JP2019189706A - 水溶性フィルム及び薬剤包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期保管したフィルムで包装体を形成する際のカールが軽減され、それ故、位置ずれが起こりにくく、生産性に優れたものであり、かつ液体洗剤などの液体を包装して包装体とした状態であっても経時で面積変化率が小さいため、水溶性フィルムの張りを損なわず、更には、低温での耐衝撃性に優れているため、寒冷地においても包装体の耐破袋性が良好である水溶性フィルムを提供することを目的とするものである。【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)および可塑剤(B)を含有してなる水溶性フィルムであって、上記可塑剤(B)が、融点が50℃以下である多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)を含有し、上記多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)の合計量(X)が、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して27.5〜55重量部であり、かつ上記合計量(X)に対するトリメチロールプロパン(b2)の含有割合(Y)が、50〜95重量%であることを特徴とする水溶性フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分として含有してなる水溶性フィルムに関し、更に詳しくは、長期保管後でもカールの発生が抑制された水溶性フィルム及びそれを用いてなる薬剤包装体に関するものである。
以下、ポリビニルアルコールを「PVA」と略記することがあり、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性フィルムを「PVA系水溶性フィルム」もしくは単に「水溶性フィルム」と略記することがある。
PVA系フィルムは、熱可塑性樹脂でありながら水溶性を有するPVA系樹脂からなるフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリオレフィンフィルム等の疎水性フィルムとはフィルムの諸物性や手触り感等が大きく異なるものである。
そして、従来から、PVA系樹脂の水溶性を生かして、農薬や洗剤等の各種薬剤をPVA系樹脂のフィルムからなる袋に入れた薬剤の分包(ユニット包装)が提案され、幅広い用途に用いられている。
かかるPVA系水溶性フィルムとして、例えば、PVA100重量部に対して、可塑剤5〜30重量部、澱粉1〜10重量部及び界面活性剤0.01〜2重量部を配合してなる水溶性フィルム等が知られており、かかる可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトールなとの多価アルコール類、ポリエーテル類、フェノール誘導体、多価アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物等が例示されている(例えば、特許文献1参照。)。
中でも特に、グリセリンが一般的に使用されることが多いが、グリセリンは良好な可塑化効果を示すものの、長期保存後の柔軟性やスリット特性に課題があり、かかる対策として、PVA系樹脂にグリセリン及びトリメチロールプロパンを含む可塑剤(B)、及び界面活性剤(C)を含有してなるフィルム等が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−329130号公報 特開2004−155922号公報
上記特許文献1に開示の水溶性フィルムは、可塑剤としてグリセリンのみを用いた場合には、水溶性、耐ブロッキング性、衝撃破裂強度に優れるものであるが、フィルムの形状安定性に課題があり、例えば、水溶性フィルムにカールが発生してしまうと、包装体を製造する際に、ハンドリングが困難であったり、シール時に位置ずれが起こったりしやすいため、包装体の生産効率が低下するという問題が懸念され、さらなる改善が望まれるものであった。
また、上記水溶性フィルムは、液体洗剤に対する膨潤性においても課題があり、包装体として保管する場合に、経時において、水溶性フィルムが膨潤し、面積が大きくなるため、水溶性フィルムの張りがなくなり、外観性及び触感を損なう場合がある。そのため、経時においても水溶性フィルムの張りを損なわない水溶性フィルムが望まれるものであった。
一方で、可塑剤としてトリメチロールプロパンのみを用いた場合には、長期保存後の柔軟性やスリット特性に課題があり、かつ低温条件での耐衝撃性についても不充分となることから、さらなる改善が望まれるものであった。
また、上記特許文献2に開示の水溶性フィルムでは、可塑剤としてグリセリン及びトリメチロールプロパンを含む可塑剤を使用することで、長期保存後の柔軟性やスリット特性については向上されているものの、使用条件によっては、フィルムの形状安定性、液体洗剤に対する膨潤性、低温での耐衝撃性などに課題があり、薬剤包装体として要求される物性が不充分であることから、さらなる改善が望まれるものであった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、長期保管したフィルムで包装体を形成する際のカールが軽減され、それ故、位置ずれが起こりにくく、生産性に優れたものであり、かつ液体洗剤などの液体を包装して包装体とした状態であっても経時で面積変化率が小さいため、水溶性フィルムの張りを損なわず、更には、低温での耐衝撃性に優れているため、寒冷地においても包装体の耐破袋性が良好である水溶性フィルムを提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者はかかる事情を鑑み鋭意研究した結果、可塑剤としてトリメチロールプロパンと特定の融点を有する多価アルコールとを特定の割合で特定量含有した水溶性フィルムが、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ポリビニルアルコール系樹脂(A)および可塑剤(B)を含有してなる水溶性フィルムであって、上記可塑剤(B)が、融点が50℃以下である多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)を含有し、上記多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)の合計量(X)が、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して27.5〜55重量部であり、かつ上記合計量(X)に対するトリメチロールプロパン(b2)の含有割合(Y)が、50〜95重量%であることを特徴とする水溶性フィルムである。
