JP2001281851A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2001281851A
JP2001281851A JP2000095595A JP2000095595A JP2001281851A JP 2001281851 A JP2001281851 A JP 2001281851A JP 2000095595 A JP2000095595 A JP 2000095595A JP 2000095595 A JP2000095595 A JP 2000095595A JP 2001281851 A JP2001281851 A JP 2001281851A
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Kazuhiko Ibaraki
一彦 茨木
Akira Ito
章 伊藤
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像濃度及び画像耐光性が高く、かつ欠陥のな
い高画質な画像を、高感度な光記録材料を用いて形成す
るための画像形成方法を提供する。 【解決手段】支持体上に重合性モノマー、光重合開始剤
及び染料を含有するマイクロカプセルからなる感光層を
有する光記録材料を、露光後、受像層の存在下で加圧し
て該受像層に前記染料を転写して画像を形成する方法に
おいて、前記画像が染料の金属錯体で形成せしめられる
ようにする事を特徴とする画像形成方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録材料を用い
た画像形成方法に関し、詳細には支持体上に重合性モノ
マー、光重合開始剤及び染料を含有するマイクロカプセ
ルからなる感光層を有する光記録材料を、用いた画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性マイクロカプセルを用いた光記録
材料は、USP4,399,209、4,440,84
6、4,772,541に開示されている。この記録材
料は、ロイコ染料、重合性モノマー、及び重合開始剤を
含有する感光性マイクロカプセルを画像様に露光し、顕
色剤を塗布したシートと圧着させる事により、可視画像
を得る物である。ここで生成する画像は、未露光部のカ
プセルから出てくるロイコ色素と顕色剤との反応による
物であるため、画像の耐光性や耐油性が低く、また、圧
着時の温度湿度により、発色濃度が変化するため、一定
した画像濃度が得られないという問題がある。
【0003】特開平3−77952号公報においては、
重合開始剤として鉄アレーン化合物を用い、可視部に吸
収を持つ分光増感色素で増感された感光性マイクロカプ
セルを用いた光記録材料が開示されている。画像様に露
光し、普通紙と圧着させる事により、未露光部のマイク
ロカプセルに含まれている分光増感色素がその他の内容
物とともに受像紙に転写されて可視画像が形成される。
しかしながら、印刷用途等の一般色材に比べると、分光
増感色素は分子吸光係数が高くなく、溶解度にも限りが
あるため、高い転写濃度を得る事が出来ない。特開平6
−51501号公報においては、上記マイクロカプセル
に更に顔料を色材として含める事が開示されている。こ
の方法によれば、高い画像安定性を得る事が出来る。し
かしながら、この方法によれば若干の転写濃度向上は図
られるものの、一層の濃度向上を期待して顔料濃度を高
めると、マイクロカプセルの光硬化が進まなくなるとい
う問題が発生する。その理由は、顔料の吸収と分光増感
色素の吸収が重なっているためであり、高い転写濃度を
得ようとして顔料濃度を高くすると、顔料自身の遮蔽効
果により光硬化が阻害されるためと考えられる。分光増
感色素及び鉄アレーン化合物は、未露光部においては顔
料とともに転写されて画像の構成要素となる。画像の色
濁りを防ぐためには、分光増感色素の吸収と顔料の吸収
を重ねる必要があるためである。
【0004】また、上述の特開平6−51501号公報
の方法によって、転写濃度の一層の向上を期待して顔料
濃度を高めると、粘度が著しく増加し、マイクロカプセ
ル作製が困難になる結果、種々の画像欠陥が生じ、低い
画質しか得られない。即ち、粒径の均一性が得られない
事によって、最終画像の画質に影響を与えるという問題
点があった。
【0005】また特開平9−90618号公報には感光
層の厚みと感光性マイクロカプセル中の内包物中の画像
形成物質の割合をそれぞれ調整する事によって高画質の
画像を得る方法が示唆されている。しかしながら、この
方法でも得られる画像濃度には限界があり、未だ満足出
来る物ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、画像
濃度及び画像耐光性が高く、かつ欠陥のない高画質な画
像を、高感度な光記録材料を用いて形成するための画像
形成方法を提供する事にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、支
持体上に重合性モノマー、光重合開始剤及び染料を含有
するマイクロカプセルからなる感光層を有する光記録材
料を、露光後、受像層の存在下で加圧して該受像層に前
