JP2001288322A - ポリビニルアルコール系熱溶融性樹脂組成物 - Google Patents

ポリビニルアルコール系熱溶融性樹脂組成物

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JP2001288322A
JP2001288322A JP2000137833A JP2000137833A JP2001288322A JP 2001288322 A JP2001288322 A JP 2001288322A JP 2000137833 A JP2000137833 A JP 2000137833A JP 2000137833 A JP2000137833 A JP 2000137833A JP 2001288322 A JP2001288322 A JP 2001288322A
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olefin
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acid
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Keiji Yugawa
啓次 湯川
Hiroshi Noguchi
博司 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融成形時における熱安定性に優れ、得られ
た成形物の強靱性が良好である熱溶融性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 α−オレフィンまたはω−ヒドロキシ−
α−オレフィンを含有するポリビニルアルコール(A)
100重量部と、ヒドラジン系化合物(B)0.005
〜20重量部を配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系樹脂を用いた熱溶融性樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール(以下、PVAと
略記する)系樹脂は、熱溶融開始温度と熱分解温度とが
非常に接近しており、高い温度で連続して成形すること
が実質的に不可能であった。適正な成形条件で長時間連
続運転するには、PVAの重合度やケン化度を大きく下
げ、さらにはPVAに含まれている酢酸ナトリウムなど
の金属塩を徹底的に除去する必要があった。このように
して成形できたとしても長時間連続運転を行っている
と、樹脂が黄変したり、ゲルが発生したりして良い成形
物ができなかった。また、得られた成形物についても、
重合度およびケン化度が低いPVAを使用しているため
に、機械的強度、強靱性および可撓性に欠けた成形物し
か得られないという欠点があった。
【0003】これらの欠点を補う方法として、グリセリ
ンやポリエチレングリコールなどの可塑剤を添加する方
法、種々な不飽和化合物を酢酸ビニルに共重合すること
により得られた変性PVAを用いる方法、熱分解防止剤
などを添加する方法が検討されている。PVAの融点を
下げ、溶融粘度を下げるために一般に使用される可塑剤
としてはグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリグリセリン、マンニトール、
ソルビトール、ペンタエリスリトールなどであるが、こ
のうちでグリセリンが最も多く使用されている。
【0004】しかし、グリセリンは融点や溶融粘度を下
げる効果は大きいが、190℃以上の成形温度でペレッ
ト化や溶融成形を行うと、分解、蒸発して、系外に逃げ
るため、品質の一定なペレットが得られない。また、成
形物内でのマイグレーションも大きく、成形物表面に移
行してブロッキングをおこしたり、成形物が部分的に硬
く脆くなり、強度や低温での強靱さが大きく低下するな
どの問題点を抱えている。また、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン、マン
ニトール、ソルビトール、ペンタエリスリトールなどの
沸点の高い可塑剤は、高温での蒸散や成形物内での移行
性も比較的小さいが、PVAに対する可塑剤としての性
能に乏しく、適正な溶融成形条件を得るためには非常に
多くの添加量を必要とするため、成形物の物性に大きな
悪影響を与えている。
【0005】α−オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−オ
レフィン等を共重合することにより熱溶融性を改良した
変性PVAは、高温でも成形可能になるが、着色の問題
などにより実質的に長時間の溶融成形ができないもので
あった。PVAの熱による分解防止剤として、リン酸、
リン酸塩、ラジカル捕捉剤、ワックスなどの疎水性化合
物などの添加が提案されているが、これらも完全な分解
防止剤として働くわけでなく、長時間安定な成形条件で
運転できないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の欠点を解決し、溶融成形時における熱安定性に優れ、
得られた成形物の強靱性および水溶性が良好な熱溶融性
樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するものであって、α−オレフィンまたはω−ヒド
ロキシ−α−オレフィンを共重合単位として含有するP
VA共重合体(A)100重量部に対して、ヒドラジン
系化合物(B)0.005〜20重量部を配合してなる
ことを特徴とするPVA系熱溶融性樹脂組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明に使用するα−オレフィンまたはω
