JP2001288343A - ゴルフボール用樹脂組成物及びゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール用樹脂組成物及びゴルフボール

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 層状剥離のない成形品を与えるゴルフボール
用樹脂組成物と該組成物を使用したゴルフボールの提
供。 【解決手段】 (A)結晶性芳香族ポリエステル単位か
らなる高融点結晶性重合体セグメントと、脂肪族ポリエ
ーテル単位及び/又は脂肪族ポリエステル単位からなる
低融点重合体セグメントからなるポリエステルブロック
共重合体5〜95質量%と、(B)α−オレフィンと、
炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸とを主たる構
成成分とする共重合体を、金属イオンで中和したアイオ
ノマー樹脂95〜5質量%との合計量100質量部に対
し、(C)ポリエステルからなるブロックと、芳香族ビ
ニル系単量体と共役ジエンとからなるブロック共重合体
とからなるポリエステル−芳香族ビニル系共重合体ブロ
ックコポリマー1〜40質量部を配合してなることを特
徴とするゴルフボール用樹脂組成物及び該樹脂組成物を
使用したゴルフボール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟かつ高い反発
弾性を備え、強靭で十分な耐屈曲疲労性と引裂強さを有
し、しかも溶融時の流動性が良好なため射出成形に適
し、成形後の層状剥離の起こりにくいゴルフボール用樹
脂組成物及び該ゴルフボール用樹脂組成物を使用して形
成され、飛距離・フィーリング・耐久性に優れたゴルフ
ボールに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレート単位のよう
な結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのような脂
肪族ポリエーテル単位及び/又はポリラクトンのような
脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとするポリ
エステルブロック共重合体は、強度、耐衝撃性、弾性回
復性、柔軟性などの機械的性質や、低温、高温特性に優
れ、更に熱可塑性で成形加工が容易であることから、例
えば、特開平7−24084号公報に開示されているよ
うに、ゴルフボール用樹脂として注目されてきた。
【0003】このように、優れた物性を有するポリエス
テルブロック共重合体であるが、高硬度になるほど反発
弾性率や強度、耐衝撃性などの機械的性質や低温特性が
低下するという性質があり、上記材料を用いたゴルフボ
ールの飛距離を改良するためにも更なる物性の向上が求
められている。
【0004】一方、α−オレフィンと、α,β−不飽和
カルボン酸の共重合体を1〜3価の金属イオンで中和し
たアイオノマー樹脂は、熱可塑性で成形加工が容易であ
る。また、極めて強靭で、特に高速で大きな変形を与え
られた際にも破断しにくい。この性能は、ゴルフボール
の耐擦過傷性、繰返し打撃による耐久性向上に非常に有
利である。このような性能を有するアイオノマー樹脂
は、ゴルフボールのカバー材料として長年使用されてい
る。
【0005】しかしながら、この材料には柔軟性が不足
していて硬い感触がある。
【0006】そこで、α−オレフィンと、α,β−不飽
和カルボン酸と、α,β−不飽和カルボン酸エステルの
共重合体を1〜3価の金属イオンで中和し、柔軟化した
アイオノマー樹脂をゴルフボール用樹脂組成物として用
いる提案もなされている。
【0007】しかしながら、このような柔軟化したアイ
オノマー樹脂は、反発弾性、低温特性が劣るため、更な
る改良が求められている。
【0008】一方、ポリエステルブロック共重合体とア
イオノマー樹脂を混合することによって、両者の欠点を
補い合った樹脂組成物を用いたゴルフボールの製造が試
みられている。例えば、特開昭56−83367号公報
や特開昭62−275480号公報には、ポリエステル
ブロック共重合体とアイオノマー樹脂を混合した樹脂組
成物を用いたゴルフボールが提案されている。これによ
れば、柔軟で反発性に優れるポリエステルブロック共重
合体と、柔軟性に欠けるが、極めて強靭で、反発弾性に
優れたアイオノマー樹脂が混合されているので、両者の
良い性能が生かされ、特に反発性能の改良に有効であ
る。
【0009】しかし、ポリエステルブロック共重合体と
アイオノマー樹脂とは、それほど相溶性に優れた組合せ
ではないため、提案された上記のゴルフボール材料は、
不均一なモルフォロジーをしており、射出成形によって
樹脂が配向しやすいために、層状剥離が生じ易かった
り、繰返し打撃による耐久性が不十分であるという問題
を有する。
【0010】そこで、このような樹脂組成物を更に改良
する試みがなされている。例えば、WO92/1220
6号公報には、ポリエステルブロック共重合体とアイオ
ノマー樹脂とエポキシ含有化合物とを含む樹脂組成物が
ゴルフボールコア材として提案されており、特開平9−
176429号公報には、ポリエステルブロック共重合
体とアイオノマー樹脂とエポキシ化ジエン系ブロック共
重合体からなる樹脂組成物を用いたゴルフボールが提案
されている。
【0011】上記2つの公報に開示された樹脂組成物
は、確かにポリエステルブロック共重合体とアイオノマ
ー樹脂の相溶性を改良することによって、層状剥離が改
善され、柔軟性と反発弾性に優れたゴルフボール用樹脂
組成物になり得る。しかし、これらのようなエポキシ基
含有共重合体を配合すると、樹脂組成物の溶融粘度が上
昇して高粘度になってしまい、押出成形やブロー成形に
は有利であっても、射出成形には不向きな材料となるこ
とが多く、ゴルフボールの成形に不利なものである。
【0012】一方、特開平10−147690号公報に
は、ポリエステル系樹脂と付加重合系ブロック共重合体
とポリエステル系ブロック共重合体とアイオノマー樹脂
とからなる熱可塑性重合体組成物が開示されており、ゴ
ルフボールカバー材の提案もされている。
【0013】しかしながら、ここに開示された熱可塑性
重合体組成物は、引張強度や曲げ強度の高い材料ではあ
るが、曲げ弾性率が極めて高い硬い素材であって、ゴム
のように柔軟性と高い反発弾性を備えた素材ではない。
また、ゴルフボールカバー材料として十分な打撃耐久性
を備えたものではないために、上記求められているゴル
フボール材料とはかけ離れた素材である。
【0014】また、特開平11−342229号公報に
は、アイオノマー樹脂と、ポリエステル系熱可塑性エラ
ストマーと、スチレン系ブロック共重合体を配合してな
るゴルフボール用熱可塑性組成物が開示されている。
【0015】ここに提案されたゴルフボール用熱可塑性
組成物は、確かに柔軟性と反発性とが共に優れるもので
はあるが、やはり、ゴルフボールカバー材料として十分
な打撃耐久性を備えたものではない。
【0016】以上のように、柔軟かつ高い反発弾性を備
