JP3072594U - 左右兼用ドアシステム - Google Patents

左右兼用ドアシステム

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JP3072594U
JP3072594U JP2000002520U JP2000002520U JP3072594U JP 3072594 U JP3072594 U JP 3072594U JP 2000002520 U JP2000002520 U JP 2000002520U JP 2000002520 U JP2000002520 U JP 2000002520U JP 3072594 U JP3072594 U JP 3072594U
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latch
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Inventor
祐昌 中本
勝則 迫
仁典 久保
Original Assignee
株式会社住建産業
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右兼用のドアとドア枠との構造に、左右兼
用のラッチとヒンジを組み合わせてドア全体を左右兼用
にするドアシステムを提供する。 【解決手段】 ヒンジ30をヒンジ側縦枠材20の長さ
を2等分する面に対称に設け、かつラッチ受け具50の
ラッチ穴52をラッチ受け具側縦枠材25の長さを2等
分する位置に形成し、ドアハンドル90よりも高位置に
設けられたラッチ40を反転自在にし、しかもヒンジ3
0を左右兼用できるようにワンタッチ式で取付け取外し
自在にした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、左右兼用ドアシステムに関する。より詳細には、ドアと、ドアを回 動可能に保持するヒンジが取付けられたヒンジ側縦枠材と、ドアから突出するラ ッチを受け入れ可能なラッチ受け具が取付けられたラッチ受け具側縦枠材とを備 えたドア枠との、組み合わせ構造からなる左右兼用ドアシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般住宅に設けられるドアにおいては、間取りの都合から、ヒンジをその左側 に取付けた、いわゆる左吊り用(左用)と、右側に取付けた、右吊り用(右用) が使用されている。また、これに対応してドア枠も左用と右用のものが使用され ている。しかし、左用と右用の二種類のドアおよびドア枠を製造するということ は、製造のみならず保管や販売等においても二重の手間を要することとなり好ま しくない。
【0003】 こうした点に鑑み、本出願人は、左用と右用の両方に兼用することのできるド アとドア枠との組合わせ構造を発明し、先に出願した(特願平11−04634 7号)。これは、ドアハンドルの高さ位置を変更することなく、ドアの中間高さ 位置にラッチを設けると共に、ドア枠の同じく中間高さ位置にラッチ穴を設ける ことができる構造としたものである。この発明によって、同一のドアおよびドア 枠を左右両用に使用することが可能となった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、このドアに取付けられる錠のラッチは、その形状から左右両方に兼用 することが困難であった。ラッチも、その姿勢を自在に反転させて、ドアおよび ドア枠と同じように左右兼用とすることができれば便利である。 また、同様にこのドアに取付けられるヒンジも左右兼用とすることができれば 便利である。
【0005】 一方、本出願人は、錠を取外すことなくラッチだけの姿勢を反転することがで きるようにしたドアの錠について発明し、先に出願した(特願2000−089 430)。これによれば、錠やプレート等を取外す必要がないためラッチの反転 作業がきわめて容易であり、作業性が向上する。また、取付ネジを一旦取外して 再び同一箇所に締めることもないので、取付ネジが緩むこともなく、機能が向上 する。また、プレートも一枚で足りるので経済的である。 また、本出願人は、ワンタッチ式で左右兼用の蝶番(ヒンジ)について発明し 、先に出願した(特願2000−030671)。これによれば、ドア表側にも ドア裏側にも何度でもワンタッチで取付けることができるので、左吊元用・右吊 元用のいずれか現場の要求に簡単にかつ迅速に応じることができる。また、ドア 表側からドア裏側、あるいはその逆に移動させる場合に、従来のように木ネジ等 を取外したり取付けることは不要であるので、施工が簡単で、しかも木ネジ等の 保持力の低下等のデメリットを考慮する必要はない。また部品を分割して梱包す ることができるので、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはなく、搬 送時の安定性が良い。しかも余分な緩衝材を必要としないのでコストの低廉が図 れる。