−ヒドロキシ−α−オレフィンを共重合単位として含有
するPVA共重合体(A)におけるPVAとしては、種
々のPVAが使用可能である。ビニルエステルを共重合
した後、ケン化して得られる重合体であり、ビニルエス
テルとしては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビ
ニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどが
挙げられるが、工業的に生産され、コスト的に有利な酢
酸ビニルが通常使用される。
【0009】α−オレフィンとしては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセンなどの炭
素数が2〜30のα−オレフィンが挙げられる。共重合
単位がエチレンの場合には、α−オレフィンの含有量は
2〜20モル%が望ましく、さらに好ましくは4〜15
モル%である。α−オレフィンの含有量が2モル%未満
では共重合の効果が少ないおそれがあり、20モル%を
越える場合には、成形物の水溶性や水分散性が悪くなる
おそれがある。また、共重合体単位が炭素数3〜30ま
でのα−オレフィンの場合には、α−オレフィンの含有
量は0.5〜10モル%が望ましい。含有量が0.5モ
ル%未満では共重合した効果が少ないおそれがあり、1
0モル%を越える場合には、得られた変性PVAの重合
度が低くなり、成形物の強度や靱性が小さく、成形物の
水溶性や水分散性が悪くなるおそれがある。
【0010】ω−ヒドロキシ−α−オレフィンとして
は、分子の末端に水酸基を有するα−オレフィンであ
り、4−ヒドロキシ−1−ブテン、5−ヒドロキシ−1
−ペンテン、6−ヒドロキシ−1−ヘキセン、7−ヒド
ロキシ−1−オクテンなど炭素数4〜20のα−オレフ
ィンの分子末端に水酸基を有する化合物である。この中
でも7−ヒドロキシ−1−オクテンが好ましい。ω−ヒ
ドロキシ−α−オレフィンの含有量は0.5〜10モル
%であることが望ましい。含有量が0.5モル%未満で
は共重合した効果が少なくなるおそれがあり、10モル
%を越える場合には、得られた変性PVAの重合度が低
くなり、成形物にしたときの強度や靱性が小さくなるお
それがある。
【0011】α−オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−オ
レフィンを含有するPVA共重合体(A)におけるPV
Aの重合度は、特に制限されるものではないが、通常、
200〜5000の範囲で用いられ、フィルム、シー
ト、ボトルなど成形物により要求される性能により決定
される。α−オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−オレフ
ィンを含有するPVA共重合体(A)のケン化度は熱溶
融可能であれば特に限定はなく、広い範囲で使用可能で
ある。この際、水溶性を維持したい場合は80モル%以
上が好ましい。
【0012】本発明で使用するPVA共重合体(A)
は、本発明の効果を損なわない範囲であれば他の共重合
可能な単量体と共重合したものでもよく、また連鎖移動
剤を使用してポリマー末端を修飾したものも使用するこ
とができる。
【0013】酢酸ビニルエステルと共重合可能な他の単
量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イソクロトン酸などの重合性モノカルボン酸
類:マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの重合性ジ
カルボン酸類:無水マレイン酸などの重合性ジカルボン
酸無水物:重合性モノカルボン酸類および重合性ジカル
ボン酸類のエステル類や塩類:アクリルアミド、メタク
リルアミドなどの重合性酸アミド類:アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどのアクリ
ル酸エステル類:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸エステル
類:塩化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル
類:塩化ビニリデン、弗化ビニリデンなどのハロゲン化
ビニリデン類:アリルグリシジルエーテル、グリシジル
メタクリレートなどのグリシジル基を有する単量体:メ
チルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i
−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテ
ル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエー
テル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエー
テルなどのビニルエーテル類:アクリロニトリル、メタ
アクリロニトリルなどのニトリル類:酢酸アリル、塩化
アリル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキ
シプロピレンアリルエーテルなどのアリル化合物:ビニ
ルトリメトキシシランなどのビニルシリル化合物、酢酸
イソプロペニルなどが挙げられるが、これに限らない。
【0014】ポリマー末端を修飾する連鎖移動剤として
は、アルデヒド類、メルカプタン類、ハロゲン含有化合
物などを挙げることができるが、これに限らない。
【0015】本発明に用いられるヒドラジン系化合物
(B)としては、各種のものが使用され、ヒドラジン、