記染料を転写して画像を形成する方法において、前記画
像が染料の金属錯体で形成せしめられるようにする事を
特徴とする画像形成方法により達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の光記録材料を用いる画像
形成方法の例について述べる。本発明に於いては感光層
に画像状に露光を行い、その後圧力を掛けて受像層に未
露光部の染料を転写する。
【0009】例えば、支持体上に、重合性モノマー、光
重合開始剤及び染料を含む感光性マイクロカプセルから
なる感光層を作製し、画像状に露光を行い、その後、支
持体の上に受像層を設けた受像シートを重ね合わせ、圧
力を掛ける。未露光部の染料は受像シートに転写され、
画像を形成する。
【0010】更に、他の実施の形態の例としては、例え
ば、上記と同様に支持体上に、重合性モノマー、光重合
開始剤及び染料を含む感光性マイクロカプセルからなる
感光層を作製し、更に遮蔽層、受像層を順にその上に作
製する。このシートに感光層の方から画像状に露光を行
い、圧力を掛ける。未露光部の染料は受像層に転写さ
れ、画像を形成する。画像は受像層の方から見る。
【0011】以下本発明について詳しく説明する。
【0012】本発明に用いられる、金属と錯体形成可能
な染料とは、金属と配位結合をし得る配位座を少なくと
も一つ有しており、該配位座で金属と錯体を形成し得る
物である。光記録材料中では金属錯体を形成しておら
ず、露光後、圧力を掛けて金属を含有した受像層に染料
を転写する事によって金属錯体を形成して画像を形成す
る。
【0013】金属と錯体を形成した染料とは予め金属と
配位結合をしている染料であり、光記録材料中に含有さ
せ、露光後圧力を掛けて受像層に転写して画像を形成す
る。
【0014】上記染料は好ましくは二座以上の配位座を
有しており、該配位座で金属とキレートを形成し得る物
である。受像層に転写後に金属錯体を形成する方法で
は、一般に多座配位可能な染料は錯体形成前後で、その
吸収極大のシフトが大きく、またモル吸光係数の増加も
得られるので本発明に於いて特に好ましく用いられる。
【0015】具体的な例としては、特開昭63−227
569、59−78893、同昭60−2398、同平
2−76884、同平5−17701、同平、4−47
769、同平7−138493、同平7−13849
4、同平8−198872、同平8−224966、同
平8−283263、同平8−319432、同平10
−30061、同平10−86517、同平10−15
1868、同平10−250231、同平11−782
58、同平11−99745号公報等に記載の染料を用
いる事が出来る。好ましくは二座配位、更に好ましくは
三座配位以上の配位結合を形成し得る染料を用いる事が
出来る。
【0016】以下に金属と錯体形成可能な染料の具体例
を示す。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】上記染料と錯体形成を行う金属としては多
価金属イオンが用いられる。好ましくは銅(II)、ニッケ
ル(II)、亜鉛(II)、白金(II)、コバルト(II)、パラジウ
ム(II)等である。特に好ましくは銅(II)、ニッケル(I
I)、コバルト(II)である。
【0020】これら金属を受像層に含有させておく場合
は有機アニオン性化合物の塩として用いる事が好まし
い。有機アニオン性化合物の例としては特公昭36−1
1535、特開昭55−48210、同昭59−788
93等に記載の物を用いる事が出来る。これらの物は無
色である事が好ましい。好ましい物は下記の一般式1で
表される物である。
【0021】
【化3】
【0022】式中R1、R2、R3はそれぞれ同一でも異
なっていても良く、水素原子、炭素数1〜10までの直
鎖あるいは分岐している、置換もしくは無置換のアルキ
ル基、置換もしくは無置換のアリール基、炭素数1〜1
0までの直鎖あるいは分岐している、置換もしくは無置
換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のベ
ンゾイル等のアリールカルボニル基、ヒドロキシル基、
ハロゲン原子等を示す。また、R1〜R3は互いに環を形
成していても良い。
【0023】以下に具体例を示す。
【0024】
【化4】
【0025】金属の有機アニオン性化合物の塩の使用量
は染料に対してモル比で1/4〜10倍程度が好まし
い。
【0026】例えば、特開平6−51501号公報の例
に従い顔料を色材として用いた場合、色材の感光性マイ
クロカプセル中の含有濃度は、3%以下であれば、特に
顔料の遮蔽効果による光硬化阻害は見られないが、含有
濃度が3%を越えてくると阻害現象が現れ始め、5.5
%以上の領域では顕著になる。一方、含有濃度が20%
を越えると、顔料を重合性モノマーに分散した分散体の
粘度が極端に高くなり、マイクロカプセル化が困難にな
るため、好ましくない。
【0027】上記問題点に対し、金属と錯体形成可能な
ある種の染料は金属と錯体を形成する前後で吸収極大波
長のシフトを起こす。これらの染料と、金属と錯体形成
の有無に係わらず波長シフトを実質的に起こさない分光
増感色素を用いる事によって、好ましい画像形成方法を