【0006】 そこで本考案の目的とするところは、左右兼用のドアとドア枠との構造に、左 右兼用のラッチとヒンジを組み合わせてドア全体を左右兼用にすることのできる 、従来存在しないドアシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達するために、本考案の左右兼用ドアシステムは、ドアハンドル (90)の軸(91)の回動をラッチ(40)の進退方向に変換するラッチ駆動 機構(15)を有するドア(10)及び、そのドア(10)を回動可能に保持す る上下一対のヒンジ(30)が取付けられたヒンジ側縦枠材(20)とそのドア (10)から突出するラッチ(40)を受け入れ可能なラッチ穴(52)が形成 されたラッチ受け具(50)が取付けられたラッチ受け具側縦枠材(25)とを 有するドア枠を備えてなる左右兼用ドアシステムであって、各ヒンジ(30)を ヒンジ側縦枠材(20)の長さを2等分する水平面に対して面対称に配置される ように設け、かつラッチ受け具(50)のラッチ穴(52)をラッチ受け具側縦 枠材(25)の長さを2等分する位置に形成し、ラッチ(40)を回動自在にす ると共に大径の先端頭部(40F)とそれより径の小さい後端部(40R)とで 形成し、ラッチ駆動機構(15)を、ドアハンドル(90)の軸(91)から立 設した立設片(61)と、ドアハンドル(90)の軸(91)から垂下設した垂 下片(62)と、ラッチ(40)の後端部(40R)に挿通して垂下設した垂直 バー(63)と、後端部に大径部(64a)が設けられ、大径部(64a)の前 側に立設片(61)を回動自在に取付けられると共に立設片(61)のさらに前 側に垂直バー(63)の下端部が連結された水平バー(64)と、水平バー(6 4)の、立設片(61)と垂直バー(63)との間に介挿され、垂直バー(63 )を前方へ付勢してラッチ(40)の先端頭部(40F)をドア(10)から突 出させる第一バネ材(66)と、垂下片(62)を後方へ付勢して立設片(61 )を前方に回動させドアハンドル(90)を定位置に戻す第二バネ材(65)と で構成して、前記形成されたラッチ穴(52)の高さと同じ位置になるようにラ ッチ(40)の高さを前記軸(91)よりも高くし、さらに、ラッチ(40)の 先端頭部(40F)に凹部(40a)を形成すると共に、ラッチ(40)の後端 部(40R)に肉太部(40b)を形成しその肉太部(40b)と垂直バー(6 3)との間に第一バネ材(66)より大きな弾力を有する反転バネ材(71)を 介挿してなり、凹部(40a)に棒片(95)の先端を差込んで、ラッチ(40 )を反転バネ材(71)の付勢に抗してその後端部(40R)がドア(10)か ら突出する一定長さ引き出し、左右を反転し、棒片(95)の先端を抜くと、ラ ッチ(40)が反転バネ材(71)の付勢によって引き戻され左右反転した状態 になるようにし、および、各ヒンジ(30)を、後端部同士がヒンジ結合された 第一プレート(31)と第二プレート(32)の先端部にそれぞれ結合された、 ヒンジ側縦枠材(20)に取付けられる枠側ベース部材(41)とドア(10) 端部に取付けられるドア側ベース部材(42)から構成し、第二プレート(32 )をドア側ベース部材(42)に対して分離可能とし、ドア側ベース部材(42 )をドア(10)の厚み方向に左右対象の形状で、ドア(10)から突出しない ようにドア(10)端部に埋設し、しかもドア側ベース部材(42)に、ドア( 10)の厚み方向に貫通し、第二プレート(32)の先端部をドア(10)の表 側からも裏側からも差込み案内可能なスリット(44)を形成すると共にスリッ ト(44)に案内された第二プレート(32)を係止するロック機構を設けたこ とを特徴とする。
【0008】 なお、上記の課題を解決するための手段に記載された括弧内の記号は図面及び 後述する考案の実施の形態に記載された記号に対応するものである。
