WO2021162087A1 - 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム - Google Patents

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Abstract

加熱による黄変や封入する液体洗剤との接触に起因する着色などの変色を生じることがなく、包装カプセルや液体洗剤に含まれる亜硫酸塩や硫酸塩のような無機塩の析出及びそれによる白化を防止することができ、液体洗剤を封入した包装カプセルの張り感を維持して経時的に外観を良好に保つことができる液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを提供する。 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入する包装カプセル用の水溶性フィルムであって、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂と、グリセリン及びソルビトールを1:2.1~5.3の質量比で含む可塑剤と、亜硫酸塩とを含有しており、前記アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、前記グリセリン及び前記ソルビトールの合計含有量が21~39質量部、及び前記亜硫酸塩の含有量が0.1~1.9質量部であることを特徴とする。

Description

液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム
 本発明は、液体洗剤を封入する包装カプセルとして用いられる液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに関するものである。
 液体洗剤を封入し洗濯の際に投入するワンドーズ包装カプセル成形用の水溶性フィルムとして、ポリビニルアルコール樹脂が好適に用いられている。しかし、この水溶性フィルムは、フィルムを製膜する時やそれを真空成型等により絞り加工をして液体洗剤を充填し包装カプセルを成形する時等の加熱により黄変したり、封入された液体洗剤の成分との長期間の接触により保管中に経時的に変質して着色したりして、変色してしまう問題を有している。そこで、このような変色、主として加熱による変色を防止するため、水溶性フィルムに酸化防止剤として亜硫酸塩を添加しておくことが知られている。
 水溶性フィルム中の亜硫酸塩は、時間の経過により水溶性フィルム表面から析出してブリードアウト現象を生じる所為で水溶性フィルムが白化する場合がある。
 このような水溶性フィルムの変色とブリードアウト現象とを防止するものとして、特許文献1に、ポリビニルアルコール系樹脂、少なくとも2種類の可塑剤、例えばグリセリンとジグリセリン及び/又はトリメチロールプロパン、及び亜硫酸塩を含有し、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して可塑剤5~50重量部を含有し、可塑剤に対する亜硫酸塩の重量比が0.02を超えて0.35以下である水溶性フィルムが、開示されている。
 亜硫酸塩は、水溶性フィルムの酸化防止剤として用いられるだけでなく、封入される液体洗剤には、安定化剤として用いられることもある。安定化剤としては、亜硫酸塩だけでなく硫酸塩を用いることもある。液体洗剤中の亜硫酸塩や硫酸塩のような無機塩は、溶解ないし分散しているが、液体洗剤に含まれる水や溶媒をキャリアとして次第に水溶性フィルムに浸透してしまう結果、水溶性フィルムの酸化防止剤として予め含有された亜硫酸塩と同様に、経時的に水溶性フィルムの表面に析出する場合がある。これらは析出してブリードアウト現象を生じる結果、フィルムを白化させてしまうという問題を有する。
 水溶性フィルムに酸化防止剤として含有されている亜硫酸塩の析出だけでなく、封入されている液体洗剤に含有されている無機塩のフィルム表面への析出を防止し、更にこれらのブリードアウト現象により生じる白化を抑制することが求められている。
 また近年では、洗濯物や食器等を洗浄する際に、水溶性フィルムを深絞りなどに加工成形したカプセルに使用する1回分の液体洗剤を封入している液体洗剤包装カプセルが汎用されており、このカプセルを幼児が誤って口にしても高濃度洗剤誤飲による重症化を引き起こすことがないように、安全性に関する規制等により液体洗剤の希釈化が進められている。
 液体洗剤は、溶媒として水や分散剤や安定化剤等を用いて増量することにより、希釈されている。この分散剤や安定化剤として用いられ得る化合物が、液体洗剤を封入する包装カプセル用水溶性フィルムに含有される可塑剤としても用いられている場合がある。このような溶媒や可塑剤を多量に含む液体洗剤を封入すると、包装カプセル用水溶性フィルムの軟化や、それらを吸収することによる包装カプセルの膨潤等が引き起こされる。このように包装カプセルが軟化や膨潤してしまうと、包装カプセルが伸びてしまい、その張り感が低下して液体洗剤包装カプセルの外観が損なわれてしまう。
 更に、包装カプセルの軟化や膨潤が生じると、ガスバリア性が低下するため、液体洗剤包装カプセルは、その保管環境の湿度や温度の影響を受け易くなる。ガスバリア性が低下し、保管環境の影響を受け易くなると、例えば低湿度環境下において、包装カプセルに含まれる水の揮発量が増加することに伴い亜硫酸塩や硫酸塩のような無機塩を溶解していた溶媒が減少してしまい、それらが包装カプセルの表面に析出するブリードアウト現象を生じて白化し易い状態となる。
 変色を防止し、かつ、液体洗剤を封入する包装カプセル用の水溶性フィルムに含まれる亜硫酸塩や封入される液体洗剤に含まれる無機塩をそのフィルム表面に析出するブリードアウト現象を生じさせることがなく、それによる白化を抑制でき、液体洗剤を封入した包装カプセルの張り感を維持することができて、外観を良好に保つことができる液体洗剤包装カプセルに有用な液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムが望まれている。
特開2005-179390号公報
 本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、加熱による黄変や封入する液体洗剤との接触に起因する着色などの変色を生じることがなく、包装カプセルや液体洗剤に含まれる亜硫酸塩や硫酸塩のような無機塩の析出及びそれによる白化を防止することができ、液体洗剤を封入した包装カプセルの張り感を維持して経時的に外観を良好に保つことができる液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを提供することを目的とする。
