磁状態に制
御しても励磁ステップに示す回転子1bの位置まで回
転することなく、励磁ステップに示す回転子1bの位
置で停止したままとなる可能性がある。このように励磁
ステップに制御したにも拘わらず回転子1bの位置が
励磁ステップの位置であった場合、次に励磁ステップ
に制御すると逆回転したいにも拘わらず、正回転して
しまう場合がある。
【0084】このように、制御開始時に正回転し、その
後逆回転させると、回転子1bの回転が安定するまでに
時間がかかってしまう。そこで、上述したように励磁ス
テップから励磁を始めれば、励磁状態となるのは励磁
コイル1a2だけなので必ず励磁コイル1a2のb側に
吸引されて、励磁ステップの状態から逆回転を始める
ことができ、回転子1bの回転が安定するまでの時間が
かからないようになり、リセット動作にかかる時間を短
くすることができる。
【0085】また、本発明の実施形態においては、励磁
コイル1a1、1a2が励磁ステップに規定される励
磁状態になったとき、指針2がストッパ5に当接するよ
うに、指針2は回転子1bに組み込まれている。このと
き、上述したように励磁ステップ又は、励磁ステップ
で励磁コイル1a1に生じる誘導電圧の有無を検出す
ると、指針2がストッパ5に当接したとき、確実に励磁
コイル1a1に誘導電圧無しを検出することができる。
【0086】すなわち、指針2がストッパ5に当接し
て、回転子1bが励磁ステップに示す位置で停止した
ときに、第2の励磁回路4bにより、励磁ステップ→
→→→→→→→…と逆励磁パターンに
従って、励磁コイル1a1、1a2の励磁状態の制御が
行われ続けると、励磁ステップ辺りから回転子1bが
正回転してしまう恐れがある。この回転子1bの正回転
により励磁ステップでは、指針2がストッパ5に当接
した後であるにも拘わらず、誘導電圧が発生してしま
い、指針2が所定位置に到達したことを検出することが
できない。
【0087】そこで、上述したように、励磁ステップ
又は、励磁ステップとなるタイミングで誘導電圧の有
無を検出すれば、正回転する前であり、回転子1bが停
止しているため、確実に励磁コイル1a1に誘導電圧が
生じなくなる。
【0088】また、励磁ステップで指針2が当接して
も、ギア3のあそび等により励磁ステップに規定する
励磁状態に制御すると、回転子1bがわずかに回転し、
励磁ステップでの励磁コイル1a1にわずかであるが
誘導電圧が生じてしまう場合がある。このため、誘導電
圧の有無を検出する励磁ステップは、励磁ステップだ
けでなく、回転子1bが正回転する直前すなわち、励磁
ステップとなるタイミングで検出する方が望ましい。
【0089】なお、上述した実施例では、励磁コイル1
a1に発生する電圧V1に基づき、位置検出回路4dが
誘導電圧の有無を検出していたが、例えば、励磁ステッ
プ又は、に励磁状態が制御されている間、複数回検
出した電圧の平均値を算出し、その平均電圧に基づき誘
導電圧の有無を検出してもよい。
【0090】平均値から誘導電圧の有無を検出すれば、
励磁コイル1a1が発生する電圧V1に雑音が重畳して
いたとしても、平均を取ることにより雑音を相殺した電
圧に基づき誘導電圧の有無を検出することができる。こ
のため、正確に励磁コイル1a1に発生する誘導電圧の
有無を検出することができ、より一層確実に移動量の差
異をリセットすることができる。
【0091】また、上述した実施例によれば、制御回路
4fは、位置検出回路4dが指針2がゼロ位置に到達し
たことを検出したときのみ、第1の励磁回路4aによる
制御を開始させると共に、第2の励磁回路4bによる制
御を停止させるようにしていた。
【0092】しかしながら、例えば、さらに図5に示す
ように分周パルスをカウントすることによって、回転子
1bの回転角度をカウントするカウンタ4gを設ける。
そして、このカウンタのカウント値が所定値を越えたと
きも第1の励磁回路4aによる制御を開始させると共
に、第2の励磁回路4bによる制御を停止させるように
してもよい。
【0093】所定値を例えば、指針2の振れ幅(A+
α)に設定しておけば、例えば位置検出回路4dに不具
合が生じ指針2がゼロ位置にあることを検出することが
できなかったとしても、指針2が振れ幅Aを越えると第
2の励磁回路4bによる制御を停止させることができ
る。
【0094】また、上述した実施例では、誘導電圧を検
出する検出コイルを第2の励磁回路4bにより無励磁状
態に制御されている励磁コイル1a1を流用していた
が、例えば、励磁コイル1a1、1a2と別途に設けた
コイルにより誘導電圧を検出するようにしてもよい。し
かしながら、コスト的には、励磁コイル1a1を流用す
る方が部品点数を増やす必要がないため好ましい。
【0095】また、上述した実施例では、誘導電圧の有
無を検出するタイミングが励磁ステップ又は、だけ
