JP6825358B2 - 水溶性フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールを「PVA」と略記することがある。)を含有してなる水溶性フィルム(以下、「PVA系フィルム」と記載することがある。)の製造方法に関し、更に詳しくは、水溶性フィルムの溶解性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性にも優れた水溶性フィルムの製造方法に関するものである。
PVA系フィルムは、熱可塑性樹脂でありながら水溶性を有するPVA系樹脂からなるフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリオレフィンフィルム等の包装用フィルム等にも通常よく用いられる疎水性フィルムとは、フィルムの諸物性や手触り感等が大きく異なるものである。
そして、従来、PVA系樹脂の水溶性を活かして、農薬や洗剤等の各種薬剤をPVA系樹脂のフィルムからなる袋に入れた薬剤の分包(ユニット包装)が提案され、幅広い用途に用いられている。
かかる用途に用いる水溶性ユニット包装袋として、例えば、PVA100重量部に対して、可塑剤5〜30重量部、澱粉1〜10重量部及び界面活性剤0.01〜2重量部を配合してなる水溶性フィルム(例えば、特許文献1参照。)や、20℃における4重量%水溶液粘度が10〜35mPs・s、平均ケン化度80.0〜99.9モル%、アニオン性基変性量1〜10モル%のアニオン性基変性PVA系樹脂(A)100重量部に対して、可塑剤(B)20〜50重量部、フィラー(C)2〜30重量部、界面活性剤(D)0.01〜2.5重量部を含有してなる樹脂組成物からなる水溶性フィルム(例えば、特許文献2参照。)等が知られている。
特開2001−329130号公報 特開2004−161823号公報
上記特許文献1及び2に開示の水溶性フィルムは、水溶性に優れるものであり、液体洗剤等を包装して薬剤包装体として用いることができる。
一方で、フィルム製膜においては、カールの発生が懸念されるものであり、これを防止するためには、高温での熱処理が必要となってくる。
しかしながら、高温での熱処理を行うと、フィルムのPVA系樹脂が結晶化しやすい点から水シール性、水溶性等の諸物性の低下を招くと考えられている。そのため、相反する物性である、水シール性及び水溶性と、カール軽減とを両立させるのは困難であり、上記特許文献1及び2においても、更なる改善の余地があった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、熱処理を行った水溶性フィルムにおいて、相反する物性である、水シール性及び溶解性とカール軽減とを両立することができる水溶性フィルムの製造方法を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究した結果、PVA系樹脂を主成分とする水溶性フィルムの製造方法において、熱処理後の水溶性フィルムを短時間で急速冷却することにより、フィルムの水溶性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性にも優れる水溶性フィルムを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、PVA系樹脂(A)を含有する水溶性フィルムの製造方法であって、上記PVA系樹脂(A)が、平均ケン化度80〜90モル%の未変性PVA、および平均ケン化度85〜99.9モル%の変性PVA系樹脂の少なくとも一方を含み、
下記工程[I]及び[II]の順に行うことを特徴とする水溶性フィルムの製造方法をその要旨とする。
工程[I]:PVA系樹脂(A)を含有する製膜原料を製膜し、乾燥することによりフィルムを得る工程。
工程[II]:乾燥後のフィルムを95〜135℃で熱処理した後、20秒以内の間にフィルムを40℃以下にまで冷却する工程。
本発明の水溶性フィルムは、PVA系樹脂(A)を含有する水溶性フィルムの製造方法であって、上記PVA系樹脂(A)が、平均ケン化度80〜90モル%の未変性PVA、および平均ケン化度85〜99.9モル%の変性PVA系樹脂の少なくとも一方を含み、
下記工程[I]及び[II]を順に行うことを特徴とする水溶性フィルムの製造方法であるため、得られる水溶性フィルムは、溶解性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性にも優れる。
工程[I]:PVA系樹脂(A)を含有する製膜原料を製膜し、乾燥することによりフィルムを得る工程。
工程[II]:乾燥後のフィルムを95〜135℃で熱処理した後、20秒以内の間にフィルムを40℃以下にまで冷却する工程。
また、上記乾燥後のフィルムの含水率が6〜25重量%であると、得られる水溶性フィルムは、より溶解性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性にも優れる。
さらに、上記熱処理を1〜120秒間行うと、得られる水溶性フィルムは、一層溶解性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性にも優れる。
そして、上記PVA系樹脂(A)が、アニオン性基変性PVA系樹脂を含有してなる水溶性フィルムの製造方法であると、得られる水溶性フィルムは、より一層溶解性に優れる。
また、可塑剤(B)を含有してなる上記水溶性フィルムの製造方法であると、薬剤包装体とする場合に水溶性フィルムに柔軟性を持たせることができる。
更に、可塑剤(B)の含有量が、PVA系樹脂(A)100重量部に対して20重量部以上である上記水溶性フィルムの製造方法であると、液体薬剤等の液体を包装して包装体とした状態であっても経時での水溶性フィルムの強靭さを損なわず、また、機械強度に優れるようになる。
そして、水溶性フィルムの含水率が3〜15重量%である上記水溶性フィルムの製造方法であると、機械強度及びシール性により優れるようになる。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、これらの内容に特定されるものではない。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを意味するものである。
本発明は、PVA系樹脂(A)を含有する製膜原料を製膜することにより得られる水溶性フィルムの製造方法である。以下、製膜原料の各種成分について説明する。
〔PVA系樹脂(A)〕
本発明の製膜原料として用いられるPVA系樹脂(A)は、未変性PVAや変性PVA系樹脂が挙げられる。
