JP4082845B2 - リソグラフィー用ペリクルおよびペリクル膜の反りの緩和方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリソグラフィー用ペリクル、すなわち、LSI、超LSIなどの半導体装置あるいは液晶表示板を製造する際のゴミ除けとして使用されるリソグラフィー用ペリクル、特に高解像度を必要とする露光において使用されるレーザ光露光に使用されるリソグラフィー用ペリクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、LSI、超LSIなどの半導体デバイスあるいは液晶表示板などの製造においては、半導体ウエーハあるいは液晶用原板に光を照射してパターニングをするのであるが、この場合に用いる露光原版(フォトマスク)にゴミが付着していると、このゴミが光を吸収したり、光を反射してしまうため、転写したパターンが変形したり、エッジががさついたりしてしまい、寸法、品質、外観などが損なわれ、半導体装置や液晶表示板などの性能や製造歩留まりの低下を来すという問題があった。
【0003】
このため、これらの作業は通常クリーンルームで行われるが、このクリーンルーム内でも露光原版を常に清浄に保つことが難しいので、露光原版の表面にゴミ除けの為の露光用の光を良く透過させるペリクルを貼着する方法が行われている。
この場合、ゴミは露光原版の表面には直接付着せず、ペリクル膜上に付着するため、リソグラフィー時に焦点を露光原版のパターン上に合わせておけば、ペリクル上のゴミは転写に無関係となる利点がある。
【0004】
例えば図2に示したように、このペリクル10は、光を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セルロース、もしくはフッ素ポリマーなどからなる透明なペリクル膜1を、アルミニウム、ステンレス、ポリエチレン等からなるペリクルフレーム3の一面にペリクル膜の良溶媒を塗布し、風乾して接着するか( 特開昭58−219023号公報参照) 、アクリル樹脂やエポキシ樹脂もしくはフッ素ポリマーなどのメンブレン接着剤2で接着し( 米国特許第4861402号明細書、特公昭63−27707号公報、特開平7−168345号公報参照) 、ペリクルフレームの他面にはポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等からなる粘着層(レチクル接着剤)4及び粘着層を保護する離型層( セパレータ、不図示) を接着して構成されている。そして、リソグラフィー時には、離型層を剥がし、フォトマスク5に貼り付けて使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、リソグラフィーの解像度は次第に高くなってきており、その解像度を実現するために徐々に波長の短い光が光源として用いられるようになってきている。具体的には紫外光(g線(436nm)、i線(365nm))から現在は遠紫外光(KrFエキシマレーザー(248nm))へと移行しており、近い将来には真空紫外光(ArFエキシマレーザー(193nm))が使用されるようになり、更にはより高い解像度を実現するためF2 (フッ素)エキシマレーザー(158nm)を用いるリソグラフィーでは、ペリクル膜に無機化合物等のガラス板を使用することが検討されている。
【0006】
ペリクル膜として使用できる無機化合物としては真空紫外域で透過率が高い物質が使用可能である。具体的にはフッ素ドープ石英ガラス、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、酸化アルミニウム等が挙げられ、これらのガラス状透明板が使用される。
【0007】
しかしながら、これら無機化合物をペリクル膜として使用する場合には、強度的な問題から、通常、0.1mm以上の厚みが欲しいが、この場合、無機化合物板(以下、ガラス板ということがある)自体の重みによりガラス板が撓むといった現象がおこる。このたわみによりペリクル膜面で露光光路のズレが起き、露光に対して悪影響を与えることになる。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、短波長の真空紫外光を光源とすべく、ペリクル膜をガラス板とした場合に、ガラス板が自重により撓んで露光光路にズレが起き、リソグラフィーの解像度に悪影響をおよぼすことのない高性能なペリクル膜とペリクルフレームから成るペリクルを提供することを主目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るリソグラフィー用ペリクルは、リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板に予め反りを形成し、該ガラス板の凸面が上方になるようにペリクルフレームに貼り付けて成ることを特徴としている。
【0010】
このように構成すると、ガラス板の自重によって凸状の反りが緩和され、撓みのない極めて平坦なペリクル膜を具備するペリクルとなる。従って真空紫外光を用いたリソグラフィー時に露光光路にズレを生じることもなく、極めて正確で精度の高いリソグラフィーを行うことができる。
【0011】
また、本発明に係るリソグラフィー用ペリクルは、リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板を載置するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板をペリクルフレームに貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力でガラス板に張力を与えて成ることを特徴としている。
【0012】
