JP3699541B2 - 成形機用洗浄剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二軸押出成形機、単軸押出成形機、射出成形機等の熱可塑性樹脂の加工成形機に用いる成形機用洗浄剤に関し、更に詳しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)、ポリアミド系樹脂(以下、PAと略記する)、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVAと略記する)等の極性が高く、金属との密着性の高い樹脂の加工成形機に有用な成形機用洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリオレフィン系樹脂をはじめとする各種熱可塑性樹脂は、押出成形や射出成形等により各種の成形物に成形されて使用されており、かかる成形に当たっては、二軸押出成形機、単軸押出成形機、射出成形機等の成形機が用いられている。
そして、これらの成形機は、加工成形作業終了後は使用した熱可塑性樹脂を完全に除去しておく必要がある。即ち、同一の成形機を用いて種類の異なる熱可塑性樹脂の加工を行ったり、同一の熱可塑性樹脂で配合の異なる組成で加工を行ったりする場合には、最初に使用した樹脂等の残留物が付着していると、次に加工成形された成形物に少なからず悪影響を及ぼす恐れがある。
【0003】
そこで、成形機内の残留物を除去するための洗浄剤として、各種の洗浄用樹脂組成物が提案されている。かかる洗浄用樹脂組成物は加工成形作業終了後に成形機内に一定時間流して、成形機内に付着した残留物を成形機外に排出する役目を有するもので、かかる洗浄用樹脂組成物そのものも残留せずに容易に排出され、残留した場合でも容易に成形機(通常は金属製)から剥離することができることが望まれている。
【0004】
かかる洗浄用樹脂組成物の具体例として、特開平4−97805号公報には熱可塑性樹脂、界面活性剤及び無機物からなるプラスチック加工機用洗浄組成物が、特開平4−187410号公報には高粘度の熱可塑性樹脂と有機発泡剤を含有した低粘度の熱可塑性樹脂からなる成形機用洗浄剤が、特開平5−42547号公報にはスチレン系重合体がグラフトされたオレフィン系重合体とスチレン系熱可塑性樹脂からなる成形機用洗浄剤が、更に特開平5−124046号公報には熱可塑性樹脂、スルホン酸系界面活性剤、結晶水を有する無機塩または金属酸化物及び無機充填剤からなる洗浄用熱可塑性樹脂組成物が、それぞれ記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開平4−97805号公報記載のプラスチック加工機用洗浄組成物、特開平4−187410号公報記載の成形機用洗浄剤、特開平5−42547号公報記載の成形機用洗浄剤及び特開平5−124046号公報記載の洗浄用熱可塑性樹脂組成物は、成形の対象樹脂がポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂であったり、スチレン−アクリロニトリル共重合体やスチレン系樹脂であり、EVOHやポリアミドやポリビニルアルコールのような金属密着性の高い極性樹脂については考慮されておらず、例えば特開平4−187410号公報や特開平5−42547号公報にはポリアミド系樹脂に使用できる旨の記載はあるものの、洗浄時間や洗浄性についてはまだまだ改善の余地が残るところで、更にはEVOHに適用したところ、EVOHのような金属密着性の高い極性樹脂では十分な効果を得ることはできず、新なる改良が望まれるところである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、かかる現況に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィン系樹脂(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂のいずれか1種以上の樹脂(B)、可塑剤(C)、無機物質(D)及び界面活性剤(E)とからなり、その配合重量比(A)/(B)が100/0〜30/70で、かつ(A+B+C)/(D)/(E)が99/0.5/0.5〜40/30/30で、更に(A+B)100重量部に対して(C)を0.1〜20重量部含有してなる成形機用洗浄剤が上記の問題点を解決して、EVOH、PA、PVA等の極性が高く、金属との密着性の高い樹脂の加工成形機の洗浄剤用樹脂組成物として、大変有用であることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に使用されるポリオレフィン系樹脂(A)としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、(直鎖状)低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、酢酸ビニルやアクリル酸エステル或いはブテン,ヘキセン,4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共重合したポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、エチレンをグラフト共重合したポリプロピレン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共重合したポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン及び上記ポリオレフィンに不飽和カルボン酸やその酸無水物,ビニルシラン系化合物,エポキシ基含有化合物等を共重合或いはグラフト重合してなる変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン類が好適に用いられ、かかるポリオレフィン系樹脂のMI(メルトインデックス、190℃,2160g荷重時の測定値)は洗浄される樹脂のMI(同上、以下同様)との関係で一概に断言できないが、0.1〜80g/10分が好ましく、更には0.2〜70g/10分で、かかるMIが0.1g/10分未満では溶融押出成形性が不充分となり、逆に80g/分を越えると粘度が低く洗浄効果が低下して好ましくない。
また、樹脂(B)としては、EVOH、PVA、PAのいずれか1種以上が用いられる。
【0008】
かかるEVOHはエチレン含有量15〜70モル%、好適には20〜60モル%、ケン化度は90%以上、好適には95%以上のものが用いられ、エチレン含有量が15モル%未満では熱安定性が低下したり、溶融押出成形が困難となり、逆に70モル%を越えると可塑剤(C)を保持する性能が低下して、残留被パージ樹脂を洗浄する能力が低下して好ましくない。又ケン化度が90%未満ではEVOHの熱安定性が悪くなり、洗浄剤としての性質上好ましくない。かかるEVOHは更に少量のプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又はその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸又はその塩等のコモノマーを含んでいても差支えない。
【0009】
また、PVAは、溶融押出成形可能なものであれば特に限定されず、変性PVAや特定の添加剤を含有するPVA等を挙げることができ、変性PVAの例としては、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂が挙げられる。かかるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂のオキシアルキレン基含有量は1〜60重量%、好ましくは2〜50重量%、特に好ましくは3〜40重量%であり、1重量%未満であると押出成形性の低下等の問題があり、逆に60重量%を越えると熱安定性が悪くなり好ましくない。ポリオキシアルキレン基の平均縮合度は3〜100であり、平均縮合度が3未満のものは、押出成形性の点で劣り、又オキシアルキレン基を導入する際の工業的生産性の低下等の問題点があり、平均縮合度が100より多くなると押出成形性の低下等の間題点が生じ、好ましくは3〜50、持に好ましくは5〜30である。尚、ここで言う平均縮合度とは、下記化1、化2で示される化学式中のnを示す。
【0010】
【化l】
Figure 0003699541
但し、R0,R1,R2,R3は水素又はアルキル基を示す。
【化2】
Figure 0003699541
但し、R0,R1,R2,R3は水素又はアルキル基を示す。
【0011】
オキシアルキレン基含有PVA系樹脂における脂肪酸ビニルエステル単位のケン化度は60〜100モル%であり、60モル%未満では熱安定性の低下がみられ好ましくない。
これらの(変性)PVAの平均重合度は100〜3000が好ましく、更には300〜2000が好ましい。又ケン化度は80〜100モル%が好ましく、更には90〜100モル%が好ましい。またこれらのPVAは共重合成分としてα−オレフィン(エチレン、プロピレン、長鎖α−オレフィン等)、エチレン性不飽和カルボン酸系モノマー(アクリレート、メタクリレート、アクリロニトリル、塩化ビニル、ビニルエーテル等)を30モル%程度以下であれば含んでもよい。
【0012】
更に、PAとしては、ポリカプラミド(ナイロン−6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン−l2)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン−2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−2,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン−8,6)、ポリデカノメチレンアジパミド(ナイロン−10,6)、ポリドデカメチレンセバカミド(ナイロン−10,8)、あるいは、カプロラクタム/ラウリンラク夕ム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジベート共重合体(ナイロン−12/6,6)、ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)、エチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)などが挙げられ、更には、非晶質ポリアミド、重縮合体も用いられる。
【0013】