また、本発明では、水溶性フィルムを用いた薬剤包装体をも提供するものである。
本発明の水溶性フィルムは、長期間保管したフィルムで包装体を形成する際のカールが軽減され、それ故、位置ずれが起こりにくく、生産性に優れ、更に液体洗剤に浸漬した際の面積変化率が小さいため、液体を包装して包装体とした状態であっても経時での水溶性フィルムの張りを損なわず、更には低温での耐衝撃性に優れているため、寒冷地においても包装体の耐破袋性が良好である。
本発明では、可塑剤成分として、水溶性フィルムの通常の使用環境温度より低い融点を示す多価アルコールとともに、水溶性フィルムの通常の使用環境温度より高い融点を示す多価アルコールの中でも特に分子量が小さく1分子中に含まれる水酸基量比率が高いトリメチロールプロパンを高比率で含有させることで、長期保管による吸湿や液体洗剤へ接触することによって経時的に生じるフィルムの寸法変化を抑える機能を付与することができ、さらに低温環境での耐衝撃性をも併せ持つことが可能になるものである。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の水溶性フィルムは、PVA系樹脂(A)に特定の組み合わせの可塑剤(B)を、特定の量及び特定の割合で含有させることを特徴とするものである。
本発明の水溶性フィルムは、PVA系樹脂を主成分とするものである。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)は、未変性PVA系樹脂であっても変性PVA系樹脂であってよく、好ましくは変性PVA系樹脂である。
また、ケン化度、粘度、変性種、変性量のうち少なくとも1つが異なる2種以上のPVA系樹脂を併用することも可能である。具体例としては、未変性PVA系樹脂同士を2種以上併用すること、変性PVA系樹脂同士を2種以上併用すること、未変性PVA系樹脂と変性PVA系樹脂を2種以上併用することなどが挙げられる。
未変性PVA系樹脂とは、ビニルエステル系化合物を重合して得られるポリビニルエステル系樹脂をケン化して得られる、ビニルアルコール構造単位を主体とする樹脂であり、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位とケン化されずに残存したビニルエステル構造単位から構成される。
かかるビニルエステル系化合物としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられるが、酢酸ビニルを用いることが好ましい。上記ビニルエステル系化合物は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記、ビニルエステル系化合物と、ビニルエステル系化合物と共重合可能な不飽和単量体との共重合方法としては、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等、公知の重合方法を任意に用いることができるが、通常、メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のアルコールを溶媒とする溶液重合法により行われる。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)の平均ケン化度は、その平均ケン化度は、80モル%以上であることが好ましく、更に好ましくは82〜99.8モル%、特に好ましくは85〜99.5モル%である。かかる平均ケン化度が小さすぎると、水溶性が低下する傾向がある。なお、平均ケン化度が大きすぎても水溶性が低下する傾向がある。
また、本発明で用いられるPVA系樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液粘度は10〜50mPa・sであることが好ましく、更に好ましくは15〜45mPa・s、特に好ましくは20〜40mPa・sである。かかる粘度が小さすぎると、包装材料としてのフィルムの機械的強度が低下する傾向があり、大きすぎると製膜時の水溶液粘度が高く生産性が低下する傾向がある。
上記の平均ケン化度は、JIS K 6726 3.5に準拠して測定され、4重量%水溶液粘度は、JIS K 6726 3.11.2に準じて測定される。
変性PVA系樹脂とは、ビニルエステル系化合物を重合して得られるポリビニルエステル系樹脂をケン化して得られるビニルアルコール構造単位を主体とする樹脂に対して、共重合や後反応などで変性基を導入した樹脂であり、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位とケン化されずに残存したビニルエステル構造単位に加え、共重合による不飽和単量体構造単位もしくは後反応による構造体単位から構成される。
かかるビニルエステル系化合物としては、上記、PVA系樹脂(A)の場合と同様の化合物を用いることができる。
共重合による変性PVA系樹脂(共重合変性PVA系樹脂)に用いられる、ビニルエステル系モノマーと共重合される不飽和単量体しては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類及びそのアシル化物などの誘導体等の共重合が挙げられる。
また、後反応による変性PVA系樹脂(後変性PVA系樹脂)としては、例えば、ジケテンとの反応によるアセトアセチル基を有するもの、エチレンオキサイドとの反応によるポリアルキレンオキサイド基を有するもの、エポキシ化合物等との反応によるヒドロキシアルキル基が有するもの、あるいは各種官能基を有するアルデヒド化合物などをエステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、オキシアルキレン化等によってPVA系樹脂と反応させて得られたものなどを挙げることができる。
また、変性PVA系樹脂として、側鎖に一級水酸基を有するもので、例えば、側鎖の一級水酸基の数が、通常1〜5個、好ましくは1〜2個、特に好ましくは1個であるものも挙げられ、さらには、一級水酸基以外にも二級水酸基を有することが好ましい。かかる変性PVAとしては、例えば、側鎖にヒドロキシアルキル基を有する変性PVA系樹脂、側鎖に1,2−ジオール構造単位を有する変性PVA系樹脂等があげられる。