【0009】 本考案によれば、ドアを回動可能にする上下一対のヒンジはヒンジ側縦枠材の 長さを2等分する面に対称であり、ラッチ穴もラッチ受け具側縦枠材の長さを2 等分する位置に形成してある。そして、ラッチはラッチ穴の位置と同じ位置にな るようにドアハンドルよりも高位置に設けられている。よって、ドアは左右入れ 替えられても設けられるラッチ駆動機構の位置、及びラッチの突出位置は左右入 れ替わるが高さは変化しない。また、ドア枠のヒンジ側縦枠材及びラッチ受け具 側縦枠材は、上下反転、すなわち180度回転されることによって、左右入れ替 えられるが、その高さは上下反転・左右配置替え前と同じである。
【0010】 また、錠やプレート等を取外すことなくラッチの部分だけを反転することがで きる。よって取付ネジを一旦取外して再び同一個所に締める必要もないので取付 ネジが緩むこともなく、作業が簡単であり、左吊元用・右吊元用のいずれか現場 の要求に簡単かつ迅速に応じることができる。 しかも、ヒンジの第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部 品は、ドア側ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形成 されたスリットに簡単に差し込むワンタッチ式でドア表側にもドア裏側にも何度 でも取付けることができるので、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡 単にかつ迅速に応じることができる。また、第一プレート,第二プレート及び枠 側ベース部材からなる部品をドア側ベース部材から取外した状態で梱包すること ができるので、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはなく、搬送時の 安定性が良い。よって余分な緩衝材を必要としないのでコストの低廉が図れる。 しかも、ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設される ので、搬送時の安定性はより良い。
【0011】 このように、ドア,ドア枠,ラッチ,ヒンジとシステム化されたドア全体を左 右兼用にすることができるので、きわめて生産性の高いドアを提供することがで きる。
【0012】 また、特にラッチ駆動機構は、ドアハンドルの軸に設けられた立設片と垂下片 と、ラッチの後端部に挿通して垂下設した垂直バーと、垂直バーの下端部が連結 された水平バーと、水平バーに介挿され第一バネ材と、ドアハンドルを定位置に 戻す第二バネ材とを備えるので、ドアハンドルを第二バネ材の付勢に逆らって定 位置から時計回りに回動させると、立設片が水平バーの大径部に当接し、水平バ ーと共に垂直バーが第一バネ材の付勢に逆らってラッチの突出方向とは逆方向に 移動させられることによりラッチが後退し、ドアハンドルを解放するか反時計回 りに回動させると第一バネ材の付勢により水平バーと共に垂直バーがラッチの突 出方向に移動させられることによりラッチがドアから突出するように前進する。 このように、ドアハンドルの軸の回動をラッチの進退動に変換するための機械 構造が簡単であるので故障することが少なくメインテナンスも短時間で可能であ る。
【0013】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の形態例について図面を参照して説明すると、図1は本考案の実 施形態例の左右兼用ドアシステムを示す正面図、図2はラッチ駆動機構を示す部 分断面図である。図3はラッチ駆動機構においてラッチが前進位置にある状態、 図4は後退位置にある状態、そして図5は前進位置においてロックされた状態を それぞれ示す断面図である。
【0014】 (A) 本考案の実施形態例の左右兼用ドアシステムのドア枠について先ず説明する。 ドア10を回動可能に保持する上下一対のヒンジ30、30が取付けられたヒ ンジ側縦枠材20と、ドア10から突出するラッチ40を受け入れ可能なラッチ 穴52が本体部分51内に形成されたラッチ受け具50が取付けられた、ヒンジ 側縦枠材20と同長のラッチ受け具側縦枠材25と、両者の上端部間に挿入、結 合された上枠材29と、より構成される。
【0015】 さらに、ヒンジ側縦枠材20及びラッチ受け具側縦枠材25を、同一面内で1 80度回転(上下反転・左右配置替え)することによっても、ヒンジ30、30 、ラッチ受け具50のラッチ受け入れ部分の高さが、180度回転前と同じにな るよう、次のように構成されている。 すなわち、ヒンジ側縦枠材20の長さを2等分する水平面に対して面対称に配 置されるように、上下一対のヒンジ30、30が形成されている。その上、ヒン ジ側縦枠材20と同長のラッチ受け具側縦枠材25の長さを2等分する位置にラ ッチ受け具50のラッチ穴52が形成されている。なお、ラッチ穴52の断面形 状はラッチ40の断面形状と略等しい。
