JP2001290244A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2001290244A
JP2001290244A JP2000102114A JP2000102114A JP2001290244A JP 2001290244 A JP2001290244 A JP 2001290244A JP 2000102114 A JP2000102114 A JP 2000102114A JP 2000102114 A JP2000102114 A JP 2000102114A JP 2001290244 A JP2001290244 A JP 2001290244A
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acrylate
silver halide
layer
fine particles
methacrylate
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JP2000102114A
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English (en)
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Kazuhito Ihara
一仁 伊原
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スターリーナイト故障、クッツキ、搬送不良
がなく、スリキズ故障が低減したハロゲン化銀写真感光
材料を提供する。 【解決手段】 下塗り層に粒径が支持体上の一番遠い層
までの膜厚より大きい無機微粒子を含有するハロゲン化
銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料に関し、詳しくは、くっつき、スリキズ、スター
リーナイトを改良したハロゲン化銀写真感光材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクスの進歩により映
像へのアクセスタイムの短縮化が飛躍的に進み、ハロゲ
ン化銀写真感光材料へも益々超迅速処理が要求されてき
ている。また、処理液の海洋投棄は禁止されたことによ
り現在は、処理液を回収しており廃液の縮小が望まれて
きている。そのため現像処理の迅速化、低補充化がすす
み、特に日本国内では、45秒処理、30秒処理といっ
た超迅速処理が可能な自動現像機が多く用いられるよう
になってきた。そしてこれらの自動化、高速搬送化に伴
い、感光材料に対しては、クッツキのない、搬送性の良
好な特性が強く望まれている。
【0003】搬送不良は、フィルムが搬送ローラーや各
部の材料との間で圧着、剥離、摺動を繰り返すことで帯
電し、静電気に貼り付いてしまう場合や、フィルム中の
マット剤が剥落し搬送用の吸盤に付着し蓄積した結果、
吸盤がフィルムに吸着しなくなっておこる場合がある。
前者の場合は、各種の帯電防止技術が提案されており、
それらを参考に出来る。
【0004】また、湿度が高い条件下では、フィルム同
士がクッツキをおこし、複数枚同時搬送やフィルム詰ま
りを起こしやすい。この様なクッツキに対しては、フィ
ルムにマット剤を添加する方法や、フッ素系界面活性剤
を添加する方法等が知られている。しかし、マット剤に
よりクッツキを改良しようとする場合、すり傷耐性が劣
化したり、マット剤剥落による搬送不良を生じてしま
う。また、片面フィルムにおいては、ハロゲン化銀乳剤
層を有する側にマット剤を多量に添加した場合には、マ
ット剤粒子がハロゲン化銀乳剤層に沈み込む結果、ハロ
ゲン化銀粒子が押し退けられてその部分が濃度低下を起
こすスターリーナイトと呼ばれる故障を生じやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、スターリーナ
イト故障、クッツキ、搬送不良がなく、スリキズ故障が
低減したハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 下塗り層に粒径が支持体上の一番遠い層までの膜厚
より大きい無機微粒子を含有するハロゲン化銀写真感光
材料、 下塗り層に粒径が支持体上の一番遠い層までの膜厚
より大きい有機微粒子、及びエポキシ基を有しかつ硬膜
作用を示す化合物を含有するハロゲン化銀写真感光材
料、 支持体上に、水酸基を有するアクリル系モノマーを
ビニル重合した有機微粒子と該水酸基を有するアクリル
系モノマーの少なくとも1つを共重合成分とするポリマ
ーラテックスを含有する層を有し、かつ該有機微粒子の
粒径が支持体上の一番遠い層までの膜厚より大きいハロ
ゲン化銀写真感光材料、 下塗り層にビニル重合した有機微粒子と該有機微粒
子を構成するビニル単量体の少なくとも1つを共重合成
分とするポリマーラテックスを含有し、かつ該有機微粒
子の粒径が支持体上の一番遠い層までの膜厚より大きい
ハロゲン化銀写真感光材料、によって達成される。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。請求項1
の発明に係る無機化合物の微粒子としては、例えば二酸
化珪素、二酸化チタン、二酸化マグネシウム、二酸化ア
ルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、公知の方
法で減感した塩化銀、同じく臭化銀、ガラス、ケイソウ
土などを好ましく用いることができる。
【0008】本発明において、無機微粒子は、感光材料
の下塗り層に含有される。無機微粒子の含有量は片面あ
たり1〜300mg/m2であることが好ましく、更に
は5〜200mg/m2、より好ましくは10〜100
mg/m2である。無機微粒子の平均粒径は、支持体上
の一番遠い層までの膜厚より大きければよく0.5〜1
0μm該膜厚より大きいものが好ましく、さらに好まし
くは1〜7μm大きいものである。粒子サイズ分布は狭
くても広くても良いが、単分散であるものが好ましい。
単分散とは、平均粒径の±20%以内の粒子径の粒子の
数が全粒子数の90%以上である物をいう。形状は、粒
径でも良いが、星屑故障等を考慮にいれると平板でも良
い。
【0009】本発明に係る下塗り層は、親水性コロイド
層と支持体との間にあり接着性を得るものであり、通常
アクリル系ポリマーラテックスが使用される。このアク
リル系ポリマーラテックスは、アクリル系モノマー、例
えば、メタクリル酸、アクリル酸、これらのエステルま
たは塩、アクリルアミド、メタクリルアミドをポリマー
構成成分として有するラテックスである。
【0010】本発明に用いられるアクリル系ポリマーラ
テックスは、乳化重合法で製造することができる。例え
ば、水を分散媒とし、水に対して10〜50質量%のモ
ノマーとモノマーに対して0.05〜5質量%の重合開
始剤、0.1〜20質量%の分散剤を用い、約30〜1
00℃、好ましくは60〜90℃で3〜8時間攪拌下重
合させることによって製造することができる。モノマー
の量、重合開始剤量、反応温度、反応時間等の条件は幅
広く変更することができる。
【0011】重合開始剤としては、水溶性過酸化物(例
えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、水溶
性アゾ化合物(例えば、2,2′−アゾビス(2−アミ
ノジプロパン)ハイドロクロライド等)またはこれらの
Fe2+塩や亜硫酸水素ナトリウム等の還元剤を組み合わ
せたレドックス系重合開始剤等を用いることができる。
【0012】分散剤としては、水溶性高分子が用いられ
るが、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、
カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも用い
ることができる。
【0013】アクリル系ポリマーラテックスが疎水性ラ
テックスである場合、平均粒径は、0.01〜0.8μ
mが特に好ましいが、0.005〜2.0μmのもので
あればいずれも好ましく使用することができる。また、
親水性ラテックスである場合、平均粒径は、0.01〜