本発明で用いるPVA系樹脂(A)の平均ケン化度は、80モル%以上であることが好ましく、特には82〜99.9モル%、更には85〜98.5モル%、殊には90〜97モル%であることが好ましい。また、PVA系樹脂(A)として、未変性PVAを用いる場合には、その平均ケン化度は、80〜90モル%で、特には82〜90モル%、更には85〜90モル%であることが好ましい。そして、PVA系樹脂(A)として、変性PVA系樹脂を用いる場合には、その平均ケン化度は、85〜99.9モル%であり、更には90〜98モル%であることが好ましい。更に、PVA系樹脂(A)として、アニオン性基変性PVA系樹脂を用いる場合には、その平均ケン化度は、85モル%以上であることが好ましく、特には88〜99モル%、更には90〜97モル%であることが好ましい。かかる平均ケン化度が小さすぎると、包装対象である薬剤のpHによっては経時的に水溶性フィルムの水への溶解性が低下する傾向がある。なお、平均ケン化度が大きすぎると製膜時の熱履歴により水への溶解性が大きく低下する傾向がある。
また、本発明で用いるPVA系樹脂(A)の重合度は一般的に水溶液粘度で示すことができ、20℃における4重量%水溶液粘度は、5〜50mPa・sであることが好ましく、更には13〜45mPa・s、特には17〜40mPa・sであることが好ましい。また、PVA系樹脂(A)として、未変性PVAを用いる場合には、未変性PVAの20℃における4重量%水溶液粘度は、5〜50mPa・sであることが好ましく、更には13〜45mPa・s、特には17〜40mPa・sであることが好ましい。そして、PVA系樹脂(A)として、変性PVA系樹脂を用いる場合には、変性PVA系樹脂の20℃における4重量%水溶液粘度は、5〜50mPa・sであることが好ましく、更には13〜40mPa・s、特には17〜30mPa・sであることが好ましい。かかる粘度が小さすぎると、包装材料としての水溶性フィルムの機械的強度が低下する傾向があり、一方、大きすぎると製膜時の水溶液粘度が高く生産性が低下する傾向がある。
なお、上記の平均ケン化度は、JIS K 6726 3.5に準拠して測定され、4重量%水溶液粘度は、JIS K 6726 3.11.2に準じて測定される。
本発明で用いる変性PVA系樹脂としては、アニオン性基変性PVA系樹脂、カチオン性基変性PVA、ノニオン性基変性PVA系樹脂等が挙げられる。なかでも、水に対する溶解性の点で、アニオン性基変性PVA系樹脂を用いることが好ましい。アニオン性基の種類としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、耐薬品性及び経時安定性の点で、カルボキシル基、スルホン酸基、特にはカルボキシル基が好ましい。
上記アニオン性基変性PVA系樹脂の変性量は、1〜10モル%であることが好ましく、更に好ましくは2〜9モル%、特に好ましくは2〜8モル%、殊に好ましくは3〜7モル%である。かかる変性量が少なすぎると、水に対する溶解性が低下する傾向があり、多すぎるとPVA系樹脂の生産性が低下したり、生分解性が低下したりする傾向があり、また、ブロッキングを引き起こしやすくなる傾向がある。
本発明において、上記のPVA系樹脂(A)はそれぞれ単独で用いることもできるし、また、未変性PVAと変性PVA系樹脂を併用すること、更に、ケン化度、粘度、変性種、変性量等が異なる2種以上を併用することなどもできる。中でも、本発明においては、PVA系樹脂(A)が、変性PVA系樹脂を含有することが好ましい。とりわけアニオン性基変性PVA系樹脂を含有すること、または、アニオン性基変性PVAと未変性PVAを含有することが好ましく、特にはシール部分の接着性に優れる点で、アニオン性基変性PVA系樹脂と未変性PVAを含有することが好ましい。
変性PVA系樹脂と未変性PVAの含有割合(重量比)については、95/5〜60/40であることが好ましく、特には94/6〜70/30、更には93/7〜80/20であることが好ましい。かかる含有重量割合が小さすぎると水への溶解性が低下する傾向があり、大きすぎるとシール性が低下する傾向がある。
また、上記変性PVA系樹脂と未変性PVAの併用に際しては、未変性PVAは、特に20℃における4重量%水溶液粘度が、5〜50mPa・sであることが好ましく、更には8〜45mPa・s、特には12〜40mPa・s、殊には15〜35mPa・sであることが好ましい。かかる粘度が小さすぎると、包装材料としての水溶性フィルムの機械的強度が低下する傾向があり、一方、大きすぎると製膜時の水溶液粘度が高く生産性が低下する傾向がある。
次に、本発明で用いるPVA系樹脂(A)は、例えば、以下の通り製造される。
未変性PVAは、公知の方法に従って、ビニルエステル系化合物を重合して得られるビニルエステル系重合体をケン化することにより製造することができる。
かかるビニルエステル系化合物としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。なかでも、ビニルエステル系化合物として、酢酸ビニルを用いることが好ましい。上記ビニルエステル系化合物は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
変性PVA系樹脂も、公知の方法に従って、上記ビニルエステル系化合物と、ビニルエステル系化合物と共重合可能な変性基を有する不飽和単量体とを共重合させた後、ケン化する方法または、未変性PVAを後変性する方法等により製造することができる。
本発明においては、上記ビニルエステル系化合物と共重合可能な以下の不飽和単量体を共重合させてもよいが、変性PVA系樹脂を得る場合は、以下の単量体のうち、変性基を有する不飽和単量体を共重合させる必要がある。不飽和単量体としては、例えば、エチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類及びそのアシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。なお、上記共重合可能な単量体の含有割合は、通常、ビニルエステル系化合物と共重合可能な不飽和単量体の合計に対して10モル%以下である。