【0016】 (B) 次にドア10について説明する。 ドア枠に取付けられたヒンジ30、30によって回動可能に保持されるよう構 成されると共に、ドアハンドル90及びその軸91の回動をラッチ40の進退方 向に変換するラッチ駆動機構15を備えている。しかも、ラッチ駆動機構15の 末端に組み込まれたラッチ40の高さは、ドアハンドル90の軸91よりも実質 的に高く、ラッチ受け具側縦枠材25のラッチ穴52の高さと同じに設定してい る。
【0017】 (C) 次にラッチ駆動機構15について説明する。 ラッチ駆動機構15は、ドアハンドル90の軸91から立設した立設片61と 、ドアハンドル90の軸91から垂下設した垂下片62と、ラッチ40の後端部 40Rに挿通して垂下設し、該ラッチ40が取付けられるドア10を左吊り用お よび右吊り用の両方に兼用することを可能とした垂直バー63と、後端部に設け た大径部64aの前側に立設片61を回動自在に取付けると共に前部に垂直バー 63の下端部を連結した水平バー64と、垂直バー63を前方へ付勢してラッチ 40の先端頭部40Fをドア10から突出させる第一バネ材66と、垂下片62 を後方へ付勢して立設片61を前方に回動させドアハンドル90を定位置に戻す 第二バネ材65とで構成している。第一バネ材66の後端は固定部材67に弾接 し、第二バネ材65の前端は収納筒69に弾接している。
【0018】 さらに、ラッチ40を回動自在にすると共に大径の先端頭部40Fとそれより 径の小さい後端部40Rとで形成している。また、ラッチ40の先端頭部40F に凹部40aを形成すると共に、当該ラッチ40の後端部40Rに形成した肉太 部40bと垂直バー63との間に第一バネ材66より大きな弾力を有する反転バ ネ材71を介挿している。 そして、この凹部40aにドライバー95の先端を差込んで、ラッチ40を反 転バネ材71の付勢に抗してその後端部40Rがドア10から突出する一定長さ 引き出し、左右を反転させ、その後、ドライバー95の先端を引き抜くと、ラッ チ40が反転バネ材71の付勢によって元の位置まで引き戻され左右反転した状 態になる。これによって、ラッチ40の姿勢だけを容易に反転させることができ る。
【0019】 より具体的に説明すると、ドアハンドル90を回動していない状態では、ドア ハンドル90の軸91に一体成形された垂下片62が第二バネ材65の弾力によ って後方へ押されるので、立設片61は前方へ回動される(図3参照)。このと き、水平バー64に連結されている垂直バー63は第一バネ材66の弾力によっ て前方へ押されるので、ラッチ40の先端頭部40Fがドア10から突出した状 態に維持される。 この状態から、ドア10を開けるべくドアハンドル90を時計回り方向へ回動 すると、立設片61が同一方向へ回動して水平バー64の大径部64aに当接し て大径部64aを後方へ押しやる。これによって、水平バー64に連結されてい る垂直バー63が第一バネ材66の弾力に逆らって後方移動すると共に、当該垂 直バー63に連結されているラッチ40が同期して後退移動する(図4参照)。 このとき、垂下片62も第二バネ材65の弾力に抗して時計回り方向へ回動する 。係る状態でドアハンドル90を引く(あるいは押す)ことによりドア10が開 けられる。
【0020】 再びドア10を閉じた状態でドアハンドル90を解放あるいは反時計回り方向 へ回動すると、第二バネ材65が垂下片62を反時計回り方向へ付勢すると共に 第一バネ材66が水平バー64に連結されている垂直バー63を水平バー64と 共に前方へ付勢する。これによってラッチ40が前進動してドア10から突出す ると共に軸91も定位置に復帰する(図3参照)。この状態で、垂直バー63が ストッパー68に当接すると共に、垂下片62が停止突起70に当接するので、 ラッチ40のそれ以上の前進動および軸91のそれ以上の回動が規制される。
【0021】 なお、本実施形態に係るラッチ駆動機構15にはロック機構80が設けられて いる(図5参照)。このロック機構80は、回動部81を時計回り方向へ回動す ると、鍵部材82が下降し、その下端部が水平バー64の後端に位置するもので ある。鍵部材82の下降移動は、それから突設された突片83をガイド孔84に 挿通させることによって正確に行われる。鍵部材82が下降した状態(ロック状 態)で、ドアハンドル90を時計回り方向へ回動しても、水平バー64の後退動 がこの鈎部材によって規制され、ロック状態が維持される。なお、鍵部材82の ロック状態と非ロック状態は共に、ばね部材85の弾力によって保持される。
