JP2001275503A - 人工培地用不織布及び人工培地 - Google Patents
人工培地用不織布及び人工培地Info
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- JP2001275503A JP2001275503A JP2000096396A JP2000096396A JP2001275503A JP 2001275503 A JP2001275503 A JP 2001275503A JP 2000096396 A JP2000096396 A JP 2000096396A JP 2000096396 A JP2000096396 A JP 2000096396A JP 2001275503 A JP2001275503 A JP 2001275503A
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- Y02P60/216—
Abstract
性、保水性を確保しつつ、さらに成型性を向上し、大気
汚染の一因である炭酸ガスを生ずることなく安価に成型
可能にすると共に、使用済後土中で自然に分解可能にし
た人工培地用不織布及び人工ン培地を提供することを課
題とする。 【解決手段】 混合繊維ウェブを機械的に絡合した不織
布であって、混合繊維が植物質繊維と低融点ポリ乳酸系
生分解性繊維とから成る。
Description
や野菜工場における養液栽培に用いる人工培地用不織布
及び人工培地の改良に関する。
費用の低減化と栽培期間の短縮化を図るため、養液を循
環するベッド型栽培方式が多く採用されている。そし
て、このベッド型栽培方式には、砂、礫の他に顆粒状の
人工土壌から成る人工培地(以下、人工土壌培地とい
う)が育苗ポットに詰められて使用されている。
るため、育苗ポットに詰めるのに手数を要し、作業性が
悪いばかりでなく、人工土壌が吸水によって移動し、発
根・成育条件が安定せず、育苗期間が長くなる傾向にあ
った。また、育苗ポットから定植のために移すときに、
人工培地が脱落して、周辺を汚したり、根を損傷して、
定植期間が長くなる傾向にあった。
解決するために、ロックウールから成るマット状の人工
培地(以下、ロックウール培地という)が開発された。
このロックウール培地は、岩綿(玄武岩)を1,500
℃以上で溶解して、肥料成分(炭酸カルシウム等)と繊
維結合剤(フェノール樹脂)と吸水性を付与する添加剤
等を含有した液状物質とを、高速回転しているドラムに
注いで繊維状に加工して、繊維間を結合してマット化し
たものである。このロックウール培地は、吸水性・保水
性が良好で、かつ吸水による形態変化がなく、発根・成
育条件が安定するため、汎用されている。
に多量の熱量を消費して大気中に大量の炭酸ガスを放出
して大気汚染の一因になっているだけでなく、使用済後
廃棄しても土中で分解しないという問題があり、製品の
リサイクル化や自然環境の破壊防止という時代の趨勢に
合わなくなっているのが実情である。
脂成型した人工培地も使用されている。しかし、椰子殻
繊維培地は、吸水性、保水性、取扱い性等がロックウー
ル培地に比べて悪く、繊維径が太く、もろいため、低目
付品のシート化、成型ができず、形状の小さな育苗ポッ
トや人工培地に適さないのが実情である。
て、ジュート繊維とコイヤ繊維とを混合した不織布シー
ト(特開平6−181629号公報)が提案されてい
る。しかし、この不織布シートは、成型用材料(樹脂)
を使用しなければ成型できず、またジュート繊維とコイ
ヤ繊維が吸水性を有しているものの、その繊維径が太
く、保水性が悪いため、人工培地としては使用できな
い。
ル培地と同等の形態安定性、保水性、吸水性を確保しつ
つ、さらに成型性を向上し、大気汚染の一因となる炭酸
ガスを生ずることなく安価に成型可能にすると共に、使
用済後土中で自然に分解可能にした人工培地用不織布及
び人工培地を提供することを課題とする。
不織布は、混合繊維ウェブを機械的に絡合した不織布で
あって、混合繊維ウェッブが植物質繊維と低融点ポリ乳
酸系生分解性繊維とから成る。
リ乳酸系生分解性繊維とが機械的に絡合されているか
ら、優れた吸水性と保水性と熱成型性と生分解性とを有
し、任意の立体形状の人工培地が炭酸ガス発生要因とな
る多量の熱量を消費することなく安価に成型される。
乳酸系生分解性繊維との混合比(重量%)としては、5
0:50〜70:30の範囲が好適である。というの
は、植物質繊維の配合割合が50重量%未満になると、
低融点成分が熱成型により樹脂化して、繊維充填密度が
低下して、吸水性があっても保水性が低下する傾向にな
るからである。また、低融点ポリ乳酸系生分解性繊維の