ヒドラジンヒドラート、ヒドラジンの1水和物もしくは
塩、ホルムヒドラジド、アセトヒドラジド、プロピオン
酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、メチルカルバゼ
ート、エチルカルバゼート、セミカルバジド塩酸塩、ス
テアリン酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、p−ヒ
ドロキシ安息香酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、1
−ナフトエ酸ヒドラジド、カルボヒドラジド、シュウ酸
ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒド
ラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラ
ジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジ
ド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジ
ド、ドデカンジオヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラ
ジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒド
ラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒドラジド、4,4′−
ビスベンゼンジヒドラジド、1,4−シクロヘキサンジ
ヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジ
ド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、N,N′−ヘキサメチ
レンビスセミカルバジド、イタコン酸ジヒドラジド、エ
チレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド、クエン酸トリ
ヒドラジド、1,2,3−ベンゼントリヒドラジド、
1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、ニトリ
ロ酢酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸
トリヒドラジド、ピロメリット酸テトラヒドラジド、お
よびN−アミノポリアクリルアミドなどの分子内にヒド
ラジノ基またはヒドラジド基を有する化合物および上記
ヒドラジン化合物にケトン化合物を反応させた、カルボ
ヒドラジドジアセトンヒドラゾン、アジピン酸ジヒドラ
ジドジアセトンヒドラゾンなどのヒドラジン誘導体を使
用することができるが、これに限らない。
【0016】また、上記のヒドラジン系化合物(B)の
含有量は、PVA共重合体(A)100重量部に対し、
0.005〜20重量部であり、好ましくは、0.01
〜10重量部である。ヒドラジン系化合物の含有量が
0.005重量部未満であると、黄変防止効果は不十分
である。また、20重量部を越えると、黄変防止効果は
頭打ちとなり、コスト的に不利であったり、PVA系樹
脂本来の物性が損なわれるという問題がある。
【0017】本発明のα−オレフィン、ω−ヒドロキシ
−α−オレフィンを含有するPVA(A)とヒドラジン
化合物(B)からなる組成物を調整するには、予めPV
A(A)と化合物(B)をブレンドした後、溶融混練し
てペレット化する方法、溶融混練機に別々に一定割合で
仕込みながら混練して、ペレット化するなどの各種の方
法を採用することができる。
【0018】本発明の熱溶融性樹脂組成物には、可塑剤
として一般に用いられているものを本発明の効果を失わ
ない範囲内で混合して使用することもできる。これらの
可塑剤としては、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレ
ングリコールなどの多価アルコール類、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテ
ル類、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェ
ノール誘導体、N−メチルピロリドンなどのアミド化合
物、水などがこれに含まれる。
【0019】また、本発明の熱溶融性樹脂組成物には、
必要に応じて充填剤、着色剤、ガラス繊維や炭素繊維等
の繊維類、香料、発泡剤、増量剤、滑剤、剥離剤、紫外
線吸収剤などの通常の添加剤を適宜配合することができ
る。充填剤として無機物粉体を、形態安定性やブロッキ
ング防止、硬度付与剤として添加することができる。例
えば、タルク、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、酸化
チタン等で、平均粒子径は0.2〜10μmが好まし
い。これらの添加量としては、α−オレフィン、ω−ヒ
ドロキシ−α−オレフィンを含有するPVA(A)10
0重量部に対して0〜100重量部である。
【0020】本発明の熱溶融性樹脂組成物は、長時間連
続して溶融成形を行っても黄変が起きず、着色の少ない
成形物が得られる。溶融成形法としては各種の方法が採
用可能であり、Tダイ押出法、インフレーション成形
法、ダイレクトブロー成形法、中空成形法等の押出成形
法、射出成形法、圧縮成形法をはじめ任意の成形法が可
能である。他の樹脂と共押出成形したり、紙やフィルム
等の他の素材の上に溶融押出によるラミネート加工を行
ってもよい。本発明のα−オレフィン、ω−ヒドロキシ
−α−オレフィンを含有するPVA(A)とヒドラジン