【0022】 図1および図2(a)に示すドア構造は左用の状態であり、このドア構造を、 次のようにして容易に図2(b)に示す右用の状態にすることができる。 すなわち、ドア枠は上下に反転した後、左右を入替える。ドア10は左右に反 転する。まず、ドライバー95の先端を凹部40aに差し込み、ラッチ40を反 転バネ材71の付勢に抗してその後端部40Rがドア10から突出する一定長さ 引き出す(図6(a)参照)。 次に引き出した状態のまま反転させる(図6(b))。つまり、ラッチ40を 反転させようとしたとき、先端頭部40Fは大径であるため、ドア10に形成さ れたラッチ40が突出する孔10aあるいは孔10aに装着されたカバーC(カ バーCは装着されたものとされていないものとがある)に当接して反転すること ができないが、引き出されたラッチ40の後端部40Rは先端頭部40Fに比較 して小径であるので、孔10aあるいはカバーC内で反転自存である。
【0023】 そして最後にドライバー95を外し、反転バネ材71の付勢で元の位置に戻す (図6(c))。なお、ヒンジ30も左右兼用のものを使用する。右用を左用に 換えるのも同様にして簡単に行うことができる。これらドア枠、ドア10および ラッチ駆動機構15は共に左右兼用であるため、左用と右用の両方を製造等する 必要がなく、極めて生産性に優れる。
【0024】 (D) 次にヒンジ30について説明する。 ヒンジ30は、図7乃至図9に示すように、後端部同士がヒンジ結合された第 一プレート31と第二プレート32と、それら第一プレート31と第二プレート 32の先端部にそれぞれ結合された枠側ベース部材41とドア側ベース部材42 よりなり、それによって、ヒンジ側縦枠材20に対してドア10が回動自在に保 持されるよう構成されている。図7に示すように枠側ベース部材41はヒンジ側 縦枠材20に取付けられ、ドア側ベース部材42はドア10の端部に取付けられ る。
【0025】 さらに詳細に説明すると、ドア側ベース部材42は、ドア10の厚み方向(表 裏方向)に左右対象の形状であり、ドア10端部に埋設され、ドア10から突出 することなく、複数のねじNによって固定される。すなわち、その幅(最大の幅 )はドア10の端面の幅に等しく、ドア10端面から、ヒンジ側縦枠材20側に 突出しないものである。 また、ドア側ベース部材42の中央部には、ドア10の厚み方向に貫通し、第 二プレート32の先端部をドア10の表側(図8及び図9において右側)からも 裏側(図8及び図9において左側)からも差込み案内可能なスリット44が形成 されている。また、そのスリット44に案内された第二プレート32を係止する ロック機構が設けられている。なお、図示は省略したが第二プレート32の挿入 方向とは逆側のスリット44に開口部を覆うキャップを装着してもよい。
【0026】 ロック機構は、スリット44に挿入された第二プレート32に当接する間は収 縮するが、挿入にしたがって第二プレート32の先端部中央に設けられた孔34 の位置に達すると伸長して孔34を係止する弾性突部からなる。弾性突部は、よ り具体的には、図10,図11に示すようなスプリングバネ48aとそれを介し てドア側ベース部材42の厚み方向に突出する係止片48bから構成される。図 10は、スプリングバネ48aが収縮して係止片48bが押し込められた状態を 示し、図11は、スプリングバネ48aが伸長して突出した係止片48bで第二 プレート32が係止された状態を示す。
【0027】 弾性突部は、第二プレート32のドア10表側からの挿入,ドア裏側からの挿 入に関係なく機能するように、係止片48bの先端外周にはテーパー面が形成さ れている。なお、弾性突部として、スプリングバネ48aの機能と係止片48b の機能とを一体化した板ばねを使用することもできる。 このように、先端部に枠側ベース部材41が結合された第二プレート32とド ア側ベース部材42との結合は、ワンタッチで行うことができる。
【0028】 またスリット44を介して係止片48bに相対向するドア側ベース部材42の 位置には孔46が形成されていて、係止片48bによる係止を解除させるには、 孔46にドライバー等の棒状先端部を差し込み係止片48bに当接させ押し込む ことにより行われる。すなわち、伸長したスプリングバネ48aは収縮させられ 、係止片48bが押し込まれることにより係止が解除される。