え、強靱で十分な耐屈曲疲労性と引裂強さを有し、しか
も溶融時の流動性が良好で射出成形に適し、層状剥離の
ないゴルフボール用樹脂組成物は見出されていないのが
現状である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、柔軟かつ高い反発弾性を備え、強
靭で十分な耐屈曲疲労性と引裂強さを有し、しかも溶融
時の流動性が良好なため射出成形に適し、成形後の層状
剥離の起こりにくいゴルフボール用樹脂組成物及び該ゴ
ルフボール用樹脂組成物を使用して形成され、飛距離・
フィーリング・耐久性に優れたゴルフボールを提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、従来技術のポリエステルブロック共重
合体とアイオノマー樹脂の両者の欠点を補い合って、破
断強さや衝撃強さなどが高く、適度な柔軟性と高い反発
弾性などのゴム的な性質を有し、特に耐屈曲疲労性など
の耐久性と引裂強さに優れ、しかも溶融粘度が低く、射
出成形性が良好で、層状剥離のないゴルフボール用熱可
塑性樹脂組成物を得るべく検討した結果、下記(A)ポ
リエステルブロック共重合体と、(B)アイオノマー樹
脂と、(C)コポリマーとを特定量配合することにより
得られる樹脂組成物は、柔軟かつ高い反発弾性を備え、
強靭で十分な耐屈曲疲労性と引裂強さを有し、しかも溶
融時の流動性が良好なため射出成形に適し、成形後の層
状剥離の起こりにくい材料になることを知見した。 (A)(a1)結晶性芳香族ポリエステル単位からなる
高融点結晶性重合体セグメントと、(a2)脂肪族ポリ
エーテル単位及び/又は脂肪族ポリエステル単位からな
る低融点重合体セグメントとを主たる構成成分とするポ
リエステルブロック共重合体 5〜95質量%、(B)
(b1)α−オレフィンと、(b2)炭素原子数3〜8
のα,β−不飽和カルボン酸とを主たる構成成分とする
共重合体を、(b3)1〜3価の金属イオンから選ばれ
る少なくとも1種の金属イオンで中和したアイオノマー
樹脂 95〜5質量%、(C)(c1)ポリエステルか
らなるブロックと、(c2)芳香族ビニル系単量体と共
役ジエンとからなるブロック共重合体あるいはランダム
共重合体及び/又はこれらの水素添加物から形成される
ブロックから選ばれる少なくとも1種のブロックとから
なるポリエステル−芳香族ビニル系共重合体ブロックコ
ポリマー。
【0019】そして、本発明者が更に検討を行ったとこ
ろ、上記樹脂組成物を使用してゴルフボールを形成する
ことにより、飛距離・フィーリング・耐久性に優れたゴ
ルフボールが得られることを見出し、本発明をなすに至
った。
【0020】従って、本発明は、下記のゴルフボール用
樹脂組成物及びゴルフボールを提供する。 〔請求項1〕 (A)(a1)結晶性芳香族ポリエステ
ル単位からなる高融点結晶性重合体セグメントと、(a
2)脂肪族ポリエーテル単位及び/又は脂肪族ポリエス
テル単位からなる低融点重合体セグメントとを主たる構
成成分とするポリエステルブロック共重合体5〜95質
量%と、(B)(b1)α−オレフィンと、(b2)炭
素原子数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸とを主たる
構成成分とする共重合体を、(b3)1〜3価の金属イ
オンから選ばれる少なくとも1種の金属イオンで中和し
たアイオノマー樹脂
95〜5質量%との合計量100質量部に対し、(C)
(c1)ポリエステルからなるブロックと、(c2)芳
香族ビニル系単量体と共役ジエンとからなるブロック共
重合体あるいはランダム共重合体及び/又はこれらの水
素添加物から形成されるブロックから選ばれる少なくと
も1種のブロックとからなるポリエステル−芳香族ビニ
ル系共重合体ブロックコポリマー
1〜40質量部を配合してなることを特
徴とするゴルフボール用樹脂組成物。 〔請求項2〕 (B)の共重合体が(b1)α−オレフ
ィンと、(b2)炭素原子数3〜8のα,β−不飽和カ
ルボン酸と、(b4)アクリル酸エステル及び/又はメ
タクリル酸エステルとを主たる構成成分とする共重合体
である請求項1記載のゴルフボール用樹脂組成物。 〔請求項3〕 (c1)のポリエステルが芳香族ポリエ
ステルである請求項1又は2記載のゴルフボール用樹脂
組成物。 〔請求項4〕 (c1)のポリエステルがポリブチレン
テレフタレートであると共に、(c2)のコポリマーが
スチレン−ブタジエンブロック共重合体若しくはスチレ
ン−イソプレンブロック共重合体及び/又はこれらの水
素添加物である請求項1〜3のいずれか1項記載のゴル
フボール用樹脂組成物。 〔請求項5〕 (a1)の高融点結晶性重合体セグメン
トが、ポリブチレンテレフタレート単位を主たる構成成
分とする請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボー
ル用樹脂組成物。 〔請求項6〕 (a2)の低融点重合体セグメントが、
ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール単位を主た
る構成成分とする請求項1〜5のいずれか1項記載のゴ
ルフボール用樹脂組成物。 〔請求項7〕 (A)成分における(a2)の低融点重
合体セグメントの共重合量が15〜90質量%である請
求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール用樹脂組
成物。 〔請求項8〕 (A)成分における(a2)の低融点重
合体セグメントの共重合量が50〜90質量%である請
求項7記載のゴルフボール用樹脂組成物。 〔請求項9〕 (B)のアイオノマー樹脂が、異なる金
属イオンで中和された2種以上のアイオノマー樹脂から
なる請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール用
樹脂組成物。 〔請求項10〕 (A)のポリエステルブロック共重合
体のJIS規格K−7106に従って測定した曲げ剛性
率が5〜250MPaであり、(B)のアイオノマー樹
脂のJIS規格K−7106に従って測定した曲げ剛性
率が25〜500MPaであると共に、上記(A)の共
重合体と上記(B)のアイオノマー樹脂のASTM D
−2240に従って測定した硬度(ショアD硬度)差
〔(B)成分の硬度−(A)成分の硬度〕が10以上で
ある請求項1〜9のいずれか1項記載のゴルフボール用
樹脂組成物。 〔請求項11〕 ASTM D−2240に従って測定
した硬度(ショアD硬度)が25〜70である請求項1
〜10のいずれか1項記載のゴルフボール用樹脂組成
物。 〔請求項12〕 BS規格903に従って測定した反発
弾性率が40〜90%である請求項1〜11のいずれか
1項記載のゴルフボール用樹脂組成物。 〔請求項13〕 ASTM D−2240に従って測定
した硬度(ショアD硬度)が25〜70であり、かつB
S規格903に従って測定した反発弾性率が40〜90
%である請求項1〜12のいずれか1項記載のゴルフボ
ール用樹脂組成物。 〔請求項14〕 請求項1〜13のいずれか1項記載の
