JP2001279002A - 支持体フィルムおよびそれを用いた感光性フィルム - Google Patents
支持体フィルムおよびそれを用いた感光性フィルムInfo
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Abstract
ルムに用いられる支持体フィルムを提供する。 【解決手段】支持体フィルムのフィルム縦方向(MD)
の引張強度(X)と、フィルム横方向(TD)の引張強
度(Y)の比(Y/X)がY/X≧1.10を満足し、
かつ上記フィルム横方向(TD)の引張強度(Y)が少
なくとも300MPaである支持体フィルムを用いる。
Description
リードフレーム、半導体パッケージ等のパターン形成に
用いられる感光性フィルム用の支持体フィルムおよびそ
れを用いた感光性フィルムに関するものである。
ドフレーム等の製造において、微細な回路パターンや形
状パターンを形成する際には、感光性樹脂組成物を層形
成してなる感光性フィルムが用いられている。
性樹脂組成物層の片面に光透過性の支持体フィルムが、
また感光性樹脂組成物層の他面に保護フィルムが積層さ
れた多層構造のフィルムが用いられている。そして、上
記感光性フィルムを用いた回路パターンの形成は、例え
ば、つぎのようにして行われる。すなわち、基板上に銅
箔を積層した回路基板用基材を準備し、保護フィルム
(カバーフィルム)層を剥がしながら、上記基板面に感
光性樹脂組成物層を貼着させる。そして、その上にパタ
ーンマスクを載置し、露光工程、現像工程、エッチング
工程を経由させることにより回路パターンを形成する。
回路パターンのファインピッチ化や基材の凹凸面への追
従性の向上から、上記感光性フィルムの薄膜化が要望さ
れている。しかしながら、感光性フィルムをより薄膜と
した場合、基材上へのラミネート時に感光性フィルムに
皺が形成され易いという問題が発生する。このように、
感光性フィルムに皺が形成されると、後の工程で様々な
問題、例えば、露光時のかぶり、密着不良が生じたり、
テント膜強度が低下してフィルムに破れが発生するとい
う問題が生じる。
ものであって、ラミネート時に皺が形成されにくい支持
体フィルムおよびそれを用いた感光性フィルムの提供を
その目的とする。
め、本発明は、感光性フィルムを支持する支持体フィル
ムであって、フィルム縦方向(MD)の引張強度(X)
と、フィルム横方向(TD)の引張強度(Y)の比(Y
/X)がY/X≧1.10を満足し、かつ上記フィルム
横方向(TD)の引張強度(Y)が少なくとも300M
Paである支持体フィルムを第1の要旨とする。
面に、上記支持体フィルムが積層されている感光性フィ
ルムを第2の要旨とする。
る感光性フィルムにおいて、基材上へのラミネート時に
皺の入りにくい感光性フィルムを得る目的で一連の研究
を重ねた。そして、感光性フィルムのうち、感光性樹脂
組成物層とともに積層される支持体フィルム(キャリア
フィルム)に着目し、薄膜化に影響されることなく皺の
発生を効果的に抑制することのできる支持体フィルムの
物性を突き止めるべくさらに研究を重ねた。その結果、
支持体フィルムの物性として、縦方向(MD)の引張強
度(X)と横方向(TD)の引張強度(Y)の比(Y/
X)が上記特定の比率を備えるとともに、横方向(T
D)の引張強度(Y)が特定の値以上であると、薄膜で
あってもラミネート時に皺が形成されにくくなることを
見出し本発明に到達した。
D)の引張強度(X)および横方向(TD)の引張強度
(Y)がそれぞれ特定範囲の値であると、感光性フィル
ムが薄膜であってもラミネート時の皺の形成を防止する
ことが特に効果的である。
いて詳しく説明する。
は、特に限定するものではなく従来から支持体フィルム
用として用いられている各種フィルムがあげられる。例
えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
チレン−2,6−ナフタレート、ポリテトラメチレンテ
レフタレート、ポリプロピレン等からなる各種フィルム
があげられる。
ィルムの場合、つぎのようにして作製される。すなわ
ち、フィルム形成材料を押出機に投入し、シート状(フ
ィルム状)に押出し、冷却固化して未延伸シート(フィ
ルム)を形成する。ついで、この未延伸シート(フィル
ム)を充分予熱した後、縦延伸工程に供し、1段もしく
は多段で80〜90℃の延伸温度により所望の倍率とな
るよう縦延伸を行う。ついで、縦延伸後、所望の延伸倍
率となるよう、横方向に延伸を行い200〜250℃に
て熱固定する。このようにして縦方向および横方向に延
伸した支持体フィルムを作製する。
おいては、縦方向の延伸倍率が2.0〜4.0倍となる
よう縦延伸工程を行うことが好ましく、より好ましくは
縦方向の延伸倍率は2.5〜3.5倍である。また、横
方向の延伸倍率が3.0〜5.0倍となるよう横延伸工
程を行うことが好ましく、より好ましくは横方向の延伸
倍率は3.5〜4.5倍である。
ム縦方向(MD)の引張強度(X)と、フィルム横方向
(TD)の引張強度(Y)の比(Y/X)がY/X≧
1.10を満足する必要がある。より好ましくはY/X
=1.10〜2.00であり、特に好ましくはY/X=
1.20〜2.0である。すなわち、Y/Xが1.10
未満では、フィルム縦方向(MD)の引張強度が強くな
りすぎて、感光性フィルムのラミネート時に皺が形成さ
れるようになるからである。
方向(TD)の引張強度(Y)は、少なくとも300M
Paでなければならない。すなわち、300MPa未満
では、上記フィルムの引張強度の比率が特定の範囲内で
あっても、ラミネート時に皺が形成されるからである。
なお、支持体フィルムのフィルム横方向(TD)の引張
強度の上限値は、通常、400MPaである。
D)の引張強度(X)およびフィルム横方向(TD)の
