JP2012131850A - シードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム及びシードテープ - Google Patents
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Abstract
【課題】 水及び土中での溶解性に優れることはもちろん、特に発芽力が劣る小粒子の種子に対しても膨潤したPVA系フィルムにより発芽を阻害されず発芽性及び発育性に優れたシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルムを提供。
を提供すること。
【解決手段】 20℃における4重量%水溶液粘度が5〜50mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(A)を含有してなるシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム、または、20℃における4重量%水溶液粘度が20〜60mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(a1)と20℃における4重量%水溶液粘度が2〜20mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(a2)を含有してなり、かつ、ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とポリビニルアルコール系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度の差が5mPa・s以上であるシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
【選択図】 なし
を提供すること。
【解決手段】 20℃における4重量%水溶液粘度が5〜50mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(A)を含有してなるシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム、または、20℃における4重量%水溶液粘度が20〜60mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(a1)と20℃における4重量%水溶液粘度が2〜20mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(a2)を含有してなり、かつ、ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とポリビニルアルコール系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度の差が5mPa・s以上であるシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シードテープに用いられるポリビニルアルコール(以下、PVAと略記することがある)系フィルムに関し、さらに詳しくは、水溶性及び土中での溶解性に優れ、そして種子の発芽性及び発育性に優れたシードテープ用PVA系フィルム及びかかるPVA系フィルムからなるシードテープに関するものである。
従来より、PVA系樹脂は、その水溶性を生かして、農薬や洗剤等の薬剤の包装(ユニット包装)用途、(水圧)転写用フィルム、ナプキン・紙おむつ等の生理用品、オストミーバッグ等の汚物処理用品、吸血シート等の医療用品、育苗シート・シードテープ・刺繍用基布等の一時的基材、などに用いられている。
中でも、シードテープは、土中に埋設された後、土中の水分によりテープ基材が溶解するという特殊な使い方をされるものである。
中でも、シードテープは、土中に埋設された後、土中の水分によりテープ基材が溶解するという特殊な使い方をされるものである。
すなわち、かかるシードテープとは、種子を一定粒数ずつ、一定間隔に封入したテープで、かかるテープを畑等の土の表面に並べてその上から土を被せることにより、一定量の種子を一定間隔に土中に埋める(蒔く)ことができ、その後は、土中の水分や浸透してきた雨水等によりテープ基材が溶解して、封入された種子が露出して土中で成長(発芽)するというものである。
かかるシードテープ用途においては、土中での水分により溶解することが重要で、一般の水中に投入(或いは放置)した場合よりも、水分量は少ないことも考えられ、より良好な水溶性が望まれるところである。
PVA系フィルムの水溶性の改善については、PVAそのものを変性したり或いはPVAのケン化度を下げたり、また、他の水溶性高分子を配合したりすることが試みられている(例えば、特許文献1参照。)が、得られるPVA系フィルムの機械的強度、耐ブロッキング性等を考慮すれば、2種のPVAをブレンドすることが有用で、かかる方法として、ケン化度97モル%以上の高ケン化PVAとケン化度75〜92モル%の低ケン化PVAと澱粉からなるPVA系フィルム(例えば、特許文献2参照。)や、ケン化度が65モル%以上で75モル%未満のPVAおよびケン化度が75モル%以上のPVAを含有してなり、かつこれらのPVAのケン化度の差が3モル%以上であるPVA系フィルム(特許文献3参照)が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1及び2のPVA系フィルムは、当時としては良好な水溶性であって一般的な水溶性の条件は満足するものであったが、上記のようなシードテープ用途においては、まだまだ改善の余地があった。