ゴルフボール用樹脂組成物を使用して形成されたことを
特徴とするゴルフボール。 〔請求項15〕 ゴルフボールがコアと、中間層と、カ
バーとを具備してなると共に、上記中間層が請求項1〜
13のいずれか1項記載のゴルフボール用樹脂組成物に
て形成されたことを特徴とするゴルフボール。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する
と、本発明のゴルフボール用樹脂組成物は、(A)成分
として、ポリエステルブロック共重合体を必須成分とし
て配合するものであり、この(A)成分は、(a1)結
晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合
体セグメントと、(a2)脂肪族ポリエーテル単位及び
/又は脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セ
グメントとを主たる構成成分とするものである。
【0022】ここで、(a1)成分は、好ましくはテレ
フタル酸及び/又はジメチルテレフタレートと1,4−
ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレ
ートなどであるが、この他に、イソフタル酸、フタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−
2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−スルホ
イソフタル酸、あるいはこれらのエステル形成性誘導体
などのジカルボン酸成分と、分子量300以下のジオー
ル、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコ
ールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、トリシクロデカンジメチロールなどの脂環
式ジオール、キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロ
キシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキ
シ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,
4’−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、4,4’−ジ
ヒドロキシ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオ
ールなどから誘導されるポリエステル、あるいはこれら
のジカルボン酸成分及びジオール成分を2種以上併用し
た共重合ポリエステルであっても良い。また、3官能以
上の多官能カルボン酸成分、多官能オキシ酸成分及び多
官能ヒドロキシ成分などを5モル%以下の範囲で共重合
することも可能である。
【0023】本発明の(a2)成分は、脂肪族ポリエー
テル単位及び/又は脂肪族ポリエステル単位からなる低
融点重合体セグメントである。ここで、脂肪族ポリエー
テルとして、具体的には、ポリ(エチレンオキシド)グ
リコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポ
リ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキ
サメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドと
プロピレンオキシドとの共重合体、ポリ(プロピレンオ
キシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エ
チレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体など
が挙げられる。
【0024】また、脂肪族ポリエステルとして、具体的
には、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラク
トン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペー
ト、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。
【0025】これら(a2)成分としては、得られるポ
リエステルブロック共重合体の弾性特性から、特にポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピ
レンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合
体、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンアジペ
ート、ポリエチレンアジペートなどが好ましく、特にポ
リ(テトラメチレンオキシド)グリコールであることが
好ましい。
【0026】このような低融点重合体セグメントの数平
均分子量としては、共重合された状態において300〜
6000程度であることが好ましい。
【0027】本発明において、(A)成分における(a
2)成分の共重合量は、通常15質量%以上、特に50
質量%以上、上限として90質量%以下となるように調
整することが好ましい。(a2)成分との配合割合が上
記範囲より多いと、熱可塑性共重合体として十分な溶融
特性が得られず、溶融ブレンドが困難となり、均一に混
合することが困難であり、少ないと、十分な柔軟性・反
発性が得られないという問題が生じる場合がある。
【0028】本発明の(A)成分は、上記(a1)成分
と(a2)成分とを主構成成分とする共重合体である
が、製造方法に制限はなく、公知の方法で製造すること
ができる。例えば、下記〜の方法などを挙げること
ができ、いずれの方法を採用してもよい。
【0029】ジカルボン酸の低級アルコールジエステ
ル、過剰量の低分子量グリコール、及び低融点重合体セ
グメント成分を、触媒の存在下、エステル交換反応せし
め、得られる反応生成物を重縮合する方法。 ジカルボン酸と過剰量のグリコール及び低融点重合体
セグメント成分を、触媒の存在下、エステル化反応せし
め、得られる反応生成物を重縮合する方法。 予め高融点結晶性セグメントを作っておき、これに低
融点セグメント成分を添加してエステル交換反応により
ランダム化せしめる方法。 高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグメントを
鎖連結剤でつなぐ方法。 ポリ(ε−カプロラクトン)を低融点重合体セグメン
トに用いる場合は、高融点結晶性セグメントにε−カプ
ロラクトンモノマーを付加反応させる方法。
【0030】本発明の(A)成分のポリエステルブロッ
ク共重合体は、ASTM D−2240に従って測定し
た硬度(ショアD硬度)で、通常10以上、好ましくは
25以上、上限として55以下、特に50以下であるこ
とが推奨され、後述する(B)成分のアイオノマー樹脂