ペリクルをこのように構成すれば、例えば、予めペリクルフレームを内側に変形させておいて、ペリクル膜を貼り付け、その後、フレームの歪みを解放することにより、ペリクルフレームの復元力によってペリクル膜に張力が与えられ、高度な平坦度を有するペリクル膜を持ったペリクルを実現することができる。
【0013】
さらに本発明のリソグラフィー用ペリクルは、リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板とペリクルフレームから成るペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧にして成ることを特徴としている。
【0014】
このように、ペリクルをフォトマスクに貼り付ける際に、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧にしておき、ペリクルをフォトマスクの下になるように配置すれば、ペリクル膜が下方から大気圧による力を受けるため自重による反りが緩和されたペリクルとなる。
【0015】
次に本発明のリソグラフィー用ペリクルに係るペリクル膜の反りを緩和する方法は、ペリクル膜としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板に反りを形成し、反りを形成したガラス板の凸面が上方になるようにペリクルフレームに接着剤で貼り付けることにより、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴としている。
【0016】
このようにすれば、ガラス板の自重による下方への反りをガラス板の凸状の形状で緩和することができ、撓みのない極めて平坦なペリクル膜が形成される。従ってリソグラフィー時に露光光路にズレを生じることもなく、極めて正確で精度の高いリソグラフィーを行うことができる。
【0017】
また、本発明のリソグラフィー用ペリクルに係るペリクル膜の反りを緩和する方法は、ペリクル膜としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板を載置するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板をペリクルフレームに接着剤で貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力でガラス板に張力を与えることにより、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴としている。
【0018】
この方法によれば、例えば、予めペリクルフレームを内側に変形させておいて、ペリクル膜を貼り付け、その後、フレームの歪みを解放することにより、ペリクルフレームの復元力によってペリクル膜に張力が与えられ、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することができ、高度な平坦度を有するペリクル膜を形成することができる。
【0019】
この場合、ペリクルフレームの変形、復元方法が、機械的方法または温度差による方法とすることができる。
機械的方法としては、ペリクルフレームの各辺に内側に向けて歪みを与える方法など、温度差による方法としては、ペリクルフレームを冷却して収縮させる方法などが極めて有効である。
【0020】
さらに本発明のリソグラフィー用ペリクルに係るペリクル膜の反りを緩和する方法は、ペリクル膜としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板とペリクルフレームから成るペリクルを減圧下でフォトマスクに貼り付け、ペリクルを貼り付けたフォトマスクを使用時にペリクルが下になるように配置することにより、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴としている。
【0021】
このように、ペリクルをフォトマスクに貼り付ける際に、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧にしておき、ペリクルをフォトマスクの下になるように配置すれば、ペリクル膜が下方から大気圧による力を受けるため自重による反りが緩和され、極めて平坦度の高いペリクル膜を有するペリクルを形成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ペリクル膜であるガラス板が自重によって反る現象を、ガラス板の反りの形状やガラス板の配置状態、ペリクルフレームに歪みを与えてその復元力を利用する等によりガラス板の自重による反りを緩和することができ、ペリクル膜の平坦性を高められることを見出し、諸条件を見極めて本発明を完成させた。
【0023】
ペリクル膜であるガラス板の自重による反りを緩和する方法としては、ガラス板の凸面を上方になるように配置することにより、自重による下方への反りと相殺させ、使用時のガラス板の形状を平坦化することができる。
また自重による反りの緩和方法として、ガラス板を支持するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板とフレームを貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力でペリクル膜に張力を与えることで自重による反りを緩和することが可能である。
さらに自重による反りの緩和方法として、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧にし、ペリクルをフォトマスクの下に配置することで雰囲気圧力による上方への力と自重による下方への反りとを相殺させることにより、使用時の形状を平坦化させることが可能である。
【0024】
以下にこれらをさらに詳述する。
