JP2001277709A - インクジェット記録用シート及びそれを用いた電飾表示体 - Google Patents

インクジェット記録用シート及びそれを用いた電飾表示体

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JP2001277709A
JP2001277709A JP2000098413A JP2000098413A JP2001277709A JP 2001277709 A JP2001277709 A JP 2001277709A JP 2000098413 A JP2000098413 A JP 2000098413A JP 2000098413 A JP2000098413 A JP 2000098413A JP 2001277709 A JP2001277709 A JP 2001277709A
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ink
average particle
spherical
recording sheet
layer
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Shinya Yamaguchi
信也 山口
Hisahiro Omote
尚弘 表
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、印字後のインク乾燥性が早く、
かつ解像力に優れ、透過光と反射光での発色が充分であ
る電飾用インクジェット記録シートを提供する。 【解決手段】 本発明は、支持体と、その片面上に順
に積層された、水溶性樹脂を主成分とする透明な少なく
とも1層のインク吸収層並びに平均粒径の異なる2種以
上の球形顔料及び非水溶性の樹脂を主成分とする少なく
とも1層のインク透過層で構成され、前記2種以上の球
形顔料のそれぞれの吸油量が100ml/100g以下
であるインクジェット記録用シートである。また、本発
明は、透明又は半透明の樹脂板に、水溶性樹脂を主成分
とする少なくとも1層のインク吸収層並びに平均粒径の
異なる2種以上の球形顔料及び非水溶性の樹脂を主成分
とする少なくとも1層のインク透過層を積層させてなる
電飾表示体であって、前記インク吸収層の少なくとも1
層にインクジェット方式で画像が印字された電飾表示体
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水性インク、特
に水性顔料インクを用いたインクジェット方式に好適な
インクジェット記録用シート、及びこれを用いた電飾表
示体(電飾看板)に関する。
【0002】
【従来の技術】広告、地図、施設案内などの目的で利用
される電飾表示体にインクジェット方式で画像(鏡像)
を印字し、印字した反対面から鑑賞するバックプリント
記録用シートがある。シートにはフィルム背面の電飾用
ライトによる透過光によって良好な画質が要求され、か
つ太陽や屋内照明などの外光が多い時間帯や場所では反
射光よっても良好な画質が要求される。
【0003】バックプリント記録用シートには以下の特
性が必要とされる。まず、バックプリント用インクジェ
ット記録シートには、通常電飾用ライトからの光を散乱
する目的で記録層上にインク透過性の白色顔料層を設け
る。印字はこの白色顔料層面から行われ、インクは白色
顔料層を通過し記録層に達して画像を形成するため、一
般のインクジェット記録用シートより多いインク量で印
字される。このため、バックプリント用インクジェット
記録用シートには高いインク吸収性が求められる。次
に、屋外での使用において夜間には背面の電飾ライトに
よる透過光によって良好な画質が要求されるが、日中の
太陽光や屋内照明の外光が多い時間帯や場所では反射光
よっても良好な画質が要求されるため、透過光と反射光
での発色性の両立が必要となる。
【0004】バックプリント用インクジェット記録用シ
ートとして、特公平7−2428号や特開平9−207
499号が開示されている。特公平7−2428号に
は、ポリエステル等の透光性基材上にインク保持層とイ
ンク透過層が順次積層された被記録材が開示されてお
り、優れた鮮明性や高い画像光学濃度といった効果を与
えることが記載されている。また、特開平10−151
845号、特開平10−151847号及び特開平10
−151849号には、インク受容層がインク吸収層と
インク透過層からなり、インク透過層がシリカやベンゾ
グワナミン粒子などの屈折率が1.47〜1.60の粒
子と水に難溶性の樹脂を含有することを特徴とする電飾
用の記録材が開示されており、高い発色性を得ることが