得る事が出来る。
【0028】本発明においては、露光時に染料と分光増
感色素の吸収極大の差が40nm以上離れている事によ
り、染料による分光増感色素への遮蔽効果を避ける事が
出来、高感度の光記録材料を得る事が出来る。また、金
属と錯体を形成した後の染料と分光増感色素の吸収極大
波長の差が10nm未満となる事により画像形成後の染
料と分光増感色素の色混じりを防ぐ事が出来、高品質の
画像を得る事が出来る。
【0029】分光増感色素と染料の吸収極大は、マイク
ロカプセルに含有させた状態での極大値であり、各々を
含有させたマイクロカプセルを適当な支持体に塗布後、
反射スペクトルを測定する事により求める事が出来る。
【0030】分光増感色素と染料の吸収極大の差は40
nm以上あれば、染料による遮蔽効果を避け、高い感度
を確保する事が出来る。両者の差についての上限は、利
用出来る光源の波長が可視光の範囲からどれだけ離れて
いるかで決まる。現状では、波長の長い側の光源はIn
GaAsレーザーの1625nm程度までと考えられ、
この光源と黄色顔料の平均的吸収極大である約450n
mの差、約1175nmが分光増感色素と色材の吸収極
大の差の上限である。
【0031】染料の使用量は求められる画像の品質によ
るが、通常受像シートのm2当たり0.01〜1グラム
程度が好ましい。更に好ましくは0.1〜0.4グラム
程度が好ましい。
【0032】本発明には色調、濃度を調整する目的で、
金属と錯体形成可能な染料に加えて、金属と錯体形成能
のない、あるいは弱い染料や顔料を併用する事が出来
る。染料あるいは顔料は市販されている物の他、染料便
覧、顔料便覧等の書物、文献に記載された物の中から、
必要とされる色調を与える適当な物を選択すれば良い。
【0033】染料としては例えば、アゾメチン染料、ア
ゾ染料、アントラキノン染料、アクリジン染料、アジン
染料、インジゴ染料、オキサジン染料、シアニン染料、
ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、ニト
ロ染料、ニトロソ染料、フタロシアニン染料、メチン染
料等が挙げられる。これらの染料は単独でも、また2種
以上を混合して用いても良い。
【0034】顔料としては、無機顔料、有機顔料のいず
れでも良い。無機顔料の例としては、亜鉛華、酸化チタ
ン、ベンガラ、酸化クロム、鉄黒、複合酸化物、チタン
イエロー、コバルトブルー、コバルトグリーン、アルミ
ナホワイト、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、カドミ
ウムレッド、リトポン、黄鉛、モリブデートオレンジ、
ジンククロメート、石膏、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、鉛白、群青、マンガンバイオレット、コバルトバイ
オレット、エメラルドグリーン、紺青、カーボンブラッ
ク、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛末等が挙げられ
る。有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、アゾ
レーキ顔料、縮合型アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ア
ンスラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ペリノン顔料、
ペリレン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、
イソインドリノン顔料、酸性染料レーキ、塩基性染料レ
ーキ等が挙げられる。これらの顔料は、単独でも2種以
上を混合して用いても良い。これらの色材の中で、耐候
性の点から顔料が好ましい。
【0035】本発明に用いる事が出来る分光増感色素と
しては例えば、アゾメチン色素、アゾ色素、アントラキ
ノン色素、アクリジン色素、アジン色素、インジゴ色
素、オキサジン色素、シアニン色素、ジフェニルメタン
色素、トリフェニルメタン色素、ニトロ色素、ニトロソ
色素、フタロシアニン色素、メチン色素等が挙げられ
る。これらの色素は単独でも、また2種以上を混合して
用いても良い。
【0036】下記に分光増感色素の具体例を示す。
【0037】
【化5】
【0038】本発明に用いられる重合性モノマーは、重
合可能性基を分子内に一個以上有する化合物であり、重
合可能性基としてエチレン性不飽和二重結合を一個以上
好ましくは複数個有する化合物が、好適に用いられる。
例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル
基、不飽和ポリエステル基、ビニルオキシ基、アクリル
アミド基などを有する化合物が挙げられる。最も代表的
な物は、ポリオール、ポリアミン又はアミノアルコール
等と不飽和カルボン酸との反応物、ヒドロキシル基を持
つアクリレート又はメタクリレートとポリイソシアネー
トとの反応物などである。例えばテトラエチレングリコ
ールジアクリレート及びメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート及びメタクリレート、エチ
