JP2001298251A - 電子デバイス素子の実装方法、電子部品および通信機装置 - Google Patents

電子デバイス素子の実装方法、電子部品および通信機装置

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JP2001298251A JP2001032863A JP2001032863A JP2001298251A JP 2001298251 A JP2001298251 A JP 2001298251A JP 2001032863 A JP2001032863 A JP 2001032863A JP 2001032863 A JP2001032863 A JP 2001032863A JP 2001298251 A JP2001298251 A JP 2001298251A
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    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector

Abstract

(57)【要約】 【課題】ボンディングツールと電子デバイス素子との間
のすべりを防ぐとともに超音波の伝達効率を高め、か
つ、実装工程を多数回繰り返しても信頼性の高い接続が
得られる電子デバイス素子の実装方法、およびその実装
方法を用いて形成した電子部品を提供する。 【解決手段】基板表面9に素子電極が形成された電子デ
バイス素子1と、底部に押圧面を有するボンディングツ
ール11と、実装電極6が形成された実装基板とを用意
する工程と、電子デバイス素子1の基板裏面10にボン
ディングツール11の押圧面を接触させながら、ボンデ
ィングツール11に超音波を印加して、電子デバイス素
子1を実装基板上に金属バンプ4を介して実装する工程
とを有する電子デバイス素子1の実装方法において、前
記電子デバイス素子1の基板裏面10は粗面化処理され
ており、かつ、前記ボンディングツール11の押圧面は
粗面化処理されていない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子デバイス素子
の実装方法および電子部品に関し、特に電子デバイス素
子に超音波を印加しながら押圧して実装基板上に実装す
る電子デバイス素子の実装方法、およびその実装方法を
用いて形成された電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子部品の小型化、低背化に伴
い、電子デバイス素子の実装方法としてフリップチップ
工法が開発されている。フリップチップ工法とは、電子
デバイス素子の素子電極が形成されている機能面を実装
基板に対向させた状態で実装する工法であり、ボンディ
ングツール底部の押圧面を電子デバイス素子の裏面に接
触させて押圧することにより、電子デバイス素子の素子
電極上に形成された金属バンプと実装基板上の実装電極
を電気的機械的に接続する工法である。また、金属バン
プと実装基板上の実装電極との接続強度を上げるため
は、接続時にボンディングツールに超音波を印加する工
法や超音波と熱を同時に印加する工法がしばしば用いら
れる。
【0003】このような超音波を用いたフリップチップ
工法では、ボンディングツールの押圧面を電子デバイス
素子の裏面に接触させて押圧しているだけであるため、
ボンディングツールと電子デバイス素子との間ですべり
が生じたり、超音波が電子デバイス素子に十分に伝わら
ないという問題が生じていた。ボンディングツールと電
子デバイス素子との間ですべりが生じ電子デバイス素子
が実装位置からずれた場合には、ボンディングツールか
ら印加される超音波や荷重が電子デバイス素子の一部に
局所的に集中し、電子デバイス素子にクラックが生じる
という恐れがあった。また、超音波の伝達効率が低下し
た場合には、金属バンプと実装電極との接続強度が低下
するという恐れがあった。
【0004】このような問題を解決し、金属バンプと実
装電極との接続部の信頼性や接続強度を向上させる手法
の例として、特開平11−74315号公報に開示され
ているものがある。この手法は、ボンディングツールの
押圧面を粗面化することによってボンディングツールと
電子デバイス素子との摩擦力を増大させ、ボンディング
ツールと電子デバイス素子との間のすべりを防ぐととも