0.8μmが特に好ましいが、0.005〜2.0μm
のものであればいずれも好ましく使用することができ
る。
【0014】アクリル系ポリマーラテックスを形成する
アクリル系モノマーとしては、メタクリル酸、アクリル
酸、これらのエステルまたは塩、アクリルアミド、メタ
クリルアミド等が挙げられる。
【0015】本発明に係るアクリル系ポリマーラテック
スは、アクリル系モノマー単独で、あるいは、アクリル
系モノマーとアクリル系モノマーと共重合し得る他のモ
ノマー(以下、コモノマーという)を用いて製造するこ
とができる。
【0016】アクリル系モノマーとしては、例えば、ア
クリル酸;メタクリル酸;アクリル酸エステル、例え
ば、アルキルアクリレート(例えば、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリ
レート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、フェニルエチルアクリレート等)、ヒドロキシ含有
アルキルアクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート
等);メタクリル酸エステル、例えば、アルキルメタク
リレート(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブ
チルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、フェニルエチルメタクリレート等)、ヒドロキ
シ含有アルキルメタクリレート(例えば、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート等);アクリルアミド;置換アクリルアミド
(例えば、N−メチルアクリルアミド、N−メチロール
アクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミ
ド、N−メトキシメチルアクリルアミド等);メタクリ
ルアミド;置換メタクリルアミド(例えば、N−メチル
メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、
N,N−ジメチロールメタクリルアミド、N−メトキシ
メチルメタクリルアミド等);アミノ基置換アルキルア
クリレート(例えば、N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレート);アミノ基置換アルキルメタクリレート
(例えば、N,N−ジエチルアミノメタクリレート);
エポキシ基含有アクリレート(例えば、グリシジルアク
リレート);エポキシ基含有メタクリレート(例えば、
グリシジルメタクリレート);アクリル酸の塩(例え
ば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩);メ
タクリル酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、
アンモニウム塩)が挙げられる。上述のモノマーは1種
もしくは2種以上を併用することができる。
【0017】コモノマーとしては、例えば、スチレン及
びその誘導体;不飽和ジカルボン酸(例えば、イタコン
酸、マレイン酸、フマール酸);不飽和ジカルボン酸の
エステル(例えば、イタコン酸メチル、イタコン酸ジメ
チル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル、フマー
ル酸メチル、フマール酸ジメチル);不飽和ジカルボン
酸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニ
ウム塩);スルホン酸基又はその塩を含有するモノマー
(例えば、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及び
それらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩));無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水
物;ビニルイソシアネート;アリルイソシアネート;ビ
ニルメチルエーテル;ビニルエチルエーテル;酢酸ビニ
ルが挙げられる。上述のモノマーは1種もしくは2種以
上を併用することができる。
【0018】請求項2乃至4の発明に係る有機微粒子
は、平均粒子径が1μm〜20μmで、かつ相対標準偏
差が10%以下であることが好ましい。ここで言う平均
粒子径とは数平均粒子径であり、相対標準偏差とは有機
微粒子の粒子径の標準偏差を平均粒子径で割ったもので
ある。これらの有機微粒子の平均粒子径は、支持体上の
一番遠い層までの膜厚より大きければよく0.5〜10
μm該膜厚より大きいものが好ましく、さらに好ましく
は1〜7μm大きいものである。また、相対標準偏差
は、好ましくは8%以下、より好ましくは7%以下であ
る。相対標準偏差が大きすぎると、粗大粒子が混在し剥
落が起きやすい。なお、本発明での平均粒子径及び相対
標準偏差は、有機微粒子の電子顕微鏡写真を撮り、その
中からランダムに500個以上の粒子径を計測すること
で調べることが出来る。該有機微粒子の含有量は片面当
たり50〜600mg/m2であることが好ましく、更
に好ましくは80〜400mg/m2、より好ましくは
100〜300mg/m2である。前記膜厚に対する大
きさが0.5μmより小さいとクッツキ防止効果が低下
し、また10μmを越えて前記膜厚より大きいと剥落が
起こりやすく、すり傷が悪化する。
【0019】本発明において有機微粒子は、シード重合
法、ソープフリー重合法、懸濁重合法で合成した高分子
化合物、スプレードライ法あるいは分散法等により球型
にした高分子化合物を用いることができる。なかでもシ
ード重合法が好ましく、特開平8−120005号に記
載されている方法を特に好ましく用いることができる。
【0020】シード重合法によりシード粒子に単量体を
重合させるには、単量体、重合開始剤および乳化剤を水
性媒体に投入して乳化させ、この乳化液中にシード粒子
を投入して重合させる。
【0021】シード粒子は、種々の樹脂で形成すること
ができる。本発明において、シード粒子を形成する樹脂
の例としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹
脂、(メタ)アクリル系樹脂とスチレン系樹脂との混合
樹脂、または、(メタ)アクリル系単量体とスチレン系
単量体との共重合体を挙げることができる。さらに、こ
の(メタ)アクリル系樹脂またはスチレン系樹脂には、
上記のような(メタ)アクリル酸エステル系の単量体お
よび/またはスチレン系の単量体と共重合可能な他の単
量体が共重合していてもよい。このような単量体の例と
しては、ビニル系単量体、不飽和カルボン酸単量体を挙
げることができる。
【0022】(メタ)アクリル系樹脂としては、(メ
タ)アクリル酸エステルの(共)重合体、あるいは(メ
タ)アクリル酸エステル系の単量体と他の単量体との共
重合体であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エス
テル系の単量体の例としては、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロ
へキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−プロピル(メタ)アクリレ
ート、クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート
およびイソボロノル(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とができる。
【0023】また、シード粒子を形成するスチレン系単
量体の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチ
ルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジ
エチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレ
ン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチ
レンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フ
ロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブ
ロモスチレンおよびクロロメチルスチレンなどのハロゲ
ン化スチレン;ならびに、ニトロスチレン、アセチルス
チレンおよびメトキシスチレンを挙げることができる。
【0024】シード粒子は、例えば(メタ)アクリル酸
エステルを通常は0〜100質量部、好ましくは50〜
100質量部、スチレン系単量体を通常は0〜80質量
部、好ましくは0〜50質量部、ビニル系単量体等の他
の単量体を通常は0〜80質量部、好ましくは0〜50
質量部の量で共重合させることができる。
【0025】シード粒子には、架橋構造が形成されてい
るのが好ましく、このシード粒子についてのトルエン抽
出法によるゲル分率は10〜85%の範囲内にあり、さ
らには30〜70%の範囲内にあることが好ましい。
【0026】シード粒子のゲル分率を調整するには、2
官能性あるいは多官能性単量体を使用して架橋構造を形
成する。2官能あるいは多官能性単量体の例としては、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒ
ドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1−ト
リスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレ
ートおよびジビニルベンゼンを挙げることができる。
【0027】シード粒子を形成する際には上記2官能性
単量体あるいは多官能性単量体を単量体100質量部に
対して、通常は0.005〜0.05質量部、好ましく
は0.01〜0.04質量部の量で用いる。
【0028】シード粒子は、ソープフリー乳化重合、懸
濁重合、乳化重合など種々の方法で調製することができ
るが、ソープフリー乳化重合が好ましい。
【0029】ソープフリー乳化重合で使用される重合開
始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等
の過硫酸塩等を挙げることができるが、重合の際に使用
される水性媒体に可溶な重合開始剤であればこれに限ら
れるものではない。この重合開始剤は、使用される単量
体100質量部に対して通常0.1〜10質量部の量で
使用される。
【0030】この様にして形成されたシード粒子は、通
常は0.05〜1μm、好ましくは0.2〜0.6μm
の平均粒子径を有している。また、粒子径の相対標準偏
差は、通常は10%以下、好ましくは5%以下である。
【0031】次の重合工程として、通常は、水性媒体
に、シード粒子、単量体および重合開始剤、さらに必要
により乳化剤および分散安定剤を配合して行われる。こ
の重合工程で使用される単量体は、上記シード粒子の製
造の説明の際に掲げた単量体であり、シード粒子を形成
した単量体と同一であっても異なっていても良い。
【0032】シード重合に使用する重合開始剤として
は、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物を挙げるこ
とができる。この重合開始剤は、単量体100質量部に
対して通常は0.1〜10質量部の量で使用される。
【0033】また、乳化剤としては、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテ
ルのようなポリエチレングリコールアルキルエーテル等
を挙げることができる。この乳化剤は、単量体100質
量部に対して通常は0.1〜5質量部の量で使用され
る。
【0034】また、分散安定剤例としては、部分鹸化さ
れたポリビニルアルコール;ポリビニルアルコール;ポ
リアクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物なら
びにポリメタクリル酸、その共重合体およびこれらの中
和物を挙げることができる。この分散安定剤は、単量体
100質量部に対して通常は0.1〜5質量部の量で使
用される。
【0035】上記のようにして重合工程を経ることによ
り、シード粒子に吸収された単量体が重合してシード粒
子が成長する。通常、シード粒子の質量の2〜100倍
になるように2段目以降の重合を行う。また、2段目以
降の重合工程を通常は1〜10回、好ましくは1〜5回
繰り返して行う。そして、最終段でシード粒子として用
いる、直前の重合工程で生成した粒子は、架橋構造を有
しており、このシード粒子についてトルエン抽出法によ
るゲル分率が10〜85%の範囲内にある粒子を使用す
る。さらにこのゲル分率が30〜70%の範囲内にある
ことが好ましい。
【0036】最終段のシード粒子のゲル分率を調整する
ためには、第1段でのシード粒子と同様に2官能あるい
は多官能性単量体を使用できる。
【0037】本発明に係る有機微粒子の作製例(P−
1) [シード粒子の作製]温度計と窒素導入管とを装着した
容量1リットルの四つ口フラスコに、単量体であるメチ
ルメタクリレート100質量部に、架橋性単量体として
エチレングリコールジメタクリレート0.04質量部お
よびイオン交換水900質量部を投入して混合し、さら
に窒素気流下で攪拌を行いながら80℃に昇温した。
【0038】次いで、過硫酸カリウム0.2質量部を5
質量部のイオン交換水に溶解し、上記四つ口フラスコ中
の反応液に加え、80℃を保持しながら6時間反応を行
い、シード粒子の分散液を得た。
【0039】電子顕微鏡写真により観察したところ、こ
のシード粒子の粒子径は、0.50μmで標準偏差は
0.03μmであった。また、トルエン抽出法によるゲ
ル分率は、80%であった。
【0040】[2段目の重合]上記と同様の装置に、単
量体であるメチルメタクリレート100質量部に、架橋
性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート
0.03質量部および過酸化ベンゾイル0.2質量部を
投入して溶解させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム1質量部と88%ケン化ポリビニ
ルアルコール1質量部とが溶解されたイオン交換水90
0質量部と混合後、強攪拌下、30分間混合を行った。
【0041】次に上記シード乳化液33質量部を上記混
合液中に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した
後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を
得た。
【0042】得られた重合体粒子の平均粒子径は1.2
0μmであり、標準偏差は0.05μmであった。ま
た、トルエン抽出法によるゲル分率は、60%であっ
た。
【0043】[3段目の重合]次に同様の装置に、単量
体であるメチルメタクリレート95質量部に、架橋性単
量体としてエチレングリコールジメタクリレート5質量
部および過酸化ベンゾイル0.2質量部を混合して溶解
させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム1質量部と88%ケン化ポリビニルアルコール
1質量部とが溶解されたイオン交換水900質量部を加
えて混合した後、強攪拌下、30分間混合した。
【0044】次いで、この混合物に、上記2段目で得た
シード乳化液20質量部を添加し、40℃で30分間緩
やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体
粒子の分散液を得た。
【0045】電子顕微鏡写真により観察したところ、平
均粒子径が3.0μmであり、標準偏差が0.20μm
である真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差は
4.5%であった。
【0046】請求項2に係る発明において有機微粒子と
共に用いるエポキシ基を有しかつ硬膜作用を示す化合物
