JP2001281745A - カメラの裏蓋係止構造 - Google Patents

カメラの裏蓋係止構造

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JP2001281745A
JP2001281745A JP2000099093A JP2000099093A JP2001281745A JP 2001281745 A JP2001281745 A JP 2001281745A JP 2000099093 A JP2000099093 A JP 2000099093A JP 2000099093 A JP2000099093 A JP 2000099093A JP 2001281745 A JP2001281745 A JP 2001281745A
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back cover
locking
camera
movable
claws
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JP2000099093A
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Inventor
Akio Omiya
秋夫 大宮
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Fujinon Corp
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の係止爪が係合して裏蓋の閉成状態を維
持する裏蓋係止構造であって、係止爪の係合面の傾斜角
度をそれぞれの係止爪の対について変更することによ
り、係合時の係合状態を解除させようとする力の方向を
複数の方向とすることにより、閉成時に裏蓋がガタつく
ことを防止する。 【解決手段】 裏蓋キー5の上側の可動側係止爪53a と
裏蓋4の上側の固定側係止爪42a との係合面の傾斜角度
α1 を、下側の可動側係止爪54a と固定側係止爪43a の
係合面の傾斜角度α2 よりも大きくする。可動側係止爪
54a の鈎部54の下方に、可撓性を備えた戻し鈎部55を設
け、裏蓋4に該戻し鈎部55と係合する押し込み鈎部44を
設けて、裏蓋4の閉成時に戻し鈎部55を押し込まなけれ
ば係止爪54a と43a とが、係止爪53a と42a とがそれぞ
れ係合しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カメラ本体の背
面に開閉自在に支持され、フィルムの交換の際などに開
放され、常時はカメラの裏蓋を閉成させた状態に維持し
ておくカメラの裏蓋係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラの裏蓋は、これを開放してフィル
ムの交換などを行う。この裏蓋は、一端部をカメラ本体
にヒンジなどによって揺動自在に支持されて開閉自在と
され、他端部にはカメラ本体の適宜部位と係脱する係止
爪などが設けられて、閉成時に係合して不用意に開放し
てしまわないようにしてある。一般的には、カメラ本体
に裏蓋の揺動軸と平行な方向に摺動自在な裏蓋キーが設
けられ、この裏蓋キーの摺動によって該裏蓋キーと前記
係止爪とが係脱するようにしてある。この係止爪は1本
のものでも構わないが、裏蓋の閉成状態を確実にするた
めに、例えば実開昭63−191329号公報に記載さ
れたカメラの裏蓋錠止装置のように、2本のものが使用
されるようになってきている。
【0003】他方、裏蓋の内側面には圧板が設けられて
おり、閉成時にカメラ本体のアパーチュアの後面と該圧
板との間にフィルムを走行させるトンネルが形成される
ようにしてある。この圧板は板状に形成されて、裏蓋と
の間に押圧バネなどが設けられている。このため、トン
ネル間隔がバネの復元力によって調整されて、フィルム
をアパーチュアの上下部に設けられたガイドレールで案
内させながら安定して走行させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のカメ
ラの普及に伴い、カメラの製造コストを削減することが
要求されている。製造コストの削減のために、特にコン
パクトタイプの簡易なカメラでは、前記圧板をなくし
て、代りにトンネル間隔を一定に維持できるようにした
ガイドリブが裏蓋の内側面に設けられるものがある。こ
のガイドリブはフィルムの走行方向を長手方向として裏