に、超音波の伝達効率を高めるものである。また、ボン
ディングツールの押圧面に加えて電子デバイス素子の裏
面も粗面化することによって、この効果は一層高まると
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ボンディングツールを用いた実装方法には次のような問
題があった。すなわち上述の方法では、ボンディングツ
ールを量産工程において繰り返し使用していると、その
押圧面は徐々に摩耗していく。ボンディングツールを硬
い材質で形成した場合であっても、摩耗の発生を完全に
防ぐことはできない。押圧面が摩耗すれば押圧面の表面
粗さ(中心線平均表面粗さRa)が次第に減少すること
になり、その結果ボンディングツールと電子デバイス素
子との摩擦力が低下する。そのため、ボンディングツー
ルと電子デバイス素子との間ですべりが生じたり、超音
波の伝達効率が変化し、金属バンプと実装電極との接続
状態が変化することで、素子間の特性上のばらつきが発
生する。また、特開平11−74315号公報に記載の
ものでは、その電子デバイス素子裏面における表面粗さ
自体が過度に大きい。
【0006】本発明の電子デバイス素子の実装方法およ
び電子部品は、上述の問題を鑑みてなされたものであ
り、これらの問題を解決し、ボンディングツールと電子
デバイス素子との間のすべりを防ぐとともに超音波の伝
達効率を高め、かつ、実装工程を多数回繰り返しても、
ばらつきなく信頼性の高い接続が得られる電子デバイス
素子の実装方法、およびその実装方法を用いて形成した
電子部品を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電子デバイス素子の実装方法は、基板表面に素
子電極が形成された電子デバイス素子と、底部に押圧面
を有するボンディングツールと、実装電極の形成された
実装基板とを用意する工程と、電子デバイス素子の基板
裏面にボンディングツールの押圧面を接触させながら、
ボンディングツールに超音波を印加して、電子デバイス
素子を実装基板上に金属バンプを介して実装する工程と
を有する電子デバイス素子の実装方法において、前記電
子デバイス素子の基板裏面は粗面化処理されており、か
つ、前記ボンディングツールの押圧面は粗面化処理され
ていないことを特徴とする。
【0008】このように本発明では、ボンディングツー
ルの押圧面を粗面化処理しないため、実装工程を多数回
繰り返しても押圧面が摩耗して表面粗さ(中心線平均表
面粗さRa)が低下することもない。そのため、ボンデ
ィングツールと電子デバイス素子との間で常に一定の摩
擦力を保つことができ、金属バンプと実装電極との間で
安定した接続状態を得ることができる。
【0009】一方本発明では、電子デバイス素子の基板
裏面を粗面化処理することで、ボンディングツールと電
子デバイス素子との間で一定の摩擦力を生じさせること
ができるため、電子デバイス素子のすべりを防ぐととも
に超音波の伝達効率を高めることができる。電子デバイ
ス素子のすべりを防止できれば、電子デバイス素子が実
装位置からずれることもなく、ボンディングツールから
印加される超音波や荷重が電子デバイス素子の一部に局
所的に集中して電子デバイス素子にクラックが生じると
いう恐れもない。また、超音波を有効に伝達することが
できるため、金属バンプと実装電極との接続強度を向上
させることができる。なお、上記のように電子デバイス
素子の基板裏面を粗面化処理するが、実装工程において
は常に新しい電子デバイス素子が供給されるため、電子
デバイス素子の基板裏面が摩耗して摩擦力が変化する場
合を考慮する必要はない。
【0010】また、電子デバイス素子の基板裏面の表面
粗さ(中心線平均表面粗さRa)は0.6μm以上であ
ることが望ましい。表面粗さ(中心線平均表面粗さR
a)が0.6μmより小さい場合には、ボンデイングツ
ールの裏面と電子デバイス素子の基板裏面の間に生じる
摩擦力が小さいため、ボンデイングツールから印加され
る超音波振動や荷重が弾性表面波素子に十分に伝わりに
くく、また電子デバイス素子がすべりを起しやすいとい
う問題が生じるためである。
【0011】さらに、電子デバイス素子の基板裏面の表
面粗さ(中心線平均表面粗さRa)は7.0μm以下で
あることが望ましい。例えば、電子デバイス素子の基板
としてタンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム、水晶等
の圧電基板を用いる場合、これらの基板はクラックや割
れを生じやすいという特徴を有する。したがって、基板
にこれらの材料を用いた場合、基板裏面の表面粗さ(中
心線平均表面粗さRa)が7.0μmを超えるような、
過度の粗面化処理を行うと、基板の割れが生じ易くなり
歩留まりが低下するという問題が発生するためである。
【0012】本発明は、電子デバイス素子の基板にタン
タル酸リチウムやニオブ酸リチウム、水晶等の圧電基板
を用いた弾性表面波素子に特に有利に適用できる。
【0013】さらに、弾性表面波素子の基板に水晶基板
を用いる場合には、基板裏面の表面粗さ(中心線平均表
面粗さRa)を1.1μm以上とすることが望ましい。
水晶基板はタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム
基板とは異なる機械的特性を有する。したがって、弾性
表面波素子のすべりを十分に防止して、ボンディングツ
ールから印加される超音波や荷重の局所的な集中による
弾性表面波素子のクラック発生を防ぐためには、基板裏
面の表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)を1.1μm
より大きくして、ボンデイングツールの裏面と弾性表面
波素子の基板裏面の間に生じる摩擦力を大きくする必要
がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例である電子
デバイス素子の実装方法、および電子部品を、図1〜6
に基づいて説明する。以下の実施例では、弾性表面波装
置を製造する場合について説明する。図1は本発明を用
いて製造された弾性表面波装置の断面図を示し、図2
は、本発明を用いて弾性表面波素子をパッケージ容器内
に実装する際の断面図を示す。
【0015】本実施例における弾性表面波装置8は、図
1に示すように、パッケージ容器5と、パッケージ容器
内に実装された弾性表面波素子1と、パッケージ容器を
気密封止するためのキャップ7とを有する。弾性表面波
素子1は、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム、水
晶等の圧電基板2と、その表面9(図2において、基板
2の下面側)に形成されたAlからなる厚さ0.1〜
0.2μm程度の薄膜で形成された櫛形電極等の素子電
極(図示せず)、櫛形電極に電気的に接続された電極パ
ッド3、および電極パッド3上に形成されたAuまたは
Auを含む合金からなる金属バンプ4等から構成され
る。圧電基板2の裏面10(図2において、基板2の上
面側)は、ラップ加工やホーニング加工等の機械加工に
よって粗面化処理されている。パッケージ容器5はAl
23等のセラミック材料からなり、内底面にパッケージ
容器5と弾性表面波素子1とを電気的に接続するための
実装電極6が形成されている。
【0016】次に、上記弾性表面波装置8の製造方法を
図2を用いて説明する。まず、弾性表面波素子1をパッ
ケージ容器5内に実装するためのフリップチップ実装機
を用意する。フリップチップ実装機はボンディングツー
ル11を有し、ボンディングツール11はその底部に、
弾性表面波素子1を押圧するための押圧面(図2におい
て、ボンディングツール11の弾性表面波素子1の裏面
10との接触部分)が形成されている。なお、ボンディ
ングツール11の押圧面は粗面化処理されていない。
【0017】弾性表面波素子1を、パッケージ容器5内
の実装電極6に金属バンプ4を介して対向させた状態で
配置し、弾性表面波素子1の裏面10に上記ボンディン
グツール11の押圧面を接触させながら、ボンディング
ツール11に超音波を印加、押圧し、金属バンプ4と実
装電極6を圧着して電気的機械的に接続する。この際、
超音波と同時に熱を印加してもよい。最後に、弾性表面
波素子1の実装されたパッケージ容器5をキャップ7で
気密封止することにより、弾性表面波装置8が完成す
る。
【0018】このように本発明では、ボンディングツー
ル11の押圧面を粗面化処理していないため、実装工程
を多数回繰り返しても押圧面が摩耗して表面粗さ(中心
線平均表面粗さRa)が低下することはない。したがっ
て、繰り返し多数の素子を実装しても、金属バンプ4と