レンオキシ変性ビスフェノールA−ジアクリレート及び
メタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト及びメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート及びメタクリレート等を挙げる事が出来
る。重合性モノマーは、単独で用いても良いし、2種以
上混合して用いても良い。
【0039】本発明に用いられる開始剤は、例えば、
「フォトポリマーテクノロジー」、日刊工業新聞社(1
988年刊工)などに記載されている。具体的には、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’5,
5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等の
ビイミダゾール類、2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、フェニルトリブロモメチルス
ルホン、2−ピリジルトリブロモメチルスルホン等のポ
リハロゲン化物、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカル
ボニル)ベンゼン、3,3’4,4’−テトラキス(t
−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等の有機
過酸化物、ジフェニルヨードニウムヘキサフロオロホス
フェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフロオロホ
スフェート等のオニウム塩、(η6−ナフタレニル)
(η−シクロペンタジエニル)鉄(1+)−ヘキサフル
オロホスフェート、(η−シクロペンタジエニル)(η
6−クメニル)鉄(1+)−ヘキサフルオロホスフェー
ト等の鉄アレーン錯体等が挙げられる。これらの開始剤
は単独でも、あるいは2種以上混合されて用いられても
良い。その使用量は、重合性モノマーに対し0.1重量
%ないし30重量%程度である。
【0040】本発明に用いられる受像層は一般に空孔を
有する疎水性の物質を好適に用いる事が出来、具体的に
はシリカ、高分子ラテックス等を用いる。また必要に応
じてポリビニルアルコール、ゼラチン等の高分子バイン
ダーを含んでいても良い。
【0041】マイクロカプセルには、上述した重合性モ
ノマー、光重合開始剤、色材の他に、光感度を向上させ
るための重合促進剤、保存性を向上させるための重合防
止剤、画像の安定性を向上させるための酸化防止剤や紫
外線吸収剤等の画像安定化剤等が必要に応じて含有され
ていても良い。
【0042】重合促進剤としては、酸素除去剤や連鎖移
動剤として従来公知の物を広く使用する事が出来る。例
えば、ホスフィン類、ホスホネート類、ホスファイト
類、第1錫塩類、アニリン誘導体(例えばN−フェニル
グリシン、N,N−ジメチル−2,6−ジイソプロピル
アニリン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリン
等)、チオール類等が挙げられる。
【0043】重合防止剤としては、例えば、p−メトキ
シフェノール、ハイドロキノン、t−ブチルカテコー
ル、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4
−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一
銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β
−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、
p−トルイジン等が挙げられる。
【0044】酸化防止剤や紫外線吸収剤としては、例え
ば「13398の化学商品」化学工業日報社(1998
年刊工)等の成書に記載された公知の物を広く使用する
事が出来る。
【0045】本発明で用いるマイクロカプセルの壁材と
しては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエーテルポリ
カーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン、スチレン−メ
タクリレ−ト共重合体、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール等を用いる物が好ましい。こ
れらの壁材は複数を併用しても良い。
【0046】これらの壁材を有するマイクロカプセルの
製造方法については特に限定される物ではなく、公知の
製造方法を用いる事が出来る。好ましい方法としては、
コアセルベーション法、インサイチュー(in−sit
u)重合法、界面重合法などを挙げる事が出来る。
【0047】これらの方法の詳細については例えば、近
藤保偏、「マイクロカプセル」、日本規格協会(199
1年刊工)等の成書に詳しい。マイクロカプセルの粒径
については、画質や発色濃度の点から0.1μm〜20
μmの範囲にある事が好ましい。より好ましくは、0.
