JP2001295539A - 左右兼用ドアシステム - Google Patents
左右兼用ドアシステムInfo
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Abstract
用のラッチとヒンジを組み合わせてドア全体を左右兼用
にするドアシステムを提供する。 【解決手段】 ヒンジ30をヒンジ側縦枠材20の長さ
を2等分する面に対称に設け、かつラッチ受け具50の
ラッチ穴52をラッチ受け具側縦枠材25の長さを2等
分する位置に形成し、ドアハンドル90よりも高位置に
設けられたラッチ40を反転自在にし、しかもヒンジ3
0を左右兼用できるようにワンタッチ式で取付け取外し
自在にした。
Description
テムに関する。より詳細には、ドアと、ドアを回動可能
に保持するヒンジが取付けられたヒンジ側縦枠材と、ド
アから突出するラッチを受け入れ可能なラッチ受け具が
取付けられたラッチ受け具側縦枠材とを備えたドア枠と
の、組み合わせ構造からなる左右兼用ドアシステムに関
する。
間取りの都合から、ヒンジをその左側に取付けた、いわ
ゆる左吊り用(左用)と、右側に取付けた、右吊り用
(右用)が使用されている。また、これに対応してドア
枠も左用と右用のものが使用されている。しかし、左用
と右用の二種類のドアおよびドア枠を製造するというこ
とは、製造のみならず保管や販売等においても二重の手
間を要することとなり好ましくない。
用の両方に兼用することのできるドアとドア枠との組合
わせ構造を発明し、先に出願した(特願平11−046
347号)。これは、ドアハンドルの高さ位置を変更す
ることなく、ドアの中間高さ位置にラッチを設けると共
に、ドア枠の同じく中間高さ位置にラッチ穴を設けるこ
とができる構造としたものである。この発明によって、
同一のドアおよびドア枠を左右両用に使用することが可
能となった。
付けられる錠のラッチは、その形状から左右両方に兼用
することが困難であった。ラッチも、その姿勢を自在に
反転させて、ドアおよびドア枠と同じように左右兼用と
することができれば便利である。また、同様にこのドア
に取付けられるヒンジも左右兼用とすることができれば
便利である。
ッチだけの姿勢を反転することができるようにしたドア
の錠について発明し、先に出願した(特願2000−0
89430)。これによれば、錠やプレート等を取外す
必要がないためラッチの反転作業がきわめて容易であ
り、作業性が向上する。また、取付ネジを一旦取外して
再び同一箇所に締めることもないので、取付ネジが緩む
こともなく、機能が向上する。また、プレートも一枚で
足りるので経済的である。また、本出願人は、ワンタッ
チ式で左右兼用の蝶番(ヒンジ)について発明し、先に
出願した(特願2000−030671)。これによれ
ば、ドア表側にもドア裏側にも何度でもワンタッチで取
付けることができるので、左吊元用・右吊元用のいずれ
か現場の要求に簡単にかつ迅速に応じることができる。
また、ドア表側からドア裏側、あるいはその逆に移動さ
せる場合に、従来のように木ネジ等を取外したり取付け
ることは不要であるので、施工が簡単で、しかも木ネジ
等の保持力の低下等のデメリットを考慮する必要はな
い。また部品を分割して梱包することができるので、搬
送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはなく、搬
送時の安定性が良い。しかも余分な緩衝材を必要としな
いのでコストの低廉が図れる。
兼用のドアとドア枠との構造に、左右兼用のラッチとヒ
ンジを組み合わせてドア全体を左右兼用にすることので
きる、従来存在しないドアシステムを提供することにあ
る。
に、請求項1に記載された発明に係る左右兼用ドアシス
テムは、ドアハンドル(90)の軸(91)の回動をラ
ッチ(40)の進退方向に変換するラッチ駆動機構(1
5)を有するドア(10)及び、そのドア(10)を回
動可能に保持する上下一対のヒンジ(30)が取付けら
れたヒンジ側縦枠材(20)とそのドア(10)から突
出するラッチ(40)を受け入れ可能なラッチ穴(5
2)が形成されたラッチ受け具(50)が取付けられた
ラッチ受け具側縦枠材(25)とを有するドア枠を備え
てなる左右兼用ドアシステムであって、各ヒンジ(3
0)をヒンジ側縦枠材(20)の長さを2等分する水平
面に対して面対称に配置されるように設け、かつラッチ
受け具(50)のラッチ穴(52)をラッチ受け具側縦
枠材(25)の長さを2等分する位置に形成し、ラッチ