また、特許文献3のPVA系フィルムにおいては、ケン化度の大きく異なるPVA同士を併用させているため、ある程度良好な溶解挙動や土中溶解性を示すものの、実際の発芽性及び発育性においてはまだまだ改善の求められるものであった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、水及び土中での溶解性に優れることはもちろん、特に発芽力が劣る小粒子の種子に対しても膨潤したPVA系フィルムにより発芽を阻害されず発芽性及び発育性に優れたシードテープ用PVA系フィルム及びシードテープを提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、一般的な水溶性フィルムに用いられるPVA系樹脂に比べて比較的ケン化度の低いPVA系樹脂を用いてなるPVA系フィルムを用いることにより、水溶性及び土中溶解性に優れ、そして種子の発芽性及び発育性に優れたシードテープ用PVA系フィルムとなることを見出し、本発明を完成した。
また、PVA系樹脂として、分子量の異なるPVA系樹脂を併用することにより、水溶性や土中溶解性等において更に顕著な効果が得られることを見出した。
また、PVA系樹脂として、分子量の異なるPVA系樹脂を併用することにより、水溶性や土中溶解性等において更に顕著な効果が得られることを見出した。
即ち、本発明の要旨は、20℃における4重量%水溶液粘度が5〜50mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(A)を含有してなるシードテープ用PVA系フィルム、または、20℃における4重量%水溶液粘度が20〜60mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(a1)と20℃における4重量%水溶液粘度が2〜20mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(a2)を含有してなり、かつ、PVA系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度の差が5mPa・s以上であるシードテープ用PVA系フィルムに関するものである。
更に、本発明においては、前記シードテープ用PVA系フィルムからなるシードテープも提供するものである。
更に、本発明においては、前記シードテープ用PVA系フィルムからなるシードテープも提供するものである。
本発明のシードテープ用PVA系フィルムは、水溶解性及び土中溶解性に優れるうえ、特に発芽力が劣る小粒子の種子に対しても発芽性及び発育性に優れた効果を有するものであり、非常に良好なシードテープを得ることができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のシードテープ用PVA系フィルムは、PVA系樹脂(A)を含有してなるものであり、または、PVA系樹脂(A)の代わりに、PVA系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)を併用して含有してなるものである。
本発明のシードテープ用PVA系フィルムは、PVA系樹脂(A)を含有してなるものであり、または、PVA系樹脂(A)の代わりに、PVA系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)を併用して含有してなるものである。
本発明で用いられるPVA系樹脂は、PVA、変性PVAのいずれでもよいが、中でも本発明では、PVAが好ましく用いられる。
該PVAは、酢酸ビニルを単独重合し、更にそれをケン化して製造される。
該PVAは、酢酸ビニルを単独重合し、更にそれをケン化して製造される。
また、変性PVAは、酢酸ビニルと他の不飽和単量体との重合体をケン化して製造されたり、PVAを後変性したりして製造される。変性量は、10モル%以下であることが好ましく、特には7モル%以下、更には5モル%以下であることが好ましい。
上記で他の不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
また、後変性の方法としては、PVAをアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、オキシアルキレン化する方法等が挙げられる。
また、PVA系樹脂として、側鎖に1,2−ジオール結合を有するPVA系樹脂を用いることも好ましく、かかる側鎖に1,2−ジオール結合を有するPVA系樹脂は、例えば、(ア)酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(イ)酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸する方法、(ウ)酢酸ビニルと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法、(エ)酢酸ビニルとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法、等により得られる。
上記PVA系樹脂の中でも、本発明で用いられるPVA系樹脂(A)としては、平均ケン化度が70〜85モル%であることが必要であり、好ましくは72〜84モル%、特に好ましくは75〜83モル%である。かかる平均ケン化度が低すぎると得られるフィルムの保存安定性が低下するだけでなく、製造時においてキャスト面からのフィルムの剥離が困難となる傾向があり、高すぎるとフィルム製膜時にフィルムの結晶性が上がり土中での溶解挙動が低下し、特に小粒子系の種子でシードテープにした場合の発芽性が低下する傾向がある。