また、変性PVA系樹脂としては、側鎖に一級水酸基を有するもので、例えば、一級水酸基の数が、通常1〜5個、好ましくは1〜2個、特に好ましくは1個であるものも挙げられる。とりわけ、一級水酸基以外にも二級水酸基を有することが好ましく、例えば、側鎖に1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂、側鎖にヒドロキシアルキル基を有するPVA系樹脂等が挙げられる。かかる側鎖に1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂は、例えば、(i)酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(ii)酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸する方法、(iii)酢酸ビニルと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法、(iv)酢酸ビニルとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法等により製造することができる。
PVA系樹脂(A)の調製における重合方法としては、例えば、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等、公知の重合方法を任意に用いることができるが、通常、メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等の低級アルコールを溶媒とする溶液重合法により行われる。かかる溶液重合において単量体の仕込み方法としては、変性PVA系樹脂の場合、まず、ビニルエステル系化合物の全量と、例えば前記のカルボキシル基を有する不飽和単量体の一部を仕込み、重合を開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中に連続的にまたは分割的に添加する方法、前記のカルボキシル基を有する不飽和単量体を一括仕込みする方法等任意の方法を用いることができる。
重合触媒としては、重合方法に応じて、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系触媒、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物触媒等の公知の重合触媒を適宜選択することができる。また、重合の反応温度は50℃〜重合触媒の沸点程度の範囲から選択される。
ケン化にあたっては、得られた共重合体をアルコールに溶解してケン化触媒の存在下に行なわれる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等の炭素数1〜5のアルコールが挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。また、アルコール中の共重合体の濃度は、20〜50重量%の範囲から選択される。
ケン化触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用いることができ、また、酸触媒を用いることも可能である。ケン化触媒の使用量はビニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量にすることが好ましい。これらのケン化触媒は、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記変性PVA系樹脂におけるカルボキシル基変性PVA系樹脂は、任意の方法で製造することができ、例えば、(I)カルボキシル基を有する不飽和単量体とビニルエステル系化合物を共重合した後にケン化する方法、(II)カルボキシル基を有するアルコールやアルデヒドあるいはチオール等を連鎖移動剤として共存させてビニルエステル系化合物を重合した後にケン化する方法等が挙げられる。
(I)または(II)の方法におけるビニルエステル系化合物としては、上記のものを用いることができるが、酢酸ビニルを用いることが好ましい。
上記(I)の方法におけるカルボキシル基を有する不飽和単量体としては、例えば、エチレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)、またはエチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等)、またはエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル等)〔但し、これらのジエステルは共重合体のケン化時に加水分解によりカルボキシル基に変化することが必要である。〕、またはエチレン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸等)、あるいはエチレン性不飽和モノカルボン酸((メタ)アクリル酸、クロトン酸等)等の単量体、及びそれらの塩が挙げられる、中でもマレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、マレイン酸塩、無水マレイン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、(メタ)アクリル酸等を用いることが好ましく、更には、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、マレイン酸塩、無水マレイン酸、特にはマレイン酸モノアルキルエステルを用いることが好ましい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記(II)の方法においては、特に連鎖移動効果の大きいチオールに由来する化合物が有効であり、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006825358
Figure 0006825358
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また、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の塩も挙げられる。具体的には、例えば、メルカプト酢酸塩、2−メルカプトプロピオン酸塩、3−メルカプトプロピオン酸塩、2−メルカプトステアリン酸塩等が挙げられる。これらの化合物は、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記カルボキシル基変性PVA系樹脂の製造方法としては、上記方法に限らず、例えば、PVA系樹脂(部分ケン化物または完全ケン化物)にジカルボン酸、アルデヒドカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等の水酸基と反応性のある官能基をもつカルボキシル基含有化合物を後反応させる方法等も実施可能である。
また、スルホン酸基で変性されたスルホン酸変性PVA系樹脂を用いる場合は、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の共重合成分を、ビニルエステル系化合物と共重合した後、ケン化する方法、ビニルスルホン酸もしくはその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸もしくはその塩等をPVA系樹脂にマイケル付加させる方法等により製造することができる。
