JP2001298974A - 弾性体の製造方法および弾性体、およびこの弾性体を用いた振動波駆動装置 - Google Patents

弾性体の製造方法および弾性体、およびこの弾性体を用いた振動波駆動装置

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JP2001298974A
JP2001298974A JP2000113995A JP2000113995A JP2001298974A JP 2001298974 A JP2001298974 A JP 2001298974A JP 2000113995 A JP2000113995 A JP 2000113995A JP 2000113995 A JP2000113995 A JP 2000113995A JP 2001298974 A JP2001298974 A JP 2001298974A
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elastic body
mark
slits
slit
vibration
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Hiroyuki Seki
裕之 関
Mitsuo Nishimura
光夫 西村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鳴きの発生を防止構造の弾性体に対して圧電
素子の位置合わせのためのマークを簡単に形成できる振
動波駆動装置に用いられる弾性体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 円盤状弾性体を焼結成型し、焼結後の前
記弾性体に対してサイジング処理を施して変形を矯正す
る際、同時に鳴き対策のために特定のスリットの動剛性
を不均一とし、前記焼結成形時または前記サイジング処
理時に、前記動剛性不均一部の位置により特定される圧
電素子の位置を合わせさせるためのマークを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動波モータ等の
振動波駆動装置、振動波駆動装置の振動体に用いられる
弾性体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より開発されている振動波駆動装置
の一つである超音波あるいは振動波モータ等と称せられ
ているモータは、金属製の弾性体の他方の面に電気−機
械エネルギー変換素子としての圧電素子を接着して構成
した振動体を有し、前記圧電素子に駆動信号としての交
流電圧を印加し、これにより該弾性体に発生した高周波
の駆動振動で、該弾性体の一方の面(駆動面)に摩擦接
触させた接触体としてのロータを回転駆動するようにな
っている。このモータの駆動原理については、以前より
多くの提案がなされ、そこで説明されているので、ここ
では周知のものとして説明を省略する。
【0003】図9には進行波型振動波モータの振動体の
形状を示す。振動体は金属製の弾性体1と電気−機械エ
ネルギー変換素子としての圧電素子2で構成されてい
る。弾性体1は、一方の面に略等間隔のスリット(また
は突起部1a)が複数施された駆動振動が形成されるリ
ング状振動部と、この内周側に設けられたフランジ部1
hとにより円盤状に形成され、このフランジ部1hは、
薄肉の薄肉フランジ部1fと、更にこれよりも厚肉の固
定部1gとにより構成されている。この薄肉フランジ部
1fは、前記スリット部を有するリング状振動部で発生
する振動を減衰させ、内側の固定部には振動が伝わらな
いような役割をしている。
【0004】このような振動体を使った振動波モータの
一例を図8に示す。図中1、2は前記弾性体および電気
−機械エネルギー変換素子としての圧電素子であり、弾
性体1の複数の突起部1aの上面1bには、樹脂、金属
またはセラミックなどからなる摩擦材としてのスライダ
材3が接合されている。
【0005】圧電素子2の弾性体1と反対側には、不図
示のコントローラおよびモータドライバからの駆動信号
や、圧電素子2に設けられた弾性体1の振動状態を検知
するセンサーからの信号を取り出すためのフレキシブル
基板4が接着固定されている。
【0006】ベース5は弾性体1の支持部をネジ6によ