 前記の目的を達成するためになされた、本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入する包装カプセル用の水溶性フィルムであって、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂と、グリセリン及びソルビトールを1:2.1~5.3の質量比で含む可塑剤と、亜硫酸塩とを含有しており、前記アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、前記グリセリン及び前記ソルビトールの合計含有量が21~39質量部、及び前記亜硫酸塩の含有量が0.1~1.9質量部であるものである。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、前記亜硫酸塩が、亜硫酸ナトリウムであることが好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、前記アニオン基変性ポリビニルアルコールが、マレイン酸変性ポリビニルアルコールを含有するものであってもよい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、前記液体洗剤が、亜硫酸塩、硫酸塩、及び他の無機塩から選ばれる少なくともいずれかを含有するものであってもよい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、90℃で2日間保管後の黄色度が最大で1.5であることが好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、23℃、33%RH環境で2週間保管後のヘーズ値が最大で10.0%であることが好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、23℃、50%RH環境で2日間保管後の密着強度が最大で200gfであることが好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、前記液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムのシート片同士を縁でシールした液体洗剤包装カプセルの耳部のヘーズ値と、シールによって前記シート片同士の間に形成された中空に液体洗剤を封入してから45℃で3日間保管後の前記液体洗剤封入カプセルの前記耳部のヘーズ値との差が、最大で15.0%となるものであることが好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入した液体洗剤封入カプセルとして用いた際に、23℃、50%RH環境で1週間保管後の高さを保管後高さとし、その保管前の高さを初期高さとして、初期高さに対する保管後高さとして求めたカプセル高さ維持率(%)が、少なくとも90%となるものであることが好ましい。
 本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、グリセリン及びソルビトールを特定の質量比で含む可塑剤がアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂の含有量に対して特定の量で含有されていることにより、変色を防止する亜硫酸塩や液体洗剤に含有される無機塩のフィルム表面への析出及びそれによる白化が生じることがない、液体洗剤を封入する包装カプセルに用いることができる。
 また、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入して包装カプセルにした際に、包装カプセルに亜硫酸塩を含有しているため、加熱による黄変等の変色を防止することができる。液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入して包装カプセルにした際に、液体洗剤に含まれる水がキャリアとして作用し、液体洗剤に含まれる亜硫酸塩と共に包装カプセルに吸収されて取り込まれるよう経時的に移動すると、液体洗剤に含まれる一部の亜硫酸塩を吸収して取り込み利用することができる。液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、亜硫酸塩が予め含有されていても、上記のように事後的に移動して含有されていても、同様に変色防止効果を発揮することができる。これにより、予め液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有される亜硫酸塩の含有量を抑制しつつ、十分な変色防止効果を発揮することができる。
 更に、これまでは、包装カプセルに含まれる可塑剤となり得るグリセリンのような成分が液体洗剤の中に用いられていると、上記の水と同様にキャリアとして作用し、経時的に亜硫酸塩が包装カプセルに吸収されてしまい、液体洗剤から包装カプセルへの亜硫酸塩の移動量が多量になり易かった。しかし、本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入して包装カプセルにした際に、そのような成分及びそれに伴う亜硫酸塩の吸収を抑制しつつ、液体洗剤から包装カプセルへと移動する亜硫酸塩の移動量を少なく制御して抑制することができる。これにより、包装カプセルにその変色を防止できる程度に十分な亜硫酸塩を含みつつ、かつ経時的に包装カプセルの表面に亜硫酸塩が析出してしまうほどに増加してしまうことを防止することができる。また、亜硫酸塩だけでなく、同様に液体洗剤に含まれるその他の無機塩が包装カプセルに取り込まれることを抑制することができるため、包装カプセルの表面にそれらが析出するブリードアウト現象を防止することができる。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、包装カプセルとして溶媒等を多量に含む液体洗剤を封入することができ、またそのような液体洗剤を封入してもそれに含有される包装カプセルを膨潤させるような化合物ともなる可塑剤の吸収や移動を抑制することができるため、包装カプセルが膨潤して伸びる所為で張り感を低下させてしまうことを防ぐことができ、経時的に外観を良好に保つ液体洗剤包装カプセルに用いることができる。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、加熱による黄変や封入する液体洗剤による着色などの変色を生じることがなく、またその変色を防止する亜硫酸塩や液体洗剤に含有される無機塩の包装カプセル表面への析出によるブリードアウトやそれに基づく白化を生じることがなく、包装カプセルの膨潤等でガスバリア性が低下する所為で保管環境の温度や湿度の影響を受け易くなることを防止しつつ、経時的に張り感を維持して外観を良好に保つことができる液体洗剤包装カプセルとして有用である。
 以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