一方、上記未変性PVAを後変性する方法としては、未変性PVAをアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、オキシアルキレン化する方法等が挙げられる。
なお、上記カルボキシル基を有する不飽和単量体、ビニルエステル系化合物以外に、その他の一般の単量体を、水溶性を損なわない範囲で含有させて重合を行なってもよく、これらの単量体としては、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステル、飽和カルボン酸のアリルエステル、α−オレフィン、アルキルビニルエーテル、アルキルアリルエーテル、その他に(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニル等を用いることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
〔可塑剤(B)〕
本発明では、上記PVA系樹脂(A)を製膜原料として製膜し、水溶性フィルムを製造するが、その際、可塑剤(B)を含有させることが水溶性フィルムに柔軟性を持たせる点で好ましく、下記の2種の可塑剤(B)を併用することがより好ましい。
かかる可塑剤(B)の1種は、融点が80℃以上である多価アルコール(b1)(以下、可塑剤(b1)と略記することがある。)であり、もう1種は、融点が50℃以下である多価アルコール(b2)(以下、可塑剤(b2)と略記することがある。)であることが水溶性フィルム製造時や包装体製造時の強靭さ及び液体薬剤用の包装体とした際の経時的な形状安定性の点で好ましい。
上記の融点が80℃以上である多価アルコール(b1)としては、糖アルコール、単糖類、多糖類の多くが適用可能であるが、中でも、例えば、サリチルアルコール(83℃)、カテコール(105℃)、レゾルシノール(110℃)、ヒドロキノン(172℃)、ビスフェノールA(158℃)、ビスフェノールF(162℃)、ネオペンチルグリコール(127℃)等の2価アルコール、フロログルシノール(218℃)等の3価アルコール、エリスリトール(121℃)、トレイトール(88℃)、ペンタエリスリトール(260℃)等の4価アルコール、キシリトール(92℃)、アラビトール(103℃)、フシトール(153℃)、グルコース(146℃)、フルクトース(104℃)等の5価アルコール、マンニトール(166℃)、ソルビトール(95℃)、イノシトール(225℃)等の6価アルコール、ラクチトール(146℃)、スクロース(186℃)、トレハロース(97℃)等の8価アルコール、マルチトール(145℃)等の9価以上のアルコールが挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。なお、上記( )内は、各化合物の融点を示す。
上記の中でも、水溶性フィルムの引張強度の点で融点が85℃以上、特には90℃以上のものが好ましい。なお、融点の上限は300℃、特には200℃が好ましい。
更に、本発明では、可塑剤(b1)の中でも1分子中の水酸基の数が4個以上であることがPVA系樹脂との相溶性の点で好ましく、更に好ましくは5〜10個、特に好ましくは6〜8個であり、具体的には、例えば、ソルビトール、スクロース、トレハロース等が好適なものとして挙げられる。
また、本発明においては、可塑剤(b1)として、水溶性フィルムの強靭さの点で、分子量が150以上であることが好ましく、更には160〜500、特には180〜400であることが好ましく、具体的には、例えば、ソルビトール、スクロース等が好適なものとして挙げられる。
一方、融点が50℃以下である多価アルコール(b2)としては、脂肪族系アルコールの多くが適用可能であり、例えば、好ましくは、エチレングリコール(−13℃)、ジエチレングリコール(−11℃)、トリエチレングリコール(−7℃)、プロピレングリコール(−59℃)、テトラエチレングリコール(−5.6℃)、1,3−プロパンジオール(−27℃)、1,4−ブタンジオール(20℃)、1,6−ヘキサンジオール(40℃)、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール等の2価アルコール、グリセリン(18℃)、ジグリセリン、トリエタノールアミン(21℃)等の3価以上のアルコールが挙げられる。そして、水溶性フィルムの柔軟性の点で融点が30℃以下、特には20℃以下のものが好ましい。なお、融点の下限は通常−80℃であり、好ましくは−10℃、特に好ましくは0℃である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。なお、上記( )内は、各化合物の融点を示す。
更に、本発明では、可塑剤(b2)の中でも1分子中の水酸基の数が4個以下、特には3個以下であることが室温(25℃)近傍での柔軟性を制御しやすい点で好ましく、具体的には、例えば、グリセリン等が好適である。
また、本発明においては、可塑剤(b2)として、柔軟性を制御しやすい点で、分子量が100以下であることが好ましく、更には50〜100、特には60〜95であることが好ましく、具体的には、例えば、グリセリン等が挙げられる。
本発明においては、上記の可塑剤(b1)や(b2)以外の可塑剤(b3)を併用することもでき、かかる可塑剤(b3)としては、例えば、トリメチロールプロパン(58℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、カルビトール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類、ジブチルエーテル等のエーテル類、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸、クエン酸、アジピン酸等のカルボン酸類、シクロヘキサノン等のケトン類、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、イミダゾール化合物等のアミン類、アラニン、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン、システイン等のアミノ酸類等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