【0029】 第二プレート32の後端部には、図12に示すように、筒状部36が設けられ ている。筒状部36には切欠き部が設けられたカラー38が嵌め込まれ、カラー 38が一体化された筒状部36は、第一プレート31の後端部の上下に間をあけ て設けられた筒状の軸受部33,33の間に、鉛直軸35を介して回動自在に取 付けられる。軸受部33,33の内側に設けられたねじ部に、鉛直軸35の上下 から高さ調整ねじ37,37が螺合されている。調整ねじ37,37の内側には 鉛直軸35を受ける凹部37aが形成され、その逆の外側には六角ねじが嵌合さ れる孔37bが形成されている。調整ねじ37は軸受部33よりも長く、調整ね じ37を上下方向に移動することにより調整ねじ37の端部を筒状部36に当接 させ、これにより第二プレート32の後端部が、第一プレート31の後端部に対 して上下方向に移動自在になるようにされている。その結果、ヒンジ側縦枠材2 0に対するドア10の上下方向の微調整が可能となる。調整ねじ37,37の上 下には装飾用キャップ39,39が取付けられている。
【0030】 次に第一プレート31の先端部は、枠側ベース部材41に形成された縦長孔4 3に挿入されている。そして、図9に示すように、第一プレート31の先端部上 部には枠側ベース部材41に設けられた調整カム45が嵌め込まれる間隙部31 aが設けられ、調整カム45の回転により枠側ベース部材41に対する第一プレ ート31の位置関係が接近または離間自在にされている。その結果、ヒンジ側縦 枠材20に対するドア10の前後方向(ドア10を閉じた場合のドア10の厚み 方向)の微調整が可能となる。なお、調整カム45にかえて、例えば第一プレー ト31側壁にねじ溝を形成し、その溝に螺合する調整螺子を枠側ベース部材41 に設けるようにしてもよい。
【0031】 また、第一プレート31の先端部が挿入される、枠側ベース部材41に形成さ れた縦長孔43の幅は、図10,図11に示すように、第一プレート31の板厚 よりも幅広(本実施形態例では第一プレート31の板厚のおよび2倍とした)に 設定され、第一プレート31が縦長孔43内で第一プレート31の厚み方向に移 動自在にされている。そして、第一プレート31の先端部前側は固定ねじ47に より枠側ベース部材41に固定され、その先端部後側には調整用イモねじ49が 取付けられている。調整用イモねじ49の調整により、第一プレート31は固定 ねじ47で固定された部位を支点にして第一プレート31の厚み方向に移動自在 にされている。その結果、ヒンジ側縦枠材20に対するドア10の左右方向(ド ア10を閉じた場合のドア10の厚み方向及び上下方向にともに直角な方向)の 微調整が可能となる。図10は、第一プレート31が枠側ベース部材41の内側 (図10の上側)に移動してドア10閉時にはドア10の端部が枠側ベース部材 41に接近する状態を示し、図11は、第一プレート31が枠側ベース部材41 の外側(図10の下側)に移動してドア10閉時にはドア10の端部が枠側ベー ス部材41から離間する状態を示す。
【0032】 なお、固定ねじ47を緩めると第一プレート31の先端部は調整用イモねじ4 9が取付けられた状態で上述した調整カム45の作用により枠側ベース部材41 に接離自在になるように固定ねじ47が貫通する第一プレート31の孔31b及 び調整用イモねじ49が嵌め込まれる枠側ベース部材41の孔41aはともに横 長孔にされている。
【0033】 このようなヒンジ30によれば、枠側ベース部材41が結合された第一プレー ト31とそれにヒンジ結合された第二プレート32からなるものは、ドア側ベー ス部材42に対して分離型であり、ドア10の表側からも裏側からも容易に取付 けることができるので、現場の要求が左吊元用・右吊元用いずれであっても、そ の要求に迅速に対応可能である。この場合には所定位置で枠側ベース部材41を ヒンジ側縦枠材20にねじN止めすればよい。 また、梱包時にドア10にはドア側ベース部材42だけが埋設されドア表側又 は裏側に突出部はないので、ドア単体を梱包した場合と同様の厚さにすることが できる。よって、特に緩衝材等を特に必要とすることなく梱包は簡単である。