実装電極6との間で常に安定した接続状態を得ることが
できる。一方、本発明では、弾性表面波素子1の基板裏
面10を粗面化処理することで、ボンディングツール1
1と弾性表面波素子1との間に一定の摩擦力を生じさせ
ることができるため、弾性表面波素子1のすべりを防ぐ
とともに超音波の伝達効率を高めることができる。弾性
表面波素子1のすべりを防止できれば、弾性表面波素子
1が実装位置からずれることもなく、ボンディングツー
ル11から印加される超音波や荷重が弾性表面波素子1
の一部に局所的に集中して素子にクラックが生じるとい
う恐れもない。また、超音波を有効に伝達することがで
きるため、金属バンプ4と実装電極6との接続強度を向
上させることができる。なお、実装工程においては常に
新しい弾性表面波素子1が供給されるため、弾性表面波
素子1の基板裏面10が摩耗して摩擦力が変化すること
はない。
【0019】上述のように、弾性表面波素子1の基板裏
面10を粗面化処理することによって金属バンプ4と実
装電極6との接続強度を向上させることができる。しか
し、弾性表面波素子1の基板2として用いるタンタル酸
リチウムやニオブ酸リチウム、水晶等の圧電基板はクラ
ックや割れを生じやすいという特徴を有する。したがっ
て、基板にこれらの材料を用いた場合は、基板裏面10
の表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が7.0μmを
超えると、粗面化処理の際に基板2に割れが生じ易くな
り、歩留まりが低下するという問題が発生する。ゆえ
に、基板裏面10の表面粗さ(中心線平均表面粗さR
a)は7.0μm以下であることが望ましいといえる。 (実施例1)上記方法を用いて製造した弾性表面波装置
8について、弾性表面波素子1の基板裏面10の表面粗
さ(中心線平均表面粗さRa)と弾性表面波素子1とパ
ッケージ容器5との接続強度の関係を調べた。その結果
を図3に示す。
【0020】弾性表面波素子1の基板2にはタンタル酸
リチウム基板を用い、基板2の裏面10はラップ加工に
より粗面化処理を行った。基板裏面10の表面粗さはレ
ーザフォーカス変位計を用いて測定し、レーザ波長は6
70nmのものを用いた。接続強度は、基板裏面10の
表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が2.2μmのと
きの強度を1として規格化した値を示す。
【0021】図3からわかるように、基板裏面10の表
面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6μm以上で
あるときに、弾性表面波素子1とパッケージ容器5との
間で大きな接続強度が得られていることがわかる。表面
粗さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6μmより小さ
い場合は、ボンデイングツール11の裏面と弾性表面波
素子1の基板裏面10の間に生じる摩擦力が小さく、ボ
ンデイングツール11から印加される超音波振動や荷重
が弾性表面波素子1に十分に伝わっていないためである
と考えられる。 (実施例2)同じく上記方法を用いて製造した弾性表面
波装置8について、弾性表面波素子1の基板裏面10の
表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)と、弾性表面波素
子1のパッケージ容器5に対する接続位置ずれの発生率
の関係を調べた。その結果を図4に示す。
【0022】実施例1の場合と同様に、弾性表面波素子
1の基板2にはタンタル酸リチウム基板を用い、基板2
の裏面10はラップ加工により粗面化処理をした。基板
裏面10の表面粗さはレーザフォーカス変位計を用いて
測定し、レーザ波長は670nmのものを用いた。本実
施例では、フリップチップ実装機の接続位置精度の保証
値を大きく上回る位置ずれを起こしたものを位置ずれ発
生とした。
【0023】図4からわかるように、基板裏面10の表
面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6μm以上で
あるときに、弾性表面波素子1の位置ずれを抑制できて
いることがわかる。表面粗さ(中心線平均表面粗さR
a)が0.6μmより小さい場合には、ボンデイングツ
ール11の裏面と弾性表面波素子1の基板裏面10の間