本発明で用いる変性PVA系樹脂としては、溶解性の点で、アニオン性基変性PVA系樹脂(a1)を用いることが好ましい。アニオン性基の種類としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、耐薬品性及び経時安定性の点で、カルボキシル基、スルホン酸基が好ましく、特にはカルボキシル基が好ましい。
上記カルボキシル基変性PVA系樹脂は、任意の方法で製造することができ、例えば、(I)カルボキシル基を有する不飽和単量体とビニルエステル系化合物を共重合した後にケン化する方法、(II)カルボキシル基を有するアルコールやアルデヒドあるいはチオール等を連鎖移動剤として共存させてビニルエステル系化合物を重合した後にケン化する方法等を挙げることができる。
(I)または(II)の方法におけるビニルエステル系化合物としては、前述のものを用いることができるが、酢酸ビニルを用いることが好ましい。
上記(I)の方法におけるカルボキシル基を有する不飽和単量体としては、エチレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル等)〔但し、これらのジエステルは共重合体のケン化時に加水分解によりカルボキシル基に変化することが必要である〕、又はエチレン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸等)、あるいはエチレン性不飽和モノカルボン酸((メタ)アクリル酸、クロトン酸等)等の単量体、及びそれらの塩が挙げられ、中でもマレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、マレイン酸塩、無水マレイン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、(メタ)アクリル酸等を用いることが好ましく、更には、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、マレイン酸塩、無水マレイン酸を用いることが好ましく、特にはマレイン酸モノアルキルエステルを用いることが好ましい。
上記(II)の方法においては、特に連鎖移動効果の大きいチオールに由来する化合物が有効であり、具体的にはメルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトステアリン酸等が挙げられる。
なお、上記カルボキシル基を有する不飽和単量体、ビニルエステル系化合物以外に、その他の一般の単量体を、水溶性を損なわない範囲で含有させて重合を行なっても良く、これらの単量体としては、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステル、飽和カルボン酸のアリルエステル、α−オレフィン、アルキルビニルエーテル、アルキルアリルエーテル、その他、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニル等を用いることができる。
また、上記カルボキシル基変性PVA系樹脂の製造方法としては、上記方法に限らず、例えばポリビニルアルコール(部分ケン化物又は完全ケン化物)にジカルボン酸、アルデヒドカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等の水酸基と反応性のある官能基をもつカルボキシル基含有化合物を後反応させる方法等も実施可能である。
本発明で用いられる変性PVA系樹脂の平均ケン化度は、80モル%以上であることが好ましく、更に好ましくは85〜99.9モル%、特に好ましくは90〜99.8モル%である。かかる平均ケン化度が小さすぎると、包装対象の薬剤のpHによっては経時的にフィルムの溶解性が低下する傾向がある。なお、平均ケン化度が大きすぎると製膜時の熱履歴により水への溶解性が大きく低下する傾向がある。
さらに、変性PVA系樹脂として、アニオン性基変性PVA系樹脂(a1)を用いる場合には、その平均ケン化度は、85モル%以上であることが好ましく、更に好ましくは88〜99.9モル%、特に好ましくは90〜99.8モル%、殊に好ましくは92〜99.5モル%である。
また、本発明で用いられる変性PVA系樹脂の20℃における4重量%水溶液粘度は10〜50mPa・sであることが好ましく、更に好ましくは15〜45mPa・s、特に好ましくは20〜40mPa・sである。かかる粘度が小さすぎると、包装材料としてのフィルムの機械的強度が低下する傾向があり、大きすぎると製膜時の水溶液粘度が高く生産性が低下する傾向がある。
上記の平均ケン化度は、JIS K 6726 3.5に準拠して測定され、4重量%水溶液粘度は、JIS K 6726 3.11.2に準じて測定される。
本発明で用いられる変性PVA系樹脂の変性量は、1〜20モル%であることが好ましく、更に好ましくは1.5〜15モル%、特に好ましくは2〜12モル%である。かかる変性量が少なすぎると、水に対する溶解性が低下する傾向があり、多すぎるとPVA樹脂の生産性が低下したり、生分解性が低下する傾向があり、また、ブロッキングを引き起こしやすくなる傾向がある。
本発明において、変性PVA系樹脂として、アニオン性基変性PVA系樹脂(a1)を用いる場合には、上記アニオン性基変性PVA系樹脂(a1)の変性量は、1〜10モル%であることが好ましく、更に好ましくは1.5〜9モル%、特に好ましくは2〜8モル%である。かかる変性量が少なすぎると、水に対する溶解性が低下する傾向があり、多すぎるとPVA樹脂の生産性が低下したり、生分解性が低下する傾向があり、また、ブロッキングを引き起こしやすくなる傾向がある。
本発明においては、PVA系樹脂(A)は、一種のみを用いることもできるし、また、未変性PVAと変性PVA系樹脂を併用すること、更に、ケン化度、粘度、変性種、変性量等が異なる2種以上を併用することなどもできる。中でも、溶解性やフィルム強度の点からは、未変性PVA系樹脂と変性PVA系樹脂を含有することが好ましく、更には未変性PVA系樹脂とアニオン性基変性PVA系樹脂(a1)を含有することが好ましく、特には未変性PVA系樹脂とカルボキシル基変性PVA系樹脂を含有することが好ましい。
未変性PVA系樹脂と変性PVA系樹脂を含有する場合においては、未変性PVA系樹脂と変性PVA系樹脂の含有比率(重量比)が、未変性PVA系樹脂/変性PVA系樹脂=1/99〜99/1であることが好ましく、更に好ましくは5/95〜95/5、特に好ましくは10/90〜90/10である。