としては、以下の化合物が好ましく用いられる。
【0047】
【化1】
【0048】
【化2】
【0049】
【化3】
【0050】
【化4】
【0051】
【化5】
【0052】これらの化合物は殆ど市販品で入手するこ
とができ、水又はアルコール、アセトン等の有機溶媒に
溶かすか、ドデシルベンゼンスルホン酸塩やノニルフェ
ノキシアルキレンオキシドの様な界面活性剤を用いて分
散して用いる。好ましい使用量は1〜1000mg/m
2である。
【0053】請求項3に係る発明における有機微粒子を
構成する水酸基を有するアクリル系モノマーとして好ま
しい例を以下に挙げるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0054】
【化6】
【0055】
【化7】
【0056】請求項3に係る水酸基を有するアクリル系
モノマーの少なくとも1つを共重合成分とするポリマー
ラテックスは、前記水酸基を有するアクリル系モノマー
の1つを共重合成分として下引層に用いられるアクリル
系ポリマーラテックスと同様の製造方法、共重合成分と
共重合する事が出来る。
【0057】水酸基を有するアクリル系モノマーと共重
合可能なモノマーとしては、アクリル酸エステル類(t
−ブチルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ナ
フチルアクリレート等)、メタクリル酸エステル類(メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、ベンジル
メタクリレート、フェニルメタクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、クレジルメタクリレート、4−ク
ロロベンジルメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、グリシジルメタクリレート等)、ビニル
エステル類(安息香酸ビニル、ピバロイルオキシエチレ
ン等)、アクリルアミド類(アクリルアミド、メチルア
クリルアミド、エチルアクリルアミド、プロピルアクリ
ルアミド、ブチルアクリルアミド、t−ブチルアクリル
アミド、シクロヘキシルアクリルアミド、ベンジルアク
リルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、メトキ
シエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリ
ルアミド、フェニルアクリルアミド、ジメチルアクリル
アミド、ジエチルアクリルアミド、β−シアノエチルア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等)、メタク
リルアミド類(メタクリルアミド、メチルメタクリルア
ミド、エチルメタクリルアミド、プロピルメタクリルア
ミド、ブチルメタクリルアミド、t−ブチルメタクリル
アミド、シクロヘキシルメタクリルアミド、ベンジルメ
タクリルアミド、ヒドロキシメチルメタクリルアミド、
メトキシエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチ
ルメタクリルアミド、フェニルメタクリルアミド、ジメ
チルメタクリルアミド、ジエチルメタクリルアミド、β
−シアノエチルメタクリルアミド等)、スチレン類(ス
チレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチ
レンスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレ
ン、クロロスチレン、メトキシスチレン、アセトキシス
チレン、ジクロロスチレン、ブロムスチレン、ビニル安
息香酸メチルエステル等)、ジビニルベンゼン、アクリ
ロニトリル、メタアクリロニトリル、N−ビニルピロリ
ドン、N−ビニルオキサゾリドン、塩化ビニリデン、フ
ェニルビニルケトン等を挙げることができる。
【0058】又、架橋性のエチレン性不飽和モノマーを
用いてもよく、エチレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジ
メタクリレート、1,3−ブチレングリコールメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、グリセロールジメタクリレ
ート、グリセロールジアクリレート、グリセロールアク
ロキシジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキ
シメチルエタンジアクリレート、1,1,1−トリスヒ
ドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1−
トリスヒドロキシメチルエタンジメタクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリメタクリレ
ート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパンジ
アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプ
ロパンジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキ
シメチルプロパントリメタクリレート、トリアリルシア
ヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルト
リメリテート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタ
レート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0059】これらのモノマーは単独で使用しても複数
使用しても良い。本発明に係る有機微粒子のガラス転移
温度は、好ましくは40℃以上、更には70℃以上であ
る。
【0060】請求項4に係る発明における有機微粒子を
構成するビニル単量体としては、例えば、アクリル酸エ
ステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル
類、オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、他種
々のエチレン性不飽和モノマーを用いることができ、ま
た、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーも
好ましく用いることができる。更に具体的な例を挙げる
と、アクリル酸エステル類としては、例えば、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリ
レート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアク
リレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアク
リレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、オクチルアクリレート、tert−オク
チルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、2
−ブロモエチルアクリレート、4−クロロブチルアクリ
レート、シアノエチルアクリレート、2−アセトキシエ
チルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレ
ート、2−クロロシクロヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、フルフリルアクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、2,2−ジ
メチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メ
トキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリ
レート、2−エトキシエチルアクリレート、2−iso
−プロポキシアクリレート、2−ブトキシエチルアクリ