【0034】 以上、(A),(B),(C),(D)で述べたように、ドア10のヒンジ3 0をヒンジ側縦枠材20の長さを2等分する面に対称に設け、ラッチ受け具50 のラッチ穴52をラッチ受け具側縦枠材25の長さを2等分する位置に形成し、 ラッチ穴52の位置と同じ位置になるようにドアハンドル90よりも高位置に設 けられたラッチ40をラッチ40の部分だけを反転自在にし、しかもヒンジ30 を左右兼用できるようにワンタッチ式で取付け取外し自在にしたので、システム 化されたドア全体を左右兼用にすることができ、きわめて生産性の高いドアを提 供することができる。
【0035】
【考案の効果】
以上のとおり本考案によれば、ドアは左右入れ替えられても設けられるラッチ 駆動機構の位置、及びラッチの突出位置は左右入れ替わるが高さは変化しない。 また、ドア枠のヒンジ側縦枠材及びラッチ受け具側縦枠材は、上下反転、すなわ ち180度回転されることによって、左右入れ替えられるが、その高さは上下反 転・左右配置替え前と同じである。 また、錠やプレート等を取外すことなくラッチの部分だけを反転することがで きる。よって取付ネジを一旦取外して再び同一個所に締める必要もないので取付 ネジが緩むこともなく、作業が簡単であり、左吊元用・右吊元用のいずれか現場 の要求に簡単かつ迅速に応じることができる。 しかも、ヒンジの第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部 品は、ドア側ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形成 されたスリットに簡単に差し込むワンタッチ式でドア表側にもドア裏側にも何度 でも取付けることができるので、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡 単にかつ迅速に応じることができる。また、第一プレート,第二プレート及び枠 側ベース部材からなる部品をドア側ベース部材から取外した状態で梱包すること ができるので、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはなく、搬送時の 安定性が良い。よって余分な緩衝材を必要としないのでコストの低廉が図れる。 しかも、ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設される ので、搬送時の安定性はより良い。
【0036】 このように、ドア,ドア枠,ラッチ,ヒンジとシステム化されたドア全体を左 右兼用にすることができるので、きわめて生産性の高いドアを提供することがで きる。
【0037】 特に、ドアハンドルの軸の回動をラッチの進退動に変換するための機械構造が 簡単であるので故障することが少なくメインテナンスも短時間で可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施形態例の左右兼用ドアシステムを
示す正面図である。
【図2】図1のラッチ駆動機構を示す部分断面図であっ
て、(a)は「左吊元用」、(b)は「右吊元用」を示
す。
【図3】本考案の実施形態例に係るラッチ駆動機構にお
いて、ラッチが前進位置にある状態を示す断面図であ
る。
【図4】図3に示すラッチ駆動機構において、ラッチが
後退位置にある状態を示す断面図である。
【図5】図3に示すラッチ駆動機構において、当該機構
がロック機構によってロックされた状態を示す断面図で
ある。
【図6】図3に示すラッチ駆動機構において、ラッチを
反転させる状態を示す概略断面図である。
【図7】本考案の実施形態例に係るヒンジが設けられた
状態を示す斜視図である。
【図8】図7に示すドア側ベース部に第二プレートが挿
入される前の状態を示す正面図である。
【図9】図7に示すドア側ベース部に第二プレートが挿
入された状態を示す正面図である。
【図10】図7に示すドア側ベース部に第二プレートが
係止される前の状態を示す、図9のA−A断面図であ
る。
【図11】図7に示すドア側ベース部に第二プレートが
係止された状態を示す、図9のA−A断面図である。
【図12】図7に示す第一プレートと第二プレートとの