また、PVA系樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液粘度としては、5〜50mPa・s(20℃)であることが必要であり、更に好ましくは8〜45mPa・s(20℃)、特に好ましくは10〜40mPa・s(20℃)である。該粘度が低すぎるとフィルムの機械強度が不足し、特にシードテープ用途に供した時には、フィルムからテープへのスリット工程或いは種子を封入する際に、前者ではフィルムが伸び、後者では種子の間隔を一定に保てない等の不都合が生じる傾向があり、高すぎると土中での溶解性が低下することで発芽性が低下したり、フィルム製膜時の水溶液粘度が高くなり、生産性が低下する傾向がある。
尚、上記粘度はJIS K6726に準じて測定されるものである。
尚、上記粘度はJIS K6726に準じて測定されるものである。
また、本発明においては、PVA系樹脂(A)を一種用いる代わりに、異なるPVA系樹脂を二種以上含有してなるものであることが土中溶解性の点で好ましい。中でも特に、20℃における4重量%水溶液粘度が20〜60mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(a1)と20℃における4重量%水溶液粘度が2〜20mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(a2)を含有してなることが目的とするPVA系樹脂粘度に調整できる点で好ましく、PVA系系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度の差が5mPa・s以上であることが目的のPVA系樹脂粘度に調整できるだけでなく、低粘度PVA系樹脂(a2)が含まれるために土中溶解性が向上する等の点で好ましい。
上記PVA系樹脂(a1)の更に好ましい4重量%水溶液粘度は20〜55mPa・sであり、特に好ましくは20〜50mPa・sであり、更に好ましいケン化度は72〜83モル%である。
また、上記PVA系樹脂(a2)の更に好ましい4重量%水溶液粘度は3〜18mPa・sであり、更に好ましいケン化度は72〜83モル%である。
また、上記PVA系樹脂(a2)の更に好ましい4重量%水溶液粘度は3〜18mPa・sであり、更に好ましいケン化度は72〜83モル%である。
PVA系樹脂(a1)の4重量%水溶液粘度が低すぎるとドープの粘度が低すぎるために製膜が困難となる傾向があり、高すぎると発芽性が低下する傾向があり、ケン化度が高すぎると発芽性が低下する傾向があり、低すぎると製造時においてキャスト面からのフィルムの剥離が困難となる傾向がある。
PVA系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度が低すぎるとPVA系樹脂(a1)とブレンドしてもドープの粘度が低すぎるために製膜が困難となる傾向があり、高すぎると発芽性が低下する傾向があり、ケン化度が高すぎると発芽性が低下する傾向があり、低すぎると製造時においてキャスト面からのフィルムの剥離が困難となる傾向がある。
また、PVA系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度の差が5mPa・s以上であることが好ましく、更には10〜30mPa・sであることが好ましい。かかる粘度の差が小さすぎると二種類のPVA系樹脂を併用する効果が得難く、更なる土中溶解性が得難くなる傾向がある。
更に、PVA系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)のケン化度の差が5モル%以下であることが発芽性及び発育性の点で好ましく、特には3モル%以下が好ましい。かかるケン化度の差が大きすぎると土中での溶解性が低下し、発芽性や発育性が低下する傾向がある。
本発明において、PVA系樹脂(a1)とPVA系樹脂(a2)を含有してなる場合には、その含有割合(a1/a2)は80/20〜20/80(重量比)であることが好ましく、更には75/25〜25/75(重量比)、特には70/30〜30/70(重量比)であることが好ましい。かかる含有割合が小さすぎるとフィルムの機械強度が不足し、特にシードテープ用途に供した時には、フィルムからテープへのスリット工程ではフィルムに伸びが生じたり、種子を封入する際には種子の間隔を一定に保てない等の不都合が生じたりする傾向があり、大きすぎると土中での溶解性が低下することで発芽性が低下したり、フィルム製膜時の水溶液粘度が高くなり、生産性が低下するなど実用上好ましくない傾向がある。
また、上記PVA系樹脂(A)、PVA系樹脂(a1)、PVA系樹脂(a2)は、フィルムの着色防止、強度低下防止のために樹脂中に含有される酢酸ナトリウムの量を0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下に調整するのが有利である。かかる酢酸ナトリウムの含有量の調整については、メタノール等のアルコール又は水により洗浄する方法等が一般的である。
本発明のPVA系フィルムは、上記PVA系樹脂(A)、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)の他に、充填剤(B)を含有してなることがフィルムの溶解性と機械強度の点で好ましい。
かかる充填剤(B)としては、平均粒子径が2〜90μmであることが好ましく、更には5〜70μm、特には8〜50μmであることが好ましい。かかる平均粒子径が小さすぎると溶解挙動の改善効果が発現しにくく、大きすぎると機械的強度が低下する傾向にある。
本発明においては、上記充填剤(B)の中でも、特に澱粉や無機粉末であることが取り扱いの点で好ましい。