できることが記載されている。しかしこれらの記録用シ
ートはインク透過層のインク通過性が悪く,結果として
シート全体のインク吸収性が低くなり、バックプリント
用に設定した通常より多いインク量で印字すると画像に
じみが発生したり、印字後のインク乾燥が遅いという問
題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印字後のイ
ンク乾燥性が早く、かつ解像力に優れ、透過光と反射光
での発色が充分である電飾用インクジェット記録シート
を提供する。より詳細には、インク吸収性が優れ画像に
じみが無くかつ充分な発色性を有する電飾表示体をもた
らすインクジェット記録用シートを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の主題は、支持体
と、その片面上に順に積層された、水溶性樹脂を主成分
とする透明な少なくとも1層のインク吸収層並びに平均
粒径の異なる2種以上の球形顔料及び非水溶性の樹脂を
主成分とする少なくとも1層のインク透過層で構成さ
れ、前記2種以上の球形顔料のそれぞれの吸油量が10
0ml/100g以下であるインクジェット記録用シー
トである。また、本発明の別の主題は、前記2種以上の
球形顔料のうち、最も小さい球形顔料の平均粒子径が最
も大きい球形顔料の平均粒径の4分の1以下であり、か
つ最も大きい球形顔料の平均粒子径が4μm以下である
上記インクジェット記録用シートである。本発明の更に
別の主題は、透明又は半透明の樹脂板に、水溶性樹脂を
主成分とする少なくとも1層のインク吸収層並びに平均
粒径の異なる2種以上の球形顔料及び非水溶性の樹脂を
主成分とする少なくとも1層のインク透過層を積層させ
てなる電飾表示体であって、前記インク吸収層の少なく
とも1層にインクジェット方式で画像が印字された電飾
表示体である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用シ
ートは、インク吸収層及びインクと透過層から成るイン
ク受容層並びに支持体から成り、支持体に離型層を有す
るものを用いれば印字後に支持体を剥離することも可能
である。本発明のインクジェット記録シートには、水性
染料インク及び水性顔料インクのいずれの使用も可能で
あるが、特に水性顔料インクが適している。
【0008】本発明のインク吸収層はインク透過層を通
過したインクを吸収し、インク中の着色材を保持する。
インク吸収層は、画像の発色性を考慮して乾燥後に透明
になる樹脂を主成分とするが、水溶性樹脂を主成分とし
て用いることが好ましい。水溶性樹脂としては、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニリルピロリドン、酸化デンプ
ン及びエーテル化デンプン等のデンプン類、メチルセル
ロース及びカルボキシルメチルセルロース等の水溶性セ
ルロース類、ゼラチン、カゼイン及び大豆タンパク等の
たんぱく質類などが挙げられ、これらを単独で又は混合
して用いることができる。
【0009】特に、重合度が1500〜2200の範囲
であり、かつ鹸化度が75〜85モル%のポリビニルア
ルコールが好ましい。重合度が1500未満、または鹸
化度が75モル%未満のポリビニルアルコールを用いた
場合には、インク量が多いベタ部を印字した際に、水性
インクによってインク吸収層が溶解するために、インク
受容層全体としての塗膜強度が得られず、またポリビニ
ルアルコールが局所的に溶解しすぎて、均一な発色が得
られない。また支持体を剥離し、電飾表示体を作成する
際にインク吸収層がべとついているために支持体とイン
ク吸収層の界面できれいに剥離しないトラブルが発生す
るといった問題がある。また重合度が2300以上、ま
たは鹸化度が85モル%以上のポリビニルアルコールを
用いた場合には、インクを吸収する速度が遅くなるた
め、インク透過層表面の乾燥が遅くなったり、インク透
過層中でインクが拡散するために解像力が低下する。印
字するインクの浸透性に応じてポリビニルアルコールを
適度に架橋させることもできる。しかし過度に架橋させ
てしまうとインクを吸収する速度が遅くなる。
【0010】本発明のインク吸収層の厚さは、インクが
充分吸収されるように適宜調整するが、好ましくは5〜
50μm、より好ましくは10〜25μmである。イン
ク吸収層の厚さが薄い場合には、単位体積あたりで吸収
するインク量が多くなってしまうので、インク量が多い
ベタ部を印字した際に、インクによってインク吸収層が
溶解するために、インク受容層全体としての塗膜強度が
得られない。またこのとき、水溶性樹脂の溶解が層面方