レート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレ
ート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリレー
ト、ω−メトキシポリエチレングリコールアクリレート
(付加モル数n=9)、1−ブロモー2−メトキシエチ
ルアクリレート、1,1−ジクロロ−2−エトキシエチ
ルアクリレート等が挙げられる。
【0061】メタクリル酸エステル類としては、例え
ば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n
−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチ
ルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジ
ルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、オ
クチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、N
−エチル−N−フェニルアミノエチルメタクリレート、
2−(3−フェニルプロピルオキシ)エチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノフェノキシエチルメタクリレー
ト、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリ
ルメタクリレート、フェニルメタクリレート、クレジル
メタクリレート、ナフチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、トリエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ジプロピレングリコールモノメタクリレート、2−
メトキシエチルメタクリレート、3−メトキシブチルメ
タクリレート、2−アセトキシエチルメタクリレート、
2−エトキシエチルメタクリレート、2−iso−プロ
ポキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルメタ
クリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタ
クリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルメタ
クリレート、アリルメタクリレートなどを挙げることが
できる。ビニルエステル類としては、例えば、ビニルア
セテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、
ビニルイソブチレート、ビニルカプロレート、ビニルク
ロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルフ
ェニルアセテート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル
などを挙げることができる。
【0062】共役ジエンモノマーとしては、例えば、
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−n−ブロピ
ル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−
ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1−
フェニル−1,3−ブタジエン、1−α−ナフチル−
1,3−ブタジエン、1−β−ナフチル−1,3−ブタ
ジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1−ブロモ
−1,3−ブタジエン、1−クロロブタジエン、2−フ
ルオロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,
3−ブタジエン、1,1,2−トリクロロ−1,3−ブ
タジエン及び2−シアノ−1,3−ブタジエンを挙げる
ことができる。
【0063】また該ビニル単量体に共重合するモノマー
としては、アクリルアミド類、例えば、アクリルアミ
ド、エチルアクリルアミド、tert−ブチルアクリル
アミド、シクロヘキシルアクリルアミド、ベンジルアク
リルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、フェニ
ルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなど;メタ
クリルアミド類、例えば、メタクリルアミド、エチルメ
タクリルアミド、tert−ブチルメタクリルアミド、
ベンジルメタクリルアミド、ヒドロキシメチルメタクリ
ルアミド、フェニルメタクリルアミド、ジメチルメタク
リルアミド等が挙げられる。
【0064】次に、本発明に係る支持体としては、例え
ば、セルロースナイトレートフィルム、セルローストリ
アセテート(以下、TACと略す)フィルム、セルロー
スアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテー
トプロピオネートフィルム、ポリエチレンテレフタレー
ト(以下、PETと略す)フィルム、ポリエチレンナフ
タレート(以下、PENと略す)フィルム、特開平6−
51437号公報に記載の変性ポリエステルフィルム及
びポリカーボネートフィルム(以下、PCと略す)が挙
げられる。更に、上述のフィルムの積層物、α−オレフ
ィンポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−ブテン共重合体)を塗布又はラミネート
した紙等が挙げられる。これらのうち、TACフィル
ム、PETフィルム、ポリエチレンコート紙などは市販
され容易に入手できる。本発明に係る支持体は、使用目
的に応じて着色してもよい。印刷用感光材料のように透
明性が特に必要である支持体として用いる場合には、プ
ラスチックフィルムは無着色で透明である。カラーフィ
ルムの支持体として使用する場合にはニュートラルグレ
ーに、また、X線用感光材料フィルムの支持体として使
用する場合には青色に着色される。これらにおける着色
の目的はライトパイピング防止、ハレーション防止、診
断の容易化等である。本発明おいて支持体の厚さは50
〜200μmが好ましい。
【0065】本発明に係る微粒子を含む塗布液を、一般
によく知られている塗布方法を用いて塗布乾燥すること
により本発明に係る層を形成することができる。
【0066】用いることができる塗布方法としては、例
えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カー
テンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート
法、グラビヤコート法、あるいは米国特許第2,68
1,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクス
トルージョンコート法等が挙げられる。また、必要に応
じて、米国特許第2,761,791号明細書、同第
3,508,947号明細書、同第2,941,898
号明細書及び同第3,526,528号明細書、原崎勇
次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書
店発行)等に記載された2層以上の層を同時に塗布する
方法も用いることができる。
【0067】本発明に係る塗布液の塗布に先だって、支
持体には前処理を施すことができる。PETフィルム
は、表面が接着しにくい規則正しい構造を有しているの
で前処理を施し、プライマー層を形成することが特に好
ましい。前処理には、プライマー層を投錨効果によって
接着させるいわゆるエッチング溶剤(例えば、フェノー
ル、クレゾール、レゾルシン、抱水クロラール、クロロ
フェノール等)処理、機械的処理、コロナ放電処理、火
焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活