に生じる摩擦力が小さく、弾性表面波素子1がボンデイ
ングツール11の押圧面に対してすべり、位置ずれが発
生しているものと考えられる。 (実施例3)同じく上記方法を用いて製造した弾性表面
波装置8について、弾性表面波素子1の基板裏面10の
表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)と、弾性表面波素
子1のクラック発生率の関係を調べた。その結果を図5
に示す。
【0024】実施例1の場合と同様に、弾性表面波素子
1の基板2にはタンタル酸リチウム基板を用い、基板2
の裏面10はラップ加工により粗面化処理をした。基板
裏面10の表面粗さはレーザフォーカス変位計を用いて
測定し、レーザ波長は670nmのものを用いた。
【0025】図5からわかるように、基板裏面10の表
面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6μm以上で
あるときに、弾性表面波素子1のクラック発生を抑制で
きていることがわかる。表面粗さ(中心線平均表面粗さ
Ra)が0.6μmより小さく、ボンデイングツール1
1の裏面と弾性表面波素子1の基板裏面10の間に生じ
る摩擦力が小さい場合には、実施例2から明らかなよう
に、弾性表面波素子1がすべりを起しやすい。その結
果、ボンディングツール11から印加される超音波や荷
重が弾性表面波素子1の一部に局所的に集中し、弾性表
面波素子1にクラックが生じるものと考えられる。
【0026】以上の実施例1〜3より、弾性表面波素子
1の基板2としてタンタル酸リチウム基板を用いた場合
には、基板裏面10の表面粗さ(中心線平均表面粗さR
a)を0.6μm以上7.0μm以下とすることで、弾
性表面波素子1とパッケージ容器5との間で、信頼性の
高い接続を得ることができると考えられる。また、ニオ
ブ酸リチウムはタンタル酸リチウムと類似の機械的特性
を有すると考えられるため、弾性表面波素子1の基板2
としてニオブ酸リチウム基板を用いた場合にも、基板裏
面10の表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)を0.6
μm以上7.0μm以下とすることで、信頼性の高い接
続を得ることができると考えられる。 (実施例4)同じく上記方法を用いて製造した弾性表面
波装置8について、弾性表面波素子1の基板裏面10の
表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)と、弾性表面波素
子1のクラック発生率の関係を調べた。その結果を図6
に示す。
【0027】本実施例では、弾性表面波素子1の基板2
には水晶基板を用い、基板2の裏面10はラップ加工に
より粗面化処理を行った。基板裏面10の表面粗さはレ
ーザフォーカス変位計を用いて測定し、レーザ波長は6
70nmのものを用いた。
【0028】図6からわかるように、基板裏面10の表
面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が1.1μm以上で
あるときに、弾性表面波素子1のクラック発生を抑制で
きていることがわかる。さらに、基板裏面10の表面粗
さ(中心線平均表面粗さRa)が1.3μm以上である
ときに、弾性表面波素子1のクラック発生を完全に抑制
できていることがわかる。
【0029】水晶基板はタンタル酸リチウム基板やニオ
ブ酸リチウム基板とは異なる機械的特性を有する。した
がって、弾性表面波素子1のすべりを十分に防止して、
ボンディングツール11から印加される超音波や荷重の
局所的な集中による弾性表面波素子1のクラック発生を
防ぐためには、基板裏面10の表面粗さ(中心線平均表
面粗さRa)を1.1μmより大きくして、ボンデイン
グツールの裏面と弾性表面波素子の基板裏面10の間に
生じる摩擦力を大きくする必要があるものと考えられ
る。さらに、弾性表面波素子1のクラック発生を完全に
抑制するには、基板裏面10の表面粗さ(中心線平均表
面粗さRa)を1.3μm以上とするのが望ましい。
【0030】実施例4より、弾性表面波素子1の基板2
として水晶基板を用いた場合には、弾性表面波素子1の
基板裏面10の表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)を
1.1μm以上、望ましくは1.3μm以上、かつ7.