向に進むため、結果として解像力が低下する。一方、イ
ンク吸収層が厚すぎると生産性が劣る。
【0011】また本発明のインク吸収層に、インク乾燥
時間を早めるために多孔質の顔料を少量添加してもよい
が、多量に添加するとインクを吸収しない多孔質顔料が
白く見えて目立ち好ましくない。このため、インク吸収
層中の含有量は10重量%以下であることが好ましい。
また、白色度をあげるために蛍光剤を添加してもよい
し、インクの退色を防ぐために紫外線吸収剤を、またイ
ンク定着剤としてカチオン性樹脂を添加してもよい。こ
の他、本発明の効果を損なわない程度に、公知の消泡
剤、レベリング剤等の各種助剤を添加してもよい。
【0012】本発明のインク透過層は平均粒径の異なる
2種以上の球形顔料と非水溶性の樹脂を主成分とする。
球形の顔料を使用することで、インク透過層中の顔料間
の空隙体積が不定型の顔料を使用した場合よりも広くな
り、インクが通過しやすい。また、画像のコントラスト
を得るため、球形顔料としては非着色の白色顔料を用い
る。ここで平均粒径とは、粒径分布を有する一定の粒子
群の平均粒径をいい、本発明においては、この平均粒子
径は光学顕微鏡により測定する。従って、平均粒径の異
なる粒子(球形顔料)とは、この方法により測定した複
数の粒子群の平均粒径に有意差のあることを意味し、各
粒子群の平均粒径が0.5μm以上、好ましくは1.0
μm以上離れることをいう。
【0013】本発明では、平均粒径の異なる2種以上の
球形顔料を使用することにより、解像度とインク吸収性
を両立する記録シートが得られる。粒径の大きい顔料を
単独で使用する場合には、インク透過層中の顔料間の空
隙体積が広くなり、インクは透過しやすいが、水平方向
にもインクが浸透しやすく解像力が得られない。粒径の
小さい顔料を単独で使用する場合には、解像度は上がる
ものの、インク透過層中の顔料間の空隙体積が狭くな
り、インクは透過しにくい。粒径の異なる球形顔料を混
合し、空隙体積を調整することで、解像度とインク吸収
性を両立する記録シートを得ることができる。特に、イ
ンク透過層に使用する球形顔料において、最も小さい球
形顔料の平均粒子径が最も大きい球形顔料の平均粒径の
2分の1以下、好ましくは4分の1以下、より好ましく
は5分の1以下がよく、更に最も大きい球形顔料の平均
粒子径が4μm以下、好ましくは3μm以下であり、特
に最も小さい球形顔料の平均粒子径が0.2μm以上、
好ましくは0.4μm以上であり、更に0.8μm以
下、より好ましくは0.6μm以下である。この範囲外
の平均粒子径の球形顔料を使用した場合は、使用するイ
ンクにより、解像度とインク吸収性のバランスが崩れる
傾向がある。
【0014】インク透過層の平均粒径が異なる球形顔料
の混合割合はインクの種類によりに適宜調整し、これら
の混合比に特に制限はないが、平均粒径の大きい球形顔
料の混合比(重量比)を平均粒径の小さい球形顔料の混
合比よりも大きくすることが特に好ましい。具体的に
は、平均粒径の小さい球形顔料/平均粒径の大きい球形
顔料の重量比が好ましくは80/20〜5/95、より
好ましくは50/50〜10/90、特に好ましくは3
0/70〜20/80となるように混合する。
【0015】本発明の球形顔料はインク吸収層にインク
がすみやかに到達するように、吸油量の小さい顔料を選
択する。インクがインク透過層で定着せずすみやかにイ
ンク吸収層へ移行するためにJIS−K5101号規格
による吸油量が100ml/100g以下、より好まし
くは85ml/100g以下の球形顔料を使用する。本
発明のインク透過層において、顔料の配合比率が高い場
合は、塗膜の凝集力が低下し、粉落ちなどの問題があ
る。一方、バインダーの配合比率が多い場合には、顔料
間の空隙小さくなるため、インクが通過しにくくなり、
インクが表層に停滞してインク吸収層まで到達しないた
めに発色が悪化したり、印字後、画像部の乾きが遅いな
どの問題が生じる。球形顔料と非水溶性バインダーの配
合比率(重量比:球形顔料/非水溶性バインダー)は好
ましくは60/40〜80/20、より好ましくは65
/35〜85/15である。また、本発明のインク透過
層の厚さは、好ましくは7〜35μm、より好ましくは
10〜25μmである。
【0016】インク透過層に水溶性又は水膨潤性の樹脂
を用いると、この樹脂が水性インクに溶解、膨潤し、イ
ンク透過層中をインクが通過しにくくなるため、非水溶
性の樹脂を用いる。本発明でいう非水溶性の樹脂として
は、ポリエステル樹脂、各種オレフィン樹脂、スチレン
樹脂、ビニルナフタレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂等
