JP2001296680A - 感光ドラム基材 - Google Patents

感光ドラム基材

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JP2001296680A JP2000111351A JP2000111351A JP2001296680A JP 2001296680 A JP2001296680 A JP 2001296680A JP 2000111351 A JP2000111351 A JP 2000111351A JP 2000111351 A JP2000111351 A JP 2000111351A JP 2001296680 A JP2001296680 A JP 2001296680A
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誠士 柴田
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裕夫 池上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真装置用の感光ドラム基材を感光ドラ
ムとした時、安定して欠陥のない電子写真画像が得ら
れ、軽量で、長期間の使用に耐えるようにする。 【解決手段】 電子写真装置に配設される、硬質のロー
ル、および硬質のブレード等の硬質の部材の少なくとも
1つと係合して、極く僅かに弾性的に撓む感光ドラムに
用いられる感光ドラム基材1である。感光ドラム基材
は、アルミニウム円筒体よりなっている。感光ドラム基
材1の円筒部への半径方向荷重Fに対する撓み弾性係数
が、0.00015〜0.05000N/(mm・m
m)であり、円筒部の引張り強さが150N/mm2[上
付き]以上である。感光ドラム基材1は、円環状の空間
部107cを有する折り返し部107bを形成されたし
ごき素材107より好ましくは作製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に用
いられる感光ドラムの基材に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
電子写真装置は一般に、外周面に感光層を有する感光ド
ラム、感光層を帯電させる帯電装置、帯電装置により帯
電された感光層を選択的に露光して静電潜像を形成する
露光装置、静電潜像に、現像ロール表面に担持され、静
電荷を付与されたトナーを静電吸引させて潜像を顕像化
する現像装置、この現像装置により現像されたトナー像
を用紙等の転写媒体に転写する転写装置、トナー像を転
写した後に、残留トナーを除去するクリーニング装置お
よび感光層に残留した静電気を除去する除電装置を備え
ている。
【0003】高画質化および装置の小型化等のため、従
来非磁性トナー、導電性弾性現像ロールおよび剛性の感
光ドラムを用いる接触現像法が主に採用されていた。し
かし剛性の感光ドラムを用いる場合、感光ドラムと凹ん
だ弾性現像ロールの間の現像ニップにほぼ1層のトナー
が入り込んでトナーの静電吸引、すなわち現像が行なわ
れるのであるが、しばしばトナー飛散等による濃淡のむ
ら等の画像欠陥が生ずるという問題があった。この問題
は、特にカラー電子写真装置の場合に顕著であった。
【0004】さらに剛性の感光ドラムを用いる場合、帯
電装置として軟質の帯電ロールを用いると帯電むらが、
転写装置として軟質の転写ロールを用いると転写むら
が、またクリーニング装置として軟質のクリーニングブ
レードを用いると、トナーのクリーニング漏れがそれぞ
れ生じ易く、そのため画像欠陥が生じ易いという問題が
あった。
【0005】これらの問題の解決法の1つとして、電鋳
法によって作製された厚さ0.01〜2mmの非磁性金
属からなる、比較的薄く撓み易い感光ドラム基材(例え
ば外径150mm、肉厚0.250mm、長さ300m
mのアルミ円筒体)を用いることが提案されている(特
開昭58−86550号公報)。同じく電鋳法によって
作製された、肉厚20〜200μm、直径10〜300
mmのニッケルシームレス管よりなる、薄く撓み易い感
光ドラム基材が提案されている(特開平10−1082
3号公報)
【0006】しかしながら電鋳法によって作製された円
筒体は、電鋳状態では水素を含んでいるので、水素脆性
のため脆く、破損し易く、耐久性がないという欠陥を有
する。水素脆性を除くため加熱すると、軟化して塑性変
形し易いという欠点を有する。特に材料がアルミニウム
の場合は、水溶性電解液での電鋳は実質的に不可能であ
るので、溶剤型電解液を使用しなければならず、極めて
高価になるという問題を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安定して欠
陥のない電子写真画像が得られ、軽量で、長期間の使用
に耐える、電子写真装置用の感光ドラム基材を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の感光ドラム基材
は、電子写真装置に配設される、硬質のロール、および
硬質のブレード等の硬質の部材の少なくとも1つと係合
して、極く僅かに弾性的に撓む感光ドラムに用いられる
感光ドラム基材であって、感光ドラム基材は、アルミニ
ウム円筒体よりなり、感光ドラム基材の円筒部への半径
方向荷重に対する撓み弾性係数が、0.00015〜
0.05000N/(mm・mm)であり、円筒部の引
張り強さが150N/mm2以上であることを特徴とす
る(請求項1)。
【0009】硬質のロールとして、硬質の帯電ロール、
剛性の(すなわち硬質の)現像ロールおよび硬質の転写
ロール等が挙げられる。硬質のブレードとして、硬質の
クリーニングブレード等が挙げられる。本明細書におい
て、係合とは、直接の接触による係合の他に、トナー、
或いは用紙やベルト等の転写媒体を介する間接の接触に
よる係合をも含む。
【0010】硬質の部材と係合して撓む時の、撓み変形
量は、通常約20〜500μmである。本明細書におい
て、アルミニウムは、純アルミニウムの他にアルミニウ
ム合金を含む。アルミニウムは、比重が小さく、従って
軽量で、発錆し難く、比較的安価であり、かつしごき加
工性等の加工性に富むという利点を有する。
【0011】感光ドラム基材の円筒部への半径方向荷重
に対する撓み弾性係数が、0.00015〜0.050
00N/(mm・mm)であることが望ましい。撓み弾
性係数が0.00015N/(mm・mm)より小さい
と、感光ドラムが、回転中に捩れて画像がゆがむので、
安定して欠陥のない電子写真画像を得ることが困難であ
る。極端の場合には、感光ドラムが座屈して使用不可能
になる時もある。従って撓み弾性係数が0.00015
N/(mm・mm)以上であることが好ましい。一方、
撓み弾性係数が0.05000N/(mm・mm)を越
えると、良好な電子写真画像を得るのに必要な所定の撓
みを与えるための荷重が大きくなり過ぎて、感光層が損
傷し易くなるので好ましくない。0.00015〜0.
