JP2001290259A - リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法 - Google Patents

リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法

Info

Publication number
JP2001290259A
JP2001290259A JP2000107647A JP2000107647A JP2001290259A JP 2001290259 A JP2001290259 A JP 2001290259A JP 2000107647 A JP2000107647 A JP 2000107647A JP 2000107647 A JP2000107647 A JP 2000107647A JP 2001290259 A JP2001290259 A JP 2001290259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pellicle
glass plate
film
lithography
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000107647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4082845B2 (ja
Inventor
Susumu Shirasaki
享 白崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2000107647A priority Critical patent/JP4082845B2/ja
Priority to US09/732,726 priority patent/US6639650B2/en
Priority to TW089126612A priority patent/TW463073B/zh
Priority to KR1020000079348A priority patent/KR20010062562A/ko
Publication of JP2001290259A publication Critical patent/JP2001290259A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4082845B2 publication Critical patent/JP4082845B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • G03F1/84Inspecting

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペリクル膜であるガラス板が自重により撓ん
で露光光路にズレが起き、リソグラフィーの解像度に悪
影響をおよぼすことのない高性能なペリクル膜とペリク
ルフレームから成るペリクルを提供する。 【解決手段】 リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜
としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板
に予め反りを形成し、該ガラス板の凸面が上方になるよ
うにペリクルフレームに貼り付けて成るリソグラフィー
用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリソグラフィー用ペ
リクル、すなわち、LSI、超LSIなどの半導体装置
あるいは液晶表示板を製造する際のゴミ除けとして使用
されるリソグラフィー用ペリクル、特に高解像度を必要
とする露光において使用されるレーザ光露光に使用され
るリソグラフィー用ペリクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LSI、超LSIなどの半導体デ
バイスあるいは液晶表示板などの製造においては、半導
体ウエーハあるいは液晶用原板に光を照射してパターニ
ングをするのであるが、この場合に用いる露光原版(フ
ォトマスク)にゴミが付着していると、このゴミが光を
吸収したり、光を反射してしまうため、転写したパター
ンが変形したり、エッジががさついたりしてしまい、寸
法、品質、外観などが損なわれ、半導体装置や液晶表示
板などの性能や製造歩留まりの低下を来すという問題が
あった。
【0003】このため、これらの作業は通常クリーンル
ームで行われるが、このクリーンルーム内でも露光原版
を常に清浄に保つことが難しいので、露光原版の表面に
ゴミ除けの為の露光用の光を良く透過させるペリクルを
貼着する方法が行われている。この場合、ゴミは露光原
版の表面には直接付着せず、ペリクル膜上に付着するた
め、リソグラフィー時に焦点を露光原版のパターン上に
合わせておけば、ペリクル上のゴミは転写に無関係とな
る利点がある。
【0004】例えば図2に示したように、このペリクル
10は、光を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セ
ルロース、もしくはフッ素ポリマーなどからなる透明な
ペリクル膜1を、アルミニウム、ステンレス、ポリエチ
レン等からなるペリクルフレーム3の一面にペリクル膜
の良溶媒を塗布し、風乾して接着するか( 特開昭58−
219023号公報参照) 、アクリル樹脂やエポキシ樹
脂もしくはフッ素ポリマーなどのメンブレン接着剤2で
接着し( 米国特許第4861402号明細書、特公昭6
3−27707号公報、特開平7−168345号公報
参照) 、ペリクルフレームの他面にはポリブテン樹脂、
ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等
からなる粘着層(レチクル接着剤)4及び粘着層を保護
する離型層( セパレータ、不図示) を接着して構成され
ている。そして、リソグラフィー時には、離型層を剥が
し、フォトマスク5に貼り付けて使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、リソグラフィー
の解像度は次第に高くなってきており、その解像度を実
現するために徐々に波長の短い光が光源として用いられ
るようになってきている。具体的には紫外光(g線(4
36nm)、i線(365nm))から現在は遠紫外光
(KrFエキシマレーザー(248nm))へと移行し
ており、近い将来には真空紫外光(ArFエキシマレー
ザー(193nm))が使用されるようになり、更には
より高い解像度を実現するためF2 (フッ素)エキシマ
レーザー(158nm)を用いるリソグラフィーでは、
ペリクル膜に無機化合物等のガラス板を使用することが
検討されている。
【0006】ペリクル膜として使用できる無機化合物と
しては真空紫外域で透過率が高い物質が使用可能であ
る。具体的にはフッ素ドープ石英ガラス、フッ化マグネ
シウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、酸化アル
ミニウム等が挙げられ、これらのガラス状透明板が使用
される。
【0007】しかしながら、これら無機化合物をペリク
ル膜として使用する場合には、強度的な問題から、通
常、0.1mm以上の厚みが欲しいが、この場合、無機
化合物板(以下、ガラス板ということがある)自体の重
みによりガラス板が撓むといった現象がおこる。このた
わみによりペリクル膜面で露光光路のズレが起き、露光
に対して悪影響を与えることになる。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、短波長の真空紫外光を光源とすべ
く、ペリクル膜をガラス板とした場合に、ガラス板が自
重により撓んで露光光路にズレが起き、リソグラフィー
の解像度に悪影響をおよぼすことのない高性能なペリク
ル膜とペリクルフレームから成るペリクルを提供するこ
とを主目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るリソグラフィー用ペリクルは、リソグ
ラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラス板を使用
するペリクルにおいて、ガラス板に予め反りを形成し、
該ガラス板の凸面が上方になるようにペリクルフレーム
に貼り付けて成ることを特徴としている(請求項1)。
【0010】このように構成すると、ガラス板の自重に
よって凸状の反りが緩和され、撓みのない極めて平坦な
ペリクル膜を具備するペリクルとなる。従って真空紫外
光を用いたリソグラフィー時に露光光路にズレを生じる
こともなく、極めて正確で精度の高いリソグラフィーを
行うことができる。
【0011】また、本発明に係るリソグラフィー用ペリ
クルは、リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜として
ガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板を載置
するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板
をペリクルフレームに貼り付け、ペリクルフレームの復
元力による応力でガラス板に張力を与えて成ることを特
徴としている(請求項2)。
【0012】ペリクルをこのように構成すれば、例え
ば、予めペリクルフレームを内側に変形させておいて、
ペリクル膜を貼り付け、その後、フレームの歪みを解放
することにより、ペリクルフレームの復元力によってペ
リクル膜に張力が与えられ、高度な平坦度を有するペリ
クル膜を持ったペリクルを実現することができる。
【0013】さらに本発明のリソグラフィー用ペリクル
は、リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラ
ス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板とペリクル
フレームから成るペリクルとフォトマスクに囲まれた空
間を減圧にして成ることを特徴としている(請求項
3)。
【0014】このように、ペリクルをフォトマスクに貼
り付ける際に、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間
を減圧にしておき、ペリクルをフォトマスクの下になる
ように配置すれば、ペリクル膜が下方から大気圧による
力を受けるため自重による反りが緩和されたペリクルと
なる。
【0015】次に本発明のリソグラフィー用ペリクルに
係るペリクル膜の反りを緩和する方法は、ペリクル膜と
してガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペ
リクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル
膜としてのガラス板に反りを形成し、反りを形成したガ
ラス板の凸面が上方になるようにペリクルフレームに接
着剤で貼り付けることにより、ガラス板の自重による下
方への反りを緩和することを特徴としている(請求項
4)。
【0016】このようにすれば、ガラス板の自重による
下方への反りをガラス板の凸状の形状で緩和することが
でき、撓みのない極めて平坦なペリクル膜が形成され
る。従ってリソグラフィー時に露光光路にズレを生じる
こともなく、極めて正確で精度の高いリソグラフィーを
行うことができる。