 本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入する包装カプセルに用いるためのものであり、少なくともアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂と、グリセリン及びソルビトールを1:2.1~5.3の質量比で含む可塑剤と、亜硫酸塩とを含有しており、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、可塑剤を21~39質量部、亜硫酸塩を0.1~1.9質量部とするものである。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有される可塑剤は、グリセリン及びソルビトールの質量比が1:2.1~5.3であると好ましく、1:2.5~5.0であるとより好ましく、1:2.5~4.0であると更に好ましい。グリセリン、及びソルビトールは液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに適度な柔軟性を付与し、液体洗剤包装カプセルを作製する際の真空成型(サーモフォーム)等の加工を施し易くさせる。可塑剤は、ソルビトールよりもグリセリンを多く含む場合には、ベトツキが強くなり液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの密着性を向上させてしまったり、亜硫酸塩や液体洗剤に含有される無機塩の包装カプセル表面への析出によるブリードアウトやそれに基づく白化を生じ易くさせてしまったりする。密着性が高過ぎると、例えば液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの製膜時にロール状に巻き付けた際に、フィルム同士が密着してしまい扱い難くなる。ソルビトールの質量比が上記の範囲を超えて含まれる場合には、ソルビトールが過剰になり過ぎ、ソルビトールが液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの表面に析出してしまう。
 可塑剤は、グリセリン及びソルビトールからなるものであってもよく、グリセリン及びソルビトールと併せてそれ以外の下記に例示する可塑剤を含むものであってもよい。
 グリセリン及びソルビトール以外の可塑剤として、例えばジグリセリン、ポリグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、グルコース、フルクトース、マルチトール、ラクトース、トリエタノールアミン、トリエタノールアミンアセテート、及びエタノールアセトアミド、ビスフェノールA、ビスフェノールS、N-メチルピロリドン、ペンタエリスリトールや、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。グリセリン及びソルビトール以外の可塑剤を含む場合は、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、全可塑剤を合計で60質量部まで含有することができる。
 グリセリン及びソルビトールの合計質量部は、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、21~39質量部であると好ましく、25~35質量部であるとより好ましく、28~35質量部であると更に好ましい。グリセリン及びソルビトールを特定の質量比で含む可塑剤を、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂の含有量に対して上記の範囲内で含有することにより、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを包装カプセルとして用いた際に、それに封入した液体洗剤に含まれている上記可塑剤となり得る成分が包装カプセルであるフィルム内に入り込むことを幾分か抑制することができる。これにより、包装カプセルがそれらを吸収して膨潤することを防止することができる。これに対し、液体洗剤に含まれる亜硫酸塩については、包装カプセルであるフィルム内に適度に吸収して取り込まれる。
 また、封入する液体洗剤に含まれる成分の種類や量により異なるが、例えば液体洗剤に可塑剤となり得る成分として例えばグリセリンを含有している場合、包装カプセルに含まれる可塑剤と液体洗剤に含まれている包装カプセルに対して可塑剤となり得る成分との間で平衡に達しようとする動きが生じる。
 この液体洗剤に含まれるグリセリン量が液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有されるグリセリン量より多い場合には、液体洗剤に含まれる一部のグリセリンが、包装カプセルであるフィルムに移行してフィルム内に吸収される。一方で、包装カプセルに含まれる可塑剤である一部のソルビトールは、フィルムから液体洗剤へ移行して放出される。この際に、グリセリンは液体洗剤中の亜硫酸塩や無機塩をフィルム側へ移動させるキャリアとなり、ソルビトールはフィルム中の亜硫酸塩や無機塩を液体洗剤側へ移動させるキャリアとなることができる。このように、フィルムではグリセリンよりもソルビトールが多いことに起因して、ソルビトールがフィルム中の亜硫酸塩及び無機塩を液体洗剤側へより多く放出する場合、経時的にフィルム内の亜硫酸塩量や無機塩量が析出してしまうほどに増加してしまうことを防止することができる。これにより、液体洗剤を封入した際に亜硫酸塩や無機塩等がフィルム表面に析出してしまうことを抑制することができる。
 グリセリンがフィルム側へ移行し、ソルビトールが液体洗剤側に移行する具体例を示したが、これに限定されず、液体洗剤に含まれるグリセリン量が液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有されるグリセリン量より少ない場合であれば、フィルム内のグリセリンが亜硫酸塩や無機塩等を洗剤側へ移動させるキャリアとなる。このように、可塑剤、特にグリセリン及びソルビトールは、液体洗剤に含まれる成分の種類や量により、それぞれ包装カプセルと液体洗剤との間で移行し、それらに含まれる亜硫酸塩や無機塩等の放出及び/又は吸収をさせて、亜硫酸塩や無機塩等の析出を抑制することができる。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有される亜硫酸塩は、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、0.1~1.9質量部であると好ましく、0.5~1.5質量部であるとより好ましい。亜硫酸塩の含有量が1.9質量部を超える場合、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムや液体洗剤を封入した包装カプセルの表面に亜硫酸塩が析出し易くなる。また、この亜硫酸塩の含有量は、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムにおいて、0.1~1.3質量%であると好ましい。この亜硫酸塩は液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムや液体洗剤を封入した包装カプセルの黄変や着色等の変色を防止することができる。