って固定し、また2個のベアリング7,8を介してシャ
フト9を回転自在に支持している。
【0007】接触体としてのロータ10は、防振ゴム1
1を介して、板ばね12によってスライダ材3へ圧接さ
れている。ディスクフランジ13は板ばね12の内径部
を回転方向ズレが無いように固定し、またシャフト9に
対して締まり嵌合により、軸方向ズレ、回転方向ズレが
無いように固定されている。
【0008】ベース5の一端にエンコーダベース14を
固定し、エンコーダ15、フレキシブル基板16、エン
コーダコードホイール17、ハブ18などが取付けられ
ている。
【0009】このように構成された振動波モータに、不
図示の電源からフレキシブル基板4を介して交番電圧を
印加すると、弾性体1と圧電素子2とが一体化された振
動体には進行性振動波が発生し、ロータ10を摩擦駆動
する。
【0010】しかしながら、振動波モータを駆動すると
異音(鳴き)を発生すると言う問題があった。この鳴き
の原因にはいろいろなものがあり、例えば弾性体の摺動
面が機械加工などにより変形し、ロータとの接触面で加
圧ムラを生じたり、或いは弾性体に励振する進行波の振
幅にムラが生じたりして、安定した摩擦接触が出来ない
ことなどが上げられる。
【0011】このような問題を解決するために、特開平
2−214477号公報などに示されるような対策が提
案されている。
【0012】この対策は、進行性振動波を励振する弾性
体に動剛性が不均一となる部分を設け(具体的にはスリ
ット部の深さが他よりも深い、または浅くした部分を設
け)、駆動用振動モード以外の振動に対しては、進行波
を形成するSINモードとCOSモードとの共振周波数
差を大きくし、これらの振動モードが進行波に成長しな
いようにしている。このような対策は非常に有効であ
り、実際にモータにこの対策を講じたものは鳴きに対し
て著しく効果を上げている。
【0013】このような振動体を構成する場合は、前記
剛性不均一部の配置パターンと圧電素子の電極パターン
とが所定の位置関係になるよう位置合わせをして接合し
なければならない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たようなスリット深さを変えた部分は、肉眼では判別し
にくく、圧電素子を接合するために位置合わせをするの
が困難であった。
【0015】また、機械加工等でマーキングを施す場合
は、接合の作業性は改善されるが加工工数が多くなり、
コストが高くなるという問題があった。
【0016】さらに、機械加工では、加工上マーキング
を施すのが困難な場所が存在することがあり、マーキン
グの形状も限られるので、分かり易く、安価で、しかも
振動に影響を与えないようにマーキングを施すのは困難
であった。
【0017】本発明は、弾性体の特定位置を示す目印を
簡単に設けることができ、電気−機械エネルギー変換素
子との位置合わせを簡単で高精度に行える振動波駆動装
置に用いられる弾性体及びその製造方法、この弾性体を
用いた振動波駆動装置を提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、焼結合金
からなる弾性体に電気−機械エネルギー変換素子を接合
し、該電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を印加
することにより該弾性体に駆動振動を形成する振動体
と、前記弾性体に接触させた接触体と、を相対移動させ
る振動波駆動装置における前記弾性体を製造する弾性体
の製造方法において、焼結成型された前記弾性体は一方
の面に複数のスリットが形成されていて、焼結後の前記
弾性体に対してサイジング処理を施すサイジング工程を
有し、前記サイジング処理の際に、前記複数のスリット
のうち、特定のスリットに対して他のスリットと異なる
加圧処理を施して動剛性不均一部を形成し、前記焼結成
形時または前記サイジング処理時に、前記動剛性不均一
部の位置により決定される前記電気−機械エネルギー変
換素子の位置を合わせさせるためのマークを形成したこ
とを特徴とする弾性体の製造方法である。
【0019】第2の発明は、上記第1の発明で、前記マ
ークは、前記スリット間の突起部の上面に形成したこと
を特徴とする弾性体の製造方法である。
【0020】第3の発明は、上記第1の発明で、前記マ
ークは、前記スリットの底部に形成したことを特徴とす
