JP2001291795A - 基板及びこれを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
基板及びこれを用いた半導体装置の製造方法Info
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Abstract
装置において、樹脂封止時の封止樹脂の未充填やボイド
の発生を防止する。 【解決手段】 矩形の基材2の一面に矩形の半導体チッ
プ搭載領域3を備えるとともに、半導体チップ搭載領域
3から外方に伸長する所定の配線パターンが形成され、
配線パターンのランド部5を除く全面を絶縁層にて被覆
してなる基板1aにおいて、絶縁層の、封止樹脂の注入
口となるゲート領域17と、ゲート領域に連接される半
導体チップ搭載領域3の全域を薄部6aとして形成し、
その他の部分を厚部6bとして形成する。
Description
用した半導体装置の製造方法に係り、特に基板の一面に
半導体チップをフリップチップ接続するとともに、基板
の半導体チップ搭載面を樹脂封止してなる半導体装置に
使用される基板及びこれを使用した半導体装置の製造方
法に関するものである。
という市場の要求に対応するため、フリップチップ接続
を用いた半導体装置が脚光を浴びている。図10(a)
(b)(c)にこの種の半導体装置及びそれに使用され
る基板の一例を示す。
を、図10(a)及び(b)に示す。なお、図10
(a)は基板1の平面図であり、また図10(b)は基
板1のA−A´断面図である。基板1は、絶縁性材料か
らなる基材2の一面に所定の半導体チップ搭載領域3が
形成され、また同面には半導体チップ搭載領域3から外
方に伸長する所定の配線パターン4が形成されており、
更に基材2の半導体チップ搭載面は、配線パターン4の
ランド部5を除いた全面をソルダ−レジストなどからな
る絶縁層6にて被覆されている。また図に示す基板1に
おいては、基材2の半導体チップ搭載面の裏面側にも配
線パターン7が形成されており、この配線パターン7は
スルーホール8を介して配線パターン4と電気的に接続
されている。また、基材2の半導体チップ搭載面の裏面
側は、配線パターン7の所定個所を除いた全面を絶縁層
9にて被覆されている。
うな基板1の半導体チップ搭載領域3に半導体チップ1
0を搭載し、半導体チップ10の一面に形成された図示
しない電極と基板1のランド部5とを半田などの導電性
金属からなるバンプ11によって電気的に接続する。な
お、半導体チップ10と基板1との間には、アンダーフ
ィル樹脂12が充填されている。更に基板1の半導体チ
ップ10搭載面の裏面に形成された配線パターン7の露
出面に半田ボールなどの接続端子13が装着されて、半
導体装置14が構成される。
いて説明する。まず図9(a)に示すように、半導体チ
ップ10の一面にエリアアレイ状に設けられた図示しな
い複数の電極上に、それぞれバンプ11を形成する。そ
れから図9(b)に示すように、半導体チップ10を図
示しないボンディングマシンのボンディングヘッド15
にて支持して、半導体チップ10のバンプ11と基板1
に形成されたランド部5とを位置合わせする。この状態
でバンプ11を溶融し、その後冷却して固化することに
より、図9(c)に示すように、半導体チップ10の図
示しない電極と基板1のランド部5とが電気的に接続さ
れる。更に図9(d)に示すように、基板1の半導体チ
ップ搭載領域3の近傍にディスペンサ16にて液状のア
ンダーフィル樹脂12を滴下し、その後毛細管現象によ
り半導体チップ10と基板1との間にアンダーフィル樹
脂12を充填して加熱硬化させる。それから基板1の半
導体チップ10搭載面の裏面に形成された配線パターン
7の露出面に半田ボールなどの接続端子13が装着され
て、図10(c)に示すような半導体装置14が完成す
る。
ば、半導体チップの電極の増加にも対応できるととも
に、実装面積を低減し、半導体装置の小型化が実現でき
る。
ップチップタイプの半導体装置においては、前述したよ
うに、使用中あるいは製造中に生じる半導体チップ10
と基板1との熱膨張係数差に起因して発生する応力を緩
和し、接続信頼性を向上する目的で、半導体チップ10
と基板1との間にアンダーフィル樹脂12を充填するの
だが、このアンダーフィル樹脂12は比較的高価であ
り、また充填工程においても、前述したようにディスペ
ンサ16にて液状のアンダーフィル樹脂12を基板1の