特に溶解性や水シール性などのフィルム物性の観点からは、未変性PVA系樹脂/変性PVA系樹脂=5/95〜40/60であることが好ましく、更に好ましくは6/94〜30/70、特に好ましくは7/93〜20/80である。未変性PVA系樹脂の含有割合が少なすぎると水シール性が低下する傾向があり、変性PVA系樹脂の含有割合が小さすぎると溶解性が低下する傾向がある。
また、変性PVA系樹脂と未変性PVA系樹脂を含有する場合において、未変性PVAは、特に20℃における4重量%水溶液粘度が、5〜50mPa・sであることが好ましく、更に好ましくは10〜45mPa・s、特に好ましくは12〜40mPa・s、殊に好ましくは15〜35mPa・sである。かかる粘度が小さすぎると、包装材料としてのフィルムの機械的強度が低下する傾向があり、一方、大きすぎると製膜時の水溶液粘度が高く生産性が低下する傾向がある。
本発明において、PVA系樹脂(A)とともに用いられる可塑剤(B)は、本発明の水溶性フィルムを用いて薬剤包装体とする場合に、水溶性フィルムに形状安定性、液体洗剤に対する膨潤性、低温での耐衝撃性を与える役割を果たす。可塑剤(B)は以下に述べる2種類を組み合わせて用いることが重要である。
すなわち、本発明で用いる可塑剤(B)は、融点が50℃以下である多価アルコール(b1)(以下、「多価アルコール(b1)」と略記することがある。)と、トリメチロールプロパン(b2)の2種類を含有するものである。
融点が50℃以下である多価アルコール(b1)としては、脂肪族系アルコールの多くが適用可能であり、例えば、好ましくは、エチレングリコール(−13℃)、ジエチレングリコール(−11℃)、トリエチレングリコール(−7℃)、プロピレングリコール(−59℃)、テトラエチレングリコール(−5.6℃)、1,3−プロパンジオール(−27℃)、1,4−ブタンジオール(20℃)、1,6−ヘキサンジオール(40℃)、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(−31℃)等の2価アルコール、グリセリン(18℃)、ジグリセリン、トリエタノールアミン(21℃)等の3価以上のアルコールがあげられる。そして、水溶性フィルムの柔軟性の点で融点が30℃以下であることが好ましく、特には20℃以下が好ましい。なお、融点の下限は通常−80℃であり、好ましくは−10℃、特に好ましくは0℃である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
更に、本発明では、多価アルコール(b1)のなかでも1分子中の水酸基の数が4個以下であることが好ましく、特には3個以下であることが室温(25℃)近傍での柔軟性を制御しやすい点で好ましく、具体的には、グリセリンが好適である。
また、本発明においては、多価アルコール(b1)として、柔軟性を制御しやすい点で、分子量が100以下であることが好ましく、特に好ましくは50〜100、更に好ましくは60〜95であり、具体的には、グリセリンが好適である。
トリメチロールプロパン(b2)は、水溶性を有し、融点が58℃、分子量が134であり、1分子内に3つの1級水酸基を含有する3価アルコール化合物である。トリメチロールプロパン(b2)は、分子量が小さく1分子中に含まれる水酸基量比率が高いことから、PVA系樹脂(A)との組合せにおいて優れた可塑剤作用を示す化合物である。さらに、結晶化成分の融点が水溶性フィルムの通常の使用環境温度より高く、PVA系樹脂と相溶した可塑化成分と併せて融点の高い結晶化成分がPVA系フィルム内で一部存在することによって、吸湿や液体洗剤へ接触することによって経時的に生じるフィルムの寸法変化抑制に有効な作用を示すものと考えられる。
本発明では、上記多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)の合計量(X)が、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、27.5〜55重量部であることが重要であり、さらに好ましくは28〜50重量部、特に好ましくは29〜45重量部である。かかる合計量(X)が少なすぎると液体薬剤等の液体を包装して包装体とした場合に経時で水溶性フィルムの張りを損なう傾向がある。なお、多すぎると機械的強度が低下する傾向にある。
上記の多価アルコール(b1)の含有量は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、1.5〜27.5重量部であることが好ましく、さらに好ましくは5〜20重量部、特に好ましくは7.5〜15重量部である。かかる多価アルコール(b1)の含有量が多すぎると水溶性フィルムのカールが発生しやすくなる傾向があり、少なすぎると低温での耐衝撃性が低下する傾向がある。
また、上記のトリメチロールプロパン(b2)の含有量は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、14〜52.5重量部であることが好ましく、さらに好ましくは17.5〜45重量部、特に好ましくは20〜35重量部である。かかるトリメチロールプロパン(b2)の含有量が少なすぎると水溶性フィルムのカールが発生しやすくなる傾向があり、多すぎると低温での耐衝撃性が低下する傾向がある。
そして、可塑剤(B)に含有させる2種類の多価アルコール(b1)とトリメチロールプロパン(b2)の含有割合については、多価アルコール(b1)とトリメチロールプロパン(b2)の合計量(X)に対するトリメチロールプロパン(b2)の含有割合(Y)が、50〜95重量%の範囲であることが重要である。すなわち、上記トリメチロールプロパン(b2)の含有量を上記多価アルコール(b1)の含有量に比べて多くすることが重要であり、上記トリメチロールプロパン(b2)の含有割合(Y)が小さすぎると水溶性フィルムのカールが発生しやすくなる傾向があり、大きすぎると、低温での耐衝撃性が低下するおそれがあるからである。なかでも、フィルムの形状安定性、液体洗剤に対する膨潤性、低温での耐衝撃性の点から、上記含有割合(Y)は、55〜90重量%であることが好ましく、特に好ましくは60〜85重量%である。