であったが、例えば、無励磁状態に制御されるタイミン
グは励磁ステップ、以外にも、もあるので、こ
のときの励磁コイル1a1に生じる誘導電圧の有無を検
出するようにしてもよい。この場合、誘導電圧の有無を
検出するタイミングが1サイクルで4回できるようにな
り、より速く指針2がゼロ位置に到達したか否かを検出
することができる。
【0096】また、上述した実施例では、第2の励磁回
路4bは、励磁ステップから励磁状態の制御を開始し
ていたが、例えば、励磁コイル1a1、1a2の何れか
1つのみが励磁状態になるとき、すなわち励磁ステップ
、、から励磁状態の制御を開始するようにしても
上記効果を得ることができる。
【0097】さらに、上述した実施例では、指針2がス
トッパ5に当接して回転子1bが停止状態で、第2の励
磁回路4bによる制御が行われ続けたとき、正回転する
直前の励磁ステップはであったが、これは指針2がス
トッパ5に当接するときの回転子1bの位置に応じて変
わる。
【0098】すなわち、励磁ステップの状態で指針2
がストッパ5に当接するように回転子1bに指針2が組
み込まれている場合、励磁ステップ辺りで正回転が始
まる恐れがあるため、励磁ステップが正回転する直前
の励磁ステップとなる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、検出停止手段が、第2の励磁手段による励
磁状態の制御開始から所定時間、位置検出手段による検
出を停止させることにより、停止状態の回転子が回転し
始めに検出コイルに発生する低い誘導電圧の有無に基づ
き、指針が所定位置で停止したことを検出することがな
いので、低い誘導電圧を誘導電圧無しと誤判定すること
なく、被駆動部材の実際の位置と、被駆動部材があるべ
き位置との間の差異を確実にリセットすることができる
駆動装置を得ることができる。
【0100】請求項2記載の発明によれば、所定時間
は、回転子が回転し始めてからその追従が一定速度とな
り安定となるまでの間に相当するため、位置検出手段に
よる検出中に、回転子が回転している間は検出コイルに
高い誘導電圧を発生させることができるので、被駆動部
材の実際の位置と、被駆動部材があるべき位置との間の
差異をより一層正確にリセットすることができる駆動装
置を得ることができる。
【0101】請求項3記載の発明によれば、励磁コイル
の電圧の雑音が重畳していたとしても、平均値を算出す
ることにより雑音を相殺した電圧を検出することができ
るため、誘導電圧の有無を誤検出することがないので、
被駆動部材の実際の位置と、被駆動部材があるべき位置
との間の差異をより一層正確にリセットすることができ
る駆動装置を得ることができる。
【0102】請求項4記載の発明によれば、位置検出手
段により被駆動部材が所定位置で停止したことを検出し
たとき、第1の励磁手段が前記被駆動部材の跳ね返り分
を第2の励磁手段の制御による回転角度より小さい回転
角度で回転子を回転させてストッパ側に戻すため、跳ね
返りを防止することができるので、確実に被駆動部材を
所定位置で停止させることができ、被駆動部材の実際の
位置と、被駆動部材があるべき位置との間の差異をより
一層正確にリセットすることができる駆動装置を得るこ
とができる。
【0103】請求項5記載の発明によれば、何らかの原
因で被駆動部材がストッパに当接して、所定位置で停止
しているにも拘わらず、位置検出手段による検出が行わ
れないときであっても、第2の励磁手段の制御による回
転子の回転角度のカウント値が所定値を越えれば、第2
の励磁手段による制御を停止することができるので、位
置検出手段に不具合が生じ、被駆動部材が所定位置で停
止したことを検出することができなかったとしても、第
2の励磁手段が制御をし続けることがない駆動装置を得
ることができる。
【0104】請求項6記載の発明によれば、回転子の位
置がどんな位置にあったとしても、必ず励磁状態にある
励磁コイルと対極する位置から回転をし始めることがで
きるため、回転子の回転が安定するまでの時間を短くす
ることができるので、被駆動部材の実際の位置と、被駆
動部材があるべき位置との間の差異をより一層正確にリ
セットすることができる駆動装置を得ることができる。
【0105】請求項7記載の発明によれば、回転子を回
転させるための励磁コイルと、誘導電圧の検出用のコイ
ルとを別途にする必要がないので、コストダウンを図っ
た駆動装置を得ることができる。
【0106】請求項8記載の発明によれば、回転子の正
回転が起こる前に、誘導電圧の有無を検出すれば、被駆
動部材がストッパに当接した後に、確実に誘導電圧無し
を検出することができるので、被駆動部材の実際の位置
と、被駆動部材があるべき位置との間の差異をより一層
正確にリセットすることができる駆動装置を得ることが