 亜硫酸塩としては、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、及び亜硫酸アンモニウムが挙げられる。亜硫酸塩は、中でも亜硫酸ナトリウムであると好ましい。これらの亜硫酸塩は、単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有される亜硫酸塩は、封入される液体洗剤に含有される亜硫酸塩と同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、フィルム構成樹脂として、アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂を含有するものであればよい。
 アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂は、アニオン基変性ポリビニルアルコール共重合体であると好ましく、カルボキシル基が導入されているカルボン酸変性ポリビニルアルコール共重合体であるとより好ましく、マレイン酸変性ポリビニルアルコール共重合体であると更に好ましい。
 アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂は、アニオン性コモノマーとして例えば不飽和カルボン酸とビニルエステル化合物とを共重合して得られた共重合体をケン化したカルボン酸変性ポリビニルアルコールであってもよく、ポリビニルアルコールやビニルアルコール共重合体の一部の水酸基を酸無水物でエステル化したものであってもよい。
 ビニルエステル化合物として、例えば酢酸ビニル、ギ酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく併用して用いてもよい。
 アニオン性コモノマーとして、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、及び2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸やその無水物、そのエステル等が挙げられる。
 アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂は、前記不飽和カルボン酸の繰り返し単位の他に、別の単量体の繰り返し単位を含むものであってもよい。別の単量体として、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;アルキルビニルエーテル類;ジメチルアリルビニルケトン;N-ビニルピロリドン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル類;ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート類;ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド類;ポリオキシエチレン(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル)エステル;ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等のポリオキシアルキレンビニルエーテル類;ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン等のポリオキシアルキレンアリルアミン類;ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレンビニルアミン類;ジアクリルアセトンアミド等が挙げられる。
 更に、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2-アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3-ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体等が挙げられる。
 これらの別の単量体は、単独で用いてもよく、併用して用いてもよい。またこれらの単量体は、本発明の目的を阻害しない範囲で含有することができ、例えば0.01~10モル%含有することができる。
 アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂は、重合度が700以上であることが好ましく、900以上であるとより好ましく、1200以上であると更に好ましい。重合度が700より低いと液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの機械物性が低下し易くなってしまう。重合度は、最大2500であってもよく、より好ましくは2200以下、更に好ましくは2000以下であると良い。重合度が2500より高いと液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの水溶性が低下し易くなってしまう。アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂は、ケン化度が70モル%以上100モル%以下であると好ましく、80モル%以上99モル%以下とするとより好ましく、87モル%以上98モル%以下とすると更に好ましい。ケン化度が70モル%より低いと水溶性が低下し易い。ケン化度は、JIS K6726(1994)に準拠して測定されるものである。
 アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂の20℃における4質量%水溶液粘度は、特に限定されないが、7.0~50mPa・sであると好ましく、9.0~40mPa・sであるとより好ましく、12~35mPa・sであると更に好ましい。4質量%水溶液粘度は、JIS K6726(1994)に準拠して測定される。
 アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂の変性度は、0.1~10モル%であると好ましく、0.5~8モル%であるとより好ましく、1~6モル%であると更に好ましい。アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂の変性度は、0.1モル%未満であると水への溶解性を低下させてしまい、10モル%を超えると樹脂の生産性を低下させてしまう。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムにアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂を複数種用いてもよい。その場合には、分子量、重合度、粘度、ケン化度、変性度、変性種等の1つ以上が異なるアニオン基変性ポリビニルアルコールを採用することが出来る。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、その物性を損なわない範囲で、必要に応じて更に未変性ポリビニルアルコール、他の水溶性高分子、界面活性剤や添加剤を含有していてもよい。
 水溶性高分子として、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