配合割合が30%未満になると、熱成型時の融着ポイン
トが少なくなるため、熱成型性が低下して高密度な培地
の成型がし難くなり、また吸水時の形態安定性も低下す
る傾向になるからである。
培期間をより一層短縮化することを考慮すると、肥料成
分や成長促進剤等の栽培養分を含有することが好まし
く、さらには藻、水草、竹、木等の植物炭化粉末を含有
すると、粉末中のミネラル成分が成育をより一層増進し
て好適である。
用不織布を、渦巻き状に巻回又は少なくとも2層以上積
層して立体形状に熱成型して成る。
び植物炭化粉末を含有していると、栽培養分及び植物炭
化粉末は、その養分及びミネラル成分が溶出可能な状態
で、構成繊維に低融点ポリ乳酸系生分解性繊維の溶融固
化によって固着され、人工培地の取扱い時に脱落するこ
とがないから好ましい。
化の問題が解消され、また良好な吸水性能と保水性能を
有するから、適度な湿り具合を保つことができる。さら
に使用済後に土中に埋設するだけで、炭酸ガスと水に分
解されるから、低融点ポリ乳酸系繊維の原料となるトウ
モロコシやジュート繊維の原料である麻の栽培地に埋設
すると、分解した炭酸ガスの有効利用を図ることがで
き、製品の完全リサイクル化が達成される。
て説明する。
純物を除去し、平滑性を付与するために油剤処理を施し
た植物質繊維(ジュート、パーム等)50〜70重量%
と、重合度を変えることにより融点を下げた低融点ポリ
乳酸系生分解性繊維50〜30重量%とを混合した繊維
ウェッブを、機械的絡合手段によって交絡したものであ
る。
ンチ法、ウォータジェットパンチ法、スパンレース法等
の公知の手段を適宜選択して使用することができる。
しては、0.05〜0.30g/cm3 に調整すれば、
低密度品から高密度品まで対応することができる。
の種類に応じて、リン酸カリウム、硫酸アンモニウム等
の肥料成分や成長促進剤等の栽培養分と、ミネラル成分
を含有する植物炭化粉末とを適宜調整して含浸すること
もある。
は、ジュート、パーム、コットン等を用いることができ
るが、均一な不織布シート化及びコストの点を考慮する
と、ジュート繊維が特に好ましい。
工培地用不織布1を、図1に示すように、帯状に裁断し
て渦巻き状に緊密に巻回して略円柱状に熱成型するか、
図2に示すように、例えば3枚重ねて略四角形に打ち抜
くか又は略四角形の打ち抜き品を積層して略立方体状に
熱成型して成る。
回数、あるいは積層枚数と一辺の長さを適宜調整するこ
とにより任意の高さと大きさを有する立体形状に熱成型
することができる。また、打ち抜き形状を円形、多角形
等に変えることにより、所望の立体形状の人工培地Sを
簡単に得ることができる。
法の一例を示す。この例によるときは、人工培地Sは、
養液栽培槽Aの適所に配置したマット台C上に、一部を
養液Bに浸漬した吸水不織布Eを介して載置したもので
ある。なお、図中Dは、養液栽培槽Aの上部をカバーす
るように設けた反射シートである。
x×51mm40%との混合繊維をウェッブ形成装置
(カード)にかけて、重量300g/m2 の繊維ウェッ
ブを作製した。
各々パンチ数50p/m2 ,打ち込み深さ15mmの加
工を施して、厚み3mmに調整したニードルパンチ加工
不織布を作製した。
浸加工し、養分付着量を2g/m2 になるようにマング
ルで調整した後、ポリ乳酸系生分解性繊維の融点以下の
温度(例:100℃)にて乾燥して、人工培地用不織布
を作製した。 配合条件 重量部 養分(リン酸カリウム) 100部 植物炭化粉末 2部 PH調整剤(水酸化ナトリウム) PH5.5に調整 濃度 2%
なるように渦巻状に巻回した後、ポリ乳酸系生分解性繊
維の融点以上の温度(例:150℃)にて熱成型加工を
施して、直径3.0cm×厚み2.0cmの円柱状の人
工培地を作製した。
x×51mm50%との混合繊維をウェッブ形成装置
(ランド)にかけて、重量300g/m2 の繊維ウェッ
ブを作製した。
ウォータジェットパンチ加工を施して、厚み3mmに調
整したニードルパンチ加工不織布を作製した。
浸加工し、養分付着量を2g/m2 になるようにマング
ルで調整した後、ポリ乳酸系生分解性繊維の融点以下の
温度(例:100℃)にて乾燥して、人工培地用不織布
を作製した。 配合条件 重量部 養分(リン酸カリウム) 100部 濃度 2%
形、四角形、多角形等所定形状に打ち抜いて、ポリ乳酸
系生分解性繊維の融点以上の温度(例:150℃)にて
熱成型加工を施して、厚み2.7cm×縦3.0cm×
横3.0cmの立方体状の人工培地を作製した。
の(直径3.0cm×厚み2.7cmの円柱状)と下記
の比較品1,2及び従来品1,2を用いて下記の保水性
試験と吸水性試験を行ったところ、表1の結果を得た。
%で熱融着処理して立方体状に成型したもの(厚み2.