また、脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸の重縮合により得られるPAも用いることができ、かかる脂肪族ジアミンとしては、たとえばへキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ビス−(4−アミノヘキシル)−メタン、2,2−ビス−(4−アミノヘキシル)−イソプロピリジン、1,4−(1,3)−ジアミノシクロヘキサン、1,5−ジアミノペン夕ン、1,4−ジアミノブ夕ン、1,3−ジアミノプロパン、および2−エチルジアノブタンなどが挙げられ、これらのジアミンは、一種またはそれ以上を同時に用いることができる。また、芳香族ジカルボン酸としては、たとえばイソフタール酸、テレフタール酸、アルキル置換イソフ夕ール酸、アルキル置換テレフタール酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェ二ルエーテルジカルボン酸などが挙げられる。これちのジカルボン酸は、一種またはそれ以上を同時に用いることができる。
【0014】
上記のポリオレフィン系樹脂(A)と樹脂(B)との配合重量比はポリオレフィン系樹脂(A)/樹脂(B)=100/0〜30/70で、好ましくは100/0〜35/65、更に好ましくは100/0〜40/60である。かかる(A)/(B)が30/70を下回ると該混合樹脂組成物が樹脂流路内に付着して好ましくない。
また、可塑剤(C)としては、上記のポリオレフィン系樹脂(A)または樹脂(B)に対して可塑効果を有するものや洗浄される樹脂(あるいは樹脂組成物)に対して可塑化効果のある可塑剤となり得るものであれば特に限定されないが、特に後者の洗浄される樹脂(あるいは樹脂組成物)に対して可塑化効果のある可塑剤となり得るものが好ましく、かかる可塑剤は、その添加により洗浄される樹脂(あるいは樹脂組成物)の融点を3℃以上(好ましくは5〜50℃)低下させることができる化合物を意味するものである。
【0015】
かかる可塑剤(C)としては、例えば洗浄される樹脂がEVOHやPVAの時には水やメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコールやエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,3,6−ヘキサントリオール、1,3,5−ヘキサントリオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ステアリン酸ペンタエリスリトール、アジピン酸ペンタエリスリトール、ピロリドンカルボン酸ジペンタエリスリトール、グルタミン酸ジペンタエリスリトール、無水マレイン酸変性ウッドロジンペンタエリスリトール等の多価アルコールやソルビット、マンニット、ズルシット等の糖アルコールなどのアルコール類が挙げられ、更にはN−エチル−o,p−トルエンスルホンアミド、o,p−トルエンスルホンアミド、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等の芳香族スルホンアミド類や尿素、廃糖蜜、ポリエチレンオキサゾリン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルホルムアルデヒドなどが挙げられ、中でもグリセリンやソルビットが有用であり、また、洗浄される樹脂がPAの時には、ラウラミド等の長鎖脂肪酸アミド類、N−エチル−トルエンスルホンアミド、N−ブチル−トルエンスルホンアミド、o,p−トルエンスルホンアミド等の芳香族スルホンアミド類、オキシ安息香酸オクチル等のオキシ安息香酸エステル類やその他のオキシ基含有フタル酸エステル化合物などが挙げられ、中でもラウラミド、o,p−トルエンスルホンアミド、オキシ安息香酸オクチルが有用である。
【0016】
かかる可塑剤(C)の添加量は(A)と(B)の合計100重量部に対して0.01〜40重量部、好ましくは0.2〜35重量部、更に好ましくは0.3〜30重量部で、かかる可塑剤(C)の添加量が0.01重量部未満であると樹脂流路内に付着した洗浄される樹脂(あるいは樹脂組成物)を排出(洗浄)する効果がなく実用的でなく、また可塑剤の添加量が20重量部を越えると洗浄剤の溶融粘度が下がりすぎて樹脂流路内の洗浄される樹脂(あるいは樹脂組成物)を排出(洗浄)できず不適である。
【0017】
更に無機物質(D)としては、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、タルク、ケイソウ土、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスビーズ等が挙げられ、中でも二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、タルク、ケイソウ土、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム炭酸カルシウム、タルクが好適に用いられ、その平均粒子径が0.1〜300μm程度のものが好ましい。
また、界面活性剤(E)としては、アニオン系、ノニオン系、カチオン系、非イオン系いずれでもよく、具体的には炭素数8〜20のαオレフィンスルホン酸中性塩、炭素数6〜20のアルキル硫酸エステル中性塩、炭素数12〜20の脂肪酸塩等が挙げられ、中でもドデシルベンゼンスルホン酸、ステアリン酸ナトリウム、パラフィンスルホン酸ナトリウムが好適に用いられる。
【0018】