05000N/(mm・mm)の撓み弾性係数が得られ
る、感光ドラム基材の肉厚は、直径や胴長によって異な
るが、通常約0.04〜0.5mmの範囲内にある。
【0012】感光ドラム基材の円筒部の引張り強さが1
50N/mm2[上付き]以上であることが望ましい。電
子写真装置が長期間使用される間に、感光ドラムは回転
しながら、現像ロール等の硬質の部材によって、半径方
向内側に向かって多数回繰り返し曲げられ、直ちに元に
戻るという過程が反復する。そのため疲労破壊を起こし
易い。疲労限は材料の引張り強さに、ある範囲内で比例
するが、材料がアルミニウムの場合、引張り強さが15
0N/mm2より小さいと、感光ドラムが疲労破壊を起
こし易いことを本発明者は見出した。なお引張り強さを
500N/mm 2より大きくすることは、材料がアルミ
ニウムの場合、実用的でない。
【0013】感光ドラム基材は、しごき加工によって形
成されたアルミニウム円筒体よるなる(請求項2)。し
ごき加工法により形成された円筒体は、しごき加工によ
る加工硬化のため引張り強さが上昇する。また欠陥のな
い画像を得るのに必要な真円度や表面平滑度を得るのが
比較的容易である。更に偏肉が小さいので、弾性的撓み
が均一に行なわれ、さらに製造コストが小さいという利
点を有する。感光ドラム基材は、例えばダイヤモンド・
バイトを用いた円筒加工用超精密旋盤を使用する切削加
工等によっても作製可能であるが、生産性の点で、しご
き加工法は格段に優れている。
【0014】感光ドラム基材は、円筒形のアルミニウム
素管の一方の開口端の内面側に、又は一方の開口部に内
向きフランジ部を有する円筒形状のアルミニウム素管の
該開口部の内面側に、円環状の空間部を有する折り返し
部を形成し、空間部にしごきパンチの中空円筒形状の突
起部を挿入して、折り返し部に係合させてしごき加工を
行ってしごき成形体を形成し、折り返し部の端面にスト
リッパー装置のフィンガーを係合させて、しごき成形体
からしごきパンチを抜き出した後、しごき成形体の両端
部をトリムすることによって形成される(請求項3)。
【0015】円筒形のアルミニウム素管の一方の開口端
の内面側に内向きフランジ部を有する円筒形状のアルミ
ニウム素管の場合の、円筒形のアルミニウム素管は、通
常押出しー引抜き成形法によって形成される。円筒形の
アルミニウム素管の一方の開口部に内向きフランジ部を
有する円筒形状のアルミニウム素管の場合の、円筒形の
アルミニウム素管は、通常絞り又は再絞り加工によって
形成されたカップ体の底面から、内向きフランジ部を残
すように円板を打ち抜くことによって形成される。
【0016】感光ドラム基材は、細長いのでしごき加工
後にパンチを抜き出す時の摩擦抵抗が大きい。しかも肉
厚が極く薄いので、パンチの基部側の開口端面にストリ
ッパーのフィンガーを係合させて、パンチを抜き出そう
とすると、係合が旨くいかず、しごき成形体がストリッ
パーのフィンガーの中に入って、しごき装置が破損し易
い。フィンガーの中に入らない時でも、開口部近傍が座
屈したり、真円度が低下して、開口部近傍のトリム長さ
が大きくなって、製品歩留まりが低下したり、感光ドラ
ムとしての規定の長さが得られないという問題を生じ易
い。
【0017】しかし、しごき成形体を形成した後、折り
返し部の端面にストリッパー装置のフィンガーを係合さ
せて、しごき成形体からしごきパンチを抜き出す。折り
返し部は厚く、かつ断面係数が大きいので、しごきパン
チをしごき成形体から抜き出す時の摩擦抵抗が大きい場
合でも、抜き出しは可能である。またフィンガーはしご
き成形体の開口端面に係合しないので、抜き出し抵抗が
大きい場合でも、しごき装置が破損したり、開口端部が
座屈したり、真円度が低下することはない。
【0018】
【発明の実施の形態】図1において、1はアルミニウム
よりなる、長さがLの細長い円筒形の感光ドラム基材で
ある。感光ドラム基材1の外表面に感光層(図示されな
い)を形成することによって、感光ドラムが作製され
る。感光ドラム基材は、図示されないが、両端部が内側
又は外側に凸の肉厚部となっていてもよい。また両端部
に外向きフランジ部が形成されていてもよい。両端部が
縮径部となっていてもよい。
【0019】図1、図2は、感光ドラム基材1の撓み弾