 界面活性剤として、例えばノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、中でもポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン2級アルキルエーテルフォスフェート金属塩であると好ましい。これらは単独で用いてもよく、併用して用いてもよい。界面活性剤の含有量は、これらポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、0.17~0.60質量部であると好ましい。界面活性剤は、水溶性フィルム製造時のキャスト面からの剥離性を付与させたり、液体洗剤包装カプセルを作製する際のシール(水貼りシール、ヒートシール)等の加工を施し易くさせたりすることができる。
 添加剤として、例えばフィラー、着色剤、香料、増量剤、消泡剤、剥離剤、紫外線吸収剤、防錆剤、流動パラフィン類、蛍光増白剤、キレート剤、安息香酸デナトニウム等の苦味剤、脂肪酸系物質、無機粉体等が挙げられる。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、規定量のアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂と、グリセリン及びソルビトールを含む可塑剤と、亜硫酸塩と、必要に応じて界面活性剤や水を併せて混錬して調製された水溶性フィルム用組成物を用いて、例えば溶液流延法、含水押出法、溶融押出法などの公知の方法により製膜される。また、水溶性フィルム用組成物は、必要に応じて前記で例示した水溶性高分子や添加剤等を含有していてもよい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの水分率は、5.5~8.0質量%であると好ましく、6.0~7.0質量%であるとより好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの厚さは、20~100μmの範囲で適宜設定可能であるが、液体洗剤を封入したときに遺漏させない頑健性や加工成形の際に破断しない堅牢性、包装カプセルの張り感の維持等の観点から、25~95μmであると好ましく、30~90μmであるとより好ましく、75~90μmであると更に好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、90℃で2日間保管後において、JIS Z8722(2009)に準拠して測定された黄色度が最大で1.5となるものであると好ましい。また、23℃、33%RH環境で2週間保管後において、JIS K7136(2000)に準拠して測定されたヘーズ値が、最大で10.0%となるものであると好ましい。更に、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを23℃、50%RH環境で2日間保管後、ガラス板の上にその液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを乗せ、アルミホイル及び3kgのガラス板を乗せて5分経過した後、上のガラス板及びアルミホイルを取り、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムのいずれか1辺の中央に付けたクリップにデジタルフォースゲージ(イマダ社製:DS2-50N)を引っ掛け、それを下のガラス板と垂直方向に引張り、下のガラス板からフィルムが剥がれる際の最大強度を測定した密着強度が、最大で200gfとなるものであると好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、それからなる2枚のシートの四方同士がシールされ液体洗剤を封入する中空を有するカプセル状に成形されて液体洗剤を封入する包装カプセルとして用いた際に、液体洗剤を未封入の包装カプセルの周縁にわたる耳部における初期のヘーズ値と、液体洗剤を封入して45℃で3日間保管後の液体洗剤封入カプセルの周縁にわたる耳部における保管後のヘーズ値とを、それぞれJIS K7136(2000)に準拠して測定し、保管後ヘーズ値から初期ヘーズ値を減算した差が、最大で15.0%となるものであると好ましい。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、液体洗剤を封入した液体洗剤封入カプセルとして用いた際に、23℃、50%RH環境で1週間保管後における液体洗剤封入カプセルの高さを保管後高さとして、その保管前の液体洗剤封入カプセルの高さを初期高さとして、保管後高さを初期高さで除算して100を乗算して求めたカプセル高さ維持率(%)が、少なくとも90%であると好ましく、95%以上であるとより好ましい。
 本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、包装カプセルとして封入した液体洗剤に亜硫酸塩が含有される場合、その一部の亜硫酸塩を吸収して取り込むものであってもよい。
 本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを用いて、例えば以下のようにして液体洗剤包装カプセルを製造することができる。真空成型する深絞り包装カプセル製造機を用い、ボトム用水溶性フィルムロールから液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを引き出す。液体洗剤を収容する窪みに対応するキャビティを有する成形金型上にボトム用水溶性フィルムとして液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを誘導する。このボトム用水溶性フィルムを70~120℃に加熱し、複数並んだキャビティの開口に当接させ、キャビティに連結する真空ポンプでキャビティ内を真空吸引して減圧にすると、ボトム用水溶性フィルムがキャビティの形状に延伸されて、窪みが成形された包装カプセルボトムシートが得られる。その包装カプセルボトムシートの窪みに、所定量の液体洗剤を充填する。トップ用の水溶性フィルムロールから液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを引き出し、必要により水を塗布した後に液体洗剤ごと包装カプセルボトムシート上を覆う。窪み周縁に対応する耳部で、加熱シール及び/又は加圧シールすると、ボトム用水溶性フィルムである液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムとトップ用水溶性フィルムである液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムとが耳部でシールされる。耳部の中程を切断すると、個別包装した深絞り包装カプセルが得られる。