上記の無機物質(D)及び界面活性剤(E)の配合量は、上記(A)〜(C)の合計量(A+B+C)に対して、重量比で(A+B+C)/(D)/(E)が99/0.5/0.5〜40/30/30であることが必要で、無機物質(D)がかかる配合量よりも少ない場合は、洗浄効果が十分に発揮されず、逆に多い場合は、ペレット化できず不適であり、また界面活性剤(E)がかかる配合量よりも少ない場合は、洗浄効果が上がらず長時間の洗浄時間を要し、逆に多い場合は、添加量の増加に比べて洗浄効果の向上が期待できず不適である。好ましくは(A+B+C)/(D)/(E)が98/1/1〜50/25/25である。
かかる(A)〜(E)各成分の配合(混合)順序は特に限定されず、任意に行うことができるが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂(A)、樹脂(B)、可塑剤(C)、無機物質(D)及び界面活性剤(E)をそのまま或いは射出成形機又は押出成形機に一括供給して洗浄剤とする方法やポリオレフィン系樹脂(A)に樹脂(B)、可塑剤(C)、無機物質(D)及び界面活性剤(E)の混合物を押出成形機に供給してペレット化を行う方法等が採用される。
【0019】
本発明の洗浄剤には、必要に応じて、ヒンダードフェノール、あるいはヒンダードアミン類等の熱安定剤、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム等の金属塩、金属セッケン(前記の界面活性剤を除く)、シリコン系、弗素系脂肪酸エステル、アミド系滑剤、顔料、発泡剤などを本発明の効果を阻害しない範囲内で添加することができる。
本発明の洗浄剤で洗浄される樹脂(F)としてはEVOH、PVA、PAの何れであってもよく、かかるEVOHは上記の親水性熱可塑性樹脂(B)に記載のEVOHの中から選ばれるが、使用にあたっては、同一のエチレン含量、ケン化度のEVOHを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。更にPVA及びPAについても同様である。
【0020】
かかる洗浄される樹脂(F)とポリオレフィン系樹脂(B)は同一の種類の方が洗浄効果を十分に発揮することができる点で好ましい。すなわち、洗浄される樹脂(F)がEVOHなら樹脂(B)もEVOH、洗浄される樹脂(F)がPVAなら樹脂(B)もPVA、洗浄される樹脂(D)がPAなら樹脂(B)もPAを用いることが好ましい。
【0021】
本発明の洗浄剤が使用される成形機に関しては特に限定されるものでなく、一軸押出成形機、二軸押出成形機をはじめ、単層フィルム押出成形機、単層インフレ押出成形機、射出成形機、多層押出成形機、多層インフレ押出成形機、多層ブロー成形機などにも使用することができる。
洗浄剤の使用方法に関しては、成形用樹脂(あるいは樹脂組成物)の加工成形終了後、即ち洗浄される樹脂が押出機ホッパー内から無くなったら本発明の洗浄剤を投入する。投入量は洗浄される樹脂の滞留量の6〜30倍程度投入する。このとき、スクリュー回転数を増加させたり、押出温度を変更してもよい。
洗浄終了後はダイや成形機本体を解体して、内部の金属表面に付着した洗浄剤をヘラ、ブラシ等で除去することにより、成形機の洗浄が完了するのである。
【0022】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、以下「%」、「部」とあるのは、特にことわりのない限り、重量基準を意味する。
実施例1
直鎖状低密度ポリエチレン(出光ポリエチレン−L 0434N、190℃、2160gでのMI=4g/10分)(A)、樹脂(B)としてEVOH(エチレン含有量32モル%、ケン化度99.6モル%、210℃、2160gでのMI=3g/10分)を(A)/(B)=90/10(重量比)でブレンドし、(A)と(B)の合計量100部に対してEVOHの可塑剤(C)としてグリセリンを5部混合し、更に無機物質(D)として炭酸カルシウム(平均粒子径4μm)を15部及び界面活性剤(E)としてドデシルベンゼンスルホン酸15部を混合した。この混合物を二軸押出機(プラスチック工学研究所製 BT−30−S2−42−L)に供給して供給部=180℃、圧縮部=210℃、計量部=210℃で押出すことによりペレット状の本発明の成形機用洗浄剤を得た。
【0023】
得られた成形機用洗浄剤を用いて以下の要領で洗浄性を評価した。
ダイ幅140mmのフィッシュテールダイ(12kg重量)を用い、該ダイ温度を230℃にし、黒色顔料を5重量%含有したEVOH(エチレン含有量32モル%、ケン化度99.8モル%)を1時間流した。その後上記の成形機用洗浄剤に切り替えて同じく1時間流した後、該ダイを解体して該洗浄剤を速やかに取り除き、樹脂を流す前のダイの重量W0(12kg)と樹脂を流した後のダイの重量Wから、残留樹脂指数IRを以下の式により算出した。
R=[(W−W0)/W0]×10000
尚、評価基準は以下の通り。
◎ −−− 0≦IR≦1
△ −−− 1<IR≦3
× −−− 3<IR
【0024】
実施例2
実施例1において、可塑剤(C)をソルビットと変更した以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
実施例3
実施例1において、ポリオレフィン系樹脂(A)と樹脂(B)の配合重量比を(A)/(B)=60/40とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0025】
実施例4
実施例1において、炭酸カルシウムを5部とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
実施例5
実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸を5部とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0026】
実施例6
実施例1において、炭酸カルシウムの代わりにタルク(平均粒子径9μm)とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
実施例7
実施例6において、可塑剤(C)をオキシスルホン酸アミドとし、樹脂(B)及び評価時の洗浄される樹脂(F)をナイロン6/66共重合体(三菱化学(株)製、Novamid 2030)に変更した以外は実施例6と同様に行って、同様に評価をした。
【0027】
実施例8
実施例6において、樹脂(B)及び評価時の洗浄される樹脂(F)をオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(オキシアルキレン基含有量25重量%、PVAの重合度500,ケン化度95モル%、230℃、2160gでのMI=3g/10分)に変更した以外は実施例6と同様に行って、同様に評価をした。
実施例9
実施例1において、樹脂(B)を無添加とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0028】
比較例1
実施例1において、(A)/(B)の配合重量比を20/80とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
比較例2
実施例1において、無機物質(D)を無添加とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0029】
比較例3
実施例1において、炭酸カルシウムの混合量を40部とした以外は実施例1と同様に行ったが、ペレット化が不可能で、評価もできなかった。
比較例4
実施例1において、界面活性剤(E)を無添加とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0030】
比較例5
実施例1において、ラウリルベンゼンスルホン酸の混合量を40部とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
比較例6
実施例1において、可塑剤(C)を無添加とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0031】
比較例7
実施例1において、グリセリンの混合量を30部とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003699541
【0033】
【発明の効果】
本発明の成形機用洗浄剤は、ポリオレフィン系樹脂(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂のいずれか1種以上の樹脂(B)、可塑剤(C)、無機物質(D)及び界面活性剤(E)を特定量配合しているため、EVOH、PA、PVA等の極性が高く、金属との密着性の高い樹脂の加工成形機の洗浄に有効で、短時間でダイや押出装置の洗浄が完了し、延いては成形加工の生産効率や作業性の向上等の効果を有するものである。

Claims (7)

  1. ポリオレフィン系樹脂(A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂のいずれか1種以上の樹脂(B)、可塑剤(C)、無機物質(D)及び界面活性剤(E)とからなり、その配合重量比(A)/(B)が100/0〜30/70で、かつ(A+B+C)/(D)/(E)が99/0.5/0.5〜40/30/30で、更に(A+B)100重量部に対して(C)を0.1〜20重量部含有してなることを特徴とする成形機用洗浄剤。
  2. 可塑剤(C)が水、アルコール類、芳香族スルホンアミド類、長鎖脂肪酸アミド類、オキシ安息香酸エステル類、尿素、廃糖密のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1記載の成形機用洗浄剤。
  3. アルコール類が多価アルコールまたは糖アルコールであることを特徴とする請求項2記載の成形機用洗浄剤。
  4. 無機物質(D)が二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、タルク、ケイソウ土、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウムのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の成形機用洗浄剤。
  5. 界面活性剤(E)がドデシルベンゼンスルホン酸、ステアリン酸ナトリウム、パラフィンスルホン酸ナトリウムのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1〜4記載の成形機用洗浄剤。
  6. 洗浄される樹脂(F)がエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の成形機用洗浄剤。
  7. 二軸押出成形機、単軸押出成形機、射出成形機のいずれかの洗浄に用いることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の成形機用洗浄剤。
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