る弾性体の製造方法である。
【0021】第4の発明は、上記第1の発明で、前記マ
ークは、リング状に形成された駆動振動の発生部の内周
又は外周に設けられたフランジ部に形成したことを特徴
とする弾性体の製造方法である。
【0022】第5の発明は、振動波駆動装置に用いられ
るものであって、駆動振動を生じる焼結合金からなる弾
性体において、前記弾性体は、リング形状に形成された
駆動振動の発生部に径方向に複数のスリットが形成さ
れ、前記複数のスリットのうち、特定のスリットの剛性
を他のスリットの剛性に対して不均一とした動剛性不均
一部を有し、前記動剛性不均一部の位置により決定され
る前記電気−機械エネルギー変換素子の位置を合わせる
ためのマークが形成されていることを特徴とする弾性体
である。
【0023】第6の発明は、上記第5の発明で、前記マ
ークは、リング状に形成された駆動振動の発生部の内周
又は外周に設けられたフランジ部に形成したことを特徴
とする弾性体である。
【0024】第7の発明は、上記第5の発明で、前記マ
ークは、前記スリット間の突起部の上面に形成したこと
を特徴とする弾性体である。
【0025】第8の発明は、上記第5の発明で、前記マ
ークは、前記スリットの底部に形成したことを特徴とす
る弾性体である。
【0026】第9の発明は、上記第6の発明で、前記フ
ランジ部は、薄肉フランジ部と、前記薄肉フランジ部の
内周側に設けられた厚肉の固定部とにより構成され、前
記マークは前記厚肉固定部の近傍の薄肉フランジ部に形
成したことを特徴とする弾性体である。
【0027】第10の発明は、上記第7の発明で、前記
マークは、前記突起部の上面に放射状溝として形成され
たことを特徴とする弾性体である。
【0028】第11の発明は、上記第7の発明で、前記
マークは、前記突起部の上面の外周部に傾斜面として形
成されたことを特徴とする弾性体である。
【0029】第12の発明は、上記第8の発明で、前記
マークは、前記スリットの底面の外周部に傾斜面として
形成されたことを特徴とする弾性体である。
【0030】第13の発明は、上記第5ないし第12の
いずれかの弾性体の駆動振動発生部と異なる面に電気−
機械エネルギー変換素子を接着し、前記電気−機械エネ
ルギー変換素子に交番信号を印加することにより前記弾
性体に駆動振動が形成される振動体と、前記弾性体に加
圧接触する接触体とを有し、前記振動体と前記接触体と
を前記駆動振動により摩擦駆動することを特徴とする振
動波駆動装置である。
【0031】上記の発明では、前記弾性体上に圧電素子
との位置決めをするためのマークを弾性体の製造段階で
一体に設けられるので、圧電素子接合時の作業性が著し
く向上し、安価な振動体を提供できるとともに、性能の
向上にも貢献するものである。
【0032】
【発明の実施の形態】図1から図4は本発明の第1の実
施の形態を示す。
【0033】第1の実施の形態を図1〜図4に示す。図
1(a)は焼結金属により形成された弾性体であり、図
1(b)はこの弾性体の一方の面に接合する圧電素子の
電極パターンを示し、図1(c)は(a)の断面図を示
している。
【0034】図2は図1(c)中のd部の拡大図で、こ
の弾性体に設けられたマーキングを示す。
【0035】図3は、前記弾性体を成型、およびサイジ
ング処理を施す時に用いられる型の概念図を示し、図4
にはこの型により成型された弾性体の断面形状を示す。
【0036】まず、焼結金属の加工工程について説明す
る。
【0037】図3に示すように、円柱形状の第1の内型
29の外側に、放射状のブレードを有する第2の内型2
6が配置され、それを包むように外型28が設置されて
いる。下パンチ27は、内型26の放射状ブレードの隙
間に係合し、弾性体1の複数の突起部1aを形成できる
ように、弾性体1の突起部とスリットからなる櫛歯と同
じ断面形状をもつ細長い棒状体から形成されており、図
中上下に移動できるように設置されている。
【0038】また、上パンチ25も同様に、内型29お
よび外型28に対し上下に自在にスライドできるように
設置されている。
【0039】成型時は、まず下パンチ27を図中下方に
大きく(突起部高さの3倍〜5倍)下げ、その状態で型
の中に金属の粉末を充填する。
【0040】その後、上パンチ25を下げながら、同期
して下パンチ27も上方へ移動し、これら2つのパンチ