蓋の内側面に突設させたリブを複数本、走行方向と直交
する方向に並設してあり、その先端とアパーチュアとの
間にトンネル間隔を確保するようにしたものである。
【0005】このガイドリブによってフィルムの走行を
案内する構造では、該ガイドリブが固定されているもの
であるから、裏蓋を閉成した状態で該裏蓋がガタついて
はトンネル間隔が安定せずに不都合である。なお、押圧
バネによって押圧されている圧板では、裏蓋が多少ガタ
ついても押圧バネに吸収されてフィルムの走行には支障
がない。すなわち、固定されたガイドリブでは、押圧バ
ネのような緩衝部材がないので、裏蓋にガタつきが生じ
ては安定したフィルムの走行を案内できないおそれがあ
る。
【0006】前述した1本の係止爪を備えた裏蓋係止構
造では、単一の係止爪が支点となって裏蓋がずれるおそ
れがあり、裏蓋の安定性が充分に確保できないために前
記圧板によってフィルムの走行を案内する構造を採用す
る必要がある。2本の係止爪を備えた裏蓋係止構造で
は、支点が2つとなるので裏蓋の安定性を向上させるこ
とができる。
【0007】ところが、2本の係止爪を備えさせた構造
では、裏蓋の閉成時にこれらの係止爪を確実にカメラ本
体と係合させなければならないから、閉成操作が煩わし
くなり、不用意に一方の係止爪が係合されない状態とな
ってしまうおそれがある。このため、前記実開昭63−
191329号公報に記載されたカメラの裏蓋錠止装置
のように、本体側の爪部と裏蓋側の爪部との係止時にお
ける爪先間隙値に差異を設けた構造を採用して、爪先間
に間隙が形成された構造となっている。これは、一方の
爪部が係合した状態で他方の爪部を係合させる際の自由
度を確保するようにして、一度の閉成操作で確実に2本
の爪部が係合するようにしたものである。
【0008】しかしながら、2本の係止爪の係合の確実
性を確保するために、爪先間に間隙が形成された構造で
あると、閉成した状態にある裏蓋にガタつきが生じるこ
とになる。このため、圧板を備えさせた構造には適して
いるが、前記ガイドリブを備えた構造には不都合であ
る。
【0009】そこで、この発明は、フィルムの走行を案
内するためのガイドリブなどの固定物を裏蓋に設けた構
造とすることができるように、閉成状態にある裏蓋にガ
タつきが生ぜず、しかも閉成操作時に確実に閉成させる
ことができるようにして、製造コストの低減を図ること
ができるカメラの裏蓋係止構造を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの技術的手段として、この発明に係るカメラの裏蓋係
止構造は、カメラ本体にヒンジ部を介して揺動自在に裏
蓋の一端部を支持させて開閉自在とし、カメラ本体側に
該裏蓋の揺動軸とほぼ平行な方向に摺動可能な可動側係
止手段を設け、裏蓋の他端部に固定側係止手段を設け、
裏蓋の閉成時にはこれら係止手段が係合した状態となる
カメラの裏蓋係止構造において、前記可動側係止手段と
固定側係止手段のそれぞれに複数個の可動側係止爪と固
定側係止爪とをそれぞれ対応させて対にして設け、それ
ぞれの係止爪の係合面を適宜な傾斜面に形成し、対とな
った係止爪ごとに、その係合面の傾斜角度を異ならせた
ことを特徴としている。
【0011】裏蓋を閉成する場合には、前記揺動軸に対
して揺動させてカメラ本体の背面に被せるようにする。
前記固定側係止手段を前記可動係止手段に当接させ、可
動係止手段を摺動させれば、その可動側係止爪が固定側
係止爪を受け入れる部分まで退避し、こられ係止爪を係
合位置に位置させて可動側係止爪を原位置に復帰させれ
ば、これら係止爪が係合して裏蓋を閉成した状態とな
る。この係止爪の係合状態において、対となった係止爪
ごとに係合面の傾斜角度を異ならせてあるから、一の対
となった係止爪にその係合状態をずらそうとする力が働
いても、その方向の力は他の対となった係止爪の係合状
態をずらす方向には働かない。このため、裏蓋がガタつ
くことがない。したがって、裏蓋にガイドリブのような
固定物によってトンネル間隔を確保する構造であっても
フィルムを安定して走行させることができる。
【0012】また、請求項2の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造は、カメラ本体にヒンジ部を介して揺動自在に
裏蓋の一端部を支持させて開閉自在とし、カメラ本体側
に該裏蓋の揺動軸とほぼ平行な方向に摺動可能な可動側
係止手段を設け、裏蓋の他端部に固定側係止手段を設
け、裏蓋の閉成時にはこれら係止手段が係合した状態と