性係数の測定装置および測定方法を示す。2は、感光ド
ラム基材1を載置する定盤であり、3は、感光ドラム基
材1を鉛直方向に押圧する押圧ロッドである。図1およ
び図2、(イ)は、荷重Fが加わる前の、F=0の時の
状態を示す。図2、(ロ)は、荷重Fが加わって、感光
ドラム基材1がCだけ凹んだ状態を示す。この場合の撓
み弾性係数は、F/(L・C)から求められる。
【0020】感光ドラム基材1の引張り強さは、感光ド
ラム基材1から軸方向、円周方向及び軸方向に対し45
度方向に引張り強さテスト片を採取して、このテスト片
から引張り試験装置によって引張り強さを測定し、その
平均値から求められる。図3は、感光ドラム基材1の疲
労試験装置を示す。4は、感光ドラム基材1の保持具、
5は、回転ロッド6の固定支持具である。7は、感光ド
ラム基材1を所定量押し込みながら回転する硬質の押圧
ロールである。回転ロッド6と押圧ロール7は、図示さ
れない駆動装置によって、同方向に同一周速度で回転す
るように構成されている。これ等の装置によるテスト結
果は、後述の実施例の項に記載する。
【0021】図4,図5,図6は感光ドラム基材1の捩
れ量を測定する装置および方法を示す。図4において、
8は、高さがx(例えば10mm)の円形凸部8aを有
する固定プラグである。プラグ8の主部の直径2xRは
感光ドラム基材1の外径より若干大きく、凸部8aの直
径は、感光ドラム基材1にほぼぴったりと挿入できる寸
法に定められている。凸部8aに、凸部8aと同心かつ垂
直に、水平シャフト10が固着されている。プラグ9
は、シャフト10と内径がほぼ同じの透孔9bが形成さ
れている点以外は、プラグ8と同様の構造、寸法をして
いる。すなわちプラグ9は、円形凸部9aを備えてい
る。
【0022】長さLの感光ドラム基材1の両端は、接着
剤により円形凸部8aおよび9aの周部に固着されてい
る。この状態で、プラグ9は、シャフト10の周りを隙
間がほぼ0で、滑らかに回転できるようになっている。
図5に示すように、プラグ9には、紐11が巻きつけら
れており、その先端に重さがWの錘12が取り付けられ
ている。プラグ8が固定された状態で、感光ドラム基材
1には、WxRの捻りモーメントが作用して、感光ドラ
ム基材1が極く薄い場合等に、図6に示すようにδだけ
捻れる。捻り量δは極く小さいので、右端面近傍の円筒
面に軸方向と平行に刻したけがき線を測微顕微鏡で測定
した。この装置によるテスト結果は、後述の実施例の項
に記載する。
【0023】次の感光ドラム基材1の形成方法の1実施
の態様について説明する。図7は、長尺の押出しー引抜
きアルミニウム・パイプから所定の長さに、軸方向直角
に切断されたアルミニウム素管101を示す。素管10
1の材質、寸法等は、得られる感光ドラム基材1の撓み
弾性係数が、0.00015〜0.05000N/(m
m・mm)の範囲内にあり、円筒部の引張り強さが15
0N/mm 2以上、好ましくは500N/mm2以下にな
るように、予め実験によって定められる。
【0024】図8は、ダイ102と曲げ工具103によ
って、素管101の上部に内向きフランジ部104が形
成された状態を示す。ダイ102は、円筒形の台部10
2aと、台部102aに固着された成形部102bよりな
っている。成形部102bは、高さが素管101の高さ
の半分より僅かに大きい円筒形基部102b1と、基部
102b1に接続する先細のテーパ部102b2よりなっ
ている。円筒形基部102b1の外周面は、素管101
がほぼぴったりと外挿されるように、外径が素管101
の内径より極く僅かに小さく定められている。テーパ部
102b2のテーパ角は極く小さく、1〜5度程度であ
る。成形部102bの先端に、テーパ部102b2を外
周面とする環状突起部102cが形成されている。環状
突起部102cは、テーパ部102b2に連接する断面
半円形の曲率部102c1と、曲率部102c1の内側端
部に接続する短円筒形部102c2を備えている。
【0025】上下動可能の曲げ工具103は、凹部10
3aおよび凹部103aの上部に形成されたエア抜き用透
孔103bを備えている。凹部103aは、下方から素
管101の導入を容易にするためのテーパ角が大きいテ
ーパ部103a1、テーパ部103a1に接続するテーパ角