本発明では、可塑剤(B)の含有量は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、20重量部以上であることが好ましく、特には25〜70重量部、更には30〜60重量部、殊には35〜50重量部であることが好ましい。かかる可塑剤(B)の含有量が少なすぎると液体薬剤等の液体を包装して包装体とした場合に経時で水溶性フィルムの強靭さを損なう傾向がある。なお、多すぎると機械強度が低下する傾向にある。
上記の可塑剤(b1)と可塑剤(b2)について、その含有重量割合(b1/b2)が0.1〜5であることが好ましく、より好ましくは0.35〜4.5、特に好ましくは0.4〜4、更に好ましくは0.5〜3.5、殊に好ましくは0.7〜3である。かかる含有重量割合が小さすぎると水溶性フィルムが柔らかくなりすぎる傾向があり、低温でのシール強度が低下する傾向があり、また、ブロッキングが生じやすくなる傾向があり、大きすぎると水溶性フィルムが硬くなりすぎる傾向があり、低湿環境下でもろくなる傾向がある。
また、上記の可塑剤(b1)と可塑剤(b2)の含有量としては、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、可塑剤(b1)が5〜40重量部、更には8〜30重量部、特には10〜25重量部であることが好ましく、可塑剤(b2)が5〜40重量部、更には10〜35重量部、特には15〜30重量部であることが好ましい。
かかる可塑剤(b1)が少なすぎると水溶性フィルムが柔らかくなりすぎて、ブロッキングが生じやすくなる傾向があり、多すぎると水溶性フィルムが硬くなりすぎる傾向があり、低湿環境下でもろくなる傾向がある。また、可塑剤(b2)が少なすぎると水溶性フィルムが硬くなりすぎる傾向があり、低湿環境下でもろくなる傾向があり、多すぎると水溶性フィルムが柔らかくなりすぎて、ブロッキングが生じやすくなる傾向がある。
更に、可塑剤(B)全体に対して、可塑剤(b1)及び可塑剤(b2)の合計量が70重量%以上であることが好ましく、更には80重量%以上、特には87重量%以上、殊には90重量%以上、更には95重量%以上であることが好ましい。殊に好ましくは可塑剤(B)全体が上記可塑剤(b1)及び可塑剤(b2)のみからなる場合である。かかる可塑剤(b1)と(b2)の合計量が少なすぎると機械強度が低下する傾向がある。
更に本発明においては、通常、更に、フィラー(C)や界面活性剤(D)等を製膜原料に含有させることが好ましい。
〔フィラー(C)〕
本発明で用いられるフィラー(C)は、耐ブロッキング性の目的で含有されるものであり、具体例としては、無機フィラーや有機フィラーが挙げられ、中でも有機フィラーが好ましい。また、平均粒子径としては、0.1〜50μmであることが好ましく、更には0.5〜40μmであることが好ましい。なお、上記平均粒子径は、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置等で測定することができる。
かかる無機フィラーとしては、その平均粒子径が1〜10μmのものであることが好ましく、かかる平均粒子径が小さすぎると水溶性フィルムの水中への分散性の効果が少ない傾向があり、大きすぎると水溶性フィルムを成型加工するときに引き伸ばされた際にピンホールとなったり、外観が低下したりする傾向がある。
無機フィラーの具体例としては、例えば、タルク、クレー、二酸化ケイ素、ケイ藻土、カオリン、雲母、アスベスト、石膏、グラファイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ウィスカー状炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドーソナイト、ドロマイト、チタン酸カリウム、カーボンブラック、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、加工鉱物繊維、炭素繊維、炭素中空球、ベントナイト、モンモリロナイト、銅粉、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アルミニウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、クロム酸カリウム、クエン酸カルシウム等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
有機フィラーとしては、その平均粒子径が0.5〜50μmのものであることが好ましく、より好ましくは1〜40μm、特に好ましくは2〜30μm、更に好ましくは3〜25μmである。かかる平均粒子径が小さすぎるとコストが高くなる傾向があり、大きすぎると水溶性フィルムが成型加工で引き伸ばされた際にピンホールとなる傾向がある。
かかる有機フィラーとしては、例えば、澱粉、メラミン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂の他、ポリ乳酸等の生分解性樹脂等が挙げられる。有機フィラーとして、特にはポリメチル(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、澱粉等の生分解性樹脂が好適に用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記の澱粉としては、例えば、生澱粉(トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キッサバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、モロコシ澱粉、コメ澱粉、マメ澱粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉等)、物理的変性澱粉(α−澱粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等)、酵素変性澱粉(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、アミロース等)、化学分解変性澱粉(酸処理澱粉、次亜塩素酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等)、化学変性澱粉誘導体(エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉等)等が挙げられる。中でも入手の容易さや経済性の点から、生澱粉、とりわけトウモロコシ澱粉、コメ澱粉を用いることが好ましい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記フィラー(C)の含有量については、PVA系樹脂(A)100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましく、更には2〜25重量部、特には2.5〜20重量部であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると耐ブロッキング性が低下する傾向があり、多すぎると水溶性フィルムが成型加工で引き伸ばされた際にピンホールとなる傾向がある。