なるカメラの裏蓋係止構造において、前記可動側係止手
段と固定側係止手段のそれぞれに複数個の可動側係止爪
と固定側係止爪とをそれぞれ対応させて対にして設け、
それぞれの係止爪の係合面を適宜な傾斜面に形成し、対
となった係止爪ごとに、その係合面の傾斜角度を異なら
せ、前記可動側係止手段の一の係止爪と隣接する位置に
可撓性を備えた抵抗手段を設け、裏蓋の閉成時には、該
裏蓋に押し込まれて前記抵抗手段が撓んで該裏蓋の閉成
動作を許容することを特徴としている。
【0013】裏蓋を閉成しようとする場合には、前記抵
抗手段を押し込まなければならず、確実に押し込んだ状
態にすることにより、それぞれの対の係止爪を係合させ
る状態とすることができる。したがって、裏蓋の閉成時
には確実に全ての係止爪を係合させることができる。し
かも、閉成時には前記抵抗手段がその可撓性による弾性
力を裏蓋に作用させ、該裏蓋を開放させる方向に揺動さ
せようとする。すなわち、それぞれの係止爪はその係合
面同士が押圧された状態となり、裏蓋をガタつかせるこ
とを防止する。
【0014】また、請求項3の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造は、前記係合面の前記揺動軸に対する傾斜角度
を、前記複数個の係止爪のうちの前記抵抗手段に隣接し
た係止爪に係るものを最も小さくしたことを特徴として
いる。
【0015】裏蓋を閉成しようとする場合には、裏蓋で
抵抗手段を撓ませようとするから、該抵抗手段の近傍に
力を加えることになる。このため、抵抗手段の近傍に配
された係止爪同士は容易に係合することができる。した
がって、この係止爪の傾斜角度が揺動軸に対して小さい
角度に形成されていても、確実に係合させることができ
る。他方、抵抗手段から離れた位置に設けられている係
止爪には、裏蓋を閉成させる力が直接には加えられない
場合がある。しかし、この係止爪の係合面の傾斜角度は
揺動軸に対して大きい角度に形成されているから、これ
らの係止爪は先端部が係合すれば、引続いて全域を容易
に係合させることができる。したがって、裏蓋を確実に
閉成させることができる。
【0016】また、請求項4の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造は、前記対となった係止爪ごとに、その長さを
異ならせたことを特徴としている。
【0017】最も長い係止爪同士が係合しなければ、他
の係止爪同士が係合しない。すなわち、短い係止爪同士
は容易に係合することができるが、長い爪同士が係合し
ない場合には裏蓋が閉成状態とならず、操作者に閉成操
作のやり直しを促す。このため、裏蓋は確実に閉成され
ることになる。
【0018】また、請求項5の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造は、前記係止爪の長さを、前記複数個に係止爪
のうちの前記抵抗手段に隣接した係止爪に係るものを最
も長くしたことを特徴としている。
【0019】抵抗手段に裏蓋を強く押し付けてこれを撓
ませた状態として裏蓋を閉成するから、該抵抗手段に隣
接された位置にある係止爪同士は比較的容易に係合させ
ることができる。したがって、当該位置にある係止爪の
長さを最も長くした構造とすれば、他の係止爪も容易に
係合させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図示した好ましい実施の形
態に基づいて、この発明に係るカメラの裏蓋係止構造を
具体的に説明する。
【0021】図2はこの発明に係る裏蓋係止構造を備え
たカメラの斜め前方から見た概略の分解斜視図で、カメ
ラ本体1には図示しない撮影光学系やファインダ光学
系、レリーズ操作部などの各部品が組み込まれる。この
カメラ本体1の前部には前カバー2が被せられて止ネジ
2aなどによって固定される。なお、この前カバー2に
は、ファインダ窓21やストロボ発光窓22、モード切替ボ
タン23、シャッタボタン24、ズーム切替ボタン25などが
組み付けられる。
【0022】カメラ本体1の後面には、後カバー3が止
ネジ3aなどによって固定される。なお、この後カバー3
の中央部にアパーチュア31が形成される。そして、この
後カバー3の背面に裏蓋4が被せられて、アパーチュア
31に配されたフィルムの遮光がなされる。
【0023】前記カメラ本体1のフィルムの走行方向の
一方の側にはパトローネ室11が設けられており、アパー
チュア31を挟んで該パトローネ室11反対側にはスプール