化合物(B)からなる組成物は、単独で成形するばかり
でなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、
ポリスチレン等の他の汎用樹脂とブレンドしたり、積層
したりすることができる。このようにして得られた成形
物は疎水性樹脂の親水性付与や水に対する濡れ性の改良
ができ、さらに、成形後にヒドラジン樹脂部分を水で溶
解、除去することによって中空成形物やポーラスな成形
物が得られる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。
【0022】実施例1 エチレンと酢酸ビニルを共重合し、ケン化を行い、エチ
レン単位の含有量10モル%、酢酸ビニル成分のケン化
度98モル%、重合度1750の重合体を得た。この変
性PVA粉末100重量部とアジピン酸ジヒドラジド5
重量部を粉体混合した後、下記の条件で熱溶融成形し
て、引取り速度を調整して40μmの厚さのフルムを製
膜した。 成形条件:東洋精機(株)ラボプラストミル 単軸25mmφ、L/D=28、回転数20rpm、T
ダイ有効幅300mm、リップクリアランス0.2m
m、モーター200V定格20A、ペレット化、フィル
ム成形の温度200℃、成形時の吐出量1.5kg/h 得られたフィルムの耐黄変度および強度、伸度を下記の
方法によって評価あるいは測定した。表2に示すよう
に、得られたフィルムは黄変の度合いも少なく、良好な
フィルム物性を示した。
【0023】1.フィルムの耐黄変度評価 上記フィルムを日本電色工業(株)の分光式色差計CO
H−300Aを用いて透過光の黄色度(YI)を測定
し、下記の評価基準に従って耐黄変度を評価した。 (評価基準) ◎:YI=10.0未満 ○:YI=10.0以上15.0未満 △:YI=15.0以上20.0未満 ×:YI=20.0越える 2.強度、伸度 上記フィルムの東洋精機(株)製ストログラフR3型を
用いて、チャック間距離30mm、引張速度50mm/
分の条件下でフィルムが破断するときの強度および伸度
を測定した。 3.総合評価 上記各評価を総合的に下記の評価基準に従って評価し
た。 (評価基準) ○:フィルムの強度、伸度ともに高く、溶融成形時の黄
変が少ない。 ×:フィルムの強度、伸度、溶融成形時の黄変におい
て、この内1つ以上の性能が劣っている。
【0024】実施例2 アジピン酸ジヒドラジド0.01重量部を配合した以外
は実施例1と同様にしてフィルム成形を行った。表2に
示すように、得られたフィルムは黄変の度合いも少な
く、良好なフィルム物性を示した。
【0025】実施例3 エチレン変性度15モル%の変性PVAを使用し、アジ
ピン酸ジヒドラジド10重量部を配合した以外は実施例
1と同様にしてフィルム成形を行った。表2に示すよう
に、得られたフィルムは黄変の度合いも少なく、良好な
フィルム物性を示した。
【0026】実施例4 エチレン変性度5モル%、ケン化度88.5モル%の部
分ケン化変性PVAを使用し、ヒドラジン1重量部を配
合した以外は実施例1と同様にしてフィルム成形を行っ
た。表2に示すように、得られたフィルムは黄変の度合
いも少なく、良好なフィルム物性を示した。
【0027】実施例5 7−ヒドロキシ−1−オクテンと酢酸ビニルを共重合
し、ケン化を行い、7−ヒドロキシ−1−オクテン単位
の含有量5モル%、酢酸ビニル成分のケン化度99.4
モル%、重合度1700の重合体を得た。この7−ヒド
ロキシ−1−オクテン基含有変性PVA100重量部と
イソフタル酸ジヒドラジド1重量部を配合した以外は実
施例1と同様に、フィルム成形した。表2に示すよう
に、得られたフィルムは黄変の度合いも少なく、良好な
フィルム物性を示した。
【0028】比較例1 実施例1のアジピン酸ジヒドラジドを0.001重量部
配合した以外は、実施例1と同様にして、フィルム成形
を行った。表2に示すように、得られたフィルムには着
色が認められた。
【0029】比較例2 実施例4のヒドラジン化合物(B)を配合しない以外
は、実施例4と同様にして、フィルム成形を行った。表
2に示すように、得られたフィルムには着色が認められ
た。
【0030】比較例3 実施例5のイソフタル酸ジヒドラジドを配合しない以外
は、実施例5と同様にして、フィルム成形を行った。表
2に示すように、得られたフィルムには着色が認められ
た。
【0031】比較例4 実施例1のアジピン酸ジヒドラジド30重量部を配合し
たほかは、実施例1と同様にしてフィルム成形を行っ
た。表2に示すように、得られたフィルムの黄変の度合
いは少なかったが、フィルム強度、伸度が著しく劣って
いた。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明の熱溶融性樹脂組成物は、溶融成
形時における熱安定性に優れ、得られた成形物の強靱性
が良好である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−オレフィンまたはω−ヒドロキシ−
    α−オレフィンを共重合単位として含有するポリビニル
    アルコール共重合体(A)100重量部に対して、ヒド
    ラジン系化合物(B)0.005〜20重量部を配合し
    てなることを特徴とするポリビニルアルコール系熱溶融
    性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015115359A1 (ja) * 2014-01-28 2015-08-06 株式会社クラレ 光学フィルム製造用原反フィルム

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