5μm〜10μmの範囲である。
【0048】本発明の記録材料を形成するに当たって
は、マイクロカプセルを支持体に固着させるためにバイ
ンダーが用いられる。バインダーとしては公知の物を使
用する事が出来る。具体的には例えば、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセル
ロース、酸化澱粉、ゼラチン、カゼイン等の水溶性バイ
ンダー、並びにスチレン−ブタジエン共重合体、アクリ
ル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル系共重合体等の合
成高分子バインダー等が挙げられる。
【0049】本発明の記録材料においては必要に応じ
て、下引き層、中間層、保護層、バックコート層等の層
を設ける事が出来、これらの層には更に必要に応じて、
イラジエーションやハレーションを防止する染剤、紫外
線吸収剤、可塑剤、蛍光増白剤、マット剤、塗布助剤、
硬化剤、帯電防止剤、滑り性改良剤等の他の添加剤を含
有させる事が出来る。これらの添加剤の代表例は、Re
search Disclosure,Vol.17
6,1978年12月,Item 17643、及び同
Vol.187,1979年11月,Item 187
16等に記載されている。
【0050】保護層は、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、酸化澱
粉、ゼラチン、カゼイン、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル系共重
合体、シリコン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、フッ素化ビニリデン樹脂、塩化ゴム等を
バインダーとし、必要に応じて、コロイダルシリカやマ
ット剤を含有させた物である。コロイダルシリカとして
は、例えば、日産化学製のスノーテックス類があり、マ
ット剤としては、例えば、シリカ、酸化マグネシウム、
硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、ハロゲン化銀など
の無機化合物及びポリメチルメタクリレート、ポリアク
リロニトリル、ポリスチレン等のポリマー粒子や、カル
ボキシ澱粉、コーン澱粉、カルボキシニトロフェニル澱
粉等の澱粉粒子などが挙げられる。これらは、1種単独
で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。これ
らの使用量については、感光層の光重合反応を妨げなけ
れば、特に制限はない。
【0051】中間層は、酸素透過に対するバリア機能を
有する層であり、通常、主にバインダーを含み、必要に
応じて更に硬化剤や、ポリマーラテックス等の添加剤を
含有していても良い。
【0052】本発明に用いられる支持体としては、紙、
上質紙、コート紙などの紙類、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、アセチルセルロース、セルロー
スエステル、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイ
ミド等のフィルム及び樹脂類、及び紙類と樹脂類からな
る合成紙などがある。これらの中でも、ポリエチレンテ
レフタレートなどのフィルムが、平面平滑性、強度など
に優れ、かつ厚さが0.05mm以下と薄く、ロール状
態でも体積が比較的小さくなるので、望ましい。
【0053】支持体上に形成される感光層の塗布量は特
に制限される物ではないが、濃度が高く、かつ鮮明な画
像を得るには、乾燥重量にして1〜50g/m2の範囲
が好ましい。
【0054】本発明の光記録材料を支持体に塗布する方
法としては、コーティングバー、ブレードコーター、ロ
ッドコーター、ナイフコーター、ロールドクターコータ
ー、リバースロールコーター、トランスファーロールコ
ーター、グラビアコーター、キスロールコーター、カー
テンコーター、エクストルージョンコーター等を用いた
方法を採用する事が出来る。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述するが、
本発明はこれによって限定される物ではない。また、特
に断らない限り、以下に記載する部及び%は、それぞれ
重量部及び重量%を示す。
【0056】実施例1 <サンプル1(本発明)の作製> カプセル液Aの調製 ペンタエリスリトールテトラアクリレートとジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレートの1:4混合物(重量