が極く小さい円筒形状部103a2、円筒形状部103a2
に接続する曲率部103a3および曲率部103a3に接続
する僅かに半径方向上方に傾斜して、透孔103bの周
面下端まで延びる環状上面部103a4よりなっている。
内向きフランジ部104の形成直前は、上方から曲げ工
具103、素管101,ダイ102の順に、図示されな
い装置によって同軸に配設されている(図示されな
い)。
【0026】図示されない装置によって、素管101を
降下させて固定ダイ102の成形部102bに外挿した
後、図示されない装置によって、曲げ工具103を降下
させて、凹部103aを素管101の上端部に外挿し、
上端部を、曲率部103a3および環状上面部103a4に
よって上端部が半径方向内方に向かう内向きフランジ部
104が形成されるまで、押圧具(図示されない)によ
って押圧することによって、素管101の上部に内向き
フランジ部104が形成される。
【0027】図9は、アルミニウム素管101の上方の
端部に折り返し部が形成された直後の状態を示す。10
2は、図8に示すダイである。105は折り返し部形成
工具であって、折り返し部形成用凹部106を備えてい
る。折り返し部形成用凹部106は、折り返し部形成工
具105の下面から上方に極く僅かなテーパ角度で延び
る導入用台形部106a、台形部106aの上方端部に接
続する断面半円形の曲率部106b、曲率部106bの
内側端部に接続する短円筒部106cおよび短円筒部1
06cに曲率部を介して接続する軸方向に垂直な平面部
106dを備えている。平面部106dの中央を通っ
て、エア抜き孔106eが軸方向に延びている。台形部
106a上端の内径は、素管101の外径に実質的に等
しく定められている。曲率部106bの曲率半径は、
(ダイ102の曲率部102c1の曲率半径+素管10
1の肉厚)に等しく定められている。短円筒部106c
の長さは、形成される折り返し部107bの皺が生じな
い範囲内の短円筒部107b2の最大長さよりも若干長
いことが望ましい。
【0028】図示されない装置によって、内向きフラン
ジ部104を形成された素管101を降下させてダイ1
02の成形部102bに外挿した後、図示されない装置
によって、折り返し部形成工具105を降下させて、凹
部106を素管101の上端部に外挿した後、押圧具
(図示されない)によって押圧して、フランジ部104
を、ダイ102の環状突起部102cと折り返し部形成
工具105の短円筒部106cの協同によりフランジ部
104を垂下するまで折り曲げて、曲率部107b1と
短円筒部107b2よりなる折り返し部107b、およ
び側壁部107aを有するしごき素材107を形成す
る。側壁部107aの上方部と折り返し部107bとの
間に、環状空間部107cが形成される。
【0029】図10は、しごき素材107をしごき加工
する直前の状態を示す図面である。しごき素材107
は、図6の状態から引き出された後、倒立されてしごき
加工される。上方からしごきパンチ110、しごき素材
107、第1のしごきリング111,第2のしごきリン
グ112、第3のしごきリング113およびストリッパ
ー装置114が同軸に配設されている。なおしごきリン
グの数は、各しごきリングによるしぎき率及び全しごき
率、並びにプレスのストローク長さに応じて適宜に定め
られる。
【0030】しごきパンチ110の胴部110aの外径
は、胴部110aがしごき素材107の側壁部107aに
ほぼぴったりと嵌入できるように、しごき素材107の
側壁部107aの内径より極く僅かに小さく定められて
いる。しごきパンチ110の下端部は中空円筒形状の環
状突起部110bとなっている。パンチ110の上記嵌
入が容易に行われるように、突起部110bの外面11
0b1は、僅かに下細の逆台形となっている。突起部1
10bの下端部は、しごき素材107の空間部107c
にほぼぴったりと入るように、空間部107cと実質的
に同形,同寸になるように定められている。突起部11
0bの内面110b3の高さは、しごき素材107の折
り返し部107bの接地面からの高さより大きく定めら
れている。
【0031】図示できる図面のサイズの都合で、各しご
きリング111,112,113間の距離は、図10で
は小さくなっているが、実際は上記距離は図示の夫れよ