(40)を回動自在にすると共に大径の先端頭部(40
F)とそれより径の小さい後端部(40R)とで形成
し、ラッチ駆動機構(15)を、ドアハンドル(90)
の軸(91)から立設した立設片(61)と、ドアハン
ドル(90)の軸(91)から垂下設した垂下片(6
2)と、ラッチ(40)の後端部(40R)に挿通して
垂下設した垂直バー(63)と、後端部に大径部(64
a)が設けられ、大径部(64a)の前側に立設片(6
1)を回動自在に取付けられると共に立設片(61)の
さらに前側に垂直バー(63)の下端部が連結された水
平バー(64)と、水平バー(64)の、立設片(6
1)と垂直バー(63)との間に介挿され、垂直バー
(63)を前方へ付勢してラッチ(40)の先端頭部
(40F)をドア(10)から突出させる第一バネ材
(66)と、垂下片(62)を後方へ付勢して立設片
(61)を前方に回動させドアハンドル(90)を定位
置に戻す第二バネ材(65)とで構成して、前記形成さ
れたラッチ穴(52)の高さと同じ位置になるようにラ
ッチ(40)の高さを前記軸(91)よりも高くし、さ
らに、ラッチ(40)の先端頭部(40F)に凹部(4
0a)を形成すると共に、ラッチ(40)の後端部(4
0R)に肉太部(40b)を形成しその肉太部(40
b)と垂直バー(63)との間に第一バネ材(66)よ
り大きな弾力を有する反転バネ材(71)を介挿してな
り、凹部(40a)に棒片(95)の先端を差込んで、
ラッチ(40)を反転バネ材(71)の付勢に抗してそ
の後端部(40R)がドア(10)から突出する一定長
さ引き出し、左右を反転し、棒片(95)の先端を抜く
と、ラッチ(40)が反転バネ材(71)の付勢によっ
て引き戻され左右反転した状態になるようにし、およ
び、各ヒンジ(30)を、後端部同士がヒンジ結合され
た第一プレート(31)と第二プレート(32)の先端
部にそれぞれ結合された、ヒンジ側縦枠材(20)に取
付けられる枠側ベース部材(41)とドア(10)端部
に取付けられるドア側ベース部材(42)から構成し、
第二プレート(32)をドア側ベース部材(42)に対
して分離可能とし、ドア側ベース部材(42)をドア
(10)の厚み方向に左右対象の形状で、ドア(10)
から突出しないようにドア(10)端部に埋設し、しか
もドア側ベース部材(42)に、ドア(10)の厚み方
向に貫通し、第二プレート(32)の先端部をドア(1
0)の表側からも裏側からも差込み案内可能なスリット
(44)を形成すると共にスリット(44)に案内され
た第二プレート(32)を係止するロック機構を設けた
ことを特徴とする。
の発明において、第二プレート(32)の後端部は、第
一プレート(31)の後端部に対して調整螺子(36,
37)により上下方向に移動自在に結合され、しかも第
一プレート(31)の先端部は、枠側ベース部材(4
1)に形成された第一プレート(31)の板厚よりも幅
広の長孔(43)に挿入され調整螺子(47,49)に
より長孔(43)内で第一プレート(31)の厚み方向
に移動自在に結合されるとともに、第一プレート(3
1)の先端部は、枠側ベース部材(41)に対して調整
螺子又は調整カム(45)により接離調整自在に結合さ
れていることを特徴とする。
1又は2に記載の発明において、第二プレート(32)
の先端部中央には孔(34)が設けられ、ロック機構
は、第二プレート(32)に当接する間は収縮するが孔
(34)の位置に達すると伸長して孔(34)を係止す
る弾性突部(48a,48b)からなり、伸長した弾性
突部(48a,48b)を収縮させて係止を解除可能に
したことを特徴とする。
記載された括弧内の記号は図面及び後述する発明の実施
の形態に記載された記号に対応するものである。
を回動可能にする上下一対のヒンジはヒンジ側縦枠材の
長さを2等分する面に対称であり、ラッチ穴もラッチ受
け具側縦枠材の長さを2等分する位置に形成してある。
そして、ラッチはラッチ穴の位置と同じ位置になるよう
にドアハンドルよりも高位置に設けられている。よっ
て、ドアは左右入れ替えられても設けられるラッチ駆動
機構の位置、及びラッチの突出位置は左右入れ替わるが
高さは変化しない。また、ドア枠のヒンジ側縦枠材及び
ラッチ受け具側縦枠材は、上下反転、すなわち180度
回転されることによって、左右入れ替えられるが、その
高さは上下反転・左右配置替え前と同じである。
ッチの部分だけを反転することができる。よって取付ネ
ジを一旦取外して再び同一個所に締める必要もないので
取付ネジが緩むこともなく、作業が簡単であり、左吊元
用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡単かつ迅速に応
じることができる。しかも、ヒンジの第一プレート,第
二プレート及び枠側ベース部材からなる部品は、ドア側
ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース
部材に形成されたスリットに簡単に差し込むワンタッチ
式でドア表側にもドア裏側にも何度でも取付けることが
できるので、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求
に簡単にかつ迅速に応じることができる。また、第一プ
レート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品
をドア側ベース部材から取外した状態で梱包することが
できるので、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するお
それはなく、搬送時の安定性が良い。よって余分な緩衝
材を必要としないのでコストの低廉が図れる。しかも、
ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端
部に埋設されるので、搬送時の安定性はより良い。
ジとシステム化されたドア全体を左右兼用にすることが
できるので、きわめて生産性の高いドアを提供すること
ができる。
求項1に記載の発明の作用効果に加えて、調整螺子又は
調整カムによって、開口枠に対してドアを上下方向,ド
ア閉時のドア面に沿った左右方向,及びドア閉時のドア
厚み方向にそれぞれ移動させることができるので、取付
けの際あるいは取付け後に微調整する場合に有効であ
る。
請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加えて、ロッ
ク機構は、例えばスプリングバネ,係止片や板バネを利
用した弾性突部からなるものであるので構造がシンプル
である。また、解除も弾性突部を収縮させるだけでよい
ので簡単である。
面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例の
左右兼用ドアシステムを示す正面図、図2はラッチ駆動
機構を示す部分断面図である。図3はラッチ駆動機構に
おいてラッチが前進位置にある状態、図4は後退位置に
ある状態、そして図5は前進位置においてロックされた
状態をそれぞれ示す断面図である。
システムのドア枠について先ず説明する。ドア10を回
動可能に保持する上下一対のヒンジ30、30が取付け
られたヒンジ側縦枠材20と、ドア10から突出するラ
ッチ40を受け入れ可能なラッチ穴52が本体部分51
内に形成されたラッチ受け具50が取付けられた、ヒン
ジ側縦枠材20と同長のラッチ受け具側縦枠材25と、
両者の上端部間に挿入、結合された上枠材29と、より
構成される。
け具側縦枠材25を、同一面内で180度回転(上下反
転・左右配置替え)することによっても、ヒンジ30、
30、ラッチ受け具50のラッチ受け入れ部分の高さ
が、180度回転前と同じになるよう、次のように構成
されている。すなわち、ヒンジ側縦枠材20の長さを2
等分する水平面に対して面対称に配置されるように、上
下一対のヒンジ30、30が形成されている。その上、
ヒンジ側縦枠材20と同長のラッチ受け具側縦枠材25
の長さを2等分する位置にラッチ受け具50のラッチ穴
52が形成されている。なお、ラッチ穴52の断面形状
はラッチ40の断面形状と略等しい。
ア枠に取付けられたヒンジ30、30によって回動可能
に保持されるよう構成されると共に、ドアハンドル90
及びその軸91の回動をラッチ40の進退方向に変換す
るラッチ駆動機構15を備えている。しかも、ラッチ駆
動機構15の末端に組み込まれたラッチ40の高さは、
ドアハンドル90の軸91よりも実質的に高く、ラッチ
受け具側縦枠材25のラッチ穴52の高さと同じに設定
している。
明する。ラッチ駆動機構15は、ドアハンドル90の軸
91から立設した立設片61と、ドアハンドル90の軸
91から垂下設した垂下片62と、ラッチ40の後端部
40Rに挿通して垂下設し、該ラッチ40が取付けられ
るドア10を左吊り用および右吊り用の両方に兼用する
ことを可能とした垂直バー63と、後端部に設けた大径
部64aの前側に立設片61を回動自在に取付けると共
に前部に垂直バー63の下端部を連結した水平バー64
と、垂直バー63を前方へ付勢してラッチ40の先端頭
部40Fをドア10から突出させる第一バネ材66と、
垂下片62を後方へ付勢して立設片61を前方に回動さ
せドアハンドル90を定位置に戻す第二バネ材65とで
構成している。第一バネ材66の後端は固定部材67に
弾接し、第二バネ材65の前端は収納筒69に弾接して
いる。
に大径の先端頭部40Fとそれより径の小さい後端部4
0Rとで形成している。また、ラッチ40の先端頭部4
0Fに凹部40aを形成すると共に、当該ラッチ40の
後端部40Rに形成した肉太部40bと垂直バー63と
の間に第一バネ材66より大きな弾力を有する反転バネ
材71を介挿している。そして、この凹部40aにドラ
イバー95の先端を差込んで、ラッチ40を反転バネ材
71の付勢に抗してその後端部40Rがドア10から突
出する一定長さ引き出し、左右を反転させ、その後、ド
ライバー95の先端を引き抜くと、ラッチ40が反転バ
ネ材71の付勢によって元の位置まで引き戻され左右反
転した状態になる。これによって、ラッチ40の姿勢だ
けを容易に反転させることができる。
0を回動していない状態では、ドアハンドル90の軸9
1に一体成形された垂下片62が第二バネ材65の弾力
によって後方へ押されるので、立設片61は前方へ回動
される(図3参照)。このとき、水平バー64に連結さ
れている垂直バー63は第一バネ材66の弾力によって
前方へ押されるので、ラッチ40の先端頭部40Fがド
ア10から突出した状態に維持される。この状態から、
ドア10を開けるべくドアハンドル90を時計回り方向
へ回動すると、立設片61が同一方向へ回動して水平バ
ー64の大径部64aに当接して大径部64aを後方へ
押しやる。これによって、水平バー64に連結されてい
る垂直バー63が第一バネ材66の弾力に逆らって後方
移動すると共に、当該垂直バー63に連結されているラ
ッチ40が同期して後退移動する(図4参照)。このと
き、垂下片62も第二バネ材65の弾力に抗して時計回
り方向へ回動する。係る状態でドアハンドル90を引く
(あるいは押す)ことによりドア10が開けられる。
90を解放あるいは反時計回り方向へ回動すると、第二
バネ材65が垂下片62を反時計回り方向へ付勢すると
共に第一バネ材66が水平バー64に連結されている垂
直バー63を水平バー64と共に前方へ付勢する。これ
によってラッチ40が前進動してドア10から突出する
と共に軸91も定位置に復帰する(図3参照)。この状
態で、垂直バー63がストッパー68に当接すると共
に、垂下片62が停止突起70に当接するので、ラッチ
40のそれ以上の前進動および軸91のそれ以上の回動
が規制される。
5にはロック機構80が設けられている(図5参照)。
このロック機構80は、回動部81を時計回り方向へ回
動すると、鍵部材82が下降し、その下端部が水平バー
64の後端に位置するものである。鍵部材82の下降移
動は、それから突設された突片83をガイド孔84に挿
通させることによって正確に行われる。鍵部材82が下
降した状態(ロック状態)で、ドアハンドル90を時計
回り方向へ回動しても、水平バー64の後退動がこの鈎
部材によって規制され、ロック状態が維持される。な
お、鍵部材82のロック状態と非ロック状態は共に、ば
ね部材85の弾力によって保持される。
用の状態であり、このドア構造を、次のようにして容易
に図2(b)に示す右用の状態にすることができる。す
なわち、ドア枠は上下に反転した後、左右を入替える。
ドア10は左右に反転する。まず、ドライバー95の先
端を凹部40aに差し込み、ラッチ40を反転バネ材7
1の付勢に抗してその後端部40Rがドア10から突出
する一定長さ引き出す(図6(a)参照)。次に引き出
した状態のまま反転させる(図6(b))。つまり、ラ
ッチ40を反転させようとしたとき、先端頭部40Fは
大径であるため、ドア10に形成されたラッチ40が突
出する孔10aあるいは孔10aに装着されたカバーC
(カバーCは装着されたものとされていないものとがあ
る)に当接して反転することができないが、引き出され
たラッチ40の後端部40Rは先端頭部40Fに比較し
て小径であるので、孔10aあるいはカバーC内で反転
自存である。
バネ材71の付勢で元の位置に戻す(図6(c))。な
お、ヒンジ30も左右兼用のものを使用する。右用を左
用に換えるのも同様にして簡単に行うことができる。こ
れらドア枠、ドア10およびラッチ駆動機構15は共に
左右兼用であるため、左用と右用の両方を製造等する必
要がなく、極めて生産性に優れる。
ヒンジ30は、図7乃至図9に示すように、後端部同士
がヒンジ結合された第一プレート31と第二プレート3
2と、それら第一プレート31と第二プレート32の先
端部にそれぞれ結合された枠側ベース部材41とドア側
ベース部材42よりなり、それによって、ヒンジ側縦枠
材20に対してドア10が回動自在に保持されるよう構
成されている。図7に示すように枠側ベース部材41は
ヒンジ側縦枠材20に取付けられ、ドア側ベース部材4
2はドア10の端部に取付けられる。
材42は、ドア10の厚み方向(表裏方向)に左右対象
の形状であり、ドア10端部に埋設され、ドア10から
突出することなく、複数のねじNによって固定される。
すなわち、その幅(最大の幅)はドア10の端面の幅に
等しく、ドア10端面から、ヒンジ側縦枠材20側に突
出しないものである。また、ドア側ベース部材42の中
央部には、ドア10の厚み方向に貫通し、第二プレート
32の先端部をドア10の表側(図8及び図9において
右側)からも裏側(図8及び図9において左側)からも
差込み案内可能なスリット44が形成されている。ま
た、そのスリット44に案内された第二プレート32を
係止するロック機構が設けられている。なお、図示は省
略したが第二プレート32の挿入方向とは逆側のスリッ
ト44に開口部を覆うキャップを装着してもよい。
第二プレート32に当接する間は収縮するが、挿入にし
たがって第二プレート32の先端部中央に設けられた孔
34の位置に達すると伸長して孔34を係止する弾性突
部からなる。弾性突部は、より具体的には、図10,図
11に示すようなスプリングバネ48aとそれを介して
ドア側ベース部材42の厚み方向に突出する係止片48
bから構成される。図10は、スプリングバネ48aが
収縮して係止片48bが押し込められた状態を示し、図
11は、スプリングバネ48aが伸長して突出した係止
片48bで第二プレート32が係止された状態を示す。
表側からの挿入,ドア裏側からの挿入に関係なく機能す
るように、係止片48bの先端外周にはテーパー面が形
成されている。なお、弾性突部として、スプリングバネ
48aの機能と係止片48bの機能とを一体化した板ば
ねを使用することもできる。このように、先端部に枠側
ベース部材41が結合された第二プレート32とドア側
ベース部材42との結合は、ワンタッチで行うことがで
きる。
相対向するドア側ベース部材42の位置には孔46が形
成されていて、係止片48bによる係止を解除させるに
は、孔46にドライバー等の棒状先端部を差し込み係止
片48bに当接させ押し込むことにより行われる。すな
わち、伸長したスプリングバネ48aは収縮させられ、
係止片48bが押し込まれることにより係止が解除され
る。
示すように、筒状部36が設けられている。筒状部36
には切欠き部が設けられたカラー38が嵌め込まれ、カ
ラー38が一体化された筒状部36は、第一プレート3
1の後端部の上下に間をあけて設けられた筒状の軸受部
33,33の間に、鉛直軸35を介して回動自在に取付
けられる。軸受部33,33の内側に設けられたねじ部
に、鉛直軸35の上下から高さ調整ねじ37,37が螺
合されている。調整ねじ37,37の内側には鉛直軸3
5を受ける凹部37aが形成され、その逆の外側には六
角ねじが嵌合される孔37bが形成されている。調整ね
じ37は軸受部33よりも長く、調整ねじ37を上下方
向に移動することにより調整ねじ37の端部を筒状部3
6に当接させ、これにより第二プレート32の後端部
が、第一プレート31の後端部に対して上下方向に移動
自在になるようにされている。その結果、ヒンジ側縦枠
材20に対するドア10の上下方向の微調整が可能とな
る。調整ねじ37,37の上下には装飾用キャップ3
9,39が取付けられている。
ース部材41に形成された縦長孔43に挿入されてい
る。そして、図9に示すように、第一プレート31の先
端部上部には枠側ベース部材41に設けられた調整カム
45が嵌め込まれる間隙部31aが設けられ、調整カム
45の回転により枠側ベース部材41に対する第一プレ
ート31の位置関係が接近または離間自在にされてい
る。その結果、ヒンジ側縦枠材20に対するドア10の
前後方向(ドア10を閉じた場合のドア10の厚み方
向)の微調整が可能となる。なお、調整カム45にかえ
て、例えば第一プレート31側壁にねじ溝を形成し、そ