 液体洗剤包装カプセルは、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムが包装カプセルとしてその中空に液体洗剤を封入した状態で、液体洗剤に亜硫酸塩が含まれる場合、その亜硫酸塩の一部を包装カプセルに吸収して取り込み含有することができる。このため液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに、予め含有されている亜硫酸塩だけでなく、事後的に液体洗剤より移動してきた亜硫酸塩によっても、黄変や液体洗剤による着色等の変色を生じ難くすることができ、それによって経時的に外観を良好に維持することができるようである。このメカニズムは必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
 液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムからなる包装カプセルと封入される液体洗剤とでは、その包装カプセルに含まれる可塑剤と液体洗剤に含まれる包装カプセルに対して可塑剤となり得る成分との間で平衡に達しようとする動きが生じたり、空気中に暴露され温度や湿度の影響を受けて包装カプセルに含まれる水が揮発したりすると、液体洗剤に含まれる水の一部が経時的に包装カプセルに移動する現象が発生する。この水や可塑剤がキャリアとして作用するため、液体洗剤に含まれる亜硫酸塩や他の無機塩の一部が水や可塑剤と共に包装カプセルに移動して浸透し吸収される。しかし、亜硫酸塩や他の無機塩は、水溶性フィルム中の特定の可塑剤の種類及び量によってはブリードアウトを生じることがなく、水溶性フィルム内に取り込まれたまま留まるようである。そのため、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムからなる包装カプセルは、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに元から含有されている亜硫酸塩であっても、上記のように事後的に取り込んで含有された亜硫酸塩であっても、同様に酸化防止作用により、変色を生じ難くする効果を発揮できるようである。
 液体洗剤包装カプセルは、液体洗剤を上記包装カプセルで封入しているため、保管中に経時的に変色したりブリードアウト現象による白化を生じたりすることがなく、保管環境下の影響を受け難く、張り感を維持して経時的に外観を良好に保つことができるものである。
 液体洗剤包装カプセルに封入される液体洗剤は、特に限定されず、市販のものを用いることができ、亜硫酸塩、硫酸塩、及び他の無機塩から選ばれる少なくとも何れかを含有しているものであってもよい。液体洗剤におけるこれらの含有量は、特に限定されないが、亜硫酸塩、特に亜硫酸ナトリウムを含有している場合、液体洗剤包装カプセル1個につき、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含有されている硫酸塩系物質(亜硫酸塩や亜硫酸水素塩や硫酸塩等)と液体洗剤に含有されている硫酸塩系物質(亜硫酸塩や亜硫酸水素塩や硫酸塩等)とが総計で、0.498~0.506質量%であると好ましい。
 以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
各実施例及び比較例にて使用したポリビニルアルコール樹脂(PVA)は、以下の通りである。
A1:4質量%水溶液粘度28mPa・s、重合度1700、平均ケン化度88モル%、変性度1.9モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A2:4質量%水溶液粘度28mPa・s、重合度1700、平均ケン化度93モル%、変性度1.9モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A3:4質量%水溶液粘度29mPa・s、重合度1700、平均ケン化度97モル%、変性度1.9モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A4:4質量%水溶液粘度29mPa・s、重合度1700、平均ケン化度94モル%、変性度3.6モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A5:4質量%水溶液粘度25mPa・s、重合度1800、平均ケン化度88モル%、未変性ポリビニルアルコール
(実施例1)
(水溶性フィルム用組成物の調製)
 ポリビニルアルコール樹脂として酢酸ビニルエステル・マレイン酸共重合体の一部分を加水分解したアニオン基変性ポリビニルアルコール(4質量%水溶液粘度28mPa・s、ケン化度88モル%、マレイン酸変性度1.9モル%)の100質量部に対して、硫酸塩系物質として亜硫酸ナトリウム0.5質量部、可塑剤としてグリセリン7質量部及びソルビトール23質量部、界面活性剤としてアニオン界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム0.5質量部及び水を混練して、水溶性フィルム用組成物を調製した。
(液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの作製)
 この組成物の粘度は、85℃でB型粘度計により測定したところ約3000mPa・sであった。キャスト表面として金属ロールを用意し、その表面を純水で湿らせた布で拭いて清浄した。金属ロールの表面温度を約80℃に加熱しつつ、水溶性フィルム用組成物を金属ロールにキャストした。金属ロールを回転させながら、8分間乾燥させて、厚さ75μmの液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを作製した。
(実施例2~11)
 実施例2~11について、下記表1に示される配合で各水溶性フィルム用組成物を調製した。得られた各水溶性フィルム用組成物を用いて実施例1と同様にして各液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを作製した。
(比較例1~21)
 比較例1~21について、下記表1に示される配合で各水溶性フィルム用組成物を調製した。得られた各水溶性フィルム用組成物を用いて実施例1と同様にして各液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを作製した。

 
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 各実施例及び各比較例で得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムについて、下記のように評価試験を行った。各評価試験における好ましい範囲を評価基準として下記表2に示した。また各評価試験における結果を下記表2にまとめて示した。
(耐黄変性評価試験)
 各実施例及び各比較例で得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム1枚を180mm×75mmサイズにカットし、90℃環境で2日間保管した。その後、分光色彩計(日本電色工業社製:SD 7000)を用いてJIS Z8722(2009)に準拠したYI(黄色度)を測定した。
(耐ブリード性評価試験)