室12が設けられている。すなわち、図示しないフィルム
は、アパーチュア31を越えて、パトローネ室11からスプ
ール室12への方向及びその逆の方向で走行する。このス
プール室12の外側に電池室13が配されている。この電池
室13には電池の交換の際に開閉される電池蓋14が被せら
れる。
【0024】カメラ本体1の後面であって前記スプール
室12と電池室13との間の部分には、フィルムの走行方向
とほぼ直交する方向のヒンジブラケット15が形成されて
おり、前記電池蓋14と前記裏蓋4の一端部にもヒンジブ
ラケット14a 、41がそれぞれ形成されている。そして、
これらヒンジブラケット15、14a 、41のそれぞれには、
ヒンジ孔15a 、14b 、41a が形成されており、これらヒ
ンジブラケット15、14a 、41を重畳させた状態で、これ
らヒンジ孔15a 、14b 、41a が連通するように、ヒンジ
ブラケット15、14a 、41a が組み合わせられるようにし
てある。これら連通した状態のヒンジ孔15a 、14b 、41
a にヒンジロッド16を挿通させるようにしてある。そし
て、該ヒンジロッド16が挿通された状態で、電池蓋14と
裏蓋4とが該ヒンジロッド16を中心として揺動可能とさ
れ、この揺動によって電池室13の開閉とカメラ本体1の
背面の開閉とが行われる。なお、裏蓋4のパトローネ室
11に対向した部分にはほぼ矩形の透孔によって視認窓4a
が形成されており、該視認窓4aを介してパトローネの存
否を確認できるようにしてある。また、この視認窓4aの
内側周縁にはスポンジなどの弾性体からなり該視認窓4a
からの遮光を図るパトローネ押え4bが貼着され、外側に
は透光性を備えた窓部材4cが取り付けられている。
【0025】カメラ本体1の電池室13と反対側の側面に
は、フィルムの走行方向とほぼ直交する方向と平行な方
向に摺動可能な可動側係止手段としての裏蓋キー5が設
けられている。この裏蓋キー5の摺動は、カメラ本体1
の側面に突設されたガイドピン17a 、17b 、17c 、17d
(図3ないし図7参照)に、裏蓋キー5に形成した長孔
からなるガイド孔51a 、51b 、51c 、51d を遊挿させて
案内されている。また、この裏蓋キー5とカメラ本体1
との間には引っ張りコイルバネからなる戻しバネ52が張
設されており、その復元力によって、該裏蓋キー5が、
後述するように、裏蓋4と係合する方向に摺動するよう
にしてある。裏蓋キー5の後端には、先端部を下方に指
向させて折曲された可動側係止爪53a 、54a を有する鈎
部53、54が、該裏蓋キー5の摺動方向に適宜な間隔を隔
てて設けられている。これら可動側係止爪53a 、54a の
前側面が傾斜面に形成されて係合面とされている。ま
た、裏蓋キー5の後端の下端部には、上方を指向させて
腕部が延伸し、先端55a が後方を指向して折曲された抵
抗手段としての戻し鈎部55が形成されている。この戻し
鈎部55はその腕部が可撓性を備えており、撓んだ状態に
ある場合には原形状に復元するための復元力が蓄勢され
る。したがって、裏蓋4が拘束されていない状態にあっ
ては、この復元力を受けて、裏蓋4がカメラ本体1の背
面を開放する方向に揺動するようにしてある。
【0026】他方、裏蓋4の前記ヒンジブラケット41が
形成された側と反対側の端部には、裏蓋キー5の摺動方
向と平行な方向に沿って適宜な間隔を隔てて、固定側係
止手段としての鈎部42、43が形成されており、その先端
部には上方を指向して折曲させた固定側係止爪42a 、43
a が形成されている。これら固定側係止爪42a 、43aの
後面は傾斜面に形成された係合面とされている。そし
て、上側の固定側係止爪42a の係合面と前記上側の可動
側係止爪53a の係合面とが係脱可能とされ、下側の固定
側係止爪43a の係合面と前記下側の可動側係止爪54a の
係合面とが係脱可能とされている。しかも、図1に示す
ように、裏蓋キー5の摺動方向に対する上側の係止爪42
a 、53a の係合面の傾斜角度α1 と、下側の係止爪43a
、54a の係合面の傾斜角度α2 とはα1 >α2 となる
ようにしてある。また、上側の係止爪42a 、53a の係合
面の長さL1 と、下側の係止爪43a 、54a の係合面の長
さL2とは、L1 <L2 となるようにしてある。また、
図1と図3ないし図7に示すように、裏蓋4の下側の鈎
部43の下方には、先端44a が前記戻し鈎部55に当接する
押し込み鈎部44が設けられており、この押し込み鈎部44