〔界面活性剤(D)〕
本発明で用いられる界面活性剤(D)としては、水溶性フィルム製造時のキャスト面からの剥離性改善の目的で含有されるものであり、通常、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルノニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル等が挙げられ、1種または2種以上併用して用いられる。中でも、製造安定性の点でポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテルが好適である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
かかる界面活性剤(D)の含有量については、PVA系樹脂(A)100重量部に対して0.01〜3重量部であることが好ましく、更には0.1〜2.5重量部、特には0.5〜2重量部であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると製膜装置のキャスト面と製膜した水溶性フィルムとの剥離性が低下して生産性が低下する傾向があり、多すぎると水溶性フィルムを包装体とする場合に実施するシール時のシール強度が低下する等の不都合を生じる傾向がある。
なお、本発明においては、発明の目的を阻害しない範囲で、更に他の水溶性高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)や、香料、防錆剤、着色剤、増量剤、消泡剤、紫外線吸収剤、流動パラフィン類、蛍光増白剤、苦味成分(例えば、安息香酸デナトニウム等)等を含有させることも可能である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
また、本発明においては、黄変抑制の点で酸化防止剤を配合することが好ましい。かかる酸化防止剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸アンモニウム等の亜硫酸塩、酒石酸、アスコルビン酸、チオ硫酸ナトリウム、カテコール、ロンガリット等が挙げられ、中でも亜硫酸塩、特には亜硫酸ナトリウムが好ましい。かかる配合量はPVA系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、更には0.2〜5重量部、特には0.3〜3重量部が好ましい。
<水溶性フィルムの製造方法>
本発明は、PVA系樹脂(A)を含有し、下記工程[I]及び[II]を順に行う水溶性フィルムの製造方法である。
工程[I]:ポリビニルアルコール系樹脂(A)を含有する製膜原料を製膜し、乾燥することによりフィルムを得る工程。
工程[II]:乾燥後のフィルムを95〜135℃で熱処理した後、20秒以内の間にフィルムを40℃以下にまで冷却する工程。
すなわち、本発明は、工程[I]により熱処理前水溶性フィルムを得て、続く工程[II]において該フィルムを熱処理後、短時間で急速に冷却することを特徴とする。
まず上記工程[I]から順に説明する。
工程[I]における製膜原料は、PVA系樹脂(A)を主成分とし、好ましくは更に可塑剤(B)、必要に応じて更に、フィラー(C)及び界面活性剤(D)等を水に溶解させ、水溶液または水分散液とすることにより得ることができる。ここで、主成分とは、水溶性フィルムの特性に大きな影響を与える成分の意味であり、その成分の含有量は、通常、水を除いた製膜原料全体の30重量%以上、好ましくは50重量%以上である。
また、かかる製膜原料の固形分濃度は、10〜50重量%であることが好ましく、特には15〜40重量%、更には20〜35重量%であることが好ましい。かかる濃度が低すぎると水溶性フィルムの生産性が低下する傾向があり、高すぎると粘度が高くなりすぎ、ドープの脱泡に時間を要したり、水溶性フィルム製膜時にダイラインが発生したりする傾向がある。
上記溶解方法としては、通常、常温溶解、高温溶解、加圧溶解等が採用され、中でも、未溶解物が少なく、生産性に優れる点から高温溶解、加圧溶解が好ましい。
溶解温度が、高温溶解の場合には、通常80〜100℃、好ましくは90〜100℃であり、加圧溶解の場合には、通常80〜130℃、好ましくは90〜120℃である。
溶解時間としては、通常1〜20時間、好ましくは2〜15時間、更に好ましくは3〜10時間である。溶解時間が短すぎると未溶解物が残る傾向にあり、長すぎると生産性が低下する傾向にある。
また、溶解工程において、撹拌翼としては、例えば、パドル、フルゾーン、マックスブレンド、ツイスター、アンカー、リボン、プロペラ等が挙げられる。
更に、溶解した後、得られた製膜原料に対して脱泡処理が行われるが、かかる脱泡方法としては、例えば、静置脱泡、真空脱泡、二軸押出脱泡等が挙げられる。中でも静置脱泡、二軸押出脱泡が好ましい。
静置脱泡の温度としては、通常50〜100℃、好ましくは70〜95℃であり、脱泡時間は、通常2〜30時間、好ましくは5〜20時間である。
この製膜原料を製膜することにより熱処理前水溶性フィルムが得られる。
上記製膜に当たっては、例えば、溶融押出法や流延法等の方法を採用することができ、膜厚の精度の点で流延法が好ましい。
流延法においては、上記製膜原料をT−ダイ等のスリットを通過させ、エンドレスベルトやドラムロールの金属表面やポリエチレンテレフタレートフィルム等のプラスチック基材表面等のキャスト面に流延し、乾燥することにより熱処理前フィルムを得ることができる。
例えば、下記の製膜条件にて行うことができる。
吐出部における製膜原料の温度は、60〜98℃であることが好ましく、特には70〜95℃である。かかる温度が低すぎると乾燥時間が長くなり生産性が低下する傾向があり、高すぎると発泡等が生じる傾向がある。
製膜に際して、製膜速度は3〜80m/分であることが好ましく、特には5〜60m/分、更には8〜50m/分であることが好ましい。
本発明において、上記製膜は、例えば、10〜35℃、特には15〜30℃の環境下にて行うことが好ましい。なお、湿度については、通常70%RH以下である。
また、アプリケーターを用いて、製膜原料をポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンフィルム等のプラスチック基材あるいは金属基材上にキャストして、乾燥させて熱処理前フィルムを得ることもできる。