と比べて柔軟であることが好ましい。
【0031】また、(A)成分のBS規格903に従っ
て測定した反発弾性率は、通常40%以上、好ましくは
50%以上、上限として90%以下と高いものであるこ
とが好ましい。(A)成分の反発弾性率が低いと、
(A),(B),(C)成分を配合してなる樹脂組成物
の反発性が小さくなり、その結果、ゴルフボールの飛び
性能が低下する場合がある。
【0032】更に、(A)成分は、JIS規格K−71
06に従って測定した曲げ剛性率が適正化されることが
好ましく、通常5MPa以上、好ましくは10MPa以
上、更に好ましくは15MPa以上、上限として250
MPa以下、好ましくは200MPa以下、更に好まし
くは150MPa以下と比較的低いものであることが好
ましい。曲げ剛性率が高すぎると、(A),(B),
(C)成分を配合してなる樹脂組成物の剛性が高くな
り、ボールの打感・耐久性が悪くなる場合がある。
【0033】次に、本発明の(B)成分であるアイオノ
マー樹脂は、(b1)α−オレフィンと、(b2)炭素
原子数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸とを主たる構
成成分とする共重合体を(b3)1〜3価の金属イオン
で中和したものである。
【0034】ここで、(b1)成分のα−オレフィンの
具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1な
どが挙げられ、この中でも、特にエチレンが好ましい。
【0035】(b2)成分の炭素原子数3〜8のα,β
−不飽和カルボン酸の具体例としては、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、イタコン酸、マレ
イン酸などが挙げられるが、この中でもアクリル酸、メ
タクリル酸が好ましく使用される。
【0036】本発明の(B)成分の共重合体は、上記
(b1)成分と(b2)成分とを主たる構成成分とする
ものであるが、更に、任意成分として(b4)アクリル
酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを主たる構
成成分とする共重合体を使用することもできる。
【0037】ここで、(b4)成分のアクリル酸エステ
ル又はメタクリル酸エステルとして、具体的には、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸−n−ブ
チル、メタクリル酸イソブチル等を挙げることができる
が、これらの中でもアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸−n−ブチルなどが好ましく使用され
る。
【0038】なお、(B)成分の共重合体は、任意成分
(b4)との共重合体であるか否かに拘らず、共重合体
中にα,β−不飽和カルボン酸を通常0.2モル%以
上、特に5モル%以上、上限として25モル%以下、特
に15モル%以下含まれることが推奨され、不飽和カル
ボン酸含有量が少ないと、剛性・反発性が小さくなるた
め、(A),(B),(C)成分を配合してなる樹脂組
成物を使用して形成したゴルフボールの飛び性能が低下
する場合がある。
【0039】本発明の(B)アイオノマー樹脂は、上記
共重合体を(b3)1〜3価の金属イオンの少なくとも
1種で中和して得られるものであり、中和に適した1〜
3価の金属イオンとして、例えば、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アル
ミニウム、第1鉄、第2鉄などのイオンを挙げることが
できる。
【0040】このような金属イオンを導入するには、上
記(b1)、(b2)、任意成分(b4)を主たる構成
成分とする共重合体と、上記1〜3価金属の水酸化物、
メトキシド、エトキシド、炭酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢
酸塩及び酸化物などを反応させることによって達成され
る。中和度としては、共重合体中のカルボン酸基の少な
くとも10モル%以上、特に30モル%以上、100モ
ル%以下、特に90モル%以下が金属イオンによって中
和されていることが好ましい。中和量が少ないと、低反
発性となる場合がある。
【0041】
【0042】本発明において、(B)成分のアイオノマ
ー樹脂は、1種の金属イオンで中和されたアイオノマー
樹脂を単独で配合してもよいが、互いに異なる金属イオ
ンで中和された2種以上のアイオノマー樹脂を併用する
ことが好ましい。例えば、上述した市販品を使用する場
合、異なるイオンタイプのアイオノマー樹脂を組み合わ
せて使用することが推奨され、これにより、溶融時の流
動性と耐屈曲疲労性や引裂強さ、反発性のバランスが更
に良好なものとなり、よりゴルフボール用樹脂組成物に
適したものとなる。
【0043】本発明の(B)成分は、ASTM D−2
240に従って測定した硬度(ショアD硬度)が通常4
5以上、好ましくは55以上、更に好ましくは60以
上、上限としては80以下、好ましくは75以下、更に
好ましくは70以下であることが推奨され、上記(A)
成分と比較して高いことが推奨される。
【0044】また、(B)成分は、JIS規格K−71
06に従って測定した曲げ剛性率が通常25MPa以
上、好ましくは50MPa以上、更に好ましくは200
MPa以上、上限として500MPa以下、好ましくは
450MPa以下、更に好ましくは400MPa以下で
あることが推奨され、上記(A)成分と比較して高いこ
とが好ましい。
【0045】本発明のゴルフボール用樹脂組成物におい
て、上記(A)成分と(B)成分との配合割合は、強靱
性、柔軟性、反発弾性付与の観点から、(A)成分5〜
95質量%、好ましくは10〜90質量%、更に好まし
くは20〜80質量%に対し、(B)成分は95〜5質
量%、好ましくは90〜10質量%、更に好ましくは8
0〜20質量%で、合計100質量%であることを要す
る。この場合、(A)成分と(B)成分との配合割合が
上記範囲を逸脱すると、打感、耐久性、飛び性能等のゴ
ルフボール性能の低下という問題が生じる。
【0046】本発明において、上記配合に際しては、特
に、製造する樹脂組成物の反発弾性率、低温特性、機械
的強度を高める点から、(A)ポリエステルブロック共
重合体としては曲げ剛性率・表面硬度が低く反発弾性率
が高い数値を示すものを、(B)アイオノマー樹脂とし
ては曲げ剛性率・表面硬度が高い数値を示すものを選
び、混練することが推奨される。
【0047】また、上記(A)成分と(B)成分との配
合に際し、両者の表面硬度を調整することが好ましく、
この場合のショアD硬度差〔(B)成分の硬度−(A)
成分の硬度〕は、通常10以上、好ましくは20以上、
更に好ましくは30以上のものを混練することで、両ポ
リマーの特性をより生かせることとなる。なお、表面硬
度差の上限としては、50以下であることが推奨され
る。
【0048】また、本発明の(A)成分と(B)成分と
の曲げ剛性率の差〔(B)成分の曲げ剛性率−(A)成