比、混合物の比重1.19)を、攪拌機によって混合し
てアクリル原料を得た。このアクリル原料に、染料1を
加えた。最終的なアクリル原料:染料の比は100:3
となるようにした。
【0057】得られた染料、アクリル溶液100部に、
分光増感色素2を0.1部とp−ジメチルアミノ安息香
酸エチル4部を加え、約50℃に加熱溶解させて、マイ
クロカプセルの内包物となる組成物を得た。この組成物
を、スルホコハク酸塩型乳化剤(三井サイアナミッド社
製AEROSOL・A−268:イソデシルスルホコハ
ク酸ジナトリウム)の5%水溶液150部と混合して、
ホモジナイザーによって7000rpmで5分間回転さ
せて、O/W型エマルションを得た。このエマルション
に壁材となるメラミン・ホルマリン初期縮合物を15部
加え、約70℃で3時間攪はんしながら反応させて、所
期のカプセル液を得た。メラミン・ホルマリン初期縮合
物は、メラミンと37%ホルムアルデヒド水溶液と水を
1:3:5の重量比で混合して、水酸化ナトリウムでp
H9に調整して15分間加熱して得られた物である。
【0058】塗布液の調製と塗布 上記カプセル液に小麦粉澱粉80部と、ポリビニルアル
コールの20%水溶液100部を混合して塗布液を調製
し、コロナ放電処理を施した、厚さ125μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)支持体の片面に、乾燥
時の塗布量が8g/m2になるようにワイヤーバーで塗
布した。
【0059】受像シートAの調製 表面に細孔を有する平均粒径2μのシリカ20部、ビス
(2,4−ペンタンジオナート)ニッケル(II)4部と、
ポリビニルアルコールの20%水溶液100部を混合し
て塗布液を調製し、コロナ放電処理を施した、厚さ12
5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)支持体
の片面に、乾燥時の塗布量が20g/m 2になるように
ワイヤーバーで塗布した。
【0060】塗布サンプルの露光、転写 得られた塗布サンプルに対してその塗布層側から、ステ
ップウエッジを通してタングステン光による露光を行っ
た。露光後、受像シートAと重ね合わせ、200kg/
cm2 で加圧する事により、受像シート上にステップウ
エッジ像を得た。露光量は最低反射濃度が受像シートの
地肌部と同一になるまで行った。
【0061】<サンプル2(本発明)の作成>サンプル
1の作製に於いて用いた染料1の代わりにC.I.So
lventRed 132(クロム錯塩染料)を用い、
また、受像紙として下記の受像シートBを用いた他はサ
ンプル1と同様にして得た。
【0062】受像シートBの調製 受像シートAの調製に於いてビス(2,4−ペンタンジ
オナート)ニッケル(II)を用いなかった他は同様にして
得た。
【0063】<サンプル3(比較例)の作製>サンプル
1の作製に於いて、受像シートとして受像シートAの調
製の際に用いたビス(2,4−ペンタンジオナート)ニ
ッケル(II)を用いなかった物(受像シートB)を用いた
他は同様にして得た。
【0064】耐光性の評価 サンラストCPST(東洋精機製)(600w/m2
を用いて48時間光照射を行った。耐光試験前後の最高
反射濃度の変化を下記の表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】本発明のサンプル1及び2では比較例であ
るサンプル3に比べて露光後の濃度落ちが低く耐光性が
優れている事が分かる。また、サンプル1ではサンプル
3に比べて多座配位である染料の選択によって錯体形成
前後で吸収極大の増大が見られる。
【0067】実施例2 <サンプル4(本発明)の作製>サンプル1の作製に於
いて用いた染料1の代わりに染料2を用い、分光増感色
素として分光増感色素2の代わりに分光増感色素1を用
いた他は同様にして得た。アクリル原料:染料の比は1
00:6.5になるようにした。アクリル原料:分光増
感色素の比は100:2になるようにした。
【0068】レーザー回折式粒度分布計によって、得ら
れたマイクロカプセル分散液の粒度分布を測定したとこ
ろ、平均粒径は8.8μmであった。また、20μm以
上の粗大な粒子は検出されなかった。
【0069】同様にして作製した分光増感色素1を含ま
ないサンプルでは転写前の吸収極大波長(染料2の吸
収)が410nmであり、転写後のそれが445nmで
あった。また、染料2を含まないサンプル(分光増感色