【0017】また、本発明のリソグラフィー用ペリクル
に係るペリクル膜の反りを緩和する方法は、ペリクル膜
としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルの
ペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリク
ル膜としてのガラス板を載置するペリクルフレームを予
め変形させた状態でガラス板をペリクルフレームに接着
剤で貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力で
ガラス板に張力を与えることにより、ガラス板の自重に
よる下方への反りを緩和することを特徴としている(請
求項5)。
【0018】この方法によれば、例えば、予めペリクル
フレームを内側に変形させておいて、ペリクル膜を貼り
付け、その後、フレームの歪みを解放することにより、
ペリクルフレームの復元力によってペリクル膜に張力が
与えられ、ガラス板の自重による下方への反りを緩和す
ることができ、高度な平坦度を有するペリクル膜を形成
することができる。
【0019】この場合、ペリクルフレームの変形、復元
方法が、機械的方法または温度差による方法とすること
ができる(請求項6)。機械的方法としては、ペリクル
フレームの各辺に内側に向けて歪みを与える方法など、
温度差による方法としては、ペリクルフレームを冷却し
て収縮させる方法などが極めて有効である。
【0020】さらに本発明のリソグラフィー用ペリクル
に係るペリクル膜の反りを緩和する方法は、ペリクル膜
としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルの
ペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリク
ル膜としてのガラス板とペリクルフレームから成るペリ
クルを減圧下でフォトマスクに貼り付け、ペリクルを貼
り付けたフォトマスクを使用時にペリクルが下になるよ
うに配置することにより、ガラス板の自重による下方へ
の反りを緩和することを特徴としている(請求項7)。
【0021】このように、ペリクルをフォトマスクに貼
り付ける際に、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間
を減圧にしておき、ペリクルをフォトマスクの下になる
ように配置すれば、ペリクル膜が下方から大気圧による
力を受けるため自重による反りが緩和され、極めて平坦
度の高いペリクル膜を有するペリクルを形成することが
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結
果、ペリクル膜であるガラス板が自重によって反る現象
を、ガラス板の反りの形状やガラス板の配置状態、ペリ
クルフレームに歪みを与えてその復元力を利用する等に
よりガラス板の自重による反りを緩和することができ、
ペリクル膜の平坦性を高められることを見出し、諸条件
を見極めて本発明を完成させた。
【0023】ペリクル膜であるガラス板の自重による反
りを緩和する方法としては、ガラス板の凸面を上方にな
るように配置することにより、自重による下方への反り
と相殺させ、使用時のガラス板の形状を平坦化すること
ができる。また自重による反りの緩和方法として、ガラ
ス板を支持するペリクルフレームを予め変形させた状態
でガラス板とフレームを貼り付け、ペリクルフレームの
復元力による応力でペリクル膜に張力を与えることで自
重による反りを緩和することが可能である。さらに自重
による反りの緩和方法として、ペリクルとフォトマスク
に囲まれた空間を減圧にし、ペリクルをフォトマスクの
下に配置することで雰囲気圧力による上方への力と自重
による下方への反りとを相殺させることにより、使用時
の形状を平坦化させることが可能である。
【0024】以下にこれらをさらに詳述する。無機化合
物のガラス状の板をペリクル膜に使用する場合、一般に
無機化合物は柔軟性が無いため、強度の問題から板厚を
0.1mm以上にすることが望ましい。この場合ガラス
板自体の重さでガラス板は下方に反る。この反りの程度
は、無機化合物の特性、ガラス板の大きさ等に依存する
が、特に板厚が薄くなると大きくなる傾向にある。この
撓みは露光光路のズレを引き起こし、リソグラフィーの
解像度に悪影響を与える。
【0025】この自重による撓みを緩和するには、第1
の方法として、図1に示すようにガラス板の凸面を上方
になるように配置し、自重による下方への反りと相殺す
るという方法が挙げられる。つまり、ガラス板を研磨す
るときに意図的にガラス板に反りを発生させる。この場
合、片面を凸に、もう一方の面を凹になるように研磨を
行う。図1(A)に示すように、ペリクルをペリクルフ
レームに貼り付けるときに凸の面が重力とは反対の方向
になるように貼り合わせることにより、使用時には図1
(B)に示すように、重力による反りとガラス板の研磨
による反りが相殺され、結果として反りのない、もしく
は反りが緩和されたペリクル膜を得ることができる。こ
の場合、板厚が薄い方が自重による反りが大きくなるの
で、研磨時に大きな反りをガラス板に与えておくのがよ
い。
【0026】自重によるたわみを緩和する第2の方法と
しては、ペリクルフレームを予め変形させた状態でガラ
ス板とフレームを貼り付け、ペリクルフレームの復元力
による応力でペリクル膜に張力を与えることで自重によ
る反りを緩和する方法が挙げられる。つまり、ペリクル
はペリクル膜とそれを保持するペリクルフレームとから
成るが、ペリクルフレームを予め撓ませた状態で無機化
合物から成るペリクル膜に貼り付ける。貼り付け後、ペ
リクルフレームの歪みを解放することでペリクル膜に張
力を発生させ自重による反りを緩和することができる。