をあげることができる。また、水溶性樹脂を用い、イン
ク透過層を乾燥させる工程で架橋させ、非水溶性にして
もよい。熱可塑性のバインダーを用いる場合は、インク
透過層の凝集力を得るためガラス転移点温度が20℃以
下、特に10℃以下の樹脂を用いることが好ましい。特
に、分子量30000以下の飽和型ポリエステル樹脂が
より好ましい。インク透過層には、白色度をあげるため
に蛍光剤を添加したり、インクの退色を防ぐために紫外
線吸収剤を添加したり、インク定着剤としてカチオン性
樹脂や界面活性剤等を添加してもよい。この他、本発明
の効果を損なわない程度に、公知の消泡剤、レベリング
剤等の各種助剤を添加してもよい。
【0017】本発明の支持体には、インク受理層を塗設
する工程で受ける熱や張力に耐性があり、印刷する時に
必要な剛度があり、鏡像を印刷した後に支持体側から画
像を確認できる程度に透明性があるものを使用する。支
持体を剥離せずに電飾看板として利用する場合は、画質
を損なわない透明なものを使用する。例えば、透明のア
クリル系樹脂フィルム、ポリエステルフィルムなどが好
ましく、厚さは50〜125μmが好ましい。これらに
インク吸収層と支持体とが剥離可能になるように支持体
に離型層を設けることもできる。この離型層を、例え
ば、ワックス類、高級脂肪酸類、オレフィン系樹脂、フ
ッ素樹脂、シリコーン樹脂等を支持体上に塗布等して形
成してもよい。この代わりに、離型性材料で支持体を作
成してもよい。この離型性材料は、例えば、オレフィン
系樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等である。
【0018】本発明のインクジェット記録用シートは、
一般的には、支持体の片面にインク吸収層用塗布液を塗
布、乾燥し、この上にインク透過層用塗布液を塗布、乾
燥して得ることができる。また、本発明においては、同
様な方法でインク吸収層を2層以上積層し、及び/又は
インク透過層を2層以上積層してもよい。本発明の記録
シートを用いて電飾看板を作成するには、電飾表示体を
構成する強度や剛性がある透明又は半透明の樹脂等に、
接着剤や粘着剤等を用いて貼り合わせる。この樹脂板と
しては特に制限はないが、ポリメタクリル酸エステル等
のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂等が好まし
く用いられる。
【0019】本発明の電飾表示体の作成は、まず記録用
シートのインク受容層にインクジェット方式で画像4を
印字した後、例えば以下のような方法で行う。第1の方
法は、インク透過層側に接着剤又は両面接着フィルム等
の接着手段を用いて透明又は半透明の樹脂板を接着させ
る工程から成る。第2の方法は、図2に示すように、イ
ンク透過層1側に接着剤又は両面接着フィルム等の接着
手段を用いて透明又は半透明の樹脂板5に接着させる工
程及び支持体3を剥離する工程からなる。支持体3を剥
離させた後、露出するインク吸収層2に保護フィルム
(この図2には示されていない。)を接着させることも
可能であり、その場合にはインク透過層1と樹脂板5と
の接着に両面接着フィルムを利用することと併用し、ま
ずインク透過層1に両面接着フィルムの片側のみを接着
させ、樹脂板5にもう片面を接着させる前に支持体3を
剥離させ、露出するインク吸収層2に保護フィルムを重
ねる。その後、両面接着フィルムのもう片側を樹脂板5
に接着させ、表示体を作成する。以上の形態では、支持
体3が剥離され露出したインク吸収層2が鑑賞側になる
ように表示体を配置する。
【0020】第3の方法は、図3に示すように、記録用
シートのインク透過層1側に保護フィルム6を接着させ
る工程、支持体3を剥離する工程、露出したインク吸収
層2を透明又は半透明の樹脂板5と接着する工程からな
る。この使用形態では樹脂板5側が鑑賞側になるように
表示体を配置する。これら2つの方法において、両面接
着フィルムと保護フィルムの支持体には、樹脂板の熱変
形に追従するように熱変形しやすいポリ塩化ビニルフィ
ルムやアクリル系フィルムなどを用いることが好まし
い。また各フィルムの接着に熱、圧力、反応型の接着剤
や、これらが既に塗布されているフィルムなどを使用し
てもよい。樹脂板の変形に追従するように、接着剤には
アクリル系、ゴム系、エチレン−酢酸ビニル共重合体
系、エチレン−アクリル酸エステル系などを用いること
が好ましい。
【0021】本発明の電飾表示体においては、インク吸
収層側から画像を観察する。周囲が暗い場合はインク透
過層側から電飾用ライトを照射する。このときに、表示