りも遙かに大きい。ストリッパー装置114は、複数
(n)個(本実施の形態ではn=8)のフィンガー11
5,フィンガー115によって包囲され、上下動可能の
漏斗状の中子116,フィンガー115を中子116に
対して半径方向内方に弾性的に押圧するリングばね11
7およびフィンガー115の主部115dを保持する円
筒函状の保持具118を備えている。保持具118の底
部中央には、中子挿通用の透孔118bが形成されてい
る。
【0032】図11および図12に明示されるように、
中子116は、上方の逆円錐台状部116aと、逆円錐
台状部116aの下端に接続するロッド部116bを備
えている。逆円錐台状部116aの周面にはn個の縦浅
溝116a1が周方向に等間隔に形成されている。ロッド
部116bは、支持体119の透孔119aを通って、
図示されないシリンダーのピストンロッド120によっ
て、適切なタイミングで上下動するようになっている。
従って逆円錐台状部116aも適切なタイミングで上下
動する。
【0033】フィンガー115は、縦浅溝116a1にほ
ぼぴったりと係合して、摺動可能な部分を有する内方凸
部115a、外周が円弧形で、下面が平坦な爪部115
b1となる上部外方突出部115bを備えている。フィ
ンガー115が拡開した状態(図8の状態)で、爪部1
15b1が折り返し部107bの端面107dに係合す
るように、フィンガー115の形状、寸法が定められて
いる。上部外方突出部115bの直下に、リングばね1
17挿入用の環状溝115cが設けられている。環状溝
115cの下部は、外周面の断面が円弧形の主部115
dとなっており、中子116が下降して、フィンガー1
15が拡開した時に主部115dの外周面と保持具11
8の側壁部118aの内面が接触するように構成されて
いる。この接触、およびピストンロッド120による中
子116を押し下げる力のため、爪部115b1に押し
上げ力が加わっても、爪部115b1は上昇しない。
【0034】図10の状態より、しごき素材107から
の感光ドラム基材1の形成は次のようにして行われる。
なお図10においては、中子116は上昇位置にあっ
て、フィンガー115は収縮していて、爪部115b1
の先端部直径は、折り返し部の短円筒部107b2の内
径より極く僅かに小さくなっている。先ずパンチ110
が降下して突起部110bがしごき素材107の空間部
107cに挿入される。この状態のままパンチ110の
降下は続いて、しごき素材107の側壁部107aは、
第1のしごきリング111、第2のしごきリング112
および第3のしごきリング113のそれぞれの、しごき
部111a、112aおよび113aによってしごかれて
肉厚が次第に減少して、しごき成形体121が形成さ
れ、折り返し部107bはストリッパー装置114に接
近する。しかし図8に示すように、しごき素材107の
折り返し部107bの肉厚は元の厚さを保って厚いまま
である。
【0035】パンチ110が更に降下して下死点に達す
ると、図11に示すように、折り返し部107bの接地
部が支持体119の上面119aに接近する。同時に中
子116が降下してフィンガー115が拡開して、爪部
115b1が折り返し部の端面107dの上方に来る。
直ちにパンチ110が上昇を開始すると、爪部115b
1と折り返し部の端面107dが係合して(図示されな
い)、折り返し部107はこの位置に止まるので、パン
チ110はしごき成形体121から容易に抜き出され
る。折り返し部107は、肉厚が厚く、しかも断面係数
が大きいので、抜き出しの際に変形し難い。その後、フ
ィンガー115は収縮してしごき成形体121は引き上
げられ、開口端部近傍と折り返し部107近傍をトリム
されて、図13に示すような感光ドラム基材1が得られ
る。
【0036】図10に示す方法で、しごきパンチ110
のように環状突起部110bを有し、かつ環状突起部の
外径、および形成される感光ドラム基材1の開口端部に
対応する部分の外径を主部の外径より若干小さくしたし
ごきパンチ(図示されない)を用いることによって、両
開口端部が比較的肉厚で、変形抵抗が改善された感光ド
ラム基材1を形成することもできる。
【0037】
【実施例】実施例1:図8〜図13に示す方法で、感光