できる。
【0107】請求項9記載の発明によれば、被駆動部材
がストッパに当接した直後に無励磁状態に制御された励
磁コイルには、回転子の回転力を被駆動部材に伝えるギ
アのあそび等により若干誘導電圧が発生するが、正回転
する直前まで待って誘導電圧の有無を検出すれば、被駆
動部材がストッパに当接した後に、確実に誘導電圧の有
無を検出することができるので、被駆動部材があるべき
位置との間の差異をより一層正確にリセットすることが
できる駆動装置を得ることができる。
【0108】請求項10記載の発明によれば、全てのタ
イミングで、誘導電圧の有無を検出することにより、誘
導電圧の有無を検出するタイミングを最大にすることが
できるので、より一層正確にかつ、速く被駆動部材があ
るべき位置との間の差異をリセットすることができる駆
動装置を得ることができる。
【0109】請求項11記載の発明によれば、検出停止
手段が、第2の励磁手段による励磁状態の制御開始から
所定時間、位置検出手段による検出を停止させることに
より、停止状態の回転子が回転し始めに検出コイルに発
生する低い誘導電圧の有無に基づき、指針が所定位置で
停止したことを検出することがないので、被駆動部材が
あるべき位置との間の差異を確実に、かつ短時間にリセ
ットするように回転子を回転させることができる駆動制
御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動制御装置を組み込んだ駆動装置と
しての指示装置の一実施の形態を示す図である。
【図2】励磁コイルの励磁状態と回転子の回転の関係を
説明するための図である。
【図3】図1の指示装置を構成する駆動制御装置の詳細
を示す図である。
【図4】図3の第2の励磁回路が出力する励磁パルス及
び、オープン信号を説明するための図である。
【図5】図3の駆動制御装置を構成する第2の励磁回路
及び、位置検出回路を示す図である。
【図6】図1の指示装置の動作を説明するためのタイム
チャートである。
【図7】励磁ステップから制御を開始する理由を説明
するための図である。
【符号の説明】
1a1 励磁コイル 1a2 励磁コイル 1b 回転子 2 指針(被駆動部材) 4a 第1の励磁回路(第1の励磁手段) 4b 第2の励磁回路(第2の励磁手段) 4d 位置検出回路(位置検出手段) 4f 制御回路(制御手段) 4e 検出停止回路(検出停止手段) 4g カウンタ(計数手段)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の励磁コイル及び、NS極が複数着
    磁され、前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回
    転する回転子を有するステッピングモータと、前記回転
    子の回転駆動に連動する被駆動部材と、前記被駆動部材
    を所定位置に機械的に停止させるストッパと、前記複数
    の励磁コイルの励磁状態を制御して、前記回転子を正逆
    回転させる第1の励磁手段と、前記複数の励磁コイルの
    励磁状態を制御して、前記被駆動部材が前記所定位置に
    向かう方向に前記回転子を逆回転させる第2の励磁手段
    と、前記回転子の回転により誘導電圧が生じる検出コイ
    ルと、該第2の励磁手段による制御中、前記検出コイル
    に生じる誘導電圧の有無に基づき、前記被駆動部材が前
    記ストッパに当接して前記所定位置で停止したことを検
    出する位置検出手段と、命令信号を入力したとき、前記
    第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第
    2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段
    により前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを
    検出したとき、第1の励磁手段による制御を開始させる
    と共に、前記第2の励磁手段による制御を停止させる制
    御手段とを備える駆動装置において、 前記第2の励磁手段による制御開始から所定時間、前記
    位置検出手段による検出を停止させる検出停止手段をさ
    らに備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の駆動装置であって、 前記所定時間は、停止状態の回転子が回転し始めてか
    ら、前記励磁コイルの励磁状態の変化に応じて一定速度
    で追従するようになるまでの時間に相当することを特徴
    とする駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は、2記載の駆動装置であっ