分の曲げ剛性率〕は、通常100MPa以上、好ましく
は150MPa以上、特に好ましくは200MPa以上
であることが好ましく、剛性率の差が少ないと、反発性
の改良が不十分になる場合がある。
【0049】本発明は、(C)成分として、ポリエステ
ル−芳香族ビニル系共重合体ブロックコポリマーを配合
するもので、この(C)成分は、(c1)ポリエステル
からなるブロックと、(c2)芳香族ビニル系単量体と
共役ジエンとからなるブロック共重合体あるいはランダ
ム共重合体及び/又はこれらの水素添加物から形成され
るブロックとによって構成されるものである。
【0050】ここで、(c1)成分のポリエステルとし
ては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン、ポリ
ブチレンアジペートなどを挙げることができ、これらの
中でも芳香族ポリエステルが好ましく、特にポリブチレ
ンテレフタレートが好ましい。
【0051】また、(c2)成分の芳香族ビニル系単量
体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、p−メチルスチレン、p−t−ブチル
スチレン、o−エチルスチレン、o−ジクロルスチレ
ン、p−ジクロルスチレンなどが挙げられる。
【0052】共役ジエンとしては、例えば、ブタジエ
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペン
タジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−
1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、クロロプレンなどが挙げられる。
【0053】本発明の(c2)成分としては、特に、ス
チレンとブタジエン若しくはイソプレンとから得られる
ブロック共重合体あるいはランダム共重合体及び/又は
これらの水素添加物を好適に使用することができる。
【0054】本発明の(C)成分のポリエステル−芳香
族ビニル系共重合体ブロックコポリマーは、(c1)ポ
リエステルからなるブロックと、(c2)芳香族ビニル
系単量体と共役ジエンとからなるブロック共重合体ある
いはランダム共重合体及び/又はこれらの水素添加物か
ら形成されるブロックとを共重合してブロックコポリマ
ーとしたものであり、特に(c1)成分として、ポリブ
チレンテレフタレートからなるブロックと、(c2)と
してスチレン−ブタジエンブロック共重合体又はスチレ
ン−イソプレンブロック共重合体あるいはランダム共重
合体及び/又はこれらの水素添加物からなるブロックを
共重合してなるブロックコポリマーであることが
(A),(B)両成分との相溶性を高めるという点から
好ましい。ブロックコポリマーの種類としては、ジブロ
ックコポリマー、トリブロックコポリマー、マルチブロ
ックコポリマーなどが挙げられる。
【0055】本発明の(C)成分は、上記(A)ポリエ
ステルブロック共重合体と(B)アイオノマー樹脂の合
計100質量部に対し、相溶性に伴う樹脂強度を考慮し
て、1質量部以上、好ましくは2質量部以上、更に好ま
しくは3質量部以上、上限としては40質量部以下、好
ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以
下配合する。これら範囲から外れると、ゴルフボールと
して反発性が不十分となったり、耐久性が低下する。
【0056】本発明のゴルフボール用樹脂組成物は、上
記(A)〜(C)成分を必須成分とするが、更に、本発
明の目的を損なわない範囲で種々の添加剤を添加するこ
とができ、例えば、公知のヒンダードフェノール系、ホ
スファイト系、チオエステル系、芳香族アミン系等の酸
化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、
ヒンダードアミン系等の耐光剤、顔料、染料などの着色
剤、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、補強剤、充填剤、可
塑剤、離型剤などを任意に含有せしめることができる。
【0057】本発明のゴルフボール用樹脂組成物は、上
述したように、上記(A)〜(C)成分を、必要に応じ
て各種添加剤を加え溶融混練して得ることができ、例え
ば、下記〜の方法等を採用することができる。
【0058】(A)ポリエステルブロック共重合体、
(B)アイオノマー樹脂、(C)ポリエステル−芳香族
ビニル系共重合体ブロックコポリマーを一緒に配合した
原料をスクリュー型押出機に供給し、溶融混練する方
法。 スクリュー型押出機に(A)ポリエステルブロック共
重合体を供給して溶融し、更に他の供給口から(B)ア
イオノマー樹脂と(C)ポリエステル−芳香族ビニル系
共重合体ブロックコポリマーを供給し、溶融混練する方
法。 スクリュー型押出機に(B)アイオノマー樹脂を供給
して溶融し、更に他の供給口から(A)ポリエステルブ
ロック共重合体及び(C)ポリエステル−芳香族ビニル
系共重合体ブロックコポリマーを供給し、溶融混練する
方法。
【0059】本発明のゴルフボール用樹脂組成物は、射
出成形により容易に成形できるので、柔軟かつ高い反発
弾性を有するゴルフボールを得るのに好適に使用するこ
とができる。
【0060】本発明のゴルフボール用樹脂組成物は、A
STM D−2240に従って測定した硬度(ショアD
硬度)を25以上、好ましくは30以上、上限として7
0以下、好ましくは60以下、更に好ましくは50以下
にすることができ、特に比較的柔軟な硬度を有する材料
として好適に使用することができる。
【0061】また、本発明のゴルフボール用樹脂組成物
は、BS規格903に従って測定した反発弾性率が40
%以上、好ましくは50%以上、90%以下と高いもの
であることが好ましい。反発弾性率が低いと、ボールの
飛び性能が低下する場合がある。
【0062】次に、本発明のゴルフボールは、少なくと
も上記ゴルフボール用樹脂組成物にて形成されたボール
構造を有するもので、強靭で十分な耐屈曲疲労性と引裂
強さを有し、しかも層状剥離がないために打撃耐久性に
優れるという特性を有する。この場合、本発明のゴルフ
ボール用樹脂組成物の流動性に優れ、薄膜成形も容易で
あるという利点を生かしてゴルフボールを得ることがで
きる。
【0063】本発明のゴルフボールは、上記ゴルフボー
ル用樹脂組成物をゴルフボールのコア材、中間層材、カ
バー材、ワンピースゴルフボール材、ソリッドセンター
材(糸巻きゴルフボール用)等の各種ゴルフボール用材
料として使用して形成されるもので、コアとカバーを具
備してなるツーピースゴルフボール、コアに二層以上の
熱可塑性樹脂若しくはゴムが被覆形成されたマルチピー
スゴルフボール、ワンピースゴルフボール、糸巻きゴル
フボールなどとして形成することができる。
【0064】ここで、本発明のゴルフボールについて、
上記ゴルフボール用樹脂組成物で形成されるボール構造
について説明すると、本発明の樹脂組成物をソリッドコ
アやソリッドセンターとする場合、通常、直径は25.