で前記粉末を圧縮成型する。こうして成型された弾性体
は図4のような形状をしており、この成型体を焼結炉で
焼結させた後に機械加工等による後加工を施し、図1の
ように仕上げている。
【0041】この弾性体1には、図1(a)に示すよう
に、72本のスリットが型により形成されており、その
うち黒く塗りつぶしているスリットは他のスリットより
も0.13mm(2本連続している部分8箇所は0.1
mm)深く形成され、円環状の振動部に動剛性不均一部
を構成している。
【0042】前記円環状振動部の内側には、薄肉フラン
ジ部1fと、さらにこの内側の厚肉の固定部1gからな
るフランジ部1hが形成されており、固定部1gには固
定用ボルトの貫通穴eが形成されている。
【0043】また、弾性体スリットパターンの幾何学的
対称軸上で、かつ固定部1gと薄肉フランジ部1fとの
境界付近に圧電素子との位置合わせ用のマーカとしての
突起状マーカcが設けられている。この部分の拡大図を
図2に示す。これは、突起状マーカcが弾性体の振動に
悪影響を与えないようにするために、ほとんど振動しな
い固定部1gの近傍に設けたものである。
【0044】図1(b)は9次(進行波の波長をλとす
ると9λ)の振動を励振するための電極パターンを配置
した圧電素子2を示している。図中の+、−の記号は、
各電極の分極状態を示しており、+は紙面垂直方向上か
ら下へ、−は下から上へ分極されていることを示してい
る。この電極パターンは、全周を9λとして、分極処理
の方向が逆の隣接する半波長(λ/2)の電極部(A1
〜A4、B1〜B4)と、4分の1波長(1/4λ)の
電極部、4分の3波長(3/4λ)の電極部とで構成さ
れ、A1〜A4電極部に対してB1〜B4電極部の位相
を4分の1波長ずらして設けられており、前記4分の1
波長の大きさの電極部は全ての電極部のうちで一つだけ
なので、この4分の1波長の電極部を位置合わせのため
の特定の電極部とするようにしている。
【0045】弾性体1の複数のスリットのうちで、特定
位置のスリット深さを他のスリットよりも深くして動剛
性の不均一を作り出す前記動剛性不均一部は、前記円環
状振動部に8次の曲げ振動モードが励振されたときに、
SINモードとCOSモードとの固有振動数の差が大き
くなり、かつ、駆動波である9次の曲げ振動モードの固
有振動数差はほぼ0Hzになるように設定されている。
【0046】このため、前記スリットの深溝パターンに
対して、9次のSINモード、COSモードが立つ位置
が決まるので、該スリットパターンと圧電素子の電極配
置とが所定の位置関係になるように接合しなければなら
ない。
【0047】本実施の形態の弾性体の場合、位置合わせ
用マーカである突起状マーカcの位置に対応する特定の
スリットaと圧電素子の4分の1波長の電極部で構成さ
れる特定電極部bとを合わせるように接合すれば、駆動
モードには影響を与えずに8波の振動モードに対しては
進行波を励振しずらいように作用し、所望の効果がえら
れる。
【0048】このように弾性体1の特定スリットaと圧
電素子2の特定電極部bとを位置合わせの上接着して得
られた振動体において、圧電素子の2相の電極部(A1
〜A4、B1〜B4)にフレキシブルプリント基板等を
介して交番信号を印加すると、該振動体には9次の曲げ
振動の進行波が発生し、これにロータ等を加圧接触させ
るとロータは勢いよく回転する。
【0049】そして、この振動体を使って図8のように
モータを構成すると、従来問題となったような異音の発
生がなく、モータの性能が著しく向上できた。
【0050】なお、フランジ部をリング状の振動発生部
の内側に設けているが、外周側に設けてもよい。
【0051】(第2の実施の形態)図5は第2の実施の
形態を示す。
【0052】図5(a)は弾性体の平面図、(b)はそ
のC部のAA´矢視拡大断面図、(c)はそのC部の拡
大上面図である。
【0053】本実施の形態の弾性体1は焼結金属により
リング状に形成したもので、図1と同様に複数のスリッ
トをリング状の振動発生部を有している。図中ハッチン
グが施されているスリットは他のスリットよりも0.1
4〜0.2mm程度深く構成されており、y軸に対して
対称に設けられ、このパターンは7次の曲げ振動モード
に対してはSINモードとCOSモードの共振周波数差
が大きくなり、8次の振動モード(駆動モード)に対し