    て、 前記位置検出手段は、前記励磁コイルに生じる電圧を複
    数回検出すると共に、前記検出した電圧の平均値を算出
    する平均算出手段を有し、前記平均算出手段が算出した
    平均値に基づき、前記誘導電圧の有無を検出することを
    特徴とする駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3何れか1項記載の駆動装置
    であって、 前記第1の励磁手段の制御による励磁状態の変化に応じ
    た前記回転子の回転角度が、第2の励磁手段の制御によ
    る前記回転角度より小さいとき、前記第1の励磁手段
    は、前記制御手段によって制御が開始されたとき、前記
    回転子を所定角度だけ前記逆回転することを特徴とする
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4何れか1項記載の駆動装置
    であって、 前記命令信号を入力したとき、前記回転子の回転角度の
    カウントを開始する計数手段を更に備え、 前記制御手段は、前記カウント値が所定値を超えたと
    き、前記第1の励磁手段による制御を開始させると共
    に、前記第2の励磁手段による制御を停止させることを
    特徴とする駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5何れか1項記載の駆動装置
    であって、 前記第2の励磁手段は、前記励磁コイルの励磁状態を規
    定する複数の異なる励磁ステップから構成される励磁パ
    ターンに従って繰り返し励磁状態の制御することによ
    り、前記回転子を逆回転させるものであり、前記複数の
    励磁コイルの何れか1つのみが励磁されるような励磁ス
    テップから前記励磁パターンに従った励磁状態の制御を
    開始することを特徴とする駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6何れか1項記載の駆動装置
    であって、 前記検出コイルとして、前記複数の励磁コイルの内、前
    記第2の励磁手段により無励磁状態に制御されているも
    のを流用することを特徴とする駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の駆動装置であって、 前記位置検出手段は、前記被駆動部材が前記ストッパに
    当接して前記回転子が停止した状態で、前記第2の励磁
    手段による前記励磁コイルの制御が行われ続けることに
    より前記回転子が正回転する前に、誘導電圧の有無を検
    出することを特徴とする駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の駆動装置であって、 前記位置検出手段は、前記回転子の正回転が起こる直前
    に無励磁状態に制御された励磁コイルに発生する誘導電
    圧の有無を検出することを特徴とする駆動装置。
  10. 【請求項10】 請求項7項記載の駆動装置であって、 前記位置検出手段は、前記第2の励磁手段により前記複
    数の励磁コイルの何れか1つでも無励磁状態に制御され
    る全てのタイミングで、当該無励磁状態の励磁コイルに
    発生する誘導電圧の有無を検出することを特徴とする駆
    動装置。
  11. 【請求項11】 複数の励磁コイルの励磁状態を制御し
    て、前記励磁コイルの励磁状態の変化に追従して回転す
    る回転子を正逆回転させる第1の励磁手段と、前記励磁
    コイルの励磁状態を制御して、前記回転子の回転動作に
    連動する被駆動部材が、当該被駆動部材を所定位置に機
    械的に停止させるストッパに向かうように前記回転子を
    逆回転させる第2の励磁手段と、該第2の励磁手段によ
    る制御中、検出コイルに生じる誘導電圧の有無に基づ
    き、前記被駆動部材が前記所定位置で停止したことを検
    出する位置検出手段と、命令信号を入力したとき、前記
    第1の励磁手段による制御を停止させると共に、前記第
    2の励磁手段による制御を開始させ、前記位置検出手段
    により前記所定位置で停止したことを検出したとき、第
    1の励磁手段による制御を開始させると共に、前記第2
    の励磁手段による制御を停止させる制御手段とを備える
    駆動制御装置において、 前記第2の励磁手段による制御開始から所定時間、前記
    位置検出手段による検出を停止させる検出停止手段をさ
    らに備えることを特徴とする駆動制御装置。
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