また、乾燥は、熱ロールにて行うこともできるが、その他、フローティングや遠赤処理等も挙げられる。とりわけ、熱ロールにて行うことが生産性の点で好ましい。乾燥温度としては、50〜150℃であることが好ましく、特には70〜130℃、更には80〜120℃であることが好ましく、乾燥時間としては、60〜900秒間であることが好ましく、特には90〜700秒間、更には120〜400秒間であることが好ましい。
また、熱処理前水溶性フィルムの含水率は、通常6〜25重量%であることが好ましく、特には8〜20重量%、更には10〜15重量%であることが好ましい。
なお、本発明において含水率は、JIS K 6726 3.4に準拠して測定され、得られた揮発分の値を含水率とする。
熱処理前水溶性フィルムの厚みとしては、用途等により適宜選択されるものであるが、好ましくは10〜130μm、更には15〜120μm、特には20〜110μmであることが好ましい。かかる厚みが薄すぎると水溶性フィルムの機械的強度が低下する傾向があり、厚すぎると水への溶解速度が遅くなる傾向があり、製膜効率も低下する傾向がある。
かくして、上記工程[I]を経ることにより、熱処理前水溶性フィルムを得ることができる。得られた熱処理前水溶性フィルムは、その後、工程[II]を行う。なお、本発明においては、工程[II]の前および/または後に、エンボス模様や微細凹凸模様、特殊彫刻柄等の凹凸加工や、他の工程を行ってもよい。
つぎに工程[II]について説明する。
一般的に、水溶性フィルムに熱処理を行うと耐カール性が向上するが、溶解性及び水シール性等の物性が低下する。そこで、本発明は、耐カール性、溶解性及び水シール性に優れる水溶性フィルムとするために、乾燥後のフィルムを熱処理した後、短時間に急速冷却することを特徴とする。
上記フィルムの熱処理においては、(1)熱ロールに接触させる方法、(2)熱室を通過させる方法(フローティングや遠赤処理等)等が挙げられるが、とりわけ、(1)熱ロールに接触させる方法にて行うことが生産性の点で好ましい。熱処理温度としては、80〜135℃であり、特には85〜130℃であることが好ましく、熱処理時間としては、1〜120秒間であることが好ましく、特には3〜110秒間、更には5〜100秒間であることが好ましい。
本発明においては、熱処理後のフィルムを所定温度以下に急冷する必要がある。
すなわち、熱処理後の水溶性フィルムは、20秒以内、好ましくは15秒以内に、フィルムの温度を40℃以下、好ましくは20℃以下にまで冷却する。ここで、上記時間の下限は、通常1秒であり、上記フィルムの温度の下限は、通常5℃である。
上記冷却には、(3)冷却ロールに接触させる方法、(4)冷却室を通過させる方法等が挙げられるが、とりわけ、(3)冷却ロールに接触させる方法にて行うことが生産性の点で好ましい。冷却ロールの表面温度としては、0〜20℃であり、特には5〜15℃であることが好ましい。
本発明で製造される水溶性フィルムの厚みとしては、用途等により適宜選択されるものであるが、好ましくは10〜120μm、更には30〜110μm、特には45〜100μmであることが好ましい。かかる厚みが薄すぎると水溶性フィルムの機械的強度が低下する傾向があり、厚すぎると水への溶解速度が遅くなる傾向があり、製膜効率も低下する傾向がある。
また、水溶性フィルムの含水率は、機械的強度やシール性の点で3〜15重量%であることが好ましく、特には5〜14重量%、更には6〜13重量%であることが好ましい。かかる含水率が低すぎるとフィルムが硬くなりすぎる傾向があり、高すぎるとブロッキングが生じやすくなる傾向がある。かかる含水率に調整するに際しては、乾燥条件や調湿条件を適宜設定することにより達成することができる。
なお、上記含水率は、JIS K 6726 3.4に準拠して測定され、得られた揮発分の値を含水率とする。
かくして本発明の製造方法で得られた水溶性フィルムは、溶解性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性に優れるものであり、様々な形態で提供することができる。そして、その用途は、特に限定されるものではないが、なかでも、各種の包装用途等に有用であり、とりわけ薬剤等、とりわけ液体薬剤のユニット包装用途に有用である。薬剤としては、特に制限はなく、アルカリ性、中性、酸性のいずれであってもよく、薬剤の形状も顆粒、錠剤、粉体、粉末、液状等いずれの形状でもよい。特に、水に溶解または分散させて用いる、液体洗剤等の液体薬剤を包装するのに有用である。
液体薬剤としては、水に溶解または分散させた時のpH値が6〜12であることが好ましく、特には7〜11が好ましく、水分量が15重量%以下であることが好ましく、特には0.1〜10重量%、更には0.1〜7重量%であるものが好ましく、フィルムがゲル化したり不溶化することがなく水溶性に優れることとなる。
なお、上記pH値は、JIS K 3362 8.3に準拠して測定される。また、水分量は、JIS K 3362 7.21.3に準じて測定される。
<薬剤包装体>
薬剤包装体は、水溶性フィルムからなる包装体内に液体薬剤が内包されてなるものである。そして、運搬や保存の際には液体薬剤を内包した形状を保持し、使用時(洗濯時等)には、水溶性フィルムからなる包装体が水と接触して溶解し、内包されている液体薬剤が水中に流出し拡散して対象物に薬剤が接触して薬効を発揮するようになっている。
上記液体薬剤としては、衣料等の洗濯や食器等の洗浄等、各種の洗浄や殺菌、表面仕上げ等に用いられる液状の薬剤があげられる。具体的には、例えば、液体洗剤、柔軟仕上げ剤、芳香仕上げ剤、漂白・殺菌剤等があげられ、なかでも、液体洗剤に用いることが好適である。
上記薬剤包装体の大きさは、通常長さ10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、水溶性フィルムからなる包装体のフィルムの厚みは、通常10〜120μm、好ましくは15〜110μm、より好ましくは20〜100μmである。内包される液体薬剤の量は、通常5〜50mL、好ましくは10〜40mLである。
上記薬剤包装体は、その表面が、耐ブロッキング性、加工時の滑り性、製品(包装体)同士の密着性軽減、及び外観の点から、包装体(水溶性フィルム)の外表面にエンボス模様や微細凹凸模様、特殊彫刻柄、等の凹凸加工が施されたものであることが好ましいが、平滑であってもよい。
薬剤包装体を得るに際して水溶性フィルム同士を重ねてシールするが、かかるシールには、少なくとも一方の水溶性フィルムを加熱して軟化させた状態でシールする熱シールの他、水を用いた水シール、糊を用いた糊シール等があげられ、なかでも水を用いた水シールによる方法が汎用的で有利である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