ドラム基材1を作製した。アルミニウム素管101とし
て、押出しー引抜きアルミニウムパイプから切断され
た、長さ90mm、外径87.2mm、肉厚1.2mm
のアルミニウム合金管(JIS H 4080 合金番号
3003 H14)を用いた。感光ドラム基材1の寸法
は、長さ400mm、外径85mm、肉厚0.150m
mであった。
【0038】しごき素材107の折り返し部107bの
曲率部107b1の内面曲率半径r1は2.7mm、短円
筒部107b2の高さhは5.0mmであった。このしご
き素材107を図7に示すしごき装置で2回のしごき加
工を行った。2回に分けたのは、使用したプレスのスト
ロークの制約のためである。プレスのストロークが十分
に長ければ1回のしごき加工が望ましい。第1回目のし
ごき加工の際の、第1しごきリング111のしごき部1
11b、第2しごきリング112のしごき部112bお
よび第3しごきリング113のしごき部113bの内径
はそれぞれ、86.61mm、86.16mmおよび8
5.82mmであった。第2回目のしごき加工の際の、
第1しごきリングのしごき部、第2しごきリングのしご
き部および第3しごきリングのしごき部の内径はそれぞ
れ、85.37mm、85.15mmおよび85.00
mmであった。しごき加工の際に用いた冷却潤滑液は、
日本クエーカーケミカル(株)製、「クエークロール80
0−DIーWT」の10%水溶液であった。各しごきリング
のランド部の粗さはであった。各しごきリングのランド
部は、粗さが最大高さRyが0.4μm以下になるまで
研削後、ラップ仕上げで鏡面にした。
【0039】第1回目のしごき加工に用いたパンチ11
0の胴部110a(表面粗さは、最大高さRy=0.26
μm)の外径は84.80mm、突起部110bの曲率
部110b2の曲率半径は2.7mm、内面110b3の
接地部からの高さは28mmであった。第2回目のしご
き加工に用いたパンチ110の胴部110a(表面粗さ
は、最大高さRy=0.26μm)の外径は84.70m
m、突起部110bの曲率部110b2の曲率半径は
2.4mm、内面110b3の接地部からの高さは28
mmであった。得られたしごき成形体121の側壁部1
21bの肉厚は0.15mmで、高さは約480mmで
あった。しごき成形体121からパンチ110を抜き出
した後、開口端部と折り返し部107bに対向する側壁
部の部分を、内方カッターおよび外方カッターを用いる
DI缶のトリムに用いられる従来の方法によってトリム
して長さが400mmの感光ドラム基材1を得た。感光
ドラム基材1の真円度は0.05mmで、偏肉(肉厚の
ばらつき)は0.009mmであった。
【0040】上記感光ドラム基材1の撓み弾性係数を、
図1,図2に示すようにして、測定した所(F=1.4
8N、C=1.0mm;押圧ロッド3の長さ420m
m、幅40mm;鋼製)、この基材1の撓み弾性係数は
0.00370N/(mm・mm)であった。引張り強
さ(試料は同一サンプルから軸方向、円周方向、45度
方向それぞれ3個採取し、全9個の平均値)は、240
N/mm2であった。
【0041】実施例2:基材1の肉厚が0.047mm
となるように、しごき条件を変え、素管101は、JI
S H 4080 合金番号1050 H14の外径8
7.4mmにものを用いて感光ドラム基材1を作製し
た。なお、押出しー引抜きパイプの肉厚は1.2mmで
あったので、しごき回数を6回とするため、パイプの外
径を、切削により肉厚が0.5mmになるまで減らし、
外径を86.0mmとし、切断長さ、すなわち素管10
1の長さは75mmであった。それ以外は実施例1と同
様にしてアルミニウム基材1を作製、測定した。この基
材1の撓み弾性係数は0.00018N/(mm・m
m)で、引張り強さは180N/mm2であった。
【0042】実施例3:基材1の肉厚が0.380mm
となるように、しごき条件を変え、素管101は、JI
S H 4000 合金番号3004 H12、厚さ0.
95mm、直径270mmの円板を絞りー再絞りして得
られたカップ体を用い、第1回目のしごき加工を1回、
第2回目のしごき加工を3回、合計4回のしごき加工を
行った点以外は実施例1と同様にして感光ドラム基材1
を作製し、測定した。この基材1の撓み弾性係数は0.