性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン処理
等の表面活性化処理がある。
【0068】PETフィルムにプライマー層を設ける場
合、PETフィルムの製膜中、延伸前あるいは延伸後に
設けることができる。本発明に係る微粒子含有塗布液の
塗布量は、固形分体積で1m2あたり0.01〜10m
l、特に0.1〜3mlであることが好ましい。
【0069】乾燥条件は一般的に120〜200℃で1
0秒〜10分程度である。本発明に係る微粒子含有塗布
液には、必要に応じて、界面活性剤、膨潤剤、マット
剤、クロスオーバー用染料、アンチハレーション染料、
顔料、かぶり防止剤、防腐剤等を加えてもよい。プラス
チックフィルムがPETフィルムやPENフィルムであ
る場合、膨潤剤には、フェノール、レゾルシン、クレゾ
ール、クロロフェノール等が用いられ、添加量は、本発
明に係る塗布液1リットル当たり1〜10gでよい。
【0070】本発明の支持体上の一番遠い層までの膜厚
とは、支持体表面から一番遠い層までの厚さの事を言
う。つまり支持体自身の厚みは含まない。
【0071】感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する構成層
としては、感光性ハロゲン化銀乳剤層以外に導電層(帯
電防止層)、中間層、フィルター染料層、保護層等を含
んでも良い。感光性ハロゲン化銀乳剤層は、単層でも多
層でも良く、支持体両面に乳剤層を塗布しても良く、支
持体の片面だけに塗布しても良い。
【0072】感光性ハロゲン化銀乳剤層を支持体の片面
に塗布する際には、通常、乳剤面と反対の支持体の面に
バッキング層を塗布する。バッキング層側の層構成とし
ては、支持体に近い側から固体分散されたハレーション
防止染料層、中間層、保護層等を有するが、これらの層
以外に導電層(帯電防止層)、その他染料層等を含んで
も良い。
【0073】次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
に用いるハロゲン化銀乳剤及び乳剤中のハロゲン化銀粒
子について述べる。本発明に用いるハロゲン化銀粒子の
平均粒径は任意ではあるが、0.1〜2.0μmが好ま
しく、特に好ましくは0.4〜1.4μmである。ここ
でハロゲン化銀粒子の粒径はハロゲン化銀粒子の電子顕
微鏡写真の観察から粒子の体積に等しい体積を有する球
の直径として定義される。
【0074】用いられる乳剤は単独の乳剤であってもよ
いし、2種以上の乳剤の混合によってもよい。
【0075】ハロゲン化銀粒子の大きさは、粒子形成時
の温度、銀塩及びハロゲン化物水溶液の添加速度によっ
てコントロールできる。粒子の成長には銀イオンを含む
水溶液とハロゲンイオンを含む水溶液を供給して行って
もよいが、ハロゲン化銀の微粒子として供給してもよ
い。この場合、沃化銀、沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、
塩化銀、ハロゲンイオン含有溶液、銀イオン含有溶液な
どの組み合わせで供給できる。
【0076】本発明のハロゲン化銀乳剤は単分散性であ
るものが好ましく用いられ、平均粒径の変動係数が25
%以下、更に好ましくは20%以下が好ましい。
【0077】本発明のハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀
組成は任意である。好ましくは沃臭化銀、塩沃臭化銀が
用いられるが、好ましくは沃化銀含有率が1.5モル%
以上であり、より好ましくは沃化銀含有率が2モル%以
上の沃臭化銀が好ましい。
【0078】本発明においては、ハロゲン化銀粒子とし
て、粒子の内部に高沃度層を有するいわゆるコアシェル
タイプの粒子を用いることができる。この場合、内部高
沃度層の沃度含有は好ましくは25モル%以上、更に好
ましくは30モル%以上の含有率の高沃度層であること
が好ましい。高沃度層より外側に位置する層は、該高沃
度層より沃度含有率の低い層であればハロゲン化銀組成
を問わないが、好ましくは沃度含量が0.5モル%以下
の沃臭化銀、更に好ましくは純臭化銀が好ましい。コア
/シェル型粒子については、特開昭59−177535
号、同59−178447号、同60−3572号、同
60−147727号等に記載の方法により、このよう
なハロゲン化銀粒子を調製することができる。
【0079】乳剤には可溶性塩類を除去するために、ヌ
ーデル水洗法、フロキュレーション沈降法などの水洗方
法がなされてよい。好ましい水洗法としては、例えば特
公昭35−16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭
化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、または特開昭6
3−158644号記載の凝集高分子剤例示G3、G8
などを用いる方法が特に好ましい脱塩法として挙げられ
る。
【0080】乳剤は化学増感を施すことができ、化学増
感法としては、いわゆる硫黄増感、金増感、周期律表8
族の貴金属(例えばPd、Pt、Idなど)による増
感、及びこれらの組み合わせによる増感法を用いること
ができる。中でも金化合物、硫黄化合物、Se化合物の
組み合わせが好ましい。Se化合物の添加は任意に設定
できるが、好ましくは化学増感の際にチオ硫酸ナトリウ
ムと併用することが好ましい。更に好ましくはSe化合
物とチオ硫酸ナトリウムのモル比が1:1以下、更に好
ましくは1:2以下のモル比で使用することが好まし
い。また還元増感と併用して行うことも好ましい。
【0081】化学増感をハロゲン化銀に吸着性をもつ化
合物の存在下で行うことも好ましい。その様な化合物と
して特に、アゾール類、ジアゾール類、トリアゾール
類、テトラゾール類、インダゾール類、チアゾール類、
ピリミジン類、アザインデン類、特にこれらのメルカプ
ト基を有する化合物や、ベンゼン環を有する化合物が好
ましい。また、モノメチン、トリメチンのシアニン色素
を用いることも、好ましい実施の態様である。
【0082】本発明に係るハロゲン化銀は還元処理、い
わゆる還元増感法を施すことができる。還元処理として
は、還元性化合物を添加する方法、銀熟成と呼ばれるp
Ag=1〜7の銀イオン過剰状態を経過させる方法、高
pH熟成と呼ばれるpH=8〜11の高pH状態を経過
させる方法などによってハロゲン化銀乳剤に施してもよ
い。またこれら2つ以上の方法を併用することもでき
る。
【0083】還元性化合物を添加する方法は、還元増感
の程度を微妙に調節できる点で好ましい。還元性化合物
としては、無機または有機化合物のいずれでもよく、二
酸化チオ尿素、第一錫塩、アミン及びポリアミン類、ヒ
ドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン
化合物、ボラン化合物、アスコルビン酸及びその誘導
体、亜硫酸塩などが挙げられ、特に好ましくは二酸化チ
オ尿素、塩化銀第一錫、ジメチルアミンボランが挙げら
れる。これら還元性化合物の添加量は、その化合物の還
元性及びハロゲン化銀の種類、溶解条件等の乳剤製造条
件によって異なるが、ハロゲン化銀1モル当たり好まし
くは1×10-8〜1×10-2モルの範囲が適当である。
これらの還元性化合物は、好ましくは、水あるいはアル
コール類などの有機溶媒に溶解させ、ハロゲン化銀粒子
の成長中に添加される。
【0084】本発明の感光材料に用いられる親水性コロ
イドや結合剤としては、ゼラチンを用いることが好まし
いが、ゼラチン以外の親水性コロイドも用いることがで
き、例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子との
グラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等のタンパク
質、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステル類の如きセルロース
誘導体、アルギン酸ソーダ、デキストラン、澱粉誘導体
などの糖誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
ルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル
アミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾー
ル等の単独もしくは共重合体の如き多種の合成親水性高
分子物質を用いることができる。特にゼラチンととも
に、平均分子量5000から10万のデキストランやポ
リアクリルアミドを併用することが好ましい。これらの
例は例えば特開平1−307738号、同1−2625
32号、同1−224748号、同1−24445号、
同1−166031、特開昭64−65540号、同6
3−101841号、同63−153538号などに開
示されている。
【0085】ゼラチンには石灰処理ゼラチン、酸処理ゼ
ラチン、Bull.Soc.Sci.PhotJapa
n.No.16,30頁(1966)に記載されるよう
な酸素処理ゼラチンの他、ゼラチン誘導体(ゼラチンに
例えば酸ハライド、酸無水物、イソシアナート類、ブロ
モ酢酸、アルカンサルトン類、ビニルスルホンアミド
類、マレインイミド化合物類、ポリアルキレンオキシド
類、エポキシ化合物類等の種々の化合物を反応させて得
られるもの)が包含される。
【0086】本発明に用いられる乳剤は、物理熟成また
は化学熟成前後の工程において、各種の写真用添加剤を
用いることができる。公知の添加剤としては、例えばリ
サーチ・ディスクロージャー(RD)No.17643
(1978年12月)、同No.18716(1979
年11月)及び同No.308119(1989年12
月)に記載された化合物が挙げられる。
【0087】本発明の感光材料の写真処理は、例えば前
記のRD−17643のXX〜XXI,29〜30頁あるい
は同308119のXX〜XXI,1011〜1012頁に
記載されているような処理液による処理を行うことがで
きる。この処理は銀画像を形成する白黒写真処理であっ
てもよい。処理温度は通常好ましくは18〜50℃の範
囲で処理される。
【0088】白黒写真処理での現像剤としてはジヒドロ
キシベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3−ピラゾ
リドン類(例えば1−フェニル−3−ピラゾリドン)、
アミノフェノール類(例えばN−メチル−p−アミノフ
ェノール)などを単独もしくは組み合わせて用いること
ができる。なお、現像液には公知の例えば保恒剤、アル
カリ剤、pH緩衝剤、カブリ防止剤、現像促進剤、界面
活性剤、消泡剤、色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性
付与剤などを必要に応じて用いることができる。
【0089】定着液には一般に、チオ硫酸塩、チオシア
ン酸塩などの定着剤が用いられ、更に硬膜剤として水溶
性のアルミニウム例えば硫酸アルミニウムあるいはカリ
明礬などを含んでいてもよい。その他保恒剤、pH調整
剤、硬水軟化剤などを含有していてもよい。
【0090】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は乾燥
終了までの現像処理時間を15〜90秒で処理するのに
有利なものである。上記処理は自動現像機で処理するも
ので、「乾燥終了までの現像処理時間」とは、現像から
乾燥までの工程をいい、より具体的には、感光材料の先
端が現像液に浸漬され始める時点から、処理工程を経て
同先端が乾燥ゾーンを出てくるまでの時間(いわゆるD
ry to Dryの時間)が15秒〜90秒以内であ
ることを意味する。
【0091】本発明において、現像時間は好ましくは3
〜40秒、より好ましくは6〜20秒である。現像温度
は好ましくは25〜50℃、より好ましくは30〜40
℃である。定着温度は約20〜40℃が好ましく、29
〜37℃がより好ましく、定着時間は好ましくは3〜3
0秒、より好ましくは4〜20秒である。乾燥工程は通
常35〜100℃、好ましくは40〜80℃の熱風を吹
き付けたり、遠赤外線による加熱手段が設けられた乾燥
ゾーンが自動現像機に設置されていてもよい。
【0092】自動現像機には現像、定着及び水洗の各工
程の間に、感光材料に水又は定着能を持たない酸性溶液
のリンス液を付与する機構を備えた自動現像機(特開平
3−264953号公報記載)を用いてもよい。更に現
像液や定着液を調液できる装置を内蔵していてもよい。
【0093】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。な
お、当然のことながら、本発明は以下述べる実施例によ
り限定されるものではない。
【0094】実施例1 〈ハロゲン化銀粒子E−1の調製〉平均粒径0.2μ
m、AgI2モル%含有の立方体AgBrIを種乳剤と
して用いて、ダブルジェット法にて、AgIを2モル%
含有するAgBrIをpH9.8、pAg7.8で成長
させ、その後pH8.2、pAg9.1でKBrとAg
NO3を等も流転化し立方体の成長条件で成長させた。
但し、最終粒径の90%粒径時点でKBrをハロゲン化
銀1モルあたり10g過剰に加えて平均沃化銀含有量が
2.2モル%の14面体コア/シェルAgBrI乳剤を
調製した。この乳剤を40℃に保ち、ナフタレンスルホ
ン酸ナトリウムのホルマリン縮合物と硫酸マグネシウム
水溶液を加えながら凝集法にて過剰塩類の脱塩を行っ
た。この様にして得られたハロゲン化銀粒子の体積平均
粒径は0.42μm、粒径分布の広さ18%の14面体
粒子であった。
【0095】この乳剤を55℃にした後、ハロゲン化銀
1モルあたり、分光増感色素(A)を400mg、
(B)を4mg添加し、10分後に、チオ硫酸ナトリウ
ム8mg、チオシアン酸アンモニウム100mg、塩化
金酸3mgを添加し、更に40分後、沃化銀微粒子0.
2モル%を添加し、更に60分後、4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン2g、
トリメチロールプロパン6.5g、ゼラチンを適当量添
加し、その後急冷し、乳剤をゲル化して化学増感を終了
した。ここに、 増感色素(A):5,5′−ジ−クロロ−9−エチル−
3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)オキサカルボシ
アニンナトリウム塩の無水物 増感色素(B):5,5′−ジ−(ブトキシカルボニ
ル)−1,1′−ジエチル−3,3′−ジ−(4−スル
ホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシアニンナトリウム
塩の無水物 である。
【0096】〈下引き済み支持体の作製〉2軸延伸・熱
固定後の厚さ175μm、濃度0.170に青色着色し
たX線用ポリエチレンテレフタレートフィルムベースの
両側に0.5kV・A・min/m2のコロナ放電処理
を施した後、下記、下引き塗布液B−1で示す下塗りラ
テックス液を乾燥後の膜厚が0.2μmに、下記(L−
1)を乾燥後の膜厚が0.053μmになるように順次
塗布して123℃で2分間乾燥した。
【0097】
【化8】
【0098】 下引き第1層 〈下引き塗布液B−1〉 ブチルアクリレート30質量%、t−ブチルアクリレート20質量%、 スチレン25質量%及び2−ヒドロキシエチルアクリレート25質量%の 共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物A 0.6g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g さらに表1記載の無機微粒子、有機微粒子、エチレンオ
キサイド化合物、ポリマーラテックスを添加し、水で1
lに仕上げた。
【0099】
【化9】
【0100】(第1層:乳剤層)化学増感を施した乳剤
(E−1)に加えた添加剤は次の通りである。ゼラチン
以外の添加量はハロゲン化銀1モルあたりの量で示す。
ゼラチンは乳剤層の総量が以下の量になるようにした。