引張強度(Y)としては、具体的には、まず、フィルム
縦方向(MD)の引張強度(X)としては、150〜2
99MPaの範囲が好ましく、特に好ましくは160〜
280MPaである。また、上記フィルム横方向(T
D)の引張強度(Y)としては、300〜400MPa
の範囲が好ましく、特に好ましくは300〜360MP
aである。すなわち、上記と同様、フィルム縦方向(M
D)の引張強度(X)が150MPa未満では感光性フ
ィルムのラミネート時に皺が形成されるようになり、2
99MPaを超えるとラミネート時に感光性フィルムが
裂け易くなるからである。また、フィルム横方向(T
D)の引張強度(Y)が300MPa未満では感光性フ
ィルムのラミネート時に皺が形成されるようになり、4
00MPaを超えるとラミネート時に感光性フィルムが
裂け易くなるからである。
D)の引張強度(X)およびフィルム横方向(TD)の
引張強度(Y)は、それぞれつぎのようにして測定され
る。すなわち、JIS C2318に準じ、幅15mm
×長さ約200mmの試験体フィルムを、200mm/
分の速さで引っ張り、切断されたときの引張荷重を測定
した。
て、露光工程を考慮した場合、ヘイズ値が2.0%以下
であることが好ましい。
14に準じ、日本電色工業社製の製分球式ヘーズメータ
ー「NDH−20D」により測定することができる。
は、薄膜化という点から、6〜16μmの範囲に設定す
ることが好ましく、特に12〜16μmの厚みに設定す
ることが好ましい。
性フィルムは、感光性樹脂組成物層の少なくとも片面
に、上記支持体フィルムが積層形成されている。
ムとしては、感光性樹脂組成物層の片面に、上記特定の
特性を有する支持体フィルム(キャリアフィルム)が積
層形成されているとともに、感光性樹脂組成物層の他面
には保護フィルム(カバーフィルム)が積層形成された
3層構造の感光性フィルムが代表的にあげられる。
は、特に限定するものではなく従来公知のものがあげら
れる。例えば、バインダー成分、モノマー成分、光重合
開始剤を必須成分とし、これに可塑剤、染料、顔料、充
填剤、密着性付与剤および安定剤等の任意成分を適宜配
合した形成材料があげられる。
(メタ)アクリル酸を主成分とし、これにエチレン性不
飽和カルボン酸およびその他の共重合可能なモノマーを
共重合させてなるアクリル系重合体を用いることが好ま
しい。
ば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート等があげられる。
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等
のモノカルボン酸が好適に用いられ、マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸等のジカルボン酸や、それらの無水
物やハーフエステルを用いることもできる。これらのな
かでも、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
は、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル
エステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエ
ステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2
−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレートアクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アルキ
ルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等があげ
られる。
飽和化合物が好ましく、例えば、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセ
リンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フ
タル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシヒバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサメチルジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジル
エーテルポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2′−ビス(4
−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2′−ビス(4−(メタ)アクリロキシペンタ
エトキシフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−
(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパ
ン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルアクリレート、トリメチロールプロパントリグ
リシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート等の多官能
モノマーがあげられる。また、上記多官能モノマーとと
もに単官能モノマーを適当量併用することもでき、この
ような単官能モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル
酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド等があげられる。
ゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジア
ミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルア
ミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェ
ナントレンキノン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェ
ニルエーテル等のベンゾインエーテル、メチルベンゾイ
ン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、ベンジルジメチ
ルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフ
ェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等
の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−
フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリ
ジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体等があげられ
る。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。
感光性フィルムをロール状にして用いる場合に、粘着性
を有する感光性樹脂組成物層が支持体フィルムに転着す
る等を防止する目的で使用されるものであり、特に限定
するものではなく従来から保護フィルムとして用いられ
ている各種フィルムがあげられる。例えば、ポリエチレ
ン(PE)フィルム、PETフィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ四フッ
化エチレン(PTFE)フィルム等があげられ、好まし
くはPEフィルムである。
フィルムを用い、例えば、つぎのようにして作製するこ
とができる。すなわち、上記支持体フィルムの片面に、
感光性樹脂組成物形成材料を溶剤に溶解してなる溶液を
均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で約5分間乾
燥して感光性樹脂組成物層を形成する。ついで、上記支
持体フィルムの他面に保護フィルムを加圧積層すること
により、感光性樹脂組成物層の片面に支持体フィルム
が、また感光性樹脂組成物層の他面に保護フィルムがそ
れぞれ積層されてなる3層構造の感光性フィルムを作製
することができる。
うち、感光性樹脂組成物層としては、露光工程を考慮し
た場合、365nmにおける吸光度が0.3〜0.6で
あることが好ましい。上記365nmにおける吸光度
は、保護フィルムを剥離し、日立製作所社製の分光光度
計「U−3000」を用いて365nmの吸光度を測定
する。
脂組成物層の厚みとしては、5〜25μmの範囲に設定
することが好ましく、特に5〜20μmの厚みに設定す
ることが好ましい。
と感光性樹脂組成物層)の厚みとしては、11〜41μ
mの範囲に設定することが好ましく、特に17〜36μ
mの厚みに設定することが好ましい。
ント配線板,リードフレーム等の製造や、金属の精密加
工等に用いられる。本発明の感光性フィルムを用いたプ
リント配線板の製法について、以下に説明する。
成させるには、感光性樹脂組成物層の表面から保護フィ
ルムを剥離した後、その感光性樹脂組成物層の表面を、
銅張基板や42アロイ、SUS等の金属面に貼り付け
る。ついで、支持体フィルム上にパターンマスクを密着
させて露光する。上記露光は、通常、紫外線照射により
行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、カーボンア
ーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカル
ランプ等が用いられる。なお、必要に応じて、紫外線照
射後に加熱を行い、硬化の完全を図ることも可能であ
る。
層上の支持体フィルムを剥離除去してから現像を行う。
上記感光性樹脂組成物が稀アルカリ現像型である場合、
露光後の現像は、炭酸ソーダ、炭酸カリウム等の0.3
〜2重量%程度のアルカリ水溶液を用いて行う。なお、
上記アルカリ水溶液中には、界面活性剤,消泡剤や、現
像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させても
よい。
常、塩化第二銅−塩酸水溶液や、塩化第二鉄−塩酸水溶
液等の酸性エッチング液を用いて、常法に従って行う。
希にアンモニア系のアルカリエッチング液も用いられ
る。めっき法は、脱脂剤、ソフトエッチッグ剤等のめっ
き前処理剤を用いて前処理を行った後、めっき液を用い
てめっきを行う。
たはめっき工程後、残っている硬化レジストの剥離を行
う。硬化レジストの剥離除去は、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の0.5〜5重量%程度の濃度のアルカ
リ水溶液あるいはエタノールアミン類等を含有する水溶
液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。
パターンを形成する。
明する。
延伸ポリエステルフィルム〔三菱ポリエステル社製のR
310、フィルム縦方向(MD)の引張強度250MP
a、フィルム横方向(TD)の引張強度320MPa〕
を準備した。そして、この支持体フィルムの片面に、感
光性樹脂組成物層形成材料としてニチゴーモートン社製
のALPHO NIT225感光液〔固形分50%、メチルエチルケ