半導体チップ搭載領域3近傍に滴下し、その後毛細管現
象により半導体チップ10と基板1との間にアンダーフ
ィル樹脂12を充填するという方法を採るため、充填に
非常に時間がかかってしまい、生産性が極めて低い。こ
れがひいては半導体装置14の価格を上昇させる一因と
なっていた。
金型を使用したトランスファーモールド法にて基板1の
半導体チップ10搭載面の全面を樹脂封止することによ
り、基板1と半導体チップ10との間に樹脂を充填する
方法も採られている。この方法によれば生産性は非常に
向上するのだが、前述した半導体チップ10と基板1と
の間は非常に間隔が狭いために、一般的に半導体装置の
モールドに使用されている封止樹脂(フィラー径80μ
m以上)を使用した場合、この部分のみ他部と比較して
樹脂の流れが悪くなってしまい、その結果当該隙間に良
好に樹脂を充填できず、当該個所に未充填やボイドが発
生してしまう。これは従来よりも小さなフィラー径(8
0μm以下)の封止樹脂を使用すればある程度は解決す
るのだが、この種の封止樹脂はアンダーフィル樹脂12
と同様に高価であり、また従来よりもフィラー径が小さ
くなると、従来のモールド金型の精度では、樹脂封止工
程時に樹脂モレが発生してしまう。このため、真空モー
ルド装置などの特殊で高価な設備が必要であるという問
題があった。
ために、本発明は、基板の半導体チップ搭載面に形成さ
れた絶縁層を、封止樹脂の流れを制御するように形成さ
れた薄部と厚部とから構成するようにしている。また、
半導体チップと基板との接続時に、バンプを溶融すると
ともに半導体チップを所定高さ引き上げ、この状態でバ
ンプを固化するようにしている。
形の半導体チップ搭載領域を備えるとともに、半導体チ
ップ搭載領域から外方に伸長する所定の配線パターンが
形成され、配線パターンのランド部を除く全面を絶縁層
にて被覆してなる基板において、絶縁層を薄部と厚部と
からなる形状に形成することにより、封止樹脂の流れを
制御し、各部において均一化することによって未充填や
ボイドの発生などを防止するようにしている。
口となるゲート領域とゲート領域に連接される半導体チ
ップ搭載領域の全域を他部よりも薄く形成する。前述し
たように、一般に半導体チップと基板の隙間とこれ以外
の部分では、半導体チップと基板の隙間の方が圧倒的に
樹脂の流速が遅い。このために樹脂の流れが不均一とな
り、未充填やボイドが発生してしまう。そこで本発明に
おいては、従来は樹脂の流速が遅かった部分、すなわち
基板の半導体チップ搭載領域に存在する絶縁層を他部よ
りも薄く形成することにより、この部分に樹脂が流れ込
みやすくなり、その結果他部との樹脂の流速が均一とな
るのである。なお、本実施形態においては封止樹脂が流
れ込むゲート領域も半導体チップ搭載領域に連接させて
他部よりも薄く形成しているので、より樹脂の流れが均
一化できる。
た封止樹脂を注入するためのゲート領域から、半導体チ
ップ搭載領域を貫通して、ゲート領域の対角線上に位置
する隅部に達する領域が他部よりも薄く形成されるよう
にしても良い。このようにすれば、流入する封止樹脂が
半導体チップ搭載領域において滞留することがないの
で、当該部分の樹脂の流速をより早めることができる。
なお、この場合半導体チップ搭載領域の全域が他部より
も薄く形成されるようにしても良いし、更に基板上の4
隅部の絶縁層が、半導体チップ搭載領域の隅部に連接し
て他部よりも薄く形成されるようにしても良い。また、
ゲート領域の対角線上に位置する隅部の薄部が幅広に形
成されるようにすると、封止樹脂の流速はより速いもの
となるため、生産性も向上する。
央部分に存在する絶縁層をそれぞれ矩形の厚部として形
成し、それ以外の全域を薄く形成するようにしても良
い。この実施形態によれば、ゲート領域から流入した封
止樹脂のサイド方向の回り込み速度が遅くなるので、必
然的に基板の略中央部に形成された半導体チップ搭載領
域への封止樹脂の流入速度と均一性が保たれることにな
る。
半導体チップ搭載領域を備えるとともに、半導体チップ
搭載領域から外方に伸長する所定の配線パターンが形成
され、配線パターンのランド部を除く全面を、封止樹脂
の流れを制御する形状に形成された薄部と厚部とからな
る絶縁層にて被覆してなる基板の前記ランド部上に、半
導体チップの電極上に形成されたバンプを位置合わせす
る工程と、バンプを溶融する工程と、溶融したバンプが
固化する前に半導体チップを所定高さ引き上げ、この状