04700N/(mm・mm)で、引張り強さは250
N/mm2であった。
【0043】実施例4:基材1の肉厚が0.26mmと
なるように、しごき条件を変え、素管101は、JIS
H 4080 合金番号3003 H14、長さ155
mm、外径87mm、肉厚1.2mmのパイプを用い、
第1回目のしごき加工を2回、第2回目のしごき加工を
3回、合計5回のしごき加工を行った点以外は実施例1
と同様にして感光ドラム基材1を作製し、測定した。こ
の基材1の撓み弾性係数は0.01700N/(mm・
mm)で、引張り強さは230N/mm2であった。
【0044】実施例5:基材1の肉厚が0.37mmと
なるように、しごき条件を変え、素管101は、JIS
H 4080 合金番号3003 H14、長さ220
mm、外径86.8mm、肉厚1.2mmのパイプを用
い、第1回目のしごき加工を1回、第2回目のしごき加
工を3回、合計4回のしごき加工を行った点以外は実施
例1と同様にして感光ドラム基材1を作製し、測定し
た。この基材1の撓み弾性係数は0.04600N/
(mm・mm)で、引張り強さは210N/mm2であ
った。
【0045】比較例1:基材1の肉厚が0.42mmと
なるように、しごき条件を変え、素管101は、JIS
H 4080 合金番号3003 H14、長さ240
mm、外径86.7mm、肉厚1.2mmのパイプを用
い、第1回目のしごき加工を1回、第2回目のしごき加
工を3回、合計4回のしごき加工を行った点以外は実施
例1と同様にして感光ドラム基材1を作製し、測定し
た。この基材1の撓み弾性係数は0.05400N/
(mm・mm)で、引張り強さは208N/mm2であ
った。
【0046】比較例2:基材1の肉厚が0.047mm
となるように、しごき条件を変え、素管101は、JI
S H 4080 合金番号1070 H14の外径8
7.4mmにものを用いた。なお、押出しー引抜きパイ
プの肉厚は1.2mmであったので、しごき回数を6回
とするため、パイプの外径を、切削により肉厚0.5m
mになるまで減らし、外径86.0mmとし、切断長
さ、すなわち素管101の長さは75mmであった。そ
れ以外は実施例1と同様にしてアルミニウム基材1を作
製、測定した。この基材1の撓み弾性係数は0.000
18N/(mm・mm)で、引張り強さは130N/m
2であった。
【0047】比較例3:基材1の肉厚が0.038mm
となるように、しごき条件を変え、素管101は、JI
S H 4080 合金番号3003 H14の外径8
7.4mmにものを用いた。なお、押出しー引抜きパイ
プの肉厚は1.2mmであったので、しごき回数を6回
とするため、パイプの外径を、切削により肉厚が0.5
mmになるまで減らし、外径86.0mmとし、切断長
さ、すなわち素管101の長さは75mmであった。そ
れ以外は実施例1と同様にしてアルミニウム基材1を作
製、測定した。この基材1の撓み弾性係数は0.000
12N/(mm・mm)で、引張り強さは220N/m
2であった。
【0048】以上のようにして作製された各感光ドラム
基材1について、図3に示す装置を用いて、疲労試験を
行った。鋼製の押圧ロール7の外径は30mm、長さは
300mmで、押し込み量を0.2mmとして、20万
回転後の破損状態を観察した。表1に結果を示す。破損
無しは○印で、破損有りは×印で示す。また各感光ドラ
ム基材1の外表面に感光層(図示されない)を形成し、
図3に示す装置を用いて、疲労試験の場合と同様の条件
で、感光層の耐久性をテストした。表1に結果を示す。
感光層の剥離等の損傷がない場合は○印で、剥離した場
合は×印で示す。比較例1の場合は、4900回転で剥
離した。
【0049】以上のようにして作製された各感光ドラム
基材1について、図4,図5,図6に示す装置を用い
て、W=0.017KN、R=50mmで、捩りモーメ
ントが0.85KN・mmの場合の捩れ量δを測定した
結果を表1に示す。捩れ量δが0.02mmを越えない
ことが、良好な画像を得るために必要である。
【0050】
【表1】
【0051】本発明は、以上の実施の形態によって制限
されるものでなく、折り返し部107bが、折り返し部
の先端部(端面)が、断面直線の側壁部の下端を結ぶ平
面上にある環状溝部であってもよく、その断面形状は、
半円形、半楕円形等適宜の形状をとることができる。折
り返し部が、環状溝部及び環状溝部に連接する短円筒形
状部(本実施の形態の場合)又は台形部よりなるもので
もよい。
【0052】
【発明の効果】本発明の電子写真装置用の感光ドラム基
材は、安定して欠陥のない電子写真画像が得られ、軽量
で、長期間の使用に耐えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光ドラム基材の撓み弾性係数を測定する装置
の縦断面図である。
【図2】(イ)は、図1のIIーII線に沿う縦断面図であ
り、(ロ)は、測定のため荷重を加えた状態における、
(イ)に対応する縦断面図である。
【図3】感光ドラム基材の疲労試験装置の例を示す縦断
面図である。
【図4】感光ドラム基材の捩れ量を測定する装置の縦断
面図である。
【図5】図4のVーV線から見た側面図である。
【図6】図4の装置で感光ドラム基材が捩れた時の、捩
れ量を示すための説明用図面である。
【図7】本発明の感光ドラム基材を製造するのに用いら
れる、アルミニウムよりなる円筒形素管の縦断面図であ
る。
【図8】図7の円筒形素管の一方の開口端に内向きフラ
ンジ部を形成した直後の状態を示す縦断面図である。
【図9】図8の、一方の開口端に内向きフランジ部を形
成された円筒形素管に、折り返し部を形成した直後の状
態を示す縦断面図である。
【図10】折り返し部を形成された図9の円筒形素管
を、しごき加工する直前の状態を示す説明用縦断面図で
ある。
【図11】図10の状態から、しごきパンチが下死点に
達した時点における状態を示す説明用縦断面図である。
【図12】図11のXII-XII線に沿う横断面図である。