ヒンジ結合部の構成を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ドア 10a 孔 15 ラッチ駆動機構 20 ヒンジ側縦枠材 25 ラッチ受け具側縦枠材 29 上枠材 30 ヒンジ 31 第一プレート 31a 間隙部 31b 孔 32 第二プレート 33 軸受部 34 孔 35 鉛直軸 36 筒状部 37 調整ねじ 37a 凹部 37b 孔 38 カラー 39 キャップ 40 ラッチ 41 枠側ベース部材 41a 孔 42 ドア側ベース部材 43 縦長孔 44 スリット 45 調整カム 46 孔 47 固定ねじ 48a スプリングバネ 48b 係止片 49 調整用イモねじ 50 ラッチ受け具 51 本体部分 52 ラッチ穴 61 立設片 62 垂下片 63 垂直バー 64 水平バー 64a 大径部 65 第二バネ材 66 第一バネ材 67 固定部材 68 ストッパー 69 収納筒 70 停止突起 71 反転バネ材 80 ロック機構 81 回動部 82 鍵部材 83 突片 84 ガイド孔 85 ばね部材 90 ドアハンドル 91 軸 N ねじ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアハンドルの軸の回動をラッチの進退
    方向に変換するラッチ駆動機構を有するドア及び、その
    ドアを回動可能に保持する上下一対のヒンジが取付けら
    れたヒンジ側縦枠材とそのドアから突出するラッチを受
    け入れ可能なラッチ穴が形成されたラッチ受け具が取付
    けられたラッチ受け具側縦枠材とを有するドア枠を備え
    てなる左右兼用ドアシステムであって、 各ヒンジをヒンジ側縦枠材の長さを2等分する水平面に
    対して面対称に配置されるように設け、かつラッチ受け
    具のラッチ穴をラッチ受け具側縦枠材の長さを2等分す
    る位置に形成し、 前記ラッチを回動自在にすると共に大径の先端頭部とそ
    れより径の小さい後端部とで形成し、 前記ラッチ駆動機構を、ドアハンドルの軸から立設した
    立設片と、ドアハンドルの軸から垂下設した垂下片と、
    ラッチの後端部に挿通して垂下設した垂直バーと、後端
    部に大径部が設けられ、大径部の前側に立設片を回動自
    在に取付けられると共に立設片のさらに前側に垂直バー
    の下端部が連結された水平バーと、水平バーの、立設片
    と垂直バーとの間に介挿され、垂直バーを前方へ付勢し
    てラッチの先端頭部をドアから突出させる第一バネ材
    と、垂下片を後方へ付勢して立設片を前方に回動させド
    アハンドルを定位置に戻す第二バネ材とで構成して、前
    記形成されたラッチ穴の高さと同じ位置になるようにラ
    ッチの高さを前記軸よりも高くし、さらに、ラッチの先
    端頭部に凹部を形成すると共に、ラッチの後端部に肉太
    部を形成しその肉太部と垂直バーとの間に第一バネ材よ
    り大きな弾力を有する反転バネ材を介挿してなり、前記
    凹部に棒片の先端を差込んで、ラッチを反転バネ材の付
    勢に抗してその後端部がドアから突出する一定長さ引き
    出し、左右を反転し、棒片の先端を抜くと、ラッチが反
    転バネ材の付勢によって引き戻され左右反転した状態に
    なるようにし、および、 前記各ヒンジを、後端部同士がヒンジ結合された第一プ
    レートと第二プレートの先端部にそれぞれ結合された、
    ヒンジ側縦枠材に取付けられる枠側ベース部材とドア端
    部に取付けられるドア側ベース部材から構成し、第二プ
    レートをドア側ベース部材に対して分離可能とし、前記
    ドア側ベース部材をドアの厚み方向に左右対象の形状
    で、ドアから突出しないようにドア端部に埋設し、しか
    もドア側ベース部材に、ドアの厚み方向に貫通し、第二
    プレートの先端部をドアの表側からも裏側からも差込み
    案内可能なスリットを形成すると共に該スリットに案内
    された第二プレートを係止するロック機構を設けたこと
    を特徴とする左右兼用ドアシステム。
JP2000002520U 2000-04-18 2000-04-18 左右兼用ドアシステム Expired - Lifetime JP3072594U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09165188A (ja) * 1995-12-19 1997-06-24 Toshio Inoue クレーン用監視カメラ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09165188A (ja) * 1995-12-19 1997-06-24 Toshio Inoue クレーン用監視カメラ装置

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