 各実施例及び各比較例で得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム1枚を100mm×100mmサイズにカットし、23℃、33%RH環境で2週間保管した。その後、ヘーズメーター(日本電色工業社製:NDH 5000)を用いてJIS K7136(2000)に準拠し、ヘーズを測定した。ヘーズ値を測定することで、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムに含まれる成分の耐ブリード性を評価することができる。
(密着性評価試験)
 各実施例及び各比較例で得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム1枚を330mm×330mmサイズにカットし、23℃、50%RH環境で2日間保管した。メタノールで湿らせたラボタオル(ユニケミー社製)を用いて表面の汚れをふき取ったガラス板の上に、液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムのキャスト時のエア面が接するように乗せた。その液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの上にアルミホイルを1枚乗せ、さらにアルミホイルの上に3kgのガラス板を乗せた。5分後に液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムの上に乗せたガラス板とアルミホイルを取り、下のガラス板と液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムとの密着強度を以下の手順で測定した。液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムのいずれか1辺の中央にクリップを付け、そのクリップをデジタルフォースゲージ(イマダ社製:DS2-50N)の先に引っ掛けた。クリップを引っ掛けた状態のままデジタルフォースゲージをガラス板の垂直方向に引張り、ガラス板からフィルムが剥がれる際の最大強度を測定した。
(洗濯用液体洗剤の調製)
 洗濯用液体洗剤として、直鎖型アルキル(C10~C15)ベンゼンスルホン酸を37質量%、モノエタノールアミンを5.5質量%、グリセリンを21質量%、プロピレングリコールを28質量%、亜硫酸ナトリウムを0.5質量%、及び蒸留水を8質量%の合計100質量%からなる洗剤を調製した。
(析出及び白化評価試験)
 各実施例及び各比較例で得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム1枚を206mm×115mmサイズにカットし、キャスト時のエア面が内側となるように長辺を半分に折り、その両端2辺をヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701B)を用いてシール幅が25mmとなるようにヒートシールし、103mm×115mmサイズの平袋を作製した。この時、ヘーズメーター(日本電色工業社製:NDH 5000)を用いてこの平袋のシール部分である耳部の初期ヘーズ(H0)を測定した。その平袋に調製した洗濯用液体洗剤を約17mL注入し、残りの1辺をヒートシールして密封し、液体洗剤を封入した包装カプセルを作製した。この液体洗剤包装カプセルをPET 15μm/PE 50μmのラミネート袋に入れ密封した状態で、45℃環境で3日間保管した。この時、ヘーズメーター(日本電色工業社製:NDH 5000)を用いてこの液体洗剤包装カプセルのシール部分である耳部の保管後ヘーズ(H1)を測定した。ヒートシールの条件は以下の通りである。各ヘーズ値はJIS K7136(2000)に準拠して測定した。
 シール上段:幅10mmのテフロンコート(テフロンは登録商標)を施したアルミ製シールバー、160℃
 シール下段:テフロンテープ(テフロンは登録商標)を施したゴム製プレート、30℃
 シール時間:1秒
 シール圧:0.2MPa
 Δ析出ヘーズ(%)を下記の通り求めた。
 Δ析出ヘーズ(%)=シール部分の保管後ヘーズ(H1)-シール部分の初期ヘーズ(H0)
 各水溶性フィルムによりヒートシール後の透明性にばらつきが生じたり、保管前からブリードアウトを生じたりして初期ヘーズ値が異なるため、保管前後のヘーズ値の差を求めて、各水溶性フィルムが液体洗剤を封入して生じた析出及び白化のみを評価することができる。
(カプセル張り感評価試験)
 各実施例及び各比較例で得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムをボトム用として、シワやタルミがないように張った状態で、キャビティ(開口部面積2000mm、深さ15mmの丸みを帯びた角を有する箱形状の空洞)を有する金型上にセットした。その液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを約90℃、5秒間加熱し、真空成型によりキャビティに液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを追従させ、窪んだ液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムシートを成形した。キャビティ上の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムシートの窪みに調製した洗濯用液体洗剤を約22mL充填した。次いで、同じく得られた液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムをトップ用水溶性フィルムとして、それに水塗布量が44~54g/mとなるように水で湿らせたラボタオル(ユニケミー社製)を用いて塗布した。その水塗布したトップ用水溶性フィルムをすぐにボトム側となる窪みの縁で水溶性フィルムシートと、1.5kgの金属ロールを用いて圧着させ貼り合わせた後、約1分30秒間保持した後、真空引きを止め、キャビティからカプセル列を取り出し、裁断して、液体洗剤包装カプセルを作製した。
 液体洗剤包装カプセルをキャビティから取り出した後、室温環境で約7分間静置した。この時、ハイトゲージ(ミツトヨ社製:Absolute digimrtic heightgage)を用いてこの液体洗剤封入カプセルの初期高さ(h0)を測定した。この液体洗剤包装カプセルを23℃、50%RH環境でさらに1週間保管した。この時、ハイトゲージ(ミツトヨ社製:Absolute digimrtic heightgage)を用いてこの液体洗剤包装カプセルの保管後高さ(h1)を測定した。
 カプセル高さ維持率(%)を下記の通り求めた。
  カプセル高さ維持率(%)=保管後高さ(h1)/初期高さ(h0)×100
 カプセル高さ維持率が、95%以上を◎、90%以上95%未満を〇、90%未満を×とする三段階で評価した。◎はカプセル張り感が特に良く、より消費者に好まれる外観を有することを意味する。

 