0μm以下とすることで、弾性表面波素子1とパッケー
ジ容器5との間で信頼性の高い接続を得ることができる
と考えられる。
【0031】次に、本発明の通信機装置を図7に基づい
て説明する。なお、図7は本発明の通信機装置のブロッ
ク図である。図7に示すように本発明の通信機装置は、
アンテナ30およびアンテナ30に接続されたデュプレ
クサ31と、デュプレクサ31に接続される送信用回路
および受信用回路とから構成されている。送信用回路
は、発振器32から発振されディバイダ33により分割
された送信信号を濾波する段間フィルタ34、送信信号
を増幅するパワーアンプ35や受信信号を送信側に通過
させないためのアイソレータ36などから構成されてい
る。一方、受信用回路はアンテナ30からの受信信号を
増幅するローノイズアンプ37や受信信号を濾波する段
間フィルタ38などから構成されている。そして、受信
信号およびローカル信号を混合して、ミキサ39よりI
F信号が出力される。このような構成の通信機装置にお
いて、例えば受信用回路における段間フィルタ37とし
て、本発明の電子デバイス素子の実装方法により得られ
た電子デバイス素子または本発明の電子部品が用いられ
る。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ボンディ
ングツールの押圧面を粗面化処理しないため、実装工程
を多数回繰り返しても押圧面が摩耗して表面粗さ(中心
線平均表面粗さRa)が低下することもなく、金属バン
プと実装電極との間で常に安定した接続状態を得ること
ができる。
【0033】一方本発明では、電子デバイス素子の基板
裏面を粗面化処理することで、ボンディングツールと電
子デバイス素子との間で一定の摩擦力を生じさせること
ができるため、電子デバイス素子のすべりを防ぐととも
に超音波の伝達効率を高めることができる。電子デバイ
ス素子のすべりを防止できれば、電子デバイス素子が実
装位置からずれることもなく、ボンディングツールから
印加される超音波や荷重が電子デバイス素子の一部に局
所的に集中して電子デバイス素子にクラックが生じると
いう恐れもない。また、超音波を有効に伝達することが
できるため、金属バンプと実装電極との接続強度を向上
させることができる。その結果、電子デバイス素子の歩
留まりの向上や故障率の低減、信頼性の向上を達成する
ことができることになる。特に、その電子デバイス素子
裏面の粗面化処理を、表面粗さ(中心線平均表面粗さR
a)が0.6μm以上かつ7.0μm以下となるように
すれば、クラックが発生せず、接続強度の安定した電子
デバイス素子が得られる。
【0034】なお、本発明の実装工程においては常に新
しい電子デバイス素子が供給されるため、電子デバイス
素子の基板裏面の摩耗による摩擦力の変化を考慮する必
要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いて製造された弾性表面波装置の断
面図である。
【図2】本発明を用いて弾性表面波素子をパッケージ容
器内に実装する際の断面図である。
【図3】本発明を用いて製造した弾性表面波装置につい
て、弾性表面波素子の基板裏面の表面粗さ(中心線平均
表面粗さRa)と、金属バンプと実装電極との接続強度
の関係を示すグラフである。
【図4】本発明を用いて製造した弾性表面波装置につい
て、弾性表面波素子の基板裏面の表面粗さ(中心線平均
表面粗さRa)と、弾性表面波素子のパッケージ容器に
対する接続位置ずれの発生率の関係を示すグラフであ
る。
【図5】本発明を用いて製造した弾性表面波装置につい
て、弾性表面波素子の基板裏面の表面粗さ(中心線平均
表面粗さRa)と、弾性表面波素子のクラック発生率の
関係を示すグラフである。
【図6】本発明を用いて製造した弾性表面波装置につい
て、弾性表面波素子の基板裏面の表面粗さ(中心線平均
表面粗さRa)と、弾性表面波素子のクラック発生率の
関係を示すグラフである。
【図7】本発明の通信機装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 弾性表面波素子 2 基板 3 素子電極 4 金属バンプ 5 パッケージ容器 6 実装電極 7 キャップ 8 弾性表面波装置 11 ボンディングツール

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に素子電極が形成された電子デバ
    イス素子と、底部に押圧面を有するボンディングツール
    と、実装電極が形成された実装基板とを用意する工程