【0027】ペリクルフレームを変形させる方法として
は、機械的に変形させることが可能である。また温度差
による変形、特に冷却により収縮させることも可能であ
る。ペリクル膜に外周部を引っ張る張力を付与するため
には、ペリクルフレームを予め内側に歪めておき、ペリ
クル膜に貼り付ける。その後フレームの歪みを解放する
ことによりペリクルフレームによりペリクル膜に張力が
与えられる。このときペリクルフレームとペリクル膜を
接着する接着剤は応力の吸収ができるだけ小さくなるよ
うに、硬度が高いものが望ましい。
【0028】自重による撓みを緩和する第3の方法とし
ては、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧に
し、自重による下方への反りを緩和することで自重によ
る反りを緩和する方法が挙げられる。一般にペリクルは
フォトマスクの下方に取り付けられる。重力によりペリ
クル膜は下方に反るため、ペリクルとフォトマスクに囲
まれた空間を減圧状態にすることによりペリクル膜が上
方に持ち上げられ、自重による歪みを解消する、もしく
は緩和することができる。
【0029】ペリクル膜の自重による反り、および減圧
による上方への反りは膜の厚みや材質等に依存するため
ガラス板厚み等により減圧度を変化させることで、使用
時にペリクル膜を高度に平坦化することができる。な
お、一般にフォトマスクはペリクル膜よりも厚いため、
減圧によるフォトマスクの反りは無視できる。
【0030】本発明でペリクル膜として使用できるガラ
ス板としては、特に限定されるものではない。例えば無
機化合物としては、真空紫外域において透過率が高いも
のが使用可能である。具体的にはフッ化マグネシウム、
フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ素ドープ石英
ガラス、酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの化
合物は脆いので、ペリクル膜として使用するためには
0.01mm以上の厚さが必要で、好ましくは0.1m
m以上の厚みであると良い。一方厚くなり過ぎると透過
率が低下し、また重量が嵩むので厚みとしては10mm
以下、好ましくは5mm以下であると良い。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げて本発
明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 (実施例1)ペリクル膜用無機化合物としてフッ素をド
ープした石英ガラスを用いた。これを縦横140mm×
120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨した。この
研磨工程において、ガラス板の片面の反りを凸、もう一
方を凹の状態にし、中心部の反り量を4μmとした。
【0032】このガラス板の凸の面にアルミニウム製の
ペリクルフレームを貼り付けペリクルを完成させた。次
いでこのペリクルをフォトマスクに貼り付け、ペリクル
を下になるように配置したところ、凸状態のガラス板の
反りが自重による下方への反りにより緩和され、中心部
の反り量は0.3μmにまで減少した。
【0033】(実施例2)ペリクル膜用無機化合物とし
てフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横
140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研
磨した。この研磨工程において、ガラス板の中心部の反
り量を0.1μmとした。次に、アルミニウム製のペリ
クルフレームの4辺とも内側に機械的に3mmずつ撓ま
せ、上記フッ素ドープ石英ガラス板に貼り付けた。その
後ペリクルフレームの歪みを解放しペリクルを完成させ
た。
【0034】このペリクルをフォトマスクに貼り付け、
ペリクルを下になるように配置したところ、ペリクルフ
レームの各辺が外側に復元しようとする力によりガラス
板に張力が働くため、ガラス板の自重による反りが緩和
され、中心部の反り量は1.0μmであった。
【0035】(実施例3)ペリクル膜用無機化合物とし
てフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横
140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研
磨した。この研磨工程において、このガラス板の中心部
の反り量を0.1μmとした。アルミニウム製のペリク
ルフレームを−80℃に冷却し、収縮変形させた。その
状態で上記フッ素ドープ石英ガラス板に貼り付けた。そ
の後ペリクルフレームの温度を室温(25℃)に戻し、
ペリクルを完成させた。
【0036】このペリクルをフォトマスクに貼り付け、
ペリクルを下になるように設置したところ、ペリクルフ
レームの各辺が外側に膨らもうとする力によりペリクル
膜に張力が働いているため、ガラス板の自重による反り
が緩和され、中心部の反り量は1.2μmにまで減少し
た。
【0037】(実施例4)ペリクル膜用無機化合物とし
てフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横
140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研
磨した。その時このガラス板の中心部の反り量を0.1
μmとした。この板にアルミニウム製のペリクルフレー
ムを貼り付けペリクルを完成させた。
【0038】このペリクルを5.0×104 Paの減圧
下でフォトマスクに貼り付け、その後ペリクルを貼り付
けたフォトマスクを大気圧下(1.0×105 Pa)で