00mm以上、特に35.00mm以上、上限として3
9.95mm以下、特に38.90mm以下に作成する
ことができる。
【0065】本発明の樹脂組成物をコア材として使用す
る際、ゴルフ規則に沿った大きさ、重量に形成されるよ
うに、比重の調整には不活性充填剤を用いることができ
る。不活性充填剤としては酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等が例示されるが、
硫酸バリウムが特に好ましい。その配合量は、コアとカ
バーの比重、ボールの重量規格等に左右され、特に限定
的ではないが、通常は本発明の樹脂組成物100質量部
に対して10質量部以上、特に15質量部以上、上限と
して60質量部以下、特に30質量部以下にすることが
できる。
【0066】本発明のゴルフボール用樹脂組成物を中間
層材として使用する場合には、厚さを0.5mm以上、
好ましくは1.0mm以上、更に好ましくは1.4mm
以上、上限として3.0mm以下、好ましくは2.5m
m以下、更に好ましくは1.9mm以下とすることがで
き、これよりも厚いと反発性を損ない、飛距離が低下
し、薄いと耐久性に劣る場合がある。
【0067】カバー材として使用する場合には、厚さを
0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上、更に好ま
しくは1.4mm以上、上限として3.0mm以下、好
ましくは2.5mm以下、更に好ましくは1.9mm以
下とすることができ、これよりも厚いと反発性を損な
い、飛距離が低下し、薄いと耐久性に劣る場合がある。
【0068】更に、ワンピースゴルフボール材として使
用する場合には、42.60mm以上、特に42.65
mm以上、上限として42.75mm以下、特に42.
70mm以下にすることができる。
【0069】なお、本発明の樹脂組成物を使用して上記
ボール構造にする場合、いずれの場合も、本発明のゴル
フボール用樹脂組成物による製造には、金型に圧縮又は
射出成形する方法を好適に採用することができ、特に射
出成形を好適に採用することができる。
【0070】本発明のゴルフボールは、ゴルフ規則に沿
った大きさ、重量に形成することができ、通常、直径は
42.65〜42.75mm、重さは45.0〜45.
5gに形成することができる。
【0071】本発明のゴルフボールは、上述したよう
に、各種ボール構造の少なくとも一層に上記本発明の樹
脂組成物を使用して形成したものであるが、特に、本発
明の樹脂組成物をソリッドコアとカバーとの間に介在す
る中間層材として使用したソリッドゴルフボールにする
ことで、組成物の特性が十分に生かされたものになり得
る。
【0072】ここで、上記ソリッドゴルフボールを得る
には、中間層以外の材料に制限はなく、例えば、コア材
としては、本発明の樹脂組成物を使用してもよいが、通
常の材料を用いることができ、加硫条件、配合比等を調
整して得ることができる。この場合、コアの配合には基
材ゴム、架橋剤、共架橋剤、不活性充填剤等が含まれ
る。基材ゴムとしては、従来からソリッドゴルフボール
に用いられている天然ゴム及び/又は合成ゴムを使用す
ることができるが、本発明においては、シス構造を少な
くとも40%以上有する1,4−ポリブタジエンが好ま
しい。この場合、所望により該ポリブタジエンに天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を
適宜配合しても良い。
【0073】架橋剤としてはジクミルパーオキサイドや
ジ−t−ブチルパーオキサイドのような有機過酸化物等
が例示されるが、特に好ましいものはジクミルパーオキ
サイドである。架橋剤の配合量は、基材ゴム100質量
部に対して通常0.5質量部以上、好ましくは0.8質
量部以上、上限として3質量部以下、好ましくは1.5
質量部以下とすることができる。
【0074】共架橋剤としては、特に限定するものでは
ないが、不飽和脂肪酸の金属塩、就中、炭素原子数3〜
8の不飽和脂肪酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸
等)の亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩を例示で
きるが、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛等の亜鉛塩
が特に好適である。この共架橋剤の配合量は、基材ゴム
100質量部に対して24質量部以上、好ましくは28
質量部以上、38質量部以下、好ましくは34質量部以
下にすることができる。
【0075】不活性充填剤としては、酸化亜鉛、硫酸バ
リウム、シリカ、炭酸カルシウム及び炭酸亜鉛等が例示
されるが、酸化亜鉛が一般的で、その配合量は、コアと
カバーの比重、ボールの重量規格等に左右され、特に限
定的ではないが、基材ゴム100質量部に対して10〜
60質量部とすることができる。
【0076】上記成分を配合して得られるコア用組成物
は、通常の混練機、例えばバンバリーミキサーやロール
等を用いて混練し、コア用金型に圧縮又は射出成形し、
成形体を架橋剤及び共架橋剤が作用するのに十分な温度
(例えば、架橋剤としてジクミルパーオキサイドを用い
共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いた場合には、約1
30〜170℃)で加熱硬化することができる。
【0077】上記成分を配合して得られるソリッドコア
は、直径38.85〜39.95mmとすることができ
る。
【0078】次いで、本発明のゴルフボール用樹脂組成
物を中間層材として、通常のゴルフボール成形で用いら
れる金型に上記コアを配備して圧縮又は射出成形して中
間層を形成する。
【0079】
【0080】なお、カバー被覆後、バリ取り研磨、前処
理を施した後に塗装する工程については、通常のゴルフ
ボール製造法に準じた方法を採用することができる。
【0081】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0082】なお、以下、部及び反発弾性率以外の%は
すべて質量基準である。また、例中に示される各材料の
物性及びゴルフボール物性は次のように測定した。
【0083】−各材料の物性− [融点]差動走査熱量計(Du Pont社製DSC−
910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分
の昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定
した。 [溶融粘度指数(MFR値)]ASTM D−1238
に従って荷重2160gで測定した。 [表面硬度]ASTM D−2240に従って測定した
硬度(ショアD硬度)。 [曲げ剛性率]JIS規格K−7106に従って測定し
た。 [反発弾性率]BS規格903に従って測定した。 [耐屈曲疲労性]80℃で5時間乾燥した各ペレットを
温度230℃でプレス成形して、厚さ2mm、幅20m
mの試験片を作った。この試験片を用いて下記の条件で
耐屈曲疲労性を50万回の屈曲サイクル後の亀裂長さを
測定することにより調べた。 試験条件: 試験機:デマッチャ屈曲疲労試験機 試験温度:23℃ チャック間距離:25mm←→5.6mm 屈曲サイクル:300回/分 この試験において、発生した亀裂の長さが短い方がゴル
フボールの打撃耐久性に優れる。 [引裂強さ]ASTM D−624に従って測定した。