てはそれがほぼ0Hzになるように設定されている。
【0054】この場合も第1の実施の形態と同様に、圧
電素子の電極パターンとの位置合わせのためのマーカが
必要である。
【0055】本実施の形態では、成型時に図5(b)に
示すように、スリット1d1の底面の外側にテーパTを
つけ、マーカとしている。成型体はその後焼結工程を経
てサイジング処理を行っており、そのサイジング工程で
反りなどの矯正と寸法精度の向上を図っている。
【0056】本実施の形態のように、テーパTによるマ
ーカをスリット1d1の底部の外周側に設けることで、
該マーカが弾性体の上からでも横からでも確認できるの
で、圧電素子接合時の作業性が向上した。
【0057】(第3の実施の形態)図6は第3の実施の
形態を示す。
【0058】本実施の形態では、位置合わせ用マーカと
して、を弾性体の突起部1aの上面1bに形成した放射
状溝1a1として形成している。弾性体は成型、焼結を
行い、その後サイジング処理を施しているが、本実施の
形態では、放射状溝1a1によるマーカはこのサイジン
グ工程で型により加工している。サイジング処理は、弾
性体1の突起部1aの上面1bと、弾性体1のスリット
底面と、弾性体1の圧電素子接着面側とを図3のような
サイジング型を用いて同時に加圧することにより行われ
る。その際、弾性体1の突起部側を加圧する下パンチ2
7に設けた突条部により放射状溝1a1を加圧形成す
る。
【0059】このようなサイジング工程で突起部1aの
上面1bに放射状溝1a1のマーキングを施すと、スリ
ット底部に比べ、曲げ剛性の影響がほとんどなく、さら
に、サイジング処理の際に、突起部1aを加圧して溝を
つくるために、質量の変化がないので、動剛性の変化が
ほとんど無く、振動モードに影響を与えないというメリ
ットがある。
【0060】(第4の実施の形態)図7は第4の実施の
形態を示す。
【0061】本実施の形態では、図7に示すように、リ
ング状の振動発生部に設けられた複数の突起部のうち
で、特定の1つの突起部1a2の上面の外周部にテーパ
部Tを設け、これをマーカとしている。このテーパ部T
の成形は、第3の実施の形態と同様にサイジング工程で
行っている。
【0062】
【発明の効果】以上述べてきたように、弾性体を焼結体
で成形し、該弾性体に設ける剛性不均一部および圧電素
子等の電気−機械エネルギー変換素子と位置合わせをす
るためのマークの形成を、型成形時またはサイジング処
理時に型によって行うことにより、機械加工に頼ってい
た時に比べ加工コストを大幅に低減することができた。
【0063】また、型で弾性体及びマークを形成するこ
とで、マークの位置および形状を自由に設定できるの
で、マークを識別し易くなり、圧電素子接合の作業性を
大幅に向上できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施の形態の弾性体の上
面図、(b)は圧電素子の分極方向を示す図、(c)は
(a)の中央断面図。
【図2】図1(c)のd部拡大断面図。
【図3】(a)(b)は成形型(および総型サイジング
の型)構成図。
【図4】図3の型で成型された弾性体の断面図。
【図5】第2の実施の形態の弾性体を示し、(a)は上
面図、(b)はそのC部のAA´矢視拡大断面図、
(c)はそのC部の拡大上面図。
【図6】第3の実施の形態の弾性体を示し、(a)は上
面図、(b)はそのBB´矢視断面図。
【図7】第4の実施の形態の弾性体の突起部の断面図。
【図8】振動波モータの断面図。
【図9】従来の振動体の斜視図。
【符号の説明】
1 弾性体 2 圧電素子 3 スライダ 4 フレキシブル基板 5 ベース 6 ねじ 7,8 ベアリング 9 シャフト 10 ロータ 11 ゴム 14 エンコーダ 25 上パンチ 26 第2内型 27 下パンチ 28 外型 29 第一内型
フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA00 AA18 BB03 BB16 CC07 DD01 DD03 DD23 DD40 DD53 DD66 DD73 DD87 DD92 DD93 EE03 EE24 FF04 FF11 FF13 FF33 GG11 GG42

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結合金からなる弾性体に電気−機械エ