無機化合物のガラス状の板をペリクル膜に使用する場合、一般に無機化合物は柔軟性が無いため、強度の問題から板厚を0.1mm以上にすることが望ましい。この場合ガラス板自体の重さでガラス板は下方に反る。この反りの程度は、無機化合物の特性、ガラス板の大きさ等に依存するが、特に板厚が薄くなると大きくなる傾向にある。この撓みは露光光路のズレを引き起こし、リソグラフィーの解像度に悪影響を与える。
【0025】
この自重による撓みを緩和するには、第1の方法として、図1に示すようにガラス板の凸面を上方になるように配置し、自重による下方への反りと相殺するという方法が挙げられる。
つまり、ガラス板を研磨するときに意図的にガラス板に反りを発生させる。この場合、片面を凸に、もう一方の面を凹になるように研磨を行う。図1(A)に示すように、ペリクルをペリクルフレームに貼り付けるときに凸の面が重力とは反対の方向になるように貼り合わせることにより、使用時には図1(B)に示すように、重力による反りとガラス板の研磨による反りが相殺され、結果として反りのない、もしくは反りが緩和されたペリクル膜を得ることができる。この場合、板厚が薄い方が自重による反りが大きくなるので、研磨時に大きな反りをガラス板に与えておくのがよい。
【0026】
自重によるたわみを緩和する第2の方法としては、ペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板とフレームを貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力でペリクル膜に張力を与えることで自重による反りを緩和する方法が挙げられる。
つまり、ペリクルはペリクル膜とそれを保持するペリクルフレームとから成るが、ペリクルフレームを予め撓ませた状態で無機化合物から成るペリクル膜に貼り付ける。貼り付け後、ペリクルフレームの歪みを解放することでペリクル膜に張力を発生させ自重による反りを緩和することができる。
【0027】
ペリクルフレームを変形させる方法としては、機械的に変形させることが可能である。また温度差による変形、特に冷却により収縮させることも可能である。ペリクル膜に外周部を引っ張る張力を付与するためには、ペリクルフレームを予め内側に歪めておき、ペリクル膜に貼り付ける。その後フレームの歪みを解放することによりペリクルフレームによりペリクル膜に張力が与えられる。このときペリクルフレームとペリクル膜を接着する接着剤は応力の吸収ができるだけ小さくなるように、硬度が高いものが望ましい。
【0028】
自重による撓みを緩和する第3の方法としては、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧にし、自重による下方への反りを緩和することで自重による反りを緩和する方法が挙げられる。
一般にペリクルはフォトマスクの下方に取り付けられる。重力によりペリクル膜は下方に反るため、ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間を減圧状態にすることによりペリクル膜が上方に持ち上げられ、自重による歪みを解消する、もしくは緩和することができる。
【0029】
ペリクル膜の自重による反り、および減圧による上方への反りは膜の厚みや材質等に依存するためガラス板厚み等により減圧度を変化させることで、使用時にペリクル膜を高度に平坦化することができる。なお、一般にフォトマスクはペリクル膜よりも厚いため、減圧によるフォトマスクの反りは無視できる。
【0030】
本発明でペリクル膜として使用できるガラス板としては、特に限定されるものではない。例えば無機化合物としては、真空紫外域において透過率が高いものが使用可能である。具体的にはフッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ素ドープ石英ガラス、酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの化合物は脆いので、ペリクル膜として使用するためには0.01mm以上の厚さが必要で、好ましくは0.1mm以上の厚みであると良い。一方厚くなり過ぎると透過率が低下し、また重量が嵩むので厚みとしては10mm以下、好ましくは5mm以下であると良い。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例と比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ペリクル膜用無機化合物としてフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨した。この研磨工程において、ガラス板の片面の反りを凸、もう一方を凹の状態にし、中心部の反り量を4μmとした。
【0032】
このガラス板の凸の面にアルミニウム製のペリクルフレームを貼り付けペリクルを完成させた。次いでこのペリクルをフォトマスクに貼り付け、ペリクルを下になるように配置したところ、凸状態のガラス板の反りが自重による下方への反りにより緩和され、中心部の反り量は0.3μmにまで減少した。
【0033】
(実施例2)
ペリクル膜用無機化合物としてフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨した。この研磨工程において、ガラス板の中心部の反り量を0.1μmとした。
次に、アルミニウム製のペリクルフレームの4辺とも内側に機械的に3mmずつ撓ませ、上記フッ素ドープ石英ガラス板に貼り付けた。その後ペリクルフレームの歪みを解放しペリクルを完成させた。
【0034】
このペリクルをフォトマスクに貼り付け、ペリクルを下になるように配置したところ、ペリクルフレームの各辺が外側に復元しようとする力によりガラス板に張力が働くため、ガラス板の自重による反りが緩和され、中心部の反り量は1.0μmであった。