ダイはタイプCを用い、2mm厚さの試験片で測定し
た。強度が大きい方がゴルフボールの打撃耐久性に優れ
る。
【0084】−ゴルフボール物性− [外径]コア、中間層被覆状態、製品の外径(mm)を
それぞれ測定した。 [重量]コア、中間層被覆状態、製品の重量(g)をそ
れぞれ測定した。 [硬度]コア、中間層被覆状態、製品に対し、100k
g荷重時の変形量(mm)を測定した。数値が大きいほ
ど軟らかいことを示す。 [飛距離]ツルーテンパー社製スイングロボットにウッ
ド1番クラブを取り付け、ヘッドスピード35m/sで
打撃してキャリーとトータル飛距離(m)を測定した。 [繰返し打撃耐久性]ツルーテンパー社製スイングロボ
ットにウッド1番クラブを取り付け、ヘッドスピード4
0m/sでボール定点を繰返し打撃した時、比較例3の
割れ回数平均を100とした指数で示した。
【0085】[ゴルフボールコアの製造]表1に示すシ
ス−1,4−ポリブタジエンゴムとアクリル酸亜鉛、酸
化亜鉛、及びジクミルパーオキサイド、その他の添加剤
からなるコア用組成物をモールド内で加硫し、表1に示
す物性、形状を有するコアを成形した。
【0086】
【表1】
【0087】[ポリエステルブロック共重合体(A−
1)の製造]テレフタル酸234部、1,4−ブタンジ
オール215部、及び数平均分子量約2000のポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール723部をチタ
ンテトラブトキシド2部と共にヘリカルリボン型撹拌翼
を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間
加熱し、反応水を系外に留出させながらエステル化反応
を行った。
【0088】
【0089】[ポリエステルブロック共重合体(A−
2)の製造]ジメチルテレフタレート406部、1,4
−ブタンジオール257部、ポリ(テトラメチレンオキ
シド)グリコール(数平均分子量約1400)576部
を、チタンテトラブトキシド1.5部及びトリメリット
酸無水物3部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた反
応容器に仕込み、210℃で2時間30分加熱して、理
論メタノール量95%のメタノールを系外に留出させ
た。
【0090】
【0091】得られたポリマーを水中にストランド状で
吐出し、カッティングを行ってペレットとした。
【0092】表2にA−1,A−2の組成と物性を示
す。なお、表中、低融点重合体セグメントの種類PTM
Gはポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを表
し、4桁の数字は数平均分子量を示す。
【0093】
【表2】
【0094】[アイオノマー樹脂]実施例及び比較例で
使用したアイオノマー樹脂を表3に示す。
【0095】
【表3】
【0096】[ポリエステル−芳香族ビニル系共重合体
ブロックコポリマー]実施例において使用したポリエス
テル−芳香族ビニル系共重合体ブロックコポリマーを表
4に示す。
【0097】
【表4】
【0098】[中間層樹脂配合:実施例1〜10]ポリ
エステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)に、
アイオノマー樹脂(B−1)〜(B−5)及び本発明の
ポリエステル−芳香族ビニル系共重合体ブロックコポリ
マー(C−1)、(C−2)を表5に示す配合比率でV
−ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで三条ネジ
タイプのスクリューを有する二軸押出機を用いて240
℃で溶融混練してペレット化し、中間層樹脂組成物を得
た。
【0099】
【表5】
【0100】これらのペレットを用いて、溶融粘度指数
(MFR)、表面硬度(ショアD硬度)、曲げ剛性率、
反発弾性率、耐屈曲疲労性、引裂強さを測定した。結果
を表6に示す。
【0101】
【表6】
【0102】[中間層樹脂配合:比較例1〜6,15,
16]表7に示す配合比率で、(C)ポリエステル−芳
香族ビニル系共重合体ブロックコポリマーを配合しない
で実施例1〜10と同様に溶融混練し、ペレット化し、
中間層樹脂組成物を得た。これらのペレットを用いて実
施例1〜10と同様に物性を評価した。結果を表8に示
す。
【0103】[比較例7〜9]ポリエステルブロック共
重合体の代わりにポリブチレンテレフタレート(P−
1)を用いて、表7に示す配合比率で実施例1〜10と
同様に溶融混練し、ペレット化し、中間層樹脂組成物を
得た。このペレットを用いて実施例1〜10と同様に物
性を評価した。結果を表8に示す。
【0104】[比較例10,11]上記ポリエステルブ
ロック共重合体(A−1)、(A−2)そのもののペレ
ットを用いて、実施例1〜10と同様に物性を評価し
た。結果を表8に示す。
【0105】[比較例12〜14]本発明の中間層樹脂
組成物を構成する(C)ポリエステル−芳香族ビニル系
共重合体ブロックコポリマーとは異なるエポキシ変性芳
香族ビニル系重合体(S−1)、(S−2)、あるいは
無変性芳香族ビニル系重合体(S−3)を用いて、表7
に示す配合比率で実施例5と同様に溶融混練し、ペレッ
ト化した。これらのペレットを用いて、実施例5と同様
に射出成形を試みた。しかし、比較例12,13は、溶
融粘度が高すぎて、金型内に樹脂を十分に流し込むこと
ができず、中間層樹脂組成物を得ることができなかっ
た。 S−1:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体のエポキシ化物 S−2:水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体のエポキシ化物 S−3:水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体
【0106】
【表7】
【0107】
【表8】
【0108】以上の結果より、実施例に示す本発明の中
間層樹脂組成物は、柔軟性と高い反発弾性率を有し、更
に耐屈曲疲労性に優れ、引裂強さが大きい。これに対
し、比較例に示した本発明の(C)ポリエステル−芳香
族ビニル系共重合体ブロックコポリマーを含有しない樹
脂組成物や、本発明の(A)ポリエステルブロック共重
合体以外のポリエステル樹脂を使用した樹脂組成物又は
ポリエステルブロック共重合体は、耐屈曲疲労性が劣
り、引裂強さも小さいことが認められた。
【0109】表1のコアと、表5,7の中間層樹脂組成
物と、カバー樹脂〔アイオノマー樹脂(ハイミラン17
06:ハイミラン1605=1:1)/二酸化チタン/
ステアリン酸マグネシウム=96/3/1,表面硬度
(ショアD硬度)67,曲げ剛性率310MPa〕を使
用し、表9〜11に示すスリーピースゴルフボールをそ
れぞれ製造した。
【0110】得られたゴルフボールについて、上記評価
方法に従ってそれぞれ評価を行った。結果を表9〜11
に併記する。
【0111】
【表9】
【0112】
【表10】
【0113】
【表11】
【0114】表9〜11の結果より、実施例1〜10の
本発明の中間層樹脂組成物を使用したゴルフボールは、
飛距離・フィーリング・耐久性のバランスのとれたもの
であった。反面、比較例1〜11,14〜16は、飛距
離・フィーリング・耐久性のいずれか若しくはすべてに
劣ることが分かった。また、比較例12,13について
は、中間層樹脂組成物の粘度が高すぎるためにゴルフボ
ール成形には向かないことが分かった。