の溝に螺合する調整螺子を枠側ベース部材41に設ける
ようにしてもよい。
れる、枠側ベース部材41に形成された縦長孔43の幅
は、図10,図11に示すように、第一プレート31の
板厚よりも幅広(本実施形態例では第一プレート31の
板厚のおよび2倍とした)に設定され、第一プレート3
1が縦長孔43内で第一プレート31の厚み方向に移動
自在にされている。そして、第一プレート31の先端部
前側は固定ねじ47により枠側ベース部材41に固定さ
れ、その先端部後側には調整用イモねじ49が取付けら
れている。調整用イモねじ49の調整により、第一プレ
ート31は固定ねじ47で固定された部位を支点にして
第一プレート31の厚み方向に移動自在にされている。
その結果、ヒンジ側縦枠材20に対するドア10の左右
方向(ドア10を閉じた場合のドア10の厚み方向及び
上下方向にともに直角な方向)の微調整が可能となる。
図10は、第一プレート31が枠側ベース部材41の内
側(図10の上側)に移動してドア10閉時にはドア1
0の端部が枠側ベース部材41に接近する状態を示し、
図11は、第一プレート31が枠側ベース部材41の外
側(図10の下側)に移動してドア10閉時にはドア1
0の端部が枠側ベース部材41から離間する状態を示
す。
ト31の先端部は調整用イモねじ49が取付けられた状
態で上述した調整カム45の作用により枠側ベース部材
41に接離自在になるように固定ねじ47が貫通する第
一プレート31の孔31b及び調整用イモねじ49が嵌
め込まれる枠側ベース部材41の孔41aはともに横長
孔にされている。
ス部材41が結合された第一プレート31とそれにヒン
ジ結合された第二プレート32からなるものは、ドア側
ベース部材42に対して分離型であり、ドア10の表側
からも裏側からも容易に取付けることができるので、現
場の要求が左吊元用・右吊元用いずれであっても、その
要求に迅速に対応可能である。この場合には所定位置で
枠側ベース部材41をヒンジ側縦枠材20にねじN止め
すればよい。また、梱包時にドア10にはドア側ベース
部材42だけが埋設されドア表側又は裏側に突出部はな
いので、ドア単体を梱包した場合と同様の厚さにするこ
とができる。よって、特に緩衝材等を特に必要とするこ
となく梱包は簡単である。
述べたように、ドア10のヒンジ30をヒンジ側縦枠材
20の長さを2等分する面に対称に設け、ラッチ受け具
50のラッチ穴52をラッチ受け具側縦枠材25の長さ
を2等分する位置に形成し、ラッチ穴52の位置と同じ
位置になるようにドアハンドル90よりも高位置に設け
られたラッチ40をラッチ40の部分だけを反転自在に
し、しかもヒンジ30を左右兼用できるようにワンタッ
チ式で取付け取外し自在にしたので、システム化された
ドア全体を左右兼用にすることができ、きわめて生産性
の高いドアを提供することができる。
によれば、ドアは左右入れ替えられても設けられるラッ
チ駆動機構の位置、及びラッチの突出位置は左右入れ替
わるが高さは変化しない。また、ドア枠のヒンジ側縦枠
材及びラッチ受け具側縦枠材は、上下反転、すなわち1
80度回転されることによって、左右入れ替えられる
が、その高さは上下反転・左右配置替え前と同じであ
る。また、錠やプレート等を取外すことなくラッチの部
分だけを反転することができる。よって取付ネジを一旦
取外して再び同一個所に締める必要もないので取付ネジ
が緩むこともなく、作業が簡単であり、左吊元用・右吊
元用のいずれか現場の要求に簡単かつ迅速に応じること
ができる。しかも、ヒンジの第一プレート,第二プレー
ト及び枠側ベース部材からなる部品は、ドア側ベース部
材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形
成されたスリットに簡単に差し込むワンタッチ式でドア
表側にもドア裏側にも何度でも取付けることができるの
で、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡単に
かつ迅速に応じることができる。また、第一プレート,
第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品をドア側
ベース部材から取外した状態で梱包することができるの
で、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはな
く、搬送時の安定性が良い。よって余分な緩衝材を必要
としないのでコストの低廉が図れる。しかも、ドア側ベ