【図13】図7の円筒形素管から製造された、本発明の
感光ドラム基材の例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム基材 101 アルミニウム素管 107b 折り返し部 107c 空間部 110 しごきパンチ 110b 突起部 114 ストリッパー装置 115 フィンガー 121 しごき成形体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月17日(2000.4.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】感光ドラム基材の円筒部の引張り強さが1
50N/mm 2 以上であることが望ましい。電子写真装
置が長期間使用される間に、感光ドラムは回転しなが
ら、現像ロール等の硬質の部材によって、半径方向内側
に向かって多数回繰り返し曲げられ、直ちに元に戻ると
いう過程が反復する。そのため疲労破壊を起こし易い。
疲労限は材料の引張り強さに、ある範囲内で比例する
が、材料がアルミニウムの場合、引張り強さが150N
/mm2より小さいと、感光ドラムが疲労破壊を起こし
易いことを本発明者は見出した。なお引張り強さを50
0N/mm2より大きくすることは、材料がアルミニウ
ムの場合、実用的でない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】図10は、しごき素材107をしごき加工
する直前の状態を示す図面である。しごき素材107
は、図の状態から引き出された後、倒立されてしごき
加工される。上方からしごきパンチ110、しごき素材
107、第1のしごきリング111,第2のしごきリン
グ112、第3のしごきリング113およびストリッパ
ー装置114が同軸に配設されている。なおしごきリン
グの数は、各しごきリングによるしぎき率及び全しごき
率、並びにプレスのストローク長さに応じて適宜に定め
られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】 フィンガー115は、縦浅溝116a1に
ほぼぴったりと係合して、摺動可能な部分を有する内方
凸部115a、外周が円弧形で、下面が平坦な爪部11
5b1となる上部外方突出部115bを備えている。フ
ィンガー115が拡開した状態(図11の状態)で、爪部
115b1が折り返し部107bの端面107dに係合
するように、フィンガー115の形状、寸法が定められ
ている。上部外方突出部115bの直下に、リングばね
117挿入用の環状溝115cが設けられている。環状
溝115cの下部は、外周面の断面が円弧形の主部11
5dとなっており、中子116が下降して、フィンガー
115が拡開した時に主部115dの外周面と保持具1
18の側壁部118aの内面が接触するように構成され
ている。この接触、およびピストンロッド120による
中子116を押し下げる力のため、爪部115b1に押
し上げ力が加わっても、爪部115b1は上昇しない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】しごき素材107の折り返し部107bの
曲率部107b1の内面曲率半径r1は2.7mm、短円
筒部107b2の高さhは5.0mmであった。このしご
き素材107を図10に示すしごき装置で2回のしごき
加工を行った。2回に分けたのは、使用したプレスのス
トロークの制約のためである。プレスのストロークが十
分に長ければ1回のしごき加工が望ましい。第1回目の
しごき加工の際の、第1しごきリング111のしごき部
111b、第2しごきリング112のしごき部112b
および第3しごきリング113のしごき部113bの内
径はそれぞれ、86.61mm、86.16mmおよび
85.82mmであった。第2回目のしごき加工の際
の、第1しごきリングのしごき部、第2しごきリングの
しごき部および第3しごきリングのしごき部の内径はそ
れぞれ、85.37mm、85.15mmおよび85.
00mmであった。しごき加工の際に用いた冷却潤滑液
は、日本クエーカーケミカル(株)製、「クエークロール
800−DIーWT」の10%水溶液であった。各しごきリ
ングのランド部の粗さはであった。各しごきリングのラ
ンド部は、粗さが最大高さRyが0.4μm以下になる
まで研削後、ラップ仕上げで鏡面にした。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真装置に配設される、硬質のロー
    ル、および硬質のブレード等の硬質の部材の少なくとも
    1つと係合して、極く僅かに弾性的に撓む感光ドラムに
    用いられる感光ドラム基材であって、感光ドラム基材
    は、アルミニウム円筒体よりなり、感光ドラム基材の円
    筒部への半径方向荷重に対する撓み弾性係数が、0.0
    0015〜0.05000N/(mm・mm)であり、
    円筒部の引張り強さが150N/mm2以上であること
    を特徴とする感光ドラム基材。
  2. 【請求項2】 しごき加工によって形成されたアルミニ
    ウム円筒体よるなる請求項1記載の感光ドラム基材。
  3. 【請求項3】 円筒形のアルミニウム素管の一方の開口
    端の内面側に、又は一方の開口部に内向きフランジ部を
    有する円筒形状のアルミニウム素管の該開口部の内面側
    に、円環状の空間部を有する折り返し部を形成し、空間
    部にしごきパンチの中空円筒形状の突起部を挿入して、
    折り返し部に係合させてしごき加工を行ってしごき成形
    体を形成し、折り返し部の端面にストリッパー装置のフ
    ィンガーを係合させて、しごき成形体からしごきパンチ
    を抜き出した後、しごき成形体の両端部をトリムするこ
    とによって形成された請求項1、2記載の感光ドラム基
    材。
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