    ネルギー変換素子を接合し、該電気−機械エネルギー変
    換素子に交番信号を印加することにより該弾性体に駆動
    振動を形成する振動体と、前記弾性体に接触させた接触
    体と、を相対移動させる振動波駆動装置における前記弾
    性体を製造する弾性体の製造方法において、 焼結成型された前記弾性体は一方の面に複数のスリット
    が形成されていて、焼結後の前記弾性体に対してサイジ
    ング処理を施すサイジング工程を有し、前記サイジング
    処理の際に、前記複数のスリットのうち、特定のスリッ
    トに対して他のスリットと異なる加圧処理を施して動剛
    性不均一部を形成し、前記焼結成形時または前記サイジ
    ング処理時に、前記動剛性不均一部の位置により決定さ
    れる前記電気−機械エネルギー変換素子の位置を合わせ
    させるためのマークを形成したことを特徴とする弾性体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記マークは、前記スリット間の突起部
    の上面に形成したことを特徴とする請求項1に記載の弾
    性体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記マークは、前記スリットの底部に形
    成したことを特徴とする請求項1に記載の弾性体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記マークは、リング状に形成された駆
    動振動の発生部の内周又は外周に設けられたフランジ部
    に形成したことを特徴とする請求項1に記載の弾性体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 振動波駆動装置に用いられるものであっ
    て、駆動振動を生じる焼結合金からなる弾性体におい
    て、 前記弾性体は、リング形状に形成された駆動振動の発生
    部に径方向に複数のスリットが形成され、前記複数のス
    リットのうち、特定のスリットの剛性を他のスリットの
    剛性に対して不均一とした動剛性不均一部を有し、前記
    動剛性不均一部の位置により決定される前記電気−機械
    エネルギー変換素子の位置を合わせるためのマークが形
    成されていることを特徴とする弾性体。
  6. 【請求項6】 前記マークは、リング状に形成された駆
    動振動の発生部の内周又は外周に設けられたフランジ部
    に形成したことを特徴とする請求項5に記載の弾性体。
  7. 【請求項7】 前記マークは、前記スリット間の突起部
    の上面に形成したことを特徴とする請求項5に記載の弾
    性体。
  8. 【請求項8】 前記マークは、前記スリットの底部に形
    成したことを特徴とする請求項5に記載の弾性体。
  9. 【請求項9】 前記フランジ部は、薄肉フランジ部と、
    前記薄肉フランジ部の内周側に設けられた厚肉の固定部
    とにより構成され、前記マークは前記厚肉固定部の近傍
    の薄肉フランジ部に形成したことを特徴とする請求項6
    に記載の弾性体。
  10. 【請求項10】 前記マークは、前記突起部の上面に放
    射状溝として形成されたことを特徴とする請求項7に記
    載の弾性体。
  11. 【請求項11】 前記マークは、前記突起部の上面の外
    周部に傾斜面として形成されたことを特徴とする請求項
    7に記載の弾性体。
  12. 【請求項12】 前記マークは、前記スリットの底面の
    外周部に傾斜面として形成されたことを特徴とする請求
    項8に記載の弾性体。
  13. 【請求項13】 請求項5ないし12のいずれかに記載
    の弾性体の駆動振動発生部と異なる面に電気−機械エネ
    ルギー変換素子を接合し、前記電気−機械エネルギー変
    換素子に交番信号を印加することにより前記弾性体に駆
    動振動が形成される振動体と、前記弾性体に加圧接触す
    る接触体とを有し、前記振動体と前記接触体とを前記駆
    動振動により摩擦駆動することを特徴とする振動波駆動
    装置。
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