の下部は前記戻し鈎部55を受容できるようにしてある。
また、押し込み鈎部44の先端44a は戻し鈎部55の先端55
a の下部に係合するようにしてある。鈎部43の下部は戻
し鈎部55の先端55a に当接するように平面に形成されて
いる。さらに、可動側係止爪53a 、54a の後面は、図1
と図3ないし図7に示すように、適宜な傾斜面に形成さ
れて、固定側係止爪42a 、43a が当接して水平方向に押
された場合に、その分力によって裏蓋キー5が上方に押
上げられるようにしてある。
【0027】裏蓋キー5の外側面には、操作ノブ56が取
り付けられており、前記前カバー2の側面に該裏蓋キー
5の摺動方向を長手方向とした長孔で形成された図示し
ないガイド孔からこの操作ノブ56を露呈させてある。
【0028】そして、裏蓋4の内側面には、図2に示す
ように、ガイドリブ45が形成されている。このガイドリ
ブ45は、フィルムの走行方向を長手方向として突設させ
た複数のリブ45a をフィルムの走行方向とほぼ直交する
方向に並設させて構成されており、このガイドリブ45の
表面とアパーチュア31との間でトンネル間隔が形成され
る。
【0029】以上により構成されたこの発明に係るカメ
ラの裏蓋係止構造の作用を、以下に説明する。
【0030】裏蓋4によってカメラ本体1の背面が閉成
された状態では、裏蓋キー5は戻しバネ52の復元力を受
けて下方に引き寄せられており、該裏蓋キー5の可動側
係止爪53a 、54a と裏蓋4の固定側係止爪42a 、43a と
が係合した状態にあり、該裏蓋4に付勢された前記戻し
鈎部55による蓄勢力に抗して、裏蓋4によりカメラ本体
1の背面が閉成された状態に維持される。閉成された状
態にある裏蓋4を開放させる場合には、前記操作ノブ56
に指などを掛けて上方に移動させる。これにより、裏蓋
キー5が上方に摺動し、係止爪53a と42a 、54a と43a
との係合状態が解除されて、裏蓋4の拘束が解かれる。
このため、裏蓋4は戻し鈎部55によって付勢された蓄勢
力により揺動されて、カメラ本体1の背面を開放するこ
とになる。この状態でフィルムの交換などを行って、裏
蓋4を閉成方向に揺動させて、カメラ本体1の背面を閉
成する。
【0031】裏蓋4を閉成方向に揺動させると、固定側
係止爪42a 、43a が可動側係止爪53a 、54a に当接す
る。更に、裏蓋4を押し込むと、図3に示すように、固
定側係止爪42a 、43a が可動側係止爪53a 、54a を押し
上げて、裏蓋キー5が戻しバネ52の復元力に抗して上昇
させられる。このとき、裏蓋4の全体が均等に押込めら
れる場合には、前記押し込み鈎部44が前記戻し鈎部55を
押し込むので、固定側係止爪42a 、43a が可動側係止爪
53a 、54a を確実に押し上げ、裏蓋キー5が確実に上昇
する。また、この上昇に伴われて戻し鈎部55も上昇し
て、図4に示すように、その先端55a が鈎部43の下部の
平面部に当接し、更に押し込められる。このため、固定
側係止爪42a 、43a が可動側係止爪53a 、54a の下方を
通過し、固定側係止爪42a 、43a による拘束が解かれる
と共に、戻し鈎部55の先端55a が押し込み鈎部44の先端
から離脱すると、裏蓋キー5が戻しバネ52の復元力を受
けて下降する。これにより、図5に示すように、可動側
係止爪53a 、54a も下降し、固定側係止爪42a 、43a に
係合して、裏蓋4を保持する。また、戻し鈎部55の先端
55a は、押し込み鈎部44の下部に受容される。したがっ
て、カメラ本体1の背面が閉成された状態となる。
【0032】次に、裏蓋4を押し込む際に均等に力が加
えられない場合を説明する。図6は、裏蓋4の下部を押
し込んだ場合を示している。裏蓋4の下部が押し込まれ
る場合には、該裏蓋4でカメラ本体1の背面を閉成する
ことができる。裏蓋4の下部が押し込まれた場合には、
前記押し込み鈎部44が戻し鈎部55に当接し、該戻し鈎部
55が押し込まれる。このため、図6に示すように、裏蓋
4に設けられた下側の鈎部43は裏蓋キー5の下側の鈎部
54を押上げて、該鈎部54の下方を通過することができ、
固定側係止爪43a が可動側係止爪54a に係合することに
なる。しかも、これら係止爪43a 、54a の係合面の傾斜
角度α2 は小さくしてあるから、鈎部43が鈎部54の下方
を通過した時点で、これら係止爪43a 、54a の全体が容
易に係合できるよう位置付くことになる。他方、上側の
鈎部42には、直接的に押し込む力が作用しない。しか