ペリクルを下になるように配置した。ペリクルとフォト
マスクに囲まれた空間領域が減圧でペリクル膜が下方か
ら大気圧による力を受けるため自重による反りが緩和さ
れ、中心部の反り量は1.0μmにまで減少した。
【0039】(比較例)ペリクル膜用無機化合物として
フッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横1
40mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨
した。その時この板の中心部の反り量を0.1μmとし
た。
【0040】このガラス板にアルミニウム製のペリクル
フレームを貼り付けペリクルを完成させた。このペリク
ルをフォトマスクに貼り付け、ペリクルを下になるよう
に配置したところ、ガラス板の自重による下方への反り
により中心部の反り量は4.0μmと大きくなった。
【0041】結果を表1にまとめた。
【表1】 上記結果のように、本発明により確実にペリクル膜とし
てのガラス板の自重による下方への反りを緩和できるこ
とがわかる。
【0042】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、より短波長の光源を用いた場合に使用されるペ
リクル膜としてのガラス板の自重による反りを緩和する
ことが可能となる。従って、ガラス板が自重により撓ん
で露光光路にズレを起こし、リソグラフィーの解像度に
悪影響をおよぼすことのない高平坦度で高性能なペリク
ル膜とペリクルフレームから成るペリクルを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペリクルを表した概念図である。
(A)ペリクル膜をフレームに貼り付ける時、 (B)
使用時。
【図2】従来のフォトマスクに貼り付けたペリクルの構
成例を示した概略図である。
【符号の説明】
1…ペリクル膜、 2…メンブレン接着剤、 3…ペリ
クルフレーム、4…粘着層(レチクル接着剤)、 5…
フォトマスク、10…ペリクル。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜
    としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板
    に予め反りを形成し、該ガラス板の凸面が上方になるよ
    うにペリクルフレームに貼り付けて成ることを特徴とす
    るリソグラフィー用ペリクル。
  2. 【請求項2】 リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜
    としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板
    を載置するペリクルフレームを予め変形させた状態でガ
    ラス板をペリクルフレームに貼り付け、ペリクルフレー
    ムの復元力による応力でガラス板に張力を与えて成るこ
    とを特徴とするリソグラフィー用ペリクル。
  3. 【請求項3】 リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜
    としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板
    とペリクルフレームから成るペリクルとフォトマスクに
    囲まれた空間を減圧にして成ることを特徴とするリソグ
    ラフィー用ペリクル。
  4. 【請求項4】 ペリクル膜としてガラス板を使用したリ
    ソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する
    方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板に反り
    を形成し、反りを形成したガラス板の凸面が上方になる
    ようにペリクルフレームに接着剤で貼り付けることによ
    り、ガラス板の自重による下方への反りを緩和すること
    を特徴とするペリクル膜の反りの緩和方法。
  5. 【請求項5】 ペリクル膜としてガラス板を使用したリ
    ソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する
    方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板を載置
    するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板
    をペリクルフレームに接着剤で貼り付け、ペリクルフレ
    ームの復元力による応力でガラス板に張力を与えること
    により、ガラス板の自重による下方への反りを緩和する
    ことを特徴とするペリクル膜の反りの緩和方法。
  6. 【請求項6】 前記ペリクルフレームの変形、復元方法
    が、機械的方法または温度差による方法であることを特
    徴とする請求項5に記載のペリクル膜の反りの緩和方
    法。
  7. 【請求項7】 ペリクル膜としてガラス板を使用したリ
    ソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する
    方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板とペリ
    クルフレームから成るペリクルを減圧下でフォトマスク
    に貼り付け、ペリクルを貼り付けたフォトマスクを使用
    時にペリクルが下になるように配置することにより、ガ
    ラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴
    とするペリクル膜の反りの緩和方法。
JP2000107647A 1999-12-21 2000-04-10 リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法 Expired - Fee Related JP4082845B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107647A JP4082845B2 (ja) 2000-04-10 2000-04-10 リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法
US09/732,726 US6639650B2 (en) 1999-12-21 2000-12-11 Light exposure method, light exposure apparatus, pellicle and method for relieving warpage of pellicle membrane
TW089126612A TW463073B (en) 1999-12-21 2000-12-13 Exposure method, exposure apparatus, mask protection film and method for alleviating deflection of mask protection film
KR1020000079348A KR20010062562A (ko) 1999-12-21 2000-12-20 펠리클을 이용하는 리소그래피에 있어서의 로광방법,로광장치, 리소그래피용 페리클 및 그 페리클막의 휨완화방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107647A JP4082845B2 (ja) 2000-04-10 2000-04-10 リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001290259A true JP2001290259A (ja) 2001-10-19
JP4082845B2 JP4082845B2 (ja) 2008-04-30

Family

ID=18620612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000107647A Expired - Fee Related JP4082845B2 (ja) 1999-12-21 2000-04-10 リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4082845B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006005359A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置、デバイス製造方法およびペリクルを有するマスク
JP2006172930A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Hitachi High-Tech Electronics Engineering Co Ltd 真空蒸着方法及びelディスプレイ用パネル
JP2007328226A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクル収納容器及びその製造方法
JP2008153089A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Ckd Corp ガラス管加熱装置及びランプ製造装置
JP2011075662A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Toppan Printing Co Ltd ペリクル、フォトマスク、および半導体デバイス
JP2011209344A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ペリクル及びその取り付け方法、並びにペリクル付マスク及びマスク
JP2012058400A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクルの製造方法
JP2013195852A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクルの製造方法及びペリクル
KR20140130172A (ko) * 2012-03-21 2014-11-07 아사히 가세이 이-매터리얼즈 가부시키가이샤 펠리클 및 펠리클 프레임 및 펠리클의 제조 방법

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006005359A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置、デバイス製造方法およびペリクルを有するマスク
JP4491382B2 (ja) * 2004-06-17 2010-06-30 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置、デバイス製造方法およびペリクルを有するマスク
JP2006172930A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Hitachi High-Tech Electronics Engineering Co Ltd 真空蒸着方法及びelディスプレイ用パネル