7cm×縦3.0cm×横3.0cmの立方体状) 比較品2:ジュート繊維100%でニードルパンチ加工
を施し、円柱状に樹脂成型したもの(直径3.0cm×
厚み2.7cmの円柱状) 従来品1:ロックウール培地(厚み2.7cm×縦3.
0cm×横3.0cmの立方体状) 従来品2:椰子殻繊維培地(厚み2.7cm×縦3.0
cm×横3.0cmの立方体状)
て1分間吊るして、水を切った前後の重量を測定して、
保水率(%)=(吸水後の重量/吸水前の重量)×10
0により求めた。 吸水性試験:各試料を肥料養液に下端一部を浸漬して、
10分間放置後の液の吸い上げ高さを測定した。
ックウール培地と同等の保水性と吸水性を有しているこ
とが判明した。
1,2を用いて、育苗ポットに装填して上から吸水させ
て、播種、約10〜20日間育苗後、ポットから取り出
して、図3に示すような養液栽培の栽培試験を行ったと
ころ、表2の結果を得た。
は、ロックウール培地と同等の成育結果が得られた。な
お、評価方法は、従来品1の成育状態を標準(5)にし
て、5段階評価によって行った。
は、優れた吸水性と保水性と熱成型性と生分解性とを有
するから、炭酸ガス発生要因となる多量の熱量を消費す
ることなく、任意の立体形状の人工培地を安価に、簡単
に成型することができる。
然素材で構成されているから、安価に大量生産できるだ
けでなく、さらに使用済後に土中に埋設するだけで炭酸
ガスと水に分解され、低融点ポリ乳酸系繊維の原料とな
るトウモロコシやジュート繊維の原料である麻の栽培地
に埋設すると、製品の完全リサイクル化を達成すること
ができる。また、立体形状の成型品であるから、育苗ポ
ットにも簡単に装填でき、作業性を向上することができ
ると共に、育苗・定植後の栽培においても吸水による形
態変化が生じず、発根・成育条件が安定して植物の成長
を早めることができる。さらに、栽培養分や植物炭化粉
末を含有したときには、植物の成長をより一層促進する
ことができ、植物の成長が早く生産性の高い植物工場や
野菜工場に使用することができる。
る。
説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 混合繊維ウェブを機械的に絡合した不織
布であって、混合繊維ウェッブが植物質繊維と低融点ポ
リ乳酸系生分解性繊維とから成ることを特徴とする人工
培地用不織布。 - 【請求項2】 植物質繊維と低融点ポリ乳酸系生分解性
繊維との混合比(重量%)が、50:50〜70:30
である請求項1に記載の人工培地用不織布。 - 【請求項3】 肥料成分、成長促進剤等の栽培養分を含
有した請求項1に記載の人工培地用不織布。 - 【請求項4】 藻、水草、竹、木等の植物炭化粉末を含
有した請求項1又は3に記載の人工培地用不織布。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の人工
培地用不織布を、渦巻き状に巻回又は少なくとも2層以
上積層して立体形状に熱成型したことを特徴とする人工
培地。 - 【請求項6】 養分及びミネラル成分が溶出可能な状態
で、栽培養分及び植物炭化粉末が低融点ポリ乳酸系生分
解性繊維の溶融固化によって構成繊維に固着された請求
項3又は4に記載の人工培地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000096396A JP2001275503A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 人工培地用不織布及び人工培地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000096396A JP2001275503A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 人工培地用不織布及び人工培地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001275503A true JP2001275503A (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=18611168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000096396A Pending JP2001275503A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 人工培地用不織布及び人工培地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001275503A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101544160B1 (ko) | 2014-02-04 | 2015-08-12 | 농업회사법인도시와사람 주식회사 | 식재용 티슈 및 피더를 구비하는 수경재배장치 |
JP2015188360A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | ユニチカトレーディング株式会社 | 植物栽培用培地 |
JP2016182147A (ja) * | 2012-04-09 | 2016-10-20 | 三井化学株式会社 | 植物栽培用素材及びそれを利用した植物栽培方法 |
WO2018001344A1 (zh) * | 2016-06-30 | 2018-01-04 | 许宝民 | 以聚乳酸为粘结剂的农用岩棉 |
-
2000
- 2000-03-31 JP JP2000096396A patent/JP2001275503A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101544160B1 (ko) | 2014-02-04 | 2015-08-12 | 농업회사법인도시와사람 주식회사 | 식재용 티슈 및 피더를 구비하는 수경재배장치 |
JP2015188360A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | ユニチカトレーディング株式会社 | 植物栽培用培地 |
WO2018001344A1 (zh) * | 2016-06-30 | 2018-01-04 | 许宝民 | 以聚乳酸为粘结剂的农用岩棉 |
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