【0101】 ゼラチン(総量で表示) 2.2g/m2 1,1−ジメチロール−1−ブロム−1−ニトロメタン 70mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 0.7g スチレン−無水マレイン酸共重合体 2.5g ニトロフェニル−トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg C49OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1.0g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 8.5mg コロイダルシリカ(デュポン社製ルドックスAM) 35g t−ブチルカテコール 150mg 化合物Z 1.7g KBr 200mg 硝酸タリウム 55mg トリメチロールプロパン 6.5g デキストラン(平均分子量:4万) 1.3g 化合物B 150mg ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量30万) 1.3g 更に表1に記載の有機微粒子、ポリマーラテックスを添
加し、片面当たりの銀量は、2.8g/m2となるよう
に塗布した。
【0102】(第2層:保護層)次に保護層塗布液とし
て下記を調製し塗布した。1m2当たりの付き量を下記
に示す。
【0103】 ゼラチン 1.3g/m2715CH2(OCH2CH213OH 2.5mg デキストラン(平均分子量:4万) 0.1g ソジウム−i−アミル−n−デシルスルホサクシネート 1.0g C49SO3K 2.0mg (CH2=CHSO2CH22 500mg 防腐剤 1mg NaOH 1.6mg
【0104】
【化10】
【0105】 (バッキング下層) 石灰処理イナートゼラチン 2.4g/m2
【0106】
【化11】
【0107】 ジエチレングリコール 60mg/m2 硝酸カリウム 40mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量30万) 27mg/m2 (バッキング上層) 石灰処理イナートゼラチン 0.6g/m2 酸処理ゼラチン 0.1g/m2 デシルペンチル(スルホサクシネート)ナトリウム塩 27.8mg/m21123CONH(CH2CH2O)3H 77mg/m2 ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 (面積平均粒径3.5μm) グリオキザール10%水溶液(硬膜剤) 80mg/m2 表1に記載の処方でサンプル1〜12を作製し、以下の
方法でくっつき、スリキズ、スターリーナイトの評価を
行った。
【0108】〈耐くっつき性評価〉23℃、80%RH
の空調条件の下で12時間調湿した同一試料を重ね合わ
せ40g/cm2の圧力がかかるように荷重をかけ3日
間放置し、フィルム同士のクッツキ度を A:まったくクッツキなし B:クッツキ面積5%未満 C:クッツキ面積15%未満 D:クッツキ面積15%以上 のように4段階で評価した。
【0109】〈スリキズ評価〉3.5cm×30cmの
現像前試料にナイロンタワシを乗せ、さらに500gの
重りをのせて1回引っ張った。これを40%RH下、8
0%RH下で行い、下記処理方法で処理し、試料を目視
で5段階評価した。レベル5は全く傷が発生しないレベ
ルを示し、レベル3は市場で許容される限界レベルを示
す。
【0110】(現像処理)現像処理は自動現像機SRX
−502(コニカ(株)製)をラインスピード1.8倍
に改造し、下記処方の現像液、定着液を用いて処理し
た。
【0111】 現像液処方 Part−A(12リットル仕上げ用) 水酸化物カリウム 450g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2280g ジエチレンテトラアミン5酢酸 120g 炭酸水素ナトリウム 132g 5−メチルベンゾトリアゾール 1.2g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.2g 1,4−ジヒドロキシベンゼン 340g 水を加えて 5000mlに仕上げる Part−B(12リットル仕上げ用) 氷酢酸 170g トリエチレングリコール 185g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 22g 5−ニトロインダゾール 0.4g スターター液処方(1リットル仕上げ用) 氷酢酸 120g 臭化カリウム 225g 水を加えて 1000mlに仕上げる 定着液処方 Part−A(18リットル仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70%) 6000g 亜硫酸ナトリウム 110g 酢酸ナトリウム・3水塩 450g クエン酸ナトリウム 50g グルコン酸 70g 1−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−5−メルカプトテトラゾールU 18g Part−B 硫酸アルミニウム 800g ・現像液の調製 現像液の調製は、水約5リットルにPart−A、Pa
rt−Bを同時添加し、攪拌溶解しながら水を加え12
リットルに仕上げ、氷酢酸でpHを10.40に調整
し、現像液とした。
【0112】この現像液1リットル当たり20ミリリッ
トルのスターター液を添加し、pHを10.40に調整
して使用液とした。
【0113】・定着液の調製 定着液の調製は水約5リットルにPart−A、Par
t−Bを同時添加し、攪拌溶解しながら水を加えて18
リットルに仕上げ、硫酸と水酸化ナトリウムを用いてp
Hを4.4に調整しこれを定着液の使用液及び定着液補
充液とした。
【0114】尚、処理温度はそれぞれ現像35℃、定着
33℃、水洗20℃、乾燥50℃、処理時間はDry
to Dry(即ち、感光材料の先端が現像液に浸漬さ
れ始める時点から、処理工程を経て同先端が乾燥ゾーン
を出てくるまでの時間)で25秒である。
【0115】〈スターリーナイト故障の評価〉得られた
試料を現像後の仕上がり濃度が3.0以上となるように
全面露光し、試料の範囲を黒紙で遮光したシャーカステ
ンに架けて目視で A:スターリーナイトは、全く認められない B:ごく僅かに認められるが実用上問題ない C:明らかに認められ、全体的に僅かに灰色がかってい
る D:かなりの程度認められ、光点と認識できるものが相
当ある という基準で評価した。
【0116】得られた結果を表2に示す。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】
【発明の効果】実施例にて実証した如く、本発明のハロ
ゲン化銀写真感光材料は、耐すりきず、耐くっつきに優
れ、スターリーナイト故障が無く、超迅速現像処理が可
能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下塗り層に粒径が支持体上の一番遠い層
    までの膜厚より大きい無機微粒子を含有することを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 下塗り層に粒径が支持体上の一番遠い層
    までの膜厚より大きい有機微粒子、及びエポキシ基を有
    しかつ硬膜作用を示す化合物を含有することを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 支持体上に、水酸基を有するアクリル系
    モノマーをビニル重合した有機微粒子と該水酸基を有す
    るアクリル系モノマーの少なくとも1つを共重合成分と
    するポリマーラテックスを含有する層を有し、かつ該有
    機微粒子の粒径が支持体上の一番遠い層までの膜厚より
    大きいことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 下塗り層にビニル重合した有機微粒子と
    該有機微粒子を構成するビニル単量体の少なくとも1つ
    を共重合成分とするポリマーラテックスを含有し、かつ
    該有機微粒子の粒径が支持体上の一番遠い層までの膜厚
    より大きいことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。
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