し、該鈎部42の係止爪42a とこれと係脱する鈎部52の係
止爪53a の係合面の傾斜角度α1 を大きくしてあるか
ら、これら係止爪42a 、53a の先端部同士は容易に係合
することができる。これら係止爪42a 、53a の先端部同
士が係合した状態となると、下側の係止爪43a 、54a は
これらの係合面の傾斜角度α2 が小さいから、可動側係
止爪54a が固定側係止爪43a に案内されて下降する。こ
の下降に伴われて、上側の可動側係止爪53a も固定側係
止爪42a に案内されて移動する。このため、裏蓋キー5
は下降し、係止爪53、42の係合と係止爪54、43の係合と
が果され、裏蓋4はカメラ本体1の背面を閉成すること
になる。
【0033】次に、図7を参照して裏蓋4の上部が押し
込まれた場合について説明する。上部を押し込まれるこ
とにより、裏蓋4の上側の鈎部42が裏蓋キー5の上側の
鈎部53を押し上げて裏蓋キー5を上昇させる。他方、裏
蓋4の下側には直接的に押し込む力が作用しない。この
ため、前記押し込み鈎部44で戻し鈎部55を押し込むこと
ができない。したがって、下側の鈎部43は鈎部54の下方
を通過することができず、固定側係止爪43a は可動側係
止爪54a と係合することができない。すなわち、裏蓋4
を閉成することができず、カメラを作動させることがで
きない。斯かる場合には、裏蓋4が閉成していないこと
を操作者が容易に気がついて、再度閉成するための操作
を行うことになり、確実に裏蓋4でカメラ本体1の背面
を閉成することができる。
【0034】そして、裏蓋4が閉成されている状態で
は、前記戻し鈎部55が撓んだ状態となり、その復元力が
裏蓋4に作用して、該裏蓋4が開放する方向に揺動しよ
うとする。このため、固定側係止爪42a 、43a の係合面
と可動側係止爪53a 、54a の係合面とが密着した状態で
係合する。このため、裏蓋4がガタつくことがなく、ト
ンネル間隔をほぼ一定に保つことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るカ
メラの裏蓋係止構造によれば、裏蓋の閉成状態を確保す
るための複数の係止爪の係合面の傾斜角度を異ならせた
から、係合状態にある全ての係止爪の係合状態をずらそ
うとする場合には、それぞれの係止爪ごとに方向の異な
る力を加えなければならない。このため、一対の係止爪
がずらされても他の一対の係止爪はずれることがなく、
裏蓋をガタつかせることがない。このため、裏蓋に設け
た固定物によってトンネル間隔を確保する構造であって
も、フィルムの走行を安定させることができる。したが
って、カメラの製造コストを低減することができる。
【0036】また、請求項2の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造によれば、抵抗手段を確実に押し込まなければ
それぞれの係止爪を係合させることができず、したがっ
て、裏蓋を閉成する際には、確実に全ての係止爪を係合
させることができる。しかも、抵抗手段の復元力を受け
て裏蓋が開放方向に揺動しようとするため、それぞれの
係止爪の係合面同士が密着させられて、裏蓋がガタつく
ことを防止する。
【0037】また、請求項3の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造によれば、抵抗手段を撓ませた状態にしなけれ
ば該抵抗手段の近傍にある係止爪同士を係合させること
ができないから、これら係止爪の係合面の傾斜角度を小
さくすることにより、確実に抵抗手段を撓ました状態で
なければこれら係止爪を係合させることができない。し
たがって、係止爪を確実に係合させることができる。し
かも、他の係止爪の係合面の傾斜角度を大きくすること
により、抵抗手段の近傍の係止爪が係合すれば、他の係
止爪を係合させることができ、操作を簡便にすると共
に、係合状態を確実にすることができる。
【0038】また、請求項4の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造によれば、最も長い係止爪同士が係合しなけれ
ば、他の係止爪同士が係合しないから、長い爪同士が係
合しない場合には裏蓋が閉成状態とならず、操作者に閉
成操作のやり直しを促す。このため、裏蓋は確実に閉成
されることになる。
【0039】また、請求項5の発明に係るカメラの裏蓋
係止構造によれば、抵抗手段に裏蓋を強く押し付けてこ
れを撓ませた状態として裏蓋を閉成するから、該抵抗手
段に隣接された位置にある係止爪同士は比較的容易に係