かかる澱粉としては、生澱粉(トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キッサバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、モロコシ澱粉、コメ澱粉、マメ澱粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉等);物理的変性澱粉(α−澱粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等);酵素変性澱粉(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、アミロース等);化学分解変性澱粉(酸処理澱粉、次亜塩素酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等);化学変性澱粉誘導体(エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉等)などが用いられる。なお、化学変性澱粉誘導体のうちエステル化澱粉としては、酢酸エステル化澱粉、コハク酸エステル化澱粉、硝酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、キサントゲン酸エステル化澱粉、アセト酢酸エステル化澱粉など、エーテル化澱粉としては、アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、カルボキシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、ヒドロキシプロピルエーテル化澱粉など、カチオン化澱粉としては、澱粉と2−ジエチルアミノエチルクロライドの反応物、澱粉と2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの反応物など、架橋澱粉としては、ホルムアルデヒド架橋澱粉、エピクロルヒドリン架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アクロレイン架橋澱粉などが挙げられ、中でも入手の容易さや経済性点から、生澱粉が好適に用いられる。
また、無機粉体としては、例えば、タルク、クレー、シリカ、ケイ藻土、カオリン、雲母、アスベスト、石膏、グラファイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ウイスカー状炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドーソナイト、ドロマイト、チタン酸カリウム、カーボンブラック、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、加工鉱物繊維、炭素繊維、炭素中空球、ベントナイト、モンモリロナイト、銅粉などが挙げられる。
かかる充填剤(B)の含有量は、PVA系樹脂(A)100重量部、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)の合計100重量部に対して10〜40重量部であることが好ましく、特には10〜30重量部であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると添加効果に乏しく、多すぎるとフィルム製膜工程での成形性が低下し、また得られるフィルムの機械的強度が低下する傾向がある。
また、本発明のPVA系フィルムを製造するに際しては、通常、可塑剤(C)が配合される。かかる可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン類、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピリングリコール等のアルキレングリコール類やトリメチロールプロパン等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
上記可塑剤(C)の含有量は、目的とする溶解性やシードテープの加工適正を考慮し設定されるが、具体的には、PVA系樹脂(A)100重量部、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)の合計100重量部に対して、通常、5〜30重量部であることが好ましく、特には8〜25重量部、更に好ましくは10〜20重量部である。可塑剤の含有量が少なすぎると、可塑効果が低く、破断の原因となりやすく、含有量が多すぎると、溶解性は向上するがシードテープへの加工適正が低下する傾向がある。
また、上記PVA系樹脂および可塑剤以外に、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。
例えば、ベースフィルムの製膜装置であるドラムやベルト等の金属表面と製膜したフィルムとの剥離性の向上を目的として、界面活性剤を配合することができる。上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルノニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、剥離性の点でポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを用いることが好適である。