なお、可塑剤(B)には、上記2種類の多価アルコール(b1)、トリメチロールプロパン(b2)以外の可塑剤(b3)を併用することができる。このような可塑剤としては、例えば、サリチルアルコール(83℃)、カテコール(105℃)、レゾルシノール(110℃)、ヒドロキノン(172℃)、ビスフェノールA(158℃)、ビスフェノールF(162℃)、ネオペンチルグリコール(127℃)等の2価アルコール、フロログルシノール(218℃)等の3価アルコール、エリスリトール(121℃)、トレイトール(88℃)、ペンタエリスリトール(260℃)等の4価アルコール、キシリトール(92℃)、アラビトール(103℃)、フシトール(153℃)、グルコース(146℃)、フルクトース(104℃)等の5価アルコール、マンニトール(166℃)、ソルビトール(95℃)、イノシトール(225℃)等の6価アルコール、ラクチトール(146℃)、スクロース(186℃)、トレハロース(97℃)等の8価アルコール、マルチトール(145℃)等の融点が80℃以上である多価アルコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、カルビトール等のアルコール類;ジブチルエーテル等のエーテル類;ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸、クエン酸、アジピン酸等のカルボン酸類;シクロヘキサノン等のケトン類;モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、イミダゾール化合物等のアミン類;アラニン、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン、システイン等のアミノ酸類等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
上記可塑剤(b3)を併用する場合において、可塑剤(b3)のなかでも1分子中の水酸基の数が4個以上であることがPVA系樹脂(A)との相溶性の点で好ましく、特に好ましくは5〜10個、更に好ましくは6〜8個であり、具体的には、ソルビトール、スクロース、トレハロースが好適なものとしてあげられる。
また可塑剤(b3)を併用する場合において、可塑剤(b3)として、水溶性フィルムの張りの点で、分子量が150以上であることが好ましく、特に好ましくは160〜500、更に好ましくは180〜400であり、具体的には、ソルビトール、スクロースが好適なものとしてあげられる。
可塑剤(b3)の含有量は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましく、更に好ましくは3重量部以下、特に好ましくは1重量部以下である。かかる可塑剤(b3)の含有量が多すぎると柔軟性や耐衝撃性が低下する傾向がある。
本発明においては、必要に応じて、更に、フィラー(C)や界面活性剤(D)等を含有させることができる。
上記フィラー(C)は、耐ブロッキング性の目的で含有されるものであり、有機フィラーや無機フィラーがあげられるが、なかでも有機フィラーが好適に用いられる。また、包装体作成時の水シール性改良の点からは、有機フィラーと無機フィラーの両方を併用することが好ましい。
本発明の有機フィラーとは、有機化合物で構成された針状・棒状、層状、鱗片状、球状などの任意の形状からなる粒子状物質(1次粒子)、もしくはその粒子状物質の集合体(2次粒子)のことを示す。
かかる有機フィラーとしては、主に高分子化合物の中から選択され、例えば、メラミン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂の他、澱粉、ポリ乳酸等の生分解性樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、ポリメチル(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、澱粉、等の生分解性樹脂が好ましく、特にはPVA系樹脂(A)に対する分散性の点から澱粉が好ましい。
上記の澱粉としては、例えば、生澱粉(トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キッサバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、モロコシ澱粉、コメ澱粉、マメ澱粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉等)、物理的変性澱粉(α−澱粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等)、酵素変性澱粉(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、アミロース等)、化学分解変性澱粉(酸処理澱粉、次亜塩素酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等)、化学変性澱粉誘導体(エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉等)等が挙げられる。中でも入手の容易さや経済性の点から、生澱粉、とりわけトウモロコシ澱粉、コメ澱粉を用いることが好ましい。
有機フィラーの平均粒子径は、5〜50μmであることが好ましく、更に好ましくは10〜40μm、特に好ましくは15〜35μmである。かかる平均粒子径が小さすぎるとフィルムのブロッキング性が高くなる傾向があり、大きすぎるとフィラー同士が凝集しやすくなり分散性が低下したり、フィルムの成形加工時、引き伸ばした際にピンホールとなる傾向がある。
なお、有機フィラーの平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した値であり、得られた累計体積分布のD50値(累積50%の粒子径)より算出したものである。
本発明の無機フィラーとは、無機化合物で構成された針状・棒状、層状、鱗片状、球状などの任意の形状からなる粒子状物質(1次粒子)、もしくはその粒子状物質の集合体(2次粒子)のことを示す。
無機フィラーとしては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、珪藻土、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ゲルマニウム、酸化スズ、酸化亜鉛等の酸化物系無機化合物や、タルク、クレー、カオリン、雲母、アスベスト、石膏、グラファイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ウイスカー状炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドーソナイト、ドロマイト、チタン酸カリウム、カーボンブラック、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、加工鉱物繊維、炭素繊維、炭素中空球、ベントナイト、モンモリロナイト、銅粉、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アルミニウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、クロム酸カリウム等が挙げられる。これらは、単独で、もしくは2種以上併せて用いることができる。