合させることができる。したがって、当該位置にある係
止爪の長さを最も長くした構造とすれば、他の係止爪も
容易に係合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る裏蓋係止構造の概略を示す側面
図である。
【図2】この発明に係る裏蓋係止構造を備えたカメラの
構造を示す図で、概略の分解斜視図である。
【図3】この裏蓋係止構造を備えた裏蓋を開閉する動作
を説明する概略の側面図で、開放状態と閉成間際の状態
を示している。
【図4】この裏蓋係止構造を備えた裏蓋を閉成する動作
を説明する概略の側面図で、係止爪の係合間際の状態を
示している。
【図5】この裏蓋係止構造を備えた裏蓋を閉成する動作
を説明する概略の側面図で、係止爪が係合した状態を示
している。
【図6】この裏蓋係止構造を備えた裏蓋を閉成する動作
を説明する概略の側面図で、裏蓋の下部を押し込んだ状
態を示している。
【図7】この裏蓋係止構造を備えた裏蓋を閉成する動作
を説明する概略の側面図で、裏蓋の上部を押し込んだ状
態を示している。
【符号の説明】
1 カメラ本体 4 裏蓋 5 裏蓋キー 15 ヒンジブラケット 16 ヒンジロッド 17a、17b、17c、17d ガイドピン 31 アパーチュア 41 ヒンジブラケット 42 鈎部 42a 固定側係止爪 43 鈎部 43a 固定側係止爪 44 押し込み鈎部 45 ガイドリブ 51a、51b、51c、51d ガイド孔 52 戻しバネ 53 鈎部 53a 可動側係止爪 54 鈎部 54a 可動側係止爪 55 戻し鈎部(抵抗手段) 56 操作ノブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラ本体にヒンジ部を介して揺動自在
    に裏蓋の一端部を支持させて開閉自在とし、カメラ本体
    側に該裏蓋の揺動軸とほぼ平行な方向に摺動可能な可動
    側係止手段を設け、裏蓋の他端部に固定側係止手段を設
    け、裏蓋の閉成時にはこれら係止手段が係合した状態と
    なるカメラの裏蓋係止構造において、 前記可動側係止手段と固定側係止手段のそれぞれに複数
    個の可動側係止爪と固定側係止爪とをそれぞれ対応させ
    て対にして設け、 それぞれの係止爪の係合面を適宜な傾斜面に形成し、 対となった係止爪ごとに、その係合面の傾斜角度を異な
    らせたことを特徴とするカメラの裏蓋係止構造。
  2. 【請求項2】 カメラ本体にヒンジ部を介して揺動自在
    に裏蓋の一端部を支持させて開閉自在とし、カメラ本体
    側に該裏蓋の揺動軸とほぼ平行な方向に摺動可能な可動
    側係止手段を設け、裏蓋の他端部に固定側係止手段を設
    け、裏蓋の閉成時にはこれら係止手段が係合した状態と
    なるカメラの裏蓋係止構造において、 前記可動側係止手段と固定側係止手段のそれぞれに複数
    個の可動側係止爪と固定側係止爪とをそれぞれ対応させ
    て対にして設け、 それぞれの係止爪の係合面を適宜な傾斜面に形成し、 対となった係止爪ごとに、その係合面の傾斜角度を異な
    らせ、 前記可動側係止手段の一の係止爪と隣接する位置に可撓
    性を備えた抵抗手段を設け、 裏蓋の閉成時には、該裏蓋に押し込まれて前記抵抗手段
    が撓んで該裏蓋の閉成動作を許容することを特徴とする
    カメラの裏蓋係止構造。
  3. 【請求項3】 前記係合面の前記揺動軸に対する傾斜角
    度を、前記複数個の係止爪のうちの前記抵抗手段に隣接
    した係止爪に係るものを最も小さくしたことを特徴とす
    る請求項2に記載のカメラの裏蓋係止構造。
  4. 【請求項4】 前記対となった係止爪ごとに、その長さ
    を異ならせたことを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載のカメラの裏蓋係止構造。
  5. 【請求項5】 前記係止爪の長さを、前記複数個に係止
    爪のうちの前記抵抗手段に隣接した係止爪に係るものを
    最も長くしたことを特徴とする請求項2または請求項3
    に記載のカメラの裏蓋係止構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014005951A (ja) * 2012-06-21 2014-01-16 Paloma Ltd ガスコンロ

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