【0115】
【発明の効果】本発明のゴルフボール用樹脂組成物は、
柔軟で高い反発弾性を備え、強靱で十分な耐屈曲疲労性
と引裂強さを有し、しかも溶融時の流動性が良好なため
射出成形に適し、層状剥離のない成形性を与えることが
でき、飛距離・フィーリング・耐久性のバランスのとれ
たゴルフボールを容易に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 53/00 C08L 53/00 (72)発明者 竹末 倫也 埼玉県秩父市大野原20番地 ブリヂストン スポーツ株式会社内 (72)発明者 竹鼻 栄治 埼玉県秩父市大野原20番地 ブリヂストン スポーツ株式会社内 (72)発明者 古田 洋子 愛知県名古屋市港区本星崎町字北3804番地 19 東レ・デュポン株式会社名古屋事業場 内 Fターム(参考) 4J002 BB23X BP03Y CF10W CF17W GC01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a1)結晶性芳香族ポリエステ
    ル単位からなる高融点結晶性重合体セグメントと、(a
    2)脂肪族ポリエーテル単位及び/又は脂肪族ポリエス
    テル単位からなる低融点重合体セグメントとを主たる構
    成成分とするポリエステルブロック共重合体5〜95質
    量%と、(B)(b1)α−オレフィンと、(b2)炭
    素原子数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸とを主たる
    構成成分とする共重合体を、(b3)1〜3価の金属イ
    オンから選ばれる少なくとも1種の金属イオンで中和し
    たアイオノマー樹脂
    95〜5質量%との合計量100質量部に対し、(C)
    (c1)ポリエステルからなるブロックと、(c2)芳
    香族ビニル系単量体と共役ジエンとからなるブロック共
    重合体あるいはランダム共重合体及び/又はこれらの水
    素添加物から形成されるブロックから選ばれる少なくと
    も1種のブロックとからなるポリエステル−芳香族ビニ
    ル系共重合体ブロックコポリマー
    1〜40質量部を配合してなることを特
    徴とするゴルフボール用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)の共重合体が(b1)α−オレフ
    ィンと、(b2)炭素原子数3〜8のα,β−不飽和カ
    ルボン酸と、(b4)アクリル酸エステル及び/又はメ
    タクリル酸エステルとを主たる構成成分とする共重合体
    である請求項1記載のゴルフボール用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (c1)のポリエステルが芳香族ポリエ
    ステルである請求項1又は2記載のゴルフボール用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 (c1)のポリエステルがポリブチレン
    テレフタレートであると共に、(c2)のコポリマーが
    スチレン−ブタジエンブロック共重合体若しくはスチレ
    ン−イソプレンブロック共重合体及び/又はこれらの水
    素添加物である請求項1〜3のいずれか1項記載のゴル
    フボール用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (a1)の高融点結晶性重合体セグメン
    トが、ポリブチレンテレフタレート単位を主たる構成成
    分とする請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボー
    ル用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (a2)の低融点重合体セグメントが、
    ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール単位を主た
    る構成成分とする請求項1〜5のいずれか1項記載のゴ
    ルフボール用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (A)成分における(a2)の低融点重
    合体セグメントの共重合量が15〜90質量%である請
    求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール用樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 (A)成分における(a2)の低融点重
    合体セグメントの共重合量が50〜90質量%である請
    求項7記載のゴルフボール用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (B)のアイオノマー樹脂が、異なる金
    属イオンで中和された2種以上のアイオノマー樹脂から
    なる請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール用
    樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 (A)のポリエステルブロック共重合
    体のJIS規格K−7106に従って測定した曲げ剛性
    率が5〜250MPaであり、(B)のアイオノマー樹
    脂のJIS規格K−7106に従って測定した曲げ剛性
    率が25〜500MPaであると共に、上記(A)の共
    重合体と上記(B)のアイオノマー樹脂のASTM D
    −2240に従って測定した硬度(ショアD硬度)差
    〔(B)成分の硬度−(A)成分の硬度〕が10以上で
    ある請求項1〜9のいずれか1項記載のゴルフボール用
    樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 ASTM D−2240に従って測定
    した硬度(ショアD硬度)が25〜70である請求項1
    〜10のいずれか1項記載のゴルフボール用樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】 BS規格903に従って測定した反発
    弾性率が40〜90%である請求項1〜11のいずれか
    1項記載のゴルフボール用樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 ASTM D−2240に従って測定
    した硬度(ショアD硬度)が25〜70であり、かつB
    S規格903に従って測定した反発弾性率が40〜90
    %である請求項1〜12のいずれか1項記載のゴルフボ
    ール用樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項記載の
    ゴルフボール用樹脂組成物を使用して形成されたことを
    特徴とするゴルフボール。
  15. 【請求項15】 ゴルフボールがコアと、中間層と、カ
    バーとを具備してなると共に、上記中間層が請求項1〜
    13のいずれか1項記載のゴルフボール用樹脂組成物に
    て形成されたことを特徴とするゴルフボール。
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