体として見易すくするため、インク透過層は光散乱性で
あることが好ましい。さらに、インク受容層全体の透過
光学濃度が0.2〜0.6、好ましくは0.3〜0.5
になるようにインク透過層を設けると、太陽や屋内照明
などの外光が多い環境でも画像に適度なコントラストが
得られ、見やすい表示体を得ることができる。
【0022】
【実施例】実施例1 厚さが75μmの透明なポリエチレンテレフタレートシ
ートを支持体(250×350mm)として、その片面
に下記のように調製されたインク吸収層用塗布液を乾燥
後の厚さが12μmになるように塗布して乾燥し、この
上に下記のように調製されたインク透過層用塗布液をイ
ンク吸収層とインク透過層をあわせた層全体の光学濃度
(乾燥後)が0.42となるように厚さを調製し塗布乾
燥して、記録用シートを作製した。光学濃度は光学濃度
計(TR924 マクベス社製)にて測定した。また、
ここで「部」は「重量部」を表す。 インク吸収層用塗布液: ポリビニルアルコール(重合
度2000、鹸化度79%)8部、水46部、メタノー
ル46部。 インク透過層用塗布液1: ポリエステル(バイロン5
00:東洋紡績(株)製)20部、球形顔料(エポスタ
ーS:(株)日本触媒製、平均粒子径0.3μm、吸油
量80ml/100g)15部、球形顔料(エポスター
M30:(株)日本触媒製、平均粒子径3μm、吸油量
80ml/100g)45部、トルエン125部、メチ
ルエチルケトン80部
【0023】実施例2 インク透過層用塗工液を下記の塗液に変更した以外は実
施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製し
た。 インク透過層用塗布液2: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターS6:(株)日本
触媒製、平均粒子径0.6μm、吸油量80ml/10
0g)15部、球形顔料(エポスターM30:(株)日
本触媒製、平均粒子径3μm、吸油量80ml/100
g)45部、トルエン125部、メチルエチルケトン8
0部実施例3 インク透過層用塗工液を下記の塗液に変更した以外は実
施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製し
た。 インク透過層用塗布液3: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターMS:(株)日本
触媒製、平均粒子径2.0μm、吸油量97ml/10
0g)15部、球形顔料(エポスターM30)45部、
トルエン125部、メチルエチルケトン80部
【0024】実施例4 インク透過層用塗工液を下記の塗液に変更した以外は実
施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製し
た。 インク透過層用塗布液4: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターS)30部、球形
顔料(エポスターM30)30部、トルエン125部、
メチルエチルケトン80部実施例5 インク透過層用塗工液を下記の塗液に変更した以外は実
施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製し
た。 インク透過層用塗布液5: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターS)45部、球形
顔料(エポスターL15:(株)日本触媒製、平均粒子
径15μm、吸油量65ml/100g)15部、トル
エン125部、メチルエチルケトン80部
【0025】比較例1 実施例1のインク透過層用塗布液を下記に変更した以外
は実施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製
した。 インク透過層用塗布液6: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターL15)60部、
トルエン125部、メチルエチルケトン80部比較例2 球形顔料としてエポスターM30を用いた以外は比較例
1と同様にしてインクジェット記録シートを作製した。比較例3 球形顔料としてエポスターMSを用いた以外は比較例1
と同様にしてインクジェット記録シートを作製した。
【0026】比較例4 球形顔料としてエポスターS6を用いた以外は比較例1
と同様にしてインクジェット記録シートを作製した。比較例5 実施例1のインク透過層用塗布液を下記に変更した以外