上記界面活性剤の含有量については、PVA系樹脂(A)100重量部、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)の合計100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜8重量部、特に好ましくは0.3〜5重量部である。上記界面活性剤の含有量が少なすぎると、製膜装置のドラムやベルト等の金属表面と製膜したフィルムとの剥離性が低下して製造困難となる傾向がみられ、逆に多すぎるとフィルム表面にブリードして外観を損なう傾向がある。
さらに、本発明の効果を妨げない範囲で、架橋剤、抗酸化剤(フェノール系、アミン系等)、安定剤(リン酸エステル類等)、着色料、香料、増量剤、消泡剤、防錆剤、紫外線吸収剤、さらには他の水溶性高分子化合物(ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)等の他の添加剤を配合してもよい。
そして本発明のPVA系フィルムは、例えば、つぎのようにして製造される。
まず、上記PVA系樹脂(A)、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)、充填剤(B)、その他必要に応じて可塑剤(C)、界面活性剤等を所定の配合量にて配合しフィルム形成材料を調製する。つぎに、Tダイからフィルム形成材料を製膜ベルト上または製膜ドラム上に流延させ、乾燥させることによりフィルム状化させ、必要に応じてさらに熱処理することにより製造される。
まず、上記PVA系樹脂(A)、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)、充填剤(B)、その他必要に応じて可塑剤(C)、界面活性剤等を所定の配合量にて配合しフィルム形成材料を調製する。つぎに、Tダイからフィルム形成材料を製膜ベルト上または製膜ドラム上に流延させ、乾燥させることによりフィルム状化させ、必要に応じてさらに熱処理することにより製造される。
すなわち、上記フィルム形成材料を水に分散させ、固形分濃度が、通常、10〜50重量%(より好ましくは15〜35重量%)の樹脂組成物の水分散液を調製し、金属ベルトに流延した後に、通常、80〜140℃程度の熱風で乾燥させるか、通常、50〜100℃程度の金属ドラムの表面に流延乾燥させることによりPVA系フィルムを得ることができる。
更に、製膜ベルトまたは製膜第一ドラムからフィルムを剥離した後巻き取るまでに、表面温度50〜140℃のエンボス処理ロールを通すことが好ましい。
なお、水分散液を調製するに際しては、PVA系樹脂(A)、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)、充填剤(B)、可塑剤(C)、界面活性剤等の各成分を一括混合してもよいし、任意の順に混合してものよいし、また、任意の成分を予め水と混合しておき、残りの成分を混合するなど適宜選択可能である。
なお、水分散液を調製するに際しては、PVA系樹脂(A)、または、PVA系樹脂(a1)及びPVA系樹脂(a2)、充填剤(B)、可塑剤(C)、界面活性剤等の各成分を一括混合してもよいし、任意の順に混合してものよいし、また、任意の成分を予め水と混合しておき、残りの成分を混合するなど適宜選択可能である。
ここで、上記製膜ベルトとは、一対のロール間に架け渡されて走行する無端状のベルトを有し、Tダイ等から流れ出た原液(樹脂組成物の水溶液)をベルト上に流延させるとともに乾燥させるものである。上記無端状のベルトとしては、例えば、ステンレススチールからなり、その外周表面は鏡面仕上げが施されたものが好ましい。
また、上記製膜第一ドラムとは、Tダイ等から流れ出た原液(樹脂組成物の水分散液)を1個以上の回転するドラム型ロール上に流延し乾燥させる製膜機における最上流側に位置するドラム型ロールである。
また、上記製膜ベルトあるいは製膜第一ドラムからフィルムを剥離した後巻き取るまでとは、Tダイ等から吐出された原液(樹脂組成物の水溶液)が製膜ベルト上あるいは製膜第一ドラム上において乾燥されフィルム状になり、製膜ベルトあるいは製膜第一ドラムから剥離され、必要に応じて熱処理機を経て、更に必要に応じて調湿処理を経て、製膜されたフィルムを巻き取り機により巻き取られるまでをいう。
上記熱処理機による熱処理条件としては、50〜140℃で行うことが好ましく、より好ましくは60〜130℃である。すなわち、熱処理の温度が低すぎると、製膜ベルトあるいは製膜第一ドラムに接する面のカールが強く、デープ加工時に不具合を生じる傾向がみられ、熱処理の温度が高すぎると、フィルムの結晶性が上がりすぎて実使用時の水溶性が低下してしまう傾向がみられる。上記熱処理は、通常、フィルム乾燥のための乾燥ロール処理に引き続き行われる。
そして、本発明のPVA系フィルムの作製では、前述のように上記流延法に基づき説明したが、本発明においてはこの製法に限定されるものではない。例えば、本発明のPVA系フィルムは、上記製法以外に、アプリケーターを用いて、フィルム形成材料の水分散液をポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンフィルム等のプラスチック基材あるいは金属基材上にキャストして、乾燥させることによりPVA系フィルムを得ることもできる。
このようにして得られる本発明のPVA系フィルムの膜厚は、種子の種類、大きさ、目的等により適宜設定されるが、シードテープに用いるには5〜30μmであることが好ましく、特には8〜25μm、更には10〜20μmであることが好ましい。かかるフィルムの膜厚が薄すぎるとフィルムの機械的強度が低下する傾向があり、厚すぎるとフィルムの溶解性が低下すると共に製膜時の効率が低下する傾向がある。
また、該PVA系フィルムの表面は平滑であってもよいが、好ましくは上記フィルムの片面或いは両面にエンボス模様や梨地模様等の各種凹凸模様が施される。