なかでも、PVA系樹脂(A)との水素結合作用に優れ、水シール性の向上効果が高くなる点から、酸化物系無機化合物、タルクを用いることが好ましく、更に好ましくは酸化チタン、タルク、シリカを用いることが好ましく、特には、シリカを用いることが好ましい。
無機フィラーの平均粒子径は、1〜20μmであることが好ましく、更に好ましくは2〜15μm、特に好ましくは3〜10μmである。かかる平均粒子径が小さすぎるとフィルムのブロッキング性が高くなる、フィルムの柔軟性や靭性が低下するなどの傾向があり、大きすぎると水シール性向上の作用効果が得られにくい傾向がある。
なお、無機フィラーの平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した値であり、得られた累計体積分布のD50値(累積50%の粒子径)より算出したものである。
上記フィラー(C)の含有量は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましく、特に好ましくは2〜25重量部、更に好ましくは2.5〜20重量部である。かかる含有割合が少なすぎるとブロッキング性が高くなる傾向があり、多すぎるとフィルムの柔軟性や靱性が低下する傾向がある。
本発明で用いられる界面活性剤(D)としては、PVA系フィルム製造時のキャスト面からの剥離性改善の目的で含有されるものであり、通常、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤が挙げられる。例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルノニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル等が挙げられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。中でも、製造安定性の点でポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテルが好適である。
かかる界面活性剤(D)の含有量については、PVA系樹脂(A)100重量部に対して0.01〜3重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜2.5重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部である。かかる含有量が少なすぎると製膜装置のキャスト面と製膜したPVA系フィルムとの剥離性が低下して生産性が低下する傾向があり、多すぎると水溶性フィルムを包装体とする場合に実施するシール時の接着強度が低下する等の不都合を生じる傾向がある。
なお、発明の目的を阻害しない範囲で、更に他の水溶性高分子(例えば、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)や、香料、防錆剤、着色剤、増量剤、消泡剤、紫外線吸収剤、流動パラフィン類、蛍光増白剤、苦味成分(例えば、安息香酸デナトニウム等)等を含有させることも可能である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
また、本発明においては、黄変抑制の点で酸化防止剤を配合することが好ましい。かかる酸化防止剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸アンモニウム等の亜硫酸塩、酒石酸、アスコルビン酸、チオ硫酸ナトリウム、テコール、ロンガリット等が挙げられ、中でも亜硫酸塩、特には亜硫酸ナトリウムが好ましい。かかる配合量はPVA系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.2〜5重量部、特に好ましくは0.3〜3重量部である。
<PVA系水溶性フィルムの製造>
本発明のPVA系水溶性フィルムは、下記の方法で製造することができる。
(I)PVA系樹脂(A)、可塑剤(B)、必要に応じて更に、フィラー(C)及び界面活性剤(D)等を含有してなるPVA系樹脂組成物を水に溶解させて製膜原料を製造する工程、(II)前記工程(I)で得られた製膜原料を流延する工程、(III)流延された成膜原料を乾燥する工程を有するものである。
以下、各工程について具体的に説明する。
〔[I]溶解工程〕
溶解工程では、上記PVA系樹脂組成物を水で溶解または分散して、製膜原料となる水溶液または水分散液を調製する。
なお、溶解工程はPVA系樹脂組成物が水に溶解または分散して未溶解物のない製膜原料を得るまでの工程を示す。
上記PVA系樹脂組成物を水に溶解する際の溶解方法としては、通常、常温溶解、高温溶解、加圧溶解等が採用され、中でも、未溶解物が少なく、生産性に優れる点から高温溶解、加圧溶解が好ましい。
溶解温度としては、高温溶解の場合には、通常80〜100℃、好ましくは90〜100℃であり、加圧溶解の場合には、通常80〜130℃、好ましくは90〜120℃である。溶解時間としては、溶解温度、溶解時の圧力により適宜調整すればよいが、通常1〜20時間、好ましくは2〜15時間、更に好ましくは3〜10時間である。溶解時間が短すぎると未溶解物が残る傾向にあり、長すぎると生産性が低下する傾向にある。
また、溶解工程において、撹拌翼としては、例えば、パドル、フルゾーン、マックスブレンド、ツイスター、アンカー、リボン、プロペラ等が挙げられる。
更に、溶解した後、得られたPVA系樹脂水溶液に対して脱泡処理が行われるが、かかる脱泡方法としては、例えば、静置脱泡、真空脱泡、二軸押出脱泡等が挙げられる。中でも静置脱泡、二軸押出脱泡が好ましい。静置脱泡の温度としては、通常50〜100℃、好ましくは70〜95℃であり、脱泡時間は、通常2〜30時間、好ましくは5〜20時間である。
かかる製膜原料の固形分濃度は、10〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは15〜40重量%、特に好ましくは20〜35重量%である。かかる濃度が低すぎるとフィルムの生産性が低下する傾向があり、高すぎると粘度が高くなりすぎ、製膜原料の脱泡に時間を要したり、フィルム製膜時にダイラインが発生したりする傾向がある。