トン40%+イソプロピレンアルコール(IPA)10
%〕を塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で5分間乾燥
して厚み15μmの感光性樹脂組成物層を形成した。つ
いで、上記感光性樹脂組成物層表面に保護フィルムとし
て、厚み25μmのポリエチレンフィルムを積層し、総
厚み56μmの感光性フィルムを作製した。
延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム〔王子製紙社製
のE−500F、フィルム縦方向(MD)の引張強度1
70MPa、フィルム横方向(TD)の引張強度340
MPa〕を用いた。それ以外は実施例1と同様にして総
厚み52μmの感光性フィルムを作製した。
二軸延伸ポリエステルフィルム〔三菱ポリエステル社製
のV340、フィルム縦方向(MD)の引張強度280
MPa、フィルム横方向(TD)の引張強度330MP
a〕を用いた。それ以外は実施例1と同様にして総厚み
約55μmの感光性フィルムを作製した。
延伸ポリエステルフィルム〔東レ社製の16F69、フ
ィルム縦方向(MD)の引張強度310MPa、フィル
ム横方向(TD)の引張強度300MPa〕を用いた。
それ以外は実施例1と同様にして総厚み56μmの感光
性フィルムを作製した。
延伸ポリエステルフィルム〔帝人社製のGS−16、フ
ィルム縦方向(MD)の引張強度250MPa、フィル
ム横方向(TD)の引張強度290MPa〕を用いた。
それ以外は実施例1と同様にして総厚み56μmの感光
性フィルムを作製した。
ィルムを、回路パターン形成に用いた。そして、ラミネ
ート時の皺の形成、解像度、密着性について下記に示す
方法に従って測定し評価した。その結果を後記の表1に
示す。
張積層板(大きさ500×400mmで厚み18μmの
銅箔が積層された基板)を準備し、銅箔表面を5%濃度
の塩酸で洗浄し、水洗した後エアー乾燥を行うことによ
り、銅箔表面を微細な凹凸面に加工した。ついで、この
銅箔表面に、上記感光性フィルムの保護フィルムを剥離
しながら、支持体フィルムと感光性樹脂組成物層からな
るフィルムをオートカットラミネーター(伯東社製、M
ACH610i)を用いてラミネートした(ラミネート
条件:ロール温度110℃、ラミネート圧力0.3MP
a、速度3m/min、仮付け温度60℃、1.3
秒)。ラミネート後、所定のパターンマスクを載置し、
2kWの水銀ショートアーク灯(平行光)で80mJ照
射を行うことにより露光を行った。その後、30℃の1
%炭酸ナトリウム水溶液を1.5kg/cm2 の条件で
30秒間スプレーして現像を行った。このような工程を
経由して回路パターン形成を行った。
後、皺の形成を目視にて確認した。その結果、皺の形成
が確認されなかったものを○、皺の形成が確認されたも
のを×として表示した。
トした感光性樹脂組成物層の表面に、ライン/スペース
=1/1(10μm,15μm,20μm,25μm,
30μm,35μm,40μm,45μm,50μm)
の各々のパターンマスク(ガラスクロス乾板製)を真空
密着させ、上記条件にて露光し、現像後にレジスト画像
が解像される最小ライン幅を顕微鏡(倍率200倍)に
て調べた。
トした感光性樹脂組成物層の表面に、ライン幅(10μ
m,15μm,20μm,25μm,30μm,35μ
m,40μm,45μm,50μm)の独立細線の各々
のパターンマスク(ガラスクロム乾板製)を密着させ、
上記解像度の評価と同様にして現像を行い、密着性良好
な独立細線部の最小ライン幅を顕微鏡(倍率200倍)
にて調べた。
ト時に皺が形成されず、しかも解像度および密着性に優
れたものであることがわかる。これに対して、比較例
1,2品は、解像度および密着性に関しては問題はなか
ったがラミネート時に皺が形成された。
向(MD)の引張強度(X)と、フィルム横方向(T
D)の引張強度(Y)の比(Y/X)が特定の値を満足
し、かつ上記フィルム横方向(TD)の引張強度(Y)
が少なくとも特定の値である支持体フィルムであり、こ
れを用いて形成された感光性フィルムである。このた
め、ラミネート時に皺が形成されにくく、従って、後の
工程で様々な問題、例えば、露光時のかぶり、密着不良
が生じたり、テント膜強度が低下してフィルムに破れが
発生するという問題も生じない。このように、上記支持
体フィルムを用いた感光性フィルムは、薄膜化の要求に
問題なく対応できるものである。
D)の引張強度(X)および横方向(TD)の引張強度
(Y)がそれぞれ特定範囲の値であると、感光性フィル
ムが薄膜であってもラミネート時の皺の形成を防止する
ことが特に効果的である。
Claims (5)
- 【請求項1】 感光性フィルムを支持する支持体フィル
ムであって、フィルム縦方向(MD)の引張強度(X)
と、フィルム横方向(TD)の引張強度(Y)の比(Y
/X)がY/X≧1.10を満足し、かつ上記フィルム
横方向(TD)の引張強度(Y)が少なくとも300M
Paであることを特徴とする支持体フィルム。 - 【請求項2】 フィルム縦方向(MD)の引張強度
(X)が150〜299MPaで、かつフィルム横方向
(TD)の引張強度(Y)が300〜400MPaであ
る請求項1記載の支持体フィルム。 - 【請求項3】 支持体フィルムの厚みが6〜16μmで
ある請求項1または2記載の支持体フィルム。 - 【請求項4】 感光性樹脂組成物層の少なくとも片面
に、請求項1〜3のいずれか一項に記載の支持体フィル
ムが積層されていることを特徴とする感光性フィルム。 - 【請求項5】 上記感光性樹脂組成物層の厚みが5〜2
5μmである請求項4記載の感光性フィルム。
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