素1の吸収)の吸収極大波長は451nmであった。
【0070】即ち金属錯体形成前の染料の吸収極大は分
光増感色素のそれに対して41nm離れており、形成後
は9nm離れていた。
【0071】<サンプル5(比較例)の作製>サンプル
4の作製に於いて用いた染料2の代わりにC.I. P
igmentYellow 17を用い、受像シートと
して受像シートBを用いた他は同様にして得た。同様に
して作製した分光増感色素1を含まないサンプルでは転
写前後の吸収極大波長(C.I. Pigment Y
ellow 17の吸収)が共に445nmであった。
【0072】レーザー回折式粒度分布計によって、得ら
れたマイクロカプセル分散液の粒度分布を測定したとこ
ろ、平均粒径は9.3μmであった。また、20μm以
上の粗大な粒子は数平均で約8%含まれた。また得られ
た画像はハーフトーン部でざらつきが見られ、商品とし
て不可のレベルであった。
【0073】サンプル4に比べてサンプル5では求める
最低濃度を得るために8倍の露光時間を要した。耐光性
試験ではサンプル4、サンプル5共に高い耐光性を示し
た。
【0074】実施例3
【0075】実施例1のサンプル1に於いて用いた染料
1の代わりに染料3、染料5、染料6を用いた他は同様
にして試験を行ったところ、それぞれ十分に高い耐光性
が得られた。
【0076】
【発明の効果】濃度及び安定性の高い可視画像が得ら
れ、均質マイクロカプセルを容易に作製出来る事によっ
て高画質が得られる、高感度の光記録材料が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AB00 AC01 AD01 BC31 BC51 CA14 CA18 CA28 CA34 CA35 CA39 CC13 DA10 DA39 FA03 FA26 2H096 AA00 BA05 BA20 CA20 EA02 GA55 4J011 PA38 PA39 PB06 PB20 PB25 PB30 PC02 QA12 QA13 QA23 QA24 SA78 SA79 UA06 VA01 WA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に重合性モノマー、光重合開始
    剤及び染料を含有するマイクロカプセルからなる感光層
    を有する光記録材料を、露光後、受像層の存在下で加圧
    して該受像層に前記染料を転写して画像を形成する方法
    において、前記画像が染料の金属錯体で形成せしめられ
    るようにする事を特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記光記録材料に含有する染料が金属錯
    体形成可能な染料であり、前記受像層が前記染料と錯体
    形成可能な金属を含有する請求項1に記載の画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記光記録材料に含有する染料が金属と
    の錯体を形成した物である請求項1に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記光記録材料中のマイクロカプセルが
    金属錯体形成可能な染料と、該染料に対して吸収極大波
    長が40nm以上離れている分光増感色素を含有し、前
    記染料が受像層に転写して該受像層で金属錯体を形成し
    たときの吸収極大波長が前記分光増感色素の吸収極大波
    長に対して10nm未満の差になるようにせしめる請求
    項2に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記染料がアゾメチン、オキソノール、
    アゾ、シアニン、メロシアニン類である事を特徴とする
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記染料の金属錯体を形成するための金
    属が銅(II)、ニッケル(II)、コバルト(II)である事を特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  7. 【請求項7】 前記受像層が光記録材料の感光層上に一
    体的に設けられた物ある請求項1に記載の画像形成方
    法。
  8. 【請求項8】 前記受像層が前記光記録材料とは別の支
    持体上に設けられた物である請求項1に記載の画像形成
    方法。
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