ース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設
されるので、搬送時の安定性はより良い。
ジとシステム化されたドア全体を左右兼用にすることが
できるので、きわめて生産性の高いドアを提供すること
ができる。
求項1に記載の発明の作用効果に加えて、調整螺子又は
調整カムによって、開口枠に対してドアを上下方向,ド
ア閉時のドア面に沿った左右方向,及びドア閉時のドア
厚み方向にそれぞれ移動させることができるので、取付
けの際あるいは取付け後に微調整する場合に有効であ
る。
請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加えて、ロッ
ク機構は、例えばスプリングバネ,係止片や板バネを利
用した弾性突部からなるものであるので構造がシンプル
である。また、解除も弾性突部を収縮させるだけでよい
ので簡単である。
示す正面図である。
て、(a)は「左吊元用」、(b)は「右吊元用」を示
す。
いて、ラッチが前進位置にある状態を示す断面図であ
る。
後退位置にある状態を示す断面図である。
がロック機構によってロックされた状態を示す断面図で
ある。
反転させる状態を示す概略断面図である。
状態を示す斜視図である。
入される前の状態を示す正面図である。
入された状態を示す正面図である。
係止される前の状態を示す、図9のA−A断面図であ
る。
係止された状態を示す、図9のA−A断面図である。
ヒンジ結合部の構成を示す分解斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ドアハンドルの軸の回動をラッチの進退
方向に変換するラッチ駆動機構を有するドア及び、その
ドアを回動可能に保持する上下一対のヒンジが取付けら
れたヒンジ側縦枠材とそのドアから突出するラッチを受
け入れ可能なラッチ穴が形成されたラッチ受け具が取付
けられたラッチ受け具側縦枠材とを有するドア枠を備え
てなる左右兼用ドアシステムであって、 各ヒンジをヒンジ側縦枠材の長さを2等分する水平面に
対して面対称に配置されるように設け、かつラッチ受け
具のラッチ穴をラッチ受け具側縦枠材の長さを2等分す
る位置に形成し、 前記ラッチを回動自在にすると共に大径の先端頭部とそ
れより径の小さい後端部とで形成し、前記形成されたラ
ッチ穴の高さと同じ位置になるようにラッチの高さを前
記軸よりも高くし、ラッチの先端頭部に凹部を形成する
と共に、ラッチの後端部にラッチを後側に付勢する反転
バネ材を介挿してなり、前記凹部に棒片の先端を差込ん
で、ラッチを反転バネ材の付勢に抗してその後端部がド
アから突出する一定長さ引き出し、左右を反転し、棒片
の先端を抜くと、ラッチが反転バネ材の付勢によって引
き戻され左右反転した状態になるようにし、および、 前記各ヒンジを、後端部同士がヒンジ結合された第一プ
レートと第二プレートの先端部にそれぞれ結合された、
ヒンジ側縦枠材に取付けられる枠側ベース部材とドア端
部に取付けられるドア側ベース部材から構成し、第二プ
レートをドア側ベース部材に対して分離可能とし、前記
ドア側ベース部材をドアの厚み方向に左右対象の形状
で、ドアから突出しないようにドア端部に埋設し、しか
もドア側ベース部材に、ドアの厚み方向に貫通し、第二
プレートの先端部をドアの表側からも裏側からも差込み
案内可能なスリットを形成すると共に該スリットに案内
された第二プレートを係止するロック機構を設けたこと
を特徴とする左右兼用ドアシステム。 - 【請求項2】 前記第二プレートの後端部は、第一プレ
ートの後端部に対して調整螺子により上下方向に移動自
在に結合され、しかも第一プレートの先端部は、枠側ベ
ース部材に形成された第一プレートの板厚よりも幅広の
長孔に挿入され調整螺子により長孔内で第一プレートの
厚み方向に移動自在に結合されるとともに、第一プレー
トの先端部は、枠側ベース部材に対して調整螺子又は調
整カムにより接離調整自在に結合されていることを特徴
とする請求項1に記載の左右兼用ドアシステム。 - 【請求項3】 前記第二プレートの先端部中央には孔が
設けられ、前記ロック機構は、第二プレートに当接する
間は収縮するが前記孔の位置に達すると伸長して孔を係
止する弾性突部からなり、伸長した弾性突部を収縮させ
て係止を解除可能にしたことを特徴とする請求項1又は
2に記載の左右兼用ドアシステム。
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