【0035】
(実施例3)
ペリクル膜用無機化合物としてフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨した。この研磨工程において、このガラス板の中心部の反り量を0.1μmとした。
アルミニウム製のペリクルフレームを−80℃に冷却し、収縮変形させた。その状態で上記フッ素ドープ石英ガラス板に貼り付けた。その後ペリクルフレームの温度を室温(25℃)に戻し、ペリクルを完成させた。
【0036】
このペリクルをフォトマスクに貼り付け、ペリクルを下になるように設置したところ、ペリクルフレームの各辺が外側に膨らもうとする力によりペリクル膜に張力が働いているため、ガラス板の自重による反りが緩和され、中心部の反り量は1.2μmにまで減少した。
【0037】
(実施例4)
ペリクル膜用無機化合物としてフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨した。その時このガラス板の中心部の反り量を0.1μmとした。この板にアルミニウム製のペリクルフレームを貼り付けペリクルを完成させた。
【0038】
このペリクルを5.0×104 Paの減圧下でフォトマスクに貼り付け、その後ペリクルを貼り付けたフォトマスクを大気圧下(1.0×105 Pa)でペリクルを下になるように配置した。ペリクルとフォトマスクに囲まれた空間領域が減圧でペリクル膜が下方から大気圧による力を受けるため自重による反りが緩和され、中心部の反り量は1.0μmにまで減少した。
【0039】
(比較例)
ペリクル膜用無機化合物としてフッ素をドープした石英ガラスを用いた。これを縦横140mm×120mmで厚みが1mmのガラス板に研磨した。その時この板の中心部の反り量を0.1μmとした。
【0040】
このガラス板にアルミニウム製のペリクルフレームを貼り付けペリクルを完成させた。このペリクルをフォトマスクに貼り付け、ペリクルを下になるように配置したところ、ガラス板の自重による下方への反りにより中心部の反り量は4.0μmと大きくなった。
【0041】
結果を表1にまとめた。
【表1】
上記結果のように、本発明により確実にペリクル膜としてのガラス板の自重による下方への反りを緩和できることがわかる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0043】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、より短波長の光源を用いた場合に使用されるペリクル膜としてのガラス板の自重による反りを緩和することが可能となる。従って、ガラス板が自重により撓んで露光光路にズレを起こし、リソグラフィーの解像度に悪影響をおよぼすことのない高平坦度で高性能なペリクル膜とペリクルフレームから成るペリクルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペリクルを表した概念図である。(A)ペリクル膜をフレームに貼り付ける時、 (B)使用時。
【図2】従来のフォトマスクに貼り付けたペリクルの構成例を示した概略図である。
【符号の説明】
1…ペリクル膜、 2…メンブレン接着剤、 3…ペリクルフレーム、
4…粘着層(レチクル接着剤)、 5…フォトマスク、
10…ペリクル。
Claims (6)
- リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板に予め反りを形成し、該ガラス板の凸面が上方になるようにペリクルフレームに貼り付けて成ることを特徴とするリソグラフィー用ペリクル。
- リソグラフィー用ペリクルのペリクル膜としてガラス板を使用するペリクルにおいて、ガラス板を載置するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板をペリクルフレームに貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力でガラス板に張力を与えて成ることを特徴とするリソグラフィー用ペリクル。
- ペリクル膜としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板に反りを形成し、反りを形成したガラス板の凸面が上方になるようにペリクルフレームに接着剤で貼り付けることにより、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴とするペリクル膜の反りの緩和方法。
- ペリクル膜としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板を載置するペリクルフレームを予め変形させた状態でガラス板をペリクルフレームに接着剤で貼り付け、ペリクルフレームの復元力による応力でガラス板に張力を与えることにより、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴とするペリクル膜の反りの緩和方法。
- 前記ペリクルフレームの変形、復元方法が、機械的方法または温度差による方法であることを特徴とする請求項4に記載のペリクル膜の反りの緩和方法。
- ペリクル膜としてガラス板を使用したリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜の反りを緩和する方法において、前記ペリクル膜としてのガラス板とペリクルフレームから成るペリクルを減圧下でフォトマスクに貼り付け、ペリクルを貼り付けたフォトマスクを使用時にペリクルが下になるように配置することにより、ガラス板の自重による下方への反りを緩和することを特徴とするペリクル膜の反りの緩和方法。
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