    と、 電子デバイス素子の基板裏面にボンディングツールの押
    圧面を接触させながら、ボンディングツールに超音波を
    印加して、電子デバイス素子を実装基板上に金属バンプ
    を介して実装する工程とを有する電子デバイス素子の実
    装方法において、 前記電子デバイス素子の基板裏面は粗面化処理されてお
    り、かつ、前記ボンディングツールの押圧面は粗面化処
    理されていないことを特徴とする電子デバイス素子の実
    装方法。
  2. 【請求項2】前記電子デバイス素子の基板裏面の表面粗
    さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6μm以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス素子の
    実装方法。
  3. 【請求項3】前記電子デバイス素子の基板裏面の表面粗
    さ(中心線平均表面粗さRa)が7.0μm以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子デバイス素子の
    実装方法。
  4. 【請求項4】基板表面に素子電極が形成された電子デバ
    イス素子と、底部に押圧面を有するボンディングツール
    と、実装電極が形成された実装基板とを用意する工程
    と、 電子デバイス素子の基板裏面にボンディングツールの押
    圧面を接触させながら、ボンディングツールに超音波を
    印加して、電子デバイス素子を実装基板上に金属バンプ
    を介して実装する工程とを有する電子デバイス素子の実
    装方法において、 前記電子デバイス素子の基板裏面は粗面化処理されてお
    り、その表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6
    μm以上かつ7.0μm以下であることを特徴とする電
    子デバイス素子の実装方法。
  5. 【請求項5】前記電子デバイス素子が弾性表面波素子で
    あることを特徴とする、請求項1ないし請求項4に記載
    の電子デバイス素子の実装方法。
  6. 【請求項6】前記電子デバイス素子の基板が、タンタル
    酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板であること
    を特徴とする請求項5に記載の電子デバイス素子の実装
    方法。
  7. 【請求項7】前記電子デバイス素子の基板が水晶基板で
    あり、かつ、前記電子デバイス素子の基板裏面の表面粗
    さ(中心線平均表面粗さRa)が1.1μm以上である
    ことを特徴とする請求項5に記載の電子デバイス素子の
    実装方法。
  8. 【請求項8】基板表面に素子電極が形成された電子デバ
    イス素子と、内底面に実装電極が形成されたパッケージ
    容器と、パッケージ容器を気密封止するためのキャップ
    とを有し、 前記電子デバイス素子が前記実装基板上の実装電極に金
    属バンプを介して、超音波を用いた圧着により接続され
    ている電子部品において、 前記電子デバイス素子の基板裏面が粗面化処理されてお
    り、その表面粗さ(中心線平均表面粗さRa)が0.6
    μm以上かつ7.0μm以下であることを特徴とする電
    子部品。
  9. 【請求項9】前記電子デバイス素子が弾性表面波素子で
    あることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  10. 【請求項10】前記電子デバイス素子の基板が、タンタ
    ル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板であるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の電子部品。
  11. 【請求項11】前記電子デバイス素子の基板が水晶基板
    であり、かつ、前記電子デバイス素子の基板裏面の表面
    粗さ(中心線平均表面粗さRa)が1.1μm以上であ
    ることを特徴とする請求項9に記載の電子部品。
  12. 【請求項12】請求項1ないし7記載の電子デバイス素
    子の実装方法を用いて製造された電子デバイス素子、ま
    たは請求項8ないし11記載の電子部品を含んでなるこ
    とを特徴とする通信機装置。
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