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2に示されるように、実施例1~11は全ての評価基準を満たし、耐黄変性及び耐ブリード性を有し適度な密着性であって、液体洗剤を封入した際にも析出及びそれによる白化を生じることなくカプセル張り感を維持し外観を良好に保つことができるものであることが明らかとなった。一方、比較例1~21は、各評価試験の何れかが評価基準を満たさないものであり、不十分であることが明らかとなった。
 具体的には、実施例1~11のようにアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して亜硫酸塩の含有量が0.1~1.9質量部であると、YIが1.5以下、ヘーズが10.0%以下、密着強度(gf/330mm)が200gf以下、析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が15.0%以下、カプセル高さ維持率が90%以上とする評価基準を満たした。それに対し、比較例1のように亜硫酸塩の含有量が0.1質量部を下回るとYIが大きくなり過ぎたり、比較例2~3のように亜硫酸塩の含有量が1.9質量部を上回ると析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎたりしていた。
 実施例1~11のようにアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対してグリセリン及びソルビトールの合計含有量が21~39質量部であると全評価項目が評価基準を満足した。それに対し、比較例4~5のようにグリセリン及びソルビトールの合計含有量が39質量部を上回るとヘーズと密着強度とが高過ぎ、比較例6~7のようにグリセリン及びソルビトールの合計含有量が21質量部を下回ると析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎていた。また、比較例8~15のようにグリセリン及びソルビトールの合計含有量が21~39質量部であってもその質量比が1:2.1~5.3の範囲を下回ると密着強度が高くなり過ぎその質量比が小さいほど析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎる傾向があり、一方その質量比が1:2.1~5.3の範囲を上回るとヘーズが高くなり過ぎその質量比が大きいほど析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎる傾向があった。
 実施例1~11のようにアニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂中のマレイン酸変性度、平均ケン化度、粘度が変動しても、全評価項目が評価基準を満足した。それに対し、比較例16のように未変性ポリビニルアルコールを用いた場合、ヘーズと密着強度とが高過ぎ、また析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎていた。
 亜硫酸塩に代えて、比較例17、18のように亜硫酸水素ナトリウムや硫酸ナトリウムを用いた場合、析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎるばかりか密着強度も高くなり過ぎ、また硫酸ナトリウムを用いるとYIやヘーズとが高過ぎるようになった。
 比較例19のようにグリセリンを用いずにソルビトールとトリメチロールプロパンを用いた場合には析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎ、比較例20のようにソルビトールを用いずにグリセリンとマンニトールを用いた場合には析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎるばかりかヘーズや密着強度が高くなり過ぎ、比較例21のようにソルビトールを用いずにグリセリンとキシリトールを用いた場合には析出及び白化(Δ析出ヘーズ)が高くなり過ぎた。
 このような実施例1~11のように所定量の成分とすることにより、優れたYI、ヘーズ、密着強度、析出及び白化(Δ析出ヘーズ)、カプセル高さ維持率を示した。
 本発明の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムは、洗浄や清掃等に用いられる各種の液体洗剤を封入する包装カプセルとして用いることができる。液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムを用いた液体洗剤包装カプセルは、業務用や家庭用の洗浄剤として用いることができる。

Claims (6)

  1. 液体洗剤を封入するための包装カプセル用の水溶性フィルムであって、
     アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂と、グリセリン及びソルビトールを1:2.1~5.3の質量比で含む可塑剤と、亜硫酸塩とを含有しており、前記アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂100質量部に対して、前記グリセリン及び前記ソルビトールの合計含有量が21~39質量部、及び前記亜硫酸塩の含有量が0.1~1.9質量部であることを特徴とする液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム。
  2. 前記亜硫酸塩が、亜硫酸ナトリウムであること特徴とする請求項1に記載の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム。
  3. 前記アニオン基変性ポリビニルアルコール樹脂が、マレイン酸変性ポリビニルアルコールを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム。
  4. 前記液体洗剤が、亜硫酸塩及び/又は硫酸塩を含有することを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム。
  5. 23℃、33%RH環境で2週間保管後のヘーズ値が最大で10.0%であることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム。
  6. 前記液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルムのシート片同士を縁でシールした液体洗剤包装カプセルの耳部のヘーズ値と、シールによって前記シート片同士の間に形成された中空に液体洗剤を封入してから45℃で3日間保管後の前記液体洗剤封入カプセルの前記耳部のヘーズ値との差が、最大で15.0%となるものであることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の液体洗剤包装カプセル用水溶性フィルム。
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