は実施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製
した。 インク透過層用塗布液6: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターS6)15部、不
定形顔料(サイリシア730:富士シリシア社製、平均
粒子径3μm、吸油量95ml/100g)45部、ト
ルエン125部、メチルエチルケトン80部
【0027】比較例6 実施例1のインク透過層用塗布液を下記に変更した以外
は実施例1と同様にインクジェット記録用シートを作製
した。 インク透過層用塗布液7: ポリエステル(バイロン5
00)20部、球形顔料(エポスターS6)15部、球
形顔料(サイロスフィアC−1504:社製、平均粒子
径4.5μm、吸油量290ml/100g)45部、
トルエン125部、メチルエチルケトン80部
【0028】このように作成した記録用シートに、イン
クジェットプロッター、ローランドCAMM JET
(CJ-70)で水性顔料インクを使用してテストパタ
ーンを印字し、下記の方法によりインク乾燥性、透過と
反射での発色性、解像力を評価した。各評価は、以下の
判定基準により行った。
【0029】インク乾燥性: ブラック、レッド、ブル
ー、グリーンのベタ印字部を指で強く押し、インクの転
移を評価した。印字終了から10秒未満で、インクの転
移がないものを○(良好)、30秒以上要するものを×
(悪い)とした。その中間のものを△とした。 発色性: 支持体側及びインク透過層側からライトを照
射し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのベタ印
字部の発色性を評価した。地肌の白さが残らず、発色が
均一で十分なものを○(良好)、あきらかに白さが残る
ものや、発色が均一でないものを×(悪い)とし、その
中間のものを△とした。 解像力:ブラックのベタ印字部内の、印字していない3
00μm細線の抜け具合を観察し、鮮明に細線が確認で
きるものを○(良好)、にじみによって潰れてしまい確
認できないものを×(悪い)とし、その中間のものを△
とした。上記実施例のインク透過層の顔料混合割合を表
1に、また評価結果を表2に示す。表2の評価結果にお
いて、△以上であれば特の問題なく使用できる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明のイン
クジェット記録用シートは、印字後のインク乾燥性が早
く、かつ解像力に優れ、透過光と反射光での発色性、解
像力に優れている。特に、本発明のインクジェット記録
用シートは、インク量の多いバックプリント用に用いた
場合に、インク吸収性に優れ、画像にじみが無く、かつ
充分な発色性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】印字されたインクジェット記録用シートの断面
図である。
【図2】電飾表示体の製法を断面により示す概略図であ
る。
【図3】別の電飾表示体の製法を断面により示す概略図
である。
【符号の説明】
1 インク透過層 2 インク吸収層 3 支持体 4 画像部 5 透明又は半透明の樹脂板 6 保護フィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、その片面上に順に積層され
    た、水溶性樹脂を主成分とする透明な少なくとも1層の
    インク吸収層並びに平均粒径の異なる2種以上の球形顔
    料及び非水溶性の樹脂を主成分とする少なくとも1層の
    インク透過層で構成され、前記2種以上の球形顔料のそ
    れぞれの吸油量が100ml/100g以下であるイン
    クジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 前記2種以上の球形顔料のうち、最も小
    さい球形顔料の平均粒子径が最も大きい球形顔料の平均
    粒径の4分の1以下であり、かつ最も大きい球形顔料の
    平均粒子径が4μm以下である請求項1に記載のインク
    ジェット記録用シート。
  3. 【請求項3】 透明又は半透明の樹脂板に、水溶性樹脂
    を主成分とする少なくとも1層のインク吸収層並びに平
    均粒径の異なる2種以上の球形顔料及び非水溶性の樹脂
    を主成分とする少なくとも1層のインク透過層を積層さ
    せてなる電飾表示体であって、前記インク吸収層の少な
    くとも1層にインクジェット方式で画像が印字された電
    飾表示体。
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