態でバンプを固化する工程と、モールド金型を使用した
トランスファーモールド法にて、半導体チップのバンプ
形成面の裏面側が露出されるように基板の半導体チップ
搭載面全面を樹脂封止する工程とにより、半導体装置を
製造するようにしている。
プと基板との距離が広くなるので、従来同様にフィラー
径の大きな封止樹脂を使用することができる。これによ
り、安価な封止樹脂が使用でき、また従来と同様の精度
のモールド金型が使用できるという利点がある。
体装置の製造方法について、図面を参照して説明する。
なお、従来と同一の箇所については同一の符号を使用し
て説明する。図1(a)及び(b)は、それぞれ本発明
の基板を示す平面図及び断面図である。図1(a)に示
すように、基板1aの半導体チップ搭載面のランド部5
を除いた全面を被覆する絶縁層の封止樹脂の流入口とな
るゲート領域17と、これに連接される、図において点
線で示す半導体チップ搭載領域3の全面が薄部6aとし
て形成されており、またその他の部分は厚部6bとして
形成されている。
B−B´断面図である。本実施例にて示す基板1aは、
従来同様BTレジンやガラスエポキシ、セラミックなど
の絶縁性材料からなる基材2の一面に所定の半導体チッ
プ搭載領域3が形成され、また同面には半導体チップ搭
載領域3から外方に伸長する、Cuなどの導電性材料か
らなる所定の配線パターン4が形成されており、更に基
材2の半導体チップ搭載面は、従来同様配線パターン4
のランド部5を除いた全面をソルダ−レジストなどから
なる絶縁層にて被覆されているのであるが、ここで本実
施例においては、絶縁層のゲート領域17及び半導体チ
ップ搭載領域3は薄部6aとして形成されており、その
他の部分は厚部6bとして形成されている。
成方法としては、絶縁層を複数、例えば2層積層して形
成するようにし、最初に薄部6aとなる絶縁層を形成し
た後、その上面の所定個所に厚部6bとなる絶縁層を積
層して形成するようにすれば良い。またこの場合、厚部
6bの高さを十分に確保する必要があるのなら、2回以
上に分けて積層するようにしても良い。また、その他の
形成方法としては、前述した基板1aのランド部5を除
いた全面を絶縁層にて被覆した後、エッチングあるいは
研削などの周知の方法により所定部分を除去して薄部6
aを形成し、その他の部分を厚部6bとしても良い。
の半導体チップ搭載面の裏面側にもCuなどの導電性材
料からなる配線パターン7が形成されており、この配線
パターン7は導電処理の施されたスルーホール8を介し
て配線パターン4と電気的に接続されている。また、基
材2の半導体チップ搭載面の裏面側は、配線パターン7
の所定個所を除いた全面をソルダ−レジストなどの絶縁
層9にて被覆されている。
置の製造方法について説明する。まず図2(a)に示す
ように、半導体チップ10の一面にエリアアレイ状に設
けられた図示しない複数の電極上に、それぞれ半田など
の導電性材料からなるバンプ11を形成する。それから
図2(b)に示すように、半導体チップ10を図示しな
いボンディングマシンのボンディングヘッド15にて吸
着などの周知の方法により支持して、半導体チップ10
のバンプ11と基板1aに形成されたランド部5とを位
置合わせする。
半導体チップ10の図示しない電極と基板1aのランド
とを電気的に接続するのであるが、本実施例において
は、図2(c)に示すように、溶融したバンプ11が固
化する前にボンディングヘッド15を所定高さ引き上げ
ることにより半導体チップ10を基板1aから引き離
し、この状態でバンプ11を冷却して固化するようにし
ている。なお引き上げ量としては、エリアバンプピッチ
が300μm以上のものについてはピッチの20〜50
%、エリアバンプピッチが300μm以下のものについ
ては、より高さを確保するため、30〜80%引き上げ
るようにする。これにより、半導体チップ10と基板1
aとの間の高さが確保できるとともに、溶融後のバンプ
11の断面積が小さくなるため、隣接するバンプ11間
の距離を稼ぐことができる。
いモールド金型を使用して、基板1aの半導体チップ1
0搭載面を、半導体チップ10のバンプ11形成面の裏
面が露出するように、封止樹脂18にて封止する。なお
本実施例においては、図に示すように、液状の封止樹脂
18を、図中矢印にて示す方向、すなわちゲート領域1
7方向から注入するようにしている。ここで本実施例に
おいては、ゲート領域17及び半導体チップ搭載領域3
上に形成された絶縁層は薄部6aとして形成されている
ので、特に従来樹脂が流れにくかった半導体チップ10
と基板1aの隙間における樹脂の流れが良好になり、他
部との流速の差が緩和されるので、これにより当該個所
に発生していた未充填やボイドなどの不良を防止するこ
とができるとともに、従来と同様のフィラー径の封止樹
脂が使用できる。また本実施例においては、前述したよ
うに、半導体チップ10の図示しない電極と基板1aの
ランド部5とを電気的に接続する際に、溶融したバンプ
11が固化する前にボンディングヘッド15を所定高さ
引き上げ、この状態でバンプ11を固化することにより
半導体チップ10と基板1a間の距離を確保するように
しているので、半導体チップ10と基板1aの隙間にお
ける樹脂の流れがより良好になる。
面の裏面に形成された配線パターン7の露出面に半田ボ
ールなどの接続端子13が装着されて、図2(e)に示
すような半導体装置14が完成する。なお、接続端子1
3を接続せずに、LGA構造としても良い。
体チップ10搭載面の裏面側にも配線パターン7及び絶
縁層9を形成したが、これらは必ずしも形成する必要は
なく、片面にのみ配線パターンが形成されている基板に
対しても本発明は適用可能である。
2実施例について説明する。図3は、本実施例における
基板の平面図である。図に示す基板1bは、基板1bの
一隅に設けられた封止樹脂を注入するためのゲート領域
17から、半導体チップ搭載領域3を貫通して、ゲート
領域17の対角線上に位置する隅部に達する領域が薄部
6aとして形成されており、その他の部分は厚部6aと
して形成されている。このようにすれば、流入する封止
樹脂が半導体チップ搭載領域3において滞留することが
ないので、当該部分の樹脂の流速をより早めることがで
きる。
cの半導体チップ搭載領域3の全域が他部よりも薄く形
成されるようにしても良いし、また図5に示すように、
基板1d上の4隅部の絶縁層が、矩形状の半導体チップ
搭載領域3の隅部に連接して他部よりも薄く形成される
ようにしても良い。更に、図6に示すように、基板1e
のゲート領域17の対角線上に位置する隅部の薄部6a
が他の薄部6aよりも幅広に形成されるようにすると、
封止樹脂の流速はより速いものとなるため、生産性も向
上する。
3実施例について説明する。前述した実施例において
は、主に樹脂の流れが悪い部分の流速を早めるように樹
脂の流れを制御する形状を提案したが、本実施例におい
ては少し視点を変えて、例えば図7に示すように、矩形
の基板1fの各辺の中央部分に存在する絶縁層をそれぞ
れ矩形の平面形状を有するように厚部6bとして形成
し、それ以外の全域を薄部6aとして形成する。この実
施例によれば、ゲート領域17から流入した封止樹脂の
サイド方向の回り込み速度が遅くなるので、必然的に基
板1fの略中央部に形成された半導体チップ搭載領域3
への封止樹脂の流入速度と均一性が保たれることにな
り、その結果樹脂の未充填やボイドなどの不良発生を防
止することができる。なお、この場合図8に示すよう
に、基板1gに形成される絶縁層の厚部6bの平面形状
を三角形状としても良い。このような形状に形成する
と、樹脂の流れがより良く制御できる。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
層を薄部と厚部とからなる形状に形成することにより、
封止樹脂の流れを制御するようにしているので、封止樹
脂の流れを基板上のいずれの部分においても均一化する
ことができ、これにより未充填やボイドの発生などを防
止することができる。
ゲート領域とゲート領域に連接される半導体チップ搭載
領域の全域を他部よりも薄く形成した場合には、従来封
止樹脂の流速が遅かった部分、すなわち基板の半導体チ
ップ搭載領域に存在する絶縁層を他部よりも薄く形成す
ることにより、この部分に樹脂が流れ込みやすくなり、
その結果他部との樹脂の流速を均一化することができ
る。更に、封止樹脂が流れ込むゲート領域も半導体チッ
プ搭載領域に連接させて他部よりも薄く形成した場合、
より樹脂の流れが均一化できる。
止樹脂を注入するためのゲート領域から、半導体チップ
搭載領域を貫通して、ゲート領域の対角線上に位置する
隅部に達する領域を他部よりも薄く形成した場合、流入
する封止樹脂が半導体チップ搭載領域において滞留する
ことがないので、当該部分の樹脂の流速をより早めるこ