〔[II]流延工程〕
製膜工程では、溶解工程で調製した製膜原料を膜状に賦形し、必要に応じて乾燥処理を施すことで、水分率を15重量%以下にしたPVA系水溶性フィルムに調整する。
製膜に当たっては、例えば、溶融押出法や流延法等の方法を採用することができ、膜厚の精度の点で流延法が好ましい。
流延法を行うに際しては、例えば、上記製膜原料を、(i)アプリケーター、バーコーターなどを用いてギャップ間に通過させて金属表面等のキャスト面に流延する方法、(ii)T型スリットダイ等のスリットから吐出させ、エンドレスベルトやドラムロールの金属表面等のキャスト面に流延する方法、などにより製膜原料を流延した後に乾燥することにより本発明のPVA系水溶性フィルムを製造することができる。
流延する直前の製膜原料の温度は、60〜98℃であることが好ましく、特に好ましくは70〜95℃である。かかる温度が低すぎると製膜原料の粘度が増加してPVA系水溶性フィルムの生産性が低下する傾向があり、高すぎると発泡等が生じる傾向がある。
〔[III]乾燥工程〕
流延後、キャスト面上で製膜原料を乾燥させるのであるが、上記キャスト面の表面温度は、50〜110℃であることが好ましく、特に好ましくは70〜100℃である。かかる表面温度が低すぎると、乾燥不足でフィルムの含水率が高くなり、ブロッキングしやすくなる傾向があり、高すぎると製膜原料が発泡し、製膜不良となる傾向がある。
また、製膜時の乾燥においては、熱ロールによる乾燥、フローティングドライヤーを用いてフィルムに熱風を吹き付ける乾燥や遠赤外線装置、誘電加熱装置による乾燥等を併用することもできる。
上記の乾燥処理で製膜原料を水分率が15重量%以下になるまで乾燥した後、キャスト面から剥離すること(キャスト面から剥離後に更に熱ロールによる乾燥を行う場合は、乾燥熱ロールから剥離すること)でPVA系水溶性フィルムが得られる。キャスト面(または、乾燥熱ロール)から剥離されたPVA系水溶性フィルムは、10〜35℃の環境下で冷却される。
また、本発明のPVA系水溶性フィルムの表面はプレーンであってもよいが、耐ブロッキング性、加工時の滑り性、製品同士の密着性軽減、及び外観の点から、PVA系水溶性フィルムの片面或いは両面にエンボス模様や微細凹凸模様、特殊彫刻柄等の凹凸加工を施しておくことも好ましい。
かかる凹凸加工に際しては、加工温度は、通常60〜150℃であり、好ましくは80〜140℃である。加工圧力は、通常2〜8MPa、好ましくは3〜7MPaである。加工時間は、上記加工圧力、製膜速度にもよるが、通常0.01〜5秒であり、好ましくは0.1〜3秒である。
また、必要に応じて、凹凸加工処理の後に、熱によるフィルムの意図しない延伸を防止するために、冷却処理を施してもよい。
かくして得られた本発明の水溶性フィルムは、長期保管時の形状安定性や低温での耐衝撃性に優れるため、農薬や洗剤等の薬剤のユニット包装用途、(水圧)転写用フィルム、ナプキン・紙おむつ等の生理用品、オストミーバッグ等の汚物処理用品、吸血シート等の医療用品、育苗シート・シードテープ・刺繍用基布等の一時的基材など各種の包装用途等に有用である。
本発明の水溶性フィルムは、特に薬剤のユニット包装用途に好適に用いることができる。
<薬剤包装体>
本発明の薬剤包装体は、本発明のPVA系水溶性フィルムで薬剤を内包してなる包装体である。水溶性フィルムで包装されているため、包装体ごと水に投入し、水溶性フィルムが溶解した後に、薬剤が水に溶解又は分散して、薬剤の効果を発現するため、1回分などの比較的少量の薬剤が包装されている薬剤包装体に好適である。
内包する薬剤としては、特に制限はなく、アルカリ性、中性、酸性のいずれであっても良く、薬剤の形状も顆粒、錠剤、粉体、粉末、液状等いずれの形状でも良いが、特には、水に溶解又は分散させて用いる薬剤が好ましく、とりわけ液体洗剤を包装するのに有用である。
上記薬剤包装体は、その表面は、通常平滑であることがあげられるが、耐ブロッキング性、加工時の滑り性、製品(包装体)同士の密着性軽減、及び外観の点から、包装体(PVA系水溶性フィルム)の外表面にエンボス模様や微細凹凸模様、特殊彫刻柄、等の凹凸加工が施されたものであってもよい。
以下、本発明の薬剤包装体の一例である液体洗剤包装体について述べる。
液体洗剤包装体の大きさは、通常長さ10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、PVA系水溶性フィルムからなる包装体のフィルムの厚みは、通常10〜120μm、好ましくは15〜110μm、より好ましくは20〜100μmである。内包される液体洗剤の量は、通常5〜50mL、好ましくは10〜40mLである。
本発明のPVA系水溶性フィルムを用いて、液体洗剤を包装して薬剤包装体とするに際しては、公知の方法を採用することができる。
例えば、2枚のPVA系水溶性フィルムを用いて貼り合わせることにより製造され、フィルムの圧着方法としては、例えば、(1)熱シールする方法、(2)水シールする方法、(3)糊シールする方法などが挙げられ、中でも(2)水シールする方法が汎用的で生産性に優れる点で有利である。
液体洗剤としては制限はなく、アルカリ性、中性、酸性のいずれであってもよいが、フィルムの水溶性の点から、水に溶解又は分散させた時のpH値が6〜14であることが好ましく、特には7〜11が好ましい。なお、上記pH値は、JIS K 3362 8.3に準拠して測定される。また、水分量は、JIS K 3362 7.21.3に準じて測定される。
また、液体洗剤の水分量が15重量%以下であることが好ましく、特には0.1〜10重量%、更には0.1〜7重量%であるものが好ましく、PVA系水溶性フィルムがゲル化したり不溶化することがなく水溶性に優れることとなる。
液体薬剤は、流動性で、容器に合わせて形を変える液状の薬剤であれば、その粘度は特に限定されないが、好ましくは10〜200mPa・sである。なお、かかる液体薬剤の粘度は、常温下におけるB型回転粘度計にて測定される。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
<実施例1>
PVA系樹脂(A)として、20℃における4%水溶液粘度22mPa・s、平均ケン化度94モル%、マレイン酸モノメチルエステルによる変性量2.0モル%のカルボキシル基変性PVA(a1)を100部、可塑剤(B)として、(b1)グリセリン[融点18℃]を5部、(b2)トリメチロールプロパン[融点58℃]を25部、フィラー(C)として澱粉(平均粒子径20μm)を8部、界面活性剤(D)として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩を0.2部及び水490部を混合して、温度90℃で90分間の溶解処理をし、澱粉が分散したPVA系樹脂水溶液(固形分濃度22%)を得た。