かくして得られたPVA系フィルムは、シードテープ用途に有効であり、土中での溶解性に優れることで種子の発芽を損ねることなく、本来もっている種子の発芽性及び生育性を維持しつつも、シードテープの役割である省力化が達成でき、等間隔に種を農地に撒くことができる。
本発明のPVA系フィルムをシードテープに用いる一例を挙げれば、該フィルムを一定幅(通常は1〜5cm程度)にスリットして、テープ状にした後、該テープを(長手方向に)半分の幅に折って、できた谷間部分に一定間隔に種子を置いていき、その後フィルム(テープ)の間に種子がテープに封入されるように半分に折ったテープを捩ってシードテープとするのである。
また、上記において、テープの強度向上や加工性の向上のために上記テープに生分解性の糸を絡ませることもある。
また、上記において、テープの強度向上や加工性の向上のために上記テープに生分解性の糸を絡ませることもある。
かくして得られたシードテープは、土中に埋設され、土中の水分等により、テープ基材が溶解(崩壊)して、テープ中の封入(テープに挟持)されていた種子が土中に露出して成長(発芽)していくのである。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
実施例1
ケン化度76モル%、4%水溶液粘度12mPa・s(20℃)のPVA(A)100部、充填剤(B)としてトウモロコシ澱粉(平均粒子径70μm)20部、可塑剤(C)としてグリセリン15部、界面活性剤0.5部を水に溶解して20%濃度の水溶液を調製した。
ケン化度76モル%、4%水溶液粘度12mPa・s(20℃)のPVA(A)100部、充填剤(B)としてトウモロコシ澱粉(平均粒子径70μm)20部、可塑剤(C)としてグリセリン15部、界面活性剤0.5部を水に溶解して20%濃度の水溶液を調製した。
ホットプレート上に設置したSUSの表面を90℃に調整した後、上記の樹脂組成物の水溶液を、加熱されたSUS板上に流延し、その後80〜90℃で2分間乾燥して、SUS基材よりフィルムを剥離し、厚み20μmのPVAフィルムを得た。
得られたPVAフィルムについて、以下の評価を行った。
得られたPVAフィルムについて、以下の評価を行った。
(発芽性)
得られたPVAフィルムを20mm×300mmに切り出し、その上に水菜の種子を約50mm間隔で長手方向に5個置き、一回折り曲げ10mm×300mmのシードテープを得た。
一方、23℃の環境下に市販のプランター(170mm×550mm)に市販の培養土(手で土を握った時に固まる程度の水分を持ったもの)をみたしたものを用意し、この中央付近に上記で作製したシードテープを土中約10mmに一列埋没させたものを5つ用意した。その後水を与えず放置し、5日後の発芽状況を観察し発芽率と成長度合いを観察した。
発芽率(%)=(発芽個数/25個)×100
得られたPVAフィルムを20mm×300mmに切り出し、その上に水菜の種子を約50mm間隔で長手方向に5個置き、一回折り曲げ10mm×300mmのシードテープを得た。
一方、23℃の環境下に市販のプランター(170mm×550mm)に市販の培養土(手で土を握った時に固まる程度の水分を持ったもの)をみたしたものを用意し、この中央付近に上記で作製したシードテープを土中約10mmに一列埋没させたものを5つ用意した。その後水を与えず放置し、5日後の発芽状況を観察し発芽率と成長度合いを観察した。
発芽率(%)=(発芽個数/25個)×100
なお、以下の実施例および比較例で使用した土は出来る限り実施例1と同状態に調整されたものを用いた。
実施例2
実施例1において、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度35mPa・s(20℃)のPVA(A)を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度35mPa・s(20℃)のPVA(A)を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例3
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度35mPa・s(20℃)のPVA(a1)30部と、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)のPVA(a2)70部を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度35mPa・s(20℃)のPVA(a1)30部と、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)のPVA(a2)70部を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例4
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度79モル%、4%水溶液粘度46mPa・s(20℃)のPVA(a1)60部と、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)のPVA(a2)40部を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度79モル%、4%水溶液粘度46mPa・s(20℃)のPVA(a1)60部と、ケン化度80モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)のPVA(a2)40部を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