実施例に先立って、PVA系樹脂として、以下のものを用意した。
・カルボキシル基変性PVA(A1):
20℃における4%水溶液粘度22mPa・s、平均ケン化度94モル%、
マレイン酸モノメチルエステルによる変性量2.0モル%
・未変性PVA(A2):
20℃における4%水溶液粘度18mPa・s、平均ケン化度88モル%
<実施例1>
PVA系樹脂(A)として、マレイン酸モノメチルエステルによる変性量2.0モル%のカルボキシル基変性PVA(A1)を90部、平均ケン化度88モル%の未変性PVA(A2)を10部、可塑剤(B)として、ソルビトールを20部及びグリセリンを20部、フィラー(C)として澱粉(平均粒子径20μm)を8部、界面活性剤(D)として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩を2部及び水を混合して溶解処理し、澱粉が分散した製膜原料(固形分濃度22%)を得た。
得られた製膜原料を80℃にて脱泡し、40℃まで冷やした。その製膜原料をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:125μm、幅:300mm)上に、厚さ630μm、幅200mmで流延し、3mの乾燥室(105℃)の中を0.350m/minの速度で通過させ乾燥し、厚さ89μmの熱処理前水溶性フィルム(F0)を得た。
得られた熱処理前水溶性フィルム(F0)を300mm×210mmのSUS製の枠に4辺を固定して貼り付け、105℃に設定した熱風乾燥機に60秒入れることで熱処理を行い、その後すぐに14℃に冷やした鉄板で15秒急冷させてフィルムの温度を30℃以下まで冷却することによりPVA系フィルム(F1)(水溶性フィルム)を得た。
得られたPVA系フィルム(F1)(水溶性フィルム)について、以下の通り測定、評価を行った。
〔水シール性〕
(測定試験片の調製)
PVA系フィルムを23℃、40%RHに24時間調湿を行った後、PVA系フィルムの幅方向における中央部から、PVA系フィルムを一辺がMD方向(流れ方向)と平行となるように50mm×50mmの正方形状にフィルムを切り出し、PVA系フィルム(α)とした。また、PVA系フィルムの幅方向における中央部から、MD方向(流れ方向)と平行な一辺が70mm、TD方向(幅方向)と平行な一辺が15mmの長方形となるようにフィルムを切り出し、PVA系フィルム(β)とした。
(剥離強度の測定)
30cm角のガラス板上に、50mm×50mmに切り出した上記PVA系フィルム(α)をキャスト面を上側にして載せ、水を充分に含ませた綿棒(ジャストネオ社製:抗菌綿棒)でPVA系フィルム(α)に直径1cmの円形に水を塗布した。その後、もう1枚の15mm×70mmに切り出した上記PVA系フィルム(β)のキャスト面側を、水で濡らしてから5秒後のPVA系フィルム(α)の上に載せ、85gの重りをゆっくりのせてPVA系フィルム2枚を接着させた。
これを10秒間放置した後、下部のPVA系フィルム(α)は基板ガラスに固定し、上部のPVA系フィルム(β)の端面に、ばねばかりを取り付け、上方に2mm/秒の速さで引っ張ることで、剥離強度(g/15mm)を測定した。なお、測定は、23℃、40%RH環境下で行った。
得られた実施例1のPVA系フィルムの水シール部分の剥離強度は、100g/15mmであり、充分な剥離強度が得られた。
<比較例1>
実施例1において、冷却処理を施さなかった以外は同様に行い、PVA系フィルム(F’)(水溶性フィルム)を得た。
得られたPVA系フィルム(F’)(水溶性フィルム)について、実施例1と同様にして、測定、評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を下記表1に示す。
Figure 0006825358
本発明の製造方法によって得られる水溶性フィルムは、溶解性及び耐カール性に優れるうえ、水シール性に優れるものであり、各種の包装用途に用いることができ、特に薬剤等、とりわけ液体薬剤のユニット包装用途に有用である。

Claims (8)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂(A)を含有する水溶性フィルムの製造方法であって、
    上記ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、平均ケン化度80〜90モル%の未変性ポリビニルアルコール、および平均ケン化度85〜99.9モル%の変性ポリビニルアルコール系樹脂の少なくとも一方を含み、
    下記工程[I]及び[II]の順に行うことを特徴とする水溶性フィルムの製造方法。
    工程[I]:ポリビニルアルコール系樹脂(A)を含有する製膜原料を製膜し、乾燥することによりフィルムを得る工程。
    工程[II]:乾燥後のフィルムを95〜135℃で熱処理した後、20秒以内の間にフィルムを40℃以下にまで冷却する工程。
  2. 上記乾燥後のフィルムの含水率が6〜25重量%であることを特徴とする請求項1記載の水溶性フィルムの製造方法。
  3. 上記熱処理を1〜120秒間行うことを特徴とする請求項1または2記載の水溶性フィルムの製造方法。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、アニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水溶性フィルムの製造方法。
  5. 可塑剤(B)を含有してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の水溶性フィルムの製造方法。
  6. 可塑剤(B)の含有量が、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して20重量部以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の水溶性フィルムの製造方法。
  7. 水溶性フィルムの含水率が3〜15重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の水溶性フィルムの製造方法。
  8. 薬剤包装に用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の水溶性フィルムの製造方法。
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