得られたPVA水溶液を80℃にて脱泡し、40℃まで冷やした後、そのPVA水溶液をポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、3mの乾燥室(105℃)の中を0.350m/分の速度で通過させて約8分30秒間の乾燥を行い、乾燥フィルムをポリエチレンテレフタレートフィルムから剥離させて厚さ80μm、水分率7重量%のPVA系水溶性フィルムを得た。
〔カール性〕
(評価方法)
得られた水溶性フィルムを流れ方向(MD)160mm、幅方向(TD)120mmに切り出して、下(図1)のようにフィルムのTDの一辺を固定して、フィルムを23℃、50%RHの環境下に10日間ぶら下げた時に、下部から見たときのフィルムのカール径の長さ(R)を測定し、評価した。なお、両端でカール径が異なる場合は、数値の小さい方をカール径の長さ(R)として採用した。
カール形状が真円である場合には、真円の直径長さをカール径の長さ(R)とし、カール形状が楕円である場合には、楕円の長径長さ、短径長さを平均化した数値((長径長さ+短径長さ)/2で算出)をカール径の長さ(R)とした。結果を表1に示す。
[図1]
Figure 2019189706
(評価基準)
3点・・・カールが未発生で、カール径が存在しない
2点・・・カール径の長さ(R)が15mm以上であり、カールに伴うフィルム曲線変形が緩い
1点・・・カール径の長さ(R)が15mm未満であり、カールに伴うフィルム曲線変形が強い
〔液体洗剤に対する面積変化率〕
(評価方法)
得られたPVA系水溶性フィルムを流れ方向(MD)100mm、幅方向(TD)100mmの正方形状に切り出して、平坦なガラス板上に載せ、MD及びTDの寸法を各々ノギスにて計測した。次に、「アリエール パワージェルボールS(P&G製)」内の液体洗剤溶液を用いて、上記フィルムを40℃に保持された液体洗剤溶液4mLに24時間浸漬させた後、上記フィルムを取り出し、直ちに、平坦なガラス板上に載せ、MD及びTDの寸法を各々ノギスにて計測して、面積変化率(%)を下式により求めた。なお、上記の計測操作は23℃、50%RHの環境下で行った。結果を表1に示す。
〔式〕
面積変化率(%)={(浸漬後の面積−浸漬前の面積)/浸漬前の面積}×100
〔低温耐衝撃性〕
(評価方法)
得られたPVA系水溶性フィルムを5℃、0%RH環境で3日間保管した後、YSS式フィルムインパクトテスター(安田精機製作所社製:型式181)を用いて5℃、0%RHにおける衝撃強度(kgf・cm)を測定した。
なお、試料厚みは80μm、径は80mmとし、衝撃球は直径25.4mm(1インチ)のプラスチック球を用い、荷重を30kgf・cm、振り子の持ち上げ角度は90°とした。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1において、可塑剤(B)として、(b1)グリセリンを10部、(b2)トリメチロールプロパンを20部に変更した以外は同様にして、厚さ80μm、水分率7重量%のPVA系水溶性フィルムを得た。
<比較例1>
実施例1において、可塑剤(B)として、(b2)トリメチロールプロパンを30部のみに変更した以外は同様にして、厚さ80μm、水分率7重量%のPVA系水溶性フィルムを得た。
Figure 2019189706
本発明の水溶性フィルムを用いた実施例1及び2においては、長期保存後であっても水溶性フィルムのカールが小さく、カール抑制効果に優れ、更には低温耐衝撃性も良好であった。また、液体洗剤に対する面積変化率が小さいため、薬剤包装体にした際に張りが損なわれない包装体を得ることができるものであることがわかる。
一方、本発明の可塑剤構成を満足しない比較例1においては、カール及び面積変化率の抑制効果は得られたものの、低温耐衝撃性に劣るため、包装体に使用した際に破袋などの問題が生じる可能性があるものであった。
本発明の水溶性フィルムは長期保存後でもカールが抑制され、更には液体洗剤を包装しても経時でも張りが損なわれず、強度にも優れたものであるため、各種の水溶性フィルム用途(農薬や洗剤等の薬剤のユニット包装用途、(水圧)転写用フィルム、ナプキン・紙おむつ等の生理用品、オストミーバッグ等の汚物処理用品、吸血シート等の医療用品、育苗シート・シードテープ・刺繍用基布等の一時的基材など)に有用である。

Claims (7)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂(A)および可塑剤(B)を含有してなる水溶性フィルムであって、上記可塑剤(B)が、融点が50℃以下である多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)を含有し、上記多価アルコール(b1)およびトリメチロールプロパン(b2)の合計量(X)が、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して27.5〜55重量部であり、かつ上記合計量(X)に対するトリメチロールプロパン(b2)の含有割合(Y)が、50〜95重量%であることを特徴とする水溶性フィルム。
  2. フィラー(C)を含有することを特徴とする請求項1記載の水溶性フィルム。
  3. フィラー(C)の含有量が、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して1〜30重量部であることを特徴とする請求項2記載の水溶性フィルム。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、アニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂(a1)を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の水溶性フィルム。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の水溶性フィルムで、薬剤が包装されてなる薬剤包装体。
  6. 薬剤が洗剤であることを特徴とする請求項5記載の薬剤包装体。
  7. 洗剤が液体洗剤であることを特徴とする請求項6記載の薬剤包装体。
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