比較例1
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度30mPa・s(20℃)のPVAを用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度30mPa・s(20℃)のPVAを用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
比較例2
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度30mPa・s(20℃)のPVA60部と、ケン化度76モル%、4%水溶液粘度12mPa・s(20℃)のPVA(a2)40部を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
実施例1において、PVA(A)の代わりに、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度30mPa・s(20℃)のPVA60部と、ケン化度76モル%、4%水溶液粘度12mPa・s(20℃)のPVA(a2)40部を用いた以外は同様に行ってPVAフィルムを得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
上記の結果より、20℃における4重量%水溶液粘度が5〜50mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVAを用いたシードテープに相当する実施例1及び2、更に、20℃における4重量%水溶液粘度が20〜60mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(a1)と20℃における4重量%水溶液粘度が2〜20mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のPVA系樹脂(a2)を併用し、両者の4%水溶液粘度の差が5%以上であるシードテープに相当する実施例3及び4では、発芽率も非常に高く、発育性も非常に優れているのに対して、ケン化度が高すぎるPVAを単独で用いたシードテープの比較例1及び、低ケン化度のPVAと併用した比較例2では、発芽率も低く、発芽してもその発育性も劣るものであった。
これはケン化度が高い場合は、水溶性は良くとも、フィルムにした時の熱処理の影響で結晶性が高くなり、土中の水分による崩壊或いは溶解性が低下し、発芽性及び発育性に悪影響を及ぼしたものと考えられる。
これはケン化度が高い場合は、水溶性は良くとも、フィルムにした時の熱処理の影響で結晶性が高くなり、土中の水分による崩壊或いは溶解性が低下し、発芽性及び発育性に悪影響を及ぼしたものと考えられる。
本発明のシードテープ用PVA系フィルムは、水及び土中での溶解性に優れることはもちろん、特に発芽力が劣る小粒子の種子に対しても発芽を阻害されず発芽性及び発育性に優れたシードテープ用PVA系フィルムとなり、シードテープとして多いに期待されるものである。
Claims (9)
- 20℃における4重量%水溶液粘度が5〜50mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(A)を含有してなることを特徴とするシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- 20℃における4重量%水溶液粘度が20〜60mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(a1)と20℃における4重量%水溶液粘度が2〜20mPa・s、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール系樹脂(a2)を含有してなり、かつ、ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とポリビニルアルコール系樹脂(a2)の4重量%水溶液粘度の差が5mPa・s以上であることを特徴とするシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とポリビニルアルコール系樹脂(a2)のケン化度の差が5モル%以下であることを特徴とする請求項2記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とポリビニルアルコール系樹脂(a2)の含有割合(a1/a2)が80/20〜20/80(重量比)であることを特徴とする請求項2または3記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- 充填剤(B)を含有してなることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- 充填剤(B)が、澱粉及び/又は無機粉体であることを特徴とする請求項5記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- 可塑剤(C)を含有してなることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- フィルムの膜厚が5〜30μmであることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルム。
- 請求項1〜8いずれか記載のシードテープ用ポリビニルアルコール系フィルムを用いてなることを特徴とするシードテープ。
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