とができる。更に、この場合半導体チップ搭載領域の全
域が他部よりも薄く形成されるようにすれば、半導体チ
ップ搭載領域への樹脂の流れをよりいっそう速くするこ
とができるし、また基板上の4隅部の絶縁層が、半導体
チップ搭載領域の隅部に連接して他部よりも薄く形成さ
れるようにすれば、エアーがこの4隅の薄部から開放さ
れるので、ボイドの発生をより良く防止することができ
る。更にまた、ゲート領域の対角線上に位置する隅部の
薄部を幅広に形成すると、封止樹脂の流速はより速いも
のとなるため、生産性も向上する。
縁層をそれぞれ矩形状の厚部として形成し、それ以外の
全域を薄く形成するようにすれば、ゲート領域から流入
した封止樹脂のサイド方向の回り込み速度が遅くなるの
で、これにより基板の略中央部に形成された半導体チッ
プ搭載領域への封止樹脂の流入速度と均一性が保たれ
る。
って電気的に接続する際に、バンプを溶融後、固化する
前に半導体チップを所定高さ引き上げ、この状態でバン
プを固化するようにしているので、半導体チップと基板
との距離を広くとることができ、この結果従来同様にフ
ィラー径の大きな封止樹脂を使用することができる。こ
れにより、安価な封止樹脂が使用でき、また従来と同様
の精度のモールド金型が使用できるという利点がある。
更にまた、トランスファーモールド法にて、半導体チッ
プのバンプ形成面の裏面側を露出するように基板の半導
体チップ搭載面全面を樹脂封止するようにすれば、半導
体チップのバンプ形成面の裏面側には樹脂が存在しない
構成となるので、樹脂封止の際に、半導体チップのバン
プ形成面から回り込む樹脂とバンプ形成面の裏面側から
回り込む樹脂との衝突がなくなり、ボイドの発生要因を
一つ削減できるとともに、ポップコーンクラックの防止
や半導体チップの放熱という点でも優れた作用を有す
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 矩形の基材の一面に矩形の半導体チップ
搭載領域を備えるとともに、半導体チップ搭載領域から
外方に伸長する所定の配線パターンが形成され、配線パ
ターンのランド部を除く全面を絶縁層にて被覆してなる
基板において、前記絶縁層は、封止樹脂の流れを制御す
る形状に形成された薄部と厚部とからなることを特徴と
する基板。 - 【請求項2】 前記絶縁層は、封止樹脂の注入口となる
ゲート領域と、ゲート領域に連接される半導体チップ搭
載領域の全域が他部よりも薄く形成されていることを特
徴とする請求項1に記載の基板。 - 【請求項3】 前記絶縁層は、基板の一隅に設けられた
封止樹脂を注入するためのゲート領域から、半導体チッ
プ搭載領域を貫通して、ゲート領域の対角線上に位置す
る隅部に達する領域が他部よりも薄く形成されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の基板。 - 【請求項4】 半導体チップ搭載領域の全域が他部より
も薄く形成されていることを特徴とする請求項3に記載
の基板。 - 【請求項5】 基板上の4隅部の絶縁層が、半導体チッ
プ搭載領域の隅部に連接して他部よりも薄く形成されて
いることを特徴とする請求項4に記載の基板。 - 【請求項6】 前記ゲート領域の対角線上に位置する隅
部の薄部が幅広に形成されていることを特徴とする請求
項3に記載の基板。 - 【請求項7】 前記絶縁層は、基板の各辺の中央部分に
それぞれ矩形の厚部を形成し、それ以外の全域を薄く形
成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板。 - 【請求項8】 矩形の基材の一面に矩形の半導体チップ
搭載領域を備えるとともに、半導体チップ搭載領域から
外方に伸長する所定の配線パターンが形成され、配線パ
ターンのランド部を除く全面を、封止樹脂の流れを制御
する形状に形成された薄部と厚部とからなる絶縁層にて
被覆してなる基板の前記ランド部上に、半導体チップの
電極上に形成されたバンプを位置合わせする工程と、バ
ンプを溶融する工程と、溶融したバンプが固化する前に
半導体チップを所定高さ引き上げ、この状態でバンプを
固化する工程と、トランスファーモールド法にて、半導
体チップのバンプ形成面の裏面側が露出されるように基
板の半導体チップ搭載面全面を樹脂封止する工程とから
なる半導体装置の製造方法。
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