JP4553124B2 (ja) * 2004-12-16 2010-09-29 株式会社日立ハイテクノロジーズ 真空蒸着方法及びelディスプレイ用パネル
JP2007328226A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクル収納容器及びその製造方法
JP2008153089A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Ckd Corp ガラス管加熱装置及びランプ製造装置
JP2011075662A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Toppan Printing Co Ltd ペリクル、フォトマスク、および半導体デバイス
JP2011209344A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ペリクル及びその取り付け方法、並びにペリクル付マスク及びマスク
JP2012058400A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクルの製造方法
JP2013195852A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクルの製造方法及びペリクル
KR20140130172A (ko) * 2012-03-21 2014-11-07 아사히 가세이 이-매터리얼즈 가부시키가이샤 펠리클 및 펠리클 프레임 및 펠리클의 제조 방법
CN104204943A (zh) * 2012-03-21 2014-12-10 旭化成电子材料株式会社 表膜构件和表膜构件框体以及表膜构件的制造方法
JPWO2013141325A1 (ja) * 2012-03-21 2015-08-03 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ペリクル及びペリクルフレーム並びにペリクルの製造方法
KR101688713B1 (ko) * 2012-03-21 2016-12-21 아사히 가세이 이-매터리얼즈 가부시키가이샤 펠리클의 제조 방법
CN104204943B (zh) * 2012-03-21 2020-04-03 旭化成株式会社 表膜构件和表膜构件框体以及表膜构件的制造方法
CN111580339A (zh) * 2012-03-21 2020-08-25 旭化成株式会社 表膜构件和表膜构件框体以及表膜构件的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4082845B2 (ja) 2008-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6639650B2 (en) Light exposure method, light exposure apparatus, pellicle and method for relieving warpage of pellicle membrane
US7901841B2 (en) Pellicle for photolithography
JP4931717B2 (ja) リソグラフィー用ペリクルの製造方法
TWI440970B (zh) 光刻用防塵薄膜組件
TWI830485B (zh) 防塵薄膜組件框架、防塵薄膜組件、附防塵薄膜組件的光阻、曝光方法、圖案的製造方法以及半導體裝置的製造方法
JP2008256925A (ja) ペリクル
TW505828B (en) Pellicle, method for producing the same, and photomask
JP2016130789A (ja) Euvマスク用ペリクル
JP4082845B2 (ja) リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法
JP2003222990A (ja) ペリクルのフォトマスクへの装着構造
US8426083B2 (en) Pellicle for lithography
JP4979088B2 (ja) 半導体リソグラフィー用ペリクル
JP2003307832A (ja) ペリクル及びペリクル装着フォトマスク
JP2002040628A (ja) ペリクルおよびペリクル板とペリクルフレームとの接着方法
JP2002040629A (ja) ペリクル板とペリクルフレームとの接着方法
JP6293045B2 (ja) リソグラフィー用ペリクルの作製方法
JP2009271196A (ja) 半導体リソグラフィー用ペリクルおよびその製造方法
JP3642145B2 (ja) ペリクルの製造方法及びペリクルのレチクル貼着用粘着剤層への貼着用ライナー
JP2007293036A (ja) リソグラフィー用ペリクル
TWI431413B (zh) 微影用防塵薄膜組件
JP2012112998A (ja) リソグラフィ用ペリクルの貼り付け方法および装置
TWI836704B (zh) 防塵薄膜組件框架、防塵薄膜組件、附防塵薄膜組件的光阻、曝光方法、圖案的製造方法以及半導體裝置的製造方法
JP4369248B2 (ja) マスク作成方法、パターン露光装置、及び、マスク
EP1116071A1 (en) Mask for high resolution optical lithography
JPH07307